JPH1199326A - 真空ゲートバルブ及びこれを用いた真空処理装置 - Google Patents

真空ゲートバルブ及びこれを用いた真空処理装置

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JPH1199326A
JPH1199326A JP29212297A JP29212297A JPH1199326A JP H1199326 A JPH1199326 A JP H1199326A JP 29212297 A JP29212297 A JP 29212297A JP 29212297 A JP29212297 A JP 29212297A JP H1199326 A JPH1199326 A JP H1199326A
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JP
Japan
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vacuum
gate
vacuum processing
processing chamber
valve
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JP29212297A
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Inventor
Kiichiro Yamamoto
喜一朗 山本
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Renesas Semiconductor Manufacturing Co Ltd
Kansai Nippon Electric Co Ltd
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Renesas Semiconductor Manufacturing Co Ltd
Kansai Nippon Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スパッタターゲット粒子の飛散軌跡はスパッ
タターゲットから180度方向に自由に飛散するもので
あるため、真空処理室内のワークやワークホールダ以外
の部分にもターゲット粒子の付着が起こる。真空処理室
内の内壁に大量に付着した粒子は真空処理室の真空度を
低下させる。 【解決手段】 真空処理室側排気口17aと大気側排気
口17bとを有するバルブ室14と、このバルブ室14
内に配置され、前記真空処理室側排気口17aに開閉自
在に着脱する真空処理室側ゲート12aと、前記大気側
排気口17bに開閉自在に脱着する大気側ゲート12b
とを有する真空ゲートバルブ11を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は真空処理室と大気側
及び真空処理室と真空排気ポンプとの間の密閉を図る真
空ゲートバルブに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に真空ゲートバルブとは、真空処理
室とこの真空処理室を真空排気するための真空排気ポン
プとの間に設けられて、真空排気ポンプを大気圧から保
護したり又は真空処理室とロードロック室との間に設け
られて真空処理室での真空処理中に真空処理室の真空度
を確保するために用いられるものである。一般的には図
8又は図9に示すような構成を採用するものが多い。即
ち、図8に示すように真空ゲートバルブ81は真空排気
ポンプ82と真空処理室83との間に設けられ、真空処
理室83の真空度を上げるために真空排気する際にはこ
の間に設けられた真空ゲートバルブ81を開放状態にし
て真空排気ポンプ82により真空処理室83を高真空に
導いていくものである。
【0003】一方、真空処理室内に処理されたワークを
真空処理室83から取り出す場合や又は真空処理室83
にワークを処理のためにローディングする際には真空処
理室83を低真空又は大気圧状態にしなければならな
い。この際には真空ゲートバルブ81を閉止状態にし、
真空処理室83を低圧または大気圧状態にする一方、真
空排気ポンプ82をこの低圧又は大気圧から保護して真
