JPH1192236A - 不定型耐火物の乾燥、焼成方法 - Google Patents

不定型耐火物の乾燥、焼成方法

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JPH1192236A
JPH1192236A JP9253743A JP25374397A JPH1192236A JP H1192236 A JPH1192236 A JP H1192236A JP 9253743 A JP9253743 A JP 9253743A JP 25374397 A JP25374397 A JP 25374397A JP H1192236 A JPH1192236 A JP H1192236A
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irregular
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Toshiya Ori
俊哉 小里
Katsuro Dejima
勝郎 出島
Yoshihisa Tanemoto
敬久 種本
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  • Ceramic Products (AREA)
  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 取鍋等で使用する不定形耐火物の剥離や爆裂
を生じさせることなく適正時間内で乾燥、焼成する耐火
物の乾燥方法を提供する。 【解決手段】 溶湯容器の鉄皮の外側面から中性子を利
用をした水分測定法により、不定型耐火物の水分量を連
続的に測定しながら加熱バーナーの燃焼ガス量を制御す
る不定型耐火物の乾燥、焼成方法であって、乾燥工程に
おいて、不定型耐火物の水分量の変化に合わせて加熱バ
ーナーの燃焼ガス量を制御して不定型耐火物の乾燥を行
い、焼成工程において、不定型耐火物の水分量が略ゼロ
になった時点より加熱バーナーの燃焼ガス量を増加させ
て不定型耐火物の焼成を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、取鍋、タンデッシ
ュ、熔銑樋等に使用される不定型耐火物の乾燥、焼成方
法に関するもので、特に、取鍋の内張の不定形耐火物の
乾燥、焼成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】溶鋼を受入れる取鍋は図7に示す構造で
ある。取鍋1は鉄皮2の内側に永久張りと称される耐火
れんが3が設けられ、この耐火れんが3の内側に内張の
不定形耐火物4が配設されている。この取鍋は、溶銑ま
たは溶鋼の受入れ、払出しを繰り返し行ううちに、内張
の不定形耐火物4が徐々に損耗し、耐火れんが3が損耗
し始める前に、内張の不定形耐火物4を取り替える。こ
の内張の不定形耐火物4は、中子と呼ばれる型枠材と耐
火れんがとの間に不定形耐火物を流し込み、自然乾燥し
たのち中子を取り除き、図7に示すように、加熱バーナ
ー5で乾燥、焼成する。
【0003】この乾燥、焼成工程は取鍋の内張の不定形
耐火物の施工量に応じた乾燥、焼成温度パターンになる
ように、例えば、図6に示すように、予め決められた加
熱バーナーの燃焼量パターンにより、加熱バーナーの燃
焼ガス量と加熱時間を調節して行っている。
【0004】加熱バーナーでの乾燥初期は、内張の不定
形耐火物からの発生する水分量が多いと考えられるの
で、不定形耐火物の急激な水蒸気発生による不定形耐火
物の剥離や爆裂を防止するために、加熱バーナーの燃焼
ガス量を絞っている。そして、不定形耐火物がある程
度、乾燥され、不定形耐火物からの水分の発生量が少な
くなったと考えられる所定の加熱時間後に、加熱バーナ
