JPS5817626B2 - 医療器材用樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

医療器材用樹脂組成物の製造方法

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JPS5817626B2
JPS5817626B2 JP55042240A JP4224080A JPS5817626B2 JP S5817626 B2 JPS5817626 B2 JP S5817626B2 JP 55042240 A JP55042240 A JP 55042240A JP 4224080 A JP4224080 A JP 4224080A JP S5817626 B2 JPS5817626 B2 JP S5817626B2
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JP
Japan
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resin composition
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vinyl chloride
polymerization
weight
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JP55042240A
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誠一郎 本多
和彦 神吉
洋義 畑
享一 岩本
博志 加計
和夫 坂本
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Sekisui Chemical Co Ltd
Tokuyama Sekisui Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Tokuyama Sekisui Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は医療器材用樹脂組成物の製造方法に関し、特に
、柔軟性、透明性にすぐれると共に、溶血性や細胞毒性
のない医療器材を与えるエチレン−酢酸ビニル−塩化ビ
ニル共重合体樹脂組成物の製造方法に関する。
従来、血液の保存や運搬のための血液バッグや人工腎臓
用薄液回路のためのチューブ等の医療器材には、柔軟且
つ透明であることを要するところから、ジオクチルフタ
レートのような可塑剤を含有する塩化ビニル樹脂成形物
が広く用いられている。
しかし、このような可塑剤を含む樹脂からなの成形物は
、例えば血液に接触したとき、可塑剤が僅かながら抽液
中に移行する欠点がある。
本発明は上記に鑑みてなされたものであって、可塑剤を
実質的に含むことなく、柔軟性、透明性にすぐれると共
に、溶血性や細胞毒性のない医療器材を与れることかで
きる新規な樹脂組成物の製造方法を提供することを目的
とするものであり、その要旨はエチレン−酢酸ビニル共
重合体に塩化ビニル及び必要に応じて塩化ビニルと共重
合し得る単量体を懸濁重合又は乳濁重合によってグラフ
ト重合させ、エチレン−酢酸ビニル含量10〜70重量
%、塩化ビニル30〜90重量%、及び必要に応じて上
記単量体30重量%以下からなるグラフト重合体を得る
に際して、重合反応時又は重合反応後の懸濁液若しくは
乳濁液に酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化
カルシウム及び水酸化カルシウムから選ばれる少なくと
も一種の金属化合物を加えて分散させ、得られるグラフ
ト重合体ioo重量部当り0.01〜5重量部の上記金
属化合物を含有させたことを特徴とする医療器材用樹脂
組成物の製造方法にある。
本発明において用いるエチレン−酢酸ビニル共重合体(
以下、EVAと称する。
)は、酢酸ビニル含量が5〜80%(以下、%はすべで
重量部を示す。
)、好ましくは25〜65%であり、このようなEVA
は市販品として入手することができる。
才た、本発明において用いるグラフト重合体は、EVA
IO〜70%、及び塩化ビニル30〜90%を含む。
塩化ビニルの量がこの範囲外にあるときは、得られた樹
脂組成物を医療器材に成形しても、柔軟性や透明性に劣
るので好ましくない。
また、本発明においては、グラフト重合体は、必要に応
じて塩化ビニルと共重合し得る単量体を30%以下の範
囲で含有することができる。
このような共重合性単量体としては、例えば、エチレン
、プロピレンのようなα−オレフィン、酢酸ビニル、ス
テアリン酸ビニルのようなビニルエステル、メチルビニ
ルエーテル、セチルビニルエーテルのようなビニルエー
