JPS5817075Y2 - モルタル下地板 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は亀裂、剥離のないモルタル壁を形成するに有用
な下地板に関する。

すなわち、断熱板と硬質のボードと特殊断面形状の防水
シートとラスとを積層一体化したモルタル下地板に係る
。

一般に行なわれている木造家屋のモルタル塗装外壁は、
ラス下地板をはり、さらにその外表面に防水用のタール
フェルトをはり、その上にラスをはってモルタル塗装を
施した構造である。

この構造の場合、モルタル下地施工の現場作業工程が非
常に多く、工期も費用も多く、その上゛モルタル壁に亀
裂、剥離または剥落が起る不利があった。

またモルタル壁には透水性があり、ラス下地板、胴縁等
を腐朽するおそれがあった。

またこれらを改善した下地板として特公昭５０−３９９
３０号。

特開昭５１−２５３３３号が提案されている。

そしてこれらはそれなりの特徴を発揮している。

しかし、この場合、前者は合板上にモルタルと接着する
防水層を設けたものであり１表面が平滑であったり、わ
ずか凹凸状に形威されただけでモルタルの亀裂、剥離を
防止できない。

またモルタル下地板に断熱性を具備せしめるためには断
熱板を別途付加しなければならないばかりでなく防水性
においても完全でなかった。

さらに、後者の場合は鉄板が下地になっているため盛夏
等においては鉄板とモルタルの伸縮差が直接的に関係す
るためモルタルの亀裂が生じやすく、かつ防水性におい
て透孔カ穿設されているため十分でない。

また断熱板を再度設ける必要があり結果的に工数を多く
要する欠点があった。

本考案はこのような欠点を除去するため断熱板と硬質の
ボードと表面に突起を平行に複数個、適宜間隔で配設し
た防水シートとラスを一体に、かつ、目地部において防
水シートとラスとが相互に重合するように形威し、モル
タル壁の亀裂、剥離。

防水性を大幅に改善したモルタル下地板を提案する０ 以下に図面を用いて本考案に係るモルタル下地板の一実
施例について詳細に説明する。

第１図は本考案に係るモルタル下地板を示す斜視図であ
り。

１は断熱板、２は硬質のボード、３は防水シート、４は
ラスである。

さらに詳説すると、断熱板１としては発泡合成樹脂体、
シージングボード、木毛セメント、発泡石コラ、発泡炭
酸カルシウム板。

パーチクルボード、ガラスセンイ板、アスベスト積層板
からなり、これを正方形、または長方形に形成したもの
である。

またこの断熱板の厚さは用途に応じて異なるものであり
、例えば１Ｏ−１００ｕ位を用いる。

上記発泡合成樹脂体の具体例としては軟質または硬質の
ポリウレタンフォーム、ポリイソシアヌレートフォーム
エポキシフオームフェノールフオーム、ポリスチレン
フオーム等である。

ボード２としてはベニヤ板等の合板、合成樹脂板であり
、その大きさ、形状は市販のベニヤ板位である。

なお断熱板とボードは同じ大きさであり、その厚さは用
途に応じて異なる。

また上記ボード２は後記する如くラスを固着するステー
プルを打設しうるものである。

前記防水シート３としてはアスファルトフェルト、ター
ルフェルト等の瀝青質あるいは合成樹脂フィルム、アス
ベスト紙およびクラフト紙に防水処理を施したもの等が
らなり、その形状は表面にのみ第２図ａ、ｂに示すよう
な線または帯状の突起５を平行に複数本設けたものであ
る。

すなわち第２図ａは防水シート３の端縁と平行に突起５
を適宜間隔で配設したものであり、第２図すは突起５を
角度θで、かつ平行に配設して形成したものである。

この突起５はＨ＝ｌ〜ｌ１０１１ｔ、Ｓ＝１〜２０關位
であり この突起５は主にラス４と防水シート３間にラ
ス４と突起５で凹部を確実に形成し、この凹部にモルタ
ル壁材を充填してモルタル壁に対するラス４の存在位置
を防水シート表面から離してモルタル壁を補強すると共
に１モルタル壁材と防水シート３の接触面積を増大して
モルタル壁の亀裂、剥落を防止するためのものである。

