JP6268326B1 - 木造住宅用伏図設計支援装置及びプログラム - Google Patents

木造住宅用伏図設計支援装置及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】木造住宅における横架材の実際のたわみ挙動を考慮した伏図設計支援を行う。【解決手段】木造住宅の伏図を構成する横架材の仕様をたわみ許容条件を満足する様に決定するための設計支援装置であって、横架材毎のたわみ量を算出し(S100)、同層階において仕口接合される他の横架材、及び、下層階において柱を介して接合される他の横架材が存在する横架材について、他の横架材のたわみ量による影響を加味したたわみ量に修正し(S200)、修正後のたわみ量を考慮した上で、各横架材がたわみ許容条件を満足しているか否かを判定し(S400)、たわみ許容条件を満足しないと判定された横架材について、他の横架材が存在する場合は当該横架材を特定した判定結果をモニタ表示する(S600)。【選択図】 図1

Description

本発明は、木造住宅用プレカット加工のための伏図設計支援装置及びプログラムに係り、特に、構造強度を考慮した伏図の設計を支援するための装置及びプログラムに関する。
従来、コンピュータに入力した伏図について、梁の曲げ及びたわみの計算結果を画面上に表示する様にした住宅の構造計画支援方法(特許文献1)や、こうした計算の結果、不合格と判定された部材を伏図上で他の部材と区別して表示させる構造計算方法(特許文献2)が提案されている。
特許文献1,2が提案する技術によれば、たわみが許容値を超えている梁を伏図上で特定し、作業者に修正を促すことができる。
特開平9−316994 特開平11−85818
しかし、特許文献1,2が提案する技術は、個々の横架材のスパン長・断面係数等に基づくたわみ計算でしかなく、実際の木造住宅において仕口接合される同層階の他の横架材との関係や柱接合される下層階の他の横架材との関係等は考慮されておらず、木造住宅における横架材の実際のたわみ挙動を十分に考慮したものとなってはいない。
そこで、本発明は、木造住宅における横架材の実際のたわみ挙動を考慮した伏図設計支援を行うことを目的とする。
上記目的を達成するためになされた本発明の木造住宅用伏図設計支援装置は、木造住宅の伏図を構成する横架材の仕様をたわみ許容条件を満足する様に決定するための設計支援装置であって、以下の構成を備えたことを特徴とする。
(1A)前記横架材毎にたわみ量を算出するたわみ量算出手段を備えていること。
(1B)同層階の他の横架材に対して仕口接合される横架材、及び、下層階の他の横架材に対して柱接合される横架材において前記たわみ量算出手段が算出したたわみ量に対し、前記仕口接合、又は、柱接合がなされる他の横架材に生じるたわみ量を加えたたわみ蓄積量を算出するたわみ蓄積量算出手段を備えていること。
(1C)前記たわみ量又は前記たわみ蓄積量が前記たわみ許容条件を満足しているか否かを判定するたわみ量判定手段を備えていること。
本発明の木造住宅用伏図設計支援装置によれば、たわみ量判定手段は、同層階において仕口接合される他の横架材、及び、下層階において柱を介して接合される他の横架材のたわみ量による影響をも考慮して、各横架材がたわみ許容条件を満足するか否かを判定するから、木造住宅における横架材の実際のたわみ挙動を考慮した判定を実施することができる。ここで、「たわみ蓄積量算出手段」は、「前記他の横架材について前記仕口接合された箇所又は柱接合された箇所に生じるたわみ量を加えることにより、前記たわみ蓄積量を算出する手段」として構成することができる。なお、「前記たわみ量判定手段は、前記たわみ蓄積量が算出されていない横架材については、前記たわみ量算出手段が算出したたわみ量に基づいて、各横架材が前記たわみ許容条件を満足しているか否かを判定する手段」としても機能する様に構成しておくとよい。
本発明の木造住宅用伏図設計支援装置は、さらに、以下の構成をも備えるとよい。
(2)前記たわみ量判定手段によってたわみ許容条件を満足しないと判定された横架材について、前記他の横架材が存在する場合は当該横架材を特定することができる様に、判定結果を出力する判定結果出力手段を備えていること。
