JPS5823883Y2 - リツドの簡易キ−ロツク装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、自動車のグローブリッドなとのリッドの簡
易キーロック装置に関するものである。

従来、自動車のグローブボックスのリッドには、キーロ
ック装置によってロックできるようにしたものと、ロッ
ク装置のないものとがある。

そしてキーロック装置を備えたグローブリッドでは、該
キーロック装置に使用されるキーシリンダの構造が複雑
で、コストが高くなるという欠点があった。

一方ロツク装置のないグローブリッドでは、コストは安
くなるが、不意にリッドが開いたりするとともに、グロ
ーブボックス内に貴重品等を収納しようとしても盗難の
おそれがあって不安であるという問題があった。

また、従来、フューエルリッド等では簡易タイプのキー
ロック装置が提案されているが、これらの構造では、適
合するキー以外、例えばドライバー等でもロック解除操
作が可能であり、必ずしも充分なロック機能を有してい
なかった。

この考案は以上のような従来の問題点に鑑みてなされた
もので、リッドのシリンダ収容孔にキーを選択するため
の第１シリンダを収容し、上記シリンダ収容孔の第１シ
リンダの後方に上記リッドをロック状態に保持するため
の保合突起を有する第２シリンダを配設し、上記リッド
に上記係合突起と当接して上記第２シリンダの回動を規
制する規制部材を設け、キーによって第２シリンダを後
方に押し込んで保合突起と規制部材との当接を解除した
のち第２シリンダをロック位置とアンロック位置との間
で回動させるようにしてリッドをロックまたはアンロッ
クできるようにすることにより、キーシリンダの構造を
簡単にしてコストを低減し、かつ第１シリンダのキー貫
通孔に適合するキー以外ではロック解除操作ができない
ようにしたリッドの簡易キーロック装置を提供すること
を目的としている。

以下本考案の一実施例を図について説明する。

第１図ないし第９図は本考案の一実施例によるグローブ
リッドの簡易キーロック装置を示す。

図において１はインストルメントパネル２に設けられた
グローブボックスで、このグローブボックス１はボック
ス本体（図示せず）とグローブリッド３とからなってお
り、グローブリッド３はその下端を中心に回動して開閉
しれるようになっている。

またグローブリッド３はリッドアウタ４とリッドインナ
５とからなり、リッドアウタ４の上端部中央の左右には
長方形状の四部６ ａ 、６ ｂ′が設けられ、その第
２図左側の凹部６ａの内側側壁には第４図に示す開ロア
が穿設されている。

このリッドアウタ４の両凹部６ａ、６ｂのほぼ中央には
円筒状のキー収容孔８が形成され、＊キー収容孔８の周
壁８ａには一対の係止リブ９が後方に突出して設けられ
ている。

またリッドアウタ４の背面には上記両凹部６ａ、６ｂ間
に上下のガイドリブ１０が形成されている。

またこのリッドアウタ４の背面側にはそのキー収容孔８
とリッドインナ５の筒状凹部１１との位置が合うように
上記リッドインナ５が取付けられており、リッドインナ
５前面の該筒状凹部１１の周縁部には一対の係止リブ１
２が前方に突出して設けられている。

この係止リブ１２はリッドアウタ４の係止リブ９ととも
にほぼ円筒状に配置されてシリンダ保持体１３を形成し
ている。

そしてこのシリンダ保持体１３はその上下位置及び左右
位置にそれぞれロック溝１３ａ及びアンロック溝１３ｂ
を有するとともに、リッドアンチ５側にロック溝１３ａ
とアンロック溝１３ｂとを連通させる周方歯の一対のガ
イド溝１３ Ｃを有している。

さらにリッドインナ５の係止リブ１２の側部にはほぼ長
方形状の開口１４が穿設され、この間口１４のほぼ中央
の上下両端辺にはピン保持部１４ａが形成され、このピ
ン保持部１４ ａにピン１５ ａが保持されるとともに
、上記開口１４においてピン１５ ａの回りに回動自在
にフック１５が配設されている。

このフック１５はばね（図示せず）によって第３図及び
第８図の矢印方向に付勢され、グローブボックス１本体
に取付けられたストライカ１６と係合するようになって
いる。

また上記リッドアウタ４の上下のガイドリブ１０の間に
は操作ノブ１７が配置されており、該操作ノブ１７の一
端は開ロアを貫通して凹部６ａ内に突出し、グローブリ
ッド３の前面側から操作できるようになっている。

