JPS5815684Y2 - 速度制御機構付シリンダ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、速度制御機構付シリンダに関するものである
。

従来、シリンダの駆動回路は、シリンダと切換弁と流量
制御弁とによって構成していた。

本考案は、上記駆動回路から流量制御弁を排除して、配
管に必要な作業工数やスペースの軽減を計ることにより
配管系の簡素化及びコストの低減を実現し、かつ追好な
速度制御特性を発揮する簡単な構成の速度制御機構付シ
リンダを提供することを目的とするものである。

上記目的達成のため、本考案に３いては、シリンダ室の
両端のカバー内に、シリンダ室内に挿嵌したピストンの
行程端に卦いて該ピストンの両側に取付けたクッション
リングによりシリンダ室と遮断されるクッション室を形
成すると共に、弁座を介して該クッション室と配管接続
口とを連通させる連通路及び上記配管接続口とシリンダ
室とを直接連通させる連通路を設け、上記カバーに、上
記弁座との協働により配管接続口からクッション室に至
る連通路の開口量を制御する制御部を先端に備えた弁棒
を進退自在に螺挿し、該弁棒内に、前記連通路によって
それぞれ該配管接続口及びシリンダ室に連通ずる弁室を
形成し、該弁室内に弁座との協働によりその開口量を制
御する制御部を備えたクッション弁を進退自在に螺挿し
、而して上記弁棒及びクッション弁の進退により前記両
速通路の開口量を調節可能にしたことを特徴としている
。

上記シリンダに３いて、ピストンが流体圧力によって駆
動される場合、その行程主要部分においては、シリンダ
室内の排出流体が、クッション室から弁棒上の制御部に
よる制限開口を通じて配管接続口から排出され、そのた
め、ピストンは上記制限開口量に相応する速度で移動す
る。

ピストンが行程端に近づいてクッションリングがクッシ
ョンパツキンに嵌合すると、上記クッション室とシリン
ダ室との連通が遮断され、シリンダ室からの排出流体は
、クッション弁−ヒの制御部による新たな制限開口を通
じて配管接続口から流出するようになり、そのため、ピ
ストンは、上記制限開口量に相応した速度に減速されて
移動し、カバーと緩衝的に当接することになる。

以下、本考案の実施例を図面に基すいて詳細に説明スる
に、１はシリンダを構成するチューブ、２．３は該チュ
ーブ１の両端に取付けたカバー、４は上記チューブ１内
を摺動自在のピストン、５は該ピストン４に取付けたピ
ストンロッドであって、上記チューブ１内はピストン４
によりシリンダ室６ａ、６ｂに区画されている。

カバー２，３内には、その内側にクッション室７．８を
設けてその口縁にクッションパツキン９゜１０を装着し
、一方ピストン４の両端にはクッションリングｌＬ１２
を取付け、而して該クッション室７．８はこれらのクッ
ションパツキン９゜１０とクッションリングｌＬ１２と
の嵌合によりシリンダ室６ａ、６ｂ？！Ｊ・ら区画遮断
されるようになし、斗たカバー２，３には弁座１４，１
４’を介して上記クッション室７，８に連通ずる配管接
続口１３ 、１３’を設けると共に、該弁座１４゜１４
′の開口量を調節する開口調節装置１５，１５’を配設
している。

上記カバー２，３に３ける開口調節装置１５及び１５′
は全く同一の構傅を有するものである。

から、以下にカバー２側のみを第２図により説明する。

即ち、該調節装置１５は、固定環１Ｔによりカバー２内
に固定されたリテイナ１６内に、弁座１４との協働によ
り配管接続口１３からクッション室１に至る連通路の開
口量を制御する制御部１９を先端に備えた弁棒１８を、
ねじ部２０にむいて軸線方向に進退自在に螺挿し、リテ
イナ１６には該弁棒１８の後退を規制するストッパ２１
を設け、オた該弁棒１８内には、弁座２３及び通孔２４
を介して配管接続口１３に連通ずると共に、弁棒１８外
周の通孔２５及びカバー２に設けた通孔２６を介してシ
リンダ室６ａに連通する弁室２２を形威し、該弁室２２
内に、上糾弁座２３との協働によりその開口量を拝御す
る制御部２８を備えたクッション弁２７をねじ部２９に
むいて軸線方向に進退自在に螺挿し、而して、弁棒１８
を回動させて弁座１４の開口量を調節することにより、
配管接続口１３からクッション室７を経てシリンダ室６
ａに至る連通路の開口度の調節を行ない得るようになす
と共に、クッション弁２７の回動により、弁座２３の開
口量を調節して配管接続口１３から直接シリンダ室６ａ
に至る連通路の開口度の調節を行ない得るように構成し
ている。