空排気ポンプ82の特性の劣化や破壊を防ぐようにして
いる。
【0004】又、図9に示すように量産に用いるられる
真空処理装置90においては、特に真空処理室93と別
個にロードロック室94を設け、ロードロック室94に
ワークを予め配置しておき、ロードロック室94を予備
排気した後、真空処理室93とロードロック室94の間
に設けられた真空ゲートバルブ91を開放し、ロードロ
ック室94に配置されたワークを真空処理室93に移動
させ、その後真空ゲートバルブ91を閉止して真空処理
室93を真空排気ポンプ92により高真空にし、ワーク
の真空処理を行なっている。即ちこの場合には真空ゲー
トバルブ91はロードロック室94と真空処理室93の
間に設けられてロードロック室94にワークが配置され
る際又はロードロック室94が低圧排気状態にされる際
に真空処理室93を低圧又は大気状態から保護して真空
処理室93の真空度が低下するのを防止する働きをして
いる。
【0005】なお、ここで所謂真空処理とは真空状態に
おいて半導体ウエハ等に各種の処理を行なうものである
が、イオンインプランテーションや真空中での加熱処理
の他、真空処理室93でスパッタや真空蒸着を行ないワ
ークの表面に薄膜を形成するような処理又はこのように
形成された薄膜の一部を除去するようなエッチング処理
が行なわれる。
【0006】次に、真空ゲートバルブの動作状態につい
て簡単に説明する。従来からある真空ゲートバルブの動
作は図10に示すようなものである。即ち真空処理室1
03と大気側に開放された部分との間に真空ゲートバル
ブ101が設けられており、真空ゲートバルブ101は
そのゲート102を収納するバルブ室105及びゲート
102が密接して開口閉止するためのシールOリング1
06及びシールOリング106によって密接閉止された
り、又は開放されることにより開閉自在となる真空処理
室側排気口107a及び大気側排気口107bならびに
ゲート102の動作を行なうゲート駆動機構等(図示せ
ず)からなっている。
【0007】図10aに示すようにこの真空ゲートバル
ブ101が開放状態ではゲート102は排気口107の
上方に退避しており、真空処理室103と大気側とはバ
ルブ室105を通じて大気導通状態になっている。一方
この状態から真空ゲートバルブ101を閉止する際には
ゲート駆動機構によりゲート102を図10(b)に示
すように下方に移動させ、下方に移動したゲート102
を図10(c)に示すように排気口107aに対して密
着させることにより排気口107aの周辺に配置された
シールOリング106と密着して真空処理室103を密
閉し大気側と導通を遮断することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の真
空ゲートバルブを備えた真空装置で真空処理を行なう場
合には以下のような問題点が生じる。即ち真空処理室内
においては、例えばスパッタをするような場合には図1
1に示すような作業が行なわれる。先ず、スパッタとい
うのはスパッタターゲットに対して真空処理室113内
に低真空で分散するアルゴン粒子等を衝突させその運動
エネルギーを用いてスパッタターゲット114を飛散さ
せてワークホールダ115に固定されたワーク118上
にスパッタターゲット分子を積層するものである。
【0009】ところがスパッタターゲット粒子の飛散軌
跡は方向性を持つものでなく、スパッタターゲット11
4から180度方向に自由に飛散するものであるため、
どのようにワークホールダ115やワーク118の位置
を工夫してもワーク118やワークホールダ115以外
の部分にターゲット粒子の付着が起こり、例えば図11
に示す場合にはターゲット粒子はワーク118やワーク
ホールダ115のみならず真空処理室113の側壁や真
空ゲートバルブの排気口117周辺又真空ゲートバルブ
のゲート112表面に図中×印で示すように付着するこ
ととなる。このようにスパッタターゲット分子が各所に
付着すると次のような問題が起こる。先ず、真空処理室
内の内壁に大量に付着した粒子は真空処理室113の真
空度を低下させる。これは何層にも積層されたターゲッ
ト粒子の膜が形成されるため、この膜と膜の間に挟まれ
る大気粒子を排気するのに大きな排気能力を必要とする
ためである。
【0010】一方、ゲート112の裏面112a側に付
