JPH1196939A - 偏向ヨーク及び陰極線管装置 - Google Patents

偏向ヨーク及び陰極線管装置

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JPH1196939A
JPH1196939A JP25637897A JP25637897A JPH1196939A JP H1196939 A JPH1196939 A JP H1196939A JP 25637897 A JP25637897 A JP 25637897A JP 25637897 A JP25637897 A JP 25637897A JP H1196939 A JPH1196939 A JP H1196939A
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JP
Japan
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air
ray tube
neck
cathode ray
coil
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JP25637897A
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English (en)
Inventor
Masayuki Ishii
正幸 石井
Yukitoshi Yamaguchi
幸利 山口
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】偏向ヨーク及び陰極線管装置に適用して、構成
を簡略化し、容易にコンバーゼンス特性を補正すること
ができるようにする。 【解決手段】陰極線管のネックに近接して、ネックを囲
むように45度の角間隔で空心のコイルを配置し、これ
ら空心のコイルによりコンバーゼンス特性補正用磁界を
形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、偏向ヨーク及び陰
極線管装置に関し、例えば金型巻線により水平偏向コイ
ルを形成する場合に適用することができる。本発明は、
陰極線管のネックに近接して、ネックを囲むように45
度の角間隔で空心のコイルを配置し、これら空心のコイ
ルによりコンバーゼンス特性補正用磁界を形成すること
により、簡易かつ容易にコンバーゼンス特性を補正する
ことができるようにする。
【0002】
【従来の技術】従来、陰極線管装置においては、偏向ヨ
ークに配置したコンバーゼンス特性補正用コイルにより
コンバーゼンス特性補正用の磁界を発生し、このコンバ
ーゼンス特性補正用の磁界によりミスコンバーゼンスを
補正するようになされている。
【0003】このようなコンバーゼンス特性補正用コイ
ルは、中心に鉄心等による磁性材料を保持する専用のコ
イルボビンにマグネットワイヤを巻線して形成され、陰
極線管のネックを囲むようにセパレータのネック部に配
置されて、例えば四重極の磁界を発生するようになされ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところでこのようにコ
ンバーゼンス特性補正用コイルを配置して形成される偏
向ヨークにおいては、磁性材料を使用することにより、
この磁性材料が他の補正磁界、偏向磁界に影響を与え、
これにより意図した特性によりミスコンバーゼンスを補
正できない場合がある。これにより簡易にコンバーゼン
ス特性を補正できない問題がある。
【0005】また専用のコイルボビンにマグネットワイ
ヤを巻線した後、コアを配置してセパレータに配置する
ことにより、部品点数の増大を避け得ず、その分全体構
成が大型化、複雑化する問題もある。
【0006】この問題を解決する1つの方法として磁性
材料を取り外す方法も考えられる。ところが単に磁性材
料を取り外すと補正感度が低下することにより、アンペ
アターンを増大して補正量を確保することになり、その
分コンバーゼンス特性補正用コイルのインピーダンスが
増大し、周波数の高い高解像度の偏向に適用することが
困難になる。
【0007】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、簡易かつ容易にコンバーゼンス特性を補正すること
ができる偏向ヨークと、この偏向ヨークを適用した陰極
線管装置を提案しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、陰極線管のネックに近接して、ほ