かかる構成をも備えた木造住宅用伏図設計支援装置によれば、たわみ量判定手段によってたわみ許容条件を満足しないと判定された横架材について、判定結果出力手段は、たわみ蓄積量算出の元となった他の横架材が存在する場合は、当該横架材を特定できる様に判定結果の出力、例えば、コンピュータ画面に対する表示出力、を行う。このとき、「前記判定結果出力手段は、前記他の横架材が存在しない横架材が、単体でたわみ許容条件を満足していないときは、当該単体の横架材のみを特定した判定結果を出力する手段」ともなる様に構成しておくことができる。この装置によれば、他の横架材のたわみ量の影響を受けてたわみ許容条件を満足していないと判定された横架材だけでなく、当該判定結果に影響を与えた他の横架材をも作業者に知らせることができる。この結果、作業者は、「どの横架材の材成や素材を変更したらよいか」、「横架材同士の接合関係や柱による支持の関係を変更したらよいか」等、たわみ許容条件を満足させるための有効な情報を得ることができる。
この場合、さらに、以下の構成をも備えるとよい。
(3)前記判定結果出力手段は、各横架材が配置される階層に関する情報を前記判定結果と共に出力する手段として構成されていること。
階層に関する情報を判定結果と共に出力することにより、例えば、たわみ許容条件を満足しないと判定された横架材の存在する階層の伏図には表れない下層階の横架材を、二次元画面上で特定する、等の出力が可能となる。
これら本発明の木造住宅用伏図設計支援装置は、「コンピュータを、上述の木造住宅用伏図設計支援装置における演算処理を実行させるための演算処理手段として機能させるための木造住宅用伏図設計支援プログラム」によって実現することができる。
本発明によれば、木造住宅における横架材の実際のたわみ挙動を考慮した伏図設計支援を行うことができる。
実施例1の木造住宅用伏図設計支援装置を示し、(A)はシステムの全体構成を示す模式図、(B)はコンピュータプログラムの構成を示す模式図である。 実施例1の木造住宅用伏図設計支援装置にインストールされたプログラムを示し、(A)は「たわみ量算出プログラム」、(B)は「たわみ蓄積量算出プログラム」のフローチャートである。 実施例1の木造住宅用伏図設計支援装置におけるたわみ蓄積量の計算例を示し、(A)は住宅の構造を示す斜視図、(B)は各横架材の荷重点、スパン長、断面係数の関係を示す模式図、(C)は各横架材に生じるたわみ量及びたわみ曲線の模式図である。 実施例1の木造住宅用伏図設計支援装置にインストールされたプログラムを示し、(A)は「たわみ量判定プログラム1(単体たわみ量)」、(B)は「たわみ量判定プログラム2(たわみ蓄積量)」のフローチャートである。 実施例1の木造住宅用伏図設計支援装置にインストールされた「判定結果表示プログラム1(単体たわみ量アラーム)」のフローチャートである。 実施例1の木造住宅用伏図設計支援装置にインストールされた「判定結果表示プログラム2(たわみ蓄積量アラーム)」のフローチャートである。
以下に、本発明を適用した木造住宅用伏図設計支援装置の実施例を説明する。
実施例の木造住宅用伏図設計支援装置1は、図1(A)に示す様に、コンピュータ11と、モニタ12と、キーボード13と、マウス14と、プリンタ15と、ルータ16とから構成される。コンピュータ11にインストールされたプレカット用伏図設計支援プログラム2は、概念的に示すと図1(B)の様になり、たわみ量算出プログラムS100、たわみ蓄積量算出プログラムS200、たわみ量判定プログラム1(単体たわみ量)S300、たわみ量判定プログラム2(たわみ蓄積量)S400、判定結果表示プログラム1(単体たわみ量アラーム)S500、判定結果表示プログラム2(たわみ蓄積量アラーム)S600から構成される。
たわみ蓄積量算出プログラムS200等は、たわみ量算出プログラムS100が実行された後に実行される関係となっている。また、たわみ量判定プログラム2(たわみ蓄積量)S400は、たわみ蓄積量算出プログラムS200が実行された後に実行される関係となっている。そして、判定結果表示プログラム1(単体たわみ量アラーム)S500は、たわみ量判定プログラム1(単体たわみ量)S300が実行された後、判定結果表示プログラム2(たわみ蓄積量アラーム)S600は、たわみ量判定プログラム2(たわみ蓄積量)S400が実行された後に、それぞれ実行される関係となっている。
たわみ量算出プログラムS100が実行されると、コンピュータ11は、図2(A)に示す様に、記憶装置に入力された伏図データを読み出し(S110)、たわみ量算出対象とする横架材を特定する(S120)。次に、コンピュータ11は、当該横架材について、たわみ量及びたわみ曲線を算出し、記憶する(S130)。コンピュータ11は、S120,S130の処理を、S110で読み出した伏図データに含まれている全ての横架材に対して実行したら(S140:YES)、本プログラムを終了する。
たわみ蓄積量算出プログラムS200が実行されると、図2(B)に示す様に、コンピュータ11は、横架材を特定し、当該横架材について記憶されているたわみ量を読み出す(S210)。次に、コンピュータ11は、当該横架材について、同層階の他の横架材の中間部に対する仕口接合の関係を有しているか否かを判定する(S220)。
