JPS5828850Y2 - 用紙給送装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は印字機等に使用される用紙給送装置の改良に関
するものである。

従来印字機で使用されている用紙給送装置においては、
印字位置へ規定量の用紙を正確、且つ円滑に給送するた
めに印字機構に関連するその配置を含め、種々の構成が
考案されているが、比較的幅広の印字用紙、或いは剛性
に差異のある種々の印字用紙を全て正確且つ歪なく円滑
に給送するために簡単な構成によって実現されたものは
見当らなかった。

本考案はこのような状況において簡単な構成で、種々の
印字用紙を正確且つ円滑に給送し得る用紙給送装置を提
供しようとするものである。

以下、図面を参照して本考案を説明する。

第１図は本考案に係る用紙給送装置を印字機に使用した
場合の概略構成図、第２図はその駆動関係を説明するた
めの要部斜視図、第３図はその要部拡大図、第４図は同
じく要部を拡大して示す分解斜視図であり、図中１は印
字機構の後方から送り込まれる印字用紙で、その両側に
は夫々所定の間隔で送り用孔１ａが列設されており、こ
の送り用孔１ａは順次ピントラクター２上のピン付きベ
ル）２ａ上のピンに嵌合することにより送りローラとし
てのプラテン３方向に送り出されるようになっており、
また１ｂはその印字用紙１を折畳んだり或いは切断し易
いように付されたミシン目である。

ビントラクター２は所定の信号により回転駆動される同
期モータ４に歯付きベルト５を介して連結された駆動軸
６の回転によって、そのピン付ベル）２ａが所定量移動
せしめられるもので、前記印字用紙１の両側の送り用孔
１ａに対応して２個設けられており、それ自体の具体的
構成は従来公知のものであるためここではその説明を省
略する。

プラテン３はこのようなビントラクター２により送り出
された印字用紙１上に印字ヘッド７による印字を行なわ
せるとともに、印字された印字用紙１を複数個の転接ロ
ーラ８と共働して順次引き出すためのものであり、この
プラテン３は前記ビントラクター２の駆動軸６に歯付き
ベルト９を介して連結された歯付きプーリー１０と摩擦
板１１を介して結合するクラッチ板１２が固着された軸
１３上に取付けられていて、ビントラクター２と連動し
て回転駆動されるようになっている。

尚、歯付きプーリー１０からクラッチ板１２への回転力
伝達について更に述べれば、歯付きブー’Ｊ−１０が前
記プラテン軸１３上にそれと独立して回転し得るように
取付けられるとともにスプリング（図示せず）により常
にクラッチ板１２方向に付勢されることにより、その回
転がビントラクター２による印字用紙１の送り量より大
なる量の引き出し作用をプラテン３に与えるようにクラ
ッチ板１２に伝達されるとともに、このクラッチ板１２
側の負荷が或程度以上のものである場合には両者間に滑
りが生ずるようになっている。

１４は前記プラテン軸１３のクラッチ板１２と反対側に
取付けられた歯車で、前記複数個の転接ローラ８をプラ
テン３と平行に支持するために一本の湾曲可能な部材よ
りなりそれらを貫通する支持軸１５の一端に取付けられ
た歯車１６と噛み合うようになっている。

転接ローラ８は夫々２個ずつのグループに分けられると
ともに、その各グループの両側に位置する支持軸１５の
一部を支持する弾性部材としての合成樹脂型の把持具１
７により各グループ毎に独立して保持板１８に弾性的に
取付けられている。

尚、１９ａ及び１９ｂは各把持具１７を夫々保持板１８
に取付けるためのネジ及びナツト、２０は保持板１８全
体をプラテン３方向へ弾性的に付勢するためのばねであ
り、各把持具１７は支持軸１５の湾曲性と共働して転接
ローラ８を各グループ毎に独立してプラテン方向に弾性
的に付勢することにより、歯車１６を介して回転力を受
ける転接ローラ８を夫々均一にプラテン３に転接し得る
ようになっている。

