JPH1191057A - 成形用表皮材及び積層成形体 - Google Patents

成形用表皮材及び積層成形体

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JPH1191057A
JPH1191057A JP25713697A JP25713697A JPH1191057A JP H1191057 A JPH1191057 A JP H1191057A JP 25713697 A JP25713697 A JP 25713697A JP 25713697 A JP25713697 A JP 25713697A JP H1191057 A JPH1191057 A JP H1191057A
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molding
layer
resin
olefin
skin material
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JP25713697A
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Hitoshi Nakamichi
均 中道
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Kyowa Leather Cloth Co Ltd
Original Assignee
Kyowa Leather Cloth Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境に対する汚染が少なく、また、リサイク
ル性にも優れ、耐薬品性、耐擦傷性及び耐候性に優れた
成形用表皮材と積層成形体を提供する。 【解決手段】 成形用表皮材10は、最外層にウレタン
系樹脂からなる透明表面層11を有し、かつ、オレフィ
ン系の樹脂及び/又はゴムからなる表皮基材層15を有
している。また、必要に応じて、透明表面層11と表皮
基材層15との間に接着剤層12と、印刷層13を有す
る。ウレタン系樹脂は、特にポリカーボネートポリオー
ル、低分子ジオール、ジアン類、ジイソシアネートとの
反応によって形成されたものが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形用表皮材及び
この成形用表皮材を用いた積層成形体に係り、家具、建
材、自動車内装材、自動車外装材、オートバイのカウル
・フェンダー類、家電製品、化粧品ケース等に使用さ
れ、耐薬品性、耐擦傷性、および耐候性に優れた成形用
表皮材及びこの成形用表皮材を用いた積層成形体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、成形用表皮材の表皮基材層の材質
としては、加工適性、印刷適性、エンボス(絞押し)適
性等に優れ、可塑剤の添加量により硬度を容易に調節で
き、また、安価である等の利点があるため、塩化ビニル
樹脂や、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等からなるシ
ート、フィルム等が広く用いられてきた。
【0003】また、本出願人は、先に成形用表皮材の表
皮基材層の材質として、オレフィン系樹脂組成物を使用
したものを提案している(特開平8−3380)。表皮
基材層の材質としてオレフィン系樹脂組成物を使用した
ものは、燃焼時に発生するガスが焼却炉を傷めることが
なく、かつ、環境を汚染することが少なく、またリサイ
クル性にも優れている。
【0004】しかしながら、このようにオレフィン系樹
脂組成物を表皮基材層に使用した成形用表皮材において
は、その表面が擦られると傷が発生しやすく、また、耐
候性が十分でないため、長期的に使用すると表面が変色
及び劣化しやすく、商品価値が低下する問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本出願人は、
最外層にアクリル系樹脂層からなる透明表面層を有し、
かつ、表皮基材層にオレフィン系樹脂組成物を有する成
形用表皮材を提案している(特願平8−04522
6)。
【0006】しかしながら、このような最外層にアクリ
ル系樹脂層からなる透明表面層を有する成形用表皮材の
場合、アルコール類、芳香族炭化水素系、酢酸エステル
系等による耐薬品性が劣るため、使用できる部位がある
程度制限される問題があった。また、透明表面層がアク
リル系樹脂層からなる成形用表皮材の場合、真空成形等
の熱成形時に絞(しぼ)が流れて成形品に所望の絞を発
現させることができないという問題と、真空成形等の熱
成形時にツヤが出るため、ソフト感のあるツヤ消しの成
形品を製造することが困難であるという問題があった。
【0007】本発明の第1の目的は、燃焼時に発生する
ガス等が焼却炉を傷めることがなく、かつ、環境を汚染
することが少なく、また、リサイクル性にも優れている
というオレフィン系樹脂組成物の利点を生かしながら、
耐薬品性、耐擦傷性及び耐候性に優れたソフト感のある
ツヤ消し調の成形用表皮材を提供することにある。本発
明の第2の目的は、上記の特性を有する成形用表皮材と
成形基材との積層構造を有するソフト感のあるツヤ消し
調の積層成形体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明の成形用表皮材は、最外層にウレタン系
樹脂からなる透明表面層を有し、かつ、オレフィン系の
樹脂及び/又はゴムからなる表皮基材層を有することを
特徴とする。また、上記した目的を達成するために、本
発明の積層成形体は、最外層にウレタン系樹脂からなる
透明表面層を有し、かつ、オレフィン系の樹脂及び/又
はゴムからなる表皮基材層を有する成形用表皮材と成形
基材との積層構造を有することを特徴とする。
【0009】本発明の積層成形体は、大半がオレフィン
系の樹脂及び/又はゴムからなるため、燃焼時に発生す
るガスが焼却炉等を傷めることがなく、かつ、環境を汚
染することが少なく、またリサイクル性にも優れてい
