JPH1189143A - 永久磁石式回転子 - Google Patents
永久磁石式回転子Info
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- JPH1189143A JPH1189143A JP9246482A JP24648297A JPH1189143A JP H1189143 A JPH1189143 A JP H1189143A JP 9246482 A JP9246482 A JP 9246482A JP 24648297 A JP24648297 A JP 24648297A JP H1189143 A JPH1189143 A JP H1189143A
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Landscapes
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- Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】永久磁石式回転子において、高速大容量化,組
立作業の容易化,低コスト化を実現する。 【解決手段】永久磁石式の回転子1は、シャフト2の外
周部に回転子軸方向に複数配置された円筒形状の永久磁
石3a,3b…と、さらに円筒形永久磁石の外周部に配
置された円筒形状の補強部材4を有する。
立作業の容易化,低コスト化を実現する。 【解決手段】永久磁石式の回転子1は、シャフト2の外
周部に回転子軸方向に複数配置された円筒形状の永久磁
石3a,3b…と、さらに円筒形永久磁石の外周部に配
置された円筒形状の補強部材4を有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発電機や電動機等
の回転電気機械における、永久磁石式回転子及びその製
造方法に関する。
の回転電気機械における、永久磁石式回転子及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】発電機や電動機等の回転電気機械におけ
る、外周に補強材を取り付けた永久磁石式の回転子とし
ては、例えば特開平6−284609 号公報に示される、永久
磁石で励磁される高回転数電気機械の回転子が知られて
いる。この回転子は、回転子軸の周囲に複数の永久磁石
片を有し、それら永久磁石の間には鋼等からなる充填片
が設置されている。
る、外周に補強材を取り付けた永久磁石式の回転子とし
ては、例えば特開平6−284609 号公報に示される、永久
磁石で励磁される高回転数電気機械の回転子が知られて
いる。この回転子は、回転子軸の周囲に複数の永久磁石
片を有し、それら永久磁石の間には鋼等からなる充填片
が設置されている。
【0003】このとき、回転子軸は、多角形の横断面を
有し、永久磁石及び充填片はこれらの多角面に固定され
ている。また、永久磁石及び充填片の周囲には、炭素繊
維強化プラスチック等からなる包帯が予荷重を持って嵌
められている。この包帯はあらかじめ内面がテーパ加工
されており、やはりあらかじめ回転子軸上に取り付けら
れ、外周面がテーパ加工された永久磁石及び充填片の周
囲に、軸線方向移動により嵌めることで製造される。
有し、永久磁石及び充填片はこれらの多角面に固定され
ている。また、永久磁石及び充填片の周囲には、炭素繊
維強化プラスチック等からなる包帯が予荷重を持って嵌
められている。この包帯はあらかじめ内面がテーパ加工
されており、やはりあらかじめ回転子軸上に取り付けら
れ、外周面がテーパ加工された永久磁石及び充填片の周
囲に、軸線方向移動により嵌めることで製造される。
【0004】また、上記と同様に、回転子軸上の永久磁
石とその外周の保持リングとがテーパ面にて嵌合されて
いる回転子としては、特開平8−265997 号公報に示され
る永久磁石ロータもまた知られている。この回転子にお
いては、回転子軸の周囲に断面扇形の永久磁石片が複数
設置され、これら永久磁石切片はそれぞれ複数の保持リ
ングにより固定されている。永久磁石の外周面及び保持
リングの内周面は共にテーパ状に形成されており、複数
の保持リングを永久磁石の外周に順次圧入することで、
保持リングと永久磁石の間に締代が付加されている。
石とその外周の保持リングとがテーパ面にて嵌合されて
いる回転子としては、特開平8−265997 号公報に示され
る永久磁石ロータもまた知られている。この回転子にお
いては、回転子軸の周囲に断面扇形の永久磁石片が複数
設置され、これら永久磁石切片はそれぞれ複数の保持リ
ングにより固定されている。永久磁石の外周面及び保持
リングの内周面は共にテーパ状に形成されており、複数
の保持リングを永久磁石の外周に順次圧入することで、
保持リングと永久磁石の間に締代が付加されている。
【0005】また、外周面に保護カバーを有する回転子
で、円筒形状の永久磁石によって構成された例として
は、特開平8−107641 号公報に示されるDCブラシレス
モータの回転子や、米国特許第3968390 号公報に示され
る同期モータの回転子が知られている。これらモータ
は、ロータ軸の外周面に単体の円筒形永久磁石が取り付
けられており、さらにその外周面を被覆するように、繊
維強化プラスチックからなる保護カバーが取り付けられ
ている。特開平8−107641 号公報に示されるDCブラシ
レスモータの回転子の場合、この保護カバーは、ロータ
軸外周面にあらかじめ円筒形永久磁石を取り付けてお
き、その外周に圧入や接着、冷やし嵌で取り付けること
で製造される。
で、円筒形状の永久磁石によって構成された例として
は、特開平8−107641 号公報に示されるDCブラシレス
モータの回転子や、米国特許第3968390 号公報に示され
