JPH1190667A - レーザ加工用シート保持装置 - Google Patents
レーザ加工用シート保持装置Info
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- JPH1190667A JPH1190667A JP9279788A JP27978897A JPH1190667A JP H1190667 A JPH1190667 A JP H1190667A JP 9279788 A JP9279788 A JP 9279788A JP 27978897 A JP27978897 A JP 27978897A JP H1190667 A JPH1190667 A JP H1190667A
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Abstract
加工物の裏面に付着するのを防止し、かつ穴詰まりをで
きるレーザ加工用シート保持装置を得る。 【解決手段】シート保持プレート2上に補助シート10
を介してシート状加工物11を載置し、この加工物11
にパルスレーザを用いて穴加工を行なう。シート保持プ
レート2の裏面側から真空吸引することで、補助シート
10を介して加工物11を吸着保持する。補助シート1
0は、液相を殆ど持たず、加工物の加工温度より低い酸
化燃焼点温度を有し、レーザ光に対して90%以上の吸
収率を持ち、かつ通気性を有する材料、例えば紙で形成
されている。
Description
シート、プラスチックフィルムなどのシート状加工物に
レーザを用いて穴加工や切断加工を行なう場合に、加工
物を安定に保持するためのレーザ加工用シート保持装置
に関するものである。
く、柔らかいシート状加工物をレーザを用いてレーザ加
工する場合、集光レンズと加工物表面との相対距離が変
化すると、加工物表面でのビーム径が変化し、加工穴径
が変化してしまう。そこで、多数の吸引穴を有するシー
ト保持プレートの上に加工物を吸着保持してレーザ加工
を行なう方法が一般に用いられている。
しては、レーザ光で加工されない材料で形成する必要が
ある。そこで、金属製のシート保持プレートを用いる
と、レーザ光が加工物を貫通した後、プレートで反射さ
れるため、再度加工物に照射されて加工穴径が大きくな
ったり、加工物の裏面に熱影響を与えたりする不具合が
ある。また、レーザ光の反射をなくすために、レーザ光
の波長に対して吸収性の高い材料(CO2 レーザ加工の
場合にはアクリル板など)でシート保持プレートを製作
することもあるが、レーザ光が吸収されたことによって
プレート表面に熱が発生し、加工物裏面に熱影響を与え
る。また、プレートが融点(液相)を持つ場合には、溶
融物が加工物の裏面に付着するという問題がある。さら
に、加工物の裏面をシート保持プレートで直接支持する
と、レーザ加工による飛散物が上方に飛び散り、加工物
の表面に多く付着したり、穴詰まりを発生させるという
問題もある。
題点を解消したレーザ加工用シート保持装置を提供する
ことにある。
め、本発明は、シート保持プレート上にシート状加工物
を載置し、この加工物にレーザ加工を行なう装置であっ
て、上記シート保持プレートと加工物との間には補助シ
ートが介装され、上記補助シートは、加工時に液相を持
たずまたは微小時間しか液相を持たない材料で、加工物
の加工温度より低い酸化燃焼点温度を有し、かつレーザ
光に対して90%以上の吸収率を持つ材料で形成されて
いることを特徴とする。
高い吸収率を有し、かつ酸化燃焼点が加工物の加工温度
より低いので、加工穴を通過してきたレーザ光を吸収
し、容易に加工される。そのため、加工物の裏面に補助
シートの厚み分の空洞が形成され、飛散物や溶融物の逃
げ場を確保できる。また、補助シートは加工時に液相を
殆ど持たないので、補助シートにレーザ光が吸収されて
発生した熱が加工物を加工するまでには至らず、溶融物
が付着することもない。つまり、加工物裏面への熱影響
を小さくできる。なお、レーザ光に対する吸収率を90
%以上としたのは、補助シートの上の加工物に溶融物が
付着せず、下のシート保持プレートに加工影響をできる
だけ及ぼさないようにするためである。上記吸収率と
は、JIS(日本工業規格)でいう吸収率のことであ
り、 反射率+吸収率+透過率=1 である。
て加工物を吸着保持するために、シート保持プレートは
その表面に載置された物体を吸着保持する真空吸引手段
を持ち、補助シートは通気性を有する材料で形成されて
いることが望ましい。この場合には、真空吸引手段によ
って加工物の飛散物や溶融物を吸引し、補助シートで吸
収するので、飛散物や溶融物の加工物表面への付着や穴
詰まりを防止できる効果がある。
有する材料が望ましく、例えば紙または布を用いるのが
望ましい。つまり、補助シートの熱伝導率が低いので、
加工時にシート保持プレートの一部が発熱しても、その
熱が加工物に伝わりにくい。補助シートとして紙や布を
用いた場合、紙や布は柔らかく多孔質であるから、シー
ト保持プレートによく馴染み、シート保持プレートを介
して吸引することで、補助シートを介してその上の加工
物を水平に吸着保持できる。紙や布は安価であるから、
