JPH1186U - 廃水ポンプステーションにおける自動循環方法および装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本願は廃水ポンプステーションにおいて、循
環及びフラッシングを発生する弁を簡単で信頼性のある
方法で制御し、かつ詰まりに敏感でない自動循環装置を
提供することを目的とする。 【解決方法】 高圧側において、ポンプユニットはある
時間、ポンプとポンプステーションの間の接続を開放し
て、ポンプステーションのなかで循環を生じる弁を備え
る。この弁はポンプ圧によって制御される弁ボールによ
って開閉される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は都市下水装置の一部であるポンプステーションにおける循環供給装置 に関する。

【０００２】

【従来の技術】

スウェーデン特許出願第７９０８７４３−３号明細書に記載されたように、ス ラジの堆積がポンプステーションにおいて生ずるが、下水装置に別にタンクを設 けることは循環のためには十分でない。スラジの堆積は悪臭、爆発の危険性、腐 食の問題等の多くの課題を意味する。

【０００３】 上記に引用された特許出願によれば、前記課題は随時開放してポンプステーシ ョンに循環およびフラッシングを発生する弁をポンプ出口に設けることによって 解決されてきた。スラジの堆積は解消され流体は均質化される。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

弁の調節は現在まで、弁のスライドに作用するリニヤモータによる電気装置に よって制御されてきた。この解決法の欠点は比較的高いコストに加えて、給送媒 体が通常、石、ぼろまたは他の物品のような多量の固体を含むため詰まり易いこ とである。石がスライドに衝突すると、電気モータは破損する。

【０００５】 他の欠点は弁のモータが電気的に駆動されることで、そのことは爆発性ガスが 発生する特殊な設備上の課題を意味している。

【０００６】 本考案の目的は、簡単で信頼性のある方法で弁を制御し、詰まりに敏感でない 装置を得ることである。この目的は実用新案登録請求の範囲に記載された装置に よって得られる。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

前記目的を達成する本考案の装置は、一つまたはいくつかのポンプユニットで 好ましくは水中型遠心ポンプを備えた廃水ポンプステーションにおいて循環を得 る装置であって、該装置は一つまたはいくつかのポンプユニットに連通する混合 弁を備え、この弁はポンプの高圧側をポンプステーションにある期間自動的に連 通して給送媒体の循環を得て交互のポンプステーションへの還流連通がポンプの 高圧側および出口ノズルへの連通部分を有する弁によって実施され、さらに弁カ ップが弁ハウジングに密封的に取付けられ、該カップはダイヤフラム及び弁要素 を収容しており、該弁要素は弁ハウジングにおける圧力状態に従って、一方の休 止位置で弁ハウジングの座にシールして弁ハウジングを閉鎖し、その他方の休止 位置で弁を通る流れを阻止することなく弁の弁カップ内に収容され、ベローズが 弁ハウジングに取付けられ、該ベローズは弁カップ内の開口に接続され、該開口 は弁カップとダイヤフラム間の空間とベローズとの間で媒体が交換されるように する装置において、ベローズがハウジング上で弁カップの反対側に配置されてか つ接続配管を介して該弁カップの開口と接続され、制御装置がこの弁カップの開 口と接続されて弁の好ましい閉鎖時間を調節することを特徴とする装置である。

【０００８】 以下、本考案を図面に基づいて一層詳細に説明する。

【０００９】

【実施例】

図１において、符号１は圧力管３に連結された水中ポンプユニット２を備えた ポンプステーションを示す。符号４は入口５を有するポンプハウジングを示し、 符号６はポンプハウジング４に取付けられた混合弁を示す。符号７は弁ハウジン グをまた符号８はその出口を示す。符号９は弁ボールをまた１０はその座を示す 。符号１１はダイヤフラムを示し、１２は開口１３を有するカップを、また１４ はベローズを示し、１５は接続配管を示す。

【００１０】 装置は下記のように作用する。通常、弁６は閉じられ、給送される媒体はポン プハウジング４から圧力管３内に輸送される。流れ方向は矢印Ａによって示され ている。

【００１１】 ある時間、たとえばポンプ始動において弁は開放されるが、それは給送される 媒体のある量が弁を通って流れ（矢印Ｂ参照）、ポンプステーション内に強い撹 拌作用を生じ、スラジの堆積を破壊することを意味する。ある時間後、弁は閉鎖 され給送は通常のように実施される。

【００１２】 弁６は弁ハウジング７および出口ノズル８を有する。弁ハウジング７は弁カッ プ１２を備え、弁カップ１２は弁ボール９を備えたダイヤフラム１１を収容して いる。弁ボール９は前記弁ハウジング７の座１０に押付けられるとき、弁ハウジ ングを閉鎖しうるように配置されている。

【００１３】 図２において、弁は開放位置で示され、循環がポンプステーション内で起こる ことを意味している。弁ボール９は流れを完全にはずれた位置を占め、流れを阻 止しない。弁ハウジング７を通る流れは急速に負圧を発生し、ダイヤフラム１１ に影響を与え、これはある時間後に弁を閉鎖するため利用される。

【００１４】 ダイヤフラムが弁ハウジング７に密封的に取付けられているため、その中の負 圧はダイヤフラム１１を上方に弁ハウジング７へ移動させ、弁ボール９を持ち上 げようとする。しかしながら、前記ダイヤフラムの動きは弁カップ１２が密封的 に弁ハウジング７に取付けられるため阻止される。