る。この積層成形体の表面に形成される透明表面層は、
ウレタン系樹脂からなり、耐薬品性、耐擦傷性及び耐侯
性に優れ、長期の使用に際しても変色及び劣化が少な
く、さちに真空成形等の熱成形時に絞が流れにくく、ツ
ヤ変化が少ない。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明における透明表面層を構成するウレタン系
樹脂は、イソシアネート基を2個以上含有するイソシア
ネートと水酸基を2個以上含有するポリオールとの反応
によって得られる。本発明におけるウレタン系樹脂は、
水酸基を2個以上含有するポリオールとして特にポリカ
ーボネートポリオールが好ましく、イソシアネート基を
2個以上含有するイソシアネートとしては水素化ジイソ
シアネートが好ましく、これらの成分と共に更に低分子
量ジオールとジアミン類との反応によって得られたもの
が好適である。
【0011】ポリカーボネートポリオールは分子量が5
00〜4000、より好ましくは1000〜3000、
特に好ましくは2000程度である。水素化ジイソシア
ネートとしては、特に水素化MDI(4,4’−メチレ
ンビスシクロヘキシルイソシアネート)が好適である。
【0012】低分子量ジオールは炭素数2〜6、好まし
くは炭素数6のものが望ましく、ジアミン類は炭素数2
〜20の異なる炭素数のジアミン類を単独使用または併
用することが好ましく、より好ましくはこれらのジアミ
ン類の単独使用または2種併用することが望ましく、さ
らに好ましくは炭素数2、炭素数10、炭素数13の3
種のジアミンをそれぞれ単独使用または併用することが
望ましい。
【0013】ウレタン系樹脂には、透明性、耐候性等の
諸物性を損なわない範囲内で、アクリル系樹脂、シリコ
ン系樹脂、フッ素系樹脂等の樹脂をブレンドあるいは共
重合しても良い。また、ウレタン系樹脂は、透明表面層
を形成する場合、ウレタン系樹脂溶液として用られる。
ウレタン系樹脂溶液は、平均分子量が200,000〜
300,000、好ましくは約250,000であり、
不揮発分(加熱乾燥140℃×2hr)は10〜80重
量%、好ましくは24〜26重量%、粘度(BM型粘度
計)は500〜30000cps/25℃、好ましくは
6000〜8000cps/25℃が望ましい。
【0014】また、ウレタン系樹脂溶液に含有される溶
媒は、ジメチルホルムアミド、トルエン、アルコール等
が好ましい。アルコールとしてはプロピレングリコール
モノメチルエーテルが好ましく、ウレタン系樹脂溶液に
含有される溶媒はジメチルホルムアミド(30〜40重
量%)、トルエン(20〜30重量%)、アルコールと
してのプロピレングリコールモノメチルエーテル(5〜
10重量%)が望ましい。
【0015】ウレタン系樹脂からなる透明表面層はオレ
フィン系の樹脂及び/又はゴムからなる表皮基材層上に
形成される。透明表面層の形成手段は、例えば、離型処
理したPET(ポリエチレンテレフタレート)等のフイ
ルム上にリバースコーター等でコーティングすることに
よってウレタン系樹脂層を形成し、このウレタン系樹脂
層を表皮基材にドライラミネートする手段等を用いるこ
とができる。
【0016】ウレタン系樹脂からなる透明表面層の厚み
は、5〜300μm、好ましくは10〜200μm、さ
らに好ましくは20〜100μmであることが望まし
い。厚みが5μmよりも薄いと耐薬品性、耐擦傷性、耐
候性等の物性が低下するため好ましくなく、また、厚み
が300μmよりも厚くしても物性の向上がなく、コス
ト面から300μm以下で十分である。
【0017】表皮基材層を構成するオレフィン系の樹脂
及び/又はゴムとしては、(l)ハード成分としての
(A)熱可塑性オレフィン系樹脂と、ソフト成分として
の(B)水添スチレン系共重合体とのブレンドタイプの
オレフィン系樹脂組成物、及び/又は(2)熱可塑性オ
レフィン系エラストマーを主成分とするオレフィン系樹
脂組成物が望ましい。
【0018】表皮基材層を構成するオレフィン系の樹脂
及び/又はゴムにおける(l)ハード成分としての
(A)熱可塑性オレフィン系樹脂とは、エチレン、プ
ロピレン、又は炭素数4〜10のα−オレフィン、例え
ば、ブテン1、4−メチル−1−ペンテン等の単独重合
体又は共重合体、エチレン又はプロピレンを主成分と
し、これらと共重合しうる他のモノマー(例えば酢酸ビ
ニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等)
との共重合体等が例示される。
【0019】プロピレン系樹脂の場合には、得られるフ
ィルム・シートの透明性、メルトフローレート、曲げ弾
性率、融点、及び結晶性などの点から目的に応じて任意
に選定すればよいが、特にプロピレンを主成分とするエ
チレン−プロピレンランダム共重合体が好適である。プ
ロピレンを主成分とするエチレン−プロピレンランダム
共重合体は、ポリマーの立体規則性が乱れて結晶性が比
較的低く、そのため透明度が高く柔軟性を付与すること
ができる。
【0020】このようなプロピレンを主成分とするエチ
レン−プロピレンランダム共重合体において、特に透明
性に優れ、メルトフローレート(JIS K 675
8)は0.3〜30g/10min.好ましくは0.3
〜9g/10min.曲げ弾性率(JlS K 675
8)は3000〜30000kgf/cm2 、好ましく
は4000〜13000kgf/cm2 、ビカット軟化
点(JIS K 6758)は70〜150℃のものが
望ましく、市販品としては、FS6632(住友化学
(株)製)、ハイポールB230(三井石油化学工業
(株)製)、ノーブレンGEB−G5(三井東圧化学
(株)製)などを挙げることができる。
【0021】エチレン系樹脂の場合には、特に耐衝撃強
度、透明性に優れた低密度ポリエチレン又は機械的特
性、耐熱安定性に優れた高密度ポリエチレンが好適であ
り、これらは単独又は併用して使用することができる。
これらのポリエチレンでは、例えば、溶融温度が70〜
140℃程度が好ましく、またメルトフローレート(J
IS K 6760)が0.3〜30g/10min.
