JPS6376244A - 偏向ヨ−ク装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えばテレビジョン受像機、ＣＲＴディスプ
レイ装置等の陰極線管に装着される偏向ヨーク装置に関
する。

〔従来技術〕

一般に、偏向ヨーク装置は、コアの内面側にコイルボビ
ンを介してくら型水平偏向コイルを設けると共にコアに
トロイダル型に巻回したトロイダル型垂直偏向コイルを
設けてなる形式のものと、コアの内面側にコイルボビン
を介してくら型水平偏向コイルとくら型垂直偏向コイル
を設けてなる形式のものとが知られており、いずれの形
式においてもコアの前後方向に沿って水平偏向コイルと
垂直偏向コイルとが設けられ、水平偏向磁界と垂直偏向
磁界とを直交方向に発生せしめるようになっている。

そして、通常水平偏向コイルに対して１５　、７５Ｋ　
Ｈｚ以上で１２０ＫＨ２位までの水平偏向電流を供給し
、垂直偏向コイルに対し６０Ｈ２近辺の垂直偏向電流を
供給し、各偏向コイルから発生する水平偏向磁界、垂直
偏向磁界を利用して電子ビームを所定量偏向させ、画面
上に所望の画像を得るものであり、この場合、水平偏向
磁界、垂直偏向磁界共に偏向ヨークの外部に対し漏れ磁
界を生じるものである、そして、この外部漏れ磁界の存
在は、偏向ヨークの特性上大きな影響度はなく、また、
偏向ヨーク自体が偏向コイルからの漏れ磁界を利用して
成立っている装置（部品）であることから、最近まで、
偏向ヨーク自体で外部漏れ磁界を低減しようとする対策
は何等講じられていないものであった。

これに対し、近来、偏向ヨークが装着された陰極線管に
近接してコンピュータ等の高周波対応の端末機器を配置
する等、映像機器の多様化が進み、従来特に問題となら
なかった偏向ヨークの外部漏れ磁界のうち、周波数の高
い水平偏向磁界の外部漏れ磁界が不要輻射となって、端
末機器等の他機種に誤動作を生じさせる等の悪影！を及
ぼすという懸念が生じ、このため、偏向ヨーク自体で不
要輻射を低減させることが要望されるようになってきた
。

従来の偏向ヨークにおいては、偏向ヨークの基本原理、
つまり、偏向ヨークは偏向コイルからの漏れ磁界を利用
して電子ビームを所定量偏向すること、の観点から、ご
く一部の偏向ヨークにおいて、偏向ヨークの外周を囲む
ように磁気シールド板を設け、磁気シールド板により不
要輻射を低減させてなるものを除いて、偏向ヨークその
ものに不要輻射を低減させるための手段を何等設けない
ものであった。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、従来の偏向ヨークの外周を囲むようにシ
ールド板を設けるものにおいては、形状的に大型になる
という問題点があり、特性的にシールド板が不要輻射（
外部漏れ磁界）を受けて別の偏向磁界を形成し、画面特
性（ランディング。

コンバージェンス、偏向歪）に悪影響を与えるという問
題点があった。一方、不要輻射を低減させるための手段
を何等有さない偏向ヨークにおいては、前述の如く、偏
向ヨークに近接する特に高周波対応の他機種に１誤動作
を生じさせたり、映像信号の乱れを生じて正常な画像特
性が得られない、等の悪影響を及ぼすという問題点があ
った。　　　′このような問題点を解決するために、本
出願人は先に不要輻射の除去が必要な場所に位匝して、
コアまたは垂直偏向コイルにキャンセルコイルを巻回し
、該キャンセルコイルに不要輻射とは逆向きのキャンセ
ル磁界を発生せしめるように水平偏向コイルと直列接続
する構成のものを提案した（実願昭６１−１０００４８
号）。

そして、この先行技術によるものにあっては、水平偏向
磁界の一部が外部に不要輻射として漏れようとするが、
キャンセルコイルによって該不要輻射と逆向きのキャン
セル磁界を発生させることによって、当該不要輻射を確
実に打ち消すことができる。

