JPS5810346B2 - 線材保管用リ−ル - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ワイヤなどの長尺な線材を巻回させて保管し
ておくだめの線材保管用リールに関するものである。

本発明の目的とするところは、全体を金属製ワイヤによ
って構成した構造の簡単な線材保管用リールを提供する
にある。

本発明に係るリールは、１本の金属製ワイヤに曲げ加工
を施してリールの一部分をなすように構成された複数個
のリール構成部材（以下、単にリール要素という）を有
し、それら各リール要素が全体に円形状となるように配
列され、互いにスポット直接により結合されることによ
り構成される。

本発明に係るリールの１つの望ましい具体例について簡
単に説明すると、前記各リール要素はリールのリムを構
成する互いに対向する一対の対向部分と、その各対向リ
ム部分から内方に向って延出する側方部分と、側方部分
間において横方向にかけ渡され、そのところにワイヤな
どの線材が巻回される支持部分よりなる。

以下の詳細な実施例説明から理解できるであろうが、本
発明に係る構造のリールでは、突合せ直接のばあいに生
ずる線材端部突合せ部分のばりがでないので、リール上
に巻回される線材がはりにより損傷をうけるなどの問題
が起きないのである。

以下、本発明に係るリールの実施例を説明する。

第１図には１本の金属製ワイヤからつくられた立体的（
３次元的）形状のリール曹素１が示されている。

この形状のリール要素１を形成するだめに、１本のワイ
ヤが、まず、一平面内で長方形に折曲され、その両端部
２ａｙ２ｂが長方形の一つの短辺部をなすように同軸的
に揃えられる。

この両端部は図示のように互いに結合されず、両者間に
スキマがある状態におかれる。

その後、長方形の各長辺部の２カ所において短辺部と平
行な仮想軸線のまわりにその平面状の長方形を折曲して
全体が側方よりみてＵ字形となるようにする。

そうすることによって、リールのリムを構成する互いに
対向する一対のリム部分４と、その両端より内方に延在
した側方部分３とが形成される。

しかして、長方形の短辺部２や両端部２ａ、２ｂで構成
される支持部分は対向する側方部分３の間にかけ渡され
ている。

各リム部分４の両端から前記側方部分３が内方に向って
放射（ラジアル）方向にそれぞれ延出している。

そして、両側方部分３がなす角度は４５度に設定されて
いる。

第１図に示すように、リム部分４はリムの組立後にリー
ルの円形状リムを構成するように円弧状にわん曲した形
状とされている。

なお、このリム部分４は連続した円弧状でなくともよい
。

たとえば、互いに鈍角をなす直線部分をつないだ形状と
してもよい。

この場合い、リールのリムは全体として多角形状になる
。

なお、又、第１図に示す実施例では、側方部分３は全て
等しい長さに設定されている。

第２図には第１図に示すリール要素１を円形状に配列し
て互いにスポット溶接にて連結して構成されたリール６
が示されている。

前述のように、各リール要素の側方部分３は互いに４５
度の角度をなすので、それら合計８組の側方部分がリー
ル全体を構成するばあいの連結手段となっている。

又、対向する側方部分にかけ渡された横方向の部分２．
２ａ、２ｂは互いに近接するもｑどうしがスポラ）Ｍ接
により連結されリング状に連つだ支持部分８として構成
されている。

前記側方部分３どうしの連結もスポット溶接にてなされ
る。

各リール要素１の２つの端部２ａ、２ｂ自体は前述した
ように同軸的に横方向に整合し、かつ離間した状態にお
かれている。

しかし、かかる両端部２ａ。２ｂは隣接するリール要素
１の短辺部２に結合して支持部分８となるので、その上
に線材（図示せず）を巻回させることができる。

このように、ここではリール６をつくるばあいに突合せ
直接を使用しないのではりが発生しない。

すなわち、支持部分８上にもあるいはリール６０曲のい
ずれの部分にもはりは見られない。

前記各支持部分によって形成される仮想の線材を巻回さ
せるリングの直径は、少くともリールの外径の半分に等
しい。

そして、リールは支持部分のリングの部分がくぼんだ状
態になっている。

かかるリール上にワイヤなどの線材が巻回されたり、あ
るいは、リールから引出されたりする。

その線材の巻回あるいは引出の操作は、リールをクラン
プする一対の共働部材を有する公知の機械によりなされ
るが、その機械の具体的説明は省略しである。

第３図には第２の実施例のリール要素１が示されている
。

このリール要素１も第１の実施例と同様、立体的（３次
元的）に構成され、それらが互いにスポット溶接により
結合されて、第４図に示すととくリール６が形成される
。

なお、この実施例のリール６は中心部に軸受が設けられ
る構成となっている。

第３図に示すリール要素１は第１図と同様１本の金属製
ワイヤを折曲加工することにより作られる。

捷ず、１本のワイヤが原子面である一平面内で長方形状
に折曲され、その長方形の一方の短辺を構成する端部２
ａ、２ｂが突合せて溶接される。

しかる後、リール要素１は側方からみて略Ｕ字形となる
ように折曲される。

すなわち、互いに対向する一対のリム部分４と各リム部
分から内方に延出した側方部分３，５によって全体が略
Ｕ字形とされる。

リールの支持部分を構成する横方向の部分は対向する側
方部分間にかけ渡されている。

その横方向の部分には前記の両端部２ａ＋２ｂも含まれ
ている。

又、一方の組の側方部分３は四方の組の側方部分５より
も短くされている。

第４図には第３図に示すリール要素１を円形状に配列し
て互いにスポット溶接により結合して構成されたリール
６が示されている。

対向する長い方の側方部分５の間にかけ渡された横方向
の部分、すなわち、両端部２ａ、２ｂはリールの、中心
におかれだ２つのリング７にスポット溶接により結合さ
れている。

