JPH1185818A - コンピュータによる構造計算方法 - Google Patents

コンピュータによる構造計算方法

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JPH1185818A
JPH1185818A JP9236220A JP23622097A JPH1185818A JP H1185818 A JPH1185818 A JP H1185818A JP 9236220 A JP9236220 A JP 9236220A JP 23622097 A JP23622097 A JP 23622097A JP H1185818 A JPH1185818 A JP H1185818A
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JP
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structural calculation
computer
floor
calculation
data
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JP9236220A
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English (en)
Inventor
Yoshitomo Takahashi
是友 高橋
Mikio Ishikawa
幹夫 石川
Muneo Kotani
宗男 小谷
Tetsuo Hiramatsu
哲雄 平松
Masakazu Tsukada
雅一 塚田
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Sekisui House Ltd
Original Assignee
Sekisui House Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンピュータを用いて短時間で容易に構造計
算を行わせることのでき、且つ構造計算結果を分かりや
すく表示することのできるコンピュータによる構造計算
方法、並びにコンピュータに該方法を実行させるための
プログラムを記録した記録媒体を提供すること。 【解決手段】 コンピュータ1の画面A上に表示させな
がら建築物の各階の伏図を入力する工程と、上記伏図を
コンピュータ1により各部材毎のコードと各部材の座標
とを含む構造計算用データに変換させる工程と、上記構
造計算用データに基づいてコンピュータ1に構造計算を
行わせる工程と、構造計算の結果不合格と判定された部
材を上記伏図上で他の部材と区別して表示させる工程と
からなるコンピュータによる構造計算方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンピュータの画面上
で表示させながら建築物の伏図を入力し、これに基づい
て上記コンピュータに構造計算を行わせるとともに、構
造計算の結果、不合格と判定された部材を上記伏図上で
他の部材と区別して表示させるようにしたコンピュータ
による構造計算方法、並びにコンピュータに該方法を実
行させるためのプログラムを記録した記録媒体に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】住宅等の建築物の設計図面を、CAD(C
omputer Aided Design) システムにより作成すること
は、従来から広く行われている。係るCADシステムで
作成した画像データは、拡大、縮小、回転等の操作が可
能であり、また、必要により、繰り返し印刷することが
できる等の利点がある。
【0003】一方、住宅等の設計に際して、パソコン
(パーソナルコンピュータ)等のコンピュータに構造計
算を行わせることのできるソフトウェアも既に開発され
ているが、係るソフトウェアを利用するためには、構造
体のモデル化を行って、梁や柱等の各部材を表すコード
や各部材の座標等からなるテキストデータ(構造計算用
データ)を作成し、コンピュータに入力する必要があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のモデ
