JPH1194037A - オートテンショナ - Google Patents

オートテンショナ

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JPH1194037A
JPH1194037A JP25829997A JP25829997A JPH1194037A JP H1194037 A JPH1194037 A JP H1194037A JP 25829997 A JP25829997 A JP 25829997A JP 25829997 A JP25829997 A JP 25829997A JP H1194037 A JPH1194037 A JP H1194037A
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tensioner
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Hideyuki Ota
英幸 太田
Tadashi Yamakawa
規 山川
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H7/00Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
    • F16H7/08Means for varying tension of belts, ropes, or chains
    • F16H2007/0802Actuators for final output members
    • F16H2007/081Torsion springs

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  • Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】オフセット構造のオートテンショナにおいて、
ブッシュの偏摩耗や破損を防止する。 【解決手段】テンションプーリ3を揺動支軸1の先端よ
りも前方に突出した位置にオフセット配置した構造のオ
ートテンショナAにおいて、揺動支軸1と揺動アーム2
のボス部21との間に介装されるブッシュ7の肉厚を揺
動支軸1の基端側より先端側に向かうにつれて次第に厚
くしている。これにより、ブッシュ7においてオフセッ
トに伴う偏荷重が集中しやすい箇所、つまりブッシュ7
における揺動支軸1の先端側が、充分な耐荷重性および
耐摩耗性を持つようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベルト駆動機構の
伝動ベルトの張力を自動的に適度に保つためのオートテ
ンショナに係り、特には、テンションプーリが揺動支軸
の先端よりも前方に突出した位置に配置されているオー
トテンショナに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のオートテンショナは、固定され
る揺動支軸にブッシュを介して揺動アームのボス部が回
動自在に嵌合され、揺動アームの自由端で揺動支軸の先
端よりも前方に突出した位置にテンションプーリがオフ
セットをもって回転自在に軸支され、揺動アームのボス
部に対して軸心方向で対接する状態で摩擦板が配置さ
れ、摩擦板に対して軸心方向で対接する状態で摩擦板押
さえ板が揺動支軸に締め付け固定されてこの摩擦板押さ
え板により摩擦板がボス部との間で挟持され、揺動支軸
とボス部との間にねじりコイルバネが介装され、このね
じりコイルバネの軸方向の付勢力により揺動アームのボ
ス部を摩擦板に圧接しているとともに、ねじりコイルバ
ネの周方向の付勢力により揺動アームおよびテンション
プーリをその揺動方向の一側に向けて付勢して伝動ベル
トにテンションを付与するように構成されている。
【0003】このような構成により、オートテンショナ
は、伝動ベルトの張力の緊張・弛緩の変動に応じたテン
ションプーリの動きを許容しつつ、伝動ベルトからの激
しい振動や衝撃を減衰するようにテンションプーリの動
