JPH10225032A - 永久磁石型回転電機のロータとその製造方法 - Google Patents
永久磁石型回転電機のロータとその製造方法Info
- Publication number
- JPH10225032A JPH10225032A JP9034264A JP3426497A JPH10225032A JP H10225032 A JPH10225032 A JP H10225032A JP 9034264 A JP9034264 A JP 9034264A JP 3426497 A JP3426497 A JP 3426497A JP H10225032 A JPH10225032 A JP H10225032A
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- JP
- Japan
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- permanent magnet
- rotor
- spacer
- shrink ring
- rotating shaft
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- Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)
Abstract
(57)【要約】 （修正有）
【課題】 従来の永久磁石型同期電動機のロータの、ス
テンレス鋼製シュリンクリングを渦電流損失が少ない
Ｆ．Ｒ．Ｐ．（繊維強化プラスチック材）製で代用する
にあたって、Ｆ．Ｒ．Ｐは熱膨張係数が小さく、焼きば
めによる締め代を持たせられないので高速回転では弛み
を生じ、バランスが崩れるという問題を解消する。 【解決手段】 永久磁石型回転電機のロータは、シュリ
ンクリングをＦ．Ｒ．Ｐ．製で軸方向に傾斜を持つ楔
（くさび）状とし、ロータの回転軸１１、永久磁石１２
およびスペーサもこれに対応し、傾斜を持つ楔状とし
た。製造方法としては、中央部を軸方向に傾斜を持つ楔
状に加工したロータの回転軸１１を、組付治具に収容
し、その外周に永久磁石１２およびスペーサを配置し、
その外周にＦ．Ｒ．Ｐ．製のシュリンクリング１４を軸
方向に打ち込んで、永久磁石を締め付けて組み立てる。
テンレス鋼製シュリンクリングを渦電流損失が少ない
Ｆ．Ｒ．Ｐ．（繊維強化プラスチック材）製で代用する
にあたって、Ｆ．Ｒ．Ｐは熱膨張係数が小さく、焼きば
めによる締め代を持たせられないので高速回転では弛み
を生じ、バランスが崩れるという問題を解消する。 【解決手段】 永久磁石型回転電機のロータは、シュリ
ンクリングをＦ．Ｒ．Ｐ．製で軸方向に傾斜を持つ楔
（くさび）状とし、ロータの回転軸１１、永久磁石１２
およびスペーサもこれに対応し、傾斜を持つ楔状とし
た。製造方法としては、中央部を軸方向に傾斜を持つ楔
状に加工したロータの回転軸１１を、組付治具に収容
し、その外周に永久磁石１２およびスペーサを配置し、
その外周にＦ．Ｒ．Ｐ．製のシュリンクリング１４を軸
方向に打ち込んで、永久磁石を締め付けて組み立てる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は一般に回転機に関
し、特にステンレス鋼製のシュリンクリングに代えて繊
維強化プラスチック材（Ｆ．Ｒ．Ｐ．）製のシュリンク
リングを圧入して組付けることを特徴とする永久磁石型
回転電機のロータとその製造方法に関する。
し、特にステンレス鋼製のシュリンクリングに代えて繊
維強化プラスチック材（Ｆ．Ｒ．Ｐ．）製のシュリンク
リングを圧入して組付けることを特徴とする永久磁石型
回転電機のロータとその製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】図３は従来の永久磁石型同期電動機のロ
ータの縦断面を示し、図４は図３のＡ−Ａ断面を示す。
これらの図において、回転軸１に永久磁石２が、スペー
サ３がシュリンクリング４により固く締め付けられ、永
久磁石２およびシュリンクリング４の軸方向両端部にバ
ランス板１５Ａ、１５Ｂが取り付けられる。このシュリ
ンクリング４は、通常ステンレス鋼製で、高速回転によ
る遠心力によって永久磁石２の締め付けが弛まないよう
に焼きばめによって結合される。
ータの縦断面を示し、図４は図３のＡ−Ａ断面を示す。
これらの図において、回転軸１に永久磁石２が、スペー
サ３がシュリンクリング４により固く締め付けられ、永
久磁石２およびシュリンクリング４の軸方向両端部にバ
ランス板１５Ａ、１５Ｂが取り付けられる。このシュリ
ンクリング４は、通常ステンレス鋼製で、高速回転によ
る遠心力によって永久磁石２の締め付けが弛まないよう
に焼きばめによって結合される。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ステンレス鋼製シュリ
ンクリングは、耐熱性が高く安定した強度が得られる反
