JP6212020B2 - 回転子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、回転子の製造方法に関する。
永久磁石を回転子に使用した電動機を高速回転させる場合、永久磁石自体の強度と、永久磁石を固定する構造とに関して、高速回転時の遠心力に十分耐え得るように、何らかの補強を施す必要がある。この場合において、一般的には、例えば炭素繊維またはチタンからなるスリーブを被せるといった補強構造を設ける。例えば、特許文献1には、リング状の磁石を使用し、磁石の外周を炭素繊維強化プラスチック(CFRP)で補強した、高速回転用途の同期電動機が開示されている。
特開平11−89142号公報
ところで、この種の電動機は、回転子部材に回転軸を圧入して構成される。したがって、回転軸を圧入する際の圧入代が大きいと、スリーブの径が拡大し、磁石が割れるおそれがある。一方、圧入代が小さいと、スリーブに対し磁石を十分な押圧力で保持することができず、高速回転時にスリーブに対する磁石の位置がずれるおそれがある。
特許文献1記載の電動機のように、磁石の周囲を炭素繊維強化プラスチックで包囲して磁石を保持する場合、炭素繊維強化プラスチックの張力の増加に伴い保持力は増加する。しかしながら、張力を大きくしすぎると、炭素繊維強化プラスチックの繊維のばらけ、繊維層の剥れ、割れ、破断等が生じるおそれがあり、張力を大きくするには限界がある。
本発明の一態様は、回転軸であって該回転軸の外周面にテーパ面を有する回転軸と、該回転軸の外周面のテーパ面に固定された回転子部材とを備えた回転子を製造する方法において
円形の外周面および、前記回転軸の外周面のテーパ面と締り嵌めで嵌合するテーパ面を有する内周面を備えた筒状のスリーブ部であって、鉄系金属により構成され、前記スリーブ部の外周面のうちの少なくとも一部にりん酸系、硫酸系、または塩酸系の化学的な表面処理が施された前記スリーブ部と、前記スリーブ部の外周面の曲率半径よりも大きな曲率半径を有する内周面を有する複数の磁石と、炭素繊維を有する繊維強化樹脂からなる筒状の保持部材とを、前記回転子部材の構成部品として用意し、
前記スリーブ部の外周面と前記磁石の内周面とを互いに対向させつつ前記複数の磁石を前記スリーブ部の外周面に前記スリーブ部の少なくとも周方向に配置し、前記スリーブ部と前記磁石との間に、ハイドロパーオキサイドを含有するアクリル系嫌気性接着剤からなる接着剤を含浸し、前記複数の磁石を包囲するように前記保持部材を配置することにより、前記スリーブ部の外周面と各々の前記磁石の内周面との間に前記磁石の周方向縁部に向かうにつれて大きくなるような径方向の隙間が形成された前記回転子部材を作製し、
前記接着剤が硬化する前に、前記回転軸の径方向外側に前記回転子部材を圧入し、
前記回転子部材を圧入しているときには、前記回転軸の圧入による前記スリーブ部の拡径により前記隙間がなくなるように前記スリーブ部の外周面と前記磁石の内周面とを互いに接触させ、前記回転軸の圧入により前記保持部材に生じた径方向内側へ向かう弾性復元力によって、前記スリーブ部および前記複数の磁石を、前記回転軸と前記保持部材との間で挟持させ、
前記回転子部材の圧入後、前記接着剤の硬化が完了することを特徴とする。
本発明の他の態様は、上記の一態様の製造方法により製造された回転子を備える電動機や、該電動機を備える工作機械である。
本発明によれば、筒状のスリーブ部の外周面と、その外周面に沿って配置される複数の磁石の内周面との間に、磁石の周方向縁部に向かうにつれて大きくなるような径方向の隙間を設けたので、回転軸部を圧入してスリーブ部が拡径した際の磁石の割れを防止することができ、スリーブ部に複数の磁石を強固に固定することができる。
本発明の一実施形態に係る電動機の断面図である。 図1に示す回転軸部の断面図である。 図1に示す回転子部材の断面図である。 図1に示す回転子部材を軸方向から見た外観図である。 図3に示すスリーブ部の断面図である。 図3に示す磁石のうちの1つの斜視図である。 図3に示す保持部材の斜視図である。 図4の要部拡大図である。 回転子部材を回転軸部に圧入する圧入工程を説明するための断面図である。 圧入工程後の回転子を示す断面図である。 完成状態の回転子を模式的に示す断面図である。 (a)は回転軸部に圧入する前の状態の回転子部材の要部を、(b)は回転軸部に圧入した後の回転子部材の要部をそれぞれ示す断面図である。 図1の変形例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。まず、図1を参照して、本発明の一実施形態に係る電動機(回転電機)の構成について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る電動機100の断面図である。以下では、電動機100の回転軸部の軸心Oに沿う方向を軸方向、軸心Oを中心とした円の周面に沿った方向を周方向、および軸心Oから放射状に延びる方向を径方向とそれぞれ定義する。また、図示のように電動機100の一方側および他方側をそれぞれ軸方向前方および軸方向後方と定義する。なお、軸方向前方および軸方向後方は、理解の容易の観点から便宜的に定めたものであって、電動機の前方、後方等の特定の方向を限定して示すものではない。
本実施形態に係る電動機100は、例えば工作機械の主軸を駆動するために用いられるビルトインモータである。ビルトインモータは、回転させる対象、すなわち主軸に直接組み付けて、主軸をダイレクトドライブすることを目的とする。このように工作機械の主軸駆動用の電動機をビルトインモータとすることで、主軸の加工精度を高めることができる。
