JPS6122100Y2

JPS6122100Y2 -

Info

Publication number: JPS6122100Y2
Application number: JP1095278U
Authority: JP
Priority date: 1978-01-31
Filing date: 1978-01-31
Publication date: 1986-07-02
Also published as: JPS54114422U

Description

【考案の詳細な説明】本考案はポリウレタンフオーム、ポリイソシア
ヌレートフオーム、フエノールフオームのような
フオームの１種を硬質基材と防水シートとでサン
ドイツチすると共に、一体成形で固着し、かつフ
オーム断面を勾配状に形成し、しかも硬質基材の
裏面に防水シートを貼着して段葺状の屋根材、外
装材の下地として有用な段葺用下地材に関する。
さらに詳しくは、製造が容易で、断熱性、施工性
にすぐれ、しかも垂木、胴縁などに野地板を固定
することなしに、屋根材、外壁材を施工でき、そ
の上、耐圧縮性、耐湿性、防水性、および熱輻射
にもすぐれた段葺用下地材に係るものである。

最近、省エネルギー等の関係で外壁材と下地材
の間には断熱材を介在させることが多い。この場
合は、下地材と、断熱材を個々に施工するため工
数が多く、作業性が悪かつた。また、屋根下地材
としては、断熱材を防水シートでサンドイツチし
た構成の部材も存在するが、各部材間の一体化に
は接着剤が不可欠であり、接着工程と接着剤の使
用によりコストが高くなる欠点があつた。さら
に、これら下地材に用いられている断熱材は、単
なる平板であり、段葺状の屋根材、外壁材に上記
下地材を使用すると下地材が重合する部分に下地
と上段となる下地材の裏面間に３角形の空間が生
じるため結露が発生し易く、さらに耐圧縮性に欠
ける欠点があつた。

本考案はこのような欠点を除去するため、硬質
基材と防水シート間に勾配状のフオームを一体成
形で固着し、かつ、硬質基材の裏面にこれより大
きい防水シートを接着剤を介して一体に固定し
て、耐圧縮性、加工性、防水性、断熱性、防湿
性、耐食性、施工性、および生産性に富み、しか
も軽量である段葺用下地材を提案するものであ
る。

以下に図面を用いて本考案に係る段葺用下地材
の一実施例について詳細に説明する。第１図は本
考案に係る段葺用下地材αを示す斜視図であり、
１はフオーム、２は硬質基材、３は防水シートで
ある。さらに説明すると、フオーム１は断面を勾
配状に、しかも外形を正方形、または長方形にし
たものであり、主に断熱材、バツクアツプ材、防
水材、防湿材、耐食材、スペーサ、および接着剤
（原料からフオーム１を形成する際の自己接着
性）として役立ち、さらに加工性にすぐれたもの
である。またフオーム１の具体例としてはポリウ
レタンフオーム、ポリイソシアヌレートフオー
ム、フエノールフオームの１種からなるものであ
る。前記硬質基材２は正方形、または長方形の合
板、石膏ボードの１種からなり、主に野地板、お
よび製造時における離型材として役立つものであ
る。また、防水シート３はフオーム１の表面にフ
オーム１の自己接着性を介して固定し、防水シー
ト３ａは硬質基材２の裏面に接着剤を介して一体
に接着するものであり、その材料としてはアルミ
ニウム箔にクラフト紙、アスベスト紙、合成樹脂
シート、鉛箔、アスフアルトフエルトなどの１種
をラミネートしたものであり、主にフオーム１、
硬質基材２に対する防水材、熱反射材、フオーム
１をサンドイツチする１部材として役立つもので
ある。なお、防水シート３，３ａの形状は硬質基
材２に対応するが、防水シート３ａのみフオーム
１の薄肉部端よりΔｌだけ突出する大きさとした
ものである。すなわち、硬質基材２の幅をＷ、長
さをＬとすると、Ｌ≒30〜200cm、Ｗ≒20〜400
cm、Δｌ≒３〜10cm位である。特に、防水シート
３ａの突出部３ｂは重合片として機能し、目地部
の防水性を図るものである。また、段葺用下地材
αの厚肉部端の寸法をt₁、薄肉部端の寸法をt₂、
硬質基材２の厚さをt₃、防水シート３，３ａの厚
さをt₄、フオーム１の厚肉端の厚さをt₅とする
と、t₁≒20mm以上、t₂＝10mm以上、t₃＝10mm以
下、t₄≒１mm以下、t₅＝５〜200mm位としたもので
ある。ここで、本考案に係る段葺用下地材αの製
造法について簡単に説明すると、型材を用意し、
下型の上に硬質基材２を載置し、その後で硬質基
材２の上にポリウレタンフオーム用原料を混合し
た後に吐出する。その上に防水シートを載置し、
上型をのせ数分後に脱型する。その結果、硬質基
材２と防水シート３がフオーム１自体の自己接着
性によつて完全に一体化する。そこで、硬質基材
２の裏面（露出面）に防水シート３ａを接着剤を
介して一体に固着すれば第１図に示すような段葺
用下地材αが得られる。