而して、前記キャンセルコイルは水平偏向コイルと直列
接続されたコイル手段であり、所要のキャンセル磁界を
発生している。この結果、このキャンセル磁界は水平偏
向磁界に対しである種の影響を与え、ミスコンバージェ
ンス等の画面特性にも変化を学える。

このような点に着目し、コアの周囲に全周にわたってキ
ャンセルコイルを移動させ、水平偏向磁界の変化につい
て検討したところ、Ｘ軸、Ｙ軸近傍ではバレル磁界とな
り、Ｘ軸、Ｙ軸に対する対角線位置ではピンクッション
磁界となり、バレル磁界からピンクッション磁界に変化
する所定位置では水平偏向磁界に何ら影響しない点があ
ることがわかった。

本発明は、前述した従来技術の問題点とキャンセルコイ
ルを移動させたとぎに生じる特性に着目しなされたもの
で、当該キャンセルコイルを単に不要輻射除去手段とし
て使用するのではなく、ミスコンバージェンス補正コイ
ルを兼ねて使用するようにした偏向ヨーク装置を提供す
ることを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

上記問題点を解決するために、本発明は、コアと、該コ
アに沿って設けられる一対のくら型水平偏向コイルとｔ
　ｔｒ記ココア沿って設けられる一対のトロイダル型ま
たはくら型垂直偏向コイルとからなる偏向ヨーク装置に
おいて、前記コアには水平偏向磁界のうち外部に漏れる
不要輻射と逆の磁界を発生するキャンセルコイルを設計
基準位置からピンクッション磁界方向またはバレル磁界
方向に移動可能に配設し、該キャンセルコイルの移動に
よって画面特性を補正するように構成したことを特徴と
する。

〔作用〕

偏向ヨーク装置の量産に際しては、キャンセルコイルを
所定の設計基準位置（例えば、水平偏向磁界に何ら影器
を与えないバランス位置）に仮組付けし、陰極線管の画
面を見ながら、該キャンセルコイルをピンクッション磁
界方向、またはバレル磁界方向に移動させ、ミスコンバ
ージェンスが零となった場所に固定する。かくして、本
発明によれば、キャンセルコイルを不要輻射除去手段と
して使用するばかりでなく、ミスコンバージェンス補正
手段として使用することができる。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例を添付図面を参照しつつ詳細に述
べる。

図面において、１は一対の半環状コア部材を接合してな
るコアで、該コア１の内面側には一対のくら型の水平偏
向コイル２，３が前後方向に沿って配設され、また該コ
ア１にはトロイダル型の垂直偏向コイル４．５が前後方
向に沿って巻回されている。６はコア１の内面側に配設
されたコイルボビンで、該コイルポビン６は前記水平偏
向コイル２，３を保持すると共に、該水平偏向コイル２
．３と垂直偏向コイル４，５間の絶縁を確保している。

７Ａ　、７Ｂは垂直偏向コイル４に対して周方向に移動
可能に装着されたキャンセルコイルポビン、８Ａ、８Ｂ
は同じく垂直偏向コイル５に対して周方向に移動可を走
に装着されたキャンセルコイルポビンを示しく以下、こ
れらを全体として「キャンセルコイルポビン７．８」と
いう）、該各キャンセルコイルポビン７．８にはそれぞ
れ「コ」字状の巻線溝が形成され、略角リング状体とし
て構成されている。

９．１０は各キャンセルコイルポビン７．８の巻線溝に
トロイダル状に巻回されたキャンセルコイルを示し、一
方のキャンセルコイル９は巻線または被覆巻線を各キャ
ンセルコイルポビン７Ａ。

７Ｂにそれぞれ数ターン（例えば５ターン）ずつ巻回し
、他方のキャンセルコイル１０も巻線または被覆巻線を
各キャンセルコイルポビン８Ａ。

８Ｂにそれぞれ数ターンずつ巻回されている。ここで、
各キャンセルコイル９．１０は第４図に示す如く水平偏
向コイル２．３に対して直列に、かつ水平偏向磁界から
漏れる不要輻射の磁界の向きとは逆向きの磁界を発生す
るような極性をもって接続されている。