ぼ45度の角間隔で、陰極線管のネックの周囲に空心の
コイルを配置し、これら空心のコイルにより、陰極線管
のネックを横切るコンバーゼンス補正用磁界を発生す
る。
【0009】陰極線管のネックに近接してコイルを配置
すれば、空心コイルによっても、効率良く陰極線管のネ
ックに磁界を印加することができる。これによりほぼ4
5度の角間隔で、陰極線管のネックの周囲に空心のコイ
ルを配置し、これら空心のコイルにより、コンバーゼン
ス補正用磁界を発生すれば、空心コイルの接続により、
種々の補正磁界を生成することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しながら本
発明の実施の形態を詳述する。
【0011】(1)第1の実施の形態の全体構成 図2は、本発明の実施の形態に係る偏向ヨークに適用さ
れるセパレータを示す分解斜視図である。この実施の形
態に係る偏向ヨークは、このセパレータ1の内側に鞍型
に巻線された1対の水平偏向コイルが配置され、またこ
のセパレータ1の外側にコアに巻線した垂直偏向コイル
が配置される。
【0012】このセパレータ1においては、セパレータ
本体部2と、ネック部3とを組み合わせて作成され、セ
パレータ本体部2は、1対のセパレータ本体部分4及び
5を組み合わせて作成される。
【0013】すなわちセパレータ本体部分4及び5は、
樹脂を射出成形して同一形状により形成され、陰極線管
のネック部側、ファンネル部の外形形状に沿った形状
を、すなわち略漏斗形状を、陰極線管の管軸を含む仮想
平面により切り取った形状に形成される。さらにセパレ
ータ本体部分4及び5は、表示画面側端面に円弧形状の
つば4A及び5Aが形成され、ネック側に長方形形状の
つば4B、4C及び5B、5Cが形成される。
【0014】これらセパレータ本体部分4及び5は、表
示画面側のつば4A及び5Aと、ネック側外側のつば4
B及び5Bとに、それぞれ対向するようにつめ6Aと、
このつめ6Aと嵌合する嵌合部6Bが形成され、矢印A
により示すように、つめ6Aを嵌合部6Bの開口に差し
込んで押圧することにより一体化されてセパレータ本体
部2を形成するようになされている。
【0015】さらにセパレータ本体部分4及び5は、つ
ば4B及び5Bの内側が、陰極線管の外形に沿った円弧
形状に形成される。セパレータ本体部分4及び5は、こ
の円弧形状の内側端面により、ネック部3を挟み込ん
で、ネック部3を保持する。
【0016】さらにセパレータ本体部分4及び5は、外
側のつば4B及び5Bにおいて、この円弧形状のほぼ中
央部分が内側に突出して、突起4D、5Dが形成され
る。ここでこの突起4D、5Dは、内側が円弧形状に形
成され、矢印Bにより示すように、後述するネック部3
の開口9Bに差し込まれて、ネック部3の変位を防止す
る。
【0017】さらにセパレータ本体部分4及び5は、つ
ば4B及び5Bのネック側面が部分的に立ち上がって、
中心側に向かって開口する略コの字状の壁4E及び5E
が形成され、矢印Cにより示すように、ネック部3に形
成されたコイル8をそれぞれコの字状の壁4E及び5E
により形成される空間に差し込んで、ネック部3の回動
を防止するようになされている。
【0018】図3に示すように、ネック部3は、ボビン
9と補正コイル保持部10とにより構成される。
【0019】補正コイル保持部10は、樹脂を射出成形
して形成され、略円筒形状の本体部10Aのファンネル
側に長方形形状のつば10Bが配置される。さらに補正
コイル保持部10は、このつば10Bの延長する方向と
直交する方向に、1対のコイルボビン10Cが形成され
る。ここで本体部10Aは、後述するボビン9に巻線さ
れたコイル15A、15B、15C、……が露出しない
ように、ボビン9の側面を覆うように形成される。かく
して補正コイル保持部10のこの本体部10Aは、コイ
ル15A、15B、15C、……を保護するコイル保護
部を構成する。
【0020】補正コイル保持部10は、それぞれマグネ
ットワイヤ11を巻線できるように、これら1対のコイ
ルボビン10Cにそれぞれつばが形成され、さらに各コ
イルボビン10Cの中心にコアを保持する開口が形成さ
れる。補正コイル保持部10は、ボビン9と組み合わせ
る前の事前のアッセンブリにおいて、この1対のコイル
ボビン10Cに、それぞれマグネットワイヤ11が巻線
されて、陰極線管の管軸を横切る磁界を発生するコイル
8が形成される。さらに中心の開口にコア12が配置さ
れ、これによりこのコイル8で、陰極線管の管軸を横切
