JPS5815837Y2 - 築造炉における乾燥状態検知装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、築造炉の外部において築造炉内煉瓦の乾燥状
態を推察する検知装置に関する。

築造炉、たとえば転炉の煉瓦は煉瓦積み後放置しておく
と、大気中の水分を吸収して煉瓦が消化する。

即ち、転炉煉瓦にはブ般にドロマイト質煉瓦が使用され
ており、ドロマイト中の遊離酸化カルシウム（Ｃａｂ）
が空気中の水分と反応して水酸化カルシウム（Ｃａ（Ｏ
Ｈ）２）に変化し、煉瓦を消化する。

この為、第１図に示すように転炉１に乾燥装置２を連結
し、乾燥装置２から転炉１の肩部に挿入しガス炉底に垂
下した送気管３にて転炉１内に乾燥空気を吹き込み、転
炉乾燥後の転炉１内の空気は乾燥装置２から転炉１の肩
部に挿入した吸引管４にてこの吸引管４に連結したファ
ン５の駆動により吸引し、乾燥装置内に循環して転炉的
煉瓦６の乾燥を行なっている。

しかし、従来転炉内煉瓦６の乾燥状態をチェックする際
には、作業員が転炉１上の蓋７を開けて転炉１内に入り
、チェックしているので、転炉内雰囲気が乾燥状態から
大気状態に戻る。

従って転炉的煉瓦６の乾燥状態が悪くなるとともに作業
性が悪かった。

本考案は、この点に鑑みなされたもので、転炉の内部に
入らないで外部から転炉的煉瓦の乾燥状態をチェックで
きる転炉的煉瓦の乾燥状態検知装置を提供しようとする
ものである。

以下その一実施例を示す第２図以下の図面に基づいて説
明する。

第２図において８は乾燥装置２かも築造炉たとえば転炉
１の肩部に挿入した吸引管４の途中に介在させるべく連
結したボックスであり、内部に転炉的煉瓦６と同一の煉
瓦９を収納している。

第３図はボックス８の拡大断面図を示し、図中１０はボ
ックス８の天板に嵌着固定した透明なガラス板である。

従ってボックス８内に収納した煉瓦９は外部から観察す
ることができる。

なお、ボックス８の天板はガラス等の透明な板体を嵌着
せず、開閉自在な扉にし、扉の開閉によりボックス８内
に設置した煉瓦９を観察できるようにしてもよい。

本考案転炉内煉瓦の乾燥状態検知装置は、以上実施例で
説明したように構成されているので、乾燥装置２から送
気管３を介して転炉１内に吹き込まれた乾燥空気が、フ
ァン５の駆動により吸引管４を介してボックス８内を通
過し、この間にボックス８内の煉瓦９が変化すれば、そ
の変化の状態を外部から観察することができる。

この際、ボックス８内に設置された煉瓦９は転炉的煉瓦
６と同一のものであり、ボックス８内を通過する空気は
転炉１内から吸引されてくるので炉内煉瓦よりも悪い条
件にあり、ボックス内談煉瓦９で炉内煉瓦の状態を代表
でき、その外観変質状態を次の基準で観察し、転炉的煉
瓦の変質状態を推察することが可能となつ１．二。

ボックス内煉瓦の外観変質状態 Ａ 最初の試料と外観上変化なＬ Ｂ 切断面が茶色に変質 Ｃ切断面が多少粉化 Ｄ 表面が多少粉化（斑点状に粉化） Ｅ 局部粉化 Ｆ 形崩れ Ｇ 形状なし 上記状態Ａの場合は更に止炉を継続するが、Ｂ。

Ｃ，Ｄ、の状態が確認された場合は、現場の生産状況等
を判断して稼働時期を早やめる等の処置を施こすもので
ある。

上記煉瓦状態の結果は、数次に亘る実験を繰返し、ボッ
クス中の煉瓦の乾燥状態と、築造炉内の煉瓦の乾鰐状態
が略同−であることを確認した結果によるものである。

このように、本考案装置を使用すれば、作業員が転炉１
内に入らなくても外部から転炉的煉瓦６の乾燥状況をチ
ェックすることができる。

従って、転炉的雰囲気は常に乾燥状態におかれ乾燥状態
を悪くすることもなく、転炉的煉瓦の乾燥状態の検知作
業が容易となる北に作業能率が飛躍的に向上する。

又乾燥装置において乾燥空気を得るために使用される乾
燥剤の効率も大となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は乾燥装置を連結した従来の転炉の断面図、第２
図は本考案検知装置を備えた転炉の断面図、第３図は本
考案検知装置の拡大断面図である。 １は転炉、２は乾燥装置、３は送気管、４は吸引管、６
は転炉的煉瓦、８はボックス、９は煉瓦。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 築造炉を強制乾燥するにあたり、乾燥装置と築造炉内と
   を連結配管した送気管および吸引管の吸引管配管途中に
   築造炉に使用された同一材質の煉瓦を収納しうるボック
   スを介在させこのボックス内で築造炉の乾燥状態を推察
   しうるように構成したことを特徴とする築造炉における
   乾燥状態検知装置。