【００１５】 ハウジング７の反対側にはベローズ１４が配置され、このベローズは接続配管 １５を通って弁カップ１２内の開口１３に接続される。このベローズは媒体、好 ましくは油を収容し、接続配管１５と開口１３を経て弁カップ１２とダイヤフラ ム１１の間の空間に吸いこまれて、ダイヤフラムを弁ハウジング内で上方へ動か す。

【００１６】 開口１３の面積と弁ハウジングの負圧の大きさによってこの動きの速さが決め られる。開口１３に接続された簡単な制御装置によって弁の好ましい閉鎖時間を 調節することが可能である。

【００１７】 図３は、ダイヤフラムおよびボール９が弁ハウジング７の流れ内に移動する途 中を示している。そのしばらく後、弁ボール９は弁ハウジング７の流れの中に移 動し、流れる媒体はボール９を座１０に押付けて弁を閉鎖する。弁は給送が行な われている間閉鎖したままになっている。

【００１８】 この間、給送圧力は弁ハウジング７内に作用し、ダイヤフラム１１はその最初 の位置に向かって開口１３を通りベローズ１４に戻される緩衝媒体の流量によっ て決定される速度で押戻される。図４はダイヤフラムがその最初の位置に達した ときの閉鎖位置における弁を示す。給送が停止すると、圧力は低下し、ボール９ はふたたび図２の位置を占め、つぎの給送の始まる前に弁を開放する。

【００１９】 上記記載において、弁ボールは給送される媒体より重く、したがって、ベロー ズとカップの位置は弁の下にくる。しかしながら、本考案はボールが給送媒体の 密度より小さく、したがって、ダイヤフラム装置は弁の上に設けられボールは表 面にきてつぎの給送が始まる前に弁を開くように配置することもできる。

【００２０】 本考案の特定の実施例によれば、外側導管が弁ハウジング７に連通し、弁が開 かれるとき、ガス、化学薬品等の添加剤を流れの中に吸込むことができるように 構成されている。この外側導管は空気を導入して給送媒体の同時の注気の際、閉 鎖時間を遅延または制御させることができる。

【００２１】 上記記載において、閉鎖要素を弁ボール９として説明した。しかしながら、本 考案は閉鎖要素として使用しうる、他の可動または回転可能な装置を含むもので ある。

【００２２】 本考案によれば、おもに廃水を給送する混合弁の制御のためきわめて簡単な信 頼性のある装置が得られる。この弁は外部エネルギ源が必要ではなく、異なった 開口時間に容易に設定することができる。

【００２３】

【考案の効果】

本考案は機械的手段のみによって弁を開閉するようにしたので、コストが安く 、詰まり難く、しかも爆発の危険がないポンプステーション用の自動循環装置を 得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】ポンプユニットおよび取付けられた弁を有する
ポンプステーションを示す図である。

【図２】ある作用位置における弁の主要構造を示す図で
ある。

【図３】別の作用位置における弁を示す図である。

【図４】さらに別の作用位置における弁を示す図であ
る。

【符号の説明】

１ ポンプステーション ２ ポンプユニット ３ 圧力管 ４ ポンプハウジング ５ 入口 ６ 弁 ７ 弁ハウジング ８ 出口（ノズル） ９ ボール １０ 座 １１ ダイヤフラム １２ カップ １３ 開口 １４ ベローズ

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一つまたはいくつかのポンプユニットで
   好ましくは水中型遠心ポンプを備えた廃水ポンプステー
   ションにおいて循環を得る装置であって、前記装置は一
   つまたはいくつかの前記ポンプユニットに連通する混合
   弁を備え、前記弁はポンプの高圧側をポンプステーショ
   ンにある期間自動的に連通して前記給送媒体の循環を得
   て交互のポンプステーションへの還流連通がポンプの高
   圧側および出口ノズルへの連通部分を有する弁によって
   実施され、さらに弁カップ（１２）が弁ハウジング
   （７）に密封的に取付けられ、該カップ（１２）はダイ
   ヤフラム（１１）及び弁要素（９）を収容しており、該
   弁要素（９）は前記弁ハウジング（７）における圧力状
   態に従って、一方の休止位置で前記弁ハウジング（７）
   の座（１０）にシールして前記弁ハウジングを閉鎖し、
   その他方の休止位置で前記弁（６）を通る流れを阻止す
   ることなく前記弁の弁カップ（１２）内に収容され、ベ
   ローズ（１４）が前記弁ハウジング（７）に取付けら
   れ、該ベローズは前記弁カップ（１２）内の開口に接続
   され、該開口は前記弁カップ（１２）とダイヤフラム
   （１１）間の空間と前記ベローズ（１４）との間で媒体
   が交換されるようにする、前記装置において、前記ベロ
   ーズ（１４）がハウジング（７）上で弁カップ（１２）
   の反対側に配置されてかつ接続配管（１５）を介して該
   弁カップの開口（１３）と接続され、制御装置が弁カッ
   プ（１２）の開口（１３）と接続されて弁の好ましい閉
   鎖時間を調節することを特徴とする廃水ポンプステーシ
   ョンにおいて循環を得る装置。
2. 【請求項２】 ベローズ（１４）は油のような緩衝媒体
   を充填されていることを特徴とする請求項１記載の装
   置。
3. 【請求項３】 前記弁要素（９）はボールであることを
   特徴とする請求項１記載の装置。
4. 【請求項４】 前記弁（６）は閉鎖時間を遅くしまたは
   制御するため空気取入口へ連通していることを特徴とす
   る請求項１記載の装置。