加工物と同量だけ消費しても、コスト上昇を抑制できる
利点もある。
より高い融点もしくは分解点を有する材料、例えばアル
ミナセラミックスで形成するのが望ましい。すなわち、
加工物および補助シートを通過したレーザ光がシート保
持プレートに到達しても、プレートは溶融しないので、
溶融物が加工物の裏面に付着することがないからであ
る。
ト上に補助シートを介して加工物を保持する方法として
は、吸引保持に限るものではなく、クランプ装置などに
よってクランプしてもよい。
装置の一例を示す。1は可動テーブルであり、図示しな
い駆動装置によって、NCプログラムにしたがってX軸
方向およびY軸方向に移動可能である。テーブル1の上
面にはシート保持プレート2が載置され、ボルト3によ
って固定されている。シート保持プレート2は、中央部
に凹部5を有するプレート本体4と、この凹部5の上面
を覆う多孔質材料よりなるカバー部材6とで構成され、
プレート本体4とカバー部材6との間に空洞7を形成し
たものである。空洞7は真空吸引装置(図示せず)と配
管8を介して接続されており、空洞7の内部が−200
〜−700mmHg程度の負圧に保たれている。なお、
この実施例では、カバー部材6の材質として、後述する
CO2 レーザ光に対する吸収率が高く、かつ耐熱性に優
れたアルミナセラミックスを用いている。また、カバー
部材6の表面を、レーザ光が散乱しやすくするため、粗
面に形成しておくのが望ましい。
0を介してシート状加工物11が吸着保持されている。
補助シート10としては、次のような性質を持つものが
望ましい。第1に加工時に液相を持たずまたは微小時間
しか液相を持たないこと、第2に加工物の加工温度より
低い酸化燃焼点温度を有すること、第3にレーザ光に対
して90%以上の吸収率を持つこと、第4に通気性を有
すること、第5に加工物より低い熱伝導率を有すること
などである。この実施例では、補助シート10が濾紙で
形成されているが、その他にフィルター紙,模造紙,布
などを使用してもよい。補助シート10が通気性を有す
ることで、カバー部材6の吸引孔から作用した負圧が補
助シート10を介して加工物11に作用し、加工物11
および補助シート10をカバー部材6上に安定に吸着保
持できる。。加工物11は、例えばグリーンシート12
とその底面に貼着されたキャリアフィルム13とで構成
されている。加工物11の厚みは例えば0.5mm以下
であり、補助シート10の厚みは例えば0.03〜0.
2mm程度である。
を加工物11に向かって照射するレーザ発生装置20が
配置されている。レーザ発生装置20は、周知のように
パルスレーザ光を出力するレーザ発振器21、レーザ光
の光路を変更するミラー22、レーザ光を集光するレン
ズ23、アシストガスをレーザ光に沿って吹き出すレー
ザヘッド24などを備えている。この実施例ではエネル
ギー密度の高いCO2レーザを用いている。
て加工物11に穴加工を行なう方法を説明する。まず、
シート保持プレート2上に補助シート10を載せ、かつ
その上に加工物11を載せた状態で、空洞7を真空吸引
することで、補助シート10および加工物11をシート
保持プレート2上に吸着保持する。特に、補助シート1
0を紙のような柔軟な材料とした場合には、シート保持
プレート2に馴染みやすく、加工物11を水平に保持で
きる。そして、テーブル1をX,Y方向に1ピッチずつ
移動させながら、移動の度にレーザ発生装置20により
パルスレーザ光を加工物11に照射し、例えばφ0.2
mmの丸穴11aを多数個加工する。穴加工後、真空吸
引を中止することで、シート保持プレート2から補助シ
ート10および加工物11を簡単に取り外すことができ
る。
ザ光Lを加工物11に照射し、穴11aを加工すると、
穴11aを通過してきたレーザ光Lは補助シート10で
吸収され、同じく補助シート10にも穴10aを開け
る。そのため、加工物11の裏面に補助シート10の厚
み分の空洞10aが形成され、飛散物や溶融物Sの逃げ
場が確保される。しかも、補助シート10が多孔質であ
るから、シート保持プレート2からの吸引力を利用して
加工物11の飛散物や溶融物Sを補助シート10が吸着
する。そのため、飛散物や溶融物Sの加工物11の表面
への付着や、穴詰まりを防止できる。
よび補助シート10を通ってシート保持プレート2にま
で到達するが、シート保持プレート2の吸着面にはレー
ザ光に対する吸収率の高いアルミナ製カバー部材6が使
用され、かつ吸着面がレーザ光を散乱させる粗面に形成
されていることから、加工物11への反射光を殆ど発生
させず、加工穴11aが大きくなる恐れがない。なお、
シート保持プレート2の吸着面をアルミナのような高融
点材料で形成することで、レーザ光によって損傷を受け
ず、シート保持プレート2は多数回の使用に耐えること
ができる。
限るものではない。したがって、レーザ加工の種類は、
穴加工の他、切断加工やスクライビングなど、如何なる
加工にも用いることが可能である。
よれば、シート保持プレートと加工物との間に、加工時
に液相を持たずまたは微小時間しか液相を持たない材料
で、加工物の加工温度より低い酸化燃焼点温度を有し、
かつレーザ光に対して90%以上の吸収率を持つ材料よ