テル、アクリル酸、メタクリル酸、マレフィン酸、フマ
ル酸のようなα、β−不飽和カルボン酸又はこれらのア
ルキルエステル、臭化ビニル、フッ化ビじル、塩化ビニ
リデンのようなハロゲン化オレフィン、アクリロニトリ
ル等が用いられるが、特にエチレンやアクリル酸エステ
ルが好ましく用いられる。
しかし、これらの単量体も上記範囲以上にグラフト重合
体中に含まれることは、得られる樹脂組成物からの成形
物がやはり柔軟性、透明性に劣るので好ましくない。
本発明における重要な特徴は、EVAに塩化ビニル及び
必要に応じて他の単量体を懸濁重合又は乳濁重合させて
、グラフト重合体を得るに際して、度られるグラフト重
合体10゛0部(以下、部はすべて重量部を示す。
)について前記金属化合物0.01〜5重量部含有させ
る点にあり、これによって驚くべきことに、溶血性や細
胞毒性を有せず、柔軟で透明な医療器材に成形し得る樹
脂組成物を得ることができたのである。
上記の酸化物や水酸化物等の金属化合物がどのような理
由に基づいて、成形物の溶血性や細胞毒性を除くのかは
必らずしも明瞭ではないが、上記範囲より少ないときは
、溶血性、細胞毒性の除去が十分でなく、多すぎるとき
は成形物の柔軟性、透明性を損なうので好ましくない。
金属化合物はグラフト重合体に均一に分散するように、
50μ以下の粒径を有することが望ましG)。
粒径が50μより大きい場合には、得られた樹脂組成物
を成形したとき、透明性が損なわれるおそれがあると共
に、溶血性等の改善効果も小さくなるからである。
本発明においては、金属化合物の存在下にグラフト重合
を行なってもよく、重合反応終了後の懸濁液又は乳濁液
に金属化合物を分散させてもよいが、好ましくは後者の
方法が採用される。
上記金属化合物の存在下にEVAに塩化ビニル等をグラ
フト重合させるには、好ましくは、EVA、塩化ビニル
、水、分散剤、及び必要に応じて塩化ビニルと共重合し
得る単量体、EVAを溶解する有機溶剤等を混合し、水
性懸濁液として、ラジカル重合開始剤を用いて反応させ
る。
分散剤としては、例えば、公知の部分ケン化ポリ酢酸ビ
ニル、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース
、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン等
が用いられ、才だ、有機溶剤としては1.2−ジクロロ
エタン等が用いられる。
ラジカル重合開始剤としては、ラウロイルパーオキサイ
ド、ベンゾイルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニ
トリル、t−ブチルパーオキシジカーボネート等が用い
られる。
これら分散剤、有機溶剤及び重合開始剤は、従来より塩
化ビニルの水性懸濁重合に用いられており、本発明にお
いても、これらを含め、この技術分野において従来から
用いられているものが、特に制限なく適宜に用いられる
また、EVAをエマルジョンとして入手し得る場合には
、前記金属化合物を予めこのエマルジョン中に分散させ
、これをグラフト重合に供してもよい。
このようにして水性懸濁液中、金属化合物の存在下に塩
化ビじルをグラフト重合させた後、グラフト重合体を沈
降させ、脱水、乾燥して、本発明による樹脂組成物を得
る。
また、EVAのグラフト重合は水性乳化重合によっても
行なうことができる。
この場合にも、よく知られている塩化ビニルの乳化重合
に準じればよく、乳化剤、分散剤、重合開始触媒等は適
宜に選ばれる。
得られたラテックスから樹脂組成物を分離するには常法
による。
なお、本発明においては、得られた樹脂組成物の耐老化
性を改善するために、柚液等に有害な影響を及ぼさない
範囲内で従来知られている安定剤や可塑剤を樹脂組成物
中に配合してもよい。
安定剤としては、例えば、ステアリン酸カルシウム、ス
テアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム等であり、可塑
剤としてはエポキシ化大豆油、ジオクチルフタレート等
を用いることができる。
さらに、得られた樹脂組成物は、これと相溶性を有する
塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−エチレン共重合体、エチ
レンーー酸化炭素−酢酸ビニル共重合体等を含有してい
てもよい。
普通、これらの樹脂はEVAグラフト共重合体の20重
量%以下とされる。
本発明の樹脂組成物は、以上のように、EVAに金属化
合物等の存在下に塩化ビニルをグラフト重合させるから
、得られるグラフト共重合体組成物は柔軟性と透明性に
すぐれることは勿論、極めて一様に分散されている金属
化合物によって、その成形物は溶血性、細胞毒性を実質
的に示さず、従って、カテーテル、輸血や輸液中のチュ