きを規制する機能を有するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような構成のオー
トテンショナにおいては、揺動支軸での揺動アームの軸
支部の軸方向中心に対して揺動アームでのテンションプ
ーリの軸支部の軸方向中心がオフセットをもって配置さ
れた構造であるため、テンションプーリに作用するベル
ト荷重がテンションプーリをオフセット方向の面に沿っ
て傾かせるモーメントとして働く。
【0005】このモーメントに抗してテンションプーリ
を所定の位置に保持するために、モーメントに起因する
荷重を、摩擦板、ねじりコイルバネ、さらに揺動アーム
のボス部と揺動支軸との間に介装されているすべり軸受
としてのブッシュにおいて受け止めるようにしている。
【0006】しかしながら、従来のオートテンショナに
おいては、テンションプーリにかかるモーメントに起因
する荷重がブッシュの特定箇所に集中すると、このブッ
シュに偏摩耗が生じたり亀裂が入ったり破断が生じたり
するおそれがあった。ブッシュに偏摩耗が発生すると、
テンションプーリがオフセットの面に沿って傾きを生
じ、テンションプーリに巻き掛けられた伝動ベルトが外
れやすくなるといった不具合の発生を招いていた。ブッ
シュに亀裂が入ったり破断が生じたりすると、テンショ
ンプーリの揺動に支障を来たし、オートテンショナの本
来の機能(伝動ベルトの緊張・弛緩の吸収や振動・衝撃
の減衰)が損なわれるといった不具合を招いていた。
【0007】したがって、本発明は、オートテンショナ
において、ブッシュの偏摩耗や破損を防止できるように
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1の
オートテンショナは、固定の揺動支軸にブッシュを介し
て回動自在に嵌合された揺動アームのボス部がねじりコ
イルバネによって摩擦板に押し付け付勢されているとと
もに揺動付勢され、前記揺動アームの自由端にオフセッ
トをもった状態でテンションプーリが回転自在に軸支さ
れてなるオートテンショナにおいて、前記ブッシュの肉
厚が、前記摩擦板への押し付け付勢方向側ほど厚く構成
されていることを特徴としている。
【0009】本発明に係る請求項2のオートテンショナ
は、固定の揺動支軸にブッシュを介して揺動アームのボ
ス部が回動自在に嵌合され、前記揺動アームの自由端で
揺動支軸の先端よりも前方に突出した位置にテンション
プーリがオフセットをもって回転自在に軸支され、前記
揺動アームのボス部に対して軸心方向で対接する状態で
摩擦板が配置され、前記摩擦板に対して軸心方向で対接
する状態で摩擦板押さえ板が前記揺動支軸に締め付け固
定されてこの摩擦板押さえ板により前記摩擦板が前記ボ
ス部との間で挟持され、前記揺動支軸とボス部との間に
ねじりコイルバネが介装され、このねじりコイルバネの
軸方向の付勢力により前記揺動アームのボス部を前記摩
擦板に圧接しているとともに、ねじりコイルバネの周方
向の付勢力により揺動アームおよびテンションプーリを
その揺動方向の一側に向けて付勢して伝動ベルトにテン
ションを付与するように構成されたオートテンショナに
おいて、前記ブッシュの肉厚が、前記揺動支軸の基端側
より先端側に向かうにつれて次第に厚くなるように構成
されていることを特徴としている。
【0010】本発明に係る請求項3のオートテンショナ
は、上記請求項1または請求項2において、前記ブッシ
ュは、その内周面が厚肉側ほど縮径する截頭円錐状に形
成されているものである。
【0011】このように、本発明では、揺動支軸と揺動
アームのボス部との間に介装されたブッシュの肉厚が、
ねじりコイルバネによる摩擦板への押し付け付勢方向側
ほど厚くなるように、すなわち揺動支軸の基端側より先
端側に向かうにつれて次第に厚くなるように構成されて
いるので、オフセットのためテンションプーリにかかる
モーメントに起因する大きな荷重がブッシュの特定箇所
に集中しても、その荷重に対する充分な耐荷重性および
耐摩耗性をブッシュにもたせることが可能になり、ブッ
シュに偏摩耗が生じたり亀裂が入ったり破断が生じたり
