JPS6027160B2 - 高周波誘導高温炉 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高温炉、特に高周波誘導高温焼結炉の加熱体構
造の改良に関する。

高温競絹炉、例えば２０００ｑ０にも達する高い焼縞温
度が必要な一定範囲の気孔率を有するＡ夕２０３管の競
結炉では、従来モリブデン綾にＡ〆２０３をプラズマ被
覆した抵抗発熱体を使用しているが、高温度によるモリ
ブデンの再結晶による腕化と焼縞炉炉内雰囲気（一例と
して３５％日２、６２％Ｎ２、数％の弦０、０２および
徴量のＮａ、Ｓｉ○ 等からなる）中の不純物による侵
蝕によって前記抵抗発熱体は数日間の使用によって破壊
されることが周知であり、従ってコスト上高価な消耗品
となっている現状である。

本発明は、上記の如き従来方式の有用な改良に係り、前
記特許請求の範囲各項に明記した構成からなるものであ
る。

本発明を添付図面に示す高周波誘導高温暁給炉の一実施
態様に基づいて詳述する。

第１図に示す焼縞炉は、一定範囲の気孔率を有するＡ夕
２０３管（核燃料被覆用）等の焼綾に用いるものであり
、焼縞炉本体は構造用セラミック材または耐火レンガか
らなる炉床１と取り外し自在の反射方式の炉蓋７とから
なり、該炉床１と炉蓋７とは公知のガス封止手段８、例
えばサンドシール等で封止してある。

なお暁結炉炉内雰囲気用の給排気管、炉蓋移動機構等を
当然具備しているが、何れも周知方式であり特に図示し
ていない。炉床１の最下層には高融点金属小片が相互に
接融または重なりあって配設して高温発熱体２を構成し
、この高融点金属集積体は炉床下方に設けた高周波誘導
加熱用コイル５への通電により、高温発熱体となる。即
ち、本発明では金属小片が互に接触して積み重ねられて
おり、閉回路を多数形戊している。従って、これらを貫
通する磁束の変化によろうず電流（Ｅｄｄｙｃｕｍｅｎ
ｔ）は金属小片のみでなく、接続された小片の閉回路に
も流れる。しかも金属小片同志の接触抵抗は該小片内部
の電気抵抗より桁違いに大きいため、高周波による発熱
量は圧倒的に金属小片のみの発熱量に比べて大であるし
、また高周波の周波数も低くてよく、これらの効果によ
りジュール熱が発生して被加熱体（金属小片）の温度が
上昇されるものである。前記高融点金属の例としてはモ
リブデン、タングステン、タンタル、およびレニウム等
が用いられる。上記高温発熱体２はセラミック粉体また
はセラミック粉体および板状体の混合物３で被覆、埋設
させることにより、該発熱体が炉内雰囲気ガスの対流等
に直接さらされることを防止すれば、該発熱体は雰囲気
ガス中の不純物による侵蝕が防止され、再結晶による腕
化を生起しても、破壊されることがなく発熱体としての
寿命を保持することができる。

更に前記セラミック被覆層の材質に高電気伝導度を有す
るセラミック材料、例えばＺｒＱ、Ｚの２（８０％）十
Ｃｅ０２（２０％）またはＵ０２等の如き高温において
著しい電気伝導度を有するセラミック材料を用いること
により、前記セラミック被覆層自体をも高温発熱体とし
て利用することができ高温度発生の補助とすることがで
きる。

更に、前記セラミック被覆層３の上面に、炉内雰囲気ガ
スに対して高い耐蝕性を有する材料、例えばＡＩ２０３
被覆タングステン粉末、ＺｒＢ被覆タングステン粉末ま
たはレニウム被覆タングステン粉末等の第２の被覆層４
を設けることにより、前記発熱体の保護に寄与すること
ができる。

また、前記第２被覆層４を熱電導度の大なる材質、例え
ば金属箔または金属粉（例えばタングステン、タンタル
金属）を用いることにより、炉内の均熱度を高めること
ができる。