ーの燃焼ガス量を増加させている。
【0005】次に、乾燥が完了したと考えられる時点
(例えば、モニターしている不定形耐火物の表面温度が
所定の温度になった時点)で、加熱バーナーの燃焼ガス
量をさらに増加させて、不定形耐火物の焼成を行い、所
定の加熱時間後に、不定形耐火物の乾燥、焼成は完了す
る。その後、必要に応じて、燃焼ガス量を減少させた状
態で、加熱バーナーの燃焼を続けて、取鍋内の不定形耐
火物の温度を保持する。
【0006】しかしながら、取鍋の内張の不定形耐火物
の施工の状態は必ずしも一様でない。例えば、内張の不
定形耐火物は、全修理、部分補修等で、不定形耐火物の
施工位置、補修量、材質等が毎回異なる。さらに、不定
形耐火物は混練時の水分が必ずしも一定ではなく、ま
た、自然乾燥状態も季節により変動する。
【0007】これらの取鍋の乾燥を固定的な加熱バーナ
の燃焼量パターンで実施しているため、乾燥工程で、不
定形耐火物の剥離や爆裂を恐れるあまり、乾燥時間を長
くして、安全側で操業しているのが現状である。このた
め、乾燥終了後も無駄な加熱を行い、このため加熱燃料
を浪費している。一方、この取鍋の不定形耐火物の乾燥
が不十分な状態において、加熱バーナーの燃焼ガス量を
増加させて不定形耐火物の焼成を行うと、不定形耐火物
の剥離や爆裂を生じる問題がある。
【0008】乾燥終了後の無駄な加熱をする燃料を節約
するために、不定形耐火物の乾燥の終了点を検出する方
法が提案されている(特開昭62−235554号公報
参照)。この方法は、取鍋への不定形耐火物の内張施行
時に、不定形耐火物の内部に電極を予め埋設し、両電極
間の抵抗値を測定し、この不定形耐火物の内の自由水が
無くなった、すなわち、両電極間が絶縁された時点を乾
燥の終了点とする方法である。これにより、乾燥時間の
短縮が図られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この不
定形耐火物の電気抵抗値を測定して不定形耐火物の乾燥
の終了点とする方法は、予め不定形耐火物に電極を埋設
するような準備作業を必要とし、電極数によるがこの設
置作業は煩雑となる。さらに、不定形耐火物に電極を埋
設することにより、不定形耐火物の損傷を生じる場合も
あり、また、前記電極を耐火物から取り外す必要がある
場合には、煩雑な作業を強いられることとなり、この作
業中にも不定形耐火物を損傷させるおそれがある。
【0010】また、この不定形耐火物の電気抵抗値を測
定して不定形耐火物の乾燥の終了点とする方法は、不定
形耐火物内の自由水が無くなった時点を乾燥の終了点と
しているので、その時点で残存している不定形耐火物内
の結晶水が、焼成工程において、急激に蒸発することに
より、不定形耐火物の剥離が生じる場合がある。例え
ば、不定形耐火物に用いられるアルミナの結晶水の分解
温度が150〜360℃の範囲にあり、乾燥工程で除去
されなかった結晶水の蒸発により不定形耐火物に剥離が
生じる場合がある。このため、焼成工程に入る前に、不
定形耐火物内の結晶水の乾燥工程を加えることが好まし
いが、電気抵抗値による水分測定法では、不定形耐火物
内の水分量がゼロとなる時点が不明確であり、結果的に
無駄な加熱を行い、加熱燃料の節減には満足できるもの
ではなかった。
【0011】そこで、本発明は、上述の問題点を解決す
るためになされたもので、前述の水分測定法のように、
予め不定形耐火物に電極を埋設するような煩雑な準備作
業を必要とせず、不定型耐火物の水分の存在形態(結晶
水、自由水)に関係なく、不定形耐火物の水分量を測定
を行うとともに、この測定した水分量を指標した不定形
耐火物の剥離や爆裂を生じさせない乾燥、焼成方法を提
供することを目的とするものである。さらに、この不定
形耐火物の乾燥、焼成方法により、取鍋等の乾燥、焼成