また操作ノブ１７の中央部にはキー収容孔８の周壁８ａ
より大きな楕円形の開口１８が穿設され、操作ノブ１７
はこの間口１８の幅がキー収容孔８の周壁８ａの幅より
大きい分だけ左右方向に摺動できるようになっている。

そして操作ノブ１７は第３図及び第８図の矢印Ｂ方向に
摺動されてフック１５をＡ方向と逆方向に回動させ、フ
ック１５とストライカ１６との保合を解除するようにな
っている。

さらに操作ノブ１７の背面の上記開口１８の周縁部の上
下には、それぞれ一対の突出部１９ ａにより形成され
る係止溝１９が設けられている。

そしてリッドアウタ４のキー収容孔８には円柱状の第１
シリンダ２０が回転自在に収容されており、該第１シリ
ンダ２０はその後端突出部２０ ａがキー収容孔８の周
縁の段部８ａと係合して前方への抜は止めがなされると
ともに、リッドインナ５の係止リブ１２によって後方へ
の抜は止めがなされている。

そしてこの第１シリンダ２０にはキー２１を選別できる
ようにキー２１の断面形状と合致するキー貫通孔２２が
その軸方向に穿設されている。

さらに上記キー収容孔８の第１シリンダ２０の後方、即
ち４つの係止リブ９，１２からなるシリンダ保持体１３
内には円柱状の第２シリンダ２４が回転自在かつ軸方向
に摺動自在に配設されており、該第２シリンダ２４はそ
の先端面の突起２６が第１シリンダ２０の嵌合溝２３と
嵌合して第１シリンダ２０との回転方向の位置決めがな
されている。

この第２シリンダ２４の後端部２４ ｂにはばね２５が
装着されるとともに、該第２シリンダ２４の後半部はり
ラドインナ５の筒状凹部１１内に挿入されており、上記
ばね２５によって第２シリンダ２４は第１シリンダ２０
に向けて付勢されている。

また第２シリンダ２４にはぞの軸方向にその奥部２４
Ｃが狭くなったキー挿入孔２４ ａが穿設されていると
ともに、半径方向外方°に突出して係合突起２７が形成
されている。

この係合突起２７は上記ロック溝１３ ａ内に位置する
ときはその先端が操作ノブ１７の係止溝１９内に収容さ
れ、操作ノブ１７をロック状態に保持するとともに、上
記アンロック溝１３ｂ内に位置するときは操作ノブ１７
をアンロック状態とする。

次に本装置の操作方法について説明する。

キーロック装置がアンロック状態にある場合、第５図に
おいて一点鎖線りで示すように、第２シリンダ２４の保
合突起２７はアンロック溝１３ｂ内に位置し、第２シリ
ンダ２４はアンロック位置に保持されて操作ノブ１７は
摺動自在となっている。

この状態でこのキーロック装置をロックするには、まず
第１シリンダ２０のキー貫通孔２２及び第２シリンダ２
４のキー挿入孔２４ ａにキー２１を一杯に差し込む。

するとキー２１の先端がキー挿入孔２４ ａの奥部２４
Ｃと当接し、第２シリンダ２４がばね２５に抗して後
方に押し込まれ、その係合突起２７はアンロック溝１３
ｂを出てガイド溝１３ Ｃの端部に移動する。

次にキー２１によって第１、第２シリンダ２０．２４を
第５図及び第７図すの矢印Ｃ方向に９０°回動させ、係
合突起２７をガイド溝１３Ｃに沿って他方の端部まで回
動させる。

そしてキー２１を押す力を弱めると、第２シリンダ２４
がばね２５によって第１シリンダ２０方向、即ち前方に
向けて移動せられ、係合突起２７は第５図において２点
鎖線Ｅで示すようにロック溝１３ａ内に移動し、その先
端は操作ノブ１７の係止溝１９内に収容される。

これにより係合突起２７がロック溝１３ａの側壁により
その回動を規制されて第２シリンダ２４はロック位置に
保持され、また操作ノブ１７はその係止溝１９側壁と上
記係合突起２７との当接によりその摺動が規制され、こ
のようにして本キーロック装置はロック状態となる。

