JPH118553A - Pll回路及び半導体集積回路 - Google Patents

Pll回路及び半導体集積回路

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JPH118553A
JPH118553A JP9158408A JP15840897A JPH118553A JP H118553 A JPH118553 A JP H118553A JP 9158408 A JP9158408 A JP 9158408A JP 15840897 A JP15840897 A JP 15840897A JP H118553 A JPH118553 A JP H118553A
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JP
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circuit
pll circuit
clock signal
charge pump
mos transistor
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JP9158408A
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Toshiro Takahashi
敏郎 高橋
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Hitachi Ltd
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ジッタを増大させることなく、PLL回路の
引き込み時間の低減を図るための技術を提供することに
ある。 【解決手段】 第2積分用容量(Cgp)を設けること
により、PLL回路への電源投入直後において、電圧制
御発振回路へのコントロール電圧を、参照クロック信号
の入力前に、第1積分用容量(Cgn)と第2積分用容
量との容量比で決定される所定の中間電圧に設定するこ
とができ、参照クロック信号の入力が開始される前に、
電圧制御発振回路(245)の発振周波数を、ほぼ予定
通りの発振周波数とすることにより、PLL回路が安定
するまでの時間を短縮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PLL(フェーズ
・ロックド・ループ)回路、及びそれを含む半導体集積
回路、特にPLL回路がロックする間での時間(引き込
み時間)の短縮を図るための技術に関し、例えば、AS
IC(アップリケーション・スペシフィック・インテグ
レーテッド・サーキット)に適用して有効な技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】PLL回路は、参照クロック信号とフィ
ードバッククロック信号との位相比較を行い、その位相
比較結果に基づいて電圧制御発振器の発振周波数を制御
することにより、所望のクロック信号を得ることができ
る。
【0003】マイクロコンピュータなどの半導体集積回
路においては、高速クロック信号のスキュー(位相ず
れ)の低減やクロック周波数の逓倍などを目的として、
PLL回路が内蔵されている。CMOS・ASICにお
いても上記マイクロコンピュータと同様にPLL回路が
内蔵されるのが一般的となってきている。
【0004】尚、PLL回路について記載された文献の
例としては、「ISSCC95/SESSION/DIGITAL DESIGN ELEME
NT/PAPER6.5」がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般にPLL回路に電
源が投入され、参照クロック信号がPLL回路に供給さ
れた後に、PLL回路がロックして出力クロック信号が
安定するまでに一定の時間が必要とされる。特に、チャ
ージポンプ回路を用いたPLL回路においては、チャー
ジポンプの容量への充電時間によって引き込み時間が左
右される。つまり、チャージポンプの容量への充電時間
が短ければ、その分、引き込み時間も短くなる。
【0006】しかしながら、チャージポンプの容量が小
さいとジッタを生じる。そのため、チャージポンプの容
量をあまり小さくするのは好ましくない。そうかといっ
て、この容量を大きくすると、引き込み時間が長くなっ
て、PLL回路の安定動作までの時間が長くなってしま
う。
【0007】本発明の目的は、ジッタを増大させること
なく、PLL回路の引き込み時間の低減を図るための技
術を提供することにある。
【0008】本発明の前記並びにその他の目的と新規な
特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるで
あろう。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記