の加熱燃料の節減を図ることを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明のうちで請求項1記載の発明は、溶湯容
器の鉄皮の外側面から中性子を利用をした水分測定法に
より、不定型耐火物の水分量を連続的に測定しながら加
熱バーナーの燃焼ガス量を制御する不定型耐火物の乾
燥、焼成方法であって、乾燥工程において、不定型耐火
物の水分量の変化に合わせて加熱バーナーの燃焼ガス量
を制御して不定型耐火物の乾燥を行い、焼成工程におい
て、不定型耐火物の水分量が略ゼロになった時点より加
熱バーナーの燃焼ガス量を増加させて不定型耐火物の焼
成を行うことを特徴とするものである。中性子を利用を
した水分測定法を用いることによって、溶湯容器の鉄皮
の外側面から不定形耐火物の水分量を測定でき、従来の
水分測定法のように、予め不定形耐火物に電極を埋設す
るような準備作業を必要とせず、このため、不定形耐火
物を損傷させることなく、簡便に不定形耐火物の水分量
を測定できる。さらに、中性子を利用をした水分測定法
は、不定型耐火物の水分の存在形態(結晶水、自由水)
に関係なく不定形耐火物の水分量を測定できる。
【0013】乾燥工程において、不定型耐火物の水分量
の変化に合わせて、加熱バーナーの燃焼ガス量を制御す
ることによって、異常な水分の蒸発を回避し、不定形耐
火物の剥離や爆裂を防止できる。例えば、乾燥中に不定
型耐火物の水分量の増加しているときに、加熱バーナー
の燃焼ガス量を増加させることは不定形耐火物の剥離や
爆裂の可能性が高いので、加熱バーナーの燃焼ガス量は
乾燥初期と同量にする。さらに、不定型耐火物の水分量
の増加が急激な場合は、必要に応じて、加熱バーナーの
燃焼ガス量を減少させることにより、不定形耐火物の剥
離や爆裂を効果的に防止できる。
【0014】焼成工程においては、中性子を利用をした
水分測定法を用いているので、不定型耐火物の水分の存
在形態に係わらず不定型耐火物の水分量が確実に測定で
きるので、不定型耐火物の水分量が略ゼロになったと判
断できる時点より加熱バーナーの燃焼ガス量を増加させ
ることによって、効率よく不定形耐火物の焼成すること
ができる。この結果、不定形耐火物の剥離や爆裂を防止
するとともに、不定型耐火物の乾燥、焼成時間を短縮
し、加熱燃料の使用量を抑制できる。
【0015】不定型耐火物の水分量が略ゼロというの
は、不定型耐火物の水分量を完全にゼロにする必要がな
く、不定型耐火物の水分量の減少率が一定値以下になっ
た時点を乾燥の終了とすることも含む。この不定型耐火
物の水分量の減少率の一定値は使用した不定型耐火物の
種類ごとに適宜決定することも可能である。
【0016】また請求項2記載の発明は、請求項1記載
の発明の構成において、不定型耐火物の水分量の測定を
鉄皮内側の不定型耐火物について行うことを特徴とする
ものである。不定型耐火物の水分量の測定を溶湯容器の
高さの1/2以下で行うことによって、乾燥、焼成中の
不定型耐火物の剥離や爆裂をより効果的に防止できる。
これは不定型耐火物の乾燥中に、溶湯容器の下部の方に
不定型耐火物に水分が移動し滞留しやすいからであり、
この水分値の把握により、加熱量を制御して水分の異常
蒸発を回避でき、前記の不具合を防止できるのである。
【0017】また請求項3記載の発明は、請求項1又は
2記載の発明の構成の乾燥工程において、不定型耐火物
の水分量が最大に達した後、加熱バーナーの燃焼ガス量
を乾燥初期の加熱バーナーの燃焼ガス量より増加させる
ことを特徴とするものである。不定型耐火物の水分量が
最大に達した後、加熱バーナーの燃焼ガス量を乾燥初期
の加熱バーナーの燃焼ガス量より増加させることによ
り、不定形耐火物の乾燥を促進できる。不定型耐火物の
水分量の減少に伴い、加熱バーナーの燃焼ガス量を増加
