JPS5812059Y2 - 積層型熱交換器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、オイルクーラー等に用いられる積層型熱交
換器に関する。

従来の積層型熱交換器は、両面にろう材が合着されたプ
レージングシートからなる中間プレートを層状に重ね合
わせ、さらにその重ね合わせ方向の両端に、両面ろう材
が合着されたプレージングシートからなるサイドプレー
トを重ね合わせることにより、複数の伝熱媒体流通管部
が、並列にかつ互いに連通状に形成され、伝熱媒体流通
管部どうしの間にコルゲートフィンが介在せられ、上記
サイドプレートに伝熱媒体の供給用訟よび排出用ソケッ
トが上記伝熱媒体流通管部と連通状に取付けられている
構成を有する。

このような熱交換器は、ステンレス鋼製等の治具で固定
され、真空ろう材によって接合況ア。

ところが、このようにして形成された積層型熱交換器の
サイドプレートの外面は梨地状態になり、外観が悪くな
った。

さらに、ろう付のさいに、治具のステンレス鋼中ニろう
材のアルミニウムが拡散し、治具の表面が荒れて数度の
使用で研磨が必要となり、治具の消耗が激しかった。

この考案は、上記実情に鑑みてなされたものであって、
外観が良くかつ治具の消耗を防ぐことが可能となるとと
もに、サイドプレートへのソケットの取付けが確実な積
層型熱交換器を提供するものである。

以下、この考案な、図面に示す実施例に基いて説明する
。

積層型熱交換器１は、複数の中間プレート２な層状に重
ね合わせ、さらにその重ね合わせ方向の両端にサイドプ
レート３を重ね合わせることにより、複数の伝熱媒体流
通管部４が並列にかつ互いに連通状に形成され、伝熱媒
体流通管部４どうしの間にコルゲートフィン５が介在せ
られた構成を有するものであって、サイドプレート３に
伝熱媒体の供給用および排出用ソケット６．７が流通管
部４と連通状に取付けられ、供給用ソケット６から導入
された伝熱媒体は、すべての流通管部４を経て排出用ソ
ケット７から排出されるようになされている。

中間プレート２は両面ろう材８が合着されたプレージン
グシートからなり、その長手方向に管部構成凹溝９が形
成され、この凹溝９の両端にこれよりもわずかに深いヘ
ッダ構成凹部１０が形成されている。

サイドプレート３は内面だけにろう材１１が合着された
プレージングシートからなり、ろう材１１が合着された
面に凹溝１２が形成されている。

この凹溝１２の底部の右端部にはソケット取付用孔１３
が形成されている。

そして、中間プレート２な、その管部構成凹溝９および
ヘッダ構成凹部１０どうしを対向させた状態で重ね合わ
せて接合するとともに、中間プレート２の凹溝９および
ヘッダ構成凹部１０とサイドプレート３の凹溝１２な対
向させた状態で中間プレート２とサイドプレート３とを
重ね合わせて接合することにより、複数の伝熱媒体流通
管部４が形成されており、この流通管部４の長さ方向の
両端部には上方および下方に突出したヘッド部１４が形
成されている。

また伝熱媒体流通管部４内にはその幅方向に湾曲したコ
ルゲートフィンからなるインナーフィン１５が配置され
ている。

これらの伝熱媒体流通管部４は、ヘッダ部１４の外面ど
うしを接合させて層状に重ね合わせ、さらに、その重ね
合わせ方向の両端に中間プレート２とサイドプレート３
とからなる流通管部４を重ね合わせることにより並列状
にされている。

伝熱媒体供給用および排出用ソケット６．７は筒状であ
り、両面にろう材１６が合着されたプレージングシート
からなる接合リング１７を介して、ソケット取付用孔１
３に取付けられている。

ソケット６．７の端面には取付用孔１３に密に挿入しう
る突出部２０が設けられ、この突出部２０が孔１３に密
に挿入されている。

またソケット６．７の外周面には環状突出部２１が設け
られ、この環状突出部２１とサイドプレート３との間に
接合リング１７が介在させられる。

そして、供給用ソケット６から導入された伝熱媒体が全
ての流通管部４を通って蛇行状に循環して排出用ソケッ
ト７から排出されるように、各流通管部４は左のヘッダ
部１４と右のヘッダ部１１４とで交互に連通している。

すなわち、左のヘッダ部１４の土壁および右のヘッダ部
１４の下壁に貫通孔１８があけられた流通管部４と、右
のヘッダ部１４の土壁と左のヘッダ部１４の下壁に貫通
孔１８があけられた流通管部４とが交互に重ね合わせら
れている。

