JPS5814870B2 - フエライト系析出硬化型軟磁性ステンレス鋼 - Google Patents
フエライト系析出硬化型軟磁性ステンレス鋼Info
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- JPS5814870B2 JPS5814870B2 JP53032407A JP3240778A JPS5814870B2 JP S5814870 B2 JPS5814870 B2 JP S5814870B2 JP 53032407 A JP53032407 A JP 53032407A JP 3240778 A JP3240778 A JP 3240778A JP S5814870 B2 JPS5814870 B2 JP S5814870B2
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C38/00—Ferrous alloys, e.g. steel alloys
- C22C38/18—Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium
- C22C38/40—Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with nickel
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
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- C22C38/00—Ferrous alloys, e.g. steel alloys
- C22C38/18—Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium
- C22C38/40—Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with nickel
- C22C38/50—Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with nickel with titanium or zirconium
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- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01F—MAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
- H01F1/00—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
- H01F1/01—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
- H01F1/03—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
- H01F1/12—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials
- H01F1/14—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials metals or alloys
- H01F1/147—Alloys characterised by their composition
- H01F1/14766—Fe-Si based alloys
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明はフエライト系析出硬化型の軟磁性ステンレス鋼
に関し、特に磁気特性、耐食性に優れしかも硬度の高い
軟磁性ステンレス鋼の提供を目的とするものである。
に関し、特に磁気特性、耐食性に優れしかも硬度の高い
軟磁性ステンレス鋼の提供を目的とするものである。
一般に汎用ステンレス鋼には、軟磁性ステンレス鋼とし
ては18Cr鋼、析出硬化型ステンレス鋼としては17
−JPH鋼、そして非磁性ではあるが耐食性の優れたも
のとして18Cr−8Ni鋼が代表的なものとしてあげ
られるけれども、いづれも耐食性と硬度と磁気特性とを
同時に兼ね備えてはいない。
ては18Cr鋼、析出硬化型ステンレス鋼としては17
−JPH鋼、そして非磁性ではあるが耐食性の優れたも
のとして18Cr−8Ni鋼が代表的なものとしてあげ
られるけれども、いづれも耐食性と硬度と磁気特性とを
同時に兼ね備えてはいない。
軟磁性ステンレス鋼としては、磁気特性の優れているこ
