JP2015144550A - 磁石保持構造を備えた電動機の回転子及びそれを備える電動機 - Google Patents

磁石保持構造を備えた電動機の回転子及びそれを備える電動機 Download PDF

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Abstract

【課題】電動機の効率及び信頼性を両立可能な回転子を提供する。【解決手段】電動機の回転子は、周方向に配列される複数の磁石を備えている。回転子は、複数の磁石を保持するように複数の磁石の半径方向外側において回転子に対して同心状に設けられる保持部材を備えている。保持部材は、互いに異なる直径を有していて同心状に配列される複数の筒状部材から形成されている。各々の筒状部材は拡径されており、磁石には、半径方向内側に向かう圧縮保持力が、保持部材からの弾性復元力として作用する。複数の筒状部材には、互いに異なる機械的性質を有する筒状部材が含まれる。【選択図】図3

Description

本発明は、磁石保持構造を備えた回転子及び回転子を備えた電動機に関する。
回転子の表面において周方向に配列される複数の磁石を備えた回転子を有する同期電動機が公知である。このタイプの電動機において、回転子の回転数を増大させようとすると、磁石が遠心力に起因して回転子から脱離するのを防止するために、磁石を保持する保持強度を十分に付与する必要がある。
特許文献1には、回転軸と、回転軸の外周に設けられたスリーブと、スリーブの外周に設けられた円筒形状の永久磁石と、永久磁石を覆うように永久磁石の外周に設けられた炭素繊維強化プラスチック製の保持部材と、を備えた電動機の回転子が開示されている。
特許文献2には、複数の磁石を包囲するように設けられる円筒状の保護管を備えた電動機の回転子が開示されている。この保護管は、樹脂の充填圧によって拡径された状態で回転子に組付けられていて、保護管の復元力によって半径方向内側の磁石に対して押し当てられるようになっている。この関連技術によれば、接着剤を使用することなく磁石を所定位置に保持できる。
特開平11−089142号公報 特開2013−169103号公報
回転子を高速で回転動作させるためには、磁石を保持する強度がより一層要求される。例えば特許文献1に記載された炭素繊維強化プラスチック製の保持部材を使用する場合、保持部材を厚肉化することによって保持強度を向上させられる。しかしながら、応力は内径側に集中的に発生するので、保持部材の肉厚を単純に増大させても効果的ではない。また、厚肉の保持部材を使用した場合、回転子の磁石と固定子との間の距離(磁気ギャップ)が増大してトルクが低下する。また、繊維強化プラスチックから厚肉の部材を成形するのは高コストで高度な技術が必要であり、場合によっては内部構造の欠陥が発生して保持強度が低下しうる。
磁石の保持作用を向上させるために、保持部材に与える締め代を増大させて周方向の伸長量を増大させることも考えられる。しかしながら、特にシート状の材料を筒状の治具に巻きつけて成形されるようなFRPを保持部材に利用する場合、巻きつけられたシート材の巻きつけの終端部とその近傍が十分に伸長できずに端部に弛みや剥れが生じる虞があり、回転子の信頼性の低下につながる。さらに、保持部材の締め代を増大させた結果として強大な復元力が保持部材に発生する場合、外周側の繊維が内周側の繊維の隙間に入り込んで所期の保持強度が損なわれる虞がある。
また、特許文献2に記載された如く、充填材の内圧で磁石および保護管を保持する先行例がある。この方法は、射出成形で充填される熱可塑性の樹脂を充填材として使用する。樹脂によって発生する内圧は、樹脂が変形しない程度の、樹脂自体の引張強度に対して十分に小さな値である。換言すれば、この先行例は、プラスチックでも支えられる程度の磁石の固定力しか要求されない場合に適用されるものである。このような構造の回転子で高速回転を目指した場合、以下のような問題が起きる。(1)保護管の自重に作用する遠心力によって保護管は膨張するものの、前記充填材はある限度を超えると保護管の膨張に対して追従できなくなる。その結果、保護管に対する固定力が失われて保護管が空転を始める。そして、保護管は徐々に充填材を内壁で削りつつ、騒音を立てながら外れる。(2)鉄と同等の密度を有する磁石の自重に作用する遠心力に対し、プラスチックである充填材による固定力は極めて非力であり、遠心力に逆らって磁石を固定するのには十分ではない場合がある。よって、ある回転数で磁石は半径方向外側に向って浮上し、回転方向に浮き、充填材を粉砕しながら空転することになる。即ち、特許文献2に開示された構造は、回転数を増大させるための手法としては適切ではない。
したがって、電動機の効率及び信頼性を両立可能な回転子が望まれている。
本願に係る1番目の態様によれば、周方向に配列される複数の磁石を備えた電動機の回転子であって、前記複数の磁石を保持するように前記複数の磁石の半径方向外側において前記回転子に対して同心状に設けられる保持部材を備えており、前記保持部材は、互いに異なる直径を有していて同心状に配列される複数の筒状部材から形成されており、各々の前記筒状部材は拡径されており、前記磁石には、半径方向内側に向かう圧縮保持力が、前記保持部材からの弾性復元力として作用する、回転子が提供される。
本願に係る2番目の態様によれば、1番目の態様に係る回転子において、前記複数の筒状部材のうち、半径方向に互いに隣接する任意の2つの筒状部材において、一方の筒状部材の締め代が、該筒状部材の半径方向外側に位置する他方の筒状部材の締め代に等しいか、又はそれよりも大きくなるように構成される。
本願に係る3番目の態様によれば、1番目又は2番目の態様に係る回転子において、前記複数の筒状部材には、互いに異なる機械的性質を有する筒状部材が含まれる。
本願に係る4番目の態様によれば、3番目の態様に係る回転子において、前記複数の筒状部材のうち、半径方向に互いに隣接する任意の2つの筒状部材において、一方の筒状部材の周方向弾性係数が、該筒状部材の半径方向外側に位置する他方の筒状部材の周方向弾性係数に等しいか、又はそれよりも小さいように構成される。
本願に係る5番目の態様によれば、3番目又は4番目の態様に係る回転子において、前記複数の筒状部材のうち、半径方向の最も内側に位置する筒状部材が、他のいずれの筒状部材よりも引張強度が大きくなるように構成される。
