JPH0557425A - 取鍋用保温蓋 - Google Patents

取鍋用保温蓋

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JPH0557425A
JPH0557425A JP23894291A JP23894291A JPH0557425A JP H0557425 A JPH0557425 A JP H0557425A JP 23894291 A JP23894291 A JP 23894291A JP 23894291 A JP23894291 A JP 23894291A JP H0557425 A JPH0557425 A JP H0557425A
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JP
Japan
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ladle
lid
temperature
heat
molten steel
Prior art date
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Pending
Application number
JP23894291A
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English (en)
Inventor
Sumio Yamada
純夫 山田
Takemi Yamamoto
武美 山本
Nozomi Tamura
望 田村
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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  • Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 取鍋用の保温蓋の内面に発熱体を設置する。 【効果】 連鋳中の溶鋼の温度降下量を大幅に低減で
きる。溶鋼に直接燃焼排ガス等を触れさせないため鋼
中品質が変化しない。スラグが高温に保たれているの
で、連鋳終了後の排滓も容易となる。取鍋フリーボー
ド耐火物温度を高温に保持できるので、サイクリックに
使用する鍋の場合、転炉の出鋼温度の低減やVOD処理
中の温度降下の低減が期待できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、溶融金属を取鍋で保
持する場合に、その保温を好適に司る取鍋用保温蓋に関
する。
【0002】
【従来の技術】溶鋼などの溶融金属を鋳造する際に用い
られる溶融金属保持用の取鍋において、内部に導入した
溶融金属の温度降下を防ぐために保温蓋を設置すること
は良く知られた技術(例えば実公昭57-97673号公報、同
60−5974号公報)であり、かような保温蓋を使用するこ
とによって、鋳造中の温度降下量を、鋳造時間30分当た
り 9.3℃程度まで抑えることができる。しかしながら鋳
造時間が 100分を超えるような長時間にわたる場合に
は、鋳造末期には溶融金属の温度が鋳造に不適な程度ま
で降下し、その結果最後まで鋳造を完遂することができ
なくなってしまう。
【0003】この点、連鋳操業の場合には、タンディッ
シュに溶融金属を加熱するためのヒーターを設置するこ
とによって上記の問題をある程度解決することが可能で
ある( 例えば特公昭60−2146号公報) 。しかしながら容
量の点では、タンディッシュに比べると取鍋の方が大き
いことから、タンディッシュヒーターだけでは取鍋から
注湯する際に生ずる上記トラブルを完全に回避すること
はできない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】取鍋内の溶融金属の温
度を鋳造に適した温度に保持することは、鋳片品質を良
好に保つ上で必須の要件である。一例を上げると、低炭
アルミキルド鋼の連続鋳造の際には、タンディッシュ内
溶鋼温度を(凝固温度+35℃)程度を目標に±15℃の範
囲に維持することが良好とされ、そのためには取鍋内溶
鋼温度を(凝固温度+55℃)程度を目標に±15℃の範囲
に維持することが望まれる。すなわち温度の変動幅を30
℃程度におさめるべく溶鋼温度の降下防止を図る必要が
ある。
【0005】溶鋼温度の降下防止手段としては、保温
フラックスの使用(焼灰、モミガラなど)、断熱れん
が施工、保温蓋の使用などが一般に用いられている。
しかしながらその効果が不十分であることは、保温蓋の
場合について前述したとおりである。図4に、溶鋼を保
温フラックスと保温蓋との併用下に160 ton/ヒートで80
分間鋳造した場合の温度降下量の計算結果を示す。図4
から明らかなように、保温フラックスと保温蓋とを併用
した場合でも、鋳造初期と末期とでは50℃程度の温度差
が生じてしまう。
【0006】そこで発明者らは、かかる温度降下が生じ
る原因について分析したところ、その70〜80%以上が溶
鋼表面からの熱放散であることが判明した。その理由
は、れんが面を通しての伝熱によるロスはすでにれんが
が十分に平衡状態になっていることから極く少ない反
面、溶鋼表面からの輻射伝熱は蓋の内面温度が低いこと
もあって大きな熱ロスにつながるものと考えられる。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、上述した問
題を解決するために、保温蓋の内面温度を高め、溶融金
属表面からの輻射伝熱損失を妨げることによって、溶融
金属の温度降下を防止しようとするものである。
【0008】すなわちこの発明は、蓋の内面に発熱体を
そなえることを特徴とする取鍋用保温蓋である。通常保
温蓋は、耐火物で施工されており、使用中の温度は 200
〜600 ℃程度である。この発明はかかる保温蓋の内面に
発熱体を設置し、この発熱体を利用することによって、
内面温度を常時、1000℃以上に保ち、もって溶融金属か
らの伝熱量を低減するのである。
【0009】
【作用】この発明において、発熱体としては、LPGな
どを燃焼させ、その燃焼熱を利用する耐火物プレート
や、直接通電して発熱させる SiCプレート又は棒状体あ
るいはアルミナグラファイトプレート又は棒状体などの
炭素含有炭化物及びタングステンプレート又は棒状体な
どの電気抵抗の大きい金属などが有利に適合し、その好
適使用において1000℃以上に発熱させることができる。
【0010】図1(a)〜図3(a)にそれぞれ、蓋の
内面に発熱体を設置した場合を平面で、また図1(b)