とは必須条件であるが、その用途から云って磁気特性を
失はずして耐食性、硬度が改善されるならば極めて不利
であることは言うまでもないことであるから、耐食性、
硬度の改善された合金鋼を求めて多くの提案がなされて
いる。
とは必須条件であるが、その用途から云って磁気特性を
失はずして耐食性、硬度が改善されるならば極めて不利
であることは言うまでもないことであるから、耐食性、
硬度の改善された合金鋼を求めて多くの提案がなされて
いる。
例えば18Cr鋼のようなフエライl・系ステンレス鋼
にはMo , Nb , TiおよびNitCoなどを
添加して耐食性、強度の向上を計ったステンレス鋼の提
案もなされているが、それでもなお充分とは言えない。
にはMo , Nb , TiおよびNitCoなどを
添加して耐食性、強度の向上を計ったステンレス鋼の提
案もなされているが、それでもなお充分とは言えない。
しかもこの種のステンレス鋼は最終上程で焼鈍を施す焼
鈍型であって析出硬化型ではな(7)。
鈍型であって析出硬化型ではな(7)。
その他にも低ニッケルステンレス鋼にSi ,Tiを添
加して磁気特性、耐食性の向上を計ったもの、高クロム
フエライ1〜系ステンレス鋼にTiを添加して磁気特性
を向上させようとしたものがあるが、いづれも加工硬化
・焼鈍型であって析出硬化型のものではなく硬度を充分
に高くすることが出来ない。
加して磁気特性、耐食性の向上を計ったもの、高クロム
フエライ1〜系ステンレス鋼にTiを添加して磁気特性
を向上させようとしたものがあるが、いづれも加工硬化
・焼鈍型であって析出硬化型のものではなく硬度を充分
に高くすることが出来ない。
また17−4PH鋼は時効硬化型の代表的なものの一つ
であるが、時効硬化後の耐食性が劣る欠点があった。
であるが、時効硬化後の耐食性が劣る欠点があった。
本発明は、上記従来の軟磁性ステンレス鋼の欠点を除去
し、改良を加えて磁気特性、耐食性および硬度の三特性
を兼備したフエライト系析出硬化型の軟磁性ステンレス
鋼を提供するものである。
し、改良を加えて磁気特性、耐食性および硬度の三特性
を兼備したフエライト系析出硬化型の軟磁性ステンレス
鋼を提供するものである。
本発明にかかる合金鋼は、何れも重量比でCO.1%以
下、Cr l 2.0 〜2 2.0% , Ni 1
. 5 〜60係,ならびにAl,Tiのうちから選は
れる何れか少くとも1種で、Al単独の場合0.5〜4
0係,Ti単独の場合0.5〜30係,AlとTiとの
複合の場合では0.5〜4. 0 % (但しTiは3
.0%以下)を含有し残部Fe及び不可避的不純物から
なる組成であって、実質的に1oo%フエライト相から
なり、時効処理によってその磁気特性、耐食性を全く劣
化させずに著しく硬度が高くなるフエライト系析出硬化
型の軟磁性ステンレス鋼である,しかしながら上記成分
のうち、AlとTiの量が限定範囲の下限に近いところ
では、基質のフエライト相が不安定となるので、その場
合には使用目的に応じてMo , S iの適量を添加
してフエライト相を安定させるなど、その他にも本発明
合金鋼の特性を確実に保持させるため或は積極的にそれ
らの特性を一層向上させるためにも上記基本鋼の組成の
外にMo6.0%以下、Si3.O%以下cu2.o%
以下、Nb 1. 0 %以下のうち少くとも1種を含
有させることが必要である。
下、Cr l 2.0 〜2 2.0% , Ni 1
. 5 〜60係,ならびにAl,Tiのうちから選は
れる何れか少くとも1種で、Al単独の場合0.5〜4
0係,Ti単独の場合0.5〜30係,AlとTiとの
複合の場合では0.5〜4. 0 % (但しTiは3
.0%以下)を含有し残部Fe及び不可避的不純物から
なる組成であって、実質的に1oo%フエライト相から
なり、時効処理によってその磁気特性、耐食性を全く劣
化させずに著しく硬度が高くなるフエライト系析出硬化
型の軟磁性ステンレス鋼である,しかしながら上記成分
のうち、AlとTiの量が限定範囲の下限に近いところ
では、基質のフエライト相が不安定となるので、その場
合には使用目的に応じてMo , S iの適量を添加
してフエライト相を安定させるなど、その他にも本発明
合金鋼の特性を確実に保持させるため或は積極的にそれ
らの特性を一層向上させるためにも上記基本鋼の組成の
外にMo6.0%以下、Si3.O%以下cu2.o%
以下、Nb 1. 0 %以下のうち少くとも1種を含
有させることが必要である。
なお本発明合金鋼は、その成形加工の以前に通常の溶体
化処理を施すものである。
化処理を施すものである。
また本合金鋼の発明者らは、本発明にかかる合金鋼が実
質的に100%フエライト相の組織であるためには、前