本願に係る6番目の態様によれば、1番目から5番目のいずれかの態様に係る回転子において、前記複数の筒状部材のうちの少なくとも1つの筒状部材が、少なくとも周方向に繊維が延在するように形成された繊維強化樹脂を含む。
本願に係る7番目の態様によれば、前記複数の筒状部材のうちの少なくとも2つの筒状部材は、繊維が周方向に延在するように形成された繊維強化樹脂からなり、前記繊維強化樹脂の各々のマトリクス樹脂は、半径方向の内側に位置する繊維強化樹脂からなる筒状部材ほどマトリクス樹脂のアイゾット衝撃値が大きいようにする。
本願に係る8番目の態様によれば、1番目から7番目のいずれかの態様に係る回転子において、前記複数の筒状部材のうち、少なくとも半径方向の最も外側に位置する筒状部材は、組み付けられる前の状態で円筒形状を有する。
本願に係る9番目の態様によれば、1番目から8番目のいずれかの態様に係る回転子を備える電動機が提供される。
本発明によれば、回転子の磁石が、回転子に対して同心状に設けられる複数の筒状部材によって保持される。それにより、保持部材の内周部に集中する傾向にある応力が各々の筒状部材に分散されるようになるので、それら筒状部材に発生する最大応力を低減できる。したがって、回転子の信頼性を損ねることなく回転子の最高回転数を増大させられるようになり、その結果として電動機の出力を増大させられる。
本発明の一実施形態に係る電動機を示す概略縦断面図である。 変形例に係る回転子を示す概略縦断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る回転子を示す横断面図である。 図3の回転子の保持部材に発生する応力を示す線図である。 第1の実施形態に係る回転子の分解斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る回転子を示す横断面図である。 図6の回転子の保持部材に発生する応力を示す線図である。 比較例に係る回転子の横断面図である。 比較例に係る回転子の保持部材に発生する応力を示す線図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図示される実施形態の構成要素の縮尺は、本発明の理解を助けるために適宜変更されている。
図1は、本発明の一実施形態に係る電動機100を示す概略縦断面図である。電動機100は、例えば磁石が回転子の表面に取付けられる表面磁石型電動機(SPM型電動機)である。電動機100は、互いに同心状に配置された回転子10及び固定子50を備えている。電動機100は、それら回転子10及び固定子50の磁気的相互作用によって回転動力を発生するように形成される。
固定子50は、軸線方向に対して平行に延在するスロット(図示せず)が形成された円筒状の鉄心52と、それらスロットを通って巻き回されるコイル54と、を備えている。固定子50は、固定子50を包囲するように設けられる電動機100のハウジング102に対して固定される。電動機100の動作時には、例えばコイル54に三相交流の電流が供給され、回転子10の周りに回転磁界が生成される。
回転子10は、例えば工作機械の主軸に連結される円筒状の回転軸12の外周に、例えば締り嵌めによって嵌合するスリーブ14と、スリーブ14の外周に配列される複数の磁石16と、それら磁石16を保持するように磁石16の外周に取付けられる保持部材20と、を備えている。回転軸12は、図示されない軸受によって、電動機100の動作時に回転軸線X回りに回転可能に支持されている。回転子10のスリーブ14、磁石16及び保持部材20は、いずれも回転軸12と一体的に回転運動するように形成される。
スリーブ14の一方の端部には、半径方向外側に向かって段状に突出するフランジ14aが形成されている。フランジ14aには、回転子10の外部空間22と、スリーブ14の内周面と回転軸12の外周面との間の間隙24と、の間を連通させる流体通路18が形成されている。流体通路18には、外部空間22に対して開口するネジ穴18aが形成されている。また、スリーブ14の軸線方向の両端には、環状溝が形成されており、Oリングなどの封止部材26が環状溝に設けられている。
なお、本明細書において、「半径方向外側」とは、横断面において回転軸線Xから離間する方向を表す。また、「半径方向内側」とは、横断面において回転軸線Xに接近する方向を表す。また、「軸線方向」とは、回転軸線Xに対して平行な方向を表す。
本実施形態において、回転子10は、油圧嵌めによって回転軸12に取付けられる。すなわち、スリーブ14の周方向に所定の間隔を空けて複数設けられた流体通路18を介してスリーブ14と回転軸12との間の間隙24に供給される油圧によって回転子10の直径が増大するようになる。このとき、油を供給する供給ノズルがネジ穴18aにねじ込まれる。少なくとも1つの流体通路18が空気の抜け穴として利用されうる。
間隙24に導入された油は、スリーブ14の両端に設けられる封止部材26によって封止されていて、回転子10の外部空間22に漏出するのが防止される。油は、スリーブ14の内周面と回転軸12の外周面との間の接触面どうしを潤滑化する作用も有している。それにより、スリーブ14を回転軸12に対して所定の位置まで軸線方向に容易に摺動させられるようになる。
スリーブ14の内周面と、スリーブ14を受容する回転軸12の外周面の一部とが、それぞれ一方から他方に向かって直径が徐々に小さくなるように形成されたテーパ面であってもよい。この場合、回転軸12の小径側から大径側に向かってスリーブ14を移動させ、スリーブ14が所定の位置に達したときに所定の締め代が得られるように、スリーブ14及び回転軸12の寸法が定められる。
磁石16は、スリーブ14の外周面において周方向に配列される複数の永久磁石を含んでいる。例えば、磁石16の各永久磁石は、互いに独立した棒状の形状を有している。或いは、複数列の永久磁石を樹脂で互いに一体化させて円筒形状に成形した磁石であってもよい。