るコンバーゼンス特性補正用の磁界を効率良く発生でき
るように形成される。
【0021】かくするにつき図4に示すように、補正コ
イル保持部10は、セパレータ本体部2と組み立てられ
た際に、この1対のコイルボビン10Cのつばが、セパ
レータ本体部分4及び5の壁4E及び5Eにより挟み込
まれ、これにより矢印Dにより示すような、管軸を回動
中心にした変位が防止されるようになされている。
【0022】さらに補正コイル保持部10は(図3)、
つば10Bに、他のコンバーゼンス特性補正用コイル1
3を保持する。このとき補正コイル保持部10は、つば
10Bのセパレータ本体部2側面に、これら補正用コイ
ル13を保持し、セパレータ本体部2と組み合わせて偏
向ヨークに組み立てられた際に、これら補正用コイル1
3をつば10Bにより覆い、調整員等が容易にこれらの
補正用コイル13に触れることがないようにする。
【0023】さらに補正コイル保持部10は、つば10
Bの1端面が突出し、その先端に長方形形状の端子板保
持部10Eが形成され、この端子板保持部10Eに端子
板14を保持する。
【0024】これらにより補正コイル保持部10は、ボ
ビン9と組み合わせる前の事前のアッセンブリにおい
て、上述したように、コイルボビン10Cにマグネット
ワイヤ11及びコア12が配置されてコンバーゼンス特
性補正用コイル8が形成された後、つば10Bに補正用
コイル13が、端子板保持部10Eに端子板14が配置
され、この端子板14に、コイル8及び補正用コイル1
3が配線されるようになされている。
【0025】ボビン9は、外周面に、所定の角間隔で、
中心軸に平行に延長するつばが形成され、このつばを用
いたマグネットワイヤの巻線により、複数のコイル15
A、15B、15C、……が形成される。ここでこれら
複数のコイル15A15B、15C、……は、管軸を間
に挟んで、それぞれ対応するコイル15A15B、15
C、……との間で、ほぼ45度の角間隔により順次ボビ
ン9にマグネットワイヤを巻線して形成される。ボビン
9は、これらの磁界によりコンバーゼンス特性補正用の
磁界を形成する。
【0026】さらにボビン9は、セパレータ本体部2側
の外周が、階段状に立ち下がって溝9Aが形成され、さ
らにこの溝9Aに、矩形形状の開口9Bが形成される。
ボビン9は、セパレータ本体部2と組み合わされると、
矢印Fにより部分的に断面を取って拡大して示すように
(図4)、この開口9Bにセパレータ本体部分4及び5
の突起4D、5Dが差し込まれ、矢印Gにより示すよう
な、管軸を中心にした回動を防止するようになされてい
る。また図4をH−H線により断面を取って図5に示す
ように、溝9Aとセパレータ本体部分4及び5のつば4
B、5Bが噛み合って、さらには開口9Bにセパレータ
本体部分4及び5の突起4D、5Dが差し込まれて、矢
印Iにより示すような、陰極線管の管軸に沿った方向の
変位が防止されるようになされている。
【0027】さらにボビン9(図3)は、溝9Aと逆側
の外側面に、突起9Cが形成される(図4)。ボビン9
はは、セパレータ本体部分4、5と一体化された後、補
正コイル保持部10、バンド18が順次が差し込まれて
押圧され、このバンド18の管軸方向の変位がこの突起
9Cにより防止されることにより、バンド18とセパレ
ータ本体部分4及び5のつば4B、5Bにより、矢印J
により示すような、補正コイル保持部10の管軸に沿っ
た方向の変位を防止するようになされている。
【0028】この実施の形態に係る偏向ヨークは、この
ようにして別工程によりアッセンブリされたボビン9、
補正コイル保持部10がセパレータ本体部分4、5、水
平偏向コイルと一体化され、その後垂直偏向コイルが取
付けられる。
【0029】(1−1)コンバーゼンス特性補正用コイ
ル 図6は、一部断面を取ってボビン9を詳細に示す正面
図、側面部及び背面図である。ここでボビン9は、外周
面に、放射状に、中心軸に平行に延長する複数のつば2
0A及び20Bが形成される。ここでこれらのつば20
A及び20Bは、ボビン9の外周面より大きく立ち上が
った大型のつば20Aと、この大型のつば20Aより高
さの低い小型のつば20Bとで構成される。
【0030】このうち大型のつば20Aは、陰極線管に
配置した際におけるX軸及びY軸に近接して、これらX
軸及びY軸をそれぞれ間に挟むように配置される。これ
により大型のつば20Aは、これらX軸及びY軸に対し
てそれぞれ45度傾いてなる仮想軸を間に挟む1対のつ
ば20A間において、十分な角度を確保できるようにな