〜図3(b)には各蓋を取り付けた取鍋の全体を断面で
それぞれ示す。図1は、蓋の内面に発熱体としてガスバ
ーナを設置したもので、図中番号1は鉄皮、2は取鍋耐
火物、3は溶融金属、4はスラグ、5は蓋の耐火物、6
は加熱用耐火物プレート、そして7がバーナーであり、
8は燃料管、9は支燃性ガス管、10は排気孔である。図
2は、蓋の内面に発熱体として通電発熱プレートを設置
したもので、構成の骨子は図1と共通するので同一の番
号を付して示し、図中番号11が通電発熱プレート、12が
電気供給部である。図3は、図2と同様に、蓋の内面に
発熱体として通電発熱棒状体を設置したもので、図中番
号13が通電発熱棒状体である。
【0011】この発明に従い、蓋の内面に発熱体を設置
することにより、鋳造中の取鍋内溶鋼の温度ロスは通常
の保温蓋を使用した場合に比べ、1分当たり 0.6℃から
0.3℃まで半減させることができる。この理由は、従
来、保温蓋内面への輻射伝熱でロスしていた熱が、保温
蓋内面の表面温度が1000℃まで高められることによって
下記式で示したように減少することによる。溶鋼表面に
存在するスラグの表面温度を1100℃と仮定すると、輻射
則により に低減される。
【0012】この発明によれば、溶鋼に直接熱を加える
場合に比べて、溶鋼の汚染が少ないという利点がある。
なお単に取鍋と保温蓋の間の狭い空間で燃料を燃やして
も、供給できる熱は限られており、ほとんどは無駄に排
ガスと一緒に逃げてしまう。また黒鉛電極からアーク加
熱することは可能ではあるが、黒鉛に起因したカーボン
ピックアップが避けれない。
【0013】
【実施例】ヒートサイズ 160 ton/ヒートのV
OD処理を行った後、平均 2.0 ton/分の鋳造速度で連
続鋳造を行った時の温度履歴を、この発明と比較例とで
対比して図5に示す。発明例では、直径 4.5m の蓋の内
面にCガスを燃焼させることによってポーラスアルミナ
を発熱させる60cm×60cmサイズの発熱体を30個設置し
た。ここにCガスは4300 kcal/Nm3 の熱量を有してお
り、40 Nm3/hの燃焼が可能で、最大1200℃の表面温度が
得られる。加熱は連鋳設備に取鍋が到着した以後実施し
た。この時刻は連鋳スタート時刻にほぼ等しい。また温
度測定は取鍋で行った。ここに測定に用いた温度計は市
販のPr-Rh 型の使い捨て温度計である。
【0014】比較例ではVOD処理終了後、連鋳設備ま
で移動し、鋳造を開始したが、開始から終了までの間に
取鍋内溶鋼は55℃温度降下を生じた。これに対し、この
発明に従う保温用蓋付き取鍋を用いた場合は、ポーラス
アルミナの溶鋼上スラグ表面と対面している面の温度を
1010℃に保持でき、その結果鋳造終了時における温度降
下量は35℃であった。とくにこの発明に従う発熱をスタ
ートさせた連鋳スタート時から連鋳終了時までを比較す
ると、比較法では降下量が47℃であったのに対し、この
発明法では降下量は25℃にすぎなかった。なおスラブ品
質では、鋼中のトータル酸素量に両者で差はなかった。
【0015】
【発明の効果】この発明では、取鍋等の受鋼溶器の蓋の
溶鋼対向面を1000℃以上に加熱することができ、ひいて
は以下に述べるような効果が奏する。 (1) 連鋳中の溶鋼の温度降下量を大幅に低減できる。 (2) 溶鋼に直接燃焼排ガス等を触れさせないため鋼中品
質が変化しない。 (3) スラグが高温に保たれているので、連鋳終了後の排
滓も容易となる。 (4) 取鍋フリーボード耐火物温度を高温に保持できるの
で、サイクリックに使用する鍋の場合、転炉の出鋼温度
の低減やVOD処理中の温度降下の低減が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、内面に発熱体としてガスバーナを設
置した蓋の平面図である。 (b)は、上記の蓋を組み込んだ取鍋の断面図である。
【図2】(a)は、内面に発熱体として通電発熱プレー
トを設置した蓋の平面図である。 (b)は、上記の蓋を組み込んだ取鍋の断面図である。
【図3】(a)は、内面に発熱体として通電発熱棒状体
を設置した蓋の平面図である。 (b)は、上記の蓋を組み込んだ取鍋の断面図である。
【図4】従来取鍋を用いた場合の鋳造時間の温度降下量
との関係を示したグラフである。
【図5】この発明の保温用蓋を組み込んだ取鍋と従来取
鍋を用いた場合の鋳造時間の温度降下量との関係を比較
して示したグラフである。
【符号の説明】
1 鉄皮 2 取鍋耐火物 3 溶融金属 4 スラグ 5 蓋の耐火物 6 加熱用耐火物プレート 7 バーナー 8 燃料管 9 支燃性ガス管 10 排気孔 11 通電発熱プレート 12 電気供給部 13 通電発熱棒状体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蓋の内面に発熱体をそなえることを特徴
    とする取鍋用保温蓋。
JP23894291A 1991-08-27 1991-08-27 取鍋用保温蓋 Pending JPH0557425A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23894291A JPH0557425A (ja) 1991-08-27 1991-08-27 取鍋用保温蓋

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23894291A JPH0557425A (ja) 1991-08-27 1991-08-27 取鍋用保温蓋

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Publication Number Publication Date
JPH0557425A true JPH0557425A (ja) 1993-03-09

Family

ID=17037573

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JP23894291A Pending JPH0557425A (ja) 1991-08-27 1991-08-27 取鍋用保温蓋

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007131721A1 (de) * 2006-05-16 2007-11-22 Sms Demag Ag Heizeinrichtung zum vorwärmen eines flüssigmetall-transportbehälters
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