保持部材20は、詳細に後述するように、互いに異なる直径を有する複数の筒状部材を回転子10に対してそれぞれ同心状に取付けることによって形成される。各々の筒状部材は、所定の締め代に従って拡径された状態で回転子10に組付けられている。それにより、筒状部材は、回転子10が回転する際に発生しうる遠心力に対抗して磁石16を保持できるのに十分な復元力が半径方向内側に向かって作用するようになっている。回転子の回転数が高くなるほど大きな復元力が必要である。筒状部材の締め代が大きいほど、復元力は一般的に大きくなる。したがって、筒状部材には、回転子の回転数に応じて要求される復元力に応じた締め代が設定される。
各々の筒状部材は、例えば非磁性金属材料からなる管体でありうる。筒状部材は、例えばチタン合金又はステンレス鋼などから形成されうる。また、材料それ自体の特性に加えて、さらに熱処理を施したり、肉厚を調整したりすることによって、各筒状部材の機械的性質を異ならしめることもできる。
或いは、筒状部材は、多数の繊維をバインダとしての樹脂で一体化した繊維強化樹脂(以下、「FRP」と称する)から形成されてもよい。例えば、筒状部材は、プリプレグシートを治具の周囲に巻き付けた状態で加熱して樹脂を硬化させることによって治具の外形に従って所定の形状に成形される。筒状部材を形成するのに使用されるFRPには、例えば炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、炭化ケイ素繊維、ボロン繊維、チタン合金繊維、超高分子量ポリエチレン及びポリブチレンテレフタレート繊維など、比強度(単位密度当りの引張強度)に優れた材料が使用される。
複数の筒状部材には、互いに異なる機械的性質を有する筒状部材が含まれてもよい。例えば、半径方向内側に設けられる内方筒状部材は、より内径側の筒状部材になるほど以下の特徴が顕著であるように構成される。内方筒状部材は、周方向、半径方向及び軸線方向のいずれにおいても十分な引張強度を有する材料から形成されうる。例えば、内方筒状部材は、非磁性金属の薄肉管から形成されうる。或いは、内方筒状部材がFRPから形成される場合、周方向以外の方向に延在する繊維の割合を増大させる。また、内方筒状部材を構成するFRPは、複数の種類の繊維が互いに組合されていてもよい。何れにしても引張強度の高い材料が使用されうる。
或いは、少なくとも2つの筒状部材において、繊維が周方向に延在するように形成されたFRPが使用される場合、内径側に位置する筒状部材ほど、マトリクス樹脂のアイゾット衝撃値が大きくなるように、すなわち割れにくくなるように構成される。なお、「繊維が周方向に延在するように形成される」とは、筒状部材の軸線方向に対して直角な方向、或いは軸線方向に対して直角な方向に対し、或る程度の範囲の角度を為す方向に繊維が延在するように繊維が巻回されることを意味する。
他方、半径方向の中間位置に設けられる筒状部材は、半径方向内側の筒状部材に比べ周方向に大きな弾性係数を有する材料から形成されうる。例えば、中間位置の筒状部材がFRPから形成される場合、周方向に延在する繊維の割合を増大させる。或いはそのような特性の繊維を選択する。さらに、中間位置の筒状部材よりも半径方向外側に位置する外方筒状部材は、例えばその膨張量が小さくなるように、周方向における弾性係数が大きな材料から形成される。これにより最外周の筒状部材の伸長量を小さく設定でき、その結果保持部材の最外層に設けられる外方筒状部材は、FRPの成形時の巻きつけの終端部の剥離ないし解れを防止することが出来る。またこれらの効果に加え、外力に対する強度を高めること、例えば回転子表面を保護することが求められる場合は、最外周の筒状部材は非磁性金属から形成される薄肉管であってもよい。
内方筒状部材と外方筒状部材との間に中間筒状部材が介在している場合、中間筒状部材は、その内面側も外面側も、別の筒状部材に挟まれているため、外力を受けにくい状態にある。したがって、中間筒状部材は、例えば、磁石保持のための周方向の弾性力を重点的に高めるのに利用される。したがって、周方向の弾性力を考慮して、中間筒状部材の構成材料が選定されうる。例えば、中間筒状部材の周方向における周方向の弾性係数は、内方筒状部材よりも同じか大きく、かつ外方筒状部材よりも小さくなるように選定され、同時に、中間筒状部材に与えられる締め代は、内方筒状部材よりも同じか小さく、かつ外方筒状部材よりも大きくなるように、中間筒状部材の材料が選定される。
複数の筒状部材のうち、半径方向に互いに隣接する任意の2つの筒状部材において、一方の筒状部材の締め代は、該筒状部材の半径方向外側に位置する他方の筒状部材の締め代に等しいか、又はそれよりも大きくなるように設定されうる。
なお、締め代は、回転子に組付けられる前の状態における筒状部材の直径に対して、回転子に組付けられた状態における筒状部材の直径が増加する増加量として、すなわち組付前後の直径の変化量として定義されうる。なお、筒状部材が円形ではなく、直径が直接的に求められない場合、筒状部材の横断面の周長に一致する直径を有する仮想円について、その直径の変化量を計算することによって、筒状部材の締め代が定められる。
さらに、複数の筒状部材のうち、半径方向に互いに隣接する任意の2つの筒状部材において、一方の筒状部材の周方向弾性係数が、該筒状部材の半径方向外側に位置する他方の筒状部材の周方向弾性係数に等しいか、又はそれよりも小さくなるように、それら筒状部材の材料がそれぞれ選定されうる。例えば、各々の筒状部材を形成する金属又はFRPを適宜選定し、或いは繊維の延在方向を適宜調整することによって、前述したような周方向弾性係数の関係性が実現される。
このとき、少なくとも2つの筒状部材において、繊維が周方向に延在するように形成されたFRPが使用される場合、内径側に位置する筒状部材ほど延伸量が大きくなる。そのため、内径側に位置する筒状部材のマトリクス樹脂は、アイゾット衝撃値が大きくなるように、すなわち割れにくくなるように構成されてもよい。
また、保持部材を構成する複数の筒状部材のうち、半径方向において最も内側に位置する筒状部材は、他のいずれの筒状部材よりも引張強度が大きくなるように形成されうる。例えば、最内層を形成する筒状部材は、周方向に延在する繊維の割合を最大限まで高めたFRPから形成されうるし、或いは高い引張強度を有する非磁性金属材料から形成されうる。