好ましくは0.3〜10g/10min.のものが望ま
しい。
【0022】ブテン系樹脂としては、ブテン−1を主モ
ノマーとし、チーグラー系触媒を用いて重合された高立
体規則性の結晶性ポリマーが好適であり、これらのポリ
ブテンでは、溶融温度が70〜140℃程度が好まし
く、またメルトフローレート(JIS K 6760)
が0.3〜30g/10min.好ましくは0.3〜l
0g/l0min.のものが望ましい。
【0023】また、ハード成分としての(A)熱可塑性
オレフィン系樹脂は、上記した熱可塑性オレフィン系樹
脂の2種又は3種以上の混合物の方が望ましい。この混
合物としては、プロピレン系樹脂を必須成分とし、これ
に他の熱可塑性オレフィン系樹脂としてエチレン系樹脂
及び/又はブテン系樹脂を混合することが望ましい。ま
た、プロピレン系樹脂100重量部に対するエチレン系
樹脂及び/又はブテン系樹脂の混合割合はl〜100重
量部、好ましくはl〜75重量部、さらに好ましくはl
〜50重量部である。プロピレン系樹脂100重量部に
対してエチレン系樹脂及び/又はブテン系樹脂の混合割
合が、100重量部を越えると成形用表皮材の引っ張り
強度や伸び率などの物性が低下するため好ましくなく、
1重量部未満であると、加工性が低下し好ましくない。
【0024】また、ソフト成分としての(B)水添スチ
レン系共重合体としては、例えば、水添スチレン系ブロ
ック共重合体、水添スチレン系ランダム共重合体等が挙
げられるが、これらの水添スチレン系共重合体は必ずし
もすべての二重結合が飽和されていなくてもよい。水添
スチレン系ブロック共重合体としては、スチレン−ブタ
ジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプ
レン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエ
ンブロック共重合体、スチレン−SBRブロック共重合
体、スチレン−SBR−スチレンブロック共重合体等の
水添したものが例示される。水添スチレン系ブロック共
重合体の市販品としては、例えば、クレイトンG(シェ
ル化学(株)製)、ハイブラー((株)クラレ製)、タ
フテック(旭化成工業(株)製)等が挙げられる。
【0025】また、水添スチレン系ランダム共重合体と
しては、スチレンとブタジエンの水素添加したランダム
共重合体等が挙げられる。水添スチレン系ランダム共重
合体の市販品としては、例えば、ダイナロン(日本合成
ゴム(株)製)等が挙げられる。
【0026】ハード成分としての(A)熱可塑性オレフ
ィン系樹脂に対するソフト成分としての(B)水添スチ
レン系共重合体の混合割合は、l〜200重量部:l〜
200重量部、好ましくは50〜150重量部:10〜
80重量部、さらに好ましくは80〜120重量部:2
0〜60重量部である。ハード成分としての(A)熱可
塑性オレフィン系樹脂に対するソフト成分としての
(B)水添スチレン系共重合体の混合割合が、200重
量部を越えると柔らかすぎて加工性が低下するため好ま
しくなく、1重量部未満だと結晶性が高過ぎて加工性が
低下し好ましくない。
【0027】次に本発明における表皮基材層を構成する
(2)熱可塑性オレフィン系エラストマーを主成分とす
るオレフィン系樹脂組成物中の熱可塑性オレフィン系エ
ラストマーとしては、特公昭53−21021で公知
のエチレン−α−オレフィン共重合ゴムの部分架橋物と
オレフィン系樹脂との逐次混練混合物、特公昭53−
34120で公知のエチレン−α−オレフィンとオレフ
ィン系樹脂との同時混練部分架橋物、特公昭62−5
9139で公知のエチレン−α−オレフィン共重合ゴム
とエチレン系樹脂との部分共架橋物、ゴム状物及びオレ
フィン系樹脂等との混合物等が例示される。熱可塑性オ
レフィン系エラストマーの市販品としては、ミラストマ
ー〔三井石油化学工業(株)製〕、住友TPE〔住友化
学工業(株)製〕等が挙げられる。該熱可塑性オレフィ
ン系エラストマーに加工性改良等の目的で熱可塑性オレ
フィン系樹脂、熱可塑性オレフィン系ゴム又は熱可塑性
オレフィン系グラフト共重合体を添加することが望まし
い。
【0028】ここで、熱可塑性オレフィン系樹脂とは、
前記ハード成分としての(A)熱可塑性オレフィン系樹
脂と同一のものである。また、熱可塑性オレフィン系ゴ
ムとは、エチレン−プロピレン−共重合ゴム、エチレン
−プロピレン−非共役ジエンゴム、ポリイソブチレン、
