JPS586295Y2 - 釣り用リ−ルのハンドル折畳み構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は釣り用リールのハンドル折畳み構造に関し、
その目的とする処はハンドルアームの折畳みは該アーム
を前方に押しつつ回動するのみの簡単な操作ででき、又
ハンドルアームを使用状態に組立てる操作は折畳まれた
ハンドルアームを引き起こすのみで出来る、所謂ワンタ
ッチの折畳み、組立てが可能な折畳み構造を提供せんと
するものである。

この種、ハンドル折畳み構造としては、螺子式と、その
螺子式を簡易化したワンタッチ式があるが、前者及び後
者とも今日の釣人が要望している折畳み構造にはまだ不
十分なものである。

即ち、前者はハンドルシャフトの外周に回転子と摺動子
よりなる螺子式のロック部材が装着され、そのロック部
材の回転子を回転して摺動子を前後移動させ、該摺動子
がハンドルアームの側端に対接することによりハンドル
の組立（起立）状態を形成し、逆に摺動子をハンドルア
ームの側端より離反させることにより折畳み得る構造で
あるため、ハンドルアームを折畳み、又は組立てる場合
、回転子を多数回回転しなければならず、その操作に手
数を要するものである。

又、後者の場合は、前者に於ける回転子の回転数が少な
くて折畳み得るようにしたものであるが、その折畳みに
際し回転子をスプリングの弾発復元力（回転力）に抗し
て押え付けておかなければハンドルアームの折畳みが出
来ず、そのため両手を使わなければ出来ないといった不
便を有している。

そこで、本考案は上述した如き従来の機構に於ける不便
・不具合いを解消すべく構成したもので、ハンドルシャ
フトを固着保持したシャフト受けの軸方向外側面に軸受
を突出形成し、その軸受の側面に長孔を貫通開穿すると
共に、該軸受の前面に掛合凹部を切欠形成し、他方ハン
ドルアームの側端に形成した凹部内には前記掛合凹部と
対応させて掛合凸部を突出形成し、そのハンドルアーム
を軸受の長孔に弾発摺動可能に嵌挿通するピンによって
軸支したことを特徴とするものである。

以下、本考案の一実施例を図面に基いて説明すると、１
はハンドルシャフトで断面角形に形成され、そのハンド
ルシャフト１の一端はシャフト受け２に固着保持されて
いる。

シャフト受け２の外側面、即ちハンドルシャフト１とは
反対側の側面には軸受３が同一体に突出形成され、その
軸受３にハンドルアーム４が折畳み回動自在にピン９で
軸支しである。

軸受３は直方体状にしてその側面に長孔５が一側面より
他側面に渉って貫通開穿され、且軸受３の前面下部には
掛合凹部６が切欠形成しである。

ハンドルアーム４は今日周知の形状に成形され、その−
側端には前記軸受３が嵌合される凹部７が形成されると
共に、その凹部７の前部後面、即ち軸受３側の掛合凹部
６と対応した面には掛合凹部６に噛み合い掛合する掛合
凸部８が同一体に突出形成してあり、且、凹部７の左右
側壁には該ハンドルアーム４を軸支するピン９が挿通さ
れる取付孔１０が貫通開穿されている。

取付孔１０が開穿される位置は、ハンドルアーム４の掛
合凸部８を軸受３側の掛合凹部６と噛合させた状態で軸
受３側の長孔５の後部と対応合致する位置とする。

１１はピン９を長孔５の後部側へ付勢するコイルスプリ
ングで、長孔５内に嵌挿通されるピン９の前面部と長孔
５の前面壁との間に渉って弾圧嵌挿されている。

尚、コイルスプリング１１は、ハンドルアーム４を組付
ける前に長孔５内に嵌挿した場合はピン９の挿通が困難
であるため、軸受３の前面より長孔５とに渉って差込孔
１２を連通開穿し、その差込孔１２よりコイルスプリン
グ１１を挿通して該差込孔１２にバネ押えネジ１３を螺
合して閉鎖すれば、組付は作業を非常に簡便に行なうこ
とが出来るものである。

又、１４は窓孔で、コイルスプリング１１の着脱操作及
びバネ押えネジ１３の着脱を行なう孔である。

１５はコイルスプリング１１の抜は落ちを防止するスポ
ンジで長孔５の左右開口部に嵌め込んである。

上記した構造により、ハンドアーム４を折畳む時は、ハ
ンドルアーム４を軸受３の長孔５に沿って押圧摺動して
該ハンドルアーム４側の掛合凸部８を軸受３側の掛合凹
部６より外ずし、その状態でハンドルアーム４を、ピン
９を中心として回動すればハンドルアーム４は折畳まれ
る。

又、折畳まれたハンドルアーム４を使用可能状態に組立
てる時は、該ハンドルアーム４を引き起こしてハンドル
アーム４側の掛合凸部８を軸受３側の掛合凹部６と対向
させれば、ハンドルアーム４を軸支しているピン９がコ
イルスプリング１１の弾発力で長孔５の後部へと押圧摺
動され、それによってハンドルアーム４の掛合凸部８は
軸受３の掛合凹部６に嵌着掛合して組立状態が形成され
る。

本考案は以上詳記した如く構成したので、ハンドルアー
ムの折畳みは該ハンドルアームを前方に押圧摺動して軸
受との掛合を外ずし、その状態でハンドルアームを回動
すればハンドルアームは簡単に折畳まれる。

又、折畳まれたハンドルアームを組立てる時は、ハンド
ルアームを引き起こして軸受側の掛合凹部とハンドルア
ーム側の掛合凸部を対向させ、その状態でハンドルアー
ムより手を離せば、ハンドルアームを軸支したピンがコ
イルスプリングの弾発力で後方に押動され、ハンドルア
ームと軸受とが嵌着掛合し組立状態が形成される。

即ち、ハンドルアームの折畳み、組立操作は片手で、し
かもワンタッチで行なうことが出来、使用性の向上を計
ることができる。

又、組立時にはコイルスプリングの弾発力によって掛合
凹部に掛合凸部が嵌着掛合して衝突音を発するため、音
の確認によって組立完了を察知でき非常に便利である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は１部切欠正面
図、第２図は同平面図で一部を切欠して示す。 第３図は折畳んだ状態の一部切欠正面図である。 図中、１：ハンドルシャフト、２：シャフト受け、３：
軸受、４：ハンドルアーム、５：長孔、６：掛合凹部、
７：凹部、８：掛合凸部、９：ピン、１１ ：コイルス
プリング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ハンドルシャフトを固着保持したシャフト受けの軸方向
   外側面に軸受を突出形成し、その軸受の側面に長孔を貫
   通開穿すると共に、該軸受の前面に掛合凹部を切欠形成
   し、他方ハンドルアームの側端に形成した凹部内には前
   記掛合凹部と対応させて掛合凸部を突出形成し、そのハ
   ンドルアームを軸受の長孔に弾発摺動可能に嵌挿通する
   ピンによって軸支したことを特徴とする釣り用リールの
   ハンドル折畳み構造。