ル化やテキストデータの作成は、所定の知識と経験を有
する者でなければ行えない不具合があるとともに、経験
者であっても上記データの作成に時間と労力を要し、且
つ作成したデータの確認、修正作業も煩雑になりがちで
ある。特に、規格化された工場生産住宅等の場合、多数
の物件を短時間で処理する必要があり、従来のテキスト
データに基づいて構造計算を行わせる方法では、短時間
での処理に対応しきれない問題があった。
【0005】また、コンピュータで構造計算を行った結
果は、梁等の各種部材のせん断力、曲げ、たわみ等の項
目が具体的な数値で画面上に表示されたり、プリントア
ウトされるものであるが、経験者でなければ、係る数値
の持つ意味は充分に理解し難いものであり、且つ構造計
算結果が不合格であって部材の置換や追加等が必要な場
合も、いずれの部材を置換または追加すべきか、容易に
理解できない問題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するため、コンピュータを用いて短時間で容易に構
造計算を行わせることのでき、且つ構造計算結果を分か
りやすく表示することのできるコンピュータによる構造
計算方法、並びにコンピュータに該方法を実行させるた
めのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録
媒体を提供することを目的とする。
【0007】そのため、請求項1のコンピュータによる
構造計算方法は、コンピュータの画面上に表示させなが
ら建築物の各階の伏図を入力する工程と、上記伏図を上
記コンピュータにより各部材毎のコードと各部材の座標
とを含む構造計算用データに変換させる工程と、上記構
造計算用データに基づいて上記コンピュータに構造計算
を行わせる工程と、構造計算の結果不合格と判定された
部材を上記伏図上で他の部材と区別して表示させる工程
とからなることを特徴としている。
【0008】請求項2のコンピュータによる構造計算方
法は、請求項1の方法において、上記不合格と判定され
た部材を上記伏図上で他の部材と異なる色彩で表示させ
ることを特徴とするものである。
【0009】請求項3の記録媒体は、請求項1または2
に記載された構造計算方法をコンピュータに実行させる
ためのプログラムを記録してなるコンピュータ読取可能
な記録媒体であることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基いて説明する。図1に示すように、住宅等の建
築物の伏図を入力して構造計算を行わせるコンピュータ
としては、いわゆるノート型のパソコン1を使用するこ
とができる。このパソコン1は、キーボード2及びマウ
ス3からなる入力部4と、液晶ディスプレー等からなる
表示部5とを備えるとともに、図示しないが、記憶部、
演算部、制御部等を内蔵し、且つ不図示の印刷装置と接
続して、入力済の画像等の各種データの印刷が行えるよ
うになっている。なお、本発明を実施するに当たり、ノ
ート型のパソコン1に代えて、いわゆるデスクトップ型
のパソコン等を用いてもよい。
【0011】上記パソコン1の記憶部には、住宅の各階
の伏図を表示部5で表示しながら所定の入力手順で入力
するための伏図入力プログラムが記憶されている。更
に、上記記憶部には、入力された伏図を、各部材(梁、
柱等)毎のコードと2次元もしくは3次元の座標データ
等からなるテキスト形式のデータに変換して構造計算用
データを作成する構造計算用データ作成プログラムと、
この構造計算用データに基づいて構造計算を行うための
構造計算プログラムとが記憶されている。上記各種プロ
グラムは、例えば、1または複数枚のフロッピーディス
クF(記録媒体)に記録され、このフロッピーディスク
Fからパソコン1の上記記憶部にインストールされ得る
ようになっている。なお、記録媒体としては、フロッピ
ーディスクF以外に、図示しないCDROM等を用いて
もよい。
【0012】次に、上記伏図入力プログラムを用いて、
パソコン1に住宅の各階の伏図を入力する場合の概略の
入力手順につき説明する。伏図の入力を開始する際に
は、予め住宅の階数、つまり、何階建ての住宅であるか
等に関する設定を行う。ここで、階数の設定において、