以上のように構成においては、同期モータ４により駆動
されるビントラクター２によって規定量ずつ送り出され
た印字用紙１を、ビントラクター２と連動してビントラ
クター２による送り量以上の引き出し作用を受けるとと
もに所定量以上の負荷に対しては滑りを発生するような
連結機構を介して駆動されるプラテン３並びに転接ロー
ラ８により、例えばミシン目部分１ｂの折曲状態に起因
して印字用紙１が途中で弛むことがないように、また多
数枚のものを同時に給送したり、或いは高温多湿の雰囲
気により印字用紙１とプラテン３との密着度が増大する
場合にも夫々正確に規定量ずつ引き出し得るとともに、
ばね２０、湾曲性を有する支持軸１５及び把持具１７の
弾性作用により転接ローラ８が夫々各グループ毎に独立
してプラテン方向へ付勢されることにより、各転接ロー
ラ８が略均−にプラテン３に転接し、引き出される印字
用紙１はプラテン３と転接ローラ８とにより各挟持部分
において均一な引き出し作用を受け、比較的幅広であっ
たり或いは剛性に差異があったり更には同時に給送され
るものが多数枚である場合にも夫々正確且つ歪なく円滑
に規定量すき引き出されるようになる。

なお、本実施例における弾性部材としての把持具１７は
前記合成樹脂型のものによるほか、吉埼軸１５を転接ロ
ーラ８のグループ毎に保持板１８に対し回転可能となる
ように遊嵌し、各遊嵌部をコイルばね、板ばね等の弾性
部材により弾性的に支持する構成としてもよく、その他
支持軸１５の湾曲性と協働して転接ローラ８のグループ
毎を常時プラテン３の周面に弾性的に圧接せしめ得るも
のであれば何れのものでもよい。

以上のように図面に示した一実施例により本考案を説明
したが、要するに本考案はプラテンのようにその周面に
より用紙を給送するための送りローラに用紙を介して転
接し送りローラの給送動作を補助するための複数個の転
接ローラを一本の湾曲性を有する支持軸により貫通され
る状態で取付けるとともに、それらの転接ローラを少な
くとも一個の転接ローラを含む所定数のグループに区分
けし、その各グループ毎を独立して複数個の弾性部材に
より弾性的に保持板に連結支持するように構成し、支持
軸の湾曲性並びに弾性部材による弾性支持作用により各
転接ローラとプラテンとの各転接状態を均一化したもの
であり、その奏する実用的効果の大なるものであるとと
もに、実施例に示した以外に各種形体により実施可能な
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る用紙給送装置を印字機に使用した
場合の概略構成図、第２図はその主要部の駆動関係を示
す要部斜視図、第３図はその要部拡大図、第４図はその
部分分解斜視図である。 図中、１は用紙、３はプラテン、８は転接ローラ、１５
は支持軸、１７は把持部材、１８は保持板である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 一端に歯車が取着されるとともに給送されるべき用紙の
   進行方向と直行するように配置され、回転動作に伴ない
   周面によって前記用紙を給送するための１個の送りロー
   ラと、 この送りローラの周面に転接し送りローラの前記給送動
   作を補助するための複数個の転接ローラと、 一端に歯車が取着されるとともに前記、転接ローラを前
   記送りローラの軸方向に平行に支持し、前記送りローラ
   と同期して回転駆動される支持軸と、 前記送りローラ及び支持軸の一端に取着された歯車を駆
   動する駆動機構と、 前記転接ローラが夫々送りローラの回転に呼応して転接
   し得るように前記支持軸を保持するための保持板とを備
   えた用紙給送装置において、前記支持軸を一本の湾曲可
   能な部材により一体に形成するとともに、前記複数個の
   転接ローラを少なくとも一個の転接ローラを含む所定数
   のグループに区分けし、その各グループ毎を前記保持板
   に弾性的に連結するために各グループの両側に位置する
   前記支持軸の一部を夫々支持する複数個の弾性部材を設
   けることにより、前記送りローラに対する各転接ローラ
   の転接状態を均一化したことを特徴とする用紙給送装置
   。