面、導電率も高く渦電流損失が大きい欠点を有するの
で、耐熱性と材質の安定性はステンレス鋼に比し稍々劣
るが、比強度が高く導電率が低いため渦電流損失が少な
い繊維強化プラスチック材（Ｆ．Ｒ．Ｐ．）製にするこ
とが考えられる。しかし、Ｆ．Ｒ．Ｐ．は熱膨張係数が
小さいので焼きばめができず、ステンレス鋼のように焼
きばめによる締め代を持たせられないため高速回転では
弛みを生じ、バランスが崩れる問題がある。
ンクリングは、耐熱性が高く安定した強度が得られる反
面、導電率も高く渦電流損失が大きい欠点を有するの
で、耐熱性と材質の安定性はステンレス鋼に比し稍々劣
るが、比強度が高く導電率が低いため渦電流損失が少な
い繊維強化プラスチック材（Ｆ．Ｒ．Ｐ．）製にするこ
とが考えられる。しかし、Ｆ．Ｒ．Ｐ．は熱膨張係数が
小さいので焼きばめができず、ステンレス鋼のように焼
きばめによる締め代を持たせられないため高速回転では
弛みを生じ、バランスが崩れる問題がある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明による永久磁石型
回転機のロータは、シュリンクリングを繊維強化プラス
チック材（Ｆ．Ｒ．Ｐ．）製で軸方向に傾斜を持つ楔
（くさび）状とし、ロータの回転軸、永久磁石およびス
ペーサもこれに対応し、傾斜を持つ楔（くさび）状とし
た。製造方法としては、中央部を軸方向に傾斜を持つ楔
状に加工したロータの回転軸を、組付治具に収容し、そ
の外周に永久磁石およびスペーサを配置し、その外周
に、Ｆ．Ｒ．Ｐ．製のシュリンクリングを軸方向に打ち
込んで、永久磁石を締め付けて組み立てる方法によって
上記の課題を解決した。
回転機のロータは、シュリンクリングを繊維強化プラス
チック材（Ｆ．Ｒ．Ｐ．）製で軸方向に傾斜を持つ楔
（くさび）状とし、ロータの回転軸、永久磁石およびス
ペーサもこれに対応し、傾斜を持つ楔（くさび）状とし
た。製造方法としては、中央部を軸方向に傾斜を持つ楔
状に加工したロータの回転軸を、組付治具に収容し、そ
の外周に永久磁石およびスペーサを配置し、その外周
に、Ｆ．Ｒ．Ｐ．製のシュリンクリングを軸方向に打ち
込んで、永久磁石を締め付けて組み立てる方法によって
上記の課題を解決した。
【０００５】
【発明の実施の形態】本発明によるロータの縦断面を図
１に、図１のＢ−Ｂ断面を図２に示す。これらの図にお
いて、回転軸１１の中間部のテーパ外周面１１ａに係合
し、対向位置にある２個の永久磁石１２、永久磁石の間
のスペーサ１３、永久磁石およびスペーサの外側に位置
されるシュリンクリング１４は、いずれも前記のテーパ
外周面１１ａと同じテーパ面を有してそれぞれ係合し、
永久磁石およびスペーサの両端部にバランス板１５Ａ、
１５Ｂが位置される。このシュリンクリング１４はＦ．
Ｒ．Ｐ．で作られ、バランス板１５Ａを取り付ける前に
リング形治具などを使用して、前記回転軸１１の大径側
の外周に一方のバランス板１５Ｂを外嵌めして組付治具
に固定し、前記回転軸１１の小径側の外周から前記円弧
台形の永久磁石１２およびスペーサ１３を挿入して配置
し、これらの永久磁石１２およびスペーサ１３の小径の
外周側に前記シュリンクリング１４の大径側を外嵌めし
て軸方向に移動して圧入し、前記回転軸１１の外周に他
方のバランス板１５Ａを外嵌めして、前記の永久磁石１
２およびスペーサ１３と、その外周に圧入された前記シ
ュリンクリング１４の軸方向外端面に固定する諸工程を
含んで成り、矢印Ｃで示す軸線方向に打ち込まれて組み
立てられる。
１に、図１のＢ−Ｂ断面を図２に示す。これらの図にお
いて、回転軸１１の中間部のテーパ外周面１１ａに係合
し、対向位置にある２個の永久磁石１２、永久磁石の間
のスペーサ１３、永久磁石およびスペーサの外側に位置
されるシュリンクリング１４は、いずれも前記のテーパ
外周面１１ａと同じテーパ面を有してそれぞれ係合し、
永久磁石およびスペーサの両端部にバランス板１５Ａ、
１５Ｂが位置される。このシュリンクリング１４はＦ．
Ｒ．Ｐ．で作られ、バランス板１５Ａを取り付ける前に
リング形治具などを使用して、前記回転軸１１の大径側
の外周に一方のバランス板１５Ｂを外嵌めして組付治具
に固定し、前記回転軸１１の小径側の外周から前記円弧
台形の永久磁石１２およびスペーサ１３を挿入して配置
し、これらの永久磁石１２およびスペーサ１３の小径の
外周側に前記シュリンクリング１４の大径側を外嵌めし
て軸方向に移動して圧入し、前記回転軸１１の外周に他
方のバランス板１５Ａを外嵌めして、前記の永久磁石１
２およびスペーサ１３と、その外周に圧入された前記シ
ュリンクリング１４の軸方向外端面に固定する諸工程を
含んで成り、矢印Ｃで示す軸線方向に打ち込まれて組み
立てられる。
【０００６】
【発明の効果】上記の通り、シュリンクリングと永久磁
石、永久磁石と回転軸の係合は楔状で、打ち込みにより
それぞれ締め代を有し、高速回転でも永久磁石が安定し
てバランスを崩すことがなく、またシュリンクリングは
Ｆ．Ｒ．Ｐ．製であるので渦電流損失も極めて小さい。