各々の筒状部材は、回転子に組付けられる前の状態では、円筒形状を有していてもよい。すなわち、この場合の筒状部材は、外力を受けていないときに円筒形状を有している。なお、円筒形状とは、断面が概ね円形であることを意味する。円筒形状を有する筒状部材は、成形が容易であり、低コストで製作できる点で有利である。また、円筒形状であれば、均一の肉厚及び強度を有する筒状部材を容易に作成でき、品質及び性能の安定にも寄与する。特に、繊維が周方向に延在するように形成されたFRPを用いて筒状部材を形成する場合、円筒形状を有する筒状部材であれば、繊維の歪みなどの欠陥が起きにくくなる利点がある。他方、半径方向の最も内側に位置する筒状部材は、応力集中を緩和するため、磁石の外縁に概ね沿った非円筒形状を有していてもよい。
前述した種々の特徴を有する複数の筒状部材から形成される保持部材は、次のような利点を有する。
(1)回転子の磁石を保持する保持部材が、複数の筒状部材からなる多層構造を有するので、従来、保持部材の内周面近傍に集中していた応力を、各々の筒状部材に分散して発生させる事が出来る。それにより、最内層の保持部材に発生する最大応力を低減する効果が得られる。その結果、回転子をより高速回転させられるようになり、電動機の出力を増大させられる利点がある。
(2)保持部材を多層構造とすることによって、保持部材に発生する最大応力が低下するので、保持部材を薄肉化できる効果が得られる。その結果、磁気ギャップを小さくできるので、磁気回路の磁気抵抗が下がり、磁束量が増える結果、同一電流で得られるトルクが増大するという効果が得られる。またこれは、同じ回転数で比較したときに、電動機の出力も増大することになる。すなわち、電動機の効率を向上させられる効果も得られる、という利点がある。
(3)半径方向内側に位置する筒状部材の締め代が、半径方向外側に位置する筒状部材の締め代に等しいか、又はそれよりも大きくなるようにすることによって、筒状部材の組立工程が容易になる。すなわち、各々の筒状部材の締め代をこのように設定すれば、筒状部材間の寸法差を大きく出来る効果が得られ、筒状部材を互いに嵌合させる嵌合工程を円滑に実行できるようになる利点がある。その結果として、電動機の製造コストを削減できる。
(4)半径方向外側に位置する筒状部材の締め代を小さく設定することによって、保持部材の最外層を形成する筒状部材の周方向における伸長量を小さくできる効果が得られる。それにより、シート材を巻くことによって成形された筒状部材であっても、シート材の巻きつけの終端部が、筒状部材が伸びたときに剥れることを防止できる効果が得られる。さらに、外周側の繊維が内周側の繊維の間に入り込むことを防止できる効果が得られる。このように、回転子の耐久性が向上するので、電動機の信頼性を向上させられる効果が得られる。或いは、信頼性が向上することで回転子の回転速度を向上させられるようになるので、電動機の出力増大に寄与できる利点がある。
(5)半径方向内側に位置する筒状部材の締め代を大きく設定することによって、内周側の筒状部材に発生する復元力が増大するので、磁石を、回転時の遠心力に逆らって直接的に保持する力を増大する事ができる効果が得られる。それにより、回転子の最高回転数を増大させられる効果が得られる。また、電動機の出力を増大できるようになる。
(6)保持部材が異なる機械的性質を有する筒状部材から形成されるようにすれば、半径方向の位置に応じて適切な機械的性質を有する筒状部材を配置できるようになる。例えば、応力が増大する傾向にある内周側には引張強度が高い筒状部材を配置し、また、外周側には回転子を外力から保護する性質(例えば空気との耐摩擦性)に優れた筒状部材を配置することができるので、回転子の破損を効果的に防止する事が出来る。また、例えば最内層の筒状部材は、磁石と接触することになるので、周方向の引張強度のみならず他の任意の方向についても十分な引張強度が要求されるので、そのような特性に優れた材料を最内層の筒状部材に使用することで回転子の破損を効果的に防止する事が出来る。それにより、電動機の信頼性が向上する。
また、保持部材がFRPから構成される場合、内側に位置する筒状部材ほど柔軟性が高い、すなわちマトリクス樹脂のアイゾット衝撃値が大きくなるように構成することによっても、回転子の破損を防止できる。
(7)FRPから形成された筒状部材によれば、延在方向が異なる繊維の割合を調整することによって容易に任意の方向の強度を調整できる。また例えば、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、炭化ケイ素繊維、ボロン繊維、チタン合金繊維、超高分子量ポリエチレン及びポリブチレンテレフタレート繊維など、比強度が高い材料を含むFRPから筒状部材が形成される場合、筒状部材それ自体に作用する遠心力を抑制できる。その結果、筒状部材が発生する復元力の大部分を、磁石に作用する遠心力に逆らって磁石を保持する力に効果的に利用できるので、比強度が高い材料を筒状部材の材料に用いることは効果的である。
(8)円形の断面を有する筒状部材は、成形するのが容易である利点があり、内部の構造的欠陥が発生しにくいという効果が得られる。またその結果、製造コストが低く抑えられるという効果が得られる。
図2は、図1に示された回転子10の変形例に係る回転子10’を示す縦断面図である。本変形例においては、磁石16が、軸線方向に配列された3つの磁石16a,16b,16cから形成されている。また、保持部材20は、軸線方向に配列された2つの保持部材20a,20bから形成されている。回転子10’のその他の構成は回転子10と同様である。
磁石16a,16b,16cの軸線方向における寸法は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。例えば、軸線方向の寸法は、磁石16aが30mmであり、磁石16bが50mmであり、磁石16cが40mmでありうる。同様に、保持部材20a,20bの軸線方向における寸法は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。磁石16及び保持部材20のいずれか一方のみが分割構造を有していてもよい。このように、磁石16及び保持部材20は種々の分割構造を有しうるものの、いずれの場合も、保持部材20は磁石16の軸線方向の外周全長にわたって存在している。
