JPS5812593B2 - 楽器用リ−ド弁 - Google Patents

楽器用リ−ド弁

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JPS5812593B2
JPS5812593B2 JP52059373A JP5937377A JPS5812593B2 JP S5812593 B2 JPS5812593 B2 JP S5812593B2 JP 52059373 A JP52059373 A JP 52059373A JP 5937377 A JP5937377 A JP 5937377A JP S5812593 B2 JPS5812593 B2 JP S5812593B2
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reed valve
reed
valve
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carbon fiber
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柿沢勝利
橋詰光
中村静雄
鈴木勝好
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 一般にリードオルガン、鍵盤吹奏楽器、ハーモニカ、ア
コーディオン等のリード楽器は主に児童、幼児の音楽教
育に用いられることが多く、従って演奏のし易さが重視
され、低い発音開始風圧、単位風量に対する音量が大き
く音響的効率が良い事、強い風圧に対しての音の安定性
、呼気の変化に対する応答追従性の良い事、周波数変動
が少ない事等の性質が必要である。
従来のこの種リード楽器のリード弁は、真ちゅうや燐青
銅等を主な素材として居るものが多いが、この種の金属
製リード弁は、ヤング率及び比重が大きく、振動損失Q
−1が小さいので、上記の諸点を満足せず、発音開始風
圧が高い事、比較的風量を要する事(殊に低音部リード
弁に於で)等の欠点を有し、殊に大きい欠点として呼気
に対する追従性が極めて悪く、低音域でのリード弁の振
動の立ち上がり、減衰が著しく遅い等の欠点を有する。
特に低風圧、低風量の時には目立って応答性が悪くなる
ので、リードオルガンでは低音域のキーのいくつかを同
時に押すと極端に立ち上がりが遅くなったり、音量が低
下したり、又鍵盤吹奏楽器の場合、児童の呼気量では必
ずしも充分でなく、すばやい応答が得られなかったり、
和音を奏すると音量が低下したりする傾向が見られた。
本発明は、かゝる従来の金属リード弁を改良し比重が小
さくヤング率が大きくQ−1が大きく、発音開始風圧が
低く、音量が大きくて効率が良く、殊に極めて応答性追
従性が良い等演奏のし易さに関して優れた特性を有する
リード弁を提供するもので、弁の長さ方向に揃えて並列
された多数の長手の炭素繊維を備え、これらを結合材に
より結着し、1体に構成して成る。
絃で炭素繊維は広義のものを称し、黒鉛繊維を含む。
長手の炭素繊維とは長繊維及びフィラメントを意味する
炭素繊維としては弾性率4000kg/mm24000
0kg/mm2引張強度100kg/mm2以上の高強
度炭素繊維又は特に弾性率20000kg/mm2以上
、引張強度100kg/mm2以上の高強度高弾性炭素
繊維の使用が好ましくこれにより優れたリード弁を提供
する。
このような高強度炭素繊維は一般にアクリル繊維(PA
N)等の合成繊維を原料とし、これを常法により800
℃以上で炭化し或は黒鉛化処理して得たものである。
次に本発明を詳細に説明する。
発音開始風圧とリード弁振動の各物理パラメーターとの
関係は、必ずしも理論的に明確でないが、吾々が多くの
リード弁について実験を行なった結果、下記の様な実験
式が実験値と良く適合した。
鼓でA,Bは周波数の関数として実験的に与えられる。
Sはリード弁のステイフネスで、S=3EI/l3矩形
断面の場合■=2/3bh3(bはリード弁の幅、2h
はリード弁の厚さ、lは長さ)であるから、次にリード
弁の基本振動数 但しKは比例定数 (2) , (3)よりhを消去して 而して真ちゅうリード弁の例としてP=8.4、E=
10.2X103kg/mm2、本発明リード弁の例と
してP=1.5、E= 1.3 〜3 7 X 1 o
3k97m4なる数値を用いると両者のスティフネスの