図1に示すように、電動機100は、内部空間101を画定するハウジング102と、ハウジング102の内部空間101に静止して配置される固定子110と、固定子110の径方向内側に回転可能に設置された回転子400とを備える。回転子400の表面には、複数の磁石311(図4参照)が取り付けられ、電動機100は、表面磁石型電動機(SPM型電動機である)である。固定子110は、固定子鉄心103と、固定子鉄心103に巻回されたコイル104とを有する。固定子鉄心103は、例えば電磁鋼板の薄板を積層して構成される。
固定子110からは、コイル104に電気的に接続された動力線(図示せず)が引き出されており、動力線は、ハウジング102に設けられた貫通孔を介して、電動機100の外部に設置された動力源(図示せず)に接続される。電動機100の動作時には、例えばコイル104に三相交流電流が供給され、回転子400の周りに回転磁界が形成される。
回転子400は、内部空間101において軸方向に延びる回転軸部200と、回転軸部200の径方向外側に固設される回転子部材300とを有する。電動機100は、回転子400および固定子110の磁気的相互作用によって回転動力を発生し、回転軸部200と回転子部材300とが軸心Oを中心にして一体に回転する。
次に、図2を参照して、本発明の実施形態に係る回転軸部について説明する。図2は、本実施形態に係る回転軸部200の断面図である。図2に示すように、回転軸部200は、軸心Oと、軸心Oと同心の中心孔201とを有する、筒状の部材である。本実施形態では、工作機械の主軸にビルトインモータとして適用するため、回転軸部200に中心孔201が形成されているが、これに限定されない。すなわち、回転軸部200は、中心孔201を有さない中実材で作られてもよい。
回転軸部200の軸心Oは、電動機100の回転軸心である。回転軸部200の軸方向前方側の部分は、ハウジング102の前方側の壁部に取り付けられた軸受(図示せず)を介して、ハウジング102に回転可能に支持される。同様に、回転軸部200の軸方向後方側の部分は、ハウジング102の後方側の壁部に取り付けられた軸受(図示せず)を介して、ハウジング102に回転可能に支持される。
回転軸部200は、軸方向後方側から軸方向前方側に向かうにつれて、徐々に径方向外側に向かって拡がるテーパ状の外周面202を有する。回転軸部200の軸方向前方側の部分203および段差部204は、製造時の利便性のために設けられた突き当ての一例である。テーパ状外周面202は、軸方向後端205から、軸方向前端206まで連続して延びている。テーパ状外周面202の軸方向後端205の軸方向後方には、軸方向に沿って直線状に延びる円筒状の外周面207が形成されている。
なお、テーパ状外周面202は、線形のテーパ面、すなわち円錐面が好ましい。この場合、テーパ状外周面202の半径は、軸方向後端205から軸方向前端206に向かうにつれて、線形的に増加する。テーパ状外周面202は、例えば、1/200〜1/30のテーパ率を有する線形のテーパ面であることが好ましい。
突き当て用の部分203および段差部204は、製造時に組付け作業をし易くするための工夫の一例である。突き当て用の部分203は、軸方向に沿って延びる円筒状の外周面を有しており、テーパ状外周面202の軸方向前端206との間で段差部204を形成するように、テーパ状外周面202から径方向外側に突出するように形成されている。
次に、図3〜図7を参照して、本発明の実施形態に係る回転子部材について説明する。図3は、本実施形態に係る回転子部材300の断面図であり、図4は、回転子部材300を軸方向から見た外観図(図3の矢視IV図)である。図3,4に示すように、回転子部材300は、筒状のスリーブ部301と、スリーブ部301の径方向外側において、周方向に並ぶように配置された複数の磁石311と、複数の磁石311の全体を径方向外側から覆う、保持部材321とを有する。
磁石311は、内径側が円弧状に形成された永久磁石であり、図4の例では、スリーブ部301の外周面304に沿って周方向等間隔に4個の磁石311を配置している。なお、図4に例示したのとは異なる数の磁石311を、周方向に配置してもよい。すなわち、周方向に対称に複数の磁石311を配置するのであれば、磁石311の個数は4個以外であってもよい。
磁石311は、製造の都合や磁石の成形の都合に応じて軸方向に複数に分割されてもよく、図3の例では、軸方向に2分割されている。なお、軸方向に3分割以上としてもよい。また、軸方向後方側に位置する磁石311の各々は、スリーブ部301に凸部305等の構造を設けることによって、軸方向の位置を揃えて配置される。磁石311には、例えば高い磁気エネルギーを有するネオジム磁石を用いることができる。これによりコンパクトでかつ高出力な電動機を構成することができ、工作機械の主軸に用いて好適である。
図5は、スリーブ部301の断面図である。図5に示すように、スリーブ部301は、中心軸線Oを有する筒状の部材であって、軸方向後方側の第1端部302と、軸方向前方側の第2端部303と、軸方向に沿って延びる円筒状の外周面304とを有する。スリーブ部301の軸方向後端の、外周面304から径方向外側に突出する凸部305は、製造時に磁石311の軸方向の位置を揃え易くするための工夫の一例である。