石、永久磁石と回転軸の係合は楔状で、打ち込みにより
それぞれ締め代を有し、高速回転でも永久磁石が安定し
てバランスを崩すことがなく、またシュリンクリングは
Ｆ．Ｒ．Ｐ．製であるので渦電流損失も極めて小さい。
【図１】本発明による永久磁石型回転電機のロータの縦
断面図である。
断面図である。
【図２】図１のＢ−Ｂ断面図である。
【図３】従来の永久磁石型同期電動機のロータの縦断面
図である。
図である。
【図４】図３のＡ−Ａ断面図である。
１１：回転軸 １１ａ：テーパ外周面 １２：永久磁石 １３：スペーサ １４：シュリンクリング １５Ａ、１５Ｂ：バランス板
Claims (2)
- 【請求項１】 軸方向の中間の部分の外周が所定のテー
パを有する円錘台形にされた回転軸（１１）と、 内周が前記回転軸（１１）と同一で所定の厚さを有し、
円周方向に所定の隙間を保って、この回転軸（１１）に
外嵌される円弧台形の複数の永久磁石（１２）と、 前記円弧台形の複数の永久磁石（１２）相互間の隙間に
配置される複数のスペーサ（１３）と、前記円弧台形の
永久磁石（１２）およびスペーサ（１３）のそれぞれの
外周よりわずかに小さく所定の締め代を有する内周にさ
れ、外周が所定の直径の中空筒形に繊維強化プラスチッ
ク材で成型され、前記永久磁石（１２）およびスペーサ
（１３）の外周に圧入されるシュリンクリング（１４）
と、 これら部材の軸方向両端に固定されたバランス板（１５
Ａ、 １５Ｂ）とを含んで成る永久磁石型回転電機のロー
タ。 - 【請求項２】 請求項１記載の永久磁石型回転電機のロ
ータの製造方法として、前記回転軸（１１）の大径側の
外周に一方のバランス板（１５Ｂ）を外嵌めして組付治
具に固定し、 前記回転軸（１１）の小径側の外周から前記円弧台形の
永久磁石（１２）およびスペーサ（１３）を挿入して配
置し、 これらの永久磁石（１２）およびスペーサ（１３）の小
径の外周側に前記シュリンクリング（１４）の大径側を
外嵌めして軸方向に移動して圧入し、 前記回転軸（１１）の外周に他方のバランス板（１５
Ａ）を外嵌めして、前記の永久磁石（１２）およびスペ
ーサ（１３）と、その外周に圧入された前記シュリンク
リング（１４）の軸方向外端面に固定する、諸工程を含
んで成る永久磁石型回転電機のロータの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9034264A JPH10225032A (ja) | 1997-02-04 | 1997-02-04 | 永久磁石型回転電機のロータとその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9034264A JPH10225032A (ja) | 1997-02-04 | 1997-02-04 | 永久磁石型回転電機のロータとその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10225032A true JPH10225032A (ja) | 1998-08-21 |
Family
ID=12409324
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9034264A Pending JPH10225032A (ja) | 1997-02-04 | 1997-02-04 | 永久磁石型回転電機のロータとその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10225032A (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007306797A (ja) * | 2007-08-28 | 2007-11-22 | Mitsubishi Electric Corp | 電動パワーステアリング装置用永久磁石型ブラシレスモータ |
| US8841814B2 (en) | 2011-06-24 | 2014-09-23 | Fanuc Corporation | Electric motor having sleeve mounted to rotary shaft with high precision |
| US9088190B2 (en) | 2011-11-30 | 2015-07-21 | Abb Research Ltd. | Electrical machines and electrical machine rotors |
| US9362790B2 (en) | 2010-05-13 | 2016-06-07 | Hiroyuki Nishimura | Permanent magnet embedded rotor |
| US20160158847A1 (en) * | 2013-07-31 | 2016-06-09 | Haimer Gmbh | Tool holding fixture |