一般に、n階建ての住宅については、(n+1)階と設
定する。その理由は、梁等の部材は、1乃至n階の他
に、最上階であるn階の上部の小屋部分についても入力
する必要があるからである。
【0013】上記の階数等の設定を行った上で、所望の
階(例えば、2階)を指定して所定の画面呼出操作を行
うと、パソコン1の表示部5に、図2に示すような伏図
入力画面Aが表示される。この伏図入力画面Aの上部
は、入力操作用の各種ボタンDを表示するためのボタン
表示領域A1を成し、入力画面Aの中央部から下部に渡
る領域は、入力された伏図等の画像を表示するための画
像表示領域A2を成している。画像表示領域A2には、
住宅の縮尺の目安として、例えば、住宅の縦横の5m置
きにガイド線Nが表示される。
【0014】2階の伏図入力画面Aにおいては、2階の
梁等、2階の床に関する部材を入力するとともに、柱に
ついては、2階の梁との接続関係が明らかになるよう
に、1階の柱を入力する。以下、同様に、n階の伏図入
力画面Aにおいては、n階の梁等とともに、(n−1)
階の柱を入力する。まず、2階の梁を入力する場合、操
作ボタン表示領域A1の梁ボタンD1をマウス3の左ボ
タン3aでクリック(以下、左ボタン3aによるクリッ
ク操作を単にクリックという)すると、部材表示欄F1
に部材名称「梁」が表示され、この状態で種類表示欄F
2の選択ボタンD2をクリックすると、種類表示領域L
に梁の種類を示す名称と個々の梁の断面形状、断面サイ
ズが表示される。ここで、G1、G3、B1、B3、B
4、E1、E2は梁であり、J1、J2は梁つなぎであ
る。
【0015】上記の梁中で多用されるG1、G3(G梁
という)とB1、B3、B4(B梁という)とはH形鋼
からなる。G1とB1は断面寸法が等しく、共に250
(ウェブの幅)×125(フランジの幅)×6(ウェブ
の厚さ)×9(フランジの厚さ)である(単位は全てm
m)。また、G3とB3は断面寸法が等しく、共に25
0×125×4.5×6である。更に、B4の断面寸法
は250×125×3.2×4.5である。なお、G梁
は高力ボルトを用いて他部材(他の梁等)と摩擦接合さ
れる一方、B梁は通常の接続形式で接続され、断面寸法
が等しいものでも、強度的にはG梁がB梁より強くなっ
ている。また、自動選択については詳述しないが、梁の
使用位置や他部材との接続関係等の条件に応じて、G梁
とB梁の中からパソコン1が梁の種類を自動的に選択す
るモードである。
【0016】梁または梁つなぎを入力する場合、上記種
類表示領域Lで所望の種類の梁または梁つなぎを選択し
てクリックすると、選択した梁または梁つなぎの種類を
表す名称が種類表示欄F2に表示される。図3に示すよ
うに、この状態で、梁6または梁つなぎ7の始点と終点
の2点を順次クリックすると、梁6または梁つなぎ7の
平面形状を表す矩形状の図形が、梁6または梁つなぎ7
の種類を示す名称G1、B3等とともに画像表示領域A
2に表示される。
【0017】なお、梁6または梁つなぎ7の表示は、図
3中に種類G1の横方向の梁6の始点S1及び終点S2
を例示するように、梁6の端部6aが始点及び終点とし
てクリックした点より若干内側に位置するように行われ
る。従って、縦及び横方向の梁6の端部6a同士が接合
されるコーナ部Mにおいては、当初に入力した状態で
は、図3のように、いずれの梁6の端部6aもコーナ部
Mを占有しない状態で表示が行われる。例えば、横方向
の梁6の端部がコーナ部Mを占有するように表示を切り
換える場合、材端ボタンD3をクリックした上で、横方
向の梁6の端部6aをクリックすると、図4に示すよう
に、横方向の梁6の端部6aがコーナ部Mを占有するよ
うに表示が切り換えられる。
【0018】次に、1階の柱を入力する場合、柱ボタン
D4をクリックした上で選択ボタンD2をクリックする
と、種類表示領域Lに柱の種類を示す名称と、断面形
状、断面サイズが表示される。ここでHは断面H字形の
ラーメン柱、C1乃至C4は断面ロ字形の支持柱であ
る。柱を入力する場合、まず、種類表示領域Lで所望の
柱を選択する。例えば、ラーメン柱を選択した場合、こ
のラーメン柱の一方のフランジ位置をクリックした後、
他方のフランジの位置する方向の延長線上で今一度クリ
ックすると、図5に示すように、ラーメン柱8を表すH
