JPS5811513Y2 - ケイシヤガタシヨクニクスライサ−ノニクバコニ オケル ジヨウブオサエソウチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、側壁と底面とを連らねて断面り字形に形成
した肉箱を傾斜させて機台上部に装着して、ハム等の固
形材料をスライスするようにした傾斜型食肉スライサー
の肉箱における上部押え装置に関する。

従来この種のスライサーの上部押え装置には、肉箱の底
面と平行に進退するＴ字棒を具えたものと、底面の側縁
にＴ字棒の支持杆部を枢着したものとの他に、昭和４５
年実用新案公告第２８３１０号のように、底面の側縁に
回転、固定の自在な支点を有する支持杆を立設して、そ
の先端に彎曲断面を有。

する平板状の抑制板を枢着したものとがある。

前者２は、材料に接しさせたＴ字棒の基端をねじ止めす
ることにより、材料との接触位置で固定されるが、その
接触が棒体の線接触であるために材料との密着性に劣り
、冷凍肉のように長方形断面を具え、かつ、切断抵抗の
大きい材料の場合には振動を生じ易く、スライス片が所
望の一定厚さに切れなくなる欠点がある。

また、後者は、抑抑制板の枢着部に具えられている摩擦
力のみによって抑制板と材料の接触角を保持するように
していたので、上記のような冷凍肉の場合に抑制板の角
度保持力が不足し、前２者と同様に抑止力を劣る欠点が
ある。

そこで本考案は、材料と接触する上部押え部材に下面を
平面に形成した平板形のものを用いることによって、材
料との密着性を増すとともに、この上部押え部材とそれ
を支承する上部押え支持杆の先端との間に、操作軸の回
転のみによって回転する不可逆伝動型式のウオーム機構
を設けることによって、上部押え部材の接触角の固定を
強固にしたものである。

以下に本考案を図面に示す実施例により説明する。

図面において、Ｂは、側壁イと底面口とを互いにその一
辺において直角に連続して断面り字形を形成する傾斜型
スライサーの肉箱、１は肉箱Ｂの底面口の外縁に立設し
たブラケット、２はブラケット１の上部に下端を枢着さ
れた上部押え支持杆、３はその枢着軸、５はこの上部押
え支持杆２の先端に、肉箱Ｂの長さ方向と平行に横架し
た回転軸、４は上面に突出させた基部４′を回転軸５に
固定し、下面に材料と接する平面を形成した平板部４″
を有する上部押え部材、６はこの押え部材４とともに上
記回転軸５に固定したウオームホイール、７は該ホイー
ル６に不可逆伝動型式に噛合するウオーム８を下部に具
えて前記上部押え部材２の先端上部に回転自在に軸受さ
れた操作軸である。

なおこの実施例において、上部押え支持杆２は、その枢
着部３と平行にブラケット１に軸９を挿通して下端を支
承された捜動軸１０と、この揺動軸１０の上部に嵌合し
て、その内部に設けたばね１１と該軸１０に嵌合させた
係止板１２とを具えて上部を連結軸１３により上部押え
支持杆２に重ね合わせて連結した接手部１４と、この接
手部１４と支持杆２との間で連結軸１３に遊嵌し、側面
に突出させたピン１５を接手部１４内に嵌合させて、該
ピン１５と前記係止板１２との間に介在させたロッド１
６を押圧する開放操作杆１７とからなる伸縮自在接手を
添設して、ブラケット１上部における揺動と、その揺動
位置での固定とを自在にしているが、本考案の実施に際
し、この上部押え支持杆を、例えば、その枢着部におい
てねじ止めすること、または、肉箱の底面に対して垂直
に昇降し、その昇降位置での固定を自在にした従来公知
の構造のものであってもよく、要するに、Ｌ字形肉箱の
内部における上部押え部材の材料に対する当接位置の調
節が自在にできるものであればよい。

はお図中、２０は側壁イの上縁の前後に支承された案内
軸２１に遊嵌して、材料を後端から押送する押し板、２
２はブラケット１に挿通された丁字形の側面押え杆、２
３はその開放固定操作部材である。

上記の構成よりなるこの上部押え装置は、開放操作杆１
７を第１図の時計回りに回転させ係止板１２による揺動
軸１０の固定を開放するとともに、上部押え部材４の平
板部４″を材料の上部に接しさせた後、開放操作杆１７
から手を離すことによって、上部押え支持杆２の位置が
定まる。

ついで操作軸７を回転して、ウオームホイール６、回転
軸５を回転させ、上記当接位置での平板部４″の下面を
材料の上面の傾斜に添わせ、さらに上記操作によって、
平板部４″と材料との間に隙間が形成されるときは、上
部押え支持杆２の先端を押し下げることにより、材料肉
の上面に接触した上記平板部４“の接触角を完全に固定
する。

以上のように本考案は、材料の上面に接する上部押え部
材４に、下面を平面に形成した平板部４“を具えている
ので、長方形断面を有する材料の上面に、該平板部４“
を添わせて平面的に抑止することができ、従来の線接触
に比べて材料の抑止効果に優れている。

また上部押え部材４は、上部押え支持杆２の先端に、操
作軸７の回転によってのみ回転するウオーム伝動機構６
，８および回転軸５を介して取り付けられているので、
材料との接触角の調整が自在であると同時に、上記ウオ
ーム伝動機構の不可逆伝動により、平板状の上部押え部
材４側からの回転が完全に阻止されるので、前記平板部
４″の接触角は、スライサー運転中に材料に振動が生じ
ても、前記調整時の固定角度に保持され、弛むことがな
く、特に、硬くて切断抵抗が大きい長方形断面を有する
冷凍肉用の上部押え装置として有用で゛ある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は実施例を
付設した肉箱の一部切欠背面図、第２図は同上の要部を
示す一部切欠側面図である。 Ｂ・・・・・・肉箱、イ・・・・・・側壁、口・・・・
・・底面、１・・・・・・ブラケット、２・・・・・・
上部押え支持杆、３・・・・・・枢着軸、４・・・・・
・上部押え部材、４′・・・・・・基部、４“・・・・
・・平板部、５・・曲回転軸、６・・・・・・ウオーム
ホイール、７・・・・・・操作軸、８・・・・・・ウオ
ーム、１０・・・・・・揺動軸、１１・・・・・・ばね
、１２・・・・・・係止板、１３・・・・・・連結軸、
１４・・・・・・接手部、１５・・・・・・ピン、１６
・・・・・・ロッド、１７・・・・・・開放操作杆、２
０・・・・・・押し板、２１・・・・・・案内軸、２２
・・・・・・側面押え杆、２３・・・・・・開放操作部
材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 断面り字形に側壁と底面とを連らねた傾斜型食肉スライ
   サーの肉箱Ｂの一側縁に、肉箱Ｂ内へ向けての傾斜角度
   の調節を自在にした上部押え支持。 杆２を立設し、この上部押え支持杆２の先端に、肉箱Ｂ
   の長さ方向と平行する回転軸５を横架し、この回転軸５
   に、材料と接触する下面を平面に形成した平板形の上部
   押え部材４の上面に突出するその基部４′と、ウオーム
   ホイール６を固定し、このウオームホイール６に不可逆
   伝動型式に噛合するウオーム８を下部に具えた操作軸７
   を、前記上部押え支持杆２の先端上部に回転自在に軸受
   したことを特徴とする傾斜型食肉スライサーの肉箱にお
   ける上部押え装置。