ブチルゴム、プロピレン−1−ブテン共重合ゴム、水添
スチレン−ブタジエン共重合ゴム等が例示される。さら
に熱可塑性オレフィン系グラフト共重合体とは、エチレ
ン−プロピレン共重合ゴムとアクリロニトリル−スチレ
ンのグラフト共重合体、プロピレンを主成分とするエチ
レン−プロピレン共重合体とアクリロニトリル−スチレ
ンのグラフト共重合体等が例示される。
【0029】また、本発明において、(1)のオレフィ
ン系樹脂組成物と(2)のオレフィン系樹脂組成物は併
用することも可能である。本発明における透明表面層、
表皮基材層には、必要に応じて特性を改良するために任
意の成分を添加することができる。任意の成分として、
例えば、紫外線吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤、耐光
安定剤、着色剤等を挙げることができる。
【0030】また、本発明において、上記した透明表面
層と表皮基材層との間に印刷層が形成され、この印刷層
を介して成形用表皮材に高級感、意匠性等が付与される
ようにしても良い。
【0031】印刷層を形成するインキの主要樹脂として
は、通常のPVC系インキ、PVC/アクリル系インキ
の他に2液硬化型のウレタン系樹脂、低塩素化オレフィ
ン系樹脂、低塩素化オレフィン系樹脂/低塩素化EVA
系樹脂のブレンド物などが好ましい。また、顔料の分散
性や印刷適性の改良等の目的で、水酸基やカルボキシル
基などを導入した変性ポリプロピレンの低塩素化物や変
性EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)の低塩素化
物も好ましい。
【0032】印刷層を形成するインキには顔料等の着色
剤が含有される。使用する顔料としては、通常の着色顔
料の他にパール顔料、ビーズ顔料、雲母系やアルミニウ
ム系の光輝性顔料等が使用でき、これらの顔料の使用に
よって化粧シートに意匠性を付与することができる。ま
た、印刷層を形成するインキには、必要に応じて特性を
改良するため、紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐光安定剤
等の任意の成分を添加できる。
【0033】本発明において、表皮基材層の形成方法と
しては、カレンダー法、押し出し法等が挙げられるが、
カレンダー法の方が多品種生産に向いている等の点で望
ましい。表皮基材層の厚みは、成形用表皮材の層構造や
その用途により異なるが、引き裂き強度等の物性又は取
り扱い易さの点から、0.05〜1mm程度が望まし
い。
【0034】本発明の透明表面層と表皮基材層との貼り
合わせには接着剤を使用するが、その接着剤としては、
2液硬化型のエステル系接着剤、2液硬化型のウレタン
系接着剤、2液硬化型のポリエステル・ウレタン系接着
剤が好適であり、中でも2液硬化型のウレタン系接着剤
が望ましい。
【0035】ウレタン系接着剤の主要樹脂としては、接
着性が十分であれば特に制約はないが、例えば、(A)
(l)ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオー
ル、ポリカーボネートポリオールの少なくとも1種、
(2)炭素数2〜8の低分子量ジオール、(3)三官能
ポリエーテル、(4)ジイソシアネートを含む主剤と、
(B)イソシアネートからなる硬化剤と、を含むウレタ
ン系樹脂を主要樹脂とするのが望ましい。
【0036】また、成形用表皮材に良好な感触が求めら
れる場合、成形用表皮材は発泡層を有することが望まし
い。発泡層は成形用表皮材中最も成形基材側に位置する
ように設けられていることが望ましい。発泡層として
は、ポリオレフィン系発泡層が望ましく、ポリオレフィ
ン系発泡層としては、プロピレン系樹脂(例えば、ホモ
ポリプロピレン、プロピレン−エチレンランダム共重合
体、プロピレン−エチレンブロック共重合体)及び/又
はエチレン系樹脂(例えば、高密度ポリエチレン、線状
低密度ポリエチレン)等のオレフィン系樹脂を主に配合
された発泡体等が好ましい。
【0037】ポリオレフィン系発泡層の圧縮硬さは、
0.5〜2.1kgf/cm2 (JIS K 676
7)が好ましい。圧縮硬さが0.5kgf/cm2 より
も小さいと、ポリオレフィン系発泡層を表皮基材層と貼
り合わせた際にポリオレフィン系発泡層が潰れるため好
ましくなく、一方、圧縮硬さが2.1kgf/cm2
りも大きいと、積層成形体の感触が硬くなり好ましくな