字形の断面形状が表示される。一方、支持柱9を入力す
る場合、当該支持柱9の断面の中央位置でクリックする
と、支持柱9を表すロ字形の断面形状が支持柱9の種類
を示す名称、例えば、C2とともに表示される。
【0019】次に、2階の水平ブレースを入力する場
合、図6に示すように、床ボタンD5をクリックし、種
類表示欄F2に所望の種類の水平ブレースを表示させた
状態で、水平ブレース11の対角線上の2点P1、P2
をクリックすると、画像表示領域A2に水平ブレース1
1が表示される。水平ブレース11の交点付近に表示さ
れる記号Yは、図示しない床パネルをその長手方向がY
方向(図の上下方向)に沿うように敷設することを意味
している。ここでは、Y方向が標準方向とされている
が、X方向に変更することも可能である。また、外壁を
入力する場合、図7に示すように、外壁ボタンD6をク
リックした後、外壁の各コーナ部を順次クリックする
と、画像表示領域A2に外壁12が表示される。
【0020】2階の伏図の入力終了後、他の階の伏図を
入力する場合、階ボタンD7をクリックして当該他の階
を選択し、順次上記と同様に各階の伏図を入力する。ま
た、1階の伏図の入力に際しては、階ボタンD7をクリ
ックして1階を選択し、図8に示すように、例えば、基
礎梁ボタンD8で基礎梁を選択した上で、基礎梁13の
始点と終点をクリックすると、基礎梁13が表示され、
且つ基礎梁13の周囲に基礎14が点線で表示される。
1階の柱については、2階の伏図の入力時に入力したも
のがそのまま表示される。なお、入力済の部材を削除す
る場合、削除ボタンD9をクリックした上で、削除すべ
き部材をクリックすればよい。
【0021】以上では、伏図の入力手順の概略を説明す
るため、これらの伏図により表される住宅を現実のもの
よりかなり簡略化して示したが、図9乃至図12に、実
際の住宅の伏図を入力した入力例を示す。ここでは、簡
単のため、パソコン1の表示部5中に表示されるボタン
表示領域A1を省略し、画像表示領域A2のみを表して
いる。この住宅は3階建ての住宅であって、図9乃至図
12は各々1階乃至4階(但し、4階は小屋部分)の伏
図である。
【0022】なお、図9乃至図12の伏図の下側及び左
側には、図中の住宅の左下隅を原点としてX座標及びY
座標を表す座標値が、梁6の位置に対応して表示されて
いるが、これらの座標値の表示は、前記伏図入力プログ
ラムに基づいて自動的に行われる。ここでは、X座標及
びY座標の値は、各々原点からX方向、Y方向に何m離
れているかの距離に対応しており、例えば、座標(0,
0)の原点と、座標(1,0)の点との間の距離は1m
(1000mm)である。
【0023】次に、図9乃至図12のように各階の伏図
を入力した後、パソコン1に構造計算を行わせる手順の
概略を説明する。入力作業者がパソコン1に構造計算を
指令(例えば、図8の計算ボタンD10をクリック)す
ると、パソコン1は、まず、前記構造計算用データ作成
プログラムに基づいて、入力された伏図を、各部材
(梁、柱、水平ブレース等)毎のコードと、各部材の位
置を示す座標データ等からなるテキストデータ(構造計
算用データ)に変換する。各部材毎のコードは、例え
ば、梁=GIR1、柱=COL1、水平ブレース=BR
A1等と、予め定められている。
【0024】例えば、梁または梁つなぎを表すテキスト
データは、上記のコードGIR1と、階番号(何階の梁
であるかを示す番号)、梁または梁つなぎの種類(前記
G1、G3…)を示す番号、始点及び終点の座標で構成
される。上記種類を示す番号は、例えば、B4=0、G
1=1、J1=13等と定められている。パソコン1に
より変換された構造計算用データは、必要により、表示
部5に計算結果表示画面Rを呼び出して表示させること
ができる。図9乃至図12の伏図中に入力された梁6ま
たは梁つなぎ7を、パソコン1によりテキストデータに
変換させ、その一部を上記計算結果表示画面Rに表示さ
せた様子を図13に示す。なお、テキストデータの表示
は、例えば、図8のデータボタンD11をクリックする
ことにより指令する。
【0025】例えば、図13の計算結果表示画面Rの第
1行目に表示されたテキストデータT1は、階番号が
「2」、種類番号が「0」、始点座標が「2.00,8.50,0.