着したターゲット粒子は特に本発明において課題とする
ものであってこの付着粒子はゲートの裏面112aに固
定的に付着しているのではなくゲート112の裏面11
2a側にも積層付着するようになるとその一部が剥がれ
たり、又その一部が飛んだりしてゲートバルブのシール
Oリング116のシール面に挟まるような場合が生じ
る。これはゲートバルブの機能を低下させるものであっ
てこれはこの部分が大気側の空気が侵入してくる所謂リ
ークが生じることになる。この状態を示すのが図12で
ある。
【0011】図12に示すようにゲート112の裏面1
12aの内シールOリング116に付着したスパッタタ
ーゲット粒子はゲート112をシールOリング116に
密着させるのを阻害してゲート112がシールOリング
116に密着しない状態、即ちシールOリング116と
ゲート112との間に隙間が生じる状態を生ぜしめる。
この隙間(図中×印)は極めて微小なものであるが真空
処理室113内を高真空にするような場合には極めて微
小な隙間であっても大きなリークを生じることとなり、
純度が高いガス雰囲気や高真空度を必要とする半導体装
置の製造のような場合にはこの部分から大気側の空気が
真空処理室113内にリークするのは半導体装置の機能
を害なったり、又真空処理時間を長時間化する等の問題
点があって妥当でない。そこで本発明においては万一こ
のようなリークがゲートで生じた場合であっても、この
ようなリーク状態を存続させたまま高真空を確保するこ
とができるような真空ゲートバルブやそのような真空ゲ
ートバルブを用いた真空装置を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は真空処理室側排気口と大気側排気口とを有
するバルブ室と、このバルブ室内に配置され、前記真空
処理室側排気口に開閉自在に着脱する真空処理室側ゲー
トと、前記大気側排気口に開閉自在に脱着する大気側ゲ
ートとを有する真空ゲートバルブを提供する。また、前
記真空処理室側ゲートと、前記大気側ゲートとが相互に
独立操作可能な真空ゲートバルブを提供する。
【0013】また、請求項1記載の真空ゲートバルブを
用いた真空処理装置であって、一端がバルブ室に連通
し、他端が大気に開放された常開弁と、一端がバルブ室
に連通し、他端が真空処理室に連通する常閉弁と、を有
し、前記真空処理室側排気口が閉状態でリークする場合
に前記常開弁を閉止し、前記常閉弁を開放した状態で真
空処理室を真空排気するようにした、真空処理装置を提
供する。また、請求項2記載の真空ゲートバルブを用い
た真空処理装置であって、前記真空処理室側排気口が閉
状態でリークする場合にこの真空処理室側排気口を開放
し、同時に大気側排気口を閉止した状態で真空処理室を
真空排気するようにした、真空処理装置を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明の説明を請求項毎に
図面を用いて説明する。前述のように請求項1記載の発
明は真空処理室側排気口と大気側排気口とを有するバル
ブ室と、このバルブ室内に配置され、前記真空処理室側
排気口に開閉自在に着脱する真空処理室側ゲートと、前
記大気側排気口に開閉自在に脱着する大気側ゲートとを
有する真空ゲートバルブである。これを図をもって示し
たの図1である。この真空ゲートバルブ11を図をもっ
て簡単に説明すれば従来のものと異なる点は従来バルブ
室内に設けられていたゲートは一つであったのに対し、
本発明の真空ゲートバルブにおいては真空処理室側ゲー
ト12aと大気側ゲート12bとの二つのゲートを有す
る点である。このように真空処理室側排気口17aと大
気側排気口17bの両方にゲート12a、12bを設け
るようにしたのは前述の発明の解決すべき課題で述べた
ように真空処理室側のゲート12aが万一付着物等によ
ってリークした場合でも大気側のゲート12bがリーク
しない限り真空ゲートバルブ11は有効に機能するよう
にして真空ゲートバルブ11のメンテナンス期間を長期
化し、作業者の負担を軽減したり処理中のリークによる
真空処理室での処理事故を防止することを可能とするた
めである。
【0015】このような構成で特にリークを少なくでき
る要因は単にゲートが真空処理室内に二つ設けられてい
るという点のみならず真空処理室側のゲートは真空処理