また、磁石は、周方向においても分割構造を有しうる。この場合、概ね円弧形状の磁石が周方向に配列されうる。このような周方向に分割された磁石は、膨張した保持部材によって半径方向内側に向かって磁石に作用する圧縮力によって磁石が割れるのを防止できる。さらに、周方向に分割された磁石によれば、円筒状の一体化された磁石に比べて容易に大径化できるので、高出力の電動機を実現するのに有利である。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る回転子10を示す横断面図である。図示されるように、保持部材20は、磁石16の外周に取付けられる第1の筒状部材201と、第1の筒状部材201の外周に取付けられる第2の筒状部材202と、から形成されている。本実施形態によれば、保持部材20に発生する応力は、第1の筒状部材201及び第2の筒状部材202によって分散されるので、最大応力が低下する。なお、図示される実施形態において、磁石16は、周方向にそれぞれ間隔Sを設けて配列された4つの磁石から形成されている。
図8は、比較例に係る回転子110の横断面図である。この比較例では、保持部材は、1つの筒状部材120のみを有している。図9は、回転子110の保持部材に発生する応力を示す線図である。線図の横軸は、筒状部材120の外周面Oから内周面Iまでの保持部材の半径方向位置を表している。線図の縦軸は、筒状部材120に発生する応力の大きさを表している。図9に示すように、応力は筒状部材120の内周面I近傍の領域に集中的に発生する。
図4は、図3の回転子10の保持部材20に発生する応力を示す線図である。線図の横軸は、第2の筒状部材202の外周面O2から内周面I2まで、及び第1の筒状部材201の外周面O1から内周面I1までの保持部材20の半径方向位置を表している。線図の縦軸は、第1の筒状部材201及び第2の筒状部材202に発生する応力の大きさを表している。なお、図4の線図中の破線は、図9に示された比較例の応力を表している。
図4に描いたとおり、第1の実施形態において保持部材20に発生する最大応力の大きさは、比較例のそれよりも小さくなる。他方、保持部材20の最も内側の位置(第1の筒状部材201の内周面I1)と、最も外側の位置(第2の筒状部材202の外周面O2)との間の応力差も小さくなる。第1の実施形態において、応力は保持部材20の全体にわたって分散されるようになる。
図4の線図において、半径方向位置と応力との間の関係を表す曲線(応力曲線)と、横軸との間に形成される図形の面積は、筒状部材の周方向に作用する張力に比例する。そして、その周方向の張力は、磁石を半径方向内側に押圧する圧縮力に比例する。したがって、例えば本実施形態における応力曲線と横軸によって形成される図形の面積A1と、比較例における対応する図形の面積B(図9参照)とが等しい場合、本実施形態によれば、磁石に対する圧縮保持力が同等でありながら、筒状部材に発生する最大応力が低下することになる。
図4に描いたとおり、保持部材が複数の筒状部材から形成される場合であっても、半径方向内側の筒状部材には依然として比較的大きい応力が生じる。また、磁石に直接接触するようになる最内層の筒状部材は、磁石の角部との接触箇所などにおいてさらに応力集中が生じうる。したがって、半径方向内側の筒状部材について特に引張強度を増大させることが有利である。引張強度が高い筒状部材は一般的に高価であるものの、複数の筒状部材のうちの一部のみの引張強度を高めることによって、コストの増大を最小限に抑制できる効果がある。
図5は、本発明の一実施形態に係る回転子10を示す分解斜視図である。図5に示される回転子部品は、スリーブ14及び磁石16から形成されており、ここでは図示されない回転軸に取付けられる前の状態を表している。本実施形態において、磁石16は、スリーブ14の外周面において周方向に4列設けられており、各列の磁石は3つの磁石16a,16b,16cを含んでいる。
保持部材20を構成する第1の筒状部材201及び第2の筒状部材202は、回転子部品に対して順番に取付けられうる。或いは、第2の筒状部材202を第1の筒状部材201の外周に取付けた後に、第1の筒状部材201の内周面を回転子部品の外周面に嵌合させるようにしてもよい。このように、本実施形態においては、各部品の組付けの順番は何ら限定されないことに留意されたい。
ここで、第1の実施形態に係る保持部材20の第1の筒状部材201及び第2の筒状部材202の構成例について説明する。
(実施例1)
第1の筒状部材201は、弾性係数が小さく、かつ比較的安価な炭素繊維又はガラス繊維を含むFRPから形成される。磁石保持の力の大部分を負担できる十分な厚さまで、それら繊維を複数回巻回す。例えばバインダとして樹脂を併用し、これを硬化させて第1の筒状部材201が形成される。或いは、予め前記繊維を用いたプリプレグシートをまず製作し、これを治具に巻きつけて筒状にし、樹脂を加熱硬化することで第1の筒状部材201が得られる。他方、第2の筒状部材202は、ある程度引張強度が高くかつ弾性係数が大きい材料、例えば炭素繊維から形成される。
周方向の弾性係数が小さい材料から形成される第1の筒状部材201に対しては、第2の筒状部材202よりも大きい締め代が設定される。すなわち、組付けの前後において、第1の筒状部材201の膨張量は、第2の筒状部材202の膨張量よりも大きくなる。一般的に、筒状部材が、シート材を複数回巻くことで形成される場合、筒状部材の膨張量が大きくなればシート材の巻きつけの終端部において、終端部が剥れる虞がある。しかしながら、本実施形態によれば、第2の筒状部材202によって第1の筒状部材201の外周に圧縮力が作用するので、第1の筒状部材201の終端部が効果的に押さえつけられるため、終端部の剥れを防止できる効果が得られる。また、磁石保持力の大部分に価格の安い材料を使用するので、全体の価格も安く抑えられる効果がある。
(実施例2)
第1の筒状部材201は、オーステナイト系ステンレス鋼又はチタン若しくはチタン合金などの非磁性金属材料から形成される管である。このような金属管は、一般的に等方性を有しており、周方向のみならず軸線方向にも高い強度を有する。そのような金属材料を最内層である第1の筒状部材201に使用すれば、磁石の角部又は形状のばらつきに起因して形成される段部に接触しても第1の筒状部材201が破損するのを防止できる。