00,0」、終点座標が「5.00,8.50,0.00,0」である。従っ
て、上記テキストデータT1は2階に配置された種類B
4の梁6であることを意味しており、始点及び終点の座
標から図10にT1で示す梁6であることが分かる。こ
こで、始点及び終点の座標中、最初の3つの値が各々
X,Y,Z座標、最後の値は、当該梁6がコーナ部を占
有するか否かを示す数値であり、「0」であれば、コー
ナ部を占有せず、「1」であれば、図4の横方向の梁6
のように、コーナ部を占有することを意味する。なお、
Z座標を設けているのは、始点と終点の高さの異なる斜
め方向の梁を用いる場合があることを考慮したもので、
通常の水平方向の梁の場合、Z座標は全て「0」とな
る。
【0026】柱を表すテキストデータは、上記コードC
OL1と、階番号、種類番号、X,Y座標で構成され
る。種類番号は、例えば、横方向に配置されたラーメン
柱8が「1」、縦方向に配置されたラーメン柱8が
「2」、種類C2の支持柱9が「5」、種類C4の支持
柱9が「7」等と定められている。図9乃至図12の伏
図中の柱をパソコン1により構造計算用データに変換さ
せ、表示部5に計算結果表示画面Rを呼び出して上記柱
に関するテキストデータの一部を表示させた様子を図1
4に示す。
【0027】例えば、第1行目のテキストデータT2
は、階番号が「1」、種類番号が「2」、X,Y座標が
「5.00,8.25 」であり、1階の縦方向に配置されたラー
メン柱8であることを意味している。座標値から、図9
にT2で示すラーメン柱8であることが分かる。このよ
うに、本実施の形態では、伏図中の各部材を、パソコン
1が自動的にテキストデータに変換するので、入力作業
者は、単に伏図を入力するのみでよい。なお、ここで
は、詳述しないが、水平ブレース等の各部材もパソコン
1が自動的に所定の構成のテキストデータに変換する。
【0028】入力済の伏図をテキストデータに変換した
後、パソコン1は前記構造計算プログラムに基づいて構
造計算を行う。構造計算の結果の一例として、上記表示
部5に計算結果表示画面Rを呼び出して、梁6のたわみ
に関する計算結果を梁6の種類(G1、G3等)別に表
示させた様子を図15に示す。なお、計算結果の表示
は、例えば、図8の計算書ボタンD12をクリックする
ことにより指令する。ここで、G1、G3等の各種梁6
は、図9乃至図12に伏図を示す住宅中で各々複数本使
用されているが、図15には、各種梁6中で最も条件の
きびしいもの、つまり、たわみの最も大きいものが抽出
されて、その始点及び終点の座標とともに表示されてい
る。
【0029】例えば、種類G3の梁6については、4階
における始点座標が(0.000,10.000)、終点座標が(5.00
0,10.000)の梁6(図12中U位置のもの)が最もたわ
みが大きいため、該梁6に関する計算結果が表示されて
いる。なお、荷重タイプのLは、通常加えられる長期荷
重、Sは積雪時等に短期間に集中的に加えられる荷重で
あり、G3の梁6中で最も条件のきびしい図12中U位
置の梁6については、長期荷重(L)、短期荷重(S)
の検定値がともに、許容値の1.0未満であるため、G
3の計算結果がOK(合格)となっている。
【0030】一方、種類B4の梁6の長期荷重(L)に
ついては、長期荷重(L)に対するたわみの最も大きい
3階における始点座標が(0.000,9.000) 、終点座標が
(5.000, 9.000)の梁6(図11中V位置のもの)の検定
値が許容値1.0以上であるため、NG(不合格)とな
っている。従って、上記図11中V位置の梁6について
は、置換等による修正が必要となる。
【0031】本実施の形態では、必ずしも、上記図15
の計算結果表示画面Rで不合格となった部材がないか否
かを確認しなくとも、構造計算後、入力済の伏図を見直
すことで、不合格となった部材を発見できるようにして
いる。すなわち、構造計算後、不合格となった部材、例
えば、図11中V位置の梁6については、図16中のV
位置に示すように、他の部材(構造計算の結果、合格と
なった部材)と区別できるように表示が切り換えられ
る。
【0032】図16では、便宜上、不合格となったV位
置の梁6にハッチングが付されているが、実際には、不
合格となった部材がパソコン1の表示部5の画像表示領
域A2内に赤色で表示される。なお、画像表示領域A2
における伏図の入力時に各部材は、例えば、黒色で表示
され、構造計算の結果、合格となった部材については、