することが抑制される。
【0012】また、ブッシュの内周面を厚肉側ほど縮径
する截頭円錐状に形成した場合には、揺動支軸がアルミ
ニウムなどのダイカスト成形により製作されているとき
に、揺動アームのボス部を支持する部分の外周面は成形
金型の抜き勾配に対応した截頭円錐状であることが多い
が、ブッシュの内周面はこの形状に合わせたものである
ので、揺動支軸に対するブッシュの組み付けが容易にな
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るオートテンシ
ョナの実施形態について、図面に基づいて詳細に説明す
る。
【0014】図1ないし図5は本発明の一実施形態に係
り、図1はオートテンショナの正面図、図2は図1にお
ける(2)−(2)線での断面図、図3はブッシュを拡
大して示す断面図、図4は揺動支軸のアーム支持部と摩
擦板押さえ板との係合関係を示す斜視図、図5はモーメ
ントに起因した大きな荷重にかかわらずブッシュの亀裂
・破断を抑制する機能を説明する図である。
【0015】図中、Aはオートテンショナ、Bは伝動ベ
ルト、1は揺動支軸、2は揺動アーム、3はテンション
プーリ、4はねじりコイルバネ、5は摩擦板、6は摩擦
板押さえ板、7はすべり軸受としてのブッシュである。
【0016】このオートテンショナAは、テンションプ
ーリ3が揺動支軸1の先端よりも前方に突出した位置に
配置されている。すなわち、揺動支軸1での揺動アーム
2の軸支部の軸方向中心O1 に対して揺動アーム2での
テンションプーリ3の軸支部の軸方向中心O2 がオフセ
ットをもって配置された構造になっている。
【0017】揺動支軸1は、図示しないベルト駆動機構
が設けられる取付対象に固定されるもので、先端側半分
が截頭円錐形で基端側半分が円筒形のアーム支持部11
と、このアーム支持部11の基端側から径方向外向きに
延びてアーム支持部11の外周を囲むカバー部12と、
カバー部12の外周で軸方向中心O1 の箇所に直径方向
の両側に張り出し形成されるボルト取付片13とを備え
ている。この揺動支軸1はアルミニウムなどを用いたダ
イカスト成形により製作されるもので、アーム支持部1
1の截頭円錐部分の外周面は成形金型の抜き勾配に対応
している。
【0018】揺動アーム2は、揺動支軸1のアーム支持
部11に揺動自在に軸支されるもので、アーム支持部1
1の截頭円錐部分にすべり軸受としての截頭円筒状のブ
ッシュ7を介して外嵌されるボス部21と、ボス部21
に一体的に連設されかつボス部21の突出方向と逆向き
に突設されたプーリ支持部22とを備えている。
【0019】テンションプーリ3は、揺動アーム2のプ
ーリ支持部22に転がり軸受9を介して回転自在に軸支
されて外周に伝動ベルトBが巻き掛けられるもので、プ
レス材から製作されている。転がり軸受9はテンション
プーリ3の内周面と揺動アーム2のプーリ支持部22の
外周面とに対して圧入の状態で嵌合されている。テンシ
ョンプーリ3は揺動アーム2のプーリ支持部22に螺着
されたボルト8aにより抜け止め状態に取り付けられて
いる。また、転がり軸受9に対して水分や異物がかから
ないようにするための軸受保護カバー10がボルト8a
によって取り付けられている。
【0020】ねじりコイルバネ4は、揺動支軸1のアー
ム支持部11の外周面および揺動アーム2のボス部21
の外周面と揺動支軸1のカバー部12の内周面との間の
環状空間にそれぞれの面に対して非接触でねじり圧縮さ
れた状態で配設されていて、その周方向の付勢力である
ねじり復元力により揺動アーム2をその揺動方向の一側
(図1では反時計方向)に向けて付勢し、揺動アーム2
に軸支したテンションプーリ3を介して伝動ベルトBに
テンションを付与するとともに、その軸方向の付勢力で
ある伸張復元力により揺動アーム2のボス部21を摩擦
板5に押し付けてボス部21に対して摩擦抵抗を付与す
るものである。ねじりコイルバネ4の両端側に径方向外
向きに屈曲された係止部41,42が一体的に設けられ
ており、これらの係止部41,42が揺動支軸1の底部