の通りである。
【0010】すなわち、電源投入直後に上記積分容量を
充電するための充電回路(Cgp,51,Mp2,Mn
2)を設けることにより、PLL回路への電源投入直後
において、電圧制御発振回路(245)へのコントロー
ル電圧を、参照クロック信号の入力前に所定の中間電圧
に設定することができ、参照クロック信号の入力が開始
される前に、電圧制御発振回路の発振周波数を、ほぼ予
定通りの発振周波数とすることにより、PLL回路が安
定するまでの時間を短縮する。
【0011】また、第2積分用容量(Cgp)を設ける
ことにより、PLL回路への電源投入直後において、電
圧制御発振回路へのコントロール電圧を、参照クロック
信号の入力前に、第1積分用容量(Cgn)と第2積分
用容量との容量比で決定される所定の中間電圧に設定す
ることができ、参照クロック信号の入力が開始される前
に、電圧制御発振回路(245)の発振周波数を、ほぼ
予定通りの発振周波数とすることにより、PLL回路が
安定するまでの時間を短縮する。
【0012】このとき、上記第1積分用容量は、ドレイ
ン電極及びソース電極が低電位側電源に結合されたnチ
ャンネル型MOSトランジスタにより形成し、上記第2
積分用容量は、ドレイン電極及びソース電極が高電位側
電源に結合されたpチャンネル型MOSトランジスタに
より形成することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】図8には本発明にかかるLSIの
一例が示される。
【0014】図8に示されるLSI21は、特に制限さ
れないがASICとされ、公知のLSI製造技術によ
り、単結晶シリコン基板などの一つの半導体基板に形成
される。
【0015】LSI21のチップは、略矩形状に形成さ
れ、その縁辺部には、外部とのデータのやり取りや、外
部からの電源供給を可能とする複数のI/O(インプッ
ト・アウトプット)部22が配列され、そのI/O部2
2に包囲されるよに内部回路が配置される。内部回路
は、外部から入力されたクロック信号を同期化するため
のPLL(フェーズ・ロックド・ループ)回路24や、
このPLL回路24により同期化されたクロック信号に
同期動作する複数の回路ブロック23が配置されて成
る。複数の回路ブロック23には、ランダム・アクセス
・メモリやレジスタが含まれる。
【0016】上記PLL回路24から複数の回路ブロッ
クへクロック信号が伝達されるようになっており、この
クロック伝達を可能とするためのクロック伝達経路が形
成されている。特に制限されないが、上記クロック伝達
経路は、特に制限されないが、ツリー状に形成されたク
ロック伝達経路(幹線)になっており、PLL回路24
から複数の回路ブロック23のそれぞれのクロック入力
端子までのクロック遅延量は、複数の回路ブロック間で
ほぼ等しくされる。
【0017】図1には上記PLL回路24の構成例が示
される。
【0018】PLL回路24は、このPLL回路24の
外部から入力される参照クロック信号CKinを所定時
間遅延するためのディレイ回路241、フィードバック
クロック信号FBinを分周するための分周回路24
2、上記ディレイ回路241の出力信号と上記分周回路
242の出力信号との位相比較を行うための位相検出回
路243、上記位相検出回路243での位相比較結果に
基づいて積分用容量の充放電を行うことによりコントロ
ール電圧Vcntを形成するためのチャージポンプ24
4、このチャージポンプ244から出力されたコントロ
ール電圧Vcntに基づいて発振周波数が制御される電
圧制御発振回路(VCO)245、この電圧発振回路2
45の出力信号を分周する分周回路246とを含んで成
る。
【0019】上記分周回路246の出力信号が、このP
LL回路24から出力されるクロック信号とされ、この
クロック信号は、クロックバッファツリー10を介して
フリップフロップ20など、このPLL回路24が適用
される半導体集積回路の各回路ブロックに伝達される。
また、このクロックバッファツリー10を介して分周回
路242へクロック信号がフィードバックされるように
なっている。フィードバックされたクロック信号は、フ
ィードバッククロック信号FBinとして上記分周回路
242に取り込まれる。上記分周回路246,242に
おける分周数を設定することで逓倍率を調整することが
できる。ディレイ回路241の出力信号に比べて分周回
路242の出力信号の位相が遅れている場合には、位相
検出回路243からアップパルスUpが出力され、また、
ディレイ回路241の出力信号に比べて分周回路242
の出力信号の位相が進んでいる場合には、位相検出回路
243からダウンパルスパルスDownが出力される。
そのようなアップパルスUp、ダウンパルスパルスDow
nに基づいてチャージポンプ244の動作が制御され
る。