スリーブ部301は、鉄系金属、例えばS45C、STKM、SS400などの磁性体の金属材料から構成される。スリーブ部301の外周面304には、りん酸系、硫酸系、または塩酸系の化学的な表面処理が施されている。これにより、外周面304の摩擦係数が大きくなり、外周面304に磁石311を容易に保持することができる。また、外周面304に化学的表面処理を施すことにより、後述するように外周面304に接着剤を含浸した際に、接着剤の硬化反応が促進される。また、接着力自体も高まる。回転軸部200を挿入する前の回転子部材300の単体の状態では、スリーブ部301の外周面304に磁石311は接着されていない。
本実施形態においては、スリーブ部301は、第1端部302から第2端部303に向かうにつれて連続的に径方向外側に向かって拡がるテーパ状内周面306(すなわち、テーパ面)を有する。このテーパ状内周面306は、第1端部302から第2端部303までのうち、少なくとも外周に磁石311が搭載される軸方向区間(磁石搭載区間)において連続して延びている。すなわち、テーパ状内周面306は、スリーブ部301の内周面の磁石搭載区間に形成された、連続で一定のテーパ率からなるテーパ面であり、軸方向前方に向かうにつれてその半径が大きくなっている。
テーパ状内周面306は、テーパ率が一定である線形のテーパ面である。テーパ状内周面306の半径は、第1端部302におけるテーパ状内周面306の半径Rから、第2端部303におけるテーパ状内周面306の半径R(>R)まで、第1端部302から第2端部303に向かうにつれて、線形的に径は拡大していく。テーパ状内周面306のテーパ率は、例えば、1/200〜1/30の範囲に設定することが好ましい。
ここで、テーパ状内周面306のテーパの度合いは、回転軸部200のテーパ状外周面202のテーパの度合いに対応するように、設定される。より具体的には、回転軸部200のテーパ状外周面202、およびスリーブ部301のテーパ状内周面306が、ともに線形テーパ面であるとすると、テーパ状外周面202と、テーパ状内周面306とは、同一または略同一のテーパ率(例えば1/100)を有するように、設定される。
スリーブ部301は、図1に示す電動機100の組み立て状態においては、回転軸部200の中心軸線Oと、スリーブ部301の中心軸線Oとが一致するように、回転軸部200のテーパ状外周面202上に、締り嵌めによって固定される。この状態においては、スリーブ部301の第2端部303と段差部204とが当接し、第2端部303におけるテーパ状内周面306の半径Rと、テーパ状外周面202の軸方向前端206の半径とが、同一または略同一となる。
また、この状態においては、スリーブ部301のテーパ状内周面306と、回転軸部200のテーパ状外周面202とは、互いに大きな面圧で密着しており、スリーブ部301は、回転軸部200によって、径方向外側に向かって押圧されている。なお、スリーブ部301の回転軸部200に対する取り付け構造については、後述する。
図6は、単一の磁石311の斜視図である。図6に示すように、磁石311は、予め定められた曲率半径の内径を有する略円弧状の磁石片である。具体的には、磁石311は、軸方向前方側の端面312、および軸方向後方側の端面313と、周方向一方側の端面314、および周方向他方側の端面315と、径方向内側の内周面316、および径方向外側の外周面317とを有する。磁石311の内周面316は、円弧状(曲率が一定)である一方、外周面317は、円弧状または円弧状以外の任意の曲面、平面、または曲面と平面の組み合わせである。
図6の例では、実施形態の一例として端面312、端面313、端面314、端面315が明確に描かれているが、磁気回路設計や電動機の仕様などの都合により、これらの端面は曲面であったり、テーパ面や曲面で挟まれる極小面であったりするため、実際にはこれらの端面は明確に存在するとは限らない。また、それぞれの面を形成する辺は、実際には面取りが施され、または曲面でなだらかに落とされており、明確な線で画定されるとは限らない。
内周面316は、予め定められた曲率半径を有する円弧面であって、端面312を形成する径方向内側の一辺と、端面313の径方向内側を形成する一辺とを接続するように、軸方向に沿って延びている。外周面317は、周方向に滑らかな曲線で構成され、例えば円弧面であってもよいし、他の任意の曲面であってもよい。内周面316の曲率半径は、後述するようにスリーブ部301の外周面304の曲率半径との関係で定められる。
図7は、保持部材321の斜視図である。図7に示すように、保持部材321は、軸方向に延びる筒状の部材であり、複数の磁石311を包囲して磁石311を保持する機能を有する。具体的には、保持部材321は、軸方向前方側の端面322、および軸方向後方側の端面323と、筒状の内周面324および外周面325とを有する。図7の例では、実施形態の一例として端面322と端面323が明確に描かれているが、保持部材の材料や構造、製造方法によっては、これらの端面は明確に存在するとは限らない。また、内周面324および外周面325の断面形状は、円に限定されない。
保持部材321は、径方向外側に向かって膨張するような変形に対して、強い強度を有する。換言すれば、保持部材321は、その半径(直径)が変化し難い。また、保持部材321は、磁束による発熱や、磁束の漏れによる性能低下を防止する観点から、非磁性材料から作製されることが好ましい。さらに、保持部材321は、回転によって生じる遠心力を小さくするために、小さい密度を有することが好ましい。保持部材321は、例えば筒状の成形体によって構成される。なお、複数の磁石311の外周面317に、保持部材321を構成する材料を巻き付けて、保持部材321を形成してもよい。例えば、糸状や帯状、シート状の材料を、磁石311の外周面317に各々の磁石311を覆うように、複数回所定の厚さになるまで回転方向に周回しつつ巻きつけて形成してもよい。