に設けられたスリット状の切欠き14と揺動アーム2の
ボス部21に設けられたスリット状の切欠き23とにそ
れぞれ係止されている。
【0021】摩擦板5は、揺動アーム2のボス部21に
対して摩擦抵抗を与えるものである。摩擦板5はボス部
21に対して軸心方向で対接している。揺動支軸1のア
ーム支持部11の截頭円錐部分の先端面に摩擦板押さえ
板6が当接され、截頭円錐部分に螺着したボルト8bを
締め付けることにより摩擦板押さえ板6をアーム支持部
11に固定している。そして、ねじりコイルバネ4の伸
張復元力によりボス部21を摩擦板押さえ板6側へ付勢
し、この付勢力によりボス部21と摩擦板押さえ板6と
の間に摩擦板5を弾性的に挟持し、揺動アーム2の揺動
に対して摩擦板5とボス部21との間に摩擦抵抗を働か
せるように構成してある。
【0022】摩擦板押さえ板6は、図4に示すように、
環状板からなり、その内周部分に波状係止部6aが形成
され、一方、揺動支軸1のアーム支持部11の先端面に
も同様の形状の波状係止部11aが形成され、これら両
波状係止部6a,11aが互いに嵌合することによっ
て、摩擦板押さえ板6はアーム支持部11に対して回り
止め状態に固定されている。
【0023】ブッシュ7は、揺動支軸1のアーム支持部
11の截頭円錐部分の外周面と揺動アーム2のボス部2
1の内周面との間に介装されるもので、截頭円筒状に形
成されている。このブッシュ7は、図3に拡大して示す
ように、その肉厚がアーム支持部11の基端側から先端
側に向かうにつれて次第に厚くなるように構成されてい
る。詳しくは、ブッシュ7の内周面7aおよび外周面7
bが共に截頭円錐状に形成されているが、軸心方向に対
する内周面7aの傾斜角θ1 に対して外周面7bの傾斜
角θ2 をより小さくすることにより(θ1>θ2 )、上
記のようにアーム支持部11の基端側から先端側に向か
うにつれてブッシュ7の肉厚を次第に厚くしている。ブ
ッシュ7の内周面7aはアーム支持部11の截頭円錐部
分の外周面に対して密着し、ブッシュ7の外周面7bに
対して揺動アーム2のボス部21の内周面が密着してい
る。7cは大径側端部に径方向外方に向けて一体的に突
設されたフランジである。ブッシュ7はポリアミド系の
合成樹脂(例えばポリアミド46(商品名)など)で構
成されている。
【0024】ところで、揺動支軸1がアルミニウムなど
のダイカスト成形により製作されている場合には、揺動
支軸1のアーム支持部11であって揺動アーム2のボス
部21を支持する部分の外周面は成形金型の抜き勾配に
対応した截頭円錐状であることが多いが、ブッシュ7の
内周面7aを厚肉側ほど縮径する截頭円錐状に形成して
あるので、この内周面7aをアーム支持部11の截頭円
錐状の形状に合わせることができ、揺動支軸1のアーム
支持部11に対するブッシュ7の組み付けを容易化する
ことができる。
【0025】以下、上記構成のオートテンショナAの動
作を説明する。
【0026】まず、伝動ベルトBの張力が比較的緩やか
に変化した場合の動作を説明する。伝動ベルトBの張力
が緩やかに減少したときには、ねじりコイルバネ4のね
じり復元力(周方向の付勢力)により揺動アーム2ひい
てはテンションプーリ3が図1の左側に傾動する結果、
伝動ベルトBの張力は一定に保たれる。一方、伝動ベル
トBの張力が緩やかに増加したときには、ねじりコイル
バネ4のねじり復元力に抗して揺動アーム2ひいてはテ
ンションプーリ3が図1の右側に傾動する結果、伝動ベ
ルトBの張力は一定に保たれる。伝動ベルトBの張力変
化は、環境の温度変化や伝動ベルトの経時的な伸縮変化
等によって発生する。
【0027】次に、オートテンショナAに対して伝動ベ
ルトBから激しい振動や衝撃が加わった場合の動作を説
明する。伝動ベルトBからテンションプーリ3に対して
激しい振動や衝撃が作用すると、テンションプーリ3を
支持している揺動アーム2のボス部21にその振動や衝
撃が伝わる。ねじりコイルバネ4の伸張復元力(軸方向
の付勢力)により揺動アーム2のボス部21を摩擦板5
に押し付けているので、揺動アーム2のボス部21に振
動や衝撃が伝わってきたときに、ボス部21と摩擦板5