る同期モータの回転子が知られている。これらモータ
は、ロータ軸の外周面に単体の円筒形永久磁石が取り付
けられており、さらにその外周面を被覆するように、繊
維強化プラスチックからなる保護カバーが取り付けられ
ている。特開平8−107641 号公報に示されるDCブラシ
レスモータの回転子の場合、この保護カバーは、ロータ
軸外周面にあらかじめ円筒形永久磁石を取り付けてお
き、その外周に圧入や接着、冷やし嵌で取り付けること
で製造される。
【0006】さらにまた、回転子軸方向に複数の円筒形
永久磁石を配した例としては、特開平5−22880号公報に
示される電動機が知られている。この電動機の回転子
は、円筒形状の永久磁石を回転子本体の外周に複数個備
えている。
永久磁石を配した例としては、特開平5−22880号公報に
示される電動機が知られている。この電動機の回転子
は、円筒形状の永久磁石を回転子本体の外周に複数個備
えている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】回転機械において高速
回転を実現するためには、回転体の残留アンバランスを
極めて低く保つ必要があり、そのためには回転軸の高精
度な加工が要求される。しかしながら、特開平6−28460
9 号公報に示される回転子では、回転子軸の周面は永久
磁石と充填片を設置するため、横断面が多角形に構成さ
れており、この非円筒面にはフライス加工が必要となる
が、旋盤で加工する回転子軸の他の部分、例えば軸受部
等との同軸加工が困難であるため、回転軸のアンバラン
スが発生しやすく、高速回転が困難であるという問題が
あった。
回転を実現するためには、回転体の残留アンバランスを
極めて低く保つ必要があり、そのためには回転軸の高精
度な加工が要求される。しかしながら、特開平6−28460
9 号公報に示される回転子では、回転子軸の周面は永久
磁石と充填片を設置するため、横断面が多角形に構成さ
れており、この非円筒面にはフライス加工が必要となる
が、旋盤で加工する回転子軸の他の部分、例えば軸受部
等との同軸加工が困難であるため、回転軸のアンバラン
スが発生しやすく、高速回転が困難であるという問題が
あった。
【0008】また、回転子軸の外周面上の永久磁石及び
充填材と、その外周の包帯とはテーパ面で嵌合されてい
るが、一般にテーパ面の高精度な加工は難しく、特に直
径に対して取り合い面の軸方向長さが長い場合には、わ
ずかなテーパ角の誤差でも、直径の誤差は大きくなる。
このため、軸の長手方向で、包帯により付与される予荷
重が一様に分布せず、包帯に過大な張力が働いたり、逆
に十分な予荷重を与えられないという問題もあった。
充填材と、その外周の包帯とはテーパ面で嵌合されてい
るが、一般にテーパ面の高精度な加工は難しく、特に直
径に対して取り合い面の軸方向長さが長い場合には、わ
ずかなテーパ角の誤差でも、直径の誤差は大きくなる。
このため、軸の長手方向で、包帯により付与される予荷
重が一様に分布せず、包帯に過大な張力が働いたり、逆
に十分な予荷重を与えられないという問題もあった。
【0009】また、特開平8−265997 号公報に示される
永久磁石ロータでは、回転子軸の周囲に複数設置された
断面扇形の永久磁石片はそれぞれ複数の保持リングによ
り固定されるよう構成されるため、個々の保持リングの
幅は磁石1ヶの幅の数分の1と狭い。一般にCFRP等
の繊維巻き付けにより製作される強化樹脂で製作された
リング状の構造物では、円周方向の強度は強化繊維自体
の強度と、繊維の巻き付け角度に依存する。
永久磁石ロータでは、回転子軸の周囲に複数設置された
断面扇形の永久磁石片はそれぞれ複数の保持リングによ
り固定されるよう構成されるため、個々の保持リングの
幅は磁石1ヶの幅の数分の1と狭い。一般にCFRP等
の繊維巻き付けにより製作される強化樹脂で製作された
リング状の構造物では、円周方向の強度は強化繊維自体
の強度と、繊維の巻き付け角度に依存する。
【0010】しかしリング両端部では、端面で繊維が切
断されるため、繊維が連続している場合に比較して強度
が低下する。このため、直径に対して幅の狭いリング
は、より長軸のリングに対して、端面での強度低下の影
響が大きく、高速回転に必要な十分な強度が得られない
という問題があった特開平8−107641号公報に示される
DCブラシレスモータや、米国特許第3968390 号公報に
示される同期モータでは、ロータ軸の外周面に単体の円
筒形永久磁石が用いられているが、モータの高速大容量
化を実現するためには、永久磁石に磁束密度の大きいネ
オジム系の希土類焼結磁石を用いて小型化を図ったとし
ても、永久磁石の長手寸法増加が避けられない。
断されるため、繊維が連続している場合に比較して強度
が低下する。このため、直径に対して幅の狭いリング
は、より長軸のリングに対して、端面での強度低下の影
響が大きく、高速回転に必要な十分な強度が得られない
という問題があった特開平8−107641号公報に示される
DCブラシレスモータや、米国特許第3968390 号公報に
示される同期モータでは、ロータ軸の外周面に単体の円
筒形永久磁石が用いられているが、モータの高速大容量
化を実現するためには、永久磁石に磁束密度の大きいネ
オジム系の希土類焼結磁石を用いて小型化を図ったとし
ても、永久磁石の長手寸法増加が避けられない。
【0011】しかし、一般に希土類焼結磁石は成形の自
由度が小さく、特に円筒形状の磁石では外径Dに対して
全長Lを大きくできない。このため、円筒形磁石の全長
Lは外径Dに対してL=D/3以下とするのが普通であ
る。よって、単体のリング磁石から構成される上記ロー
タ軸では、高速大容量化が困難であるという問題があっ
た。