また突起５間の間隙は５〜１００＋ｏｍ位に設定する。

さらに、この防水シート３は少なくともボード２の１つ
の外側縁より外側方に突出する重合片６，７（図では二
辺の場合を示す）を有するものである。

前記ラス４は市販品のものでこれを少なくとも上記防水
シート３０１つの側縁より外側方に突出する重合片８，
９（図では二辺の場合を示す）を有する。

この重合辺は相隣接するモルタル下地板の一端縁と重合
しチ一体化し、目地部におけるモルタル壁の亀裂。

剥離を防止するものである。

１０はステープルで第３図に示すようにラス４を防水シ
ート３を貫通し、ボード２に固着し、一体化するもので
ある。

１１は裏打材で例えば金属箔（アルミ箔、鉛箔）合成樹
脂フィルム、クラフト紙、アスベスト紙でサンドインチ
効果と現場発泡吐出面材として作用する。

次に上記モルタル下地板の製造方法の一例を簡単に説明
すると、１つの方ｍとしては長方形状の断熱板１とボー
ド２．および防水シート３の相隣る２側縁を合致させた
状態で重ねると共に各部材間に接着剤を介して一体化し
、その後で防水シート３の突起５を有する表面にラス４
の相隣接する２側縁をボード２の前記合致した側縁に合
致させて重ね、その上からステープル１０でラス４を固
設する方法がある。

また、も５１つの方ｍとしては、裏面材８上にポリウレ
タンフォーム原料をスプレー等して発泡させ、その自己
接着力を介してボードを接着すると共に断熱材１を形成
し。

ボード２の上に防水シート３を接着剤を介して一体に形
成し、その上にライ４をステープルヲ介シて固着する方
法のいづれか等を用いる。

またこのモルタル下地板を介してモルタル壁を形成した
ものを第４図に示す。

すなわち接合部（目地部）は第５図に示すようにモルモ
ル下地板Ａ１ノ防水シート３およびラス４がモルタ、ル
下地板Ａ２の一端に重合する構造（なお第４図では二辺
が重合する）となる。

以上説明したのは本考案の一実施例にすぎず。

防水シートの表面、すなわち突起を有する面を起伏のあ
る面に形成したり、第６図に示すように断熱板、特に合
成樹脂発泡体を用いたときにはその中にパーライト粒、
バーミキュライト、造粒耐人材等の骨材１２を混在せし
めることもできる。

なお造粒耐火材としては特願昭５１−１３７０６９号、
特願昭５２−９４７号等も含むものである。

また大きさは３〜２０１１Ｌ１１Ｌφ位のものを用いる
。

さらにホウ砂、ケイ酸ソーダ、メタホウ酸ソーダ等を骨
材に含浸、コーテングしたものある〜・は上記自体を混
在せしめたものも可能である。

また図示しないが防水シートと合板の間にアルミニウム
箔、鉛箔を介在させたり、断熱板の端面なシート材。

被膜、塗膜、接着テープを設けることも可能である。

その他１重合片と防水シートの間に形成された連結部の
空隙、に断勢材、バッキング材を介在させることも可能
である。

さらに突起５は防水ントと一体のときあるいは別体で製
作し、後で一体に形成することもある。

好まし〜・突起の素材としてはパイプ、アスベスト積層
体、難燃性合成樹脂体、ゴム体、シージングボード、パ
ーチクルボード等である。

上述したように本考案に係るモルタル下地板によれば、
防水性が十分であり、かつ相隣接するモルタル下地板間
の接合部（目地部）にラスが重合（係合）するため従前
にも増してモルタル壁の亀裂、剥離が低減される特徴が
ある。

また断熱材とボードと防水シートとラスを一括して工場
で生産するため工期を極度に短縮できる。

さらに、防水シートの突起５がその高さだけラス４を上
方に位置させ１モルタル壁全厚に対する亀裂防止の抑制
機能を従前のように防水シート表面に直接敷設した場合
に較べて大幅に強化した特徴がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るモルタル下地板の一実施例を示す
斜視図、第２図は本考案の一要素である防水シートを示
す斜視図、第３図は第１図においてｘ−ｘ’線で切断し
た断面図、第４図は上記モルタル下地板を用いて形成し
た下地を示す平面図、第５図は第４図Ｙ−Ｙ’線におけ
る切断面図、第６図はその他の実施例を示す説明図であ
る。 １・・・・・・断熱板、２・・・・・・ボード、３・・
・・・・防水シート、４・・・・・、・ラス ５・・・
・・・突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 同じ大きさの断熱板とボード、該ボードより少なくとも
   一側縁が突出する大きさであると共に表面に突起を平行
   に複数本設けた防水シート、および該防水シートより少
   なくとも１つの側縁が突出する大きさであるラスの順に
   重ね、かつ、前記断熱板とボードの２側縁を合致させる
   と共に、防水シートとラスの少なくとも１つの同じ方向
   にある側縁な前記ボードの１つの側縁より突出させて一
   体化したことを特徴とするモルタル下地板。