との間に大きな摩擦抵抗が発生し、その振動や衝撃を吸
収し素早く減衰する。したがって、揺動アーム2は揺動
することが低減され、テンションプーリ3の位置は実質
的に変化しないので、伝動ベルトBに対するテンション
は一定に保たれる。その結果として、伝動ベルトBがテ
ンションプーリ3から不測に外れることを確実に防止し
ている。
【0028】以上のようにして、オートテンショナA
は、伝動ベルトBの張力の緊張・弛緩の変動に応じたテ
ンションプーリ3の動きを許容しつつ、伝動ベルトBか
らの激しい振動や衝撃を減衰するようにテンションプー
リ3の動きを規制する機能を発揮する。
【0029】このオートテンショナAは、テンションプ
ーリ3が揺動支軸1の先端よりも前方に突出した位置に
配置されている。すなわち、揺動支軸1での揺動アーム
2の軸支部の軸方向中心O1 に対して揺動アーム2での
テンションプーリ3の軸支部の軸方向中心O2 がオフセ
ットをもって配置された構造となっている。そのため、
伝動ベルトBからテンションプーリ3に作用する荷重が
テンションプーリ3をオフセット方向の面に沿って傾か
せるモーメントMとして働く。その概略の様子を図5に
示す。このようなモーメントMに起因して、揺動アーム
2のボス部21からブッシュ7に対してハッチングで示
す領域Cにおいて大きな荷重がかかることになる。この
荷重はブッシュ7の先端側ほど大きくなる。
【0030】しかし、ブッシュ7はその肉厚がアーム支
持部11の基端側から先端側に向かうにつれて次第に厚
くなるように構成されているから、モーメントMに起因
した大きな荷重に対する充分な耐荷重性および耐摩耗性
をブッシュ7にもたせることができ、ブッシュ7に偏摩
耗が生じたり亀裂が入ったり破断が生じたりすることを
抑制することができる。このようにブッシュ7における
偏摩耗の発生を抑制するので、テンションプーリ3の傾
きを防止し、テンションプーリ3からそれに巻き掛けら
れた伝動ベルトBが外れることを確実に阻止することが
できる。また、ブッシュの亀裂や破断に起因して生じる
おそれのあるテンションプーリ3の不規則な揺動をなく
し、オートテンショナの本来の機能(伝動ベルトの緊張
・弛緩の吸収や振動・衝撃の減衰)を充分に発揮させる
ことができる。
【0031】以上、本発明の一実施形態について詳述し
てきたが、本発明は上記の実施形態に限定されるもので
はなく、次のような実施形態も含むものである。
【0032】(1) 上記実施形態では、揺動支軸1の
アーム支持部11の截頭円錐部分の抜き勾配に合わせて
ブッシュ7の内周面7aを截頭円錐状に形成するととも
に、外周面7bも截頭円錐状に形成してあるが、図6に
示すように、内周面7aのみを截頭円錐状に形成し、外
周面7bは円筒状に形成してもよい。この場合も、ブッ
シュ7の肉厚をアーム支持部11の基端側から先端側に
向かうにつれて次第に厚くしており、モーメントMに起
因した大きな荷重に対する充分な耐荷重性および耐摩耗
性をブッシュ7にもたせて、ブッシュ7に偏摩耗が生じ
たり亀裂が入ったり破断が生じたりすることを抑制する
ことができる。なお、その他の構成は詳述した上記の実
施形態の場合と同様であるので、図6では対応する部分
に同一符号を付すにとどめ、説明を省略する。
【0033】(2) 上記(1)とは逆に、ブッシュ7
の内周面7aを円筒状に形成し、外周面7bをアーム支
持部11の截頭円錐部分とは逆の勾配の截頭円錐状に形
成することにより、ブッシュ7の肉厚を先端側ほど厚く
するようにしてもよい。
【0034】(3) 上記実施形態では、ブッシュ7の
材料をポリアミド系合成樹脂としたが、所要のすべり性
と耐荷重性と耐摩耗性を有するものであれば、他の系統
の合成樹脂製としてもよいし、金属製としてもよい。金
属製とする場合は、焼結金属に潤滑油を含浸させたもの
が好ましい。
【0035】
【発明の効果】本発明に係る請求項1または請求項2の
オートテンショナにおいては、ブッシュにおいてオフセ
ットに伴う偏荷重が集中しやすい箇所、つまりブッシュ
における揺動支軸1の先端側に、充分な耐荷重性および