由度が小さく、特に円筒形状の磁石では外径Dに対して
全長Lを大きくできない。このため、円筒形磁石の全長
Lは外径Dに対してL=D/3以下とするのが普通であ
る。よって、単体のリング磁石から構成される上記ロー
タ軸では、高速大容量化が困難であるという問題があっ
た。
【0012】さらにまた、特開平5-22880 号公報に示さ
れる電動機では、回転子軸方向に複数の円筒形永久磁石
を配しているが、高速回転時に永久磁石に働く遠心力を
支えるための補強構造が設けられていないため、遠心力
は円筒形磁石の円周方向張力によって受け持たれなけれ
ばならない。しかし、一般に希土類永久磁石の引張強度
は回転子本体のスチール材等と比較し小さいため、永久
磁石部の周速を高くできず、よって電動機の高速大容量
化が困難であるという問題があった。
れる電動機では、回転子軸方向に複数の円筒形永久磁石
を配しているが、高速回転時に永久磁石に働く遠心力を
支えるための補強構造が設けられていないため、遠心力
は円筒形磁石の円周方向張力によって受け持たれなけれ
ばならない。しかし、一般に希土類永久磁石の引張強度
は回転子本体のスチール材等と比較し小さいため、永久
磁石部の周速を高くできず、よって電動機の高速大容量
化が困難であるという問題があった。
【0013】そこで、本発明の第1の目的は、円筒形状
の永久磁石を複数備え、これらの内、少なくとも2ヶ以
上の永久磁石の外周面にわたって、繊維強化樹脂からな
る円筒形状の部材を配置することで、回転電気機械の高
速大容量化を実現可能な永久磁石式回転子を提供するこ
とにある。
の永久磁石を複数備え、これらの内、少なくとも2ヶ以
上の永久磁石の外周面にわたって、繊維強化樹脂からな
る円筒形状の部材を配置することで、回転電気機械の高
速大容量化を実現可能な永久磁石式回転子を提供するこ
とにある。
【0014】また、本発明の第2の目的は、円筒形状の
永久磁石を円筒軸方向に複数配置し、これら複数の永久
磁石の外周面にわたって、繊維強化樹脂からなる円筒形
状の部材を配置することで、前記複数の円筒形状の永久
磁石を一体の永久磁石として構成することで、高速大容
量の回転電気機械を組立容易かつ安価に提供することに
ある。
永久磁石を円筒軸方向に複数配置し、これら複数の永久
磁石の外周面にわたって、繊維強化樹脂からなる円筒形
状の部材を配置することで、前記複数の円筒形状の永久
磁石を一体の永久磁石として構成することで、高速大容
量の回転電気機械を組立容易かつ安価に提供することに
ある。
【0015】さらにまた、本発明の第3の目的は、円筒
形状の永久磁石を円筒軸方向に複数配置し、これら複数
の永久磁石の外周面にわたって、繊維強化樹脂からなる
円筒形状の部材を配置し、複数の永久磁石を一体化させ
る工程と、前記一体化させた永久磁石を回転子軸に嵌合
する工程とを分けて実施することで、高速大容量の回転
電気機械の回転子用永久磁石を組立容易かつ安価に実現
可能な製造方法を提供することにある。
形状の永久磁石を円筒軸方向に複数配置し、これら複数
の永久磁石の外周面にわたって、繊維強化樹脂からなる
円筒形状の部材を配置し、複数の永久磁石を一体化させ
る工程と、前記一体化させた永久磁石を回転子軸に嵌合
する工程とを分けて実施することで、高速大容量の回転
電気機械の回転子用永久磁石を組立容易かつ安価に実現
可能な製造方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明によれば、円筒形状の永久磁石を複数備え、
これらの内、少なくとも2ヶ以上の永久磁石の外周面に
わたって、繊維強化樹脂からなる円筒形状の部材を配置
することで、回転電気機械の高速大容量化を実現する永
久磁石式回転子が提案されている。
め、本発明によれば、円筒形状の永久磁石を複数備え、
これらの内、少なくとも2ヶ以上の永久磁石の外周面に
わたって、繊維強化樹脂からなる円筒形状の部材を配置
することで、回転電気機械の高速大容量化を実現する永
久磁石式回転子が提案されている。
【0017】また、本発明によれば、円筒形状の永久磁
石を円筒軸方向に複数配置し、これら複数の永久磁石の
外周面にわたって、繊維強化樹脂からなる円筒形状の部
材を配置することで、前記複数の円筒形状の永久磁石を
一体の永久磁石として構成することで、高速大容量の回
転電気機械を組立容易かつ安価に実現する永久磁石式回
転子が提案されている。
石を円筒軸方向に複数配置し、これら複数の永久磁石の
外周面にわたって、繊維強化樹脂からなる円筒形状の部
材を配置することで、前記複数の円筒形状の永久磁石を
一体の永久磁石として構成することで、高速大容量の回
転電気機械を組立容易かつ安価に実現する永久磁石式回
転子が提案されている。
【0018】さらにまた、円筒形状の永久磁石を円筒軸
方向に複数配置し、これら複数の永久磁石の外周面にわ
たって、繊維強化樹脂からなる円筒形状の部材を配置
し、複数の永久磁石を一体化させる工程と、前記一体化
させた永久磁石を回転子軸に嵌合する工程とを分けて実
施することで、高速大容量の回転電気機械の回転子用永
久磁石を組立容易かつ安価に実現する製造方法が提案さ
れている。
方向に複数配置し、これら複数の永久磁石の外周面にわ
たって、繊維強化樹脂からなる円筒形状の部材を配置
し、複数の永久磁石を一体化させる工程と、前記一体化
させた永久磁石を回転子軸に嵌合する工程とを分けて実
施することで、高速大容量の回転電気機械の回転子用永
久磁石を組立容易かつ安価に実現する製造方法が提案さ
れている。
【0019】すなわち、本発明に係わる永久磁石式回転
子によれば、円筒形状の永久磁石を複数備え、これらの
内、少なくとも2ヶ以上の永久磁石の外周面にわたっ
て、繊維強化樹脂からなる円筒形状の部材を配置するこ