図面において、６は炉床外壁支持構造、例えば鋼製シェ
ルであり、９は表面にＡＩ２０３を被覆したフック１０
等により炉内に保持した被処理物であるＮ２０３管を示
す。

第２図は本発明の別の実施態様の１例を示す高周誘導高
温炉の軸方向断面図を示し、この高温炉は被処理物であ
るＡＩ２０３管等を転勤、移行させかっ雰囲気ガス注入
手段を付設した高温炉である。

第２図において、２１は炉体および炉蓋内面の山２０３
内張であり、被処理物９は炉床内面肩部（Ｎ２０３の内
張が施してある）上に両端部を懸架し、転勤移行し乍ら
焼成される。２２は雰囲気ガス注入管を示し、多数の分
岐管２３を経て通気性の耐火材２４を通過し、炉内に雰
囲気ガスが注入される。

なお前記した通気性耐火材は分岐管の数に応じて通気性
の異なる耐火物を配設することにより雰囲気ガスの注入
量を調節することができ、従って前記発熱体の温度の不
整を微調節することができる。上記の如き構成とするこ
とにより、被処理物を連続的に処理することができ、発
熱体の保護雰囲気（気流）を容易に形成し得、更に炉内
温度を均等化しうる作用、効果がある。第２図において
、５′は上部に配設した誘導加熱用コイル、６′は炉蓋
のシェルを示し、その他の符号は第１図と同一部材を夫
々示す。本発明は上述した如き構成からなるものであり
、本発明装置の主たる作用、効果を列記すれば次の通り
である：｛１） 発熱体として小片（形状は何れでもよ
い）を集積し、互に接触させた状態であるから、再結晶
により腕化し、クラックを生じても発熱体としての作用
に支障がない。

■ 発熱体をセラミック被覆層で覆っているので、炉内
雰囲気ガスとの接触（対流等による）が極めて少なく、
従釆方式の如く炉内に曝露された発熱体に比しその侵蝕
による発熱体の消耗は感下とするこ沙できる。

‘３’発熱体は小片、被覆層の材料は粉体または粉体お
よび板状体との混合物であるので、これら材料のスクラ
ップ等を用いることができかつ特に予じめ成形加工等の
工程を省略し得て安価となり、しかも長寿命、安定操業
が可能となり従って運転費を極めて安価とすることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明高周波誘導高温炉をＡＩ２０３管の高温
焼結炉に用いる実施態様の断面図を示し、第２図は同じ
くＮ２０３管の連続式高周波誘導高温焼結炉の断面図で
り、図中、１は炉床、２は高融点金属小片の集積体から
なる高温発熱体、３は高温発熱体２を被覆、埋設するセ
ラミック粉体または板状体混合物、４は第２被覆層、５
，５′は誘導加熱用コイル、６，６′は炉体シェル、７
は炉蓋、８はシール手段、９は被処理物、１０は支持用
フック、２１はＡＩ２０３内張、２２は雰囲気ガス没入
管、２３は分岐管、２４は通気性耐火材を夫々示す。 簾「図 兼２図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 高温炉炉底上に、相互に接触させて積み重ねて配置
   された高融点金属の多数の小片と、これら小片の集積体
   上に被覆層として配設されたセラミツク粉体又はセラミ
   ツク粉体および板状体混合物とからなり、これら小片の
   集積体を高周波電力の印加による高温発熱体とすること
   を特徴とする高周波誘導高温炉。 ２ 前記セラミツク粉体またはセラミツク粉体および板
   状体混合物の被覆層の材料は高温度において高電気伝導
   度を有する特許請求の範囲第１項記載の高周波誘導高温
   炉。 ３ 前記セラミツク粉体またはセラミツク粉体と板状体
   の混合物被覆層の材料上に、焼結炉内雰囲気ガスに対し
   て高耐蝕性材料の被覆層を設けることからなる特許請求
   の範囲第１項記載の高周波誘導高温炉。 ４ 前記セラミツク粉体またはセラミツク粉体と板状体
   の混合物被覆層の材料上に配設する高耐蝕性材料被覆層
   に熱伝導度の大なる材料を用いることからなる特許請求
   の範囲第１項記載の高周波誘導高温炉。