図中３０，３１はそれぞれ弁棒１８、クッション弁２７
に螺着したロックナツトである。

次に本考案の作用について説明する。

い１、シリンダに接続した切換弁の作動により、カバー
２側の配管接続口１３が圧力流体源に連通され、カバー
３側の配管接続口１３′が開放されると、圧力流体が配
管接続口１３から弁座１４と弁棒１８の制御部１９との
５協働による制限開口を経てクッション室７か、らシリ
ンダ室６ａに流入し、一方シリンダ室６ｂ内の流体は開
口調節装置１５′を通じて排出流れとなるからピストン
４は左行する。

ここで切換弁が逆の切換位置に切換ると、シリンダ室６
ｂ内には配管接続口１３′から圧力流体が供給され、一
方のシリンダ室６ａ内の流体は弁座１４の制限開口から
配管接続口１３を経て排出されるから、ピストンは上記
弁座１４の制限開口量に相応する速度で右行し、その右
行の終端附近に釦いてクッションリング１１がクッショ
ンパツキン９に嵌合すると、シリンダ室６ａとクッショ
ン室７とが遮断されるため該シリンダ室６ａ内の流体の
弁座１４からの排出が停止し、代って該流体は、通孔２
６から通孔２５及び弁室２２を経て弁座２３とクッショ
ン弁２７の制御部２８との間の制限開口から配管接続口
１３に排出されることになり、従ってピストン４は上記
弁座２３の制限開口量に相応した速度に減速されて移動
し、カバー２と衝撃たく当接してその右行を完了する。

ピストン４の左行時に釦ける速度制御はカバー３に設け
た開口調節装置１５′によって行なわれ、その作用は上
記右行時の場合と同様である。

上記の如く開口調節装置１５ 、１５’は、弁座１４を
通じて配管接続口１３ 、１３’とシリンダ室６ａ、６
ｂとをクッション室１，８を介して連通させると共に、
弁座２３を通じて配管接続口１３゜１３′とシリンダ室
６ａ、６ｂとを直接連通させ、弁座１４の開口量の調節
によりピストンの行程主要部分の駆動速度を調節するこ
とができ、また弁座２３の開口量の調節によりピストン
の行程終端部分の速度を調節することができる。

このように本考案によれば、シリンダにむける配管接続
口とシリンダ室との間を、クッション室を介して連通さ
せる連通路と直接連通させる連通路との二つの並列する
連通路によって連通させ、それらの二つの連通路の開口
量を開口調節装置により相互に独立に調節可能にすると
共に、上記シリンダに３けるピストンの行程端において
、クッション室をシリンダ室と遮断することによりクッ
ション室を介する連通路を閉鎖できるようにしたので、
シリンダの駆動速度をピストンの行程主要部分及びス）
ａ−り端部分についてそれぞれ任意に調節することがで
き、これによりストローク端に訃いて一旦減速して無理
のない緩衝停止が可能であり、渣た上記開口調節装置と
しての弁棒及びクッション弁を、該弁棒内にクッション
弁を螺挿する構造としたので、弁棒をシリンダの両端の
カバーに螺挿するだけで、特にカバーを大型化すること
なくそれらの装着を行うことができ、而ｌ〜でシリンダ
の駆動を制御する切換弁のみを直接配管するだけで駆動
回路を構成することができ、そのため配管系の簡素化、
コストの低減等を実現することができ、また、シリンダ
室出口に直接間１］調節装置が存在するので、在来の如
き配管にち−ける流量抵抗トよび容積に起因する速度拝
御性の劣化を解消でき、それによって配管の影響をこう
むることなく常に良質な制御特性を発揮させることがで
きる等の勝れた特徴がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す部分省略断面図、第２
図は要部拡大断面図である。 ４・・・ピストン、６ａ、６ｂ・・・シリンダ室、７゜
８・・・クッション室、１３・・・配管接続口、１５・
・・開口調節装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シリンダ室の両端のカバー内に、シリンダ室内に挿嵌し
   たピストンの行程端にむいて該ピストンの両側に取付け
   たクッションリングによりシリンダ室と遮断されるクッ
   ション室を形成すると共に、弁座を介して該クッション
   室と配管接続口とを連通させる連通路及び上記配管接続
   口とシリンダ室とを直接連通させる連通路を設け、上記
   カバーに、上記弁座との協働により配管接続口からクッ
   ション室に至る連通路の開口量を制御する制御部を先端
   に備えた弁棒を進退自在に螺挿し、該弁棒内に、前記連
   通路によってそれぞれ該配管接続口及びシリンダ室に連
   通ずる弁室を形成し、該弁室内に弁座との協働によりそ
   の開口量を制御する制御部を備えたクッション弁を進退
   自在に螺挿し、而して上記弁棒及びクッション弁の進退
   により前記両速通路の開口量を調節可能にしたことを特
   徴とする速度制御機構付シリンダ。