とで、回転電気機械の高速大容量化を実現できる。
子によれば、円筒形状の永久磁石を複数備え、これらの
内、少なくとも2ヶ以上の永久磁石の外周面にわたっ
て、繊維強化樹脂からなる円筒形状の部材を配置するこ
とで、回転電気機械の高速大容量化を実現できる。
【0020】また、本発明に係わる回転子用永久磁石に
よれば、円筒形状の永久磁石を円筒軸方向に複数配置
し、これら複数の永久磁石の外周面にわたって、繊維強
化樹脂からなる円筒形状の部材を配置することで、前記
複数の円筒形状の永久磁石を一体の永久磁石として構成
することで、高速大容量の回転電気機械を組立容易かつ
安価に実現できる。
よれば、円筒形状の永久磁石を円筒軸方向に複数配置
し、これら複数の永久磁石の外周面にわたって、繊維強
化樹脂からなる円筒形状の部材を配置することで、前記
複数の円筒形状の永久磁石を一体の永久磁石として構成
することで、高速大容量の回転電気機械を組立容易かつ
安価に実現できる。
【0021】さらにまた、本発明に係わる永久磁石式回
転子の製造方法によれば、円筒形状の永久磁石を円筒軸
方向に複数配置し、これら複数の永久磁石の外周面にわ
たって、繊維強化樹脂からなる円筒形状の部材を配置
し、複数の永久磁石を一体化させる工程と、前記一体化
させた永久磁石を回転子軸に嵌合する工程とを分けて実
施することで、高速大容量の回転電気機械の回転子用永
久磁石を組立容易かつ安価に実現できる。
転子の製造方法によれば、円筒形状の永久磁石を円筒軸
方向に複数配置し、これら複数の永久磁石の外周面にわ
たって、繊維強化樹脂からなる円筒形状の部材を配置
し、複数の永久磁石を一体化させる工程と、前記一体化
させた永久磁石を回転子軸に嵌合する工程とを分けて実
施することで、高速大容量の回転電気機械の回転子用永
久磁石を組立容易かつ安価に実現できる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わるいくつかの
実施例について、図面を参照しながら説明する。
実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0023】図1は、本発明に係わる永久磁石式回転子
の概略形状を示した片側縦断面図である。また図2は、
図1中A矢視による横断面図である。なお、図1におい
て両軸端部の構造は省略してある。
の概略形状を示した片側縦断面図である。また図2は、
図1中A矢視による横断面図である。なお、図1におい
て両軸端部の構造は省略してある。
【0024】永久磁石式の回転子1は、2極同期電動機
の回転子の例であって、磁性材料であるスチールからな
る中実のシャフト2と、シャフト2の外周部に回転子軸
方向に5ヶ連ねて配置された円筒形状の永久磁石3a〜
3eと、さらに永久磁石3a〜3eの外周部に配置され
た炭素繊維強化プラスチック(CFRP)からなる円筒
形状の補強部材4により主要部分が構成されている。ま
た、永久磁石3及びCFRP4の回転子軸方向の両端に
は磁束の漏れ防止と永久磁石の端面保護のため、非磁性
材からなるリング状部材5a,5bが装着されている。
の回転子の例であって、磁性材料であるスチールからな
る中実のシャフト2と、シャフト2の外周部に回転子軸
方向に5ヶ連ねて配置された円筒形状の永久磁石3a〜
3eと、さらに永久磁石3a〜3eの外周部に配置され
た炭素繊維強化プラスチック(CFRP)からなる円筒
形状の補強部材4により主要部分が構成されている。ま
た、永久磁石3及びCFRP4の回転子軸方向の両端に
は磁束の漏れ防止と永久磁石の端面保護のため、非磁性
材からなるリング状部材5a,5bが装着されている。
【0025】永久磁石3a〜3eには、高い磁束密度が
得られるネオジム−鉄−ボロン系の希土類磁石が用いら
れている。また永久磁石3a〜3eは円筒形状に焼結成
形され、磁化容易軸が半径方向に配向された異方性磁石
であり、2極着磁がなされている。永久磁石3a〜3e
は、個々の磁石の軸方向長さLは外径Dに対してL<D
/3である。
得られるネオジム−鉄−ボロン系の希土類磁石が用いら
れている。また永久磁石3a〜3eは円筒形状に焼結成
形され、磁化容易軸が半径方向に配向された異方性磁石
であり、2極着磁がなされている。永久磁石3a〜3e
は、個々の磁石の軸方向長さLは外径Dに対してL<D
/3である。
【0026】この様に、回転子軸方向に円筒形永久磁石
を重ねて配置することで、必要な磁石部全長L’が回転
子外径の3倍を超えるような高出力電動機の回転子にお
いても、円筒形磁石が適用可能となる。また、円筒磁石
を利用できるので、従来の様にシャフトの断面を多角形
状にフライス加工する必要はないのでシャフト加工時間
が大幅に短縮されるうえ、加工精度の向上が図れること
から、回転体としてのアンバランスも減少できる。さら
に、従来、直方体や円弧形状をした永久磁石片をシャフ
トに貼り付ける必要があったが、円筒形磁石を軸に同心
に嵌め込むだけでよいので、組立も容易となる。
を重ねて配置することで、必要な磁石部全長L’が回転
子外径の3倍を超えるような高出力電動機の回転子にお
いても、円筒形磁石が適用可能となる。また、円筒磁石
を利用できるので、従来の様にシャフトの断面を多角形
状にフライス加工する必要はないのでシャフト加工時間
が大幅に短縮されるうえ、加工精度の向上が図れること
から、回転体としてのアンバランスも減少できる。さら
に、従来、直方体や円弧形状をした永久磁石片をシャフ
トに貼り付ける必要があったが、円筒形磁石を軸に同心
に嵌め込むだけでよいので、組立も容易となる。
【0027】CFRP4は、炭素繊維をマトリクス樹脂
に含浸しながら、所定の外径を持ったマンドレルに巻き
付けた後、高温で硬化させて製作される。CFRPは、