【0020】ここで、上記ディレイ回路241、分周回
路242、及び位相検出回路243を含んで、本発明に
おける位相比較手段が形成される。また、上記電圧制御
発振回路245及び分周回路246を含んで、本発明に
おける電圧制御発振手段が形成される。
【0021】上記チャージポンプ回路244は、第1積
分用容量Cgnと、それに直列接続された第2積分用容
量Cgpと、上記ダウンパルスDown及びアップパル
スUpに基づいて上記第1積分用容量Cgn、第2積分
用容量Cgpの充放電を行うためのnチャンネル型MO
SトランジスタMn1、及びpチャンネル型MOSトラ
ンジスタMp1を含んで成る。上記第1積分用容量Cg
nは、nチャンネル型MOSトランジスタのゲート容量
により形成され、上記成分用容量Cgpはpチャンネル
型MOSトランジスタのゲート容量により形成される。
【0022】尚、上記ゲート容量は、厳密にはMOSト
ランジスタのゲート電極とドレイン電極との間の容量、
ゲート電極とチャネル間の容量、及びゲート電極とソー
ス電極との間の容量が合成されたものである。
【0023】第1積分容量Cgnを形成するMOSトラ
ンジスタのドレイン電極とソース電極とは高電位側電源
Vddに結合され、第2積分容量Cgpを形成するMO
Sトランジスタのドレイン電極とソース電極とは低電位
側電源Vssに結合される。また、1積分容量Cgnを
形成するMOSトランジスタのゲート電極と、第2積分
容量Cgpを形成するMOSトランジスタのゲート電極
とは、上記pチャンネル型MOSトランジスタMp1の
ドレイン電極、及び上記nチャンネル型MOSトランジ
スタMn1のドレイン電極に共通接続される。そしてこ
の共通接続箇所からチャージポンプ回路244の出力電
圧であるコントロール電圧Vcntが得られ、それが後
段の電圧制御発振回路245に供給される。また、上記
pチャンネル型MOSトランジスタMp1のソース電極
は高電位側電源Vddに結合され、上記nチャンネル型
MOSトランジスタMn1のソース電極は低電位側電源
Vssに結合される。
【0024】次に、上記のように構成されたPLL回路
24の動作について説明する。
【0025】位相検出回路243での位相比較結果によ
り、もしアップパルスUpが出力される場合には、それ
に応じてpチャンネル型MOSトランジスタMp1がオ
ンされることにより、コントロール電圧Vcntが少し
ずつ上昇され、また、ダウンパルスDownが出力され
る場合にはそれに応じてnチャンネル型MOSトランジ
スタMn1がオンされることにより、コントロール電圧
Vcntが少しずつ下降されて、最終的には参照クロッ
クCKinとフィードバッククロック信号FBinとの
位相が一致したところで安定される。
【0026】ここで、本PLL回路24に電源が投入さ
れた直後の動作について、図3に示されるPLL回路2
5と比較しながら説明する。図3に示されるPLL回路
25は、図1に示される回路において、第2積分容量C
gpが省略されたものである。また、図2には、図1に
示されるPLL回路24における主要部の動作タイミン
グが、さらに、図4には図3に示されるPLL回路25
における主要部の動作タイミングがそれぞれ示される。
【0027】図3に示されるPLL回路25では、図1
における第2積分用容量Cgpに相当するものが存在し
ないため、コントロール電圧Vcntは、PLL回路2
5への電源供給直後からしばらくの間(図4では約20
μsec.)は0Vであり、参照クロック信号CKin
がPLL回路24に供給され、位相検出回路243から
のアップ信号Upが出力されて初めて上昇する。このと
き、ジッタの発生を小さく抑えるため、積分用容量Cg
nは例えば数十pF(ピコファラッド)というように比
較的大きく設定され、MOSトランジスタMp1,Mn
1の駆動能力は比較的小さく設定されている。従って、
上記参照クロック信号CKinの供給が開始されてから
上記コントロール電圧Vcntは緩やかに上昇される。
そして、コントロール電圧Vcntが所定のしきい値を
越えたところで電圧制御発振回路245が低周波数での
発振を開始し、その発振周波数が徐々に上昇される。そ
れにより、参照クロック信号CKinの入力が開始され
てから、PLL回路25の動作が安定するまでに例えば
105μsなどのように比較的長い時間を要する。尚、
安定後は、アップパルスUpと、ダウンパルスDown
とが周期的にごく短い瞬間だけ出力されるが、上述した
ように、積分用容量Cgnの値が大きく、しかもMOS
トランジスタMp1,Mn1の駆動能力が小さく設定さ
れているため、コントロール電圧Vcntはほとんど変
化せず、従ってジッタは少ない。
【0028】それに対して、図1に示されるPLL回路
24では、第2積分用容量Cgpが設けられているた
め、図2に示されるように、PLL回路24に電源が投
入されると、コントロール電圧Vcntは、参照クロッ