い。
【0038】また、ポリオレフィン系発泡層の発泡倍率
は5〜30倍、好ましくは10〜25倍が望ましい。発
泡倍率が5倍よりも小さいと、積層成形体の感触が硬く
なり好ましくなく、一方、発泡倍率が30倍よりも大き
くなると、発泡層のみが柔らかくなりすぎて積層成形体
としては底つき感が出て感触が好ましくない。
【0039】ポリオレフィン系発泡層の厚みは、0.1
〜20mm,好ましくは0.5〜5mm程度の範囲で選
定されてよい。このようなポリオレフィン系発泡層に使
用される材料としては、PPAM(東レ(株)製)、P
PSM(東レ(株)製)等が挙げられる。成形用表皮材
中にポリオレフィン系発泡層を有することにより極めて
良好な感触を有することになる。
【0040】上記の発泡層を有する場合、成形用表皮材
の表皮最外層としては、絞(しぼ)付き表皮を使用する
と、発泡層の表面凹凸が表皮最外層に面荒れとして影響
することがないので好ましい。
【0041】このように成形される成形用表皮材に対し
てオレフィン系の樹脂及び/又はゴムからなる成形基材
が積層された積層成形体が形成される。成形基材として
のオレフィン系の樹脂及び/又はゴムとしては、熱可塑
性オレフィン系エラストマー、熱可塑性オレフィン系樹
脂、熱可塑性オレフィン系ゴム、又は熱可塑性オレフィ
ン系グラフト共重合体の群から選ばれる少なくともl種
の重合体からなることが、成形用表皮材との接着性の点
で望ましい。成形基材の厚みは、成形できる厚みであれ
ば特に制限はないが、0.5〜8.0mm、好ましくは
1.0〜5.0mm程度である。
【0042】
【実施例】
〔実施例1〕 〔図1に示す成形用表皮材10の層構成〕 透明表面層11 :ウレタン系樹脂(分子量約2000
のポリカーボネートポリオール、炭素数6の低分子量ジ
オール、炭素数2と10と13の3種のうち少なくとも
1種類からなるジアミン類、及び水素化MDIからなる
2種類のウレタン系樹脂のブレンド品)、厚み約20μ
m、表面は砂目絞付き 接着剤層12 :2液硬化型のウレタン系接着剤、厚
み6μm(乾燥後) 印刷層13 :2液硬化型のウレタン系インキ使
用、茶色の着色インキで3つの異なる木目調の版を重ね
てグラビア印刷 プライマー層14:2液硬化型のウレタン系プライマー
剤使用、厚み2μm(乾燥後) 表皮基材層15:(プロピレンを主成分とするエチレン
−プロピレンランダム共重合体/ポリブテン/水添スチ
レン−ブタジエン共重合ゴム)配合系に紫外線吸収剤を
0.8重量%添加、厚み200μm、茶色に着色
【0043】〔図1に示す成形用表皮材10の製造方
法〕シリコン系樹脂で離型処理したPET(ポリエチレ
ンテレフタレート)フィルムに、リバースロールコータ
ーにてウレタン系樹脂溶液(UP−4235:特殊色料
工業社製)をコーティング・乾燥し、PETフィルム上
にウレタン系樹脂の透明表面層11を得た。一方、表皮
基材層15をカレンダー法により成形した。次に、表皮
基材層15の表面をコロナ放電処理し、濡れ指数を44
dyn/cmとした。表皮基材層15の該コロナ放電処
理面に、グラビアロールコーティングにより2液硬化型
のポリウレタン系プライマー剤を塗布してプライマー層
14を得た。さらに、グラビア印刷により3版の木目柄
印刷を施し、印刷層13を形成した。その後、PETフ
ィルム付きの透明表面層11の透明表面層11側に、グ
ラビアロールコーティングにより紫外線吸収剤を0.3
重量%添加した2液硬化型のウレタン系接着剤を塗布・
乾燥して接着剤層12を形成し、表皮基材層15の印刷
層13面とドライラミネートした。次に、PETフイル
ムを剥がし、透明表面層11の面に砂目絞のエンボス
(絞付け)を行なって所望の成形用表皮材10を得た。
【0044】〔図2に示す積層成形体16の製造方法〕
Tダイの押出機により2mmの厚みで(プロピレンを主
成分とするエチレンープロピレンブロック共重合体/エ
チレン−α−オレフィン共重合体/タルク)配合系に茶
色系着色剤3重量%を添加した成形基材17を押し出し
しながら、前記成形用表皮材10を張り合わせ、積層成
形体16を得た。この積層成形体16をその後さらに真
空成形して所望の積層成形体16を得た。
【0045】〔積層成形体の評価〕得られた積層成形体
16の表面のツヤは真空成形前のグロス値1.5(スガ
試験機(株)製のデジタル変角光沢計使用。測定角度6
0°)に対して真空成形後のグロス値1.8であり、真