黒色の表示が維持される。但し、不合格の部材を他の部
材と区別して表示する方法としては、不合格の部材を赤
色で表示する以外に、黄色、青色等の色彩で表示した
り、点線を用いて表示したり、不合格の部材に隣接して
NG(No Good) の文字を表示する等、種々の方法を取る
ことができる。
【0033】上記不合格となったV位置の梁6の修正方
法としては、例えば、V位置に種類B4の梁6を用いて
いたのを、断面サイズの一回り大きい種類B3の梁6に
置換することにより、修正することができる。この場
合、前記図8に示す削除ボタンD9でV位置の梁6を削
除し、新たに、種類B3の梁6を指定して、V位置に入
力すればよい(図17参照)。V位置の梁6の修正後、
再度、パソコン1に構造計算を実行させ、梁6のたわみ
に関する計算結果を計算結果表示画面Rを用いて表示さ
せた状態を図18に示す。
【0034】ここでは、上記図17中V位置の梁6(始
点座標が(0.000,9.000) 、終点座標が(5.000, 9.000))
が種類B3中で最も条件のきびしい梁6となっている
が、長期荷重(L)、短期荷重(S)ともに、検定値が
許容値1.0以下となっており、計算結果はOK(合
格)であり、従って、構造計算後も図17中V位置の梁
6は黒色のまま表示される。また、種類B4の梁6につ
いては、この時点で最も条件のきびしい4階の始点座標
が(0.000,5.000) 、終点座標が(5.000, 5.000)のもの
(図12中W位置の梁6)についての計算結果が表示さ
れているが、該W位置の梁6に関する計算結果もOKで
ある。
【0035】なお、以上では、パソコン1による構造計
算の手順を理解する助けとなるように、図13、図14
における構造計算用のテキストデータの参照や、図1
5、図18における構造計算結果の数値データの参照に
ついても説明したが、実際には、入力作業者は、必ずし
も、図13乃至図15、図18に示すデータを参照する
必要はなく、単に、図9乃至図12に示すような伏図を
入力して、パソコン1に構造計算を実行させ、構造計算
後に、入力済の各階の伏図を見直して、赤色に表示が切
り換えられた不合格の部材が存在しないか否かを確認
し、不合格の部材が存在した場合、その部材を断面サイ
ズのより大きい同種の部材で置換したり、その部材を含
む周辺部材を補強する等の作業を行った後、再度、構造
計算を実行させればよいので、経験者でなくても、構造
計算結果の確認作業、及び不合格の部材が存在した場合
の修正作業を容易に行うことができる利点がある。
【0036】また、本実施の形態では、伏図を入力して
住宅の設計を行う過程で、入力作業者が構造計算用のテ
キストデータを入力することなく、伏図に基づいてパソ
コン1に該テキストデータを作成させた上で構造計算を
実行させることができるので、短時間で効率的に住宅の
設計を行える。なお、構造計算の結果、OKの判定がな
された場合、上記伏図を印刷して、例えば、工場への部
材発注に用いることができる。
【0037】なお、上記の実施の形態では、梁のたわみ
についての計算結果に基づいて、必要により、部材の修
正を行う例を説明したが、構造計算は梁の曲げモーメン
トやせん断力等についても行われ、また、梁以外に柱、
水平ブレース、基礎梁等の各種部材についても構造計算
が行われ、その結果、柱や水平ブレース等の部材が不合
格となった場合も、上記と同様に、伏図中で当該部材が
赤色等により表示され、これに基づいて、部材の修正を
行うことができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1のコンピ
ュータによる構造計算方法は、コンピュータの画面上に
表示させながら建築物の各階の伏図を入力する工程と、
上記伏図を上記コンピュータにより各部材毎のコードと
各部材の座標とを含む構造計算用データに変換させる工
程と、上記構造計算用データに基づいて上記コンピュー
タに構造計算を行わせる工程と、構造計算の結果不合格
と判定された部材を上記伏図上で他の部材と区別して表
示させる工程とからなるものであるから、上記コンピュ
ータの画面を用いて各階の伏図を入力するのみで構造計
算を行わせることができ、これにより、従来のように、
構造計算用データをコンピュータに入力する必要がなく
なるので、構造計算のためのデータの入力作業が短時間
で容易に行える利点がある。また、構造計算の結果、不
合格と判定された部材は、伏図上で他の部材と区別して