りなる補助シートを介在させたので、加工物の穴を通過
してきたレーザ光によって補助シートが容易に加工さ
れ、加工物の裏面に補助シートの厚み分の空洞が形成さ
れる。そのため、飛散物や溶融物の逃げ場を確保でき、
飛散物や溶融物が加工物に付着するのを少なくできる。
また、補助シートは液相を殆ど持たず、かつ酸化燃焼点
が加工物の加工温度より低いので、補助シートにレーザ
光が吸収されて発生した熱が加工物を加工するまでには
至らず、溶融物が付着することもない。したがって、加
工物裏面への熱影響を小さくできる。
一例の構造図である。
Claims (6)
- 【請求項1】シート保持プレート上にシート状加工物を
載置し、この加工物にレーザ加工を行なう装置であっ
て、 上記シート保持プレートと加工物との間には補助シート
が介装され、 上記補助シートは、加工時に液相を持たずまたは微小時
間しか液相を持たない材料で、加工物の加工温度より低
い酸化燃焼点温度を有し、かつレーザ光に対して90%
以上の吸収率を持つ材料で形成されていることを特徴と
するレーザ加工用シート保持装置。 - 【請求項2】上記シート保持プレートはその表面に載置
された物体を吸着保持する真空吸引手段を持ち、 上記補助シートは通気性を有する材料で形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工用シート
保持装置。 - 【請求項3】上記補助シートは、加工物より低い熱伝導
率を有することを特徴とする請求項1または2に記載の
レーザ加工用シート保持装置。 - 【請求項4】上記補助シートは、紙または布であること
を特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のレー
ザ加工用シート保持装置。 - 【請求項5】上記シート保持プレートは、加工物の加工
温度より高い融点を有する材料で形成されていることを
特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のレーザ
加工用シート保持装置。 - 【請求項6】上記シート保持プレートはアルミナセラミ
ックスで形成されていることを特徴とする請求項1ない
し5のいずれかに記載のレーザ加工用シート保持装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27978897A JP3858382B2 (ja) | 1997-09-25 | 1997-09-25 | レーザ加工用シート保持装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27978897A JP3858382B2 (ja) | 1997-09-25 | 1997-09-25 | レーザ加工用シート保持装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1190667A true JPH1190667A (ja) | 1999-04-06 |
JP3858382B2 JP3858382B2 (ja) | 2006-12-13 |
Family
ID=17615934
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27978897A Expired - Lifetime JP3858382B2 (ja) | 1997-09-25 | 1997-09-25 | レーザ加工用シート保持装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3858382B2 (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007119821A (ja) * | 2005-10-26 | 2007-05-17 | Nippon Steel Corp | 磁気特性の優れた一方向性電磁鋼板およびその製造方法 |
JP2007207863A (ja) * | 2006-01-31 | 2007-08-16 | Disco Abrasive Syst Ltd | レーザー加工方法およびレーザー加工装置 |
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JP2009239141A (ja) * | 2008-03-28 | 2009-10-15 | Kyocer Slc Technologies Corp | 絶縁シートの穿孔方法および配線基板の製造方法 |
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CN115156740A (zh) * | 2022-07-29 | 2022-10-11 | 上海泽丰半导体科技有限公司 | 一种生瓷片激光打孔方法 |
-
1997
- 1997-09-25 JP JP27978897A patent/JP3858382B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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