繊維方向には極めて高強度を発揮し、繊維直角方向には
樹脂相当の強度しか持たないという特長がある。すなわ
ち、CFRPの引張強さ及び縦弾性係数は、繊維方向と
荷重方向のなす角の余弦に比例する。ここでは、高速回
転に伴う永久磁石3a〜3eの遠心力を負荷するため、
CFRP4の巻角を回転子軸方向に対し87°とするこ
とで、高速回転に耐えうる高強度な補強部材を実現して
いる。
に含浸しながら、所定の外径を持ったマンドレルに巻き
付けた後、高温で硬化させて製作される。CFRPは、
繊維方向には極めて高強度を発揮し、繊維直角方向には
樹脂相当の強度しか持たないという特長がある。すなわ
ち、CFRPの引張強さ及び縦弾性係数は、繊維方向と
荷重方向のなす角の余弦に比例する。ここでは、高速回
転に伴う永久磁石3a〜3eの遠心力を負荷するため、
CFRP4の巻角を回転子軸方向に対し87°とするこ
とで、高速回転に耐えうる高強度な補強部材を実現して
いる。
【0028】また、この様に回転子軸方向に対してほぼ
直角方向に巻くことで、CFRP4の軸方向端部付近の
強度低下はほとんど生じない。CFRP4の厚さは、電
動機の磁気特性を考慮して、永久磁石3a〜3eの遠心
力を負荷できる最低限の強度を確保可能な最小限の寸法
に構成している。また、CFRP4のマトリクス樹脂
は、電動機の発熱による温度上昇を考慮して、耐熱性の
高い樹脂を使用している。
直角方向に巻くことで、CFRP4の軸方向端部付近の
強度低下はほとんど生じない。CFRP4の厚さは、電
動機の磁気特性を考慮して、永久磁石3a〜3eの遠心
力を負荷できる最低限の強度を確保可能な最小限の寸法
に構成している。また、CFRP4のマトリクス樹脂
は、電動機の発熱による温度上昇を考慮して、耐熱性の
高い樹脂を使用している。
【0029】図2から明らかなように、回転子1はキー
等のトルク伝達手段は設けられていない。したがって、
シャフト2と円筒形の永久磁石3の接触面にはトルク伝
達のため常に所定の面圧を有することが要求される。す
なわち、回転子1の高速回転に伴い円筒形永久磁石は半
径方向に膨らむ様な変位を発生するが、これを拘束する
ため永久磁石3の外周にCFRP製の補強部材4を構成
すると共に、あらかじめ十分な面圧が発生するよう締ま
り嵌状態で組み立てられている。
等のトルク伝達手段は設けられていない。したがって、
シャフト2と円筒形の永久磁石3の接触面にはトルク伝
達のため常に所定の面圧を有することが要求される。す
なわち、回転子1の高速回転に伴い円筒形永久磁石は半
径方向に膨らむ様な変位を発生するが、これを拘束する
ため永久磁石3の外周にCFRP製の補強部材4を構成
すると共に、あらかじめ十分な面圧が発生するよう締ま
り嵌状態で組み立てられている。
【0030】次に、図3及び図4を用いて、回転子1の
製造方法について説明する。図3は、永久磁石組立体6
の構造を示す縦断面図である。また図4は、補強部材4
と永久磁石3a〜3eの組立方法の一例を示す縦断面図
である。
製造方法について説明する。図3は、永久磁石組立体6
の構造を示す縦断面図である。また図4は、補強部材4
と永久磁石3a〜3eの組立方法の一例を示す縦断面図
である。
【0031】回転子1は、まず、図3に示すような円筒
形状の永久磁石3a〜3eとその外周に設置されたCF
RPからなる補強部材4により、実質的に一体の永久磁
石として取り扱えるよう構成された永久磁石組立体6を
製作し、次に、永久磁石組立体6をシャフト2に嵌合す
ることにより製作される。永久磁石組立体6とシャフト
2との嵌合方法は、冷やし嵌,油圧嵌,圧入等の方法が
用いられ、永久磁石組立体6とシャフト2との間に必要
な締代が与えられる。
形状の永久磁石3a〜3eとその外周に設置されたCF
RPからなる補強部材4により、実質的に一体の永久磁
石として取り扱えるよう構成された永久磁石組立体6を
製作し、次に、永久磁石組立体6をシャフト2に嵌合す
ることにより製作される。永久磁石組立体6とシャフト
2との嵌合方法は、冷やし嵌,油圧嵌,圧入等の方法が
用いられ、永久磁石組立体6とシャフト2との間に必要
な締代が与えられる。
【0032】従来の様にシャフトの外周に、初めに円筒
形永久磁石のみを嵌合し製作する場合には、ネオジム系
焼結磁石の引張強度が約8kg/mm2 と小さいため、磁石
の破断を避けるため十分な締代を与えることができなか
った。一方、本発明の通り、あらかじめ円筒形の永久磁
石3の外周部にCFRPの補強部材4を構成しておき、
その後シャフト2に嵌合するという手順を取れば、十分
な締代を与えた場合にも、CFRP4が永久磁石の変形
を拘束し破断を防止できる。また、仮に破断した場合に
も、外周をCFRP4が覆っているので磁石片が飛散す
ることはない。
形永久磁石のみを嵌合し製作する場合には、ネオジム系
焼結磁石の引張強度が約8kg/mm2 と小さいため、磁石
の破断を避けるため十分な締代を与えることができなか
った。一方、本発明の通り、あらかじめ円筒形の永久磁
石3の外周部にCFRPの補強部材4を構成しておき、
その後シャフト2に嵌合するという手順を取れば、十分
な締代を与えた場合にも、CFRP4が永久磁石の変形
を拘束し破断を防止できる。また、仮に破断した場合に
も、外周をCFRP4が覆っているので磁石片が飛散す
ることはない。
【0033】次に、永久磁石組立体6の構成方法につい
て説明する。永久磁石組立体6は、下記の2種類の方法
で製作可能である。第1の方法は、あらかじめ所定の寸
法に成形したCFRP4の内周部に、円筒形状の永久磁
石3a〜3eを所定の順番で順次嵌め込んでいくことで
製作するものである。このとき、CFRP4の内径よ
り、円筒形の永久磁石3a〜3eの外径をわずかに大き