されている。
【0031】これに対して小型のつば20Bは、これら
X軸及びY軸より45度傾いた仮想軸に近接して、これ
らの仮想軸を間に挟むように配置される。これにより小
型のつば20Bは、X軸及びY軸を間に挟む1対のつば
20B間において、十分な角度を確保できるようになさ
れている。
【0032】さらにボビン9は、Y軸の負側、このY軸
に近接する小型のつば20Bに近接して、先端がつば状
に広がる突起22が配置され、この突起22にマグネッ
トワイヤをからげることができるようになされている。
【0033】これにより図6(A)に対応して図7
(A)に示すように、ボビン9は、これらの仮想軸を間
に挟む1対の小型のつば20Bを用いてマグネットワイ
ヤ21を巻線して、X軸及びY軸上において、陰極線管
のネックの周囲を90度の角間隔で囲む空心のコイル1
5A、15C、15E、15Gを、陰極線管のネックに
極めて近接して配置できるようになされている。
【0034】さらにこのとき一方の突起22にマグネッ
トワイヤ21をからげた後、隣接する空心のコイル15
A、15C、15E、15Gを順次巻線し、他方の突起
22にマグネットワイヤ21をからげて巻線を終了する
ことにより、巻線機による自動巻線作業だけで、これら
4つのコイル15A、15C、15E、15Gの巻線を
完了し、さらには上述したようにセパレータ本体部2に
取付ける等の一連のアッセンブリにおいてもコイル15
A、15C、15E、15Gが解けないように引き出し
線を処理し得るようになされ、これにより巻線作業を簡
略化し得るようになされている。
【0035】ここでこれらのコイル15A、15C、1
5E、15Gは、図7(A)において矢印により巻線方
向を示すように、また図7(A)との対比により図1
(A)に符号により巻線方向を示すように、隣接するコ
イルとの間で、陰極線管の管軸より見た磁界Φの方向が
逆方向になるように巻線される。これによりコイル15
A、15C、15E、15Gは、水平偏向電流に同期し
たパラボラ電流を引き出し線に印加して垂直コンバーゼ
ンス補正コイルでなるいわゆる四重極のマグネットを形
成し、青色電子ビームと赤色電子ビームとを上下逆方向
に変位させることができるようになされている。
【0036】またボビン9は、図6(A)に対応して図
7(B)に示すように、X軸及びY軸を間に挟む1対の
大型のつば20Aを用いてマグネットワイヤ21を巻線
して、X軸及びY軸から45度傾いた仮想線上におい
て、陰極線管のネックの周囲を90度の角間隔で囲む空
心のコイル15B、15D、15F、15Hを、陰極線
管のネックに極めて近接して配置できるようになされて
いる。
【0037】さらにこのとき一方の突起22にマグネッ
トワイヤ21をからげた後、隣接する空心のコイル15
B、15D、15F、15Hを順次巻線し、他方の突起
22にマグネットワイヤ21をからげて巻線を終了する
ことにより、巻線機による自動巻線作業だけで、これら
4つのコイル15B、15D、15F、15Hの巻線を
完了し、さらには上述したようにセパレータ本体部2に
取付ける等の一連のアッセンブリにおいてもコイル15
B、15D、15F、15Hが解けないように引き出し
線を処理し得るようになされ、これにより巻線作業を簡
略化し得るようになされている。
【0038】ここでこれらのコイル15B、15D、1
5F、15Hは、図7(B)において矢印により巻線方
向を示すように、また図7(B)との対比により図1
(B)に符号により巻線方向を示すように、隣接するコ
イルとの間で、陰極線管の管軸より見た磁界Φの方向が
逆方向になるように巻線される。これによりコイル15
B、15D、15F、15Hは、水平偏向電流に同期し
たパラボラ電流を引き出し線に印加して水平コンバーゼ
ンス補正コイルでなるいわゆる四重極のマグネットを形
成し、緑色電子ビームに対して青色及び赤色電子ビーム
とを水平方向、同方向に変位させることができるように
なされている。
【0039】これらによりボビン9は、セパレータ本体
部2と一体化される前の前工程において、陰極線管のネ
ックを45度の角間隔により囲む八重極の補正コイル1
5A〜15Hが配置され、偏向ヨークに組み立てられた
際に、図8に示すように、これらの2群の空心コイルに
印加するパラボラ電流を調整して、表示画面の左右、上
下端、中央、これらの中間部分について、水平及び垂直
のコンバーゼンス特性を補正できるようになされてい
る。
【0040】(2)実施の形態の動作 以上の構成において、この偏向ヨークは、ボビン9のア
