JPS603388Y2 - 被回転部材の枢支装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はテープレコーダ等の電気機器における回転収納
式把手のような被回転部材の枢支装置の改良考案に関す
るものである。

従来の此種の装置をみてみると、第１図及び第２図に示
すように、機器本体１の収納凹部２にビス３止めした支
持板４に被回転部材である把手５の脚部５′をリベット
６にて枢支する構造である為組立時、リベット６をカシ
メる等の煩雑な作業を要する詐りか、部品個数が多いた
め原価高となり、今一つ実用的でない欠点を有していた
。

本考案はこのような従来装置の欠点に着眼して考案され
たものであり、被回転部材の端部にワンタッチで嵌着で
きる支持部材を以って、被回転部材を機器本体に簡単に
、しかも、原価安に枢支出来る枢支装置を提供しようと
するものである。

以下、本考案の一実施例を添附図面に従って詳細に説明
する。

第３図は本考案に係る枢支装置を備えているテープレコ
ーダの把手を閉成した状態の要部平面図を示腰又、第４
図及び第５図は同把手を開成した状態の要部正面断面図
及び側面図である。

そして、これらの図において、１１はテープレコーダの
本体にして、前部と後部の枠１１Ａ、１１Ｂから戊り前
部枠１１Ａを閉成するように後部枠１１Ｂを前部枠１１
Ａに合体することにより構成されている。

そして、この本体１１の上面には前・後部枠１１Ａ及び
１１Ｂの両者に跨がる収納凹部１２が形成される一方、
前部枠１１Ａの斯る収納凹部１２を形成している箇所の
内壁面側面には保合溝１３．１３が夫々設けられると共
に底面壁は欠如されている。

又、上記後部枠１１Ｂの収納凹部１２を形成する箇所の
底面壁には前方に延長した延長部１４があって上記のよ
うに前・後部枠１１Ａ、ＩＩＢが合体され本体１１が構
成された状態では、斯る延長部１４が前部枠１１Ａ内に
おいて、上記収納凹部１２を形成する箇所の下方に臨む
ようになっている。

１５は支持部材にして、第６図に明示するように合体樹
脂材より戒る筒状体の側面一箇所を軸方向に切断して挿
入スリット１６を形成した上この挿入スリット１６の両
側縁に斜め上方に延びる係合片１７．１７を一体成形し
た形となるように、全体として正面逆Ω状に成形してな
るもので、上記挿入スリット１６の部分の両側面には、
係合突起１８．１８を突出成形している。

そして、このように形成されている支持部材１５は後述
する把手１９の脚部１９′に嵌着された状態で、上記前
部枠１１Ａの収納凹部１２を形成する箇所に、係合片１
７，１７が係合溝１３，１３に係合するように挿入され
るべくなっている。

上記把手１９は両端部に脚部１９′を有するもので、そ
の脚部の下端部両面に係合窪み２０，２０を備えていて
、上記支持部材１５に脚部１９′を挿入した際、この係
合窪み２０，２０に支持部材１５の係合突起１８，１８
が嵌り、支持部材１５に把手１９が枢支されるようにな
っている。

本考案は成上のように構成されるもので、次に、その組
立順序について説明する。

まず第７図ａのように支持部材１５をその挿入スリット
１６を把手１９の脚部１９′の下端に対向させた状態で
、矢印Ａ方向に持って行き、挿入スリット１６を通じて
脚部１９′に挿入嵌着する。

尚、この際係合突起１８．１８間距離１１は脚部１９′
の径１□よりも小さいが支持部材の弾性で両者は都合よ
く嵌まる。

この状態で係合突起１８．１８と係合窪み２０，２０が
係合する（第７図す参照）。

次に、この状態で、末だ後部枠１１Ｂと合体されていな
い前部枠１１Ａの収納凹部１２を形成する箇所に、支持
部材１５をその係合片１７，１７が係合溝１３，１３に
係合するように押込む（第７図Ｃ参照）。

その後、前部枠１１Ａに後部枠１１Ｂを合体することに
より、斯る後部枠１１Ｂの延長部１４の先端が第５図の
ように支持部材１５に当接して該支持部材１５を前部枠
１１Ａとの間に挟圧保持し、組立が完了する。

従って、この状態で、把手１９は係合突起１８．１８を
支点にして回動出来、不使用時の閉成状態にあっては収
納凹部１２に第５図一点鎖線のように収納される。

本考案は成上のように合成樹脂のような弾性を有する材
料から威り側面に挿入スリットを設けて成る支持部材、
この支持部材に上記挿入スリットを通じて把手の如き被
回転部材の脚部を挿入し、この挿入により、上記支持部
材と被回転部材の脚部との間に設けた保合手段にて脚部
を支持部材に係合枢支したものであるから、被回転部材
を支持部材に係合枢支した後、機器の本体に支持部材を
適宜取着すれば、何等困難なく被回転部材を機器本体に
回動自在に枢支できる。

又、被回転部材の取り脱しも極めて容易に実行できる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来の枢支装置を以って機器本体に
把手を支持した状態の要部背面断面図及び側面断面図、
第３図及至第５図は本考案に係る枢支装置を以って機器
本体に把手を支持した状態の要部上面図、背面断面図、
及び側面断面図、第６図は同装置における支持部材と機
器本体の説明斜視図、第７図ａ及至Ｃは同装置を以って
被回転部材（把手）を機器本体に枢支するに当っての組
立順序を説明する図である。 １５：支持部材、１６：挿入スリット、１８：係合突起
、１９：把手、１９′：脚部、２０：係合窪み。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 側面に挿入スリットと係合片とを有し弾性材料より戒る
   支持部材を形成すると共に、この支持部材と被回転部材
   の脚部には上記挿入スリットを通じ被回転部材の脚部を
   挿入時係合する係合手段を設け、また、機器のキャビネ
   ットには上記被回転部材の脚部の収納凹部を形成すると
   共に、この収納凹部には上記支持部材の保合片を係合す
   る係合溝を設け、被回転部材を機器本体に対し回動自在
   に枢支することができるようにした事を特徴とする被回
   転部材の枢支装置。