他方、第2の筒状部材202は、第1の筒状部材201よりも、特に周方向の弾性係数が大きくなるように、周方向の繊維の成分を多く含む例えば炭素繊維を含有するFRPが使用される。このように、半径方向外側に位置する第2の筒状部材202を弾性係数の大きい材料から形成することによって、第1の筒状部材201よりも小さい締め代であるにもかかわらず、第2の筒状部材202には強い復元力が作用するようになる。したがって、磁石保持力を増大できる。これは最高回転数の向上に繋がり電動機の出力増大の効果に繋がる。
図6は、本発明の第2の実施形態に係る回転子10’’を示す横断面図である。本実施形態の回転子10’’においては、保持部材20が、磁石16の外周に設けられる第1の筒状部材201と、第1の筒状部材201の外周面O1に嵌合する第2の筒状部材202と、第2の筒状部材202の外周面O2に設けられる第3の筒状部材203と、から形成される。
図7は、図5の回転子の保持部材20に発生する応力分布の傾向を示す線図である。線図の横軸は、第3の筒状部材203の外周面O3から内周面I3まで、第2の筒状部材の外周面O2から内周面I2まで、及び第1の筒状部材201の外周面O1から内周面I1までの保持部材20の半径方向位置を表している。線図の縦軸は、第1の筒状部材201、第2の筒状部材202及び第3の筒状部材203に発生する応力の大きさを表している。なお、図7の線図中の破線は、図9に示された比較例における応力を表している。
図7に示される通り、3つの筒状部材201,202,203から形成される保持部材20によれば、発生する最大応力を比較例よりも低く抑える事が出来る。よって、保持部材20自体の肉厚を一定にした場合、各々の筒状部材201,202,203は、第1の実施形態の場合よりもさらに薄肉化することができる。このように、多数の筒状部材から保持部材を形成する場合、各々の筒状部材を薄肉化できるので、各々の筒状部材の製造が容易となり、構造上の欠陥を生じさせることなく品質の高い、すなわち強度の高い筒状部材を形成できる利点がある。また製造時の歩留まりが改善することから製造コストも下げられる効果も得られる。また保持部材の厚さが薄くなることは磁気ギャップを小さくできることに繋がり、これは電動機のトルク向上と効率の向上に繋がり、電動機の性能向上をもたらす効果が得られる。また、保持部材の厚さが薄く出来るということは、それ自体が、保持部材の材料使用量の低減に繋がる為、コスト低減の効果につながる。
なお、図7の線図において、例えば本実施形態における応力曲線と横軸によって形成される図形の面積A2と、比較例における対応する図形の面積B(図9参照)とが等しい場合、本実施形態によれば磁石に対する圧縮保持力が同等でありながら、筒状部材に発生する最大応力が低下することになる。
本実施形態に係る回転子10’’を組立てる手順は、図5を参照して説明したように、何ら限定されない。4つ以上の筒状部材から保持部材を形成する場合も同様である。
ここで、第2の実施形態に係る保持部材20の第1の筒状部材201、第2の筒状部材202及び第3の筒状部材203の構成例について説明する。
(実施例3)
最内層を形成する第1の筒状部材201は、例えばガラス繊維、弾性係数の小さい炭素繊維、又はアラミド繊維を含むFRPから形成される。第1の筒状部材201を靱性、展性及び延性に優れた高い緩衝作用を有する材料から形成すれば、磁石の不均一な形状に起因して応力集中が発生しても、第1の筒状部材201が破損するのを防止できる。
第2の筒状部材202は、第1の筒状部材201よりも弾性係数が大きい材料から形成される。第2の筒状部材202は、例えば、第1の筒状部材201よりも弾性係数の大きい炭素繊維から形成される。さらに、第2の筒状部材202には、第1の筒状部材201と同等の締め代を設定する。その結果、第1の筒状部材よりも大きい復元力を発生する事が出来る。この様にして、第2の筒状部材202に、磁石保持作用の大部分を負担させる事が出来る。しかも、第2の筒状部材は、第1の筒状部材201と第3の筒状部材203との間に挟持されているので、磁石の外形に起因して応力集中が発生することもなく、またシート材の終端部が剥れる虞もない。このメリットを生かし、第2の筒状部材202には、磁石保持作用の大部分を負担するように、比較的大きな締め代と、比較的大きな弾性係数とを積極的に利用して、また、径方向の厚さも考慮することにより、第2の筒状部材202には、比較的大きな張力を付与することで、大きな磁石保持力を発生させられる効果が得られる。
第3の筒状部材203は、第2の筒状部材202と同等以上の弾性係数を有する材料から形成される。保持部材の最外層を形成する第3の筒状部材203に対しては、第3の筒状部材203の構成材料の弾性係数を大きくする結果、これより内側の筒状部材に比べて小さい締め代が設定できる。その結果、シート材巻きつけの終端部において貼り付けが剥れるのを防止する効果が得られる。また、繊維が内周側に入り込むのを防止する効果も得られる。また、組立時に隙間嵌めの隙間が大きくなるので、作業効率が向上する。併せて、多少の磁石保持力を負担する効果も得られる。第3の筒状部材203は、FRPから形成されてもよいし、又はチタン合金などの非磁性金属材料から形成されてもよい。
(実施例4)
第1の筒状部材201及び第2の筒状部材202は、いずれも同程度の弾性係数を有するようにそれらの構成材料が選定される。第1の筒状部材201及び第2の筒状部材202は、同一の材料から形成されてもよい。複数の筒状部材が同一の材料から形成される場合であっても、それら筒状部材に発生する応力は分散され、最大応力は低下する効果が得られるため以下のようにメリットは大きい。各筒状部材を薄肉化でき、シート状の素材から筒状部材に成形するのが容易になるので、引張強度、耐久性などの品質を向上できる。即ち、また製造時の歩留まりが改善することから製造コストも下げられる効果が得られる。また保持部材の厚さが薄くなることから、磁気ギャップを小さくでき、これは電動機のトルク向上と効率の向上に繋がり、電動機の性能向上をもたらす効果が得られる。また、保持部材の厚さが薄く出来るということは、それ自体が、保持部材の材料使用量低減に繋がる為、コスト低減の効果にもつながる。また、最大応力が下がるため、その分最高回転数を上げられる効果も得られる。