保持部材321の材料としては、例えば炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、炭化ケイ素繊維、ボロン繊維、チタン合金繊維、超高分子量ポリエチレン、またはポリブチレンテレフタレート繊維といった、比強度(単位密度当りの引張強度)に優れた材料が好適である。また、保持部材321の材料として、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、炭化ケイ素繊維、ボロン繊維、チタン合金繊維、超高分子量ポリエチレン、またはポリブチレンテレフタレート繊維を使用したFRP(繊維強化樹脂)、もしくは、これらの幾つかを組み合わせた複合材も好適である。また、保持部材321の材料として、オーステナイト系のステンレスやチタン、またはチタン合金等の非磁性金属を用いてもよい。
複数の磁石311の径方向外側には、全ての磁石311を径方向外側から包囲するように、保持部材321が嵌着され、図1に示す電動機100の組み立て状態においては、スリーブ部301は、回転軸部200によって、径方向外側に向かって押圧されている。この押圧により、スリーブ部301は、径方向外側に変形しようとし、磁石311の各々を、径方向外側に向かって押す。
これに対して、保持部材321は、上述したように、径方向外側に向かって膨張するような変形に対して強い強度を有する。したがって、磁石311から加えられる圧力を受け止め、その反力として、磁石311を径方向内側に向けて押し返す。
この構成により、磁石311は、スリーブ部301と保持部材321との間で、強固に挟持される。これにより、電動機100の駆動時に、回転子部材300が高速で回転した場合においても、磁石311が、スリーブ部301および保持部材321に対して周方向に相対移動してしまうことを防止することができる。
この場合、電動機100の動作可能な回転数の全範囲において、スリーブ部301と回転軸部200との間の固定トルク、および、磁石311とスリーブ部301との間の固定トルクが、電動機100の最大トルクを上回るように、保持部材321の締め代が設定される。これにより、回転軸部200とスリーブ部301との間の固定トルク、およびスリーブ部301と磁石311との間の固定トルクが、電動機100の回転数に拘わらず常に電動機100の最大トルク20を上回る。したがって、電動機100の駆動時に、回転軸部200とスリーブ部301との間、および、スリーブ部301と磁石311との間で、位置ずれが生じることを防止できる。
本実施形態では、磁石311の内周面316の半径が、スリーブ部301の外周面304の半径よりも大きくなるように設定されている。すなわち、図4の要部拡大図である図8に示すように、磁石311の内周面316の曲率半径をRとし、スリーブ部301の外周面304の半径をRとすると、R>Rとなる。
この構成により、回転子部材300を組み立てた状態において、磁石311の内周面316と、スリーブ部301の外周面304との間に隙間330が形成される。この隙間330は、磁石311の内周面316の曲率半径Rと、スリーブ部301の外周面304の半径Rとの間の半径の差に起因して形成される隙間であって、回転軸部200を圧入した際のスリーブ部301の膨張を考慮して、適宜設定される。
隙間330は、スリーブ部301と磁石311とが接触する磁石311の接触部311aから周方向縁部311bにかけて徐々に大きくなり、周方向縁部311bにおいて最大となる。なお、図8の例では、磁石311の周方向中心部において、磁石311の内周面316とスリーブ部301の外周面304とが接触している。すなわち、周方向中心部が接触部311aとなり、周方向中心部で隙間330が0となっているが、中心部以外(例えば一方の周縁部311b)でスリーブ部301と磁石311とが接触することもある。この場合には、一方の周縁部311bが接触部311aとなり、この場合においても、磁石311の接触部311aから周方向周縁部(他方の周縁部311b)にかけて隙間330が徐々に大きくなる。
このように磁石311の内周面316とスリーブ部301の外周面304との間に径方向の隙間330を設けることで、回転子部材300(スリーブ部301)の内周面306に沿って回転軸部200を圧入する際に、磁石311が割れることを防ぐことができる。
すなわち、回転子部材300を回転軸部200に圧入すると、回転子部材300のスリーブ部301が隙間330をなくすように径方向外側に膨張(拡径)し、その結果、スリーブ部301の外周面304と、磁石311の径方向内側の内周面316とが面接触する。したがって、スリーブ部301が拡径した際に、磁石311に発生する応力を低減することができ、磁石311の割れを防止することができる。
次に、本発明の実施形態に係る回転子400の製造方法について説明する。まず、スリーブ部301、磁石311および保持部材321を準備する。スリーブ部301は、例えば鉄系金属を構成材とし、円筒状部材の内周面および外周面を切削加工して、テーパ状内周面306、外周面304を形成するとともに、凸部305を形成し、さらに外周面304に、りん酸系、硫酸系、または塩酸系の化学的な表面処理を施すことにより得られる。磁石311は、例えば内周面316が所定の曲率半径Rである略円弧形状として永久磁石を構成することにより得られる。保持部材321は、例えば筒状に成形された炭素繊維強化樹脂により得られる。