耐摩耗性を持たせるようにしているから、ブッシュの偏
摩耗や破損を比較的長期にわたって防止することができ
る。したがって、長期にわたって、テンションプーリの
傾きを防止して、伝動ベルトの脱落を確実に阻止するこ
とができる他、オートテンショナの本来の機能(伝動ベ
ルトの緊張・弛緩の吸収や振動・衝撃の減衰)を充分に
発揮させることができる。
【0036】本発明に係る請求項3のオートテンショナ
においては、ブッシュの内周面を厚肉側ほど縮径する截
頭円錐状に形成してあり、揺動支軸がアルミニウムなど
のダイカスト成形により製作されているときに、揺動ア
ームのボス部を支持する部分の外周面は成形金型の抜き
勾配に対応した截頭円錐状であることが多いが、ブッシ
ュの内周面はこの形状に合わせたものであるので、揺動
支軸に対するブッシュの組み付けを容易化することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のオートテンショナの正面
【図2】図1における(2)−(2)線での断面図
【図3】同実施形態のブッシュを拡大して示す断面図
【図4】同実施形態の揺動支軸のアーム支持部と摩擦板
押さえ板との係合関係を示す斜視図
【図5】同実施形態の場合のモーメントに起因した大き
な荷重にかかわらずブッシュの亀裂・破断を抑制する機
能を説明する図
【図6】本発明の他の実施形態のオートテンショナの断
面図
【符号の説明】
A オートテンショナ B 伝動ベルト 1 揺動支軸 11 アーム支持部 12 カバー部 13 ボルト取付片 2 揺動アーム 21 揺動アームのボス部 22 プーリ支持部 3 テンションプーリ 4 ねじりコイルバネ 5 摩擦板 6 摩擦板押さえ板 7 ブッシュ 7a ブッシュの内周面 7b ブッシュの外周面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定の揺動支軸にブッシュを介して回動
    自在に嵌合された揺動アームのボス部がねじりコイルバ
    ネによって摩擦板に押し付け付勢されているとともに揺
    動付勢され、前記揺動アームの自由端にオフセットをも
    った状態でテンションプーリが回転自在に軸支されてな
    るオートテンショナであって、 前記ブッシュの肉厚が、前記摩擦板への押し付け付勢方
    向側ほど厚く構成されている、ことを特徴とするオート
    テンショナ。
  2. 【請求項2】 固定の揺動支軸にブッシュを介して揺動
    アームのボス部が回動自在に嵌合され、前記揺動アーム
    の自由端で揺動支軸の先端よりも前方に突出した位置に
    テンションプーリがオフセットをもって回転自在に軸支
    され、前記揺動アームのボス部に対して軸心方向で対接
    する状態で摩擦板が配置され、前記摩擦板に対して軸心
    方向で対接する状態で摩擦板押さえ板が前記揺動支軸に
    締め付け固定されてこの摩擦板押さえ板により前記摩擦
    板が前記ボス部との間で挟持され、前記揺動支軸とボス
    部との間にねじりコイルバネが介装され、このねじりコ
    イルバネの軸方向の付勢力により前記揺動アームのボス
    部を前記摩擦板に圧接しているとともに、ねじりコイル
    バネの周方向の付勢力により揺動アームおよびテンショ
    ンプーリをその揺動方向の一側に向けて付勢して伝動ベ
    ルトにテンションを付与するように構成されたオートテ
    ンショナであって、 前記ブッシュの肉厚が、前記揺動支軸の基端側より先端
    側に向かうにつれて次第に厚くなるように構成されてい
    る、ことを特徴とするオートテンショナ。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のオート
    テンショナにおいて、前記ブッシュは、その内周面が厚
    肉側ほど縮径する截頭円錐状に形成されている、ことを
    特徴とするオートテンショナ。
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