JPS5812156B2 - サ−マルプリンタの紙送り装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、サーマルプリンタの紙送り装置に関するもの
である。

従来においてサーマルプリンタ以外のプリンタ例えばド
ツトプリンタのプリンタ用紙送りの場合、印字ヘッドが
用紙に接触していないのでファンフォールド紙を用いて
スプロケットホイルで紙送りをすれば正確な紙送りが出
来るのであるが、サーマルプリンタの場合にゴムプラテ
ンとスプロケットホイルとを一体とする構造の場合印字
ヘッドがゴムプラテン上で用紙を相当強く圧接している
ので、このためにスプロケットホイルとゴムプラテンと
いう２つの駆動系によって紙送りをしていることになる
。

さて、スプロケットホイルとゴムプラテンとによる紙送
りの場合においては紙送りの駆動系がスプロケットホイ
ルにより駆動されるのとプラテンにより駆動されるのと
２種類の方法で駆動するこトニなる結果、スプロケット
ホイルによる方法は正確な紙送りをするのであるが、ゴ
ムプラテンによる方法では量産時のゴムプラテンの直径
のばらつきや用紙とゴムプラテン間のスリップ、あるい
はゴムプラテンの硬度やヘッド圧のばらつきにより紙送
りむらを生じるので、両者の紙送り量に誤差が生じて紙
駆動力の強い方に影響されファンフォールド紙の孔にピ
ンが掛らなくなり用紙が破れる等の障害が生じ紙送りが
できなくなるという欠点を有している。

以上の欠点をなくすために従来よりゴムプラテンとスプ
ロケットホイルとの直径を完全同一にしたり送る用紙の
一行ごとまたは一員ごとに印字ヘッドを持上げているが
、直径を完全同一としても上記ローラの有する欠点によ
り徐々に小さな誤差が累積して結局前に示した欠点を生
じ、また印字ヘッドを持上げるのにもその機構が複雑に
なるという欠点を有している。

本発明は以上示した従来の方法による欠点をなくし、印
字ヘッドを記録紙及びプラテンに圧着したままにてスプ
ロケットにより正確に紙送りのできる紙送り装置を提供
するものである。

以下、本発明に係る装置の構成を図面に基づいて詳しく
説明する。

第１図及び第２図において、まずゴムプラテン（ローラ
）１と印字ヘッド３とで圧接した送り孔付感熱記録紙（
以下ファンフォールド紙という）４をスプロケットホイ
ル５で紙送りをする。

ここで、ゴムプラテン１は印字ヘッド３と圧着している
だけでスプロケットホイル５で送られるファンフォール
ド紙４との摩擦抵抗により軸６の回りで自由回転を行う
。

この結果、ゴムプラテン１と印字ヘッド３とはちょうど
スプロケットホイル５による紙送りを制動する役目も果
たしている。

この場合、当然のことながら、ファンフォールド紙４を
引張る力Ｆ、ファンフォールド紙４の１孔の引張り強度
をｆ、ファンフォールド紙４を送る際に掛るスプロケッ
トホイル５のピン数をＮとするとｆＮ＞Ｆ なる関係が成り立つようにしなければならない。

このため、印字ヘッド３の圧力にはばらつきがあること
を考慮して上の条件を十分満足するように引張り強度ｆ
とピン数Ｎを決定しておく。

以上のように本発明は従来のスプロケットホイル５とゴ
ムプラテン１による駆動をスプロケットホイル５の駆動
のみで紙送りを行い、スプロケットホイル５の紙送りの
正確さの利点を生かそうとするものである。

次に図面を参照して本発明の一実施例について説明する
。

第１図及び第２図において示される紙送り装置は、ゴム
プラテン１とスプロケットホイル５とを同軸上に一体と
して構成した場合である。

この場合において、スプロケットホイル５は駆動軸６に
固定しているが、ゴムプラテン１はスプロケットホイル
５．駆動軸６とも機械的結合はなく自由に回転する。

このため、印字ヘッド３とゴムプラテン１とでファンフ
ォールド紙４を圧接したままでスプロケットホイル５で
の紙送りが可能となり、ゴムプラテン１と印字ヘッド３
はまた紙送りを制動する作用もある。

また、以上の構成においては、第３図に示す如くスプロ
ケットホイル５がファンフォールド紙４とゴムプラテン
との接触面のほぼ中央に位置するように印字ヘッド３を
ゴムプラテン１上に圧着して、印字ヘッド３の圧力によ
り紙送りをするための駆動面を形成すれば順方向逆方向
の２方向の紙送りが可能となる。

なお、以上の説明においては、駆動源をスプロケットホ
イルを使用した例で説明したが、スプロケットピンをベ
ルトに立設したスプロケットトラクタ５′を使用しても
本発明は充分に実施できる。