次に、スリーブ部301の外周面304に沿って複数の磁石311を等間隔に配置する。この場合、周方向に隣り合う磁石311の内周面側および外周面側の磁極が互いに異なる磁極となるように、磁石311を配置する。例えば周方向に4個の磁石311A〜311Dを配置する場合に、磁石311Aと311B、311Bと311C、311Cと311D、311Dと311Aがそれぞれ互いに隣り合って配置される。このとき、磁石311Aと311Cの内周側がS極、外周側がN極となり、磁石311Bと311Dの内周側がN極、外周側がS極となるように磁石311A〜311Dを配置する。
すなわち、本実施形態においては、スリーブ部301の外周面304に対向して周方向に配列する磁石311A〜311Dは、それぞれの磁極が周方向において交互に入れ替わるように、配置される。
次に、互いに対向するスリーブ部301と複数の磁石311との間に接着材を含浸した後、複数の磁石311を径方向外側から覆うように保持部材321を取り付ける。すなわち、磁石311の外周面317に保持部材321の内周面324が向き合うように、保持部材321を磁石311の径方向外側に嵌め入れる。この時点では、両者は隙間嵌めでも多少の締まり嵌めでも構わない。締まり嵌めの場合には、保持部材321が抜けない程度の僅かな締め代で十分である。
保持部材321の嵌合を容易に行うために、磁石311の周囲に保持部材321を配置する前に、磁石311が配置されたスリーブ部301を冷却することが好ましい。例えば磁石311とスリーブ部301とを、工業用冷蔵庫などで所定温度以下(例えば−50℃以下、好ましくは−70℃以下)まで冷却する。これにより、磁石311が配置されたスリーブ部301の最外径(軸心Oを中心とした磁石311の外周面317の径)が減少し、磁石311の周囲に保持部材321を容易に嵌合することができる。特に、保持部材321を線膨張係数が小さい炭素繊維により構成する場合、保持部材321を焼き嵌めすることが困難であるため、磁石311が配置されたスリーブ部301を冷却することが好ましい。
接着剤は、スリーブ部301の外周面304と磁石311の内周面316との間の全範囲にわたって、または少なくとも一部の領域に含浸される。磁石311の周囲を保持部材321で包囲する前ではなく、保持部材321で包囲した後に、接着剤を含浸するようにしてもよい。スリーブ部301の外周面304に沿って磁石311を配置する際に、スリーブ部301の外周面304および磁石311の内周面316の少なくとも一方に接着剤を塗布してもよい。
ここで用いられる接着剤は、例えばハイドロパーオキサイドを含有するアクリル系嫌気性接着剤である。アクリル系の接着剤は、一般に流動性や接着対象物に対する濡れ性の観点から好ましく、スリーブ部301と磁石311との間の曲率の違いによって設けられた隙間330へ、容易に浸潤させることができる。また、アクリル系の嫌気性接着剤は、エポキシ系の接着剤のような加熱硬化型接着剤とは異なり、加熱による硬化促進が不要であるため、作業性がよく、磁石311の熱減磁も考慮する必要がないため、好適である。
嫌気性接着剤は、一般的に(メタ)アクリル酸が主成分である。(メタ)アクリル酸は、例えば多官能メタクリル酸エステルを指し、具体的にはポリグリコールジメタクリレートである。ポリグリコールの部分は、ポリエステルやポリカーボネート等、種々のセグメントに置換してもよい。
ハイドロパーオキサイドは、例えばクメンヒドロパーオキサイドである。ハイドロパーオキサイドは、金属イオンの存在下で還元され重合反応を開始する。すなわち、硬化反応を開始する。本実施形態では、スリーブ部301を鉄系金属により構成するとともに、スリーブ部301の表面に化学的表面処理を施しているので、金属イオンの存在と、接着剤と金属との接触面積の増大によって、硬化反応が速やかに進行する。その結果、嫌気性が不十分な部分においても速やかに硬化反応が進行し、磁石311を強固に接着することができる。
次に、図2に示したような回転軸部200を準備する。例えば、円筒状の棒部材の外周面を切削加工し、テーパ状外周面202を形成する。さらに、その前後の部分には、円筒状の外周面207、および突き当て用部分203を必要に応じて設けてもよい。
次に、接着剤が硬化する前に、回転子部材300を、回転軸部200の軸方向後方側から嵌め入れる。すなわち、回転軸部200の径方向外側に回転子部材300を圧入する。この圧入工程について具体的に説明する。図9,10は、圧入工程を説明する図である。図9に示すように、まず、回転子部材300のスリーブ部301を、第2端部303側から回転軸部200の軸方向後端に嵌め入れる。
そして、回転軸部200を、例えば回転軸部200の軸方向第2の側(前方側)の端面(図示せず)を軸方向第1の側(後方側)に向って保持し、回転子部材300のスリーブ部301の端部302を保持方向に対し、軸方向反対向きに押す。即ち、回転子部材300を、図9の矢印Eに示すように、軸方向前方に向けて押し入れる。
これにより、スリーブ部301のテーパ状内周面306の軸方向前端と、回転軸部200のテーパ状外周面202とが、当接部Pにて当接する。この状態から、回転子部材300を、回転軸部200に対して、軸方向前方側に向けてさらに圧入する。具体的には、スリーブ部301の第2端部303が、所定の位置、例えば図の例では、突き当て用の部分203の段差部204と当接するまで、回転子部材300を軸方向前方側に向けて圧入する。
このとき、スリーブ部301は、当接部Pから段差部204までテーパ面に沿って軸方向前方に移動し、径方向外側に向かって膨張する。すなわち、この状態においては、回転子部材300は、回転軸部200に締り嵌めによって固定される。なお、この状態において、スリーブ部301は、弾性変形領域を超えて変形してもよい。