空成形時の絞残りも良く、ソフト感のある大変好ましい
ツヤ消し調に仕上がっている。得られた積層成形体16
の表面の耐薬品性は、スポット試験(室温×24時間)
で、エチルアルコール、メチルアルコール、ヘキサン、
メチルエチルケトン、ベンゼン、トルエン及び酢酸エチ
ル等の場合全く変化が認められなかった。また、得られ
た積層成形体16の表面は、鉛筆硬度(JIS K−5
400鉛筆ひっかき試験)は1H程度であった。また、
耐候性は、サンシャインスーパーロングライフウェザー
メーター(スガ試験機(株)製)を用い、ブラックパネ
ル温度83±3℃、雨有り(120分中18分間、水を
スプレー)の条件下で2000時間試験を行なったとこ
ろ、外観上の変色及び劣化はほとんど認められなかっ
た。
【0046】〔実施例2〕 〔図3に示す成形用表皮材20の層構成〕 透明表面層21 :ウレタン系樹脂、厚み約30μm、
表面は指紋様の絞付き 接着剤層22 :2液硬化型のウレタン系接着剤、厚
み9μm(乾燥後) 表皮基材層23 :(熱可塑性オレフィン系エラストマ
ー/線状低密度ポリエチレン/プロピレンを主成分とす
るエチレン−プロピレンブロック共重合体)配合系にア
ルミニウム系パウダー0.2重量%、紫外線吸収剤及び
ヒンダードアミン系耐光安定剤を合わせて0.8重量%
添加、厚み150μm、半透明
【0047】〔図3に示す成形用表皮材20の製造方
法〕シリコン系樹脂で離型処理したPET(ポリエチレ
ンテレフタレート)フィルムに、リバースロールコータ
ーにてウレタン系樹脂溶液(UP−4235:特殊色料
工業社製)をコーティング・乾燥し、PETフィルム上
にウレタン系樹脂の透明表面層21を得た。一方、表皮
基材層23をカレンダー法により形成した。次に、表皮
基材層23の表面をコロナ放電処理し、濡れ指数を45
dyn/cmとした。その後、PETフィルム付きの透
明表面層21の表面に、グラビアロールコーティングに
より2液硬化型のウレタン系接着剤を塗布・乾燥して接
着剤層22を形成し、表皮基材層23のコロナ放電処理
面とドライラミネートした。次に、PETフイルムを剥
がし、透明表面層11の面に指紋様絞のエンボス(絞付
け)を行なって所望の成形用表皮材20を得た。
【0048】〔図4に示す積層成形体24の製造方法〕
前記成形用表皮材20を真空成形法で予備成形し、外周
の不要な部分をはさみ・カッターで取り除き、射出成形
用金型のキャビティー側に固定して成形基材25として
青色に着色したプロピレン系樹脂(プロピレンを主成分
とするエチレン−プロピレンブロック共重合体)を用い
て射出成形した。その後、開口部の不要な表皮をカッタ
ー等で取り除き、所望の積層成形体24を得た。
【0049】〔積層成形体の評価〕得られた積層成形体
24の表面のツヤは、グロス値1.7であり、真空成形
時の絞残りも良く、ソフト感のある大変好ましいツヤ消
し調に仕上がっている。得られた積層成形体24の表面
の耐薬品性は、スポット試験(室温×24時間)で、エ
チルアルコール、メチルアルコール、ヘキサン、ベンゼ
ン、トルエン、メチルエチルケトン及び酢酸エチル等の
場合、全く変化が認められなかった。また、得られた積
層成形体24の表面は、鉛筆硬度(JIS K−540
0鉛筆ひっかき試談)が2H程度であった。また、耐候
性は、サンシャインスーパーロングライフウェザーメー
ター(スガ試験機(株)製)を用い、ブラックパネル温
度83土3℃、雨有り(120分中18分間、水をスプ
レー)の条件下で2000時間試験を行なったところ、
外観上の変色及び劣化はほとんど認められなかった。
【0050】〔実施例3〕 〔図5に示す成形用表皮材30の層構成〕 透明表面層31 :ウレタン系樹脂、厚み50μm、表
面はヘアライン状の絞付き 接着剤層32 :2液硬化型のウレタン系接着剤、厚
み5μm(乾燥後) 印刷層33 :ライトグレー色の2液硬化型のウレ
タン系着色インキにて抽 象柄Gをグラビア印刷プライマー層34:2液硬化型の
ウレタン系プライマー剤使用、厚み3μm(乾燥後) 透明中間層35 :プロピレンを主成分とするエチレン
−プロピレンランダム共重合体に紫外線吸収剤を0.6
重量%添加、厚み100μm 印刷層36 :シルバーメタリック調のパール顔料
インキ(紫外線吸収剤を0.3重量%添加した低塩素化
ポリプロピレンを主要樹脂とするインキ)にて抽象柄H
を印刷 表皮基材層37 :(プロピレンを主成分とするエチレ