第４図、第５図はスプロケットトラクタ５′を使用した
実施例を示す図である。

この場合は、駆動モータＭの出力軸と駆動軸６とを同一
軸とし、駆動軸６．支軸６′上にタイミングプーリ７．
７′を設け、タイミングプーリ７．７′でスプロケット
トラクタ５′を駆動すればよい。

参照番号１′はゴムプラテン１の支軸である。

第４図、第５図で示す実施例においては、ファンフォー
ルド紙４が水平（垂直方向）にフィードできることが理
解できよう。

これらはＸ−Ｙプロッター等に特に有効である。

本発明は以上のように構成される結果、次に示すような
作用効果を提供する。

本発明は、紙送りをする駆動源としてスプロケットフィ
ードのみを用いるようにした結果、スプロケットとゴム
プラテン両方による従来の紙送りの際に生じる紙送り量
の誤差によってファンフォールド紙の送り孔にスプロケ
ットのピンが掛らず紙が破れる等の障害を生ずることも
なく、また印字ヘッドとゴムプラテンとによりピンスプ
ロケットで送られる用紙に制動をかけるため用紙がたる
むこともなく、正確な紙送りができるものである。

更に、ピンスプロケットとゴムプラテンの紙送り量を同
一にする必要も、また印字ヘッドを持ち上げる等の複雑
な機構を設ける必要もないので製作が容易である。

更にまた、ゴムプラテンとスプロケットホイルを一体に
して構成した結果プラテン部にての紙の蛇行等も直ちに
補正され印字ヘッドを適宜の位置に設けることによって
２方向いずれの方向にも正確な紙送りができるので、２
方向のプリントが可能となり、またＸ−Ｙプロッタ等に
も使用できる利点をもつ。

２方向のプリントが可能な様な構造とした場合（第３図
）、ゴムプラテン１にサーマルヘッド４の圧力の変化等
により、負荷の変化を起したとき、すべり面が予定以上
すべり、ゴムプラテン１が引張る作用をなくした場合は
、スプロケットホイル５の前方で駆動する様になり自動
的に補正する働をする。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例の正面図、第２図及び第３図は
本発明の実施例の側面図、第４図及び第５図は本発明の
他側の概略構成図である。 符号の説明、１・・・・・・ゴムプラテン、３・・・・
・・印字ヘッド、４・・・・・・ファンフォールド紙、
５・・・・・・スプロケットホイル、５′・・・・・・
スプロケツトラクタ、６・・・・・・駆動軸、１′、６
′・・・・・・支軸。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ サーマルプリンタの紙送り装置において、駆動軸線
   を中心に回転するスプロケットホイルと回転中心線を該
   スプロケットホイルと同一にする回転自在のプラテンを
   持ち、該プラテンに対し所定の圧力で印字ヘッドを圧接
   して送り孔付感熱記録紙の送りに対し摩擦を与えると共
   に、前記プラテンが紙送りを行なうスプロケットホイル
   によって送られる前記感熱記録紙との摩擦によって回転
   し印字ヘッドを該プラテンに圧接したままで正確な紙送
   りを行なうことを特徴とするサーマルプリンタの紙送り
   装置。 ２ 回転自在なプラテンと感熱記録紙との接触面の中央
   に印字ヘッドを所定の圧力で圧接して該感熱記録紙の送
   りに対して摩擦を与え、スプロケットホイルでの紙送り
   が２方向に行なえるようにした特許請求範囲第１項記載
   のサーマルプリンタの紙送り装置。 ３ スプロケットトラクタが駆動軸と支軸の複数の軸間
   を回転して送り孔付感熱記録紙の紙送りを行なうサーマ
   ルプリンタの紙送り装置において、回転中心線を該スプ
   ロケットトラクタの回転軸と同一にする回転自在のプラ
   テンを持ち、該プラテンに対し所定の圧力で印字ヘッド
   を圧接して送り孔付感熱記録紙の送りに対し、摩擦を与
   えると共に、前記プラテンが紙送りを行なうスプロケッ
   トトラクタによって送られる前記感熱記録紙との摩擦に
   よって回転し、印字ヘッドを該プラテンに圧接したまま
   で正確な紙送りを行なうようにしたことを特徴とするサ
   ーマルプリンタの紙送り装置。 ４ 回転自在なプラテンと感熱記録紙との接触面の中央
   に印字ヘッドを所定の圧力で圧接して該感熱記録紙の送
   りに対して摩擦を与え、スプロケットトラクタでの紙送
   りが２方向に行なえるようにした特許請求範囲第３項記
   載のサーマルプリンタの紙送り装置。