スリーブ部301が所定の固定位置まで圧入する間に、スリーブ部301を圧入する力によって、スリーブ部301は、径方向外側に膨張し、それに伴って磁石311も径方向外側に移動する。その結果、保持部材321も外側に向って力を受けることになり、径方向外側に向って保持部材321も膨張する。これにより、保持部材321に弾性圧縮力が蓄えられ、この弾性圧縮力によって、回転軸部200のテーパ状外周面202と保持部材321との間で、磁石311およびスリーブ部301が挟持され、その際の各々の接触面間に発生する圧力(面圧)によって、磁石311とスリーブ部301の外周面304との周方向の固定と、スリーブ部301の内周面306と回転軸部200のテーパ状外周面202との固定が、完成する。以上により、図10に示す回転子400が製造される。図11は、完成状態の回転子400を模式的に示す断面図である。
本実施形態では、周方向に並ぶ磁石311を採用しており、かつ、磁石311の内周面316の曲率半径Rは、スリーブ部301の外周面304の半径Rよりも大きい(図8)。これにより、回転子400を製造する工程において、磁石が割れてしまうのを防ぐことができる。この点を、図12を参照して説明する。なお、図12(a)は、回転軸部200に圧入する前の状態の回転子部材300を示しており、図8に対応する。一方、図12(b)は、回転軸部200に圧入した後の状態の回転子部材300を示しており、図11に対応する。なお、図11の磁石311の形状は、図12の磁石311の形状とは異なる。
図12(a)に示すように、回転子部材300を回転軸部200に圧入する前の状態においては、磁石311の内周面316と、スリーブ部301の外周面304との間に、隙間330が設けられている。この状態から、回転軸部200を回転子部材300に圧入すると、図12(b)に示すように、スリーブ部301が径方向外側に膨張して隙間330がなくなり、スリーブ部301の外周面304と磁石311の径方向内側の内周面316とが面接触する。これによりスリーブ部301から磁石311に過度な力が作用することを防止することができ、磁石311の割れを防ぐことができる。
圧入工程は、接着剤が硬化する前に行われる。このため、スリーブ部301と磁石311との間の隙間330の余分な接着剤が、スリーブ部301が拡径した際に周方向外側または軸方向外側に押し出され、磁石311の割れを防止することができる。これに対し、接着剤が硬化した後に圧入工程を行うと、スリーブ部301が拡径した際に、そのスリープ部301の変形に磁石311の変形が追従できず、磁石311が割れるおそれがある。
回転子400を高速回転させると、磁石311に作用する遠心力が増大するため、磁石311の保持力を高める必要がある。磁石311の保持力は、保持部材321が発生する圧縮保持力を増大させることにより高めることができる。圧縮保持力は、例えば、保持部材321の径方向厚さを厚くする(第1の方法)、あるいは、より弾性係数の高い繊維を保持部材321の材料に用いる(第2の方法)、あるいは、スリーブ部301と回転軸部200との間の圧入代をより大きくして、保持部材321の拡径量を増大する(第3の方法)ことにより高めることができる。
しかしながら、磁石311と固定子鉄心103との距離(ギャップ)を、所定量以上広げることは困難であるため、第1の方法には限界がある。第2の方法は、材料選択の範囲が著しく制限される。第3の方法では、保持部材321の拡径量を大きくしすぎると、保持部材321の剥れ、割れ、破断等の問題が生じる。よって、磁石311の保持力を高めるためには、本実施形態のように、スリーブ部301の外周面304の曲率半径を磁石311の内周面316の曲率半径よりも小さくして、スリーブ部301が拡径した際に、磁石311の全面がスリーブ部301に接触するように構成するだけでなく、スリーブ部301の外周面304と磁石311の内周面316との間に接着剤を含浸し、接着剤を介して磁石311を固定することが好ましい。
本実施形態によれば、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)回転子部材300は、円形の外周面304を有する筒状のスリーブ部301と、外周面304に沿って配置され、外周面304の曲率半径Rよりも大きな曲率半径Rを有する内周面316を含む複数の磁石311と、複数の磁石311を包囲する筒状の保持部材321とを備える。スリーブ部301の外周面304と磁石311の内周面316との間には、スリーブ部301と磁石311とが接触する磁石311の接触部311aから磁石311の周方向縁部311bに向かうにつれて大きくなるような径方向の隙間330が設けられている。
これにより、回転子部材300に回転軸部200を圧入してスリーブ部301が拡径した際の磁石311の割れを防止することができ、スリーブ部301と保持部材321との間に複数の磁石311を強固に保持することができる。また、スリーブ部301の周囲には、円筒状の磁石ではなく、内周面が円弧形状の複数の磁石311を配置するので、回転子部材300と回転軸部200との間の締め代が大きくスリーブ部301の拡径量が大きい場合であっても、磁石311の割れを防ぐことができる。スリーブ部301の拡径時にスリーブ部301と磁石311とが全面で接触し、磁石311に対しスリーブ部301と保持部材321から押圧力が作用するので、磁石311に対する保持力が高まる。したがって、より重い磁石311を保持することができ、磁石311の径方向厚さを厚くすることができる。その結果、電動機100のトルクおよび出力を向上できる。