記組成範囲内であっても成分元素間のバランスを調整す
る必要のあることを知見し、多くの実験結果から第1図
に示すようなCr,Al当量、Ni当量の関係があるこ
とを実験的に開明したのである。
質的に100%フエライト相の組織であるためには、前
記組成範囲内であっても成分元素間のバランスを調整す
る必要のあることを知見し、多くの実験結果から第1図
に示すようなCr,Al当量、Ni当量の関係があるこ
とを実験的に開明したのである。
以下このことについて第1図に基いて詳細に説明する。
オーステナイト形成元素と云はれるNi,C,CuはN
i当量として次式で表す。
i当量として次式で表す。
(以下すべて重量係である。
)Ni当量=Ni 罐+ 1 3 X (Je +−
0. 3 X Cu([・・・・・・式(1) 又フエライト形成元素と云はれるCr,Al,Ti,M
o , S i ,Nbは、これらのうちCrを除いて
AI当量として次式で表す。
0. 3 X Cu([・・・・・・式(1) 又フエライト形成元素と云はれるCr,Al,Ti,M
o , S i ,Nbは、これらのうちCrを除いて
AI当量として次式で表す。
AI当量=Al(Z)+ 0.6 xTi(%)+ 0
. 3 xMo(’a十0.4XSi(イ)+〇. 3
X Nb(イ) ・・・・・・式(2)上記式(1)
と式(2)で、Cr含有量(’@,Ni当筋,Al当量
(イ)を設定し、この数値と100%フエライト相領域
との関係を図に表はしたのが第1図である。
. 3 xMo(’a十0.4XSi(イ)+〇. 3
X Nb(イ) ・・・・・・式(2)上記式(1)
と式(2)で、Cr含有量(’@,Ni当筋,Al当量
(イ)を設定し、この数値と100%フエライト相領域
との関係を図に表はしたのが第1図である。
なお第1図で゜゛1oo%フエライl・相″とは実用溶
体化熱処理範囲(900〜1,200’C)の全温度範
囲で100%フエライト相となることである。
体化熱処理範囲(900〜1,200’C)の全温度範
囲で100%フエライト相となることである。
この図から
が導かれる。
但しFの値には±02程度の許容誤差のあることは当然
考えられる。
考えられる。
この場合、
(a)F>0となるようにバランスさせた時、基質は実
用の溶体化熱処理範囲(900〜1200’C)の全温
度範囲で100係フエライト相となる。
用の溶体化熱処理範囲(900〜1200’C)の全温
度範囲で100係フエライト相となる。
(b) −0.5≦F≦Oとなるような時は、上記温
度範囲(900〜12000C)の一部の温度域ではフ
エライトとオーステナイトの二相となるが、その一部の
温度域を除いた他の温度域では100%フエライト相と
なる。
度範囲(900〜12000C)の一部の温度域ではフ
エライトとオーステナイトの二相となるが、その一部の
温度域を除いた他の温度域では100%フエライト相と
なる。
Fが−05より小さい時は900〜1,200℃の実用
温度範囲で100係フエライト相とすることは困難であ
る。
温度範囲で100係フエライト相とすることは困難であ
る。
第2図は本発明合金鋼の代表的な100%フエライト相
の顕微鏡写真であり、マーブル腐食液(塩酸5QCC,
硫酸銅飽和水溶液5Qcc)を使用、倍率は×100倍
である。
の顕微鏡写真であり、マーブル腐食液(塩酸5QCC,
硫酸銅飽和水溶液5Qcc)を使用、倍率は×100倍
である。
即ち本発明の合金鋼に不可欠である基本成分のCr,N
i,AlおよびTiの含有量が、前に限定した範囲内で
あってF>0の場合にはその合金鋼の基質は実質的に1
00%フエライト相となる。
i,AlおよびTiの含有量が、前に限定した範囲内で
あってF>0の場合にはその合金鋼の基質は実質的に1
00%フエライト相となる。
また基本成分特にAlおよびTiだけで成分間のバラン
ス調節が困難な場合には、合金鋼の使用目的に応じた特
性に対応してMo ,S i tcu tNbなとの適
量を添加して、基質を100%フエライト相となるよう
に成分をバランスさせる。
ス調節が困難な場合には、合金鋼の使用目的に応じた特
性に対応してMo ,S i tcu tNbなとの適
量を添加して、基質を100%フエライト相となるよう
に成分をバランスさせる。
但しFの値が0と−0.5の間である場合には、フエラ
イトとオーステナイトの二相となる一部の温度域での溶
体化処理は勿論避けなければならない。
イトとオーステナイトの二相となる一部の温度域での溶
体化処理は勿論避けなければならない。
前記のように第1図は実験例から作成したものであるか
ら、多少の誤差はあってもFの値に±0.2程度の誤差
を許容した場合は、特許請求の範囲内の合金鋼について
の、発明者らの数多くの実験結果は殆んどすべて顕微鏡