ン−プロピレンランダム共重合体/ポリブテン/水添ス
チレン−ブタジエン共重合ゴム)配合系に、グレー系の
着色剤0.5重量%、紫外線吸収剤0.8重量%添加、
厚み250μm
【0051】〔図5に示す成形用表皮材の製造方法〕シ
リコン系樹脂で離型処理したPETフィルムに、リバー
スロールコーターにてウレタン系樹脂溶液(UP−42
35:特殊色料工業社製)をコーティング・乾燥し、P
ETフィルム上にウレタン系樹脂の透明表面層31を得
た。一方、透明中間層35はTダイの押出法にて形成し
た。また、表皮基材層37は、カレンダー法により形成
し、さらに低塩素化ポリプロピレン系着色インキで抽象
柄H(飛び柄)をグラビア印刷し印刷層36を得た。次
に、透明表面層35と印刷層36付きの表皮基材層37
との鏡面絞のラミネートエンボス(張り合わせ同時絞押
し)を行ない、〔透明中間層35/印刷層36/表皮基
材層37〕の構成体を得た。
【0052】その後、透明中間層35の表面にコロナ放
電処理して濡れ指数を44dyn/cmとした。該コロ
ナ放電処理面に、グラビアロールコーティングにより2
液硬化型のウレタン系プライマー剤を塗布してプライマ
ー層34を得た。プライマー層34の上に、2液硬化型
のウレタン系着色インキにて抽象柄Gをグラビア印刷し
印刷層33を形成した。次に、PETフィルム付きの透
明表面層31の表面に、グラビアロールコーティングに
より2液硬化型のウレタン系接着剤を塗布・乾燥して接
着剤層32を形成し、〔透明中間層35/印刷層36/
表皮基材層37〕の構成体の透明表面層35の面とドラ
イラミネートした。次に、PETフィルムを剥がし、透
明表面層31の面にヘアライン状絞のエンボス(絞付
け)を行なって所望の成形用表皮材30を得た。
【0053】〔図6に示す積層成形体38の製造方法〕
Tダイの押出機により1.5mmの厚みで(ポリプロピ
レンのホモポリマー/エチレン−α−オレフィン共重合
体/タルク)配合系に灰色系着色剤2重量%を添加した
成形基材39を押出ししながら、前記成形用表皮材30
を張り合わせ、積層成形体38を得た。この積層成形体
38をその後さらに真空成形し、不要な部分をカッター
等で取り除いて、所望の積層成形体38を得た。
【0054】〔積層成形体の評価〕得られた積層成形体
38の表面のツヤは、真空成形前のグロス値1.3に対
して真空成形後のグロス値1.7であり、真空成形時の
絞残りも良く、ソフト感のある大変好ましいツヤ消し調
に仕上がっている。得られた積層成形体38の表面の耐
薬品性は、エチルアルコール、メチルアルコール、へキ
サン、ベンセン、トルエン及び酢酸エチル等の薬品でス
ポット試験(室温×24時間)を行なったところ、全く
変化が認められなかった。また、得られた積層成形体3
8の表面は、鉛筆硬度(JlS K−5400鉛筆ひっ
かき試験)が2H程度であった。また、耐候性は、サン
シャインスーパーロングライフウェザーメーター(スガ
試験機(株))を用い、ブラックパネル温度83±3
℃、雨有りの条件下で1500時間試験を行なったとこ
ろ、外観上の変色及び劣化はほとんど認められなかっ
た。
【0055】〔比較例l〕 〔図7に示す成形用表皮材50の層構成〕 透明表面層41 :アクリル系樹脂(メチルメタクリレ
ート60重量部・ブチルアクリレート38重量部・エチ
レングリコールジメタクリレート2重量部を共重合して
得たアクリル系樹脂に紫外線吸収剤0.5重量%を添
加)、厚み50μm、表面は鏡面 接着剤層42 :2液硬化型のウレタン系接着剤、厚
み5μm(乾燥後) 印刷層43 :茶色系の着色インキで、3つの異な
る木目調の版を重ねてグラビア印刷 表皮基材層44 :(プロピレンを主成分とするエチレ
ン−プロピレンランダム共重合体/ポリブテン/水添ス
チレン−ブタジエン共重合ゴム)配合系に紫外線吸収剤
を0.8重量%添加、厚み200μm、茶色に着色
【0056】〔図7に示す成形用表皮材50の製造方
法〕透明表面層41をTダイの押出法により形成した。
その際、押出機の引き取り装置側は、鏡面のエンボスロ
ールを使用し、若干延伸して50μmの厚みとした。次
いで表皮基材層44をカレンダー法により形成した。
【0057】次に表皮基材層44の表面に低塩素化ポリ
プロピレンを主要樹脂とし、紫外線吸収剤を0.2重量
%添加した着色インキにて3版の木目柄印刷を施し、印
刷層43を形成した。次いで、透明表面層41の裏面に
グラビアロールコーティングにより紫外線吸収剤を0.