(2)スリーブ部301を鉄系金属により構成するので、スリーブ部301の加工が容易となり、製造コストを抑えることができる。また、スリーブ部301の内周面と外周面を円形状に構成するので、スリーブ部301の径方向厚さが周方向全周にわたって一定となり、回転軸部200の圧入時に、スリーブ部301を周方向均一に膨張させることができ、スリーブ部301と磁石311とを周方向均一に接触させることができる。その結果、スリーブ部301と回転軸部200との間の摩擦力が増大し、回転子400の回転時におけるスリーブ部301に対する磁石311の周方向の滑りを防止できる。
(3)スリーブ部301の外周面304のうちの少なくとも一部に、りん酸系、硫酸系、または塩酸系の化学的な表面処理を施すので、外周面304の摩擦係数が大きくなり、磁石311をスリーブ部301に強固に固定することができる。また、化学的表面処理を施すことにより、磁石311の固定面に嫌気性接着剤を使用する場合に、その硬化反応を促進することができる。また、化学的表面処理によって、接着力そのものを高めることができる。
(4)回転子部材300の段階では、磁石311はスリーブ部301の外周面304に接着されていないので、磁石311の内周面全体がスリーブ部301の外周面304に接触するまで、磁石311がスリーブ部301に対し相対変位することができ、磁石311の割れを防止することができる。
(5)回転子400は、回転軸部200と、回転軸部200の外周面202に圧入されて固定された回転子部材300とを備える。スリーブ部301の外周面304と磁石311の内周面316とは、回転軸部200の圧入によるスリーブ部301の拡径により、隙間303がなくなるように互いに接触し、スリーブ部301および複数の磁石311は、回転軸部200の圧入により保持部材321に生じた径方向内側へ向かう弾性復元力によって、回転軸部200と保持部材321との間で挟持される。したがって、回転軸部200を回転子部材300に圧入することにより、磁石311を割らずに強固に保持することができ、回転子400の信頼性が高まる。回転子400の回転方向における磁石311の保持力が高まるため、回転子400の最高回転数を増大させることができ、電動機100の出力を増大できる。
(6)回転子400が完成した状態では、スリーブ部301の外周面304と磁石311の内周面316とが、少なくとも一部の領域にわたって接着剤によって互いに接着されている。このため、保持部材321の弾性復元力を過度に高める必要がなく、保持部材321が炭素繊維を含む場合に、繊維のばらけ、繊維層の剥れ、割れ、破断等を防ぎつつ、磁石311をスリーブ部301に強固に固定することができる。
(7)接着剤として、ハイドロパーオキサイドを含有するアクリル系嫌気性接着剤を用いることにより、速やかに接着剤の硬化反応が進み、磁石311の接着をより確実に行うことができる。
(8)回転子400が完成した状態において、磁石311の内周面316は、周方向全面にわたってスリーブ部301の外周面304に接触している。したがって、磁石311の保持力を高めることができるとともに、磁石311とスリーブ部301との接触部における応力集中が緩和され、磁石311の割れを防ぐことができる。
(9)回転子400により電動機、とくに工作機械用の電動機を構成する場合には、磁石311の高い保持力が要求されるため、特に好適である。すなわち、工作機械の主軸には、切削時に発生する回転方向の衝撃(速度変動)によって、磁石が回転方向に滑る可能性が高まる。このため、回転子を工作機械用電動機に用いる場合には、回転子の回転方向における磁石の固定をより確実に行う必要があり、この点で本実施形態の回転子は好適に用いることができる。
(10)回転子400を製造する方法として、スリーブ部301の外周面304に沿って複数の磁石311を配置し、複数の磁石311を包囲するように保持部材321を配置し、スリーブ部301と磁石311との間に接着剤を含浸し、接着剤が硬化する前に、回転軸部200の径方向外側に回転子部材300を圧入し、回転子部材300を圧入するときには、回転軸部200の圧入によるスリーブ部301の拡径により隙間330がなくなるようにスリーブ部301の外周面304と磁石311の内周面316とを互いに接触させ、回転軸部200の圧入により保持部材321に生じた径方向内側へ向かう弾性復元力によって、スリーブ部301および複数の磁石311を、回転軸部200と保持部材321との間で挟持させる。
これにより接着剤が硬化する前に、スリーブ部301を締り嵌めによって拡径させることができ、磁石311の割れを防止しつつ、回転軸部200と回転子部材300とを互いに面接触させて一体化することができる。特に、ビルトインモータは、回転子部材300の状態で購入者に売買される。このため、回転子部材300の段階で磁石311をスリーブ部301に接着してしまうと、その後、モータの購入者がその回転子部材300に回転軸部200を圧入する際に、スリーブ部301の膨張に伴い磁石311の内周面が周方向に引っ張られ、磁石311が割れるおそれがある。この点、本実施形態では、接着剤が硬化する前に回転軸部200を圧入するため、磁石311の割れを防止することができる。
(11)回転子部材300を圧入した後に、接着剤を硬化させるので、回転子400が完成した状態で、磁石311をスリーブ部301に強固に固定することができ、磁石311の滑りを確実に防止することができる。
(12)保持部材321が炭素繊維を有する場合、複数の磁石311を包囲するように保持部材321を配置する前に、複数の磁石311が配置されたスリーブ部301を冷却することにより、焼き嵌めを利用することなく、磁石311の外周面317に保持部材321を容易に嵌合することができる。