コンピュータ11は、S220がYESの場合は、当該仕口接合の関係にある他の横架材について、仕口接合されている箇所を荷重点として計算荷重を付与したときの当該他の横架材のたわみ量を算出し、S210で読み出したたわみ量に加算する(S230)。続いて、コンピュータ11は、S210で特定した横架材について、下層階の他の横架材の中間部に対して柱を介した接合関係を有しているか否かを判定する(S240)。コンピュータ11は、S240がYESの場合は、当該柱を介した接合関係にある他の横架材について、柱接合されている箇所を荷重点として計算荷重を付与したときの当該他の横架材のたわみ量を算出し、S230で加算したたわみ量にさらに加算する(S250)。続いて、コンピュータ11は、S220が「NO」であったか否かを判定する(S260)。S220が「YES」でS260へと進んだ場合は、S230,S250でたわみ量を加算した他の横架材を、接合関係の判断対象に加えた上で、S220の処理へと進む(S270)。コンピュータ11は、S220〜S270の処理を繰り返すことにより、S210で特定した横架材に対する2次梁、3次梁、4次梁、…の関係にある横架材のたわみ量を全て、S210で特定した横架材のたわみ量に対して加算していくこととなる。
なお、コンピュータ11は、S220がNOの場合はS230をパスしてS240へと処理を進める。そして、S220,S240が共にNOとなったら、コンピュータ11は、S220〜S270の処理を繰り返して加算した結果を、S210で特定した横架材のたわみ蓄積量として記憶する(S280)。コンピュータ1は、S220,S240の判定が、共に1回目にNOとなった場合は、S280の処理におけるたわみ蓄積量として単体たわみ量をそのまま記憶することとなる。
コンピュータ11は、S210〜S280の処理を、S110で読み出した伏図データに含まれている全ての横架材に対して実行したら(S290:YES)、本プログラムを終了する。
ここで、たわみ蓄積量算出プログラムS200によるたわみ蓄積量の算出例を図3に基づいて説明する。
図3(A)は、ある木造住宅の軸組構造を示す斜視図である。図において、符号W1で示す横架材がS210において特定された横架材である。横架材W1については、図3(B)に示す様に、スパン長SPL1の中央を荷重点P1としてたわみ計算荷重を付与したときのたわみ量が、スパン長SPL1、断面係数Z1などの諸元を用いて、図3(C)に示す様に算出される。この例では、たわみ量算出プログラムS100により、横架材W1について、「たわみ曲線f(δ1)」と「たわみ量=2.5mm」が算出されていたこととする。
次に、図3(A)に示す様に、横架材W1は、横架材W2に対して仕口接合されている。従って、S220の判定が「YES」となり、S230に進む。そして、横架材W2について、図3(B)に示す様に、スパン長SPL2の図示右端から約1/4の仕口接合箇所SG1−2を荷重点P2としてたわみ計算荷重を付与しときのたわみ量が、スパン長SPL2、断面係数Z2などの諸元を用いて、図3(C)に示す様に算出される。この例では、「たわみ曲線f(δ2)」と「たわみ量=3.4mm」が算出されたこととする。
次に、図3(A)に示す様に、横架材W1は、柱Wh1を介して下層階の横架材W0と接合されているが、当該下層階の横架材W0は、柱Wh1と同一軸線上に配置される柱Wh2に支持されている。従って、横架材W0については、中間部に対する柱接合とはならず、S240の判定は「NO」となる。
次に、同層階で仕口接合の関係にある横架材W2を他の横架材との接合関係を判断する対象に加え(S270)、S220の処理へと戻る。図3(A)に示す様に、横架材W2に対しては、同層階の横架材W3が仕口接合の対象となっている。このため、横架材W2を加えた後のS220の判定が「YES」となり、S230に進む。そして、横架材W3について、図3(B)に示す様に、スパン長SPL3の図示左端から約1/3の仕口接合箇所SG2−3を荷重点P3としてたわみ計算荷重を付与しときのたわみ量が、スパン長SPL3、断面係数Z3などの諸元を用いて、図3(C)に示す様に算出される。この例では、「たわみ曲線f(δ3)」と「たわみ量=5.9mm」が算出されたこととする。
