JPS645111Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は天井旋回時の首振旋回角度調整装置を
備えた天井旋回扇に関するものである。

従来例の構成とその問題点 従来の天井旋回扇の首振旋回角度変化機構は、
第１図に示すように天井壁に取付けたスタンド１
０１に回転軸１０２を回動自在に設け、この回転
軸１０２に旋回片１０３の一端を止ピン１０４に
て固定し、この旋回片１０３の他端に設けられた
複数個の穴１０３ａの１つと減速軸１０６とを止
ネジ１０５にて固定していた。したがつて、首振
旋回角度を調節するため複数の穴１０３ａのいず
れかに旋回片１０３の他端を止ネジ１０５で固定
するにはドライバー等の工具を用いなければなら
ず、また使用時にモーター、羽根の振動を受ける
ため、止ネジ１０５が緩み易いという問題点があ
つた。

考案の目的 本考案は、このような従来の欠点に留意し、首
振旋回角度調整が工具の使用なしに可能となる天
井旋回扇を提供するものである。

考案の構成 前記目的を達成するため本考案の天井旋回扇
は、旋回自在に枢持されたフアンモーター部分に
羽根を備え、フアンモーター後部には、モーター
駆動軸に減速装置を介し、接続された減速軸と、
旋回片を備え、その旋回片は、首振旋回中心に位
置する回転軸に連結され、従来のこの種の天井旋
回扇に使用されているようなネジ止めではなく、
前記回転軸を段付軸とし、旋回片には複数の係合
穴と、各係合穴を連通する割溝を設け、回転軸の
段付部分中に前記旋回片の一つの穴をはめ、旋回
片固定用のバネによつて、旋回片を段付上大部に
押上げ固定し、また指などで旋回片を押下げ、段
付下小部に持つてくることにより、首振旋回角度
調整が工具の使用なしに可能とするものである。

実施例の説明 以下本考案の一実施例を第２図〜第５図に基づ
き説明する。

第２図において１はフアンモーター２、羽根４
および保護ガード５を支持し天井への固定端を持
つスタンドである。このスタンド１には首振旋回
中心に位置した回転軸６を回動自在に設けてい
る。前記フアンモーター２の駆動軸には減速装置
を介し接続された減速軸８を設けてあり、この回
転軸８と前記回転軸６とは旋回片７を介して接続
されている。揺動環３はフアンモーター２を可動
自在に支持する一方、自らもスタンド１の腕１
ａ，１ａ内に可動自在に支持されることにより、
羽根４の首振旋回が可能となるものである。

つぎに第３図に本実施例を特徴づける旋回片７
の周辺の断面図を示す。前記回転軸６は第４図に
示すようにテーパー部６ａによつて段付上大部６
ｂ、段付下小部６ｃ間はなめらかに結ばれた形状
であり、回動自在にスタンド１に支持されてい
る。また旋回片７は、第５図イ，ロ，ハに示すよ
うに回転軸６の段付上大部６ｂに係合する複数の
円形孔等の係合孔７ａ，７a₂……とこれらを連結
し、他端で開口し、かつ回転軸６の段付下小部６
ｃが挿通しうる径の割溝７ｂを一端部に有し、他
端部に減速軸８へ取付孔７ｃとこれに直交した抜
止ピン孔７ｄを有する。回転軸６の段付下小部６
ｃには前記旋回片７の一つの係合孔を嵌め、固定
バネ９をその一端を回転軸６のストツパ１１に当
接して段付下小部６ｃに巻装し、この固定バネ９
で旋回片７の一端部を上方へ付勢し、段付上大部
６ｂに位置させている。また旋回片７は、ピン１
０によつて、減速軸８に連動し回転するようにな
つている。

上記構成において、フアンモーター２を回転さ
せると、それにより減速軸８が回転し、さらにそ
れに連動し旋回片７が、回転軸６に一端を支持さ
れつつ回転する。そして天井旋回扇の羽根４は首
振旋回を行なう。この首振旋回角度を調節するに
は第３図の矢印方向に旋回片７を固定バネ９に抗
して押し下げ、段付上大部６ｂから係合孔７a₂を
はずし段付下小部６ｃに位置させ、この状態で旋
回片７を左右いずれか方向へ動かすことにより割
溝７ｂに案内されて移動し、係合孔７a₁、あるい
は７a₃のいずれかと合つた位置で旋回片７をはな
すと、固定バネ９の力で上昇し、再び係合孔７a₁
あるいは７a₃のいずれかが段付上大部６ｂに嵌合
させて行う。その結果、回転軸６と減速軸８間の
距離が変り首振旋回角度が変る。

考案の効果 前記実施例の説明より明らかなように本考案
は、工具の使用なしに、指先だけで、旋回片と回
転軸の嵌合位置を変えることができ、それによ
り、フアンモーター軸と、スタンドのなす角度が
数段階に調節可能であり、首振旋回角度変更が工
具の使用なしに可能となるとともに、その上、従
来の天井旋回扇の首振角度調節機構に用いられて
いたネジ類を使用しないため、フアンモーターや
羽根の振動によるネジの緩みの恐れもなくなり、
より大きな操作の簡便さと信頼性を付与すること
ができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の天井旋回扇の部分斜視図、第
２図は本考案の一実施例の天井旋回扇の斜視図、
第３図は同旋回片付近の断面図、第４図は同天井
旋回扇の回転軸の側面図、第５図イ，ロ，ハは同
旋回片の平面図、側面図、正面図である。 １……スタンド、２……フアンモーター、６…
…回転軸、７……旋回片、８……減速軸、９……
固定バネ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 旋回自在に枢支されたフアンモーターと、この
   フアンモーターにより回転する羽根と、前記フア
   ンモーターの駆動軸に減速装置を介し接続された
   減速軸と、首振旋回中心に位置する回転軸と、前
   記減速軸と回転軸を接続する旋回片を備え、前記
   回転軸を段付上大部と段付下小部からなる段付軸
   とし、前記旋回片には複数の係合穴とこの各係合
   穴を連通する割溝を形成し、この回転軸の段付下
   小部に旋回片固定用のバネを設け、旋回片をその
   一つの係合穴を回転軸の段付上大部に係合し、段
   付下小部で長手方向へ移動可能に回転軸へ取付け
   てなる天井旋回扇。