なお、上記実施形態では、磁石311とスリーブ部301とを接着剤により固定したが、回転子400の回転数に対し磁石311の十分な保持力を得ることができるのであれば、接着剤を省略してもよい。すなわち、筒状のスリーブ部301の外周面304と、その外周面304に沿って配置される複数の磁石311の内周面316との間に、磁石311の周方向縁部311bに向かうにつれて大きくなるような径方向の隙間330を形成するのであれば、接着剤は必須ではない。
上記実施形態では、複数の磁石311の周囲を保持部材321で覆うようにしたが、保持部材321の周囲に別の筒状の部材を配置するようにしてもよい。これにより、保持部材321の端部の接合箇所を、回転子400の回転時の風圧による剥れから保護することができ、回転子400の寿命を延ばすことができる。
上記実施形態では、回転軸部200の外周面202とスリーブ部301の内周面306とにそれぞれテーパ面を形成し、これらテーパ面を介して両者を圧入するようにしたが、圧入面(外周面202と内周面306)の構成はこれに限らない。図13は、図1の変形例を示す図である。図13では、スリーブ部301の内周面306および回転軸部200の外周面202はそれぞれテーパ面ではなく、軸心Oを中心とした円筒面であり、スリーブ部301と回転軸部200とは締り嵌めにより一体に固定されている。
より具体的には、スリーブ部301の凸部305には、回転子400の外部空間307と、スリーブ部301の内周面306と回転軸部200の外周面202との間の圧入面とを連通する流体通路308が、周方向等間隔に複数形成されている。流体通路308には、外部空間307に面してねじ穴308aが形成されている。スリーブ部301の軸方向両端部にはそれぞれ環状溝が形成され、環状溝には、Oリングなどの封止部材309が嵌合されている。
図13において、回転子部材300を回転軸部200に圧入する際には、ねじ穴308aに油供給用のノズルを差し込み、周方向複数の流体通路308を介して、内周面306と外周面202との間に油を供給する。この供給された油の圧力により、スリーブ部301の径が拡大し、回転子部材300を回転軸部200の外周面202に容易に嵌合することができる。このとき、少なくとも1つの流体通路308が空気の抜け穴として機能する。供給された油は、封止部材309により封止されるため、外部空間307への油の漏出を防止できる。油は潤滑性を高める機能を有し、回転軸部200を軸方向所定位置まで容易に摺動できる。
なお、上記実施形態では、回転子部材300および回転子400を工作機械の主軸駆動用の電動機に適用する例を示したが、本発明の回転子部材および回転子は、工作機械の電動機だけでなく、他の電動機(回転電機)にも同様に適用することができる。
以上の説明はあくまで一例であり、本発明の特徴を損なわない限り、上述した実施形態および変形例により本発明が限定されるものではない。上記実施形態および変形例の構成要素には、発明の同一性を維持しつつ置換可能かつ置換自明なものが含まれる。すなわち、本発明の技術的思想の範囲内で考えられる他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。また、上記実施形態と変形例の1つまたは複数を任意に組み合わせることも可能である。
100 電動機
200 回転軸部
300 回転子部材
301 スリーブ部
304 外周面
311 磁石
311b 周方向縁部
317 内周面
321 保持部材
330 隙間

Claims (1)

  1. 回転軸であって該回転軸の外周面にテーパ面を有する回転軸と、該回転軸の外周面のテーパ面に固定された回転子部材とを備えた回転子を製造する方法において、
    円形の外周面および、前記回転軸の外周面のテーパ面と締り嵌めで嵌合するテーパ面を有する内周面を備えた筒状のスリーブ部であって、鉄系金属により構成され、前記スリーブ部の外周面のうちの少なくとも一部にりん酸系、硫酸系、または塩酸系の化学的な表面処理が施された前記スリーブ部と、前記スリーブ部の外周面の曲率半径よりも大きな曲率半径を有する内周面を有する複数の磁石と、炭素繊維を有する繊維強化樹脂からなる筒状の保持部材とを、前記回転子部材の構成部品として用意し、
    前記スリーブ部の外周面と前記磁石の内周面とを互いに対向させつつ前記複数の磁石を前記スリーブ部の外周面に前記スリーブ部の少なくとも周方向に配置し、前記スリーブ部と前記磁石との間に、ハイドロパーオキサイドを含有するアクリル系嫌気性接着剤からなる接着剤を含浸し、前記複数の磁石を包囲するように前記保持部材を配置することにより、前記スリーブ部の外周面と各々の前記磁石の内周面との間に前記磁石の周方向縁部に向かうにつれて大きくなるような径方向の隙間が形成された前記回転子部材を作製し、
    前記接着剤が硬化する前に、前記回転軸の径方向外側に前記回転子部材を圧入し、
    前記回転子部材を圧入しているときには、前記回転軸の圧入による前記スリーブ部の拡径により前記隙間がなくなるように前記スリーブ部の外周面と前記磁石の内周面とを互いに接触させ、前記回転軸の圧入により前記保持部材に生じた径方向内側へ向かう弾性復元力によって、前記スリーブ部および前記複数の磁石を、前記回転軸と前記保持部材との間で挟持させ、
    前記回転子部材の圧入後、前記接着剤の硬化が完了することを特徴とする回転子の製造方法。
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