JPS5821064B2 - ドアキ−シリンダの組付方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、自動車のドアロックに用いるドアキーシリン
ダの取付方法の改良に関するものである。

従来、この種のドアキーシリンダの組付においては、ま
ず、車体にドアパネルを組付けてドアロック機構を組込
んだのち、ドアアウタパネルに開設した取付穴に、外側
からパツキンを介してドアキーシリンダを挿入し、次い
で内側から、キーシリンダの胴部外周に設けた係合溝に
リング状のスプリングを圧入してキーシリンダをドアア
ウタパネルに固定したうえで、キーシリンダの回転軸の
軸端に固定したレバーの他端を、ドアロック機構の操作
ロッドに連結することによりドアキーシリンダの組付け
を行ない、その組付けの後に、ウィンドグラス、ウィン
ドレギュレータ等を組付け、最後に、ドアインナパネル
にトリムを固定するようにしていた。

しかしながら、上記の如きドアキーシリンダの取付構造
を採用し、ドアキーシリンダ、ウィンドグラス、ウィン
ドレギュレータ、ドアトリム等を予じめ組付けたドアを
、車体に後組する必要が、製造上半じた場合には、以下
の如き不具合を生じる。

即ち、かかる場合には、ドアへの組付けと、車体への各
種機器、内装等の組付けとは、別個のラインで行ない、
その後にドアを車体に組付ける訳であるが、その場合、
ドアキーとイグニッションキーを共通にするためには、
車体側のイグニッションキーと同じキ一番号のキーシリ
ンダを装着したドアを当該車体に組付けなければならな
いため、車体のイグニッションキーのキ一番号と、ドア
のドアキーのキ一番号をいちいち照合しなければならず
、キ一番号の照合が困難であるばかりでなく、同じキ一
番号のドアが見つかったとしても、そのドアと対応する
車体とを正しくかつ順序よく、ドアの後組位置に搬入す
ることは著しく困難で、製造ラインに大きな混乱をもた
らすことが予想される。

したがって、本発明は、上記の如き問題なしにドアを後
組みすることができるドアキーシリンダの組付方法を提
供することを基本的な目的とじている。

即ち、本発明においては、ドアを車体に後組みする場合
に、ドアキーシリンダはドアを車体に後組みしたのちに
ドアに取付ける方式を採用する。

したがって、この場合には、ドアはトリムによって表装
されておりドアの内側からの組付は作業は全くできず、
ドアの外側からの作業によって、ドアキーシリンダをド
アの取付穴に取付ける必要がある。

本発明は、上記要請に応じて、ドアキーシリンダをドア
の外側から挿入する一操作で、ドアキーシリンダをドア
に固定でき、しかも、ドアロック機構との連結を完全な
ものとすることができるドアキーシリンダの組付方法を
提供することを具体的としている。

このだめ、本発明においては、ドアキーシリンダを係止
固定するスプリングをドアアウタパネルの取付穴の内側
に、ドアキーシリンダの挿入に先立って保持するスプリ
ングリテーナを設けて、上記スプリングをスプリングリ
テーナに保持しておくとともに、ドアキーシリンダの回
転軸に連結すべきレバーの一端を取付穴から外側に突出
させるよう、レバーの他端に連結するドアロック機構の
操作ロッドにより仮保持しておき、この状態でウィンド
グラス等のドアの内装を行ない、その後にドアキーシリ
ンダの回転軸をレバーの一端に取付け、ドアキーシリン
ダでもってレバーを内方に押し込みつつ回転させながら
、ドアキーシリンダを取付穴に挿入し、スプリングリテ
ーナに保持したスプリングでドアキーシリンダを係止す
るようにしたことを基本的な特徴としている。

本発明では、したがって、ドアキーシリンダを最後に組
付ければよいので、車体側に積込Ａ７だドア用のキーシ
リンダをそのまま取り出して用いれば、イグニッション
キーと同じキ一番号のキーシリンダを、キ一番号の照会
等の必要なしに、ドアキーシリンダとして組付けること
ができ、ドアの後組に派生して生ずる問題を確実に解消
することができるのである。

以下、図示の実施例について、本発明をより具体的に説
明する。

第１図において、１は一般に汎用されているドアキーシ
リンダ、２はスプリングリテーナ、３はドアアウタパネ
ル４に開設した取付穴、５はドアキーシリンダ１の胴部
１ａの断面形状にほぼ等し込形状に形成したワイヤスプ
リング、６はドアキーシリンダ１０回転軸７の軸端に設
けだ係止部７ａに一端が結合され、他端に連結用クリッ
プ８を介して、ドアロック機構（図示せず。

）の操作ロッド９を連結するレバー、１０は上記レバー
６の一端側の係合穴６ａを回転軸７の係止部７ａに嵌合
した状態で、レバー６をウェーブワッシャ１１を介して
係止するＵ型スナップリングである。