なお、上記において、ろう材８．１１−よび１６は同種
類のものである。

このような積層型熱交換器１は、つぎのようにして製造
される。

すなわち、中間プレート２どうしをその凹溝９間にイン
ナーフィン１５な介在させた状態で重ね合わせるととも
に中間プレート２とサイドプレート３とをそれらの凹溝
９および１２の間にインナーフィン１５を介在させた状
態で重ね合わせて複数の伝熱媒体流通管部４を構成し、
さらにこれら流通管部４を相互間にコルゲートフィン５
を介在せしめて重ね合わせる。

さらにソケット取付用孔１３に、供給用および排出用ソ
ケツｌ−６，７をそれぞれ接合リング１７を介して差し
込む。

そして、ス・テンレス鋼製の治具１９ ｖｃよ１上記の
状態の１１で固定し、真空ろう付によって一挙に接合す
る。

上記実施例においては、伝熱媒体は、供給用ソケット６
から導入され、すべての流通管部４な通って蛇行状に循
環して排出用ソケット７から排出されるようになされて
いるが、これに限らず、すべての流通管部４を並列状に
通って排出用ソケット７から排出されるようにすること
もある。

以上のように、この考案の積層型熱交換器においては、
サイドプレート３は、内面だけにろう材１１が合着され
たプレージングシートからなるものであるから、ろう付
によってこの熱交換器を製造したさいにも外面は梨地状
態とならず、外観のすぐれたものになる。

また、ステンレス鋼製の治具な用いてろう付な行なって
も、治具１９にろう材１１が接しないので、治具１９の
表面が荒れることはなく、表面の研磨な必要としないの
で、治具１９の消耗を防止することができる。

またソケット６．７の端面に突出部２０が設けられ、こ
の突山部２０がサイドプレート３にあけられたソケット
取付用孔１３に密に挿入されているので、ろう何時にソ
ケット６．７の位置がずれるのを防止できろとともに、
溶けたろう材が取付用孔１３から内部に侵入することも
なくなる。

また、ソケット６．７の外周面に環状突出部２１が設け
られ、この環状突出部２１とサイトプレート３との間に
、両面にろう材１６が合着された接合リング１７が介在
させられ、ソケット６．７がサイドプレート３にろう付
されているので、環状突出部２１とサイドプレート３と
に挾１れた部分がろう材のた１り部となり、ろう付が確
実に行われる。

さらに、伝熱媒体の供給用および排出用ソケット６．７
は両面にろう材１６が合着された接合リング１７を介し
てサイドプレート３の外面に取付られるので、サイドプ
レート３の外函ニろう材が合着されていなくても、ソケ
ット６．７をサイドプレート３に強固に取付ることかで
きる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示し、第１図は正面図、第２
図は要部拡大断面図、第３図は治具で固定した状態の概
略を示す正面図である。 １・・・積層型熱交換器、２・・・中間プレート、３・
・・サイドプレート、４・・・伝熱媒体流通管部、５・
・・コルゲートフィン、６・・・供給用ソケット、７・
・・排出用ソケット、８，１１．１６・・・ろう材、１
３・・・ソケット取付用孔、１７・・・接合リング、２
０・・・突出部、２１・・・環状突出部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数の中間プレート２を層状に重ね合わせ、さらにその
   重ね合わせ方向の両端にサイドプレート３を重ね合わせ
   ることにより、複数の伝熱媒体流通管部４が並列にかつ
   互いに連通状に形成され、伝熱媒体流通管部４どうしの
   間にコルゲートフィン５が介在せられた構成な有する積
   層型熱交換器にむいて、中間プレート２が、両面にろう
   材８が合着されたプレージングシートからなり、サイド
   プレート３が内面だけにろう材１１が合着されたプレー
   ジングシートからなり、このサイドプレート３に、両面
   ろう材１６が合着されたプレージングシートからなる接
   合リング１７を介して、伝熱媒体の供給用および排出用
   筒状ソケット６．７が伝熱媒体流通管部４と連通状に接
   続されており、ソケット６．７の端面に突出部２０が設
   けられるとともに、この突出部２０がサイドプレート３
   ｖｃあけられたソケット取付用孔１３に挿入され、ソケ
   ット６．７の外周面に環状突出部２１が設けられてこの
   環状突出部２１とサイドプレート３との間に接合リング
   １Ｔが介在せられ、中間プレート２どうし、中間プレー
   ト２とサイドプレート３およびサイドプレート３とソケ
   ット６．７がそれぞれろう付されている積層型熱交換器
   。