室側に曝されていて、例えば真空処理室内でスパッタ処
理をするような場合にはスパッタ粒子が真空処理室側ゲ
ートの内側に付着するのを避けることができないものの
大気側のゲートはこの真空処理室側のゲートに守られて
おり、又真空処理室に対して背面を向けて配置されてい
るためゲートとシールOリングとの密着面がターゲット
粒子の付着によって汚染されるようなことが極めて少な
いという点にある。
【0016】即ち単にバルブ室内にゲートを二つ設ける
場合であっても真空処理室側のゲートと大気側のゲート
をシールOリングに対して同一方向に向けて配置するよ
うな場合には大気側のゲートも付着物によって汚染する
ような場合もあり得るのだが大気側のゲートが真空処理
室側に背面を向けて配置されているためこのような問題
が生じないという点にある。なお、この発明は真空処理
室と大気側と記載しているがこの大気側はロードロック
室のようなものやあるいは真空排気ポンプのようなもの
が接続されているもの等を含む趣旨である。またこのシ
ールOリングは必ずしもゴム製のものに限られず金属製
のものでシールするものであってもよい。また、このゲ
ートの駆動機構は必ずしもこれを限定するものではない
が、特に大気側ゲートを大気側排気口のシールOリング
に対して強固に密着できるような構造のものが好ましい
と考えられる。
【0017】請求項1に記載した発明の効果を図をもっ
て説明したのが図2である。即ち前述のように図中×印
で示すターゲット粒子の付着部分は真空処理室13内側
面と真空処理室側排気口17aの真空処理室側ゲート1
2aの表面側に限られており、この図を見ても分かるよ
うにバルブ室14の大気側排気口17bを開閉する大気
側ゲート12bはスパッタ粒子の付着によって汚染され
ることはない。そして図3に示すように万一この付着物
によって真空処理室側のゲート12aが一部(図中×
印)でリークするような場合であっても大気側ゲート1
2bが汚染されることがないので、大気側ゲート12b
がリークすることはなく、従ってゲートバルブ11全体
としては大気側と真空処理室13とを遮断するという効
果を損なうことはない。
【0018】次に請求項2記載の発明について説明す
る。図4に示すように請求項2記載の発明は前述のよう
に、前記真空処理室側ゲート42aと、前記大気側ゲー
ト42bとが相互に独立操作可能な請求項1記載の真空
ゲートバルブ41である。このような真空ゲートバルブ
41のメリットは前述のように真空処理室43内でスパ
ッタ処理を行なった際に真空処理室43内がスパッタ粒
子で汚染されてリークするような場合であってもこの真
空処理室側のゲート42aを全面的に開放することによ
り大気側のゲート42bのみを作動させてゲートバルブ
41の機能を確保できる点にある。
【0019】このようにする必要があるのは、もし真空
処理室側のゲート42aと大気側のゲート42bとが同
期して同様な作動をするのであれば最終的には真空処理
室43内は高真空に導かれるもののバルブ室44内の排
気がバルブ室内リーク部分を通じて行なわれなければな
らないこととなって真空度の上昇カーブが極めて緩慢に
なる結果となるためである。従って真空処理室側のゲー
ト42aを大気側ゲート42bと独立操作可能とし、真
空処理室43を排気する際にはリークがある真空処理室
側ゲート42aを全面開放し、大気側のゲート42bの
みをもって真空処理室43及びバルブ室44を大気から
密閉して真空ポンプ45によって高真空排気するのが望
ましくそのような排気を可能とするものである。
【0020】次に請求項3記載の発明について説明す
る。請求項3記載の発明は前述のように請求項1記載の
真空ゲートバルブを用いた真空処理装置であって、一端
がバルブ室に連通し、他端が大気に開放された常開弁
と、一端がバルブ室に連通し、他端が真空処理室に連通
する常閉弁と、を有し、前記真空処理室側排気口が閉状
態でリークする場合に前記常開弁を閉止し、前記常閉弁
を開放した状態で真空処理室を真空排気するようにし
た、真空処理装置を提供するものである。
【0021】このようにするメリットは前述のように真
空処理室内でのスパッタ処理等により真空処理室側のゲ
ートがリークするような場合には図5に示す常閉弁56
を開放にして常開弁57を閉止することにより真空ポン