次に施工例につき説明すると、いま第１図に示
すような段葺用下地材を屋根、特に段葺屋根の下
地材として使用すると仮定する。すなわち、第２
図に示すように、垂木Ａ上に段葺用下地材αを敷
設し、その上から釘Ｂを介して段葺用下地材αを
垂木Ａに固設し、その上に適宜、屋根材（図示せ
ず）を載置装着すればよいものである。

以上、説明したのは本考案に係る段葺用下地材
αの一実施例にすぎず、第３図ａ〜ｃに示すよう
に形成することも可能である。すなわち、ａ図は
防水シート３，３ａがフオーム１、硬質基材２よ
り外方に突出した段葺用下地材αで、段葺用下地
材αの接続部の防水、その他の機能を補強するも
のであり、ｂ図はフオーム１同士が完全に接続す
る構造の段葺用下地材αであり、ｃ図はフオーム
１に軽量骨材４を勾配状（楔状）に敷設してバイ
ンドした段葺用下地材αである。また、図示しな
いがフオーム１の中に、パーライト、シラスバル
ーン、バーミキユライト、ガラスバルーン、カ性
ソーダと水と炭酸カルシウムとシリコンダストを
焼成した軽量骨材、シリカフラワーと水ガラスと
明ばんを焼成した軽量骨材、硼砂、ケイ砂、水酸
化アンモニウム、炭酸カルシウム、水ガラス粉
末、硼酸ソーダ、ポリリン酸アンモニウム、リン
酸塩、三酸化アンチモン、トリス（ジクロルプロ
ピル）ホスフエート等をフオーム１の原料100重
量部に対し、100：20〜300重量部の割合で混入す
ることもできる。

上述したように本考案に係る段葺用下地材によ
れば、フオームを硬質基材と防水シートとでサン
ドイツチすると共に一体に形成したため、従前の
ように野地板、断熱材、防水シートの順に３工程
で施工せずに、胴縁、垂木上に１工程で敷設、固
設するだけで、屋根材、外壁材の大きさに合致し
た階段状の下地が単に段葺用下地材を当接して敷
設するだけで容易に形成できる特徴がある。ま
た、段葺用下地には、従前のような３角形の空隙
も存在しないものであり、かつ、雪の荷重、作業
時の人の荷重によつて段葺用下地材が収縮、破壊
しない特徴がある。さらに、防水シートを段葺用
下地材の薄肉部端から突出させた形状としたた
め、目地部の防水、防湿性が大きく改善できる特
徴がある。また、接着剤を使用しないで所謂フオ
ーム原料を硬質基材と防水シート間に注入し、反
応、発泡、硬化させ、その際の自己接着性を介し
て一体に形成したため、製造が容易で、低コスト
とすることができる利点がある。さらに、フオー
ムは断熱性、耐食性、防湿、防水性、加工性に富
むが強度と熱に弱いので、これを剛性のある硬質
基材と防水シートでサンドイツチして一体に形成
することにより熱による変形もなく、圧縮強度を
大幅に向上した特徴がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る段葺用下地材の一実施例
を示す斜視図、第２図は装着例を示す説明図、第
３図ａ〜ｃはその他の実施例を示す説明図であ
る。１……フオーム、２……硬質基材、３……防水
シート。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

ポリウレタンフオーム、ポリイソシアヌレート
フオーム、フエノールフオームの１種からなり、
その断面を勾配状に形成した正方形、あるいは長
方形のフオームを、正方形、または長方形の合
板、石膏ボードからなる硬質基材と該硬質基材と
ほぼ同じ大きさで、かつ、同じ形状の防水シート
とでサンドイツチすると共に、一体成形で固着
し、また硬質基材の裏面に前記と同じ防水シート
を前記フオームの薄肉部端から突出するように接
着剤を介して固着したことを特徴とする段葺用下
地材。