上記スプリングリテーナ２ば、例えばプラスチック等可
撓性を有する材料を用いて形成したものであって、第２
図に示すように、スプリングリテーナ２はドアアウタパ
ネル４の外側から取付穴３に嵌合したときに、取付穴３
の周囲に外側から当接する大略リング状の座部２ａと、
座部２ａの内周部の上下に薄片部２ｂを介して一体に連
結され薄片部２ｂから外径方向に一段高くなった、上下
対の係止爪２ｃ、２ｃとを有し、薄片部２ｂ、 ２ｂを
取付穴３に嵌合させた状態で、スプリング５をドアアウ
タパネル４の内側から、係止爪２ｃ、 ２ｃを越えて、
薄片部２ｂ、２ｂに嵌合させることにより、ドアアウタ
パネル４を座部２ａとスプリング５との間に挾み付けて
、スプリングリテーナ２およびスプリング５を取付穴３
に固定しうるようにしている。

なお、ドアアウトパネル４に設ける取付穴３０両側には
、ドアキーシリンダ１の胴部１ａの両側面に設けた軸方
向の突条１ｂの通過を許容する凹部３ａ、３ａを設けて
いる。

上記突条１ｂは、従来通り、巾方向に切欠いて、スプリ
ング５により最終的に係止される係合溝１ｃを形成して
いる。

捷だ、上記スプリングリテーナ２の係止爪２ｃ。

２ｃの後部に設けた切欠溝２ｄ、２ｄは、第２図に示す
ように、操作ロッド９を仮止め状態に保持するだめのも
のである。

一方、上記連結用クリップ８は、プラスチック成形品で
あって、下端に操作ロッド９の下端のフック部９ａを嵌
合する筒部８ａを備え、他端に操作ロッド９の軸部９ｂ
を後述するように嵌め込んで保持するクリップ部８ｂを
備えており、上記筒部８ａは、レバー６ので端に設けた
円形穴６ｂに嵌め込まれ、クリップ部８ｂに嵌め込んだ
操作ロッド９をレバー６０回転に連動させ、操作ロッド
９を揺動させ、ドアロック機構をロック、アンロツクす
る。

より具体的には、第４図に示すように、連結用クリップ
８０筒部８ａは、レバー６の円形穴６ｂにゆるく嵌合す
る軸筒部８ｃの下端に、クリップ本体８ｄとの間で筒部
８ａがレバー６０円形穴６ｂから抜脱しないように保持
するカラー８０を備えるとともに、筒部８ａには、該筒
部８ａの軸方向に割溝８ｆを切込んで、操作ロッド９を
図に実線で示す状態から図に仮想線イで示すようにクリ
ップ部８ｂとの嵌合位置まで、強制的に操作ロッド９の
フック部９ａとのコーナ部を筒部８ａ内で廻り込ませる
ことができるようにしている。

次に、上記構成について、ドアキーシリンダ１の実際の
取付操作を説明する。

（■） ドアの内装 ドアへのドアロック機構、ウィンドグラス、ウィンドレ
ギュレータ、ドアトリムの装着は、車体の組カラインと
は別の組立ラインで行なう。

この場合、ウィンドグラス、ウィンドレギュレータ等の
装着に先立って、第２図に示すように、ドアアウタパネ
ル４の取付穴３には、スプリングリテーナ２を嵌合して
、スプリング５をドアアウタパネル４の内側からスプリ
ング５をスプリングリテーナ２の薄片部２ｂ、２ｂ間に
強制的に嵌合し、スプリングリテーナ２の座部２ａと、
係止爪２ ｃ ｓ２ｃによって係止したスプリング５と
の間に取付穴３の周囲部分を挾み付け、スプリングリテ
ーナ２とスプリング５とを固定して取付ける。

また、操作ロッド９は、レバー６０円形穴６ｂに嵌合す
せた連結用クリップ８の筒部８ａにその軸部９ｂを嵌入
したうえで、スプリングリテーナ２の上側の係止爪２ｃ
の切欠溝２ｄに嵌め込んで上向きの状態に仮止めする。

そして、上記レバー６は、係合穴６ａ側を取付穴３から
外側に突出させておく。

なお、連結用クリップ８はレバー６とは向きを反対に向
けておく。

この予じめの作業は、ドアアウタパネル４の内側から行
ない、その後に、ウィンドグラス、ウィンドレギュレー
タ等の装着を行ない、最後にトリムを取付け、ドアの内
装を終了する。