くし、圧入することで、永久磁石3a〜3eに圧縮の予
荷重を負荷することができ、さらにシャフト2に嵌め込
んだ場合に永久磁石に働く引張荷重を軽減することがで
きる。
て説明する。永久磁石組立体6は、下記の2種類の方法
で製作可能である。第1の方法は、あらかじめ所定の寸
法に成形したCFRP4の内周部に、円筒形状の永久磁
石3a〜3eを所定の順番で順次嵌め込んでいくことで
製作するものである。このとき、CFRP4の内径よ
り、円筒形の永久磁石3a〜3eの外径をわずかに大き
くし、圧入することで、永久磁石3a〜3eに圧縮の予
荷重を負荷することができ、さらにシャフト2に嵌め込
んだ場合に永久磁石に働く引張荷重を軽減することがで
きる。
【0034】また、必要に応じ円筒形の永久磁石3a〜
3eの外周面及びCFRP4の内周面をテーパ形状にす
ることも可能であるが、この場合テーパ形状の加工に多
くの工数がかかるという欠点がある。
3eの外周面及びCFRP4の内周面をテーパ形状にす
ることも可能であるが、この場合テーパ形状の加工に多
くの工数がかかるという欠点がある。
【0035】第2の方法は、図4に示したように、治具
8にナット9を用いて、円筒形の永久磁石3a〜3e及
びダミーピース7a,7bを固定し、その外周部に直接
CFRPを巻き付けることで円筒形の永久磁石3a〜3eと
補強部材4を一体に構成するものである。この後、CF
RP4両端の折り返し部及びダミーピースを避け、所定
長さとなるよう切り出すことで、図3と同様の永久磁石
組立体6を得ることができる。この方法を用いると、第
1の方法にある圧入の工程が省略できるので、製作工数
を低減できる。
8にナット9を用いて、円筒形の永久磁石3a〜3e及
びダミーピース7a,7bを固定し、その外周部に直接
CFRPを巻き付けることで円筒形の永久磁石3a〜3eと
補強部材4を一体に構成するものである。この後、CF
RP4両端の折り返し部及びダミーピースを避け、所定
長さとなるよう切り出すことで、図3と同様の永久磁石
組立体6を得ることができる。この方法を用いると、第
1の方法にある圧入の工程が省略できるので、製作工数
を低減できる。
【0036】この方法において、ダミーピース7a,7
bは3a等と同様に円筒形永久磁石を用いても良いが、
永久磁石が高価なことを考慮すれば、アルミ合金等安価
な素材を用いるのが良い。また図4には明示していない
が、ダミーピース7aとナット9の間に、サラバネ等の
バネ要素を介すことで、CFRPを硬化させるため高温
に加熱しても、治具8と永久磁石3a〜3eの熱膨張差
をバネの変位が吸収するので加熱中に永久磁石の固定が
緩むことを防止できる。
bは3a等と同様に円筒形永久磁石を用いても良いが、
永久磁石が高価なことを考慮すれば、アルミ合金等安価
な素材を用いるのが良い。また図4には明示していない
が、ダミーピース7aとナット9の間に、サラバネ等の
バネ要素を介すことで、CFRPを硬化させるため高温
に加熱しても、治具8と永久磁石3a〜3eの熱膨張差
をバネの変位が吸収するので加熱中に永久磁石の固定が
緩むことを防止できる。
【0037】以上のような構成と製作方法により、永久
磁石式同期電動機の高速高出力化が、製作容易かつ低コ
ストで実現できる。
磁石式同期電動機の高速高出力化が、製作容易かつ低コ
ストで実現できる。
【0038】なお、第1の実施例は、本発明の適用の1
例として、2極同期電動機の回転子について説明したも
のであり、電気機械の種類や極数がこれに制限されるも
のではない。永久磁石や、補強部材の数量や材質,製作
方法等においても、本実施例に制限されるものではな
く、同様の構成が可能であり、発明の主旨が実現できれ
ば、いかなる材質,製作方法であっても良い。
例として、2極同期電動機の回転子について説明したも
のであり、電気機械の種類や極数がこれに制限されるも
のではない。永久磁石や、補強部材の数量や材質,製作
方法等においても、本実施例に制限されるものではな
く、同様の構成が可能であり、発明の主旨が実現できれ
ば、いかなる材質,製作方法であっても良い。
【0039】次に、図5を用いて、本発明に係わる第2
の実施例について説明する。図5は永久磁石式回転子の
片側縦断面図である。なお、図5において両軸端部の構
造は省略してある。
の実施例について説明する。図5は永久磁石式回転子の
片側縦断面図である。なお、図5において両軸端部の構
造は省略してある。
【0040】永久磁石式の回転子1は、2極同期電動機
の回転子の例であって、図1に示した回転子と類似の構
造を有する。第2の実施例において、回転子1のシャフ
ト2は外周部中央付近に突起部15を有しており、この
突起部15の両端面に当接して、それぞれ円筒形の永久
磁石3a〜3e及び3f〜3jと補強部材4a及び4b
からなる永久磁石組立体6a,6bを有している。
の回転子の例であって、図1に示した回転子と類似の構
造を有する。第2の実施例において、回転子1のシャフ
ト2は外周部中央付近に突起部15を有しており、この
突起部15の両端面に当接して、それぞれ円筒形の永久
磁石3a〜3e及び3f〜3jと補強部材4a及び4b
からなる永久磁石組立体6a,6bを有している。
【0041】また、永久磁石組立体6a,6bの突起部
15に当接しない端面にはリング状部材5a,5bが配
置されている。
15に当接しない端面にはリング状部材5a,5bが配
置されている。
【0042】この様に永久磁石組立体6a,6bの2ヶ
に分割することにより、永久磁石組立体の製作及び、シ
ャフト2への嵌合作業を容易にしている。また、永久磁
石組立体6a,6bを同一構造とすることで、製作治具
の共用化を図っている。
に分割することにより、永久磁石組立体の製作及び、シ
ャフト2への嵌合作業を容易にしている。また、永久磁