ッセンブリ工程において(図3)、ボビン9にマグネッ
トワイヤが巻線されて、コンバーゼンス特性補正用のコ
イル15A、15B、15C、……がボビン9に配置さ
れる。
【0041】また補正コイル保持部10のアッセンブリ
工程において、コイルボビン10Cにマグネットワイヤ
が巻線されてコンバーゼンス特性補正用のコイル8が配
置され、このコイルボビン10Cの中心にコア12が配
置される。さらに補正コイル保持部10のアッセンブリ
工程において、つば10Bのセパレータ本体部2側面
に、コンバーゼンス特性補正用のコイル13が配置さ
れ、端子板保持部10Eに端子板14が配置され、これ
らコイル8、13の引き出し線が端子板14に接続さ
れ、これにより補正コイル保持部10のアッセンブリが
完了する。
【0042】偏向ヨークは、これらのアッセンブリとは
別工程において、水平偏向コイルが金型により巻線さ
れ、また所定のコアに垂直偏向コイルが巻線される。偏
向ヨーク(図2)は、セパレータ本体部分4及び5の内
側に水平偏向コイルが配置された状態で、ボビン9、補
正コイル保持部10と順次一体化され、これにより各種
構成部品を事前にアッセンブリしてなるセパレータ1が
形成される。
【0043】かくするにつきこのようにしてネック部3
とセパレータ本体部2とが別体に形成されていることに
より、偏向ヨークにおいては、金型の抜き方向、樹脂の
流動性等の、設計上の拘束条件が緩和されることにな
る。従ってその分ネック部3、セパレータ本体部分4、
5の構成を簡略化することができ、また射出成形におけ
る生産性が向上される。また金型作成等の期間も短縮さ
れる。
【0044】さらにネック部3においては、別工程によ
り単体で、アッセンブリすることができ、その分組み立
て作業が簡略化される。
【0045】このネック部3との一体化において、偏向
ヨークは、セパレータ本体部分4及び5によりボビン9
を間に挟んで、セパレータ本体部分4及び5のつば4
A、5A等に配置された爪6Aを嵌合部6Bと噛み合わ
せて押圧することにより、簡易な組み立て作業で、ボビ
ン9とセパレータ本体部分4、5とが一体化される。
【0046】さらにこのときセパレータ本体部分4及び
5のつば4B、5Bの円弧形状の部分が、ボビン9の溝
9A(図5)と噛み合うように、またこの円弧形状の部
分に形成された突起4D、5Dが、溝9Aに形成された
開口9Bと嵌合するように、セパレータ本体部分4及び
5がネック部3を挟み込んで一体化することにより、ネ
ック部3を構成するボビン9の管軸を中心にした回動、
管軸に沿った方向の変位が防止される。
【0047】その後偏向ヨークは、ボビン9が補正コイ
ル保持部10に差し込まれて、補正コイル保持部10が
一体化され、バンド18が突起9Cに配置され、ボビン
9に巻線されたコイル15A、15B、15C、……の
引き出し線が端子板14に接続される。
【0048】このときボビン9の突起9Cに配置された
バンド18と、セパレータ本体部分4、5のつば4B、
5Bとにより補正コイル保持部10の管軸に沿った方向
の変位が防止される。また、補正コイル保持部10に形
成されたコイルボビン10Cのつばが、セパレータ本体
部分4、5に形成されたコの字状の壁4E、5Eに挟み
込まれ、これにより補正コイル保持部10の管軸を中心
にした回動が防止される。
【0049】このようにして組み立てられた偏向ヨーク
においては、補正用コイル13がつば10Bのセパレー
タ本体部2側に配置されていることにより(図3)、ま
たコイル15A、15B、15C、……の外側を補正コ
イル保持部10が覆っていることにより、これらのコイ
ル13、15A、15B、15C、……を調整員等が誤
って触る等の事故が未然に防止される。さらにこのよう
なカバー等による保護機構を別途設けなくてもこれらの
事故を防止できることにより、その分これらのコイル1
3、15A、15B、15C、……等の放熱が向上され
る。
【0050】このようにしてネック部3に配置されるコ
イル15A、15B、15C、……は(図7)、ボビン
9に形成された突起22にマグネットワイヤ21をから
げた後、放射状に配置された小型のつば20Bにマグネ
ットワイヤ21を順次巻き付けることにより、X軸及び
Y軸方向に磁界を発生する1群の空心コイル15A、1
5C、15E、15Gが巻線され、この巻線の終端が突
起22にからげられて巻線が完了する。また続いて、同
様に突起22にマグネットワイヤ21をからげた後、放
射状に配置された大型のつば20Aにマグネットワイヤ