比率は幅、長さ、振動数を同じにとると、 となり、本発明によるリード弁のスティフネスはプラス
の場合に比し遥かに小さくすることが出来る。
従って、上記実験式によって明らかであるが、発音開始
風圧を大幅は小さくする事が可能であ句次に音量に関し
て云えば、リード弁の振動によって生ずる流量の脈動の
変化分は、リードの長さが同じであれば、リードの幅が
広い程大であり、従って音源としての体積速度が大きく
、大きな音量が得られる。
而して(5)式の様に本発明リード弁のステイフネスは
真ちゅうのそれに比し極めて小さいので、(4)式で明
らかな如く、ブラスリード弁に比べて低いスティフネス
で且つリード弁の幅を大きくとることが出来るので、音
量の点に於いても極めて有利である。
ステイフネスを小さくする場合、風圧によるへたり不鳴
りとなり、風圧増加によるピッチ変化の著しい増加等の
ないように、板厚、幅、炭素繊維の強度、本数等を適宜
に調節して適当な値とし、その下限値は、リード楽器の
種類、音域、形状等により異なり、一概に定められない
第1図は、本発明の炭素繊維リード弁とブラスリード弁
との風圧〜音圧特性の比較図である。
両者リード弁は同長、同形、同厚みとし、幅は本発明リ
ード弁は3朋、ブラスリード弁は2.5朋として同一周
波数f。
=220Hzを得るように調律したものの風圧〜音圧の
関係を試験した結果は本発明リード弁のその特性曲線a
及びブラスリード弁の特性曲線bとからなるように、本
発明リード弁が発音開始風圧、音量に於で優れているこ
とが分る。
次に、音域は振動の応答性について説明すれば片持ちは
りの自由振動による振動変位は、空気の粘性抵抗係数を
k又リード弁材の内部摩擦係数をμとして 但し、kは比例常数、ms(S=1,2,…)は振動モ
ードによってきまる値。
簡単のためリード弁は基本振動数n1で振動していると
すれば、その周波数での振動損失は前述のように、本発
明の炭素繊維リード弁ではP=1.5、E=1.3〜3
7×103kg/mm2であるに対し、ブラスリード弁
ではP=8.4、E=10.2×103kg/mm2で
あり、同じ周波数のリード弁に対して、本発明リード弁
はQ−1をはるかに大きく採れるので、リード弁の振動
の立ち上がり、減衰を極めて速くする事ができ、低い風
圧でも呼気に対するリード弁振動の追従性が極めて良い
ものが得られる。
実際、上記の本発明リード弁とブラスリード弁につき、
その立ち上がり、減衰を試験した結果、本発明リード弁
はプラス弁に比し応答性が著しく優れている。
この結果を第2図に示す。風圧1.00mmH2O(ペ
ーパースピード1 0cm/sec)に於ける立ち上が
り、減衰特性を示し、aは本発明リード弁の特性曲線、
bはブラスリード弁の特性曲線である。
上記試験に使用した本発明リード弁は、1ookg/m
m2以上の引張り強さをもち4000kg/mm2以上
の弾性率をもつ炭素繊維の長繊維、或はフィラメント6
0部とエポキシ樹脂40部とから成り、該炭素繊維の多
数本を弁体の長さ方向に揃えて型内に並ダル、これに結
合材として該エポキシ樹脂をこれに硬化剤BF2−ME
A若干量を混入したものを流入し、120℃、1時間加
熱成型し、2時間アフターキュアーして硬化させて作っ
たものである。
本発明リード弁は、炭素繊維と結合材との混合割合は、
30〜99%(重量で)対70%〜1%の範囲で得られ
る。
又リード弁自体として、その基部肉厚部は繊維密度を小
さく肉薄部はそれを小さくすることが好ましい。
炭素繊維含有量が30重量部以下となると耐久性が悪く
なる嫌いがある。
結合材としては、エポキシ樹脂の他、フェノール樹脂、
尿素樹脂、キシレン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メ
ラミン樹脂、アルキッド樹脂等の熱硬化性樹脂、又は塩
化ビニル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリス
チレン、ポリアシド樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチ
レンーアクリ口ニトリル、ABS、アセタール樹脂、シ
リコン樹脂等の熱可塑性樹脂、又は天然ゴム、合成ゴム
等のゴム系結合材、であり、勿論この場合、任意の硬化
剤、架橋剤、触媒剤を添加し、常温或は加熱により硬化
させ、熱可塑性樹脂の場合のように加熱溶融後冷却しそ
のまゝ硬化させる。
熱可塑性樹脂の場合、例えばナイロン粉末60%を型内