このリング７はリールの軸心に近接していてリールのだ
めの軸受を構成している。

各リール要素１０対向する短い方の側方部分３は隣接す
るリール要素１の長い方の側方部分５にスポット溶接に
より結合され、それによって、短い方の側方部分３間に
かけ渡されだ短辺部２か線材を巻回させる支持部分８と
して構成される。

しかして、両端部２ａ、２ｂは前述したように互いに突
合せ溶接によって結合されるが、この部分は前記支持部
分８よりもずっと内方におかれる。

従って突合せ耐液部分にはりがあっても、線材を巻回さ
せるリールの関連部分には例等その影響がない。

又以上、第１図及び第３図にそれぞれ示したリール要素
１を交互に使用して１つのリールを構成することもでき
る。

なお、リール要素１を構成するワイヤは断面が正方形や
長方形のもの、あるいは、扁平状のものなどスポット溶
接に適した形状のものが望ましい。

更に、以上説明したリール６は金属製のワイヤによりつ
くられるので、必要がなくなったばあいにはプラスチッ
ク材料によりつくられたものより、きわめそ容易に処分
できる利点がある。

そして、線材を支持するリングの支持部分や線材を巻回
する関連部分には何等悪影響が及ぼされないので、線材
自体が損傷をうけるおそれもなく、又、リールを扱う作
業者にもはりによって傷を負わせるなどの心配がない。

更に、リールは立体的（３次元的）構造のリール要素を
どく限られた数、たとえは、４個、６個あるいは８個、
用いるだけで構成されるので、きわめて容易につくるこ
とができる。

しかも、リール要素のワイヤをスポットｉ接に適した、
たとえば、扁平状のものを用いれば、そのリールの製作
は一層容易になる。

しかも、でき上ったリールは軽量でかつ十分な強度を保
ち、製作コストも低くできる等、その得られる利益はき
わめて犬である。

【図面の簡単な説明】

第１図は１本のワイヤを折曲して構成したリール要素の
斜視図、第２図は第１図に示すリール要素を組合わせて
構成した本発明に係るリールの第１の実施例の斜視図、
第３図は１本のワイヤを折曲して構成した曲の形状のリ
ール要素の斜視図、第４図は第３図に示すリール要素を
組合わせて構成した本発明に係るリールの第２の実施例
の斜視図である。 １…リール要素、２ａ、２ｂ…端部、２…短辺部、３，
５…側方部分、４…リム部分、６…リール、８…支持部
分。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ リールの一部を構成するように１本のワイヤを折曲
   することにより形成された複数個のリール要素を設け；
   当該リール要素を、互いに対向する一ｉのリム部分と、
   その各リム部分の両端より内方に沿って放射方向に延出
   するように各リム部分に一対ずつ設けた側方部分と、一
   方のリム部分の側方部分と、これに対応する四方のリム
   部分の側方部分間に横方向にかけ渡された横方向部分と
   より構成し；これらリール要素を円形状に配列して対応
   するリール要素の側方部分を互いにスポット溶接により
   結合し；前記各リール要素の横方向部分を、ワイヤなど
   の線材を巻回する支持部材として構成したことを特徴と
   する線材保管用リール。 ２ 各リール要素のリム部分は円弧状をなし、各リール
   要素のリム部分が組合わせられると、円形のリムが構成
   されてなる特許請求の範囲第１項に記載の線材保管用リ
   ール。 ３ 前記各リール要素は、まずワイヤを一平面内で長方
   形状に折曲し、ついで、実質的にＵ字形に折曲させて構
   成されてなる特許請求の範囲第１項又は第２項に記載の
   線材保管用リール。 ４ 前記リール要素の少なくともいくつかのものにおい
   て、どれら各リール要素の横方向部分は、一方のリム部
   分の一対の側方部分と、これに対応する四方のリム部分
   の一対の側方部分間にそれぞれ横方向にかけ渡されて一
   対膜けられ、それら一対の横方向部分は、ともに支持部
   材として構成され、これら各リール要素を構成するワイ
   ヤの両端部は互いに結合されることなく軸線方向に整合
   して前記一対の支持部材の一方を構成してなる特許請求
   の範囲第１項ないし第３項のいずれか１に記載の線材保
   管用リール。 ５ 前記各支持部材を結んで構成される仮想の直径は、
   リール全体の径の少なくとも半分の大きさであり、当該
   リールが各支持部材の内方において中空状をなす特許請
   求の範囲第１項ないし第４項のいずれか１に記載の線材
   保管用リール。 ６ 前記リール要素の少なくともいくつかのものにおい
   て、これら各リール要素の横方向部分は、一方のリム部
   分の一対の側方部分と、それに対応する四方のリムの一
   対の側方部分間にそれぞれ横方向にかけ渡されて一対膜
   けられ、それら一対の横方向部分の一方のみが支持部材
   として構成され、四方の横方向部分は前記一方の横方向
   部分よりも更にリールの内方で、かつ、リールの中心軸
   線の近傍に配置され、このリールの内方に配置される横
   方向部分はリール要素を構成するワイヤの両端部を突合
   せ溶接により互に結合することにより構成されてなる特
   許請求の範囲第１項ないし第３項のいずれか１に記載の
   線材保管用リール。 ７ 前記リール要素は、断面正方形のワイヤにより構成
   されてなる特許請求の範囲第１項ないし第６項のいずれ
   か１に記載の線材保管用リール。 ８ 前記四方の横方向部分には、リールのだめの軸受を
   構成する一対のリングがスポット溶接により結合されて
   なる特許請求の範囲第６項に記載の線材保管用リール。