JPS5810291B2 - コウカホウソウキニオケル ホウソウシキヨウキユウソウチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、硬貨支持手段により支持された所定枚数の積
層硬貨の周囲を複数本の包装ローラに圧接して回転させ
ながらその周面に包装紙を巻付けたのち、包装紙の両端
を巻込針によりかしめて包装硬貨とする硬貨包装機に係
り、特に一対の給紙ローラにより包装紙を挟んで供給す
る包装紙供給装置に関する。

従来の上記硬貨包装機においては、被包装硬貨の種類、
すなわち硬貨径に対応する包装紙長を得るためのカッタ
の位置調整に加え、カッタの位置の変更に伴う包装紙の
送り出し速度を変える必要があることから、拾紙ローラ
の回転速度をそれに合わせて調整するようにしたもので
あった。

そのため速度調整用クラッチや、カッタ位置を検出する
スイッチ等を必要とすることになって構造が著しく複雑
になるとともに故障の発生率が高く、その被包装硬貨に
対応する長さの包装紙が正確に供給できなくなるという
欠点があった。

本発明はこれに鑑み、被包装硬貨の包装に適する長さに
包装紙を切断するカッタの位置調整によりそのカッタ位
置に応じて包装紙を繰り出す給紙ローラの実働時間を調
整し、包装される硬貨金種に応じて適切な分量め包装紙
を繰り出して正確な長さの包装紙を確実に供給すること
のできる硬貨包装機における包装紙供給装置を提供する
ことを目的としてなされたものである。

以下、本発明を図面に示す実施例により説明する。

本発明に係る包装紙供給装置は、積層硬貨の周面に包装
紙１を巻付ける包装紙巻付装置２（第２図示）と、ロー
ル状に巻かれた包装紙１を収納する包装紙収納部３との
間に設けられ、前記包装紙巻付装置２の包装ローラ４，
４，４と積層硬貨Ｃとの間にくいついて包装紙１に加え
られるテンションにより包装紙１の切断を行なうカッタ
５と、切断されたのち包装紙１の繰り出しを行なう給紙
ローラ６とを有する。

前記カッタ５は先端に山形状の刃部を有するもので、機
台７に回動自在に支承された軸８に固定のカッタ位置設
定用アーム９に一体に移動するよう設けられ、このアー
ム９の先端には機台７側に５設けた設定孔１０，１１．
１２に係合する係止手段が設けられている。

前記設定孔は、給紙ローラ６側より大径硬貨用設定孔１
０、中径硬貨用設定孔１１、小径硬貨用設定孔１２の順
に配列され、前記包装紙巻付装置１２から各設定孔１０
，１１．１２に係止されたカッタ位置設定用アーム９の
位置に応するカッタ５までの距離がその硬貨を包装する
に適する包装紙長さとなる。

前記係止手段は、第３図に示すように、カッタ１位置設
定用アーム９の先端に頭部１３を有する係止ピン１４が
挿通され、この係止ピン１４とアーム９との間には圧縮
スプリング１５が介装され、このピン１４を引き上げて
前記設定孔１０，１１ 。

１２のいずれかに落し込むことによりアーム９を２その
位置に固定する機能を持つ。

前記給紙ローラ６は、駆動力が伝達される駆動ローラ６
ａと、この駆動ローラ６ａに離接自在に設けられる従動
ローラ６ｂとからなり、この従動ローラ６ｂは軸１６を
中心に回動するローラ支持２レバー１７の該軸１６から
離間した位置に回動自在に支持されている。

またこのローラ支持レバー１７には包装紙１を両ローラ
６ａ、６ｂ間に誘導するガイド板１８が固着されている
。

前記給紙ローラ６の近隣に立設された軸１゛９に・は透
明板からなる包装紙ガイド板２０が支持され、このガイ
躍２０は位置変更に伴うカッタ５の刃先のおかれる範囲
をカバーするようやや彎曲して延設されている。

また前記軸１９には前記ガイド板２０の揺動動作と同期
するアーム２１が固着さ・れており、また前記ローラ支
持アーム１７の軸１６には前記アーム２１の一端と係合
する弧面を有する受動アーム２２が固着され、これらア
ーム２１．２２間にはスプリング２３が張設され、互い
に常時索引し−Ｃ従動ローラ６ｂを駆動ローラ ・６ａ
に接しさせるようになっている。

前記ローラ支持アーム１７の他部、およびカッタ設定用
アーム９の中間点に連結レバー２４ａを介しでカッタ位
置検出アーム２４が枢支され、この検出アーム２４の先
端には所要間隔をおいてローラからなる２つの接触部２
５．２６が設けられ、この接触部２５．２６はカム軸２
７上の匍脚カム２８の周面に対向され、該カム２８の突
部２９に係合したときこれに押されて前記従動ローラ６
ｂの支持アーム１７が図上反時計方向に回動されるよう
になっている。

