JPS5816523Y2 - 結束具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、特に自動車のエンジンルーム内のワイヤ、コ
ード等をまとめるのに適した結束具に関する。

自動車のエンジンルーム内のワイヤ、コード等は、熱、
振動の影響を受は易い上に、種々の装置、機器が設置し
てあって狭いので結束作業が難かしい。

従来、種々の結束具が提案されているが、結束作業をし
やすいけれども外力、熱の影響を受けてゆるみやすいと
か、錠止機構は確実であるが狭いところでの扱いが難し
いとかの欠点があった。

実開昭５０−９１０７５号公報に記載されたクリップは
、はぼ半円形の一対のバンド部材を薄肉部で連結し各先
端に爪とそのロック部材を設けることによって上記した
欠点を解消しようとしている。

しかしながらこのクリップは、ワイヤ、コード等の再組
付あるいは修理のために、結束を外すのが困難であった
。

すなわち、結束の解除のためにロック部材の係止片を起
す場合、手または治具を差入れるのが困難であり、また
その係止片を破損することもあった。

従って、本考案の目的は、狭い場所でも扱いやすくかつ
確実にワイヤ、コード等を結束を行なうことができ、し
かもその結合の解除を狭い場所で容易に行なうことがで
き、解除作業による破損もない結束具を提供するにある
。

かかる目的を達成するため、本考案によれば、薄肉部に
よって互に連結した一対のほぼ半円形のバンド部材から
成り、一方のバンド部材の先端に爪要素が設けてあり、
他方のバンド部材の先端に前記爪要素を受は入れ、且つ
該爪要素と係合する係止部を有する錠止要素が設けられ
ている結束具において、前記爪要素は弾力的に形成され
ており、前記錠止要素は前記爪要素を変形された状態で
受は入れ且つ内部で元の状態に戻った爪要素が屑状に形
成された係止部に係合するようになった盲孔を有し、該
盲孔の係止肩部の設けである位置に開口部があってこの
開口部を通して係止肩部に係合している爪要素を変形さ
せた状態に押圧できるようにしたことを特徴とする結束
具が提供される。

本発明によれば、狭い場所にあるワイヤ、コード等の束
のまわりへの設置のしやすさ取扱いの容易さが維持され
、爪要素が錠止要素の盲孔に入り込んでその内部の係止
肩部に係合するので確実な錠止が得られると共にその錠
止部分が邪魔になることもない。

また、爪要素が弾力的に形成され、該爪要素が係合する
係止肩部のある盲孔付近には開口が設けであるため、こ
の開口部に指またはドライバ等を差入れて、弾力的な爪
要素を押圧変形させるだけで結束を簡単に解除できる。

この解除は何度も行なうことができ、しかも爪要素ある
いは錠止要素を破損することがない。

従って、本考案による結束具は、結束作業及びその解除
作業の容易な、再使用性の優れたものである。

また、好ましくは、前記爪要素は前記一方のバンド部材
に対してほぼ直角方向に他方のバンド部材に向けて延び
ており、前記錠止要素はその盲孔が前記他方のバンド部
材に対してほぼ平行に延び且つ先端で開口しており、前
記一方のバンド部材には爪要素と反対の面に、及び前記
錠止要素には他方のバンド部材の先端と反対の側に、そ
れぞれ指のかかりを良くするための滑り止め手段が設け
である。

従って、作業者は片手の指で２つの滑り止め手段を互に
接近させるように押すだけでよく、狭い空間で結束具を
取扱うのに便利である。

以下、添付図面を参照しながら本考案を実施例に基いて
一層詳しく説明しよう。

第１図乃至３図を参照して、本考案による結束具は、一
対のほぼ半円形のバンド部材１，２を包含し、これらの
バンド部材は薄肉部３によって互に一端で連結してあり
、この薄肉部がヒンジとして作用する。

一方のバンド部材１は、その他端に、爪要素４を備えて
おり、この爪要素はその前面から前方にほぼ直角に突出
する突出片５を有する。

この突出片５の先端には後向き斜めに延びる弾力的な係
止爪６が設けてあり、この係止爪は突出片５に向って弾
力的に変位させることができる。

他方のバンド部材２は、その他端に、錠止要素８を備え
ており、この錠止要素は爪要素４の突出片５および係止
爪６を受は入れる盲孔９を有する。

錠止要素８の側壁には、開口部１０が設けてあり、この
開口部１０の、盲孔９の入口１３に近い方の端面は盲孔
９に入った係止爪６が係合する係止肩部１１を構成して
いる。

開口部１０の他端は傾斜していて係止爪６が盲孔９内で
元の状態にもどれるようにしである。

爪要素４および錠止要素８のそれぞれの後面には、滑り
止めリブ１２が設けてあり、指のかかりが良いようにし
である。

この結束具は、第４図に示すように、バンド部材１．２
でワイヤあるいはコード１４を囲んでから指を爪要素４
および錠止要素８の滑り止めリブ１２にかけてこれらの
要素を互に向って押し付けると、係止爪６が変形した状
態で突出片５が錠止要素８の盲孔９内に入り、充分に入
ったところで係止爪６が開口部１０に入り元の状態にも
どり、係止爪６の先端６Ａが係止肩部１１に係合し、結
束具を錠止する。

錠止状態を解除したいときには、錠止要素８の開口部１
０にドライバ等の先端等を挿入して係止爪６を押せば、
それが変位するので、爪要素４と錠止要素８を分離する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による結束具の正面９図、第２図は第１
図の結束具の平面図、第３図は第１図の結束具の側面図
、第４図は第１乃至第３図に示した結束具の使用状態を
示す図である。 １．２・・・・・・バンド部材、３・・・・・・薄肉部
、４・・・・・・爪要素、６・・・・・・係止片、８・
・・・・・錠止要素、９・・・・・・盲孔、１０・・・
・・・開口部、１１・・・・・・係止肩部、１２・・・
・・・滑り止めリブ、１４・・・・・・コード。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ■、薄肉部によって互に連結した一対のほぼ半円形のバ
   ンド部材から成り、一方のバンド部材の先端に爪要素が
   設けてあり、他方のバンド部材の先端に前記爪要素を受
   は入れ、且つ該爪要素と係合する係止部を有する錠止要
   素が設けられている結束具において、前記爪要素は弾力
   的に形成されており、前記錠止要素は前記爪要素を変形
   された状態で受は入れ且つ内部で元の状態に戻った爪要
   素が屑状に形成された係止部に係合するようになった盲
   孔を有し、該盲孔の係止肩部の設けである位置に開口部
   があってこの開口部を通して係止肩部に係合している爪
   要素を変形させた状態に押圧できるようにしたことを特
   徴とする結束具。 ２、実用新案登録請求の範囲第１項の結束具において、
   前記爪要素は前記一方のバンド部材に対してほは゛直角
   方向に他方のバンド部材に向けて延びており、前記錠止
   要素はその盲孔が前記他方のバンド部材に対してほぼ平
   行に延び且つ先端で開口しており、前記一方のバンド部
   材には爪要素と反対の面に、及び前記錠止要素には他方
   のバンド部材の先端と反対の側に、それぞれ指のかかり
   を良くするための滑り止め手段が設けであることを特徴
   とする結束具。