に高弾性、高強度炭素繊維40%重量部を敷き並べたも
のに均mm2に撒布配合し、加熱加圧冷却してつくる。
ペレット状の熱可塑性樹脂を金型に射出成形することに
よっても得られる。
本発明リード弁は、その長さ方向に配合した長手の炭素
繊維を具備することが必要で、短繊維の炭素繊維を不定
方向に出たらめに分散したものを結合材で結着し弁に構
成しても上記の特性が得られないことが分った。
即ち、炭素繊維を弁の長さ方向に揃えて並列することに
よりリード弁とじての前記特性が活かされるものである
その配列密度は、繊維の径が3μ〜10μの場合1mm
2幅当り1000〜50000本位が適当であり、互に
接し或は間隙を存して敷き並べる。
又これを複数層に重層することもできる。
本発明リード弁の製造は、リード弁形状の型内にその長
さの長繊維を敷設し固体乃至結合材と共に成型して直接
リード弁を得る方法か、大きい方形等の型内に極めて長
いフィラメントを敷設し、上記結合材と共に、成型して
第3図示の如く炭素繊維リード弁素板1を得た後、これ
からリード弁形状のカッター等で打ち抜き第4図a又は
b示の如きリード弁2を間接的に得る方法により行なう
第4図示のものは、炭素繊維フィラメント3は径が7μ
長さ1mのものを3000/mm2本の密度で密に敷き
並べたものをこれに対し40%配合のエポキシ樹脂の結
合材4で結着したものである。
更に本発明リード弁の製造例を詳述すれば1方向に配向
させた多数本の高強度高弾性の炭素繊維フィラメントを
型内に敷き並べこれに液状結合材(エポキシ樹脂、と硬
化剤BF3−MEA若干)を比率が前者70重量部と後
者30重量部になるように注入含浸させ、ブリブレグ化
した板材を120℃、1時間加熱加圧成型し、2時間ア
フターキュアーして硬化させ、リード弁素板を製造し、
次でリード弁の長手方向に炭素繊維が配向するように切
断し多数の炭素繊維リード弁を得た。
上記の本発明リード弁は、長さ方向に炭素繊維を配向さ
せたものであるため、長さ方向の強度と幅方向の強度が
著しく異なり、前者の強度は100kg/mm2以上あ
るに対し後者の強度は3.5kg/mm2程度であり、
組立作業等の取扱い時、振動、衝撃時に繊維方向に裂け
る嫌いがある。
本発明は上記の特性を具備しつゝ且つかゝる欠点のない
リード弁を提供するもので、弁の長さ方向に揃えて並列
された多数の長手の炭素繊維とこれに対し交叉する補強
用繊維とを備え、これらを結合材により結着し、1体に
構成した楽器用リード弁を特徴とする。
この場合、長さ方向の炭素繊維に対し、幅方向の補強用
繊維は0.01〜30%好ましくは0.01〜20%(
重量で)の割合で配置することがよく、これにより裂け
易い欠点を解消できると共に上記の優れた特性を失なわ
ない炭素繊維リード弁を得ることが出来る。
交叉繊維は、炭素繊維、ガラス繊維、ナイロン、アクリ
ル、ポリエステル等の合成繊維、天然繊維等任意のもの
が使用され、又長繊維、フィラメント、短繊維を問わな
い。
不織布の重層も可能である。
次にその製造例を示す。例1 大きい矩形の型内に径7μの高強度炭素繊維フィラメン
ト60重量部を長さ方向に配列しこの上からエポキシ樹
脂(硬化剤少量配合)40重量部を注入し均一に分布さ
せた後プリプレグ化し、厚さ0.25mのプリプレグ化
板の表裏に、径7μ長さ10mm程度の炭素繊維、ガラ
ス繊維等の短繊維から成る補強繊維を前記炭素繊維に対
し0.1重量%を交叉分散させ、0.05mの厚さに積
層し、これを120℃、3時間10kg/cm2で加圧
加熱し硬化させ0.1〜0. 2 5 Imの第5図a
示如きリード弁素板を製造し、これからカッターにより
長手の炭素繊維フィラメントが長さ方向になるように打
ち抜き多数のリード弁製品を得た。
図面で5は補強繊維を示す。
例2 径5μの高強度炭素繊維フィラメント70重量%を長さ
方向に型内に配列したものをこれに注入した少量の硬化
剤を含む不飽和ポリエステル樹脂30重量%と配合し、
厚さ0.2gmとし、その表裏に別に、前記の炭素繊維
フィラメントに対し直交する方向に炭素繊維又はガラス
繊維のフィラメントから成る補強繊維を前記炭素繊維フ
ィラメントに対し40重量%を型内に配列したものを不
飽和ポリエステル樹脂を注入し厚み0.05amのシー
トの2枚を夫々積層し、これを常温2時間、10k9/
cm2で加圧硬化して第5図b示のリード素板を得、こ
れからカッターによりリード弁形状に多数打ち抜いた。