石組立体6a,6bを同一構造とすることで、製作治具
の共用化を図っている。
【0043】この様な構成とすることで、より高出力の
電動機においても、製作容易性を維持し、安価な回転子
を実現できる。
電動機においても、製作容易性を維持し、安価な回転子
を実現できる。
【0044】第2の実施例においては、シャフト2は外
周部中央付近に突起部15を構成しているが、突起部1
5の代わりに端面のリング状部材5aと同様のものを配
置しても良い。また、突起部15を設けず、単に、永久
磁石組立体6a,6bに分割しただけの構造でも良い。
周部中央付近に突起部15を構成しているが、突起部1
5の代わりに端面のリング状部材5aと同様のものを配
置しても良い。また、突起部15を設けず、単に、永久
磁石組立体6a,6bに分割しただけの構造でも良い。
【0045】次に、図6を用いて、本発明に係わる永久
磁石式回転子の第2の実施例について説明する。図6
は、永久磁石式回転子を有する電動機直接駆動式空気圧
縮機の縦断面図である。
磁石式回転子の第2の実施例について説明する。図6
は、永久磁石式回転子を有する電動機直接駆動式空気圧
縮機の縦断面図である。
【0046】図6において、圧縮機100はその中央部
に電動機101を有し、電動機101は、複数の円筒形永
久磁石とその外周部の補強部材からなる永久磁石組立体
6を有する回転子1と固定子10により構成される。永
久磁石は磁束密度の高いネオジム−鉄−ボロン系の希土
類焼結磁石が用いられている。また、補強部材には比強
度の高いCFRPが使用されている。回転子1はラジア
ル軸受11a,11b及びアキシャル軸受12a、12
bにより支承され、両軸端には遠心羽根車13a,13b
が取り付けられている。
に電動機101を有し、電動機101は、複数の円筒形永
久磁石とその外周部の補強部材からなる永久磁石組立体
6を有する回転子1と固定子10により構成される。永
久磁石は磁束密度の高いネオジム−鉄−ボロン系の希土
類焼結磁石が用いられている。また、補強部材には比強
度の高いCFRPが使用されている。回転子1はラジア
ル軸受11a,11b及びアキシャル軸受12a、12
bにより支承され、両軸端には遠心羽根車13a,13b
が取り付けられている。
【0047】この様に、円筒形永久磁石を回転子軸方向
に複数配置して磁石長さを確保することで、圧縮機10
0は出力約100kWを実現している。また、円筒形磁
石の外周面をCFRPで補強することで、永久磁石組立
体6の周速として約250m/sを実現している。
に複数配置して磁石長さを確保することで、圧縮機10
0は出力約100kWを実現している。また、円筒形磁
石の外周面をCFRPで補強することで、永久磁石組立
体6の周速として約250m/sを実現している。
【0048】いっそうの高速高出力化の可能性を考える
と、周速の面では、補強部材の強度に依存するため、C
FRPより強度の高い材質を用いればよいが、実際には
難しい。一方、出力の面では、ここに示した構造とすれ
ば、回転子軸方向に積み重ねる円筒形磁石の個数を増や
すことで比較的容易に実現できる。
と、周速の面では、補強部材の強度に依存するため、C
FRPより強度の高い材質を用いればよいが、実際には
難しい。一方、出力の面では、ここに示した構造とすれ
ば、回転子軸方向に積み重ねる円筒形磁石の個数を増や
すことで比較的容易に実現できる。
【0049】
【発明の効果】以上の詳細な説明からも明らかなよう
に、本発明に係わる永久磁石式回転子によれば、円筒形
状の永久磁石を複数備え、これらの内、少なくとも2ヶ
以上の永久磁石の外周面にわたって、繊維強化樹脂から
なる円筒形状の部材を配置することで、回転電気機械の
高速大容量化を実現可能とする効果がある。
に、本発明に係わる永久磁石式回転子によれば、円筒形
状の永久磁石を複数備え、これらの内、少なくとも2ヶ
以上の永久磁石の外周面にわたって、繊維強化樹脂から
なる円筒形状の部材を配置することで、回転電気機械の
高速大容量化を実現可能とする効果がある。
【0050】また、本発明に係わる回転子用永久磁石に
よれば、円筒形状の永久磁石を円筒軸方向に複数配置
し、これら複数の永久磁石の外周面にわたって、繊維強
化樹脂からなる円筒形状の部材を配置することで、前記
複数の円筒形状の永久磁石を一体の永久磁石として構成
することで、高速大容量の回転電気機械を組立容易かつ
安価に実現可能とする効果がある。
よれば、円筒形状の永久磁石を円筒軸方向に複数配置
し、これら複数の永久磁石の外周面にわたって、繊維強
化樹脂からなる円筒形状の部材を配置することで、前記
複数の円筒形状の永久磁石を一体の永久磁石として構成
することで、高速大容量の回転電気機械を組立容易かつ
安価に実現可能とする効果がある。
【0051】さらにまた、本発明に係わる永久磁石式回
転子の製造方法によれば、円筒形状の永久磁石を円筒軸
方向に複数配置し、これら複数の永久磁石の外周面にわ
たって、繊維強化樹脂からなる円筒形状の部材を配置
し、複数の永久磁石を一体化させる工程と、前記一体化
させた永久磁石を回転子軸に嵌合する工程とを分けて実
施することで、高速大容量の回転電気機械の回転子用永
久磁石を組立容易かつ安価に実現可能とする効果があ
る。
転子の製造方法によれば、円筒形状の永久磁石を円筒軸
方向に複数配置し、これら複数の永久磁石の外周面にわ
たって、繊維強化樹脂からなる円筒形状の部材を配置
し、複数の永久磁石を一体化させる工程と、前記一体化
させた永久磁石を回転子軸に嵌合する工程とを分けて実
施することで、高速大容量の回転電気機械の回転子用永
久磁石を組立容易かつ安価に実現可能とする効果があ
る。
【図1】本発明に係わる永久磁石式回転子の第1実施例