次に、図3(A)に示す様に、横架材W3は、柱Wh3を介して下層階の横架材W4と接合されている。この木造住宅の軸組構造では、横架材W4は、横架材W0と同じく中間部に対する柱接合ではないが、当該横架材W4が横架材W5の上面にて支持される関係になっている。このため、横架材W5について見たときには、中間部に対する柱接合の関係にある。このため、本実施例では、S240が「YES」となり、S250へと進む。そして、横架材W4,W5について、図3(B)に示す様に、柱Wh3との接合箇所を荷重点P4,P5としてたわみ計算荷重を付与しときのたわみ量が、スパン長SPL4,SPL5、断面係数Z4,Z5などの諸元を用いて、図3(C)に示す様に、横架材W4については「たわみ曲線f(δ4)」と「たわみ量=0mm」が、横架材W5については「たわみ曲線f(δ5)」と「たわみ量=5.1mm」が、それぞれ算出されたこととする。なお、横架材W4については、「たわみ曲線f(δ4)」と「たわみ量」の計算は省略しても構わない。
以上の様にして、S210で特定した横架材W1に対しては、図3(C)に示す様に、他の横架材W2〜W5における「たわみ量」が加算された「たわみ蓄積量=16.9mm」が算出されることとなる。
たわみ量判定プログラム1(単体たわみ量)S300が実行されると、図4(A)に示す様に、コンピュータ11は、横架材を特定し(S310)、当該横架材について記憶されているたわみ量を読み出し(S320)、たわみ量がたわみ許容値を満足しているか否かを判定し(S330)、YESの場合は、当該横架材について、単体たわみ量アラームを記憶する(S340)。S330がYESと判定された場合は、コンピュータ11は、当該横架材については、S340の処理をパスする。
コンピュータ11は、S310以下の処理を、S110で読み出した伏図データに含まれている全ての横架材に対して実行したら(S350:YES)、本プログラムを終了する。
たわみ量判定プログラム2(単体たわみ量)S400が実行されると、図4(B)に示す様に、コンピュータ11は、横架材を特定し(S410)、当該横架材について記憶されているたわみ蓄積量を読み出し(S420)、たわみ蓄積量がたわみ許容値を満足しているか否かを判定し(S430)、YESの場合は、当該横架材について、たわみ蓄積量アラームを記憶する(S440)。S430がYESと判定された場合は、コンピュータ11は、当該横架材については、S440の処理をパスする。
コンピュータ11は、S410以下の処理を、S110で読み出した伏図データに含まれている全ての横架材に対して実行したら(S450:YES)、本プログラムを終了する。
判定結果表示プログラム1(単体たわみ量アラーム)S500が実行されると、図5に示す様に、コンピュータ11は、単体たわみ量アラームが記憶された横架材について、当該アラーム情報を読み出し(S510)、モニタ12に、当該横架材を含む階層の伏図を表示すると共に、アラーム対象となった横架材を赤色等のコーション表示とする(S520)。ここで、アラーム対象となった横架材が同層階に複数ある場合は、それらを全てコーション表示とする。また、アラーム対象となった横架材が、複数の階層について存在する場合は、上層階の伏図上でS520の表示を行いつつ、他の階層にもアラーム対象が存在することを報知するメッセージ等を併せて表示する。
コンピュータ11は、表示する階層の切り替えを指令する操作を受け付けた場合は(S530:YES)、階層表示の切り替えを行う(S540)。また、コンピュータ11は、モニタ12に表示している階層において横架材を指定する操作を受け付けた場合は(S550:YES)、当該横架材のたわみ量をモニタ12に表示する(S560)。コンピュータ11は、作業者による終了の指令を受け付けたとき(S570:YES)、本プログラムを終了する。
判定結果表示プログラム2(たわみ蓄積量アラーム)S600が実行されると、図6に示す様に、コンピュータ11は、たわみ蓄積量アラームが記憶された横架材について、当該アラーム情報を読み出し(S610)、モニタ12に、当該横架材を含む階層の伏図を表示すると共に、アラーム対象となった横架材を赤色等のコーション表示とする(S620)。ここで、アラーム対象となった横架材が同層階に複数ある場合は、それらを全てコーション表示とする。また、アラーム対象となった横架材が、複数の階層について存在する場合は、上層階の伏図上でS620の表示を行いつつ、他の階層にもアラーム対象が存在することを報知するメッセージ等を併せて表示する。
コンピュータ11は、表示する階層の切り替えを指令する操作を受け付けた場合は(S630:YES)、階層表示の切り替えを行う(S640)。また、コンピュータ11は、モニタ12に表示している階層において横架材を指定する操作を受け付けた場合は(S650:YES)、当該横架材のたわみ蓄積量と、当該横架材に対して2次梁、3次梁、4次梁、…の関係にある横架材と、各横架材の存在する階層と、各横架材のたわみ量とを一覧表にしてモニタ12に表示する(S660)。コンピュータ11は、この一覧表から横架材を指定する操作を受け付けた場合は(S670:YES)、当該横架材について構造強度に関する詳細情報を追加した表示を実行する(S680)。
