JPS5817660Y2 - 超音波洗浄器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は主として、洗浄容器の底部裏面に円板状圧電素
子を接着し、屈曲振動モードにより超音波を発生させる
超音波洗浄器に関するもので、洗浄容器と圧電素子間に
介在させる絶縁板を改良し、許容入力が大きく、かつ洗
浄容器と圧電素子間の絶縁破壊電圧が大きい圧電素子の
取付構造を提供するものである。

従来におけるこの種超音波洗浄器を第１図イ。

口に示す。

すなわち、金属よりなる洗浄容器１の底部裏面２に、円
板状圧電素子４より直径が犬で通常片面に全面銅箔３ａ
を有する絶縁板３を介し、該圧電素子４が接着されてい
る。

前記絶縁板３の銅箔３ａ面と圧電素子４は向い合ってい
る。

そして、前記洗浄容器１と絶縁板３、さらに絶縁板３と
圧電素子４はエポキシ系接着剤等によって接着されてい
る。

また、圧電素子４に設けられた一方の電極はきわめて薄
い接着層のために絶縁板３の銅箔３ａと導通し、入力端
子となるリード線５゜６は一方が銅箔３ａに、他方は圧
電素子４の他方の電極に各々ハンダ付けされている。

この場合、銅箔３ａは前述したように絶縁板３の全面に
設けられており、したがって洗浄容器１と圧電素子４間
の絶縁破壊電圧は絶縁板３の厚みによって決定され、通
常数百■の高周波電圧が圧電素子４に印加されるのでＡ
Ｃ２０００Ｖ程度の絶縁破壊電圧を得るには１．６咽以
上の厚みが必要である。

しかるに圧電素子４の超音波振動は絶縁板３、洗浄容器
４の底板な介して該容器４中の液体に伝搬されていくが
、一部は絶縁板３中に吸収されて熱となり、また圧電素
子４そのものも内部損失により熱を発生する。

この圧電素子４の熱、絶縁板３の熱は熱伝導により液体
中へ伝わり冷却される。

しかしながら、前述したように絶縁板３の厚みが厚くな
ると、絶縁板３に吸収され熱となる量が増大し、かつ熱
伝導が悪くなり、絶縁板３および圧電素子４の温度上昇
が犬となる。

こうして温度が上がると絶縁板３が軟化し、超音波の伝
搬が悪くなり、このためさらに絶縁板３および圧電素子
４中に吸収して熱になる量が増大し、絶縁板３および圧
電素子４の温度上昇が増大し、この熱暴走により接着剤
れが生じたり、・・ンダが溶けてリード線５，６が外れ
たり、圧電素子４が割れたりする欠点があった。

本考案は前記のような従来における欠点を除去すべく創
案されたものであり、以下その一実施例について第２図
イ９口および第３図とともに前記と同一箇所には同一番
号を付して説明する。

本考案で使用する絶縁板７の銅箔８は周辺部が除去され
ている。

この銅箔８の直径は圧電素子４の直径より犬であり、か
つ銅箔８の周辺部の除去は絶縁板７の厚みによって変わ
るが周辺より１〜１．５閲以上が適当である。

また、絶縁板７、圧電素子４の洗浄容器１への接着取付
けは従来と同様である。

第４図および第５図は本考案の他の実施例を示すもので
、絶縁板９の銅箔１０の径を圧電素子４の径とほぼ同じ
とし、リード線ハンダ付部として一部に突出部１１を設
けてなるものである。

このようにすると絶縁板９の径が圧電素子４の径に近づ
き、屈曲振動に与える絶縁板９の影響が小さく、自励発
振回路によって駆動する場合に発振が安定する特徴があ
る。

また、前記各実施例における絶縁板７．９は洗浄容器１
の底部よりも形状が小さいものとしている。

以上のように、本考案は洗浄容器の底部裏面に金属箔を
有する絶縁板を介して圧電素子を接着取付ける超音波洗
浄器において、絶縁板の周辺部の金属箔を除去した構成
のものを使用することにより、洗浄容器と圧電素子間の
絶縁破壊電圧は絶縁板の厚みと金属箔の除去幅によって
決まるため、絶縁板の厚みをきわめて薄くすることがで
き、このため前述した熱暴走が発生しにくくなり、した
がって許容入力が大きくとれる長所を有するものである
。

また、従来例と同様に洗浄容器の底部よりも形状が小の
絶縁板を使用し、その絶縁板に圧電素子を接着してなる
ものであるから、圧電素子全体が接着固定されているた
めその周辺部が空中で自由振動するようなことがなく、
かつ圧電素子、絶縁板全体が洗浄容器の底部に接着固定
されているので局部的な発熱がなく、圧電素子から洗浄
容器への熱伝達が良好で全体として許容入力を小さくす
るようなことはないものである。

さらに、従来例と同じく圧電素子の形状が洗浄容器の底
部よりも小であるため、コスト的に有利なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図イ９口は従来における超音波洗浄器の一部断面側
面図と下面部、第２図イ９口は本考案に係る超音波洗浄
器の一実施例を示す一部断面側面図と下面図、第３図は
第２図において使用した絶縁板の斜視図、第４図は絶縁
板の他の実施例を示す斜視図、第５図は第４図の絶縁板
を使用した超音波洗浄器の下面図である。 １・・・・・・洗浄容器、２・・・・・・底部裏面、４
・・・・・・圧電素子、５．６・・・・・・リード線、
７，９・・・・・・絶縁板、８．１０・・・・・・金属
箔（銅箔）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 金属よりなる洗浄容器、圧電素子、この圧電素子より形
   状が大きいとともに前記洗浄容器の底部よりも形状が小
   で、かつ片面に周辺部が除去されている金属箔を有した
   絶縁板よりなり、前記洗浄容器の底部裏面に前記絶縁板
   を介して前記圧電素子を、前記絶縁板の金属箔と前記圧
   電素子が向い合う向きにして接着固定し、かつ前記圧電
   素子の裏面側の電極および前記絶縁板の金属箔にそれぞ
   れリード線を接続してなることを特徴とする超音波洗浄
   器。