上記接触部２５．２６の配置関係は、第２図に示すよう
に、２つの接触部２５．２６の両者が共にカム２８の突
部２９に接し得ない第１の位置■（大径硬貨用位置）と
、一方の接触部２５のみが接し得る第２の位置■（中央
硬貨用位置）と、両方の接触部２５．２６が共に接触し
得る第３の位置■（小径硬貨用位置）とをとるもので、
前記第１の位置Ｉでは検出アーム２４はカム２８によっ
て動かされることがなく、第２の位置■ではカム２８の
突部２９で１つの接触部２５が押されている間従動ロー
ラ６ｂを駆動ローラ６ａから離間させ、第３の位置■で
はカム２８の突部２９の範囲と接触部２５．２６間の距
離を加えた長さに相当する時間だけ従動ローラ６ｂを駆
動ローラ６ａから離間されるものである。

本実施例では、カッタ設定用アーム９の他端にレバー３
０を介してリンク３１が連結され、このリンク３１の長
孔３２には機台７側に揺動自在に支持されたＬ形状の揺
動レバー３３の立上り端のピン３４が遊嵌され、この揺
動レバー３３の他端のローラ３５は軸３６上を揺動自在
なりラッチ板３７に係合されている。

このクラッチ板３７の上方の軸３６上には硬貨供給装置
の供給速度を変えるため、図示しない回転盤および搬送
ベルトの回転速度を遅くする低速ギア３８が、また下方
の軸３６上には同高速ギア３９がそれぞれ嵌合され、図
示しない伝導装置により硬貨供給装置の回転盤および搬
送ベルトに伝達されるようになっている。

なお前記揺動レバー３３はスプリング４０によりクラッ
チ板３７が高速ギア４０に噛合う方向に偏倚されている
。

つぎに上記実施例の作用について説明する。

まず大径硬貨の包装の場合について説明すると、カッタ
設定用アーム９の係止ピン１４を第３図（Ｂ）示のよう
に上方に引き上げてのち大径硬貨用の設定孔１０に合致
するように該アーム９を回動させてその設定孔１０に落
し込む。

これによりカツタ５も旅回移動して位置が固定され、そ
の結果包装紙巻付装置２とカッタ５との距離が大径硬貨
を包装するに適する包装紙長さとなるように設定される
。

これと同時に連結レバー２４ａを介して検出アーム２４
が押されるので、接触部２５，２６は第１の位置■に移
動し、カム２７上の制御カム２８が回動してもその突部
２９はいずれの接触部２５．２６にも接触せず、したが
って給紙ローラ６、の従動ローラ６ｂは駆動ローラ６ａ
に常時液した状態におかれる。

そのため包装紙１の先端が包装紙巻付装置２の包装ロー
ラ４と硬貨Ｃとの間にくいついてそのテンションにより
カッタ５の刃部に押しつけられて切断されたのち、後続
の包装紙１は続いて供給され、予め一定時間に定められ
た包装紙巻付装置２での巻付けおよびかしめの包装工程
が完了する間に後続の包装紙１の先端が次回の包装工程
に間に合うことになる。

またこの間に連結レバー３０を介しリンク３１が移動し
、揺動アーム３３がスプリング４０の作用により図上反
時計方向に揺動してクラッチ板３７が下方に移行し、こ
のクラッチ板３７と高速ギア３９とが噛合い、これによ
り揺動アーム３３はそれ以上揺動し得ないので、ピン３
４が長孔３２の一端に接した位置におかれている。

なお包装紙１を最初に送り込むについては、ガイド板２
０を手前の方向へ回動させると、この軸１９に固着のア
ーム２１が図上時計方向に回動して軸１６に固着のアー
ム２２の円弧部に係合し、このアーム２２を図上反時計
方向に回動させる。

これにより従動ローラ６ｂは駆動ローラ６ａから離間す
るとともに前記係合によりこの状態を維持する。

したがって包装紙１は給紙ローラ６の拘束を受けないの
で自由に引出すことができ、包装紙巻付装置２へ導くこ
とができる。

つぎに中径硬貨の包装の場合について説明すると、前記
と同様にして係止ピン１４を中径硬貨用の設定孔１１に
合わせて嵌込むと、カッタ設定用アーム９の回動により
連結レバー２４ａを介して検出アーム２４が引かれ、第
２の位置■をとる。

これにより接触部２５のみが制御カム２８の突部２９に
当接し得る位置に変位して静止する。

この場合、リンク３１も動かされるが、揺動アーム３３
のピン３４と長孔３２とが摺動するのみで、揺動アーム
３３を動作させないのでクラッチ板３７は高速ギア３９
に係合したままである。

上記のように設定されたのち包装紙巻付装置２に硬貨Ｃ
が導入され、包装紙１の先端が包装紙巻付装置２にくい
つくと前記と同様にしてカッタ５により切断され、包装
紙巻付装置２において硬貨の周面に巻付けられる。