本実施例はこのように構成されるが、水モ偏向コイル２
，３、垂直偏向コイル４．５に所定の電流を流す。この
結果、第５図に示すように水平偏向コイル２．３からは
図示の水平偏向磁界Ｈｅを発生し、コア１内には下方か
ら上方に向く磁路を形成する。一方、キャンセルコイル
９．１０には右側の巻回部９Ａ　、１０Ａで反時計方向
のキャンセル磁界ＨＣが発生し、左側の巻回部９Ｂ、Ｉ
ＯＢでは時計方向のキャンセル磁界ＨＣが発生する。

ここで、水平偏向コイル２．３には高周波の水平偏向電
流を流すから、周波数の高い水平偏向磁界Ｈ８は偏向ヨ
ーク装置の外部に漏れ磁界が不要輻射ＨＲとなって発生
しようとする。しかし、各キャンセルコイル９，１０に
は前記不要輻射ＨＲと逆向きのキャンセル磁界Ｈｃ　を
発生させることができるから、忠該不要輻射ＨＲを打ち
消すことができ、これを確実に低減させることができる
。

然るに、各キャンセルコイル９，１０は垂直偏向コイル
４．５と同様にトロイダル巻きされたコイルであるから
、該各キャンセルコイル９，１０によって水平偏向磁界
Ｈ８の特性に変化が生じることになる。この様子を第６
図により説明すると、第６図はキャンセルコイルポビン
７と一緒にキャンセルコイル９をコアエの周囲に移動さ
せたときの水平偏向磁界の特性を示すもので、Ｘ軸から
所定角度θ１の範囲ではバレル磁界Ｂとなり、またＹ軸
から所定角度０３の範囲では同様にバレル磁界Ｂとなり
、これら角度Ｏ１，０３の中間に位置する所定角度θ２
の範囲ではピンクッション磁界Ｐとなり、ある角度では
ピンクッション磁界Ｐがピーク値に達することがわかっ
た。従って、バレル磁界Ｂからピンクッション磁界Ｐに
変化しようとするＸ軸から角度θ１の位置は、これらが
拮抗するバランス位置となり、またＹ軸から角度０３の
位置もバレル磁界Ｂとピンクツシゴン磁界Ｐが拮抗する
バランス位置１２　、１２となる。なお、角度０１は１
５〜２０度であり、角度０３は１０〜１５度であること
が実験により確かめられた。

かくして、キャンセルコイルボビン７．８を介してキャ
ンセルコイル９．１０を垂直偏向コイル４．５、または
コア１上に移動させれば、水平偏向磁界の特性がバレル
磁界Ｂかもピンクッション磁界Ｐに、またはこれと逆に
ビンクツジオン磁界Ｐからバレル磁界Ｂに変化させるこ
とができ、これによってミスコンバージェンス等の画面
特性を補正することが可能となる。この際、水平偏向磁
界は＝７１内を第５図の状態で磁路を形成するものであ
るから、キャンセルコイル９．１０の移動位置によって
、不要輻射の打ち消し作用が実質的に影響されることは
ない。

そこで、本実施例において、偏向ヨーク装置を製造する
に際し、第７図（イ）に示すように当該偏向ヨーク装置
について既知のバランス位置１１゜１２のうち、例えば
バランス位置１１．１１にキャンセルコイルボビン７Ａ
　、７Ｂ　、８Ａ　、８Ｂを仮組付けしておく０次に、
陰極線管の画面上を見ながら、キャンセルコイルボビン
７Ａ　、　７Ｂ　。

８Ａ、８Ｂを、第７図（ロ）の如く仮組付は位置から矢
示１３，１３に示す離間方向（バレル磁界方向）に移動
し、または第７図（ハ）の如く矢示１４．１４に示す近
接方向（ピンクッション磁界方向）に移動することによ
り、ミスコンバージェ、ンスを補正することができる。

さらに、このようにしてミスコンバージェンスの調整を
行ったら、キャンセルコイルボビン７Ａ　、　７Ｂ　、
　８Ａ　、　８Ｂを接着剤を用いて垂直偏向コイル４，
５に、またはコア１に固定すればよい。