| US9667109B2 (en) | 2011-03-31 | 2017-05-30 | Abb Research Ltd. | Permanent magnet electrical machine rotors with stacked annular magnets and retainers and construction methods therefor |
| CN109309413A (zh) * | 2017-07-26 | 2019-02-05 | 发那科株式会社 | 转子、旋转电机以及转子的制造方法 |
| JP2019041476A (ja) * | 2017-08-24 | 2019-03-14 | ファナック株式会社 | 回転子及び回転電機 |
| DE102018009296B4 (de) | 2017-12-11 | 2022-03-31 | Fanuc Corporation | Rotor und drehende elektrische Maschine |
-
1997
- 1997-02-04 JP JP9034264A patent/JPH10225032A/ja active Pending
Cited By (15)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4652381B2 (ja) * | 2007-08-28 | 2011-03-16 | 三菱電機株式会社 | 電動パワーステアリング装置用永久磁石型ブラシレスモータ |
| JP2007306797A (ja) * | 2007-08-28 | 2007-11-22 | Mitsubishi Electric Corp | 電動パワーステアリング装置用永久磁石型ブラシレスモータ |
| US9362790B2 (en) | 2010-05-13 | 2016-06-07 | Hiroyuki Nishimura | Permanent magnet embedded rotor |
| US9667109B2 (en) | 2011-03-31 | 2017-05-30 | Abb Research Ltd. | Permanent magnet electrical machine rotors with stacked annular magnets and retainers and construction methods therefor |
| US8841814B2 (en) | 2011-06-24 | 2014-09-23 | Fanuc Corporation | Electric motor having sleeve mounted to rotary shaft with high precision |
| US9088190B2 (en) | 2011-11-30 | 2015-07-21 | Abb Research Ltd. | Electrical machines and electrical machine rotors |
| US20160158847A1 (en) * | 2013-07-31 | 2016-06-09 | Haimer Gmbh | Tool holding fixture |
| US10245647B2 (en) * | 2013-07-31 | 2019-04-02 | Franz Haimer | Tool holding fixture |
| CN109309413A (zh) * | 2017-07-26 | 2019-02-05 | 发那科株式会社 | 转子、旋转电机以及转子的制造方法 |
| JP2019030061A (ja) * | 2017-07-26 | 2019-02-21 | ファナック株式会社 | 回転子、回転電機及び回転子の製造方法 |
| US10749393B2 (en) | 2017-07-26 | 2020-08-18 | Fanuc Corporation | Rotor, rotary electric machine, and manufacturing method of rotor |
| CN109309413B (zh) * | 2017-07-26 | 2021-04-09 | 发那科株式会社 | 转子、旋转电机以及转子的制造方法 |
| JP2019041476A (ja) * | 2017-08-24 | 2019-03-14 | ファナック株式会社 | 回転子及び回転電機 |
| US10707711B2 (en) | 2017-08-24 | 2020-07-07 | Fanuc Corporation | Rotor and rotating electrical machine |
| DE102018009296B4 (de) | 2017-12-11 | 2022-03-31 | Fanuc Corporation | Rotor und drehende elektrische Maschine |
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