2重量%添加した2液硬化型のウレタン系接着剤を塗布
・乾燥し、接着剤層42を形成し、木目柄を施した表皮
基材層44をドライラミネートして成形用表皮材50を
得た。
【0058】〔図8に示す積層成形体45の製造方
前記成形用表皮材50を真空成形法で予備成形し、射出
成形用金型のキャビテイ側に固定して成形基材46とし
て茶色に着色したプロピレン系樹脂(プロピレンを主成
分とするエチレン−プロピレンブロック共重合体)を用
いて射出成形し、積層成形体45を得た。
【0059】〔積層成形体45の評価〕得られた積層成
形体45の表面は、鉛筆硬度(JIS K−5400
鉛筆ひっかき試験)がlH程度であった。また、耐候性
は、サンシャインスーパーロングライフウェザーメータ
ー(スガ試験機(株))を用い、ブラックパネル温度8
3±3℃、雨有りの条件下で1000時間試験を行なっ
たところ、外観上の変色及び劣化はほとんど認められな
かった。
【0060】しかし、得られた積層成形体45の表面の
耐薬品性は、メチルエチルケトン、エチルアルコール、
メチルアルコール、ベンゼン、トルエン、及び酢酸エチ
ル等の薬品でスポット試験(室温×24時間)を行なっ
たところ、外観が損なわれ、実用上使用できない部位も
発生した。また、透明表面層がアクリル系樹脂の場合、
真空成形時絞が全く残らず、また、ツヤを消すことがで
きないので、ツヤ消し調の成形品を製造することは困難
であった。
【0061】
【発明の効果】以上のように本発明の成形用表皮材によ
れば、燃焼時に発生するガス等が焼却炉を傷めることが
なく、かつ、環境を汚染することが少なく、また、リサ
イクル性にも優れているというオレフィン系樹脂組成物
の利点を生かしながら、耐薬品性、耐擦傷性及び耐候性
に優れている。また、上記の特性を有する成形用表皮材
と成形基材との積層構造を有するソフト感のあるツヤ消
し調の積層成形体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成形用表皮材の第1の実施の形態を示
す断面図である。
【図2】本発明の積層成形体の第1の実施の形態を示す
断面図である。
【図3】本発明の成形用表皮材の第2の実施の形態を示
す断面図である。
【図4】本発明の積層成形体の第2の実施の形態を示す
断面図である。
【図5】本発明の成形用表皮材の第3の実施の形態を示
す断面図である。
【図6】本発明の積層成形体の第3の実施の形態を示す
断面図である。
【図7】対照例としての成形用表皮材の例を示す断面図
である。
【図8】対照例としての積層成形体の例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
10、20、30 成形用表皮材 11、21、31 透明表面層 12、22、32 接着剤 13、33、36 印刷層 14、34 プライマー層 15、23、37 表皮基材層 17、25、39 成形基材 16、24、38 積層成形体 35 透明中間層

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 最外層にウレタン系樹脂からなる透明表
    面層を有し、かつ、オレフィン系の樹脂及び/又はゴム
    からなる表皮基材層を有することを特徴とする成形用表
    皮材。
  2. 【請求項2】 ウレタン系樹脂からなる透明表面層の厚
    みが、5〜300μmであることを特徴とする請求項1
    に記載の成形用表皮材。
  3. 【請求項3】 ウレタン系樹脂が、ポリカーボネートポ
    リオール、低分子量ジオール、ジアミン類、ジイソシア
    ネートとの反応によって形成されたものであることを特
    徴とする請求項1に記載の成形用表皮材。
  4. 【請求項4】 ポリカーボネートポリオールの分子量が
    500〜4000、低分子量ジオールの炭素数2〜6、
    ジアミン類の炭素数2〜20、ジイソシアネートが水素
    化ジイソシアネートであることを特徴とする請求項3に
    記載の成形用表皮材。
  5. 【請求項5】 オレフィン系の樹脂及び/又はゴムから
    なる表皮基材層が、ハード成分としての(A)熱可塑性
    オレフィン系樹脂と、ソフト成分としての(B)水添ス
    チレン系共重合体と、のブレンドタイプのオレフィン系
    樹脂組成物を材質とすることを特徴とする請求項1に記
    載の成形用表皮材。
  6. 【請求項6】 (B)水添スチレン系共重合体が、水添
    スチレン系ブロック共重合体及び/又は水添スチレン系
    ランダム共重合体からなる請求項5に記載の成形用表皮
    材。
  7. 【請求項7】 オレフィン系の樹脂及び/又はゴムから
    なる表皮基材層が、熱可塑性オレフィン系エラストマー
    を主成分とするオレフィン系樹脂組成物を材質とする請
    求項1に記載の成形用表皮材。
  8. 【請求項8】 最内層にオレフィン系の樹脂及び/又は
    ゴムからなるポリオレフィン系発泡層を有する請求項1
    に記載の成形用表皮材。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の成形用表皮材とオレフ
    ィン系の樹脂及び/又はゴムからなる成形基材との積層
    構造を有することを特徴とする積層成形体。
JP25713697A 1997-09-22 1997-09-22 成形用表皮材及び積層成形体 Pending JPH1191057A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016215416A (ja) * 2015-05-15 2016-12-22 共和レザー株式会社 合成樹脂表皮材

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