21を順次巻き付けることにより、X軸及びY軸方向に
対して45度傾いた仮想軸方向に磁界を発生する1群の
空心コイル15B、15D、15F、15Hが巻線さ
れ、この巻線の終端が突起22にからげられて巻線が完
了する。
【0051】これにより偏向ヨークにおいては、陰極線
管のネックに極めて近接して、空心の八重極コイル15
A〜15Hが配置され、この八重極コイル15A〜15
Hを構成する2群の空心コイルに、それぞれ水平偏向電
流に同期したパラボラ電流を印加してコンバーゼンス特
性が補正される。このときこれら八重極コイル15A〜
15Hは、陰極線管のネックに極めて近接して配置され
ていることにより、陰極線管のネックに効率良く補正磁
界を供給することができる。これにより空心でも、アン
ペアターンを増大させることなくコンバーゼンス特性を
補正することができる。また空心にしたことにより、他
のコンバーゼンス特性補正コイル13等による磁界を磁
性材料で乱すことなく、これにより所望のコンバーゼン
ス特性を簡易に得ることができる。また磁性材料を使用
しないことにより、さらにはボビン9に直接巻線されて
いることにより、偏向ヨーク全体として部品点数を低減
でき、その分全体構成が簡略化される。
【0052】(3)実施の形態の効果 以上の構成によれば、陰極線管のネックに近接して、4
5度の角間隔で、陰極線管のネックの周囲に空心のコイ
ル15A〜15Hを配置し、これら空心のコイル15A
〜15Hによりコンバーゼンス特性を補正したことによ
り、簡易な構成で、かつ容易にコンバーゼンス特性を補
正することができる。
【0053】このとき陰極線管のネックを囲む略円筒形
状のボビンに巻線して空心のコイル15A〜15Hを配
置したことにより、簡易な巻線作業によりこれら空心の
コイル15A〜15Hを陰極線管のネックに極めて近接
して保持することができる。
【0054】またこれらのコイル15A〜15Hを補正
コイル保持部10の本体部10Aで囲み、この本体部1
0Aでコイル15A、15B、15C、……を保護する
コイル保護部を構成することにより、調整員の感電事故
等を有効に回避でき、またコイル15A、15B、15
C、……の放熱を図ることができる。
【0055】(4)他の実施の形態 なお上述の実施の形態においては、ボビン9の開口9B
にセパレータ本体部分4及び5の突起4D、5Dを嵌合
させ、またボビン9の溝9Aにセパレータ本体部分4及
び5におけるつば4B及び5Bの円弧形状部分を噛み合
わせる等により、種々の変位を防止する制限機構を構成
する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、必
要に応じて種々の制限機構を広く適用することができ
る。
【0056】また上述の実施の形態においては、ボビン
9及びセパレータ本体部分4、5を一体化した後、補正
コイル保持部10を取り付ける場合について述べたが、
本発明はこれに限らず、ボビン9及び補正コイル保持部
10を一体化してネック部を形成した後、このネック部
3をセパレータ本体部分4、5と一体化してもよい。
【0057】さらに上述の実施の形態においては、ネッ
ク部3をボビン9及び補正コイル保持部10により構成
する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、必
要に応じてネック部を1の成形部品により構成してもよ
い。
【0058】また上述の実施の形態においては、金型巻
線により作成した水平偏向コイルをセパレータの内側に
配置する場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、セパレータを用いた巻線によるいわゆるセクション
巻きにより水平偏向コイルを作成する場合にも広く適用
することができる。
【0059】さらに上述の実施の形態においては、金型
巻線により作成した水平偏向コイルをセパレータの内側
に配置する場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、垂直偏向コイルを鞍型に形成する場合に、この垂直
偏向コイルを内側に配置するセパレータを、セパレータ
本体部とネック部とにより別体に構成してもよい。
【0060】また上述の実施の形態においては、セパレ
ータをセパレータ本体部とネック部とにより別体に構成
する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、直
接セパレータに巻線してこれら八重極の空心コイルを形