プ55が真空処理室53及び開かれた常閉弁56を通じ
てバルブ室54を真空排気することが可能となるので請
求項2記載の発明で述べたと同様の課題即ち真空処理室
53の真空排気カーブが緩慢になるという課題を容易に
解決することができるというメリットがある。なおこの
場合には、二つのゲート即ち真空処理室側ゲート52a
と大気側ゲート52bとは同期して動くようなものであ
ってもよい。
【0022】このようにした場合のメリットは両ゲート
52a、52bを同期して動くことを許すものであるた
めゲートの駆動機構(図示せず)が簡単になる点にあ
る。また、この真空ゲートバルブ51が正常に動いてい
る場合、リークをしていない場合には常閉弁56を閉止
し、常開弁57を開放した状態で真空処理室53の排気
を行なえばよい。即ち真空処理室側のゲート52aはリ
ークしていないため、真空ポンプ55が排気すればよい
のは真空処理室53のみであって前述のようにバルブ室
54を排気する必要がないので前述のような問題点は生
じないことになる。
【0023】次に請求項3記載の発明の効果を図をもっ
て再度明確にしておく、図6は請求項3記載の発明の効
果を示すものであって、この状態は真空処理室53とバ
ルブ室54とを隔てる真空処理室側ゲート52aが付着
物等によって一部(図中×印)がリークしている状態を
示す。この場合には真空ポンプ55は真空処理室53の
みならずバルブ室54をも高真空に排気しなければなら
ないが、前述のように真空処理室側ゲート52aはリー
クしているため、常閉弁56を開放状態にし、常開弁5
7を閉止状態にして、この常閉弁56を通じて真空処理
室53とバルブ室54とを導通状態にしておき、真空ポ
ンプ55による排気抵抗を小さくすることができるとい
うものである。
【0024】もしこのような常閉弁が開放されていなけ
れば、バルブ室の排気は真空処理室側ゲート52aとO
リングとの間の微小リーク部分(図中×印)から排気さ
れることになるためその排気カーブが緩慢になり、真空
処理室が高真空で安定状態に排気されるには長時間を要
するということになるが、本発明の場合にはそのような
問題点を回避することができる。なお前述のように、こ
のように常閉弁又は常開弁を設けることによって真空ゲ
ートバルブの二つのゲートを独立に操作することができ
ないようなものであっても真空処理室を高真空に安定し
た状態に導くのを短時間で可能とすることができる。
【0025】次に請求項4記載の発明について説明す
る。請求項4記載の発明は前述のように、請求項2記載
の真空ゲートバルブを用いた真空処理装置であって、前
記真空処理室側排気口が閉状態でリークする場合に、こ
の真空処理室側排気口を開放し、同時に大気側排気口を
閉止した状態で真空処理室を真空排気するようにした真
空処理装置である。本発明は請求項2記載の発明を特定
の用途に用いた真空処理装置であって、前述のように真
空ゲートバルブ中真空処理室側ゲートがリークする場合
であっても真空ポンプによる排気抵抗を小さくすること
ができるので真空処理室が高真空で安定状態になるまで
の排気カーブを急峻に立ち上げることができるという効
果を有するものである。
【0026】なお、この発明については既に請求項2に
おいて説明したものであるが、請求項2記載の発明の応
用方法としては本請求項に記載された発明のみならず例
えばゲートバルブのシールOリングの磨耗を出来るだけ
少なくするために、ある時は片方のゲートを用いてゲー
トバルブの開閉を行い、又ある時は他のゲートを用いて
ゲートバルブの開閉を行なうというような利用の仕方も
可能である。なお、請求項4記載の発明の効果を図を以
て示したのが図7である。この図に示すように真空処理
室側のゲート72aがリークする場合には真空処理室側
のゲート72aを全面的に開放して大気側のゲート72
bのみを閉止状態にし、真空処理室73を真空ポンプ7
5により排気すればよい。この場合にはバルブ室74を
排気するための排気抵抗が極めて小さくすることができ
るので真空処理室73を高真空に到達させるための排気
カーブはリークがない場合と同様に急峻に立ち上げるこ
とができるという効果を有する。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明による真空ゲ
ートバルブやこのゲートバルブを用いた真空処理装置を