しても、発生する水蒸気量も減少するので、不定形耐火
物の剥離や爆裂の機会がほとんどなく、焼成時間が短縮
できる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を、図示例ととも
に説明する。図1は、本発明の実施例の取鍋の不定形耐
火物の水分値変化と加熱バーナの燃焼ガス量を示す図で
あり、図2は、本発明の実施例の取鍋の不定形耐火物の
水分値変化を示す図であり、図3は、従来例の取鍋の不
定形耐火物の水分値変化と加熱バーナの燃焼ガス量を示
す図であり、図4は、取鍋の不定形耐火物の乾燥、焼成
方法を説明する図であり、図5は、本実施例で用いた中
性子水分計の構成を示す図である。本発明の実施例で用
いた取鍋は溶鋼鍋であり、仕様は以下の通りである。 ・取鍋 容量:240t、有効内径:約3500mm、有効高
さ:約3800mm ・鉄皮 材質:JIS SS41、厚さ:32mm ・耐火れんが 材質:高アルミナ質(アルミナ:45質量%)、厚さ:
70〜100mm ・不定形耐火物 材質:高アルミナスピネル、施工厚さ:150mm、水
分量:8質量% この取鍋の不定形耐火物の乾燥、焼成のために、加熱バ
ーナの燃焼にコークス炉ガス(COG)を使用した。
【0019】本実施例で使用した中性子水分計を図5に
示す。中性子水分計8は取鍋1の鉄皮2の表面に接触さ
せる側に溝条の凹所2aが設けられてなる横断断面が凹
条に形成されてなるブロック条の鉄部材2と、この鉄部
材9の凹所9a内に配設されてなる熱中性子計数管10
と、前記凹所9a内で、かつ前記熱中性子計数管10を
挟む位置に配設されてなるグラファイトからなるニュト
ロンカラム(neutron column)と呼ばれる一対の中性子
柱11、11と、前記鉄部材9の凹所9aから外れた、
微小な穴に嵌入まれた中性子発生源12とからなる構成
になっている。図示しない中性子計数管により熱中性子
のカウント数は電気信号となって種々の電気計器に順次
入力されて処理される。この中性子水分計の中性子線源
は原子番号98のカリホルニュム(Cf)の同位元素
252Cfであり、この中性子線源から発生する中、高速
中性子を本発明の実施例の不定形耐火物に照射して、前
記不定形耐火物中に含まれる水分により減速散乱されて
生じた熱中性子の量を熱中性子検出器(3 Heカウンタ
ー)により計測した。
【0020】まず、中性子水分計を取鍋の内底、内底か
ら1000mm位置(取鍋の下部)、1900mm位置
(取鍋の中央部)、3700mm位置(取鍋の上部)
で、取鍋の外側面の鉄皮に設けて、乾燥過程での取鍋の
不定型耐火物の水分量変化を測定した。この結果を図2
に示す。図2に示すように、内底から3700mm位置
を除いて加熱途中で不定型耐火物の水分量が増加してお
り、特に取鍋の下部ほど、水分量の増加が著しいことが
判った。
【0021】この加熱途中で下部ほど不定型耐火物の水
分量が増加することは、新しい知見である。従来は不定
型耐火物の水分量は加熱とともに減少すると考えていた
ため、所定の加熱バーナの燃焼量パターンにより加熱バ
ーナーの燃焼ガス量を増加させていた。 このような不
定型耐火物の水分量が高い状態、又は水分量が増加して
いる状態で、加熱バーナーの燃焼ガス量を増加すること
は、不定型耐火物の剥離や爆裂を生じさせる可能性を高
くするものである。
【0022】以上の結果より、中性子水分計を不定型耐
火物の水分が滞留しやすい取鍋の下部に設けることによ
り、乾燥、焼成中の不定型耐火物の剥離や爆裂をより効
果的に防止できる。以降、本実施例は、水分が滞留しや
すい鍋の下部、内底から1000mm位置の不定型耐火
物の水分量を測定することとした。
【0023】従来例の取鍋の不定形耐火物の水分値変化
と加熱パターンについて、この中性子水分計を用いて詳