ク信号CKinの入力前に、第1積分用容量Cgnと第
2積分用容量Cgpとの容量カップリングにより、それ
らの容量比で決定される所定の中間電圧となる。そし
て、参照クロック信号CKinの入力が開始される前に
は、PLL回路24は、ほぼ予定通りの発振周波数で、
クロック信号CKoutの出力が開始される。そして、
参照クロック信号CKinの入力が開始されると、位相
検出回路243での位相比較結果に応じて、チャージポ
ンプ244の動作が制御されるが、周波数の微調整や位
相合わせに要する時間は、例えば15μsなどというよ
うに短い時間で済む。
【0029】このように、第2積分用容量Cgpを設け
ることにより、PLL回路24への電源投入直後におい
て、コントロール電圧Vcntは、参照クロック信号C
Kinの入力前に、第1積分用容量Cgnと第2積分用
容量Cgpとの容量比で決定される所定の中間電圧とな
り、参照クロック信号CKinの入力が開始される前に
は、PLL回路24は、ほぼ予定通りの発振周波数で、
クロック信号CKoutの出力を開始するため、PLL
回路24が安定するまでの時間を短縮することができ
る。しかも、そのようにPLL回路24が安定するまで
の時間を短縮するために積分容量を小さくする必要が無
いので、ジッタの発生を抑えることができる。
【0030】次に、上記チャージポンプ回路244の別
の構成例について図5及び図6を参照しながら説明す
る。
【0031】図1に示されるチャージポンプ回路244
では、第2積分用容量Cgpを有するものについて説明
したが、電源投入直後に第1積分用容量Cgnを所定の
中間電位になるように電荷充電を行うための適宜の充電
回路を、上記第2積分容量Cgnに代えて設けることが
できる。この充電回路は、例えば図5に示されるよう
に、pチャンネル型MOSトランジスタMp2、それに
直列接続されたnチャンネル型MOSトランジスタMn
2、及び上記pチャンネル型MOSトランジスタMp2
のゲート電極に結合されたインバータ51を含んで構成
することができる。pチャンネル型MOSトランジスタ
Mp2のソース電極は高電位側電源Vddに結合され、
nチャンネル型MOSトランジスタMn2のソース電極
は低電位側電源Vssに結合される。このチャージポン
プ回路244が適用される半導体集積回路において、電
源投入時に各部を初期化するためのリセット信号Rst
を生成するパワーオンリセット回路52によってリセッ
ト信号Rstが生成されたとき、上記リセット信号Rs
tのパルス幅に相当する短い時間だけ、MOSトランジ
スタMn2,Mp2がオンされ、そのとき、MOSトラ
ンジスタMn2,Mp2のオン抵抗比で決定される電圧
が第1積分用容量Cgnに供給されることにより、この
第1積分用容量Cgnが充電される。
【0032】尚、パワーオンリセット回路52によって
生成されるリセット信号Rstは、電源投入直後のみハ
イレベルにアサートされるパルス信号であり、当該リセ
ット信号Rstがローレベルにネゲートされた後は、M
OSトランジスタMn2,Mp2はともにオフ状態とさ
れ、チャージポンプ回路244のその後の動作に影響し
ない。
【0033】このように、図5に示されるチャージポン
プ回路244は、図1に示されるチャージポンプ回路2
4と同様に、電源投入直後に速やかにコントロール電圧
Vcntを所定の中間電位に設定することができるか
ら、図1に示されるチャージポンプ回路24と同様の作
用効果を得ることができる。
【0034】また、図6に示されるように、第2積分用
容量Cgpに並列接続される容量の値を切り換え可能に
構成することができる。
【0035】すなわち、pチャンネル型MOSトランジ
スタMp3,Mp4を設け、このpチャンネル型MOS
トランジスタMp3,Mp4によるゲート容量を、回路
に関与させるか否かをnチャンネル型MOSトランジス
タMn5,Mn6によって選択可能にする。nチャンネ
ル型MOSトランジスタMn5,Mn6のゲート電極
は、それぞれこのPLL回路244の外部端子51,5
2に接続されており、この外部端子51,52の論理レ
ベルにより、pチャンネル型MOSトランジスタMp
3,Mp4によるゲート容量を選択的に回路動作に関与
させることができる。
【0036】例えば、外部端子51のみがハイレベルに
設定された場合には、pチャンネル型MOSトランジス
タMp3のゲート容量が上記第2積分用容量Cgpに並
列接続され、その場合の合成容量は第2積分用容量Cg
pよりも大きくなる。従って、その場合には、電源投入
直後において、容量カップリングによって決定されるコ
ントロール電圧Vcntのレベルは、pチャンネル型M
OSトランジスタMp3が存在しない場合に比べて低く
なる。そして、外部端子51,52の双方がハイレベル
に設定された場合には、pチャンネル型MOSトランジ
スタMp3,Mp4の双方のゲート容量が上記第2積分
用容量Cgpに並列接続され、その場合の合成容量はさ