使うとスパッタや真空中での蒸着等のようにバルブリー
クを生じる汚染原因がある場合であっても真空ゲートバ
ルブを2重にしているので真空処理室側のゲートがリー
クする場合であってもゲートバルブの本来の機能を損な
うことがなく真空処理室を高真空にしかも短時間で導く
ことができるという効果がある。また、この結果従来リ
ークが生じる度にゲートバルブの保守作業を行なわなけ
ればならなかったが保守をするための期間を延長するこ
とができるので作業効率を向上することができ、また、
ゲートバルブ全体の効果としてリークする可能性が極め
て小さくなるので真空処理室内における処理の事故を防
止することができるとともに高信頼性の製品を歩留まり
よく製造することができるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の真空ゲートバルブの概念図
【図2】 本発明の真空ゲートバルブを使用した真空装
置のターゲット粒子の付着状態を示す図
【図3】 本発明の真空処理装置がターゲット粒子の付
着物によって真空処理室側のゲートがリークする様子を
表わす図
【図4】 本発明の真空ゲートバルブで、真空処理室側
ゲートと大気側ゲートとが相互に独立操作可能である状
態を現わす図
【図5】 本発明の真空処理装置で一端が大気に開放さ
れた常開弁と、一端がバルブ室に連通し他端が真空処理
室に連通する常閉弁とを有する真空処理装置の概念図
【図6】 図5に示す真空処理装置の真空処理室側ゲー
トが付着物等によってリークしている状態を示す図。
【図7】 本発明の真空ゲートバルブによって、真空処
理室側ゲートがリークする場合であっても真空ポンプに
よる排気で高真空にすることができることを表わす図
【図8】 従来の真空装置における真空ゲートバルブの
配置構成の概念図
【図9】 従来の真空装置における真空ゲートバルブの
別の配置構成の概念図
【図10】 従来の真空ゲートバルブの動作概念図
【図11】 従来のターゲット粒子の飛散、付着する状
態を示す概念図
【図12】 スパッタターゲット粒子がゲートをシール
Oリングに密着させるのを阻害する状態を示す概念図
【符号の説明】
11、41、51 真空ゲートバルブ 12a、42a、52a、72a 真空処理室側ゲート 12b、42b、52b、72b 大気側ゲート 13、43、53、73 真空処理室 14、44、54、74 バルブ室 17a、47a、57a 真空処理室側排気口 17b、47b、57b 大気側排気口 56 常閉弁 57 常開弁 50、70 真空処理装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空処理室側排気口と大気側排気口とを有
    するバルブ室と、このバルブ室内に配置され、前記真空
    処理室側排気口に開閉自在に着脱する真空処理室側ゲー
    トと、前記大気側排気口に開閉自在に着脱する大気側ゲ
    ートとを有する真空ゲートバルブ。
  2. 【請求項2】前記真空処理室側ゲートと、前記大気側ゲ
    ートとが相互に独立操作可能な請求項1記載の真空ゲー
    トバルブ。
  3. 【請求項3】請求項1記載の真空ゲートバルブを用いた
    真空処理装置であって、一端がバルブ室に連通し、他端
    が大気に開放された常開弁と、一端がバルブ室に連通
    し、他端が真空処理室に連通する常閉弁と、を有し、前
    記真空処理室側排気口が閉状態でリークする場合に前記
    常開弁を閉止し、前記常閉弁を開放した状態で真空処理
    室を真空排気するようにした、真空処理装置。
  4. 【請求項4】請求項2記載の真空ゲートバルブを用いた
    真空処理装置であって、前記真空処理室側排気口が閉状
    態でリークする場合にこの真空処理室側排気口を開放
    し、同時に大気側排気口を閉止した状態で真空処理室を
    真空排気するようにした、真空処理装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001219051A (ja) * 2000-02-09 2001-08-14 Fujitsu Ltd 真空処理装置
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