JPS5813618Y2 - 指針機構におけるバネの取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は押釦同調器の指針機構に関するもので、特に指
針を取付けるポインターアームとその回動用スライドプ
レートとの連結部分に配設するバネの取付構造に係る。

＝般に、押釦同調器の指針機構として知られるものは、
第１図の如く、先端に指針１を取付けたポインターアー
ム２と、このポインターアーム２にピン３を用いて枢着
されたスライドプレート４とを具えている。

そして、スライドプレート４は、同調器の機枠側に設け
た前板５に軸６を用いて回動自在に取付けられると共に
、スライドプレート４の下面に植設したピンＩを同調用
押釦と連動して前後動するスライドパー８の長孔９内に
嵌合させている。

即ち、押釦か押されスライドパー８が前後動すると、こ
れに長孔９とピン７を介して連結されたスライドプレー
ト４が回転し、ポインターアーム２を所定の位置まで移
動させるのである。

この場合、ポインターアーム２の後端には突片１０が形
成され、これが機枠後部のガイド溝１１内に嵌合されて
いるので、ポインターアーム２はその後端側な中心とし
て左右に回動する。

ところで、このような指針機構において、ポインターア
ームとスライドプレート４との枢着部分には、両者のガ
タ付きによる指針の位置ずれを防止するため、トーショ
ン用のバネ１２が配設されている。

従来、このバネ１２は、第２図の如く、両端に腕を突出
させた「ねじりコイルバネ」であって、このバネ１２の
コイル部１２ａをピン３の外周に嵌込むと共に、−力の
腕１２ｂの先端をポインターアーム２に、他方の腕１２
ｃの先端をスライドプレート４に係止させていた。

しかし乍ら、この従来型は、バネ１２の一方の腕１２ｂ
はポインターアーム２の側縁に係止され、他力の腕１２
ｃの先端は鍵形に屈曲されてスライドプレート４に設け
た孔４ａ内に係止されているため、コイル部１２ａを締
付ける方向にポインターアーム２等が回動すると、コイ
ル部１２ａの巻き径が細くなり、中心のピン３に喰い込
み、ポインターアーム２とスライドプレート４との円滑
な回動を妨げる欠点があった。

本考案は、上述の如き従来型の欠点を解消せんとして提
案されたもので、その目的とする処は、トーション用の
ねしりコイルバネの一方の腕を、腕の軸方向には、スラ
イド自在となるようにスライドプレートに係合させるこ
とによって、コイル部の締付は方向の力が加わった場合
でも、コイル部の巻き径が細くならず枢着用のピンに喰
い込むおそれのない押釦同調器の指針機構におけるバネ
の取付構造を提供することにある。

進んで、本考案を第３〜５図に示す実施例に基づいて具
体的に説明する。

なお、第３〜５図において、前記第１，２図の従来型と
共通な部材については、同一符号を付した。

即ち、第３図ａ、ｂは本考案におけるねじりコイルバネ
１２を示すもので、このバネ１２は中央のコイル部１２
ａと、その両端に突設された腕１２ｂ、１２ｃとから成
る。

一方の腕１２ｂは、従来型と同様にポインターアーム２
の側縁部に係止されるもので、鍵型に屈曲している。

他方の腕Ｔ２ｃは、従来型の腕よりも長い直線状をして
おり、これがスライドプレート４に係合する。

第４図ａ、ｂは、本考案ＶＣ釦けるスライドプレート４
を示すもので、このスライドプレート４には、バネ１２
の直線状の腕１２ｃを係合させる挿入孔４ａが形成され
ている。

この挿入孔４ａは、スライドプレート４に平行な切線を
穿設し、この切線に挾１れた部分をスライドプレート表
面より盛り上らせることによって形成されており、本実
施例では前後に二個設けられている。

この挿入孔４ａば、スライドプレート４の表面に沿って
貫通しており、この内部に直線状の腕１２ｃが挿入され
る。

第５図は、本考案の機構の組立状態を示すもので、バネ
１２は、従来型と同様に、そのコイル部１２ａがポイン
ターアームとスライドプレート４の枢着用ピン３の外周
に嵌込まれ、一方の腕１２ｂがポインターアーム２の側
縁に係止されている。

そして、バネ１２の直線状をした他方の腕１２ｃはスラ
イドプレート４の表面に沿って配設され、その先端はス
ライドプレートに設けた挿入孔４ａ内に挿し込壕れてい
る。

即ち、この腕１２ｃはその軸方向に対しては挿入孔４ａ
内で前後動し得るが、腕１２ｃと直角な方向には移動で
きないように挿入孔４ａの壁部によって係止されており
、その結果、バネ１２のコイル部１２ａに締付は方向の
力が作用して、ポインターアーム２とスライドプレート
４との間にトーションが与えられる。

以上の実施例に示す通り、本考案のバネの取付構造は、
ねじりコイルバネの一方の腕を直線状として、これをス
ライドプレートに対し腕の軸方向には可動的に係合させ
たものである。

従って、本考案によれば、ポインターアームとスライド
プレートとが互いに回動しバネのコイル部に締付は方向
の力が加わっても、バネの一方の腕が固定されていない
ので腕が伸び縮みして、コイル部の巻径は細くなること
がなく、コイル部が枢着用のピンの部分に喰い込んで引
掛ったりするおそれがない。

その結果、ポインターアームとスライドプレートとの円
滑な回動操作が確保される効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は一般の指針機構の構成を示す平面図、第２図は
従来型のバネの取付構造を示す側面図、第３図ａ、ｂは
本考案におけるねじりコイルバネの平面図及び正面図、
第４図ａ、ｂは同上スライドプレートの平面図及び正面
図、第５図は本考案のバネの取付構造を示す側面図であ
る。 ２・・・・・・ポインターアーム、３・・・・・・ピン
、４・・・・・・スライドプレート、４ａ・・・・・・
挿入孔、１２・・・・・・ねじりコイルバネ、１２ａ・
・・・・・コイル部、１２ｂ。 １２ｃ・・・・・・腕。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 押釦同調器のポインターアームとスライドプレートとの
   枢着部に配設するトーション用バネの取付構造において
   、バネをコイル部とその両端に腕を有するねじりコイル
   バネによって形成し、このコイル部をポインターアーム
   とスライドプレートとの枢着用ピンの外周に嵌込み、一
   方の腕をポインターアームに係止させると共に、他方の
   腕はこれを直線状として、スライドプレートの表面に沿
   って形成した挿入孔内に、腕の軸方向には可動的に係合
   させたことを特徴とする指針機構におけるバネの取付構
   造。