細に検討を行い、以下に結果を示す(図3に参照) (イ)不定型耐火物の水分量が最大値となる加熱時間を
過ぎて水分量が減少し始めた時点で、加熱バーナーの燃
焼ガス量を増加させていた。これが、前述の加熱初期の
不定形耐火物の剥離や爆裂を防止していたと考えられ
る。 (ロ)不定形耐火物の水分量がゼロになった後も、引き
続き、不定形耐火物の乾燥を約2hr行うような、無駄
な加熱を行い加熱燃料を浪費していた。
【0024】(ロ)の不定形耐火物の水分量がゼロは、
中性子水分計で測定した熱中性子量:約4×104 カウント
/10分が不定型耐火物の水分量がゼロに相当する。焼成
後の不定形耐火物の水分量分析値がゼロであることを確
認している。このときの焼成開始から焼成終了後の熱中
性子量の減少は0.05×104 カウント/10分程度であ
り、乾燥開始時から焼成終了後の全熱中性子量の変化の
約1%であった。乾燥開始の不定型耐火物の水分量8質
量%を想定すると、不定型耐火物の水分量が0.1質量
%以下であればよく、本発明の不定型耐火物の水分量の
略ゼロは0.1質量%以下である。なお、不定形耐火物
の水分量がゼロとなるバックグランド(約4×104 カウ
ント/10分)は、取鍋の構造等により異なる場合があるの
で、予め、不定形耐火物の水分量がゼロとなるバックグ
ランドを求めるおくことが好ましい。
【0025】以上の知見を基に、本実施例では、従来例
と同じ取鍋を用いて、加熱初期は不定型耐火物の水分量
の変化に合わせて加熱バーナーの燃焼ガス量を制御して
不定型耐火物の乾燥を行い、不定型耐火物の水分量がゼ
ロになった時点より加熱バーナーの燃焼ガス量を増加さ
せて不定型耐火物の焼成を行た。この結果を図1に示
す。
【0026】本実施例では、熱中性子量が減少し始めた
加熱時間14hr付近で、加熱バーナーの燃焼ガス量を
増加させた。次に、熱中性子量が約4×104 カウント/10
分となった時点(加熱時間:28hr)で、前述の従来
例と同様に不定型耐火物の水分量をゼロとして、不定型
耐火物の乾燥を終了させて、焼成のために加熱バーナー
の燃焼ガス量を急激に増加させた。
【0027】このように、加熱バーナーの燃焼ガス量を
増加させるタイミングを制御することにより、不定形耐
火物の乾燥、焼成時間を従来例より3hr短縮すること
ができ、特に、不定形耐火物の焼成開始を早くしたこと
により、燃料消費の多い2段目の乾燥時間を2hr短縮
することができ、加熱燃料を節約できた。なお、焼成後
の取鍋内の不定形耐火物の性状を検査したが、爆裂や剥
離は認められなかった。
【0028】本実施例の取鍋は、年に30回以上、不定
形耐火物の張り替えを行っているので、年間60hr以
上の乾燥時間の短縮が可能となる。この結果、本実施例
の加熱バーナーで使用するコークス炉ガスを1年間に6
000Nm3 以上削減できることとなる(乾燥中の加熱
バーナーのコークス炉ガスの使用量を100Nm3 /h
rと仮定する。)。製鉄所内では、このような取鍋を数
多く使用しているので、製鉄所内の省エネルギの効果は
大きいものとなる。
【0029】本発明では、不定型耐火物の補修条件や自
然乾燥条件の違いを、中性子を利用をした水分測定法に
より、乾燥、焼成中の不定形耐火物の水分量の変化を的
確にとらえ、不定形耐火物の乾燥、焼成の加熱バーナー
の制御を行うことにより、不定型耐火物の剥離や爆裂を
生じさせることなく、乾燥、焼成の加熱燃料の節減を図
ることができる。
【0030】本発明は、本発明の実施例に限定されるも
のではない。本発明の方法は、取鍋だけでなく、タンデ
ッシュ、熔銑樋等に使用した不定型耐火物の乾燥、焼成
に使用できる。さらに、不定型耐火物の水分量の測定に
は、本実施例で用いた中性子水分計だけでなく、他の中
性子水分計を用いることができる。さらに、予め、不定
型耐火物の種類や、取鍋等の形状により、加熱初期の不