なお、S660による表示例としては、たわみ蓄積アラームとなった横架材を含む階層の伏図上において、当該横架材をコーション表示すると共に、当該横架材を1次梁とし、2次梁、3次梁、4次梁、…の関係にある横架材と、各横架材の存在する階層と、各横架材のたわみ量とを一覧表で表示するとよい。
また、上述の様な表示において、追加表示として、スパン強度評価リスト、樹種名称、ヤング率、寸法、参考梁成、断面2次モーメント、断面係数、有効断面積、曲げ許容応力度、せん断力許容応力度、許容曲げモーメント、許容せん断力、許容たわみに関するテーブル表示、計算条件とした荷重No.、荷重、最大曲げモーメント、始・終点せん断力、最大たわみ、及びこれらの検定結果等に関するテーブル表示、さらに、モーメント図、たわみ図等に関するイメージ表示を追加表示するとよい。
コンピュータ11は、印刷指令を受け付けた場合は(S690:YES)、プリンタ15に、モニタ表示している情報を印刷させる(S700)。また、コンピュータ11は、戻りの指令を受け付けた場合は(S710:YES)、モニタ12の表示内容をS660の表示内容へと戻す。
コンピュータ11は、作業者による終了の指令を受け付けたとき(S720:YES)、本プログラムを終了する。
以上説明した実施例によれば、横架材の単体としてのたわみ量だけでなく、2次梁、3次梁、4次梁、…の関係にある横架材のたわみ量による影響を考慮してたわみ許容条件を満足しているか否かの判定を行い、当該判定の結果を、モニタ12に表示する際、1次梁となる横架材に関する情報だけではなく、2次梁、3次梁、4次梁、…の関係にある他の横架材を特定しつつ、これら他の横架材の階層、さらに、これら他の横架材によって加算されたたわみ量を表示するから、他の横架材のたわみ量の蓄積により、たわみ許容条件を満足しないこととなった横架材が存在する場合に、「どの横架材の材成や素材を変更したらよいか」、「横架材同士の接合関係や柱による支持の関係を変更したらよいか」等、たわみ許容条件を満足させるための有効な情報を得ることが作業者に対して知らせることができる。これにより、本実施例によれば、木造住宅における横架材の実際のたわみ挙動を考慮した伏図設計支援を行うことができる。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例に限られることなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々の態様にて実施することができる。
例えば、実施例では、他の横架材のたわみ曲線から影響を与えるたわみ量を算出して加算しているが、他の横架材の最大たわみ量を単純に加算する修正として、安全サイドの判定結果を表示する装置として構成することもできる。
木造住宅用の木材プレカット加工データの作成に有益であり、木材プレカット工場において利用するのに適している。
1・・・木造住宅用伏図設計支援装置、2・・・コンピュータプログラム、11・・・コンピュータ、12・・・モニタ、13・・・キーボード、14・・・マウス、15・・・プリンタ、16・・・ルータ。

Claims (3)

  1. 木造住宅の伏図を構成する横架材の仕様をたわみ許容条件を満足する様に決定するための設計支援装置であって、以下の構成を備えたことを特徴とする木造住宅用伏図設計支援装置。
    (1A)前記横架材毎にたわみ量を算出するたわみ量算出手段を備えていること。
    (1B)同層階の他の横架材に対して仕口接合される横架材、及び、下層階の他の横架材に対して柱接合される横架材において前記たわみ量算出手段が算出したたわみ量に対し、前記仕口接合、又は、柱接合がなされる他の横架材に生じるたわみ量を加えたたわみ蓄積量を算出するたわみ蓄積量算出手段を備えていること。
    (1C)前記たわみ量又は前記たわみ蓄積量が前記たわみ許容条件を満足しているか否かを判定するたわみ量判定手段を備えていること。
  2. さらに、以下の構成をも備えたことを特徴とする請求項1に記載の木造住宅用伏図設計支援装置。
    (2)前記たわみ量判定手段によってたわみ許容条件を満足しないと判定された横架材について、前記他の横架材が存在する場合は当該横架材を特定することができる様に、判定結果を出力する判定結果出力手段を備えていること。
  3. コンピュータを、請求項1又は2に記載の木造住宅用伏図設計支援装置における演算処理を実行させるための演算処理手段として機能させるための木造住宅用伏図設計支援プログラム。
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