例3 弁の長さ方向となる径7μの高強度炭素繊維フィラメン
トと補強繊維として高強度炭素繊維、ガラス繊維、合成
繊維等から成る径10μのフィラメントとを比率9二1
の粗密割合で型内に互に直交配列しだものに、該長さ方
向の炭素繊維に対し50重量%のナイロン等の熱可塑性
樹脂の粉末を均一に撒分し、加熱加圧成型し、冷却し硬
化し第5図C示の如きリード弁素板を得、これから打抜
きにより多数のリード弁を得た。
上記の製造例により得た本発明リード弁の横方向の強度
は、下記のように、長さ方向のみの炭素繊維をもつもの
に比し著しく増大された。
更に、本発明は上記の構成をもつ炭素繊維リード弁に於
で、所定の周波数をもつリード弁を提供することを目的
とし、弁の長さ方向に揃えて並列された多数の長手の炭
素繊維を必要に応じこれら炭素繊維に対しその上面又は
下面又はその両面に交叉する補強繊維を備えたものを結
合材で結着し1体に構成した弁にその先端部に周波数調
整用重量体を付加して成る楽器用リード弁を特徴とする
従来、ブラスリード弁等の金属リード弁に於で所定の周
波数に調整されたものをつくる場合には、一定の厚さの
金属リード弁板材を第6図示の如く弁材の本体Mを切削
してその先端部Fの重量を大きくして所定の周波数をも
つリード弁に構成しているのが一般であるが、か\る本
体切削加工では所定の周波数の異なる各リード弁の製作
に手間がかNり、又周波数の変更調整が比較的限定され
る嫌いがあった。
本発明は炭素繊維リード弁が比較的軽量であることに着
目し、その先端部に板、接着性物質等の重量体を付加す
ることにより容易に所定の異なる周波数を備えたリード
弁体を構成したもので、原則としてそのリード弁本体の
切削を行なわない。
因みに、従来の金属製リード弁の場合、弁本体切削に代
え、本発明の如き重量体付加を行なって周波数調整を行
なってみたが、リード弁自体の重量が大きいので可成り
重いものを付加しないと周波数変化効果があらわれず適
用できないことが認められた。
その周波数調整用重量体は、炭素繊維リード弁の成型時
に1体成型によりつくることも差支えないが、通常は該
リード弁を作成後に、接着剤により適宜の形状の例えば
板状の重量体をその先端部に接着し、或は接着剤等の不
定形物質を適宜肉厚に付加固化せしめてつくり、その製
作を容易にする。
又その周波数の調整は、その重量体自体を必要に応じ切
削して行なう。
第7図aはその所要の周波数調整に応じて、材料、大き
さ等を異にさせた板(材質としては、ハンダ、黄銅、ア
ルミニウム、鉛、アクリル、金属粉末入りプラスチック
の板等)7を弁の先端部6に接着して構成したものを示
し、第7図bは、重量体7として板等の固体に代え、エ
ポキシ樹脂、アクリル樹脂、アルミニウム粉末入り樹脂
、炭素繊維入り熱可塑性樹脂、ゴム系接着剤等任意の不
定形接着性物質7を使用し、これを付着固化せしめて重
量付加したものである。
微細な周波数調整に於で、これら付加体は適宜切削され
る。
尚図示の例は黄銅板の板の厚さは0.4mm、重さ0.
039grのものを前記実施例の炭素繊維リード弁2に
付加した場合黄銅板を切酢ル約100セレトピツチを上
げてAs#に調整の鍵盤吹奏楽器用リード弁をつくった
このように、リード弁先端に重量体7を付加することに
より、リード弁本体を削ることなく容易に周波数の調整
が可能となり、更に必要に応じ重量体Tを削り調整する
ことも出来る。
又付加量を撰ぶことによって同一周波数に対するリード
の長さを自由にえらび最適な値にすることも出来、若干
低目に調律してあるリード弁を重量体を適当に削ること
により正確な周波数に調整できる等炭素繊維リード弁に
重量体を付加することにより周波数調整は極めて容易で
一層効果的である。
更に本発明は、上記構成の炭素繊維リード弁に於いて、
鋲等によりプレートに取り着ける基部の強度増大を計り
製作簡単なリード弁を提供することを目的とし、弁の長
さ方向に揃えて並列された多数の長手の炭素繊維を必要
に応じこれらの上面又は下面又は両面に交叉する補強繊
維を備えたものを結合材で結着し1体に構成した弁にそ
の基部に補強用材を付加して成ることを特徴とする。
上記のように本発明の炭素繊維は、基本的には長さ方向
の長手の炭素繊維の配列から成るためリード弁の取り付
けられる楽器のプレートにその基部に於で鋲で取り付け
られる際に加わる力で容易に亀裂、破損等を生じ易い。
これを改善するべく本発明によれば、例えば第8図a示