試験と一致することが確められている。
ら、多少の誤差はあってもFの値に±0.2程度の誤差
を許容した場合は、特許請求の範囲内の合金鋼について
の、発明者らの数多くの実験結果は殆んどすべて顕微鏡
試験と一致することが確められている。
次に本発明にかかる合金鋼の成分元素の作用効果と限定
理由を以下に説明する。
理由を以下に説明する。
Crは、フ毛ライト系軟磁性ステンレス鋼には、耐食性
と基質のioo%フエライト相の組織を安定させ、保磁
力を小さくするために不可欠の元素であり、上記特性を
満足させるためには12.o%以上が必要であるが、2
2.o%を越えると急激に冷間加工性を害するので12
,O〜22,0%とした。
と基質のioo%フエライト相の組織を安定させ、保磁
力を小さくするために不可欠の元素であり、上記特性を
満足させるためには12.o%以上が必要であるが、2
2.o%を越えると急激に冷間加工性を害するので12
,O〜22,0%とした。
Niは、Al,Tiとともに本発明合金鋼の特徴である
析出硬化に不可欠の成分であり、耐食性の向上にも有効
であるが、1.5%以下では効果がなく、6.0係以上
では基質の100係フエライト相の組織を不安定にし、
磁気特性が低下するので1.5〜6.0係とした。
析出硬化に不可欠の成分であり、耐食性の向上にも有効
であるが、1.5%以下では効果がなく、6.0係以上
では基質の100係フエライト相の組織を不安定にし、
磁気特性が低下するので1.5〜6.0係とした。
AIおよびTiについては、上記Niとともに本発明合
金鋼に不可欠の成分であり、Niと結びつき析出硬化の
因をなし、複合して含有するのが効果的であるが単独に
含有してもよい。
金鋼に不可欠の成分であり、Niと結びつき析出硬化の
因をなし、複合して含有するのが効果的であるが単独に
含有してもよい。
各単独の場合はAlは0. 5 clb以下では効果が
なく、4.0係を越えると加工性を害し、Tiも0.5
係以下では効果な<、3.o%を越えると加工性を害す
る。
なく、4.0係を越えると加工性を害し、Tiも0.5
係以下では効果な<、3.o%を越えると加工性を害す
る。
また同時に含有するときは、Al+Tiでo.5%以下
では効果なく、40係を越えると加工性を害する。
では効果なく、40係を越えると加工性を害する。
従って、各単独に含肩するときは
AI0.5〜4.0係 ゛
Ti0.5〜30係
同時に含有するとネは
Al+Ti O.5〜4.0%
但しこのときTiは3.0%以下とする。
Tiは上記効果の他に、炭化物を作りCを固定し、耐食
性、磁気特性の向上にも有効である。
性、磁気特性の向上にも有効である。
Moは、耐食性を改善するために添加するが、6.o#
)を越えると磁気特性を害するので6.o%以下とする
。
)を越えると磁気特性を害するので6.o%以下とする
。
またフエライト相を安定させるのに有効である。
Siは、磁気特性改善のために添加するが、3.0係を
越えると加工性を急激に害するので3.0%以下とした
。
越えると加工性を急激に害するので3.0%以下とした
。
またフエライト相を安定させるにも有効である。
Cuは、海水などに対する耐食性を改善するために添加
するが、2,0%を越えると磁気特性を害するので20
係以下とした。
するが、2,0%を越えると磁気特性を害するので20
係以下とした。
Nbは、Cを固定させ、耐食性・磁気特性を高めるのに
有効であるが、10係を越えると基質を脆弱にするので
1.0係以下とした。
有効であるが、10係を越えると基質を脆弱にするので
1.0係以下とした。
Cは、Nb,Tiで固定してもなおCr等と炭化物を作
り耐食性を劣化させ、磁気特性も低下させるので、出来
るだけ低い方が望ましいが、製造上やむを得ず含有され
る量を考慮して0.1%以下とした。
り耐食性を劣化させ、磁気特性も低下させるので、出来
るだけ低い方が望ましいが、製造上やむを得ず含有され
る量を考慮して0.1%以下とした。
次に本発明を実施例により具体的に説明する。
本発明合金鋼の磁気特性、硬度、耐食性の三特性が従来
鋼と比較してどのような位置にあるかを確かめるために
、上記の各特性を有する代表的の鋼を比較鋼として選定
した。
鋼と比較してどのような位置にあるかを確かめるために
、上記の各特性を有する代表的の鋼を比較鋼として選定
した。
即ち磁気特性の比較鋼にはフエライト系1 8Cr鋼を
選ひ、耐食性の比較には耐食性の優れたオーステナイト
系の18C r − 8Niステンレス鋼を選び、硬度
の比較には析出硬化型ステンレス鋼として17−4PH
鋼を選んで比較鋼とした。
選ひ、耐食性の比較には耐食性の優れたオーステナイト
系の18C r − 8Niステンレス鋼を選び、硬度