また本キーロック装置のロックを解除するには、上記と
同様にキー２１によって第２シリンダ２４を後方に押し
込む。

すると第２シリンダ２４の保合突起２７はロック溝１３
ａからガイド溝１３Ｃの端部に移動し、その先端は操作
ノブ１７の係止溝１９から外れる。

次にキー２１によって第１、第２シノンダ２０．２４を
上記Ｃ方向と逆方向に９０’回動させ、係合突起２７を
ガイド溝１３ Ｃに沿って回動させる。

そしてキー２１を押す力を弱めると、第２シリンダ２４
がばね２５によって第１シリンダ２０方向、即ち前方に
向けて移動せられ、係合突起２７はガイド溝１３Ｃから
アンロック溝１３ｂ内に移動する。

これにより係合突起２７はアンロック溝１３ｂによって
その回動を規制され、また操作ノブ１７はその係止溝１
９に係合突起２７が収容されていないので、摺動自在と
なっており、このようにして本キーロック装置のロック
は解除される。

なお上記実施例ではグローブリッドのキーロック装置に
ついて説明したが、本考案はこれに限定されるものでは
なく、他のリッドのキーロック装置にも同様に適用でき
るものである。

また上記実施例では第２シリンダの先端面に突起を設け
た場合について説明したが、これは設けなくてもよいも
のである。

以上のように本考案によれば、す、ラドのシリンダ収容
孔にキーを選択するための第１シリンダを収容し、上記
シリンダ収容孔の第１シリンダの後方に上記リッドをロ
ック状態に保持するための係合突起を有する第２シリン
ダを配設し、この第２シリンダの保合突起と当接して第
２シリンダの回動を規制する規制部材を上記リッドに設
け、キーによって上記第２シリンダを押し込んで保合突
起と規制部材との当接を解除し、第２シリンダをロック
位置とアンロック位置との間で回動させるようにするこ
とにより、キーシリンダの構造が簡単で、かつキーシリ
ンダを第１シリンダと第２シリンダで構成し、第１シリ
ンダは前後方向の動きを規制し、第２シリンダのみが押
し込まれる構成のため、第１シリンダのキー貫通孔に適
合するキー以外ではロック解除操作ができない構成であ
り、しかもコストの低廉なリッドの簡易キーロック装置
が得られる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例によるグローブリッドの簡易
キーロック装置を備えた車室内の斜視図、第２図は第１
図の一部拡大斜視図、第３図は上記実施例の装置の分解
斜視図、第４図は上記実施例の装置のりラドアウタの背
面斜視図、第５図は上記実施例の装置の操作ノブの背面
図、第６図は上記実施例の装置の要部分解斜視図、第７
図ａ、ｌ）は上記実施例の装置の要部平面図および要部
斜視図、第８図ａ、ｌ）は第２図のキー挿入前及びキー
挿入時のＩＩ −ＩＩ線断面図、第９図は第２図のキー
挿入前のＩＩＩ −ＩＩＩ線断面図である。 ３・・・・・・リッド、８・・・・・・シリンダ収容孔
、９，１２・・・・・・係合リブ（規制部材）、２０・
・・・・・第１シリンダ、２１・・・・・・キー、２２
・・・・・・キー貫通孔、２４・・・・・・第２シリン
ダ、２４ ａ・・・・・・キー挿入孔、２５・・・・・
・ばね（弾性部材）、２７・・・・・・係合突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. リッドに形成されたシリンダ収容孔と、該シリンダ収容
   孔に回転自在にかつ軸方向の移動を規制されて収容され
   キーの断面形状と対応するキー貫通孔を有する第１シリ
   ンダと、上記シリンダ収容孔の上記第１シリンダの後方
   に回転自在かつ軸方向に摺動自在に配設され上記キーが
   挿入されるキー挿入孔と半径方向外方に突出し上記リッ
   ドをロック状態に保持するための保合突起とを有する第
   ２シリンダと、該第２シリンダを上記第１シリンダに向
   けて付勢する弾性部材と、上記リッドに設けられ上記第
   ２シリンダが上記弾性部材によって前方に付勢された状
   態で該第２シリンダの保合突起と当接し該第２シリンダ
   の回動を阻止して該第２シリンダをそのロック位置又は
   アンロック位置に保持し該第２シリンダが上記弾性部材
   に抗して上記キーにより後方に押し込まれた状態で該第
   ２シリンダの保合突起との当接が解除され該第２シリン
   ダをそのロック位置とアンロック位置との間で回動自在
   とする規制部材とを備えたことを特徴とするリッドの簡
   易キーロック装置。