らに大きくなるため、コントロール電圧Vcntの電圧
レベルはさらに低くなる。
【0037】このように、電源投入直後において、容量
カップリングによって決定されるコントロール電圧Vc
ntの電圧レベルを外部端子51,52の論理レベルに
よって設定することができる。電源投入直後において、
容量カップリングによって決定されるコントロール電圧
Vcntの電圧レベルは、安定動作時における電圧制御
発振回路245の発振周波数にほぼ等しくするのが望ま
しいため、特にASICにおいて、ユーザ要求仕様によ
ってクロック信号の周波数が異なる場合でも、それに容
易に対処することができる。
【0038】尚、pチャンネル型MOSトランジスタM
p3,Mp4に代えて、図7に示されるように、nチャ
ンネル型MOSトランジスタMn7,Mn8を設け、こ
のnチャンネル型MOSトランジスタMn7,Mn8の
ゲート容量を選択的に第1積分容量Cgnに並列接続可
能に構成した場合においても、電源投入直後において、
容量カップリングによって決定されるコントロール電圧
Vcntの電圧レベルを外部端子51,52の論理レベ
ルによって設定することができる。
【0039】以上本発明者によってなされた発明を実施
形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限
定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲にお
いて種々変更可能であることは言うまでもない。
【0040】例えば、図6にいて、pチャンネル型MO
SトランジスタMp3,Mp4に相当するMOSトラン
ジスタや、nチャンネル型MOSトランジスタMn5,
Mn6に相当するMOSトランジスタを増やすことがで
きる。同様に、図7にいて、nチャンネル型MOSトラ
ンジスタMn7,Mn8に相当するMOSトランジスタ
や、nチャンネル型MOSトランジスタMn5,Mn6
に相当するMOSトランジスタを増やすことができる。
【0041】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野であるASI
Cに適用した場合について説明したが、本発明はそれに
限定されるものではなく、各種半導体集積回路に広く適
用することができる。
【0042】本発明は、少なくとも積分用容量を有する
ことを条件に適用することができる。
【0043】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記
の通りである。
【0044】すなわち、電源投入直後に上記積分容量を
充電するための充電回路を設けることにより、PLL回
路への電源投入直後において、電圧制御発振回路へのコ
ントロール電圧を、参照クロック信号の入力前に所定の
中間電圧に設定することができ、参照クロック信号の入
力が開始される前に、電圧制御発振回路の発振周波数
を、ほぼ予定通りの発振周波数とすることにより、PL
L回路が安定するまでの時間を短縮することができる。
【0045】第2積分用容量を設けることにより、PL
L回路への電源投入直後において、電圧制御発振回路へ
のコントロール電圧を、参照クロック信号の入力前に、
第1積分用容量と第2積分用容量との容量比で決定され
る所定の中間電圧に設定することができ、参照クロック
信号の入力が開始される前に、電圧制御発振回路の発振
周波数を、ほぼ予定通りの発振周波数とすることができ
るので、PLL回路が安定するまでの時間を短縮するこ
とができる。
【0046】しかも、そのようにPLL回路が安定する
までの時間を短縮するために積分容量を小さくする必要
が無いので、ジッタの発生を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる半導体集積回路に含まれるPL
L回路の構成例回路図である。
【図2】図1に示されるPLL回路における主要部の動
作タイミング図である。
【図3】図1に示されるPLL回路の比較対照とされる
PLL回路の構成例回路図である。
【図4】図3に示されるPLL回路における主要部の動
作タイミング図である。
【図5】図1に示されるPLL回路に含まれるチャージ
ポンプ回路の別の構成例回路図である。
【図6】図1に示されるPLL回路に含まれるチャージ
ポンプ回路の別の構成例回路図である。
【図7】図1に示されるPLL回路に含まれるチャージ
ポンプ回路の別の構成例回路図である。
【図8】図1に示されるPLL回路が含まれる半導体集
積回路の全体的な構成例説明図である。
【符号の説明】
24 PLL回路 241 ディレイ回路 242 分周回路 243 位相検出回路 244 チャージポンプ回路 245 電圧制御発振回路 246 分周回路 Mp1,M2,Mp3,Mp4 pチャンネル型MOS
トランジスタ Mn1,Mn2,Mn5,Mn6,Mn7,Mn8 n
