JPS5936451Y2 - 建築用断熱板

Info

【考案の詳細な説明】不考案は断熱性と下地材と防水層とを一体に形成した建
築用断熱板に関する。

従来、建築、構築物の下地材としてはベニヤ板等の合板
と防水層を一体に横取した複合板が周知である。

しかしながら、この種下地材を例えば屋根下地材として
使用し屋根を葺き上げろ際に、作業員が足を滑らし易す
がった。

またこれら屋根あるいは外壁下地を形成する際に、釘打
のための位置表示、所謂墨打ち作業をわざわざやりにく
い屋根上または垂直壁等で施工しなければならず非能率
的であった。

さらに省エネルギーの関係１ノ・ら野地板等の裏面に断
熱材層を設ける必要が生じ、施工後にわざわざ断熱材を
貼着等しなければならなかった。

不考案はこのような欠点を除去するため、合板の裏面に
断熱材を設け、表面に特殊な表面構造の防水シートを固
着して施工性と安全性と断熱性と防水性とを一挙に改善
した建築用断熱板を提供する。

以下に図面を用い不考案に係る建築用断熱板の一実施例
について詳細に説明する。

第１図は上記断熱板を示す斜視図であり、１は合板でベ
ニヤ板、スレート板、合成樹脂板等の硬質基材からなる
。

２は断熱材で合板の裏面に一体に、例えば自己接着性を
利用してまたは接着剤を介在させて一体に貼着する。

この断熱材としては合成樹脂発泡体、例えばポリウレタ
ンフォーム、ポリイソシアヌレートフオーム、フェノー
ルフオーム、エリアフオーム、ポリスチレンフオーム、
ポリエチレンフオーム等または軽量な無機質発泡体、例
えばパーライト粒を合成樹脂でバインドした断熱材等で
ある。

３は裏打材で断熱材の胴縁、垂木等との接触個所の破壊
抑制、断熱板自体のサンドインチ化による機械強度の向
上に寄与する。

その具体例としてはクラフト紙、段ボール、合成樹脂フ
ィルム、アスベスト紙、アルミニウム箔、薄鉄板、これ
らの積層シート等である。

４は防水シートで合板１の表面に貼着する。

また防水シート４は合板１等の外周より少なくとも一辺
が突出し、その突出部が重合片５として機能するもので
ある。

さらに防水シート４は少なぐとも片面に平行に形成した
多数の突条６を有する。

この突条６はスベリ止と寸法の表示、所謂突条数は釘打
ち位置を示すに役立つ。

また重合片５ａの幅△ｔ１は少なくとも一条の突条が重
合片に存在することが望ましい。

上記防水シートとしてはアスファルトフェルト、タール
フェルト、合成樹脂フィルト、またはこれらの一種以上
とアスベスト紙、クラフト紙等の一種以上をラミネート
したシートである。

以上、説明したのは不考案の一実施例にすぎず、第２図
に示すように突条６を合板表面に貼着することもできる
。

上述したように不考案に係る建築用断熱板によれば、防
水層と下地板と断熱層を一挙に形成できると共に作業員
が足を滑らすこともなく、その上突条によって墨打ち作
業を除去して釘打ち位置が容易に見い出せるようにした
特徴がある。

また突条間の空隙が空気層となるため防音性にすぐれ雨
音等が大幅に低減される利点がある。

さらに屋根材、外壁等の変形等があってもその空隙によ
って相当に吸収、所謂許容されるためこれら部材の連結
部に無理な力が作用しない特徴がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る建築用断熱板の一実施例を示す斜
視図、第２図はその他の実施例を示す説明図である。１・・・・・・合板、２・・・・・断熱材、３・・・・
・・裏打材、４・・・・・・防水シート、６・・・・・
・突条。

【実用新案登録請求の範囲】

ベニヤ板等の合板の裏面にこれと同じ大きさの断熱材を
一体に積層し、表面にこれより犬きく、かつ多数の平行
な突条を有する防水シートをその少なくとも一辺が上記
合板より突出するように固着したことを特徴とする建築
用断熱板。