他方、第3の筒状部材203は、弾性係数が比較的大きい材料から形成される。第3の筒状部材203には小さな締め代が付与される。締め代が小さい場合でも第3の筒状部材203の弾性係数は比較的大きいので、第3の筒状部材203には十分な復元力が発生する。したがって、第3の筒状部材203によってもたらされる圧縮力によって、第2の筒状部材202がシート材の巻きつけの終端部において終端が剥れるのを防止できる。また同様に、第3の筒状部材203自体も、締め代が小さいことにより、それ自身のシート材の巻きつけの終端部において終端が剥れるのを防止できる効果がある。
このとき、少なくとも第1の筒状部材201及び第2の筒状部材202において、繊維が周方向に延在するように形成されたFRPが使用される場合、第1の筒状部材201を構成するFRPのマトリクス樹脂が、第2の筒状部材202のFRPのマトリクス樹脂よりも大きいアイゾット衝撃値を有するように構成されてもよい。そのような構成によれば、保持部材20の破損を効果的に防止できる。例えば、第1の筒状部材201は、マトリクス樹脂としてアクリル系樹脂を含んでおり、第2の筒状部材202は、マトリクス樹脂としてエポキシ形樹脂を含んでいてもよい。或いは、第1の粒上部材201及び第2の筒状部材202が、いずれもマトリクス樹脂としてエポキシ系樹脂を含んでおり、第1の筒状部材201のマトリクス樹脂のガラス転移温度が、第2の筒状部材202のマトリクス樹脂のガラス転移温度よりも低くなるように、各々の材料が選定されてもよい。それにより、破損しにくい、或いはより高速で回転可能な回転子が提供されるようになる。
(実施例5)
第1の筒状部材201は非磁性金属材料から形成される薄肉管である。それにより、凹凸が大きく粗い表面を有する磁石とともに使用される場合など、磁石との接触箇所において応力集中が発生しやすい場合であっても、第1の筒状部材201が破損するのを防止できる。
第2の筒状部材202は例えばFRPから形成される。周方向に於いて第1の筒状部材よりも大きな弾性係数の材料を選定し、第1の筒状部材と同等かやや小さい程度の締め代とする。第1の筒状部材が金属管であるから、第2の筒状部材の繊維が第1の筒状部材に食い込む心配も無いため、第2の筒状部材には、第1の筒状部材と同程度の締め代を与える事が出来る。その結果、第2の筒状部材に磁石保持力の大部分を負担させるような設計が可能となる。他方、第3の筒状部材203は、弾性係数が第2の筒状部材202よりも大きな材料、例えばFRPから形成され、第3の筒状部材203の締め代は、第1の筒状部材及び第2の筒状部材に与えた締め代よりも小さな締め代を与える。その結果、第2の筒状部材202の繊維の剥離又は解れを防止できる効果が得られる。また、第3の筒状部材203自体も、締め代が小さいことにより、それ自身のシート材の巻きつけの終端部において終端が剥れるのを防止できる効果が得られる。
次に、保持部材が3つの筒状部材から形成される場合の、締め代の設定例を説明する。
簡単のため、磁石の外縁の輪郭線を接続した仮想線が概ね円形である場合について考える。なお、仮想線が円形でない場合であっても、前述したように、磁石の周長を円の直径に置換えた仮想円に基づいて同様に説明可能である。
回転軸に組付けられる前の磁石の外径を80mmとする。第1の筒状部材201、第2の筒状部材202及び第3の筒状部材203の寸法は以下のとおりである。
第1の筒状部材:内径80.1mm、肉厚0.5mm、外径81.1mm
第2の筒状部材:内径81.2mm、肉厚0.5mm、外径82.2mm
第3の筒状部材:内径82.4mm、肉厚0.5mm、外径83.4mm
この場合、第2の筒状部材202の内径は第1の筒状部材201の外径よりも大きく、0.1mmの隙間嵌めになっている。また、第3の筒状部材203の内径は第2の筒状部材202の外径よりも大きく、0.2mmの隙間嵌めになっている。したがって、これら筒状部材201,202,203を組立てるのが容易である。
本実施例では、締め代が0.6mmになるように、すなわち回転軸に組付けられたときに磁石の外径が80.6mmまで増大するように、締り嵌めによって磁石が組付けられる。この締り嵌めは、例えば、油圧又はテーパ形状を利用して実行されうる。
磁石の締め代が0.6mmの場合、各筒状部材201,202,203の組付け後の寸法は以下のとおりである。なお、肉厚の変化は微小であるので無視することとする。
第1の筒状部材:内径80.6mm、外径81.6mm
第2の筒状部材:内径81.6mm、外径82.6mm
第3の筒状部材:内径82.6mm、外径83.6mm
したがって、第1の筒状部材201、第2の筒状部材202及び第3の筒状部材203の締め代は、それぞれ0.5mm、0.4mm、0.2mmとなる。
本実施例によれば、各筒状部材201,202,203を互いに組立てるときは隙間嵌めであるため、作業効率が向上する。他方、第2の筒状部材202の締め代は比較的大きい。したがって、弾性係数が比較的大きい材料から形成される第2の筒状部材202を使用すれば、磁石保持力の大部分が第2の筒状部材202によって付与されるようにすることができる。
本発明の実施形態においては、各々の筒状部材の間、又は筒状部材と磁石の外周面との間に、磁石保持力を増大させる作用を有するフィルムを介在させてもよい。フィルムはさらに、例えば互いに接触する部材間の密着性を高める作用を有しうる。或いは、嵌合工程の作業効率を向上させることを目的として、フィルム又は潤滑剤が回転子の各々の部材間に使用されてもよい。
以上、本発明の種々の実施形態及び変形例を説明したが、他の実施形態及び変形例によっても本発明の意図される作用効果を奏することができることは当業者に自明である。特に、本発明の範囲を逸脱することなく前述した実施形態及び変形例の構成要素を削除ないし置換することが可能であるし、公知の手段をさらに付加することが可能である。また、本明細書において明示的又は暗示的に開示される複数の実施形態の特徴を任意に組合せることによっても本発明を実施できることは当業者に自明である。
10 回転子
10’ 回転子
10’’ 回転子
12 回転軸
14 スリーブ
16 磁石
20 保持部材
201 第1の筒状部材(筒状部材)
202 第2の筒状部材(筒状部材)
203 第3の筒状部材(筒状部材)
50 固定子