の比較には析出硬化型ステンレス鋼として17−4PH
鋼を選んで比較鋼とした。
本発明にかかる合金鋼および上記の比較鋼の化学組成を
第1表に示す。
第1表に示す。
本発明合金鋼A,B,C,D,E,Fは限定された成分
範囲内にあり、且つ溶体化処理で何れも100係フエラ
イト相であることを確認した。
範囲内にあり、且つ溶体化処理で何れも100係フエラ
イト相であることを確認した。
第2表は溶体化処理材及び時効処理材についての磁気特
性を示す。
性を示す。
なお熱処理条件は次の通りである。
18Cr A処理9000CX1時間 空冷1
8Cr−8Ni A処理1. 100℃×1時間 水
冷17−4p}{A処理1 .050℃×1時間 空
冷H処理480’CX2時間 空冷 本発明合金鋼A,B,C ,D,E,Fは何れもA処理
1. 100℃×1時間 水冷 H処理540〜600’CX2時間空冷 註 (1)A処理・・・溶体化処理、H処理・・・時効
処理(2)第3表、第4表の試験材の熱処理も同様であ
る。
8Cr−8Ni A処理1. 100℃×1時間 水
冷17−4p}{A処理1 .050℃×1時間 空
冷H処理480’CX2時間 空冷 本発明合金鋼A,B,C ,D,E,Fは何れもA処理
1. 100℃×1時間 水冷 H処理540〜600’CX2時間空冷 註 (1)A処理・・・溶体化処理、H処理・・・時効
処理(2)第3表、第4表の試験材の熱処理も同様であ
る。
上表で明らかなように、本発明合金鋼の磁気特性は時効
処理後も溶体化材とほとんど変らない。
処理後も溶体化材とほとんど変らない。
一般的な18Cr鋼と比較して多少劣るが同等のものも
ある。
ある。
第3表には溶体化処理および時効処理の熱処理材につい
て、その硬度を荷重500gでのビツカース硬度で示し
た。
て、その硬度を荷重500gでのビツカース硬度で示し
た。
また第3図は第3表をグラフで示したものである。
上表によれば、本発明合金鋼の時効処理後の硬度は17
−4PH鋼と同等か、あるいはそれ以上であることを示
している。
−4PH鋼と同等か、あるいはそれ以上であることを示
している。
次に溶体化処理材および時効処理材についての耐食試験
の結果を第4表に示す。
の結果を第4表に示す。
腐食試験はINのNaCl溶液に常温で30日間浸漬し
た試料について、表面の変色の程度によって腐食の状況
を判別した。
た試料について、表面の変色の程度によって腐食の状況
を判別した。
上表より明らかなように、本発明合金鋼のうちでMoを
含まないD鋼が18Cr−8Ni鋼より劣るがそれでも
18Cr鋼や17−4PH鋼よりは良好である。
含まないD鋼が18Cr−8Ni鋼より劣るがそれでも
18Cr鋼や17−4PH鋼よりは良好である。
Moを含むA,B,C,EおよびF鋼は、1 8Cr
− 8Ni鋼と同様か若しくはそれ以上の耐食性を示し
た。
− 8Ni鋼と同様か若しくはそれ以上の耐食性を示し
た。
以上これらの試験結果を綜合すれば、本発明合金鋼は溶
体化処理後の時効処理によって著しい析出硬化をしても
、磁気特性、耐食性は全く劣化しないことが知られる。
体化処理後の時効処理によって著しい析出硬化をしても
、磁気特性、耐食性は全く劣化しないことが知られる。
本発明合金鋼は軟磁性材としての第1要件である磁気特
性については、フエライト素1 8Cr鋼と比較してほ
ぼ同等であり、硬度においても析出硬化型で硬度の高い
ことを特性の一つとしている17−4PH鋼と同等又は
それ以上であり、なお且つ耐食性においても耐食性ステ
ンレス鋼として評価されている。
性については、フエライト素1 8Cr鋼と比較してほ
ぼ同等であり、硬度においても析出硬化型で硬度の高い
ことを特性の一つとしている17−4PH鋼と同等又は
それ以上であり、なお且つ耐食性においても耐食性ステ
ンレス鋼として評価されている。
18−Cr−8Niオーステナイト系ステンレス鋼に匹
敵するものであって、これら比較ステンレス鋼の特性を
すべて兼ね備えるものである。
敵するものであって、これら比較ステンレス鋼の特性を
すべて兼ね備えるものである。
しかも比較ステンレス鋼は磁気特性に優れているものは
硬度・耐食性に劣り、時効硬化型で硬度の高いものは磁
気特性・耐食性に劣り、耐食性の優れているものは硬度
不足であることが実証された。
硬度・耐食性に劣り、時効硬化型で硬度の高いものは磁
気特性・耐食性に劣り、耐食性の優れているものは硬度
不足であることが実証された。
本発明合金鋼のように、硬度がHv 4 0 0以上で
、軟磁性材料として要求される磁気特性を満足し、耐食
性も良好であるという三つの特性を同時に満足する合金
鋼は未だその例を見ないのである。
、軟磁性材料として要求される磁気特性を満足し、耐食