の如く、予め作成したリード弁2の基部8に鉄、黄銅、
アルミその他の金属板、合成樹脂板等の補強用板材9を
接着剤により固着し、或は第8図b示の如く硬化性樹脂
、熱可塑性樹脂、アルミニウム粉末等の金属粉入り樹脂
、ゴム系接着剤その他任意の不定形接着性物質から成る
補強用材9を適宜肉厚に付着固化せしめて補強用材9を
付加形成する。
又第8図Cに示すように、多数の例えば1オクターブの
範囲のリード弁2を並行にならべたものに、これらの基
部8に共通の1本の細い金属板又はプラスチック板等の
補強用帯材9をわたし、接着剤を介して接着し高能率の
製作を行なうことが出来る。
又図示しないが、リード弁の作成と同時に1体成型によ
り上記補強用材9を形成するようにしてもよい。
かくして、該補強用材9の付加によりリード弁2の基部
8は補強されるので、該部で第8図示の如くリード取着
用プレー}Pに鋲Sにより螺着しても又使用中の振動で
もひび割れ等は著しく防止し得られ、保持力が向上する
例えばこの補強部材のない場合は3. 5 k9程度の
強度しかないものを5kg/mm2以上の強度をもつ保
持力とすることは容易である。
補強用板としては5mmX 5gmX O.5朋寸法の
金属板、硬質樹脂板で充分良好な結果を得た。
次に本発明リ一ド弁の保持力の増大を例示・する。
軸熱可塑性溶融体を付着し肉厚硬化層としたもの 因みに、炭素繊維リード弁を予め相当の肉厚につくり、
その基部を残して弁本体を切削して構成した場合は、そ
の作業性はわるく、製品として良好なリード弁が得られ
なかった。
このように本発明によるときは、長手の炭素繊維を弁の
長さ方向に揃えて配ダルたものを結合材で固めたリード
弁としたので、従来のブラスリード弁等の金属リード弁
に比し上記の如く風圧に対する応答性が向上し少量の風
圧で比較的大きい音量が生じ、幼児、児童によっても良
好に容易に吹奏し得る等リード楽器のリード弁の各種性
能を向上し得られる。
又この長手力向の炭素繊維に交叉して補強繊維を適当に
組合せるときはリード弁の強度が増大し、ひび割れ等良
好に防止し得られ、又リード弁の先端部に重量体を付加
したので、リード弁周波数の所要の調整が容易に得られ
、又リード弁の基部に補強用材を付加したので、鋲等に
よる取り着け時、或は使用時のバイブレーションによる
該基部のひび割れ等の損傷は良好に防止し得られる等の
効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明リード弁と従来の金属製リード弁との風
圧〜音量特性の比較図、第2図は両リード弁の風圧に対
する立上り及び減衰特性の比較図、第3図は本発明品の
製造例の1例を示す平面図、第4図a及びbは本発明品
の1例の平面図、第5図a〜第5図Cは夫々本発明品の
製造例の斜面図、第6図は従来のブラスリード弁の縦断
面図、第7図a及び第7図bは夫々本発明リード弁の縦
断面図、第8図a及び第8図bは夫々本発明リード弁の
縦断面図、第8図Cは本発明リード弁の斜面図を示す。 a……本発明リード弁の特性曲線、b……従来リード弁
の特性曲線、1……本発明リード弁素板、2……本発明
リード弁、3……炭素繊維フィラメント、4……結合材
、5……補強繊維、6……本発明リード弁の先端部、7
……重量体、8……リード弁の基部、9……補強用材。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 弁の長さ方向に揃えて並列された多数の長手の炭素
    繊維を備え、これらを結合材により結着し、1体に構成
    して成る楽器用リード弁。 2 前記リード弁の先端部に周波数調整用重量体を付加
    して成る特許請求の範囲第1項記載の楽器用リード弁。 3 前記リード弁の基部に補強用材を付加して成る特許
    請求の範囲第1項記載の楽器用リード弁。 4 弁の長さ方向に揃えて並列された多数の長手の炭素
    繊維とこれに対し交叉する補強用繊維とを備え、これら
    を結合材により結着し、1体に構成して成る楽器用リー
    ド弁。 5 前記リード弁の先端部に周波数調整用重量体を付加
    して成る特許請求の範囲第4項記載の楽器用リード弁。 6 前記リード弁の基部に補強用材を付加して成る特許
    請求の範囲第4項記載の楽器用リード弁。
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