ーブ、薄液バッグ、輸液バッグ等の医療器材の成形に好
適に用いることができるものである。
以下に本発明の実姉例を挙げる。
なお、以下において、得られた成形物の溶血性試験は日
本薬局法「一般試験法」のなかの輸液用プラスチック容
器試験法に準拠して行なった。
酸化カルシウム及び水酸化マグネシウムは乳鉢で粉砕後
、ASTM標準篩325メツシュを通過したもの(粒径
約50μ以下)を用い、酸化マグネシウムは平均2次粒
子径3〜5μのものを用いた。
また、「部」及び「%」はそれぞれ重量部及び重量%を
意味する。
実施例 1 攪拌機付きオートクレーブに純水200部、分散剤とし
て部分ケン化ポリ酢酸ビニル(ケン化度80モル%)0
.5部及びメチルセルロース0.5 部を加えて溶解さ
せ、次に、EVA(大口本インキ化学工業(株)エバス
レン450)50部を加え、オートクレーブ内を窒素置
換した後、塩化ビニル100部を加え、攪拌しながらオ
ー トクレープ内の温度を50°Cにまで高めて、EV
Aを塩化ビニルに溶解させた。
この後、ラウロイルパーオキサイド0.1部を、次に、
酸化マグネシウム0.15部を加え、攪拌して懸濁液と
し、70℃の温度で6時間反応させた。
この後、未反応塩化ビニルを除去し、残った懸濁液を脱
水して樹脂組成物を分離し、乾燥した。
このようにして得た樹脂組成物において、グラフト重合
体はEVA36%及び塩化ビニル64係とからなり、樹
脂組成物はグラフト重合体100部当り酸化マグネシウ
ム0.05部を含有していた。
この樹脂組成物100部にCa −Z n系安定剤(ア
デカ・アーガス(株)マーク593)0.7部とエポキ
シ化大豆油(アデカ・アーガス(株)〇−130P)5
部を混合し、ペレットに押出成形した。
このペレットを0.4mrn厚さのシートに押出成形し
た。
このシートは透明且つ柔軟で、溶血性試験及び細胞毒性
は対照液と同等であって、溶血性及び細胞毒性を示さな
かった。
実施例 2 酸化マグネシウムの代わりに水酸化マグネシウム3部を
用い、且つ、水酸化マグネシウムを重合反応を終了し、
未反応の塩化ビニルを回収して後の懸濁液に添加、分散
した以外は実施例1と全く同様にして、グラフト重合体
100部当り、水酸化マグネシウム1部を含む樹脂組成
物を得た。
この樹脂組成物から実施例1と同様にして得たシートは
柔軟且つ透明であり、溶抑性及び細胞毒性を示さなかっ
た。
実施例 3 酸化マグネシウム0.15部の代わりに酸化カルシウム
5部を用いた以外は、実施例1と全く同様にして、グラ
フト重合体100部当り酸化カルシウム2部を含む樹脂
組成物を得た。
この樹脂組成物から得たシートも柔軟且つ透明で、溶血
性及び細胞毒性を示さなかった。
実姉例 4 実施例1において、塩化ビニル以外にエチレン8部と酸
化マグネシウム1部を用いた以外は実施例1と全く同様
にして、EVA35%、塩化ビニル62%及びエチレン
3%からなるグラフト重合体100部について酸化マグ
ネシウム0.3部を含む樹脂組成物を得た。
この樹脂組成物から得たシートも柔軟且つ透明で、溶血
性、細胞毒性を示さなかった。
実施例 5 実姉例1において、酸化マグネシウム0.5部を添加し
、2−エチルへキシルアクリレート5部を反応中、3回
に分けて加えた以外は実姉例1と全く同様にして、EV
A35%、塩化ビニル62%及び2−エチルへキシルア
クリレート3%からなるグラフト重合体100部につい
て酸化マグネシウム0.2部を含有する樹脂組成物を得
た。
この樹脂組成物を成形して得たシートも柔軟且つ透明で
、溶匍性、細胞毒性いずれも示さなかった。
比較例 実施例1において、酸化マグネシウムを用いなかった以
外は実施例1と全く同様にしてシートを得た。
このシートは柔軟且つ透明であったが、溶面性を示した

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 エチレン−酢酸ビニル共重合体に塩化ビニル及び必
    要に応じて塩化ビニルと共重合し得る単量体を懸濁重合
    又は乳濁重合によってグラフト重合させ、エチレン−酢
    酸ビニル含量10〜70重量%、塩化ビニル30〜90
    重量%、及び必要に応じて上記単量体30重量%以下か
    らなるグラフト重合体を得るに際して、重合反応時又は
    重合反応後の懸濁液若しくは乳濁液に酸化マグネシウム
    、水酸化マグナシラム、酸化カルシウム及び水酸化カル
    シウムから選ばれる少なくとも一種の金属化合物を加え
    て分散させ、得られるグラフト重合体100重量部当り
    0.01〜5重量部の上記金属化合物を含有させたこと
    を特徴とする医療器材用樹脂組成物の製造方法。
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