一方、前記切断とともにカム軸２７上の制御カム２８の
突部２９が接触部２５に当ってこれを押すので、ローラ
支持アーム１７が図上反時計方向に回動し、従動ローラ
６ｂが駆動ローラ６ａから離間して包装紙１の供給を停
止する。

制御カム２８の突部２９が接触部２５を通過し了ると、
スプリング２３の作用で復帰し、再び従動ローラ６ｂが
駆動ローラ６ａ側に圧接して包装紙１を送り出す。

したがって包装紙巻付装置２で中径硬貨に包装紙１を巻
付は了るまでの間、カッタ５の移動されている距離分給
送するに要する時間だけ遅らせて給紙することになる。

つぎに小径硬貨の包装に際しては、保合ピン１４を小径
硬貨用の設定孔１２に嵌込むと、カッタ設定用アーム９
の回動により連結レバー２３を介して検出アーム２４が
引かれ、第３の位置■をとる。

これにより２つの接触部２５，２６は共に制御カム２８
の突部２９に当り得る位置になる。

この場合はリンク３１が引かれて長孔３２の末端で揺動
レバー３３をスプリング４０に抗して揺動させ、クラッ
チ板３７を低速ギヤ３８に噛合わせる。

この状態において包装紙巻付装置２の各ローラがその速
度で回転し、包装紙端を硬貨Ｃの周面とｄ−ラ４との間
で保持すると、包装紙１はカッタ５に押しつけられて切
断される。

その後制御カム２８の突部２９が手前側の接触部２５に
まず当って検出アーム２４を押し、前記と同様の作用に
より従動ローラ６ｂを駆動ローラ６ａから離反させ、包
装紙１の送りを止める。

前記接触部２５がカム２８の突部２９から外れる時点に
なる後方側の接触部２６が突部２９に当るので、検出ア
ーム２４の変位は持続され、その接触部２６が突部２９
から外れ葛まで従動ローラ６ｂを駆動ローラ６ａから離
反させている。

この離反時間は、前記設定により移動したカッタ５の移
動距離分給送するに要する時間だけ遅くせることになる
。

なお本実施例では、検出アーム２４の動きを利用して硬
貨供給装置各部の供給速度変速のためのクラッチを切換
えるようにしているが、この変速は他の手段によっても
よいことはもちろんであり、また本実施例では包装紙供
給制御を３位置としているが、これを２位置あるいは４
位置とすることは設計上選択することができる。

以上説明したように、本発明は、包装紙の長さを被包装
硬貨の外径に対応するように切断するカッタの位置をそ
の硬貨種類によって変更させたときその変更による供給
距離の変化分を給紙ローラの離接により時間差を与える
ことによって調整するようにしたので、給紙ローラの回
転速度を硬貨の種類に応じて変速させる必要がなく、そ
のためクラッチ類を切換えるためのスイッチやその作動
機構を除去することができ、純機械的手段のみによって
構成されるので製作費を著しく低置とし、故障の発生も
なく、確実な包装がなされる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置の一実施例を示す斜視図、第２図は
同平面図、第３図Ａ、Ｂはカッタ設定用アームの設定用
係止ピンの構成を示す断面図である。 １・・・・・・包装紙、２・・・・・・包装紙巻付装置
、３・・・・・・包装紙収納部、５・・・・・・カッタ
、６・・・・・・給紙ローラ、６ａ・・・・・・駆動ロ
ーラ、６ｂ・・・・・・従動ローラ、９・・・・・・カ
ッタ位置設定用アーム、２４・・・・・・検出アーム、
２５．２６・・・・・・接触部、２５・・・・・・制御
カム。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 所定枚数の硬貨を積層し、その周面に一対の給紙ロ
   ーラにより挟持して供給される包装紙を所定の長さにカ
   ッタにより切断して巻付け、その両端を折込んで包装硬
   貨とする硬貨包装機において、前記カッタを被包装硬貨
   の種類に応じてその硬貨を包装するに適する長さに切断
   する位置に設定するカッタ位置設定機構と、前記給紙ロ
   ーラの一方を他方に対し離接可能に支持するローラ支持
   手段と、前記カッタの位置設定により位置が定められ前
   記ローラ支持手段に連動するカッタ位置検出アームと、
   この検出アームの接触部に対向されその接触部に当接し
   てこれを移動させることにより前記一方のローラを他方
   のローラから離反させる制御カムとを有し、前記検出ア
   ームの接触部を前記制御カムに対向する位置にカッタ設
   定動作により定め、該検出アームと前記カムとの係合時
   間により包装紙の繰出しに時間差を与え、被包装硬貨の
   種類に応じ包装紙の供給を制御するようにしたことを特
   徴とする硬貨包装機にかける包装紙供給装置。