成する場合、さらにはセパレータと別体に陰極線管のネ
ックに配置する場合等に、広く適用することができる。
【0061】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、陰極線管
のネックに近接して、ネックを囲むように45度の角間
隔で空心のコイルを配置し、これら空心のコイルにより
コンバーゼンス特性補正用磁界を形成することにより、
簡易な構成で、容易にコンバーゼンス特性を補正するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る偏向ヨークに適用さ
れる八重極コイルを示す略線図である。
【図2】図1の八重極コイルを配置するセパレータを示
す分解斜視図である。
【図3】図2のネック部の構成を示す分割斜視図であ
る。
【図4】図2のセパレータの平面図である。
【図5】図4をH−H線により切り取って示す断面図で
ある。
【図6】図3のネック図のボビンを示す平面図、側面
図、背面図である。
【図7】図1の八重極コイルを示す正面図である。
【図8】図7の八重極コイルにより補正されるコンバー
ゼンス特性の説明に供する略線図である。
【符号の説明】
1……セパレータ、2……セパレータ本体部、3……ネ
ック部、4、5……セパレータ本体部分、8、13、1
5A〜15H……コイル、9……ボビン、10……補正
コイル保持部、11、21……マグネットワイヤ、14
……端子板、20A、20B……つば、22……突起

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陰極線管のネックに近接して、ほぼ45度
    の角間隔で、前記陰極線管のネックの周囲に空心のコイ
    ルを配置し、 前記空心のコイルにより、前記陰極線管のネックを横切
    るコンバーゼンス補正用磁界を発生することを特徴とす
    る偏向ヨーク。
  2. 【請求項2】前記陰極線管のネックを囲む略円筒形状の
    コイルボビンの外周側面に、前記空心のコイルを巻線し
    たことを特徴とする請求項1に記載の偏向ヨーク。
  3. 【請求項3】前記コイルボビンと同軸状に保持されて、
    前記空心のコイルの外側より前記コイルボビンの外周側
    面を囲む略円筒形状のコイル保護部を有することを特徴
    とする請求項2に記載の偏向ヨーク。
  4. 【請求項4】前記空心のコイルは、ほぼ90度の角間隔
    で前記陰極線管のネックを囲む第1の空心のコイル群
    と、前記第1の空心のコイル群に対して、対応する各空
    心のコイルが45度だけ変位して配置された第2の空心
    のコイル群により構成され、 前記第1及び第2の空心のコイル群は、 それぞれ連続した線材の巻線により形成され、 それぞれ偏向電流に同期してパラボラ状に信号レベルが
    変化する駆動信号により駆動されて前記コンバーゼンス
    補正用の磁界を発生することを特徴とする請求項1に記
    載の偏向ヨーク。
  5. 【請求項5】陰極線管のネックに近接して、ほぼ45度
    の角間隔で、前記陰極線管のネックの周囲に配置された
    空心のコイルにより、前記陰極線管のネックを横切るコ
    ンバーゼンス補正用磁界を発生することを特徴とする陰
    極線管装置。
  6. 【請求項6】前記空心コイルは、ほぼ90度の角間隔で
    前記陰極線管のネックを囲む第1の空心のコイル群と、
    前記第1の空心のコイル群に対して、対応する各空心の
    コイルが45度だけ変位して配置された第2の空心のコ
    イル群とにより構成され、 前記第1及び第2の空心のコイル群を、それぞれ偏向電
    流に同期してパラボラ状に信号レベルが変化する駆動信
    号により駆動して前記コンバーゼンス補正用の磁界を発
    生することを特徴とする請求項5に記載の陰極線管装
    置。
JP25637897A 1997-09-22 1997-09-22 偏向ヨーク及び陰極線管装置 Abandoned JPH1196939A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020055804A (ko) * 2000-12-29 2002-07-10 이형도 편향요크

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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