の片側縦断面図である。
の片側縦断面図である。
【図2】本発明に係わる永久磁石式回転子の第1実施例
のA矢視による横断面図である。
のA矢視による横断面図である。
【図3】本発明に係わる永久磁石式回転子の第1実施例
の縦断面図である。
の縦断面図である。
【図4】本発明に係わる永久磁石式回転子の第1実施例
の縦断面図である。
の縦断面図である。
【図5】本発明に係わる永久磁石式回転子の第2実施例
の片側縦断面図である。
の片側縦断面図である。
【図6】本発明に係わる永久磁石式回転子の第3実施例
の縦断面図である。
の縦断面図である。
1…回転子、2…シャフト、3,3a,3b,3c,3
d,3e,3f,3g,3h,3i,3j…永久磁石、
4,4a,4b…補強部材、5a,5b…リング状部
材、6,6a,6b…永久磁石組立体、7a,7b…ダ
ミーピース、8…治具、9…ナット、10…固定子、1
1a,11b…ラジアル軸受、12a,12b…アキシ
ャル軸受、13a,13b…羽根車、14…圧縮機ケー
シング、15…突起部、D…円筒形磁石外径、L…円筒
形磁石軸方向長さ、L′…回転子磁石部長さ。
d,3e,3f,3g,3h,3i,3j…永久磁石、
4,4a,4b…補強部材、5a,5b…リング状部
材、6,6a,6b…永久磁石組立体、7a,7b…ダ
ミーピース、8…治具、9…ナット、10…固定子、1
1a,11b…ラジアル軸受、12a,12b…アキシ
ャル軸受、13a,13b…羽根車、14…圧縮機ケー
シング、15…突起部、D…円筒形磁石外径、L…円筒
形磁石軸方向長さ、L′…回転子磁石部長さ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 直彦 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社日 立製作所土浦工場内 (72)発明者 福島 康雄 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社日 立製作所土浦工場内
Claims (1)
- 【請求項1】回転電気機械の回転子であって、回転子の
外周面に円筒形状の永久磁石を有するものにおいて、前
記円筒形状の永久磁石を複数備え、これらの内、少なく
とも2ヶ以上の永久磁石の外周面に、繊維強化樹脂から
なる円筒形状の補強部材が配置されていることを特徴と
する永久磁石式回転子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9246482A JPH1189143A (ja) | 1997-09-11 | 1997-09-11 | 永久磁石式回転子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9246482A JPH1189143A (ja) | 1997-09-11 | 1997-09-11 | 永久磁石式回転子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1189143A true JPH1189143A (ja) | 1999-03-30 |
Family
ID=17149062
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9246482A Pending JPH1189143A (ja) | 1997-09-11 | 1997-09-11 | 永久磁石式回転子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1189143A (ja) |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2007072536A1 (ja) * | 2005-12-19 | 2007-06-28 | Hitachi, Ltd. | ガスタービン用永久磁石発電機ロータ、その製造方法及びガスタービン並びにその製造方法 |
JP2008295178A (ja) * | 2007-05-24 | 2008-12-04 | Meidensha Corp | 永久磁石式回転機の回転子構造 |
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WO2012032392A1 (en) * | 2010-09-10 | 2012-03-15 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Fuel cell system, motor, air compressor, pump, and method of designing motor |
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JP2017195751A (ja) * | 2016-04-22 | 2017-10-26 | ファナック株式会社 | 保持部材、これを備える回転電機の回転子、及びそれを備える回転電機 |
KR20200056748A (ko) * | 2018-11-15 | 2020-05-25 | 한국전기연구원 | 자기기어용 폴피스유닛, 그 제조방법 및 이를 구비한 자기기어 |
CN111987828A (zh) * | 2020-08-21 | 2020-11-24 | 山东齐鲁电机制造有限公司 | 一种汽轮发电机用永磁副励磁机 |
-
1997
- 1997-09-11 JP JP9246482A patent/JPH1189143A/ja active Pending
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