定型耐火物の水分量と加熱バーナの最適な燃焼ガス量を
求めておき不定型耐火物の乾燥、焼成を行うこともでき
る。
【0031】中性子を利用をした不定型耐火物の水分量
の測定は、予め、不定型耐火物の水分量を測定する取鍋
と同じ模型を製作して、不定型耐火物の水分量と熱中性
子量と関係の検量線を求めておいておき、熱中性子の量
を測定しながら加熱バーナーの燃焼ガス量を制御して不
定型耐火物の乾燥、焼成することができる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、中性子
を利用をして不定形耐火物の水分量を測定することによ
り、不定形耐火物を損傷させることなく、簡便に不定形
耐火物の水分量を的確に測定することが可能となった。
また、不定型耐火物の補修や乾燥条件の違いを、この中
性子を利用をした水分測定法により、乾燥、焼成中の不
定形耐火物の水分量の変化を的確にとらえることができ
る。この測定した水分量をもとに、不定形耐火物の乾
燥、焼成の加熱バーナーの制御を行うことにより、不定
型耐火物の剥離や爆裂を生じさせることなく、乾燥、焼
成の加熱燃料の節減を図ることを可能とするものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の取鍋の不定型耐火物の水分値
変化と加熱バーナの燃焼ガス量を示す図である。
【図2】本発明の実施例の取鍋の不定形耐火物の水分値
変化を示す図である。
【図3】従来の取鍋の不定型耐火物の水分値変化と加熱
バーナの燃焼ガス量を示す図である。
【図4】本発明の実施例の取鍋の不定型耐火物の乾燥、
焼成方法を説明する図である。
【図5】本発明の実施例で用いた中性子水分計の構成を
示す図である。
【図6】従来の不定型取鍋耐火物の鉄皮の外側面の温度
変化と加熱バーナの燃焼ガス量を示す図である。
【図7】従来の取鍋耐火物の乾燥、焼成方法を説明する
図である。
【符号の説明】
1 取鍋 2 鉄皮 3 耐火れんが 4 不定形耐火物 5 加熱バーナー 6 炎 7 蓋 8 中性子水分計 9 鉄部材 9a 凹所 10 熱中性子計数管 11 熱中性子柱 12 中性子発生源

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶湯容器の鉄皮の外側面から中性子を利
    用をした水分測定法により、不定型耐火物の水分量を連
    続的に測定しながら加熱バーナーの燃焼ガス量を制御す
    る不定型耐火物の乾燥、焼成方法であって、 乾燥工程において、不定型耐火物の水分量の変化に合わ
    せて加熱バーナーの燃焼ガス量を制御して不定型耐火物
    の乾燥を行い、 焼成工程において、不定型耐火物の水分量が略ゼロにな
    った時点より加熱バーナーの燃焼ガス量を増加させて不
    定型耐火物の焼成を行うことを特徴とする不定型耐火物
    の乾燥、焼成方法。
  2. 【請求項2】 前記不定型耐火物の水分量の測定を鉄皮
    内側の水分が滞留しやすい溶湯容器の高さの1/2以下
    の不定型耐火物について行う請求項1記載の不定型耐火
    物の乾燥、焼成方法。
  3. 【請求項3】 前記乾燥工程において、不定型耐火物の
    水分量が最大に達した後、加熱バーナーの燃焼ガス量を
    乾燥初期の加熱バーナーの燃焼ガス量より増加させる請
    求項1又は2記載の不定型耐火物の乾燥、焼成方法。
JP9253743A 1997-09-18 1997-09-18 不定型耐火物の乾燥、焼成方法 Withdrawn JPH1192236A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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