このように、本実施例では４箇所のバランス位置１１を
設計基準位置とし、当該バランス位置１１に４個のキャ
ンセルコイルボビン７Ａ。

７Ｂ　、８Ａ　、８Ｂを仮組付けし、これら各キャンセ
ルコイルボビン７Ａ、７Ｂ、８Ａ、８Ｂを周方向に移動
させるのみで、ミスコンバージェンスの補正が可能とな
る。従って、本来不要輻射を除去するためのキャンセル
コイル９，１０を利用１てミスコンバージエンスフの画
面特性を補正することができ、部品点数が少なくて、効
率的な補正が可能となり、しかも量産時には画面を見な
がらミスコンバージェンスの調整ができ、作業性を向上
させることができる。

なお、実施例ではキャンセルコイル９．１０はキャンセ
ルコイルボビン７．８に巻回するものとして述べたが、
トロイダル巻きした巻線を粘着させて角リング状体とし
、当該角リング状のキャンセルコイルを、垂直偏向コイ
ル４．５に装着してもよく、この場合にはキャンセルコ
イルボビン７．８を不要とすることができる。

また、実施例では垂直偏向コイル４，５としてトロイダ
ル型偏向コイルを例示したが、くら型垂直偏向コイルを
用いてもよく、この場合には該くら型垂直偏向コイルは
コア１の内側に配設されるから、キャンセルコイル９，
１０はコアｌに直接装着すればよい。

さらに、キャンセルコイルボビン７．８を仮組付けする
設計基準位置は、各バランス位置１１に限ることなく、
他の各バランス位ｆｉ１２としてもよいことは勿論であ
る。

〔発明の効果〕

本発明に係る偏向ヨーク装はは以上詳細に述べた如くで
あって、コアにはキャンセルコイルを設計基準位置から
ピンクッション磁界方向またはバレル磁界方向に移動可
能に配設し、該キャンセルコイルの移動によって画面特
性を補正するように構成したから、本来不要輻射除去手
段であるキャンセルコイルヲ利用してミスコンバージェ
ンス等の画面特性を併せて補正することができ、部品点
数が少なくてすむばかりでなく、量産時に画面を見なが
ら直接ミスコンバージェンスの調整が可能となり、作業
性を高めることができる。

【図面の簡単な説明】 第１図は本実施例による偏向ヨーク装置の正面外観図、
第２図は第１図中の■−■矢示方向断面図、第３図はコ
アに対するキャンセルコイルの巻回状態を示す説明図、
第４図はキャンセルコイルの接続状態を示す説明図、第
５図は水平偏向コイルとキャンセルコイルによって生じ
る磁界の状態を示す説明図、第６図はキャンセルコイル
の移動による水平偏向磁界の特性変化を示す説明図、第
７図は垂直偏向コイルにキャンセルコイルボビンを装着
した状態を示す第１図の平面図で、第７図（イ）はキャ
ンセルコイルボビンを設計基準位置に仮組付けした状態
の平面図、第７図（ロ）はバレル磁界方向に移動した状
態の平面図、第７図（ハ）はビンクッシ璽ン磁界方向に
移動した状態の平面図である。 ｌ・・・コア、２．３・・・水平偏向コイル、４．５・
・・垂直偏向コイル、６・・・コイルボビン、７．８・
・・キャンセルコイルボビン、９．１０・・・キャンセ
ルコイル、１１．１２・・・バランス位置、Ｈａ・・・
水平偏向磁界、ＨＣ・・・キャンセル磁界、ＨＲ・・・
不要輻射。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. コアと、該コアに沿って設けられる一対のくら型水平偏
   向コイルと、前記コアに沿って設けられる一対のトロイ
   ダル型またはくら型垂直偏向コイルとからなる偏向ヨー
   ク装置において、前記コアには水平偏向磁界のうち外部
   に漏れる不要輻射と逆の磁界を発生するキャンセルコイ
   ルを設計基準位置からピンクッション磁界方向またはバ
   レル磁界方向に移動可能に配設し、該キャンセルコイル
   の移動によって画面特性を補正するように構成したこと
   を特徴とする偏向ヨーク装置。