100 電動機
本願に係る1番目の態様によれば、周方向に配列される複数の磁石を備えた電動機の回転子であって、前記複数の磁石を保持するように前記複数の磁石の半径方向外側において前記回転子に対して同心状に設けられる保持部材を備えており、前記保持部材は、互いに異なる直径を有していて同心状に配列される複数の筒状部材から形成されており、各々の前記筒状部材は拡径されており、前記磁石には、半径方向内側に向かう圧縮保持力が、前記保持部材からの弾性復元力として作用しており、前記複数の筒状部材のうち、半径方向に互いに隣接する任意の2つの筒状部材において、一方の筒状部材の締め代が、該筒状部材の半径方向外側に位置する他方の筒状部材の締め代よりも大きくなるようにした、回転子が提供される。
本願に係る番目の態様によれば、番目の態様に係る回転子において、前記複数の筒状部材のうち、半径方向に互いに隣接する任意の2つの筒状部材において、一方の筒状部材の周方向弾性係数が、該筒状部材の半径方向外側に位置する他方の筒状部材の周方向弾性係数よりも小さくなるようにする
本願に係る番目の態様によれば、番目又は番目の態様に係る回転子において、前記複数の筒状部材は、少なくとも周方向に炭素繊維が延在するように形成された炭素繊維強化樹脂を含んでおり、半径方向の最も内側に位置する筒状部材が、他のいずれの筒状部材よりも引張強度が大きくなるように構成される。
本願に係る番目の態様によれば、1番目から3番目のいずれかの態様に係る回転子において、前記複数の筒状部材のうちの少なくとも2つの筒状部材は、繊維が周方向に延在するように形成された繊維強化樹脂からなり、前記繊維強化樹脂の各々のマトリクス樹脂は、半径方向の内側に位置する繊維強化樹脂からなる筒状部材ほどマトリクス樹脂のアイゾット衝撃値が大きいようにする。
本願に係る番目の態様によれば、1番目から番目のいずれかの態様に係る回転子において、 前記複数の筒状部材のうち、半径方向の最も外側に位置する筒状部材は、組み付けられる前の状態で円筒形状を有しており、残りの筒状部材は、非円筒形状を有する。
本願に係る番目の態様によれば、1番目から番目のいずれかの態様に係る回転子を備える電動機が提供される。
他方、第3の筒状部材203は、弾性係数が比較的大きい材料から形成される。第3の筒状部材203には小さな締め代が付与される。締め代が小さい場合でも第3の筒状部材203の弾性係数は比較的大きいので、第3の筒状部材203には十分な復元力が発生する。したがって、第3の筒状部材203によってもたらされる圧縮力によって、第2の筒状部材202がシート材の巻きつけの終端部において終端が剥れるのを防止できる。また同様に、第3の筒状部材203自体も、締め代が小さいことにより、それ自身のシート材の巻きつけの終端部において終端が剥れるのを防止できる効果がある。
このとき、少なくとも第1の筒状部材201及び第2の筒状部材202において、繊維が周方向に延在するように形成されたFRPが使用される場合、第1の筒状部材201を構成するFRPのマトリクス樹脂が、第2の筒状部材202のFRPのマトリクス樹脂よりも大きいアイゾット衝撃値を有するように構成されてもよい。そのような構成によれば、保持部材20の破損を効果的に防止できる。例えば、第1の筒状部材201は、マトリクス樹脂としてアクリル系樹脂を含んでおり、第2の筒状部材202は、マトリクス樹脂としてエポキシ樹脂を含んでいてもよい。或いは、第1の筒状部材201及び第2の筒状部材202が、いずれもマトリクス樹脂としてエポキシ系樹脂を含んでおり、第1の筒状部材201のマトリクス樹脂のガラス転移温度が、第2の筒状部材202のマトリクス樹脂のガラス転移温度よりも低くなるように、各々の材料が選定されてもよい。それにより、破損しにくい、或いはより高速で回転可能な回転子が提供されるようになる。

Claims (9)

  1. 周方向に配列される複数の磁石を備えた電動機の回転子であって、
    前記複数の磁石を保持するように前記複数の磁石の半径方向外側において前記回転子に対して同心状に設けられる保持部材を備えており、
    前記保持部材は、互いに異なる直径を有していて同心状に配列される複数の筒状部材から形成されており、各々の前記筒状部材は拡径されており、前記磁石には、半径方向内側に向かう圧縮保持力が、前記保持部材からの弾性復元力として作用する、回転子。
  2. 前記複数の筒状部材のうち、半径方向に互いに隣接する任意の2つの筒状部材において、一方の筒状部材の締め代が、該筒状部材の半径方向外側に位置する他方の筒状部材の締め代に等しいか、又はそれよりも大きいようにした、請求項1に記載の回転子。
  3. 前記複数の筒状部材には、互いに異なる機械的性質を有する筒状部材が含まれる、請求項1または2に記載の回転子。
  4. 前記複数の筒状部材のうち、半径方向に互いに隣接する任意の2つの筒状部材において、一方の筒状部材の周方向弾性係数が、該筒状部材の半径方向外側に位置する他方の筒状部材の周方向弾性係数に等しいか、又はそれよりも小さいようにした、請求項3に記載の回転子。
  5. 前記複数の筒状部材のうち、半径方向の最も内側に位置する筒状部材が、他のいずれの筒状部材よりも引張強度が大きくなるようにした、請求項3又は4に記載の回転子。
  6. 前記複数の筒状部材のうちの少なくとも1つの筒状部材が、少なくとも周方向に繊維が延在するように形成された繊維強化樹脂を含む、請求項1から5のいずれか1項に記載の回転子。
  7. 前記複数の筒状部材のうちの少なくとも2つの筒状部材は、繊維が周方向に延在するように形成された繊維強化樹脂からなり、前記繊維強化樹脂の各々のマトリクス樹脂は、半径方向の内側に位置する繊維強化樹脂からなる筒状部材ほどマトリクス樹脂のアイゾット衝撃値が大きいようにした、請求項1から6のいずれか1項に記載の回転子。
  8. 前記複数の筒状部材のうち、少なくとも半径方向の最も外側に位置する筒状部材は、組み付けられる前の状態で円筒形状を有する、請求項1から7のいずれか1項に記載の回転子。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の回転子を備える電動機。
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