表示されるので、必ずしも、従来のように、計算結果の
数値データを参照しなくとも、伏図を見るのみで、不合
格の部材を認識することができ、これにより、上記不合
格の部材をより強度の高いものと置換する等の作業を行
うことにより、伏図の修正を容易に行うことができる。
【0039】請求項2のコンピュータによる構造計算方
法は、請求項1の方法において、上記不合格と判定され
た部材を上記伏図上で他の部材と異なる色彩で表示させ
るものであるから、伏図上で不合格の部材を極めて容易
に認識することができる。
【0040】請求項3の記録媒体は、請求項1または2
に記載された構造計算方法をコンピュータに実行させる
ためのプログラムを記録してなるコンピュータ読取可能
な記録媒体であるから、係る記録媒体に記録されたプロ
グラムをコンピュータにインストールすることにより、
上記した有益な構造計算方法を実行させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態で使用するノート型のパソ
コンを示す概略斜視図。
【図2】上記パソコンの表示部に表示される伏図入力画
面に梁の種類を表示させた状態を示す説明図。
【図3】上記伏図入力画面で梁を入力する様子を示す説
明図。
【図4】上記伏図入力画面に柱の種類を表示させた状態
を示す説明図。
【図5】上記伏図入力画面で柱を入力する様子を示す説
明図。
【図6】上記伏図入力画面で水平ブレースを入力する様
子を示す説明図。
【図7】上記伏図入力画面で外壁を入力する様子を説明
図。
【図8】上記伏図入力画面で基礎梁を入力する様子を示
す説明図。
【図9】3階建て住宅の1階の伏図を示す説明図。
【図10】3階建て住宅の2階の伏図を示す説明図。
【図11】3階建て住宅の3階の伏図を示す説明図。
【図12】3階建て住宅の4階(小屋部分)の伏図を示
す説明図。
【図13】上記表示部に表示される計算結果表示画面に
梁を示す構造計算用のテキストデータを表示させた状態
を示す説明図。
【図14】上記計算結果表示画面に柱を示す構造計算用
のテキストデータを表示させた状態を示す説明図。
【図15】上記計算結果表示画面に梁のたわみに関する
計算結果を表示させた状態を示す説明図。
【図16】構造計算の結果不合格となった部材を上記伏
図中に他の部材と区別して表示させた状態を示す説明
図。
【図17】上記不合格となった部材を断面サイズの大き
い同種の部材で置換した状態を示す説明図。
【図18】上記梁のたわみに関する計算を再度行わせた
結果を上記計算結果表示画面に表示させた状態を示す説
明図。
【符号の説明】
1 パソコン(コンピュータ) A 伏図入力画面(画面)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平松 哲雄 大阪市北区大淀中1丁目1番88号 積水ハ ウス株式会社内 (72)発明者 塚田 雅一 大阪市北区大淀中1丁目1番88号 積水ハ ウス株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンピュータの画面上に表示させながら
    建築物の各階の伏図を入力する工程と、 上記伏図を上記コンピュータにより各部材毎のコードと
    各部材の座標とを含む構造計算用データに変換させる工
    程と、 上記構造計算用データに基づいて上記コンピュータに構
    造計算を行わせる工程と、 構造計算の結果不合格と判定された部材を上記伏図上で
    他の部材と区別して表示させる工程とからなることを特
    徴とするコンピュータによる構造計算方法。
  2. 【請求項2】 上記不合格と判定された部材を上記伏図
    上で他の部材と異なる色彩で表示させることを特徴とす
    る請求項1記載のコンピュータによる構造計算方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載された構造計算
    方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記
    録してなるコンピュータ読取可能な記録媒体。
JP9236220A 1997-09-01 1997-09-01 コンピュータによる構造計算方法 Pending JPH1185818A (ja)

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