性も良好であるという三つの特性を同時に満足する合金
鋼は未だその例を見ないのである。
本発明合金鋼の上記のような優れた特性が望まれる用途
としては、電磁弁のブランジャー、時計のケース材など
がある。
としては、電磁弁のブランジャー、時計のケース材など
がある。
電磁弁として従来のものよりも耐食性がよく、硬度の高
いものは耐摩耗性がよいので、寿命・信頼性の点ではる
かに有利である。
いものは耐摩耗性がよいので、寿命・信頼性の点ではる
かに有利である。
また時計のケース材としては、従来の18 −Cr −
8Ni系ステンレス鋼と耐食性が同等で、しかも硬度
が高く軟磁性材料として良好な特性を兼備している本発
明合金鋼であれは、打ちキズ、すりキズなどがつきにく
く、また外部磁場からの防磁効果も優れているので非常
に好適な材料と言えるばかりでなく、さらに広く社会性
ある軟磁性材料として提供し得るものである。
8Ni系ステンレス鋼と耐食性が同等で、しかも硬度
が高く軟磁性材料として良好な特性を兼備している本発
明合金鋼であれは、打ちキズ、すりキズなどがつきにく
く、また外部磁場からの防磁効果も優れているので非常
に好適な材料と言えるばかりでなく、さらに広く社会性
ある軟磁性材料として提供し得るものである。
第1図はAl当量と1oo%フエライト相領域の関係図
、第2図は本発明合金鋼の代表的なフエライト組織の顕
微鏡写真、第3図は時効温度と硬度の関係を示すグラフ
である。
、第2図は本発明合金鋼の代表的なフエライト組織の顕
微鏡写真、第3図は時効温度と硬度の関係を示すグラフ
である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量比でCo.1%以下、Cr 1 2.0 〜2
2.0係,Nil.5〜6.0係,ならびにAl,T
iのうちから選はれる倒れか少くとも1種、Alにあっ
ては0.5〜4.0係,Tiにあっては0.5〜3.0
%,AlとTiとの合計では0.5〜4.Ool)を含
み、残部Feおよび不可避的不純物とからなり、溶体化
時効処理後の組織が実質的にフエライト相であって、磁
気特性・耐食性に優れしかも硬度の高いことを特徴とす
るフエライト系析出硬化型軟磁性ステンレス鋼。 2 重量比でCo.x%以下、Cr 1 2.0 〜2
2.0係,Nil.5〜6.0係,ならびにAl,T
iのうちから選ばれる何れか少なくとも1fffiAl
にあっては0.5〜4,0係,Tiにあっては0.5〜
3,0係,AIとTiとの合計では05〜40係,およ
びMo,Si ,Cu ,Nbのうち何れか少なくとも
1種、Moにあっては6. 0 %以下、Siにあって
は3,0係以下、Cuにあっては20係以下、Nbにあ
つては1.0係以下を含み、残部Feおよび不可避的不
純物とからなり、溶体化時効処理後の組織が実質的にフ
エライト相であって、磁気特性・耐食性に優れしかも硬
度の高いことを特徴とするフエライト系析出硬化型軟磁
性ステンレス鋼。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP53032407A JPS5814870B2 (ja) | 1978-03-23 | 1978-03-23 | フエライト系析出硬化型軟磁性ステンレス鋼 |
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP53032407A JPS5814870B2 (ja) | 1978-03-23 | 1978-03-23 | フエライト系析出硬化型軟磁性ステンレス鋼 |
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---|---|
JPS54124818A JPS54124818A (en) | 1979-09-28 |
JPS5814870B2 true JPS5814870B2 (ja) | 1983-03-22 |
Family
ID=12358087
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP53032407A Expired JPS5814870B2 (ja) | 1978-03-23 | 1978-03-23 | フエライト系析出硬化型軟磁性ステンレス鋼 |
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-
1979
- 1979-03-23 US US06/023,311 patent/US4264356A/en not_active Expired - Lifetime
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