JPS58171530A - 線材の熱処理方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の技術分野１ 本発明は線材の熱処理方法に係わり、特に超電導線の等
の特殊線材を高温で長時間、熱処理する際に有用な線材
の熱処理方法に関する。

［発明の技術的背景とその問題点］ Ｎｂ−Ｔｉ等の合金系超電導体を用いたファインマルチ
線を製造する場合にはα−Ｔ１を析出させるため伸線後
に熱処理を施すことが行われている。この熱処理は、熱
処理すべき線材を束状あるいはボビン巻きした状態で高
温（３００〜４５０℃）下に長時間（３０〜２００時間
）放＠することにより行われているが、線材どうしが接
触していると線材間で粘着してしまうという欠点があっ
た。このため熱処理温度でＩｉＩ材と反応しない材料を
ターン間、ｍ間あるいは鉤者間にＲ１する方法やシリコ
ーン油等の離形剤を線材表面に塗布する等の方法が検討
されてきた。

しかしながら熱処理８度で線材と反応しない材料をター
ン間等に配置する方法は束状の線材では困難であり、ま
たシリコーン油を離形剤として使用する方法は熱処理中
に雛形剤が線材向姿の下方に溶けおち、上方部で鐘形剤
が不足する結果弱い粘着を生じたり、さらにまた熱処理
によりシリコーン油が変質してゴム状となり、線材表面
に残留してその除去が困難であるという欠点があった。

［発明の目的］ 本発明はこのような欠点を解消するもので、線材相互の
粘着を生じることのない線材の熱処理方法を提供するこ
とを目的とする。

し発明の概要］ 本発明方法は、熱処理すべき線材の表面にポリボロシロ
キサン樹脂を主成分生する液状組成物を塗布焼付けした
後、ボビン巻付けあるいは束状にして熱処理することを
特徴とする。

本発明に使用する液状組成物としては、例えばポリボロ
シロキサン樹脂にシリコーン樹脂と無機質充填剤とを配
合し、これをクレゾール、Ｎ−メチル−２−ピロリドン
（ＮＭＰ）等の有機溶剤に溶解あるいは分散させて得ら
れるものがある。この樹脂組成物は焼付は後の塗膜が高
温、艮時藺の熱処理に耐えるものである。

なおポリボロシロキサン樹脂は （ａ　）　Ｓｉ　Ｘ４　、Ｓｉ　ＲＸｓ　、Ｓｉ　ＲＲ
’　Ｘ２で表わされるシラン化合物（但し、上式中Ｒ，
Ｒ’はアルキル基またはアリール基、Ｘは水酸基、アル
コキシル基、アセトキリル基であって、Ｘが水ｌ！基の
場合はその脱水縮合物も含む［但し、３ｉ×、はＸが４
個とも水酸基である場合を除り］）の１種または２種以
上と （ｂ）ホウ酸、無水ホウ酸、ホウ酸金属塩、ハロゲ′ン
化ホウ素、ホウ酸エステルの１種または２種以上とをＳ
ｉ　ニホウ素の原子比で１＝１０〜１０：１好ましくは
５：１〜１：５の範囲で５０〜８００℃で加熱して縮重
合させることにより得られる。

このとき必要に応じてアセチルアセトン、無水酢酸、ク
レゾール、テトラヒドロフラン、キシレン、ＮＭＰ１ジ
メチルアセトアミドのような有機溶剤を用いてもよい。

シカシテ上記（ａ）、（ｂ）成分ととともに下記の成分
を配合して反応させることにより、得られるポリボロシ
ロキサン樹脂の可とぅ性や耐水性を向上させることもで
きる。

（Ｃ）メチルフェニルシリコーンオイル、ジメチルシリ
コーンオイル等のシリコーンオイル（ｄ）芳香族アルコ
ール、脂肪族多価アルコール、フェノール類、芳香族カ
ルボン酸 （ｅ）鉛、マンガン、コバルト、亜鉛、カルシウム等の
有機塩の混合物 （ｆ）トリエタノールアミン、モノエタノールアミン、
ジェタノールアミン、フェニレンジアミン、エチレンジ
アミン、トリメチレンジアミン等の含窒素化合物 （Ｃ）〜＜ｆ　）成分の配合量は、（ａ　）成分と（ｂ
　）成分との合計−１００重量部あたり、（Ｃ）成分は
５〜１００重量部、（ｄ）の成分は５〜３０重一部、（
ｅ）成分は０．０５〜１０重１１＜１＞成分は、Ｎｉｌ
子の数が（ｂ　）成分中のホウ素原子の数１００あたり
５〜２００となる―とすることが望ましい。上記（Ｃ）
〜＜ｆ＞成分は、単独でもしくは２種以上で用いられる
。

本発明において樹脂組成物に配合されるシリコーン樹脂
は市販のものが使用でき、例えば東芝シリコーン社顎の
ＴＳＲ１１６がある。このような純シリコーンの他シリ
コーンアルキッド、シリコーンポリエステル、シリコー
ンエポキシ等がある。