（社） ドアの車体への取付は 内装を終えたドアは、車体との組付は工程に搬送したう
えで、車体に内装を終えたドアを組付ける。

圃 ドアキーシリンダの取付は 後組したドアへのドアキーシリンダ１の取付けは、第３
図に示す状態から始める。

この場合、ドアキーシリンダ１は、車体側に予じめ積み
込まれている。

第３図に示す如く、ドアキーシリンダ１は、下向きにし
て、その回転軸７の係止部７ａを、ウェーブワッシャ１
１をかませたうえで取付穴３から水平に外側に突出させ
たレバー６の係合穴６ａに嵌合し、スナップリング１０
により、軸方向に抜脱不自在に、レバー６に取付ける。

この取付けの後、ドアキーシリンダ１は第３図に矢印Ａ
で示すように、レバー６と操作ロック９との連結部を支
点としつつ取付穴３に押し込んでいき、最終的に、ドア
キーシリンダ１０頭部１ｈが、スプリングリテーナ２０
座部２ａに当接するまで挿し込む。

この状態を第５図に示す。

即ち、この状態では、スプリング５がドアキーシリンダ
１の保合溝１ｃに嵌合して、ドアキーシリンダ１を係止
保持し、ドアキーシリンダ１を固定する。

この場合、ドアキーシリンダ１０回転軸７に取付けたレ
バー６は、操作ロッド９と相対的に、垂直状態（第４図
実線参照）から平行状態（第４図仮想線参照）まで操作
ロッド９のフック部９ａの湾曲部を廻り込んで最終的に
、操作ロッド９の軸部９ｂをクリップ部８ｂに嵌合して
、レバー６と操作ロッド９とを連結スる。

この連結によって、キー操作に連動する回転軸７０回転
に連動して操作されるレバー６に同期して、操作ロッド
９はロック、アンロック方向に揺動され、ドアロック機
構を介してドアをロック、アンロックすることができる
。

なお、上記連結用クリップ８は、上記の構造に限られる
ものではなく、例えば、第６図に示すように、レバー６
０円形穴６ｂに抜脱不自在に嵌合し、かつすり割り溝３
０を切り込んだ筒部材３１と、クリップ部３２を備えた
折曲自在なりリップ本体３３とを別体として形成し、第
７図に示すように、レバー６と操作ロッド９の連結を図
るようにしてもよい。

なお、この実施例では、キーシリンダ１はレバー６の下
側から取付けて組み付けだ場合を示している。

以上説明したことから明らかなように、本発明は、ドア
の内装を終えたのちに、このドアを車体にヒンジ取付け
し、最後に、ドアにドアキーシリンダを装着するのに好
適な組付方法を提供するものである。

本発明のドアキーシリンダの組付方法によれば。

ドアの内装を別ラインで行ない、内装したドアを後組す
る場合にも、車体側に積んでおいたドア用のキーシリン
ダを取り出して、ドアアウタパネルの取付穴から単に挿
し込むだけでよいから、ドアの後組という要請に確実に
対処できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例にかかるドアキーシリンダの組
付状態の分解斜視図、第２図はドアキーシリンダの組付
以前の状態を示すドアアウタパネルの取付穴部分の垂直
断面図、第３図はドアキーシリンダの取付は操作を示す
取付穴の外側からみた斜視図、第４図は連結用クリップ
の一例を示す斜視図、第５図はドアキーシリンダの取付
は後の状態を示す取付穴部の垂直断面図、第６図は連結
用クリップの他の例を示す斜視図、第７図は第６図のク
リップを用いた場合の連結状態を示す側面図である。 １・・・・・・ドアキー・シリンダ、１ａ・・・・・・
胴部、１ｃ・・・・・・係合溝、７・・・・・・回転軸
、２・・・・・・スプリングリテーナ、３・・・・・・
取付穴、４・・・・・・ドアアウタパネル、５・・・・
・・スプリング、６・・・・・・レバー、９・・・・・
・操作ロッド。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ドアアウタパネルのキーシリンダ取付穴に、中央に
   挿通孔を有するスプリングリテーナを外側から挿入し、
   内側からスプリングリテーナにスプリングを係合してド
   アアウタパネルに固定スるとともに、ドアロック機構に
   取付けられ、軸部とフック部を有するＬ字状操作ロッド
   の該軸部に一端が連結されたレバーの他端を前記スプリ
   ングリテーナの挿通孔よりドアアウタパネルの外側に取
   り出した状態で仮保持しておき、この状態で、ウィンド
   グラス等、ドアの内装を行ない、その後に、ドアキーシ
   リンダの回転軸を上記レバーの他端に取り付け、上記レ
   バーの仮保持を解除し、ドアキーシリンダによりレバー
   の一端を操作ロッドに連結した状態で操作ロッドの軸部
   からフック部までまわり込ませながらキーシリンダをド
   アアウタパネル内側に挿通孔を通して押し込み、ドアキ
   ーシリンダ外周の係合溝を前記スプリングに保合固定さ
   せるようにしたことを特徴とするドアキーシリンダの組
   付方法。