このものの配合量はポリボロシロキサン樹脂１００ｍ１
部あたり５〜４００好ましくは１０〜２００重一部が適
している。この範囲未満では可とう性が劣り、この値を
越えると耐熱性が低下する。

さらにまた、無機質充填剤としては、雲母、タルク、酸
化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム
、タングステン、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシ
ウム、数種の金属酸化物を混合溶解したセラミック７リ
ツト等がある。これらは単独で使用してもよく、また混
合して使用しても同様の効果が得られる。これらの無機
質充填剤は天然産でもよく合成品でもよいが、いずれも
粒径１０μ−以下の微粉末が望ましい。このものの配合
−はポリボロシロキサン樹脂とシリコーン樹脂との合計
量１００重量部あたり５〜３００好ましくは５〜２００
重量部が適している。この値未満では耐熱性に劣り、こ
の値を越えると機械特性が低下する。

本発明においては熱処理すべき線材表面に前述の液状組
成物を塗布焼付けした後、ボビン巻付けあるいは束状に
して熱処理を行なう。熱処理は例えば合金系超電導線の
場合は３００〜４５０℃で２０〜２００時間行なう。熱
処理後この液状組成物は線材をキシレン等の溶剤に短時
間浸漬することにより除去されるので、使用上問題にな
ることはない。

本発明方法は、合金系超電導線の他Ｎｂ　３ｎ　ｓ等の
化合物系超電導線等に適用できる。

［発明の実施例］ 次に実施例について説明する。

（液状組成物の製造） ジフェニルジヒドロキシシラン４３２ｏ　　（２モル）
、ホウ酸８３ｇ　（１，３モル）、粘度（２５℃）が１
０センチストークスのジメチルシリコーンオイル２５６
ｇをフラスコに入れ、窒素雰囲気中で攪拌下に室温から
４００℃まで６時間を要して昇温させ、さらに４００℃
で１時間加熱攪拌して縮重合反応を行なった。反応過程
で６６ｏの水と７０ｇの未反応の低分子量シリコーンオ
イルが濡出除去された。

このようにして得られたポリボロシロキサン樹脂は、常
温で無色固形状であり、収量は５２５ｇであった。この
樹脂の数平均分子量はポリスチレン換算で１５００であ
り、７００℃までの焼成残存率は３５％であった。これ
をＮＭＰに溶解させて不揮発分４５・６％の樹脂溶液と
した。

このポリボロシロキサン樹脂溶液３３３ｇをシリコーン
樹脂（東芝シリコーン社製ＴＳＲ１１６）３００ｇ、酸
化マグネシウム１２０ｇとともに、ＮＭＰ３００（＋に
溶解させて液状組成物を製造した。

実施例１ 前述の液状組成物を炉長７．４−の縦型焼付機を用いて
焼付は温度４５０℃、線速４．０ｍ／分、塗布焼付は回
数６回の条件でＮｂ−Ｔｉの２９５本マルチ線材１．９
ｎφに塗布焼付けて、被膜厚３０μ−の線材＠得た。こ
の被膜は線材を曲げ径５０１１φまで曲げても欠損を生
じなかった。この８０００１ｍを６００ｎφの束状にし
て３８０℃で１６０時間の熱処理を窒素ガス雰囲気中で
行なったところ、全長にわたり線材間の粘着は見られな
かった。熱処理後この線材をキシレン中に５秒間浸漬し
、布で拭いたところ前記被膜は完全に除去された。

実施例２ ｔｕｂ−Ｔｉの２９５本マルチ線材１．Ｏｎφに実施例
１で使用した液状組成物を同じ条件で塗布焼付けしたと
ころ、線材は厚さ３０μ−の被膜で均一に被膜されてお
り、この線材を曲げ径２０１１φまで曲げても被膜には
欠損は生じなかった。

この線材１２．０００ｍを胴径３００１φのステンレス
製ボビンに巻付け、これに４００℃で８０時間の熱処理
を真空中で行なったところ、全長にわたり線材間の粘着
はまったくなかった。また、前記被膜は線材をキシレン
中に３秒間浸漬し布で拭いたところ完全に除去された。

［発明の効果］ 以上の実施例からも明らかなように、本発明方法によれ
ば、高温、長時間の熱処理においても線材間の粘着を防
止でき、また使用した液状組成物は容易に除去できると
いう利点がある。

代理人弁理士　　　須　山　佐　− 同　　上　　　　　　　　山　　１）　明　　信第１頁
の続き ０発　明　者　星野哲夫 川崎市川崎区小田栄２丁目１番 １号昭和電線電纜株式会社内 ０発　明　者　荒原幸三 川崎市川崎区小田栄２丁目１番 １号昭和電線電纜株式会社内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）熱処理すべき線材を、ボビンに巻付けた状態ある
   いは束にした状態で熱処理する方法において、あらかじ
   め前記線材表面にポリボロシロキサン樹脂を主成分とす
   る液状組成物を塗布焼付けした後、ボビンに巻付けある
   いは束状にして熱処理することを特徴とする線材の熱処
   理方法。 〈２）線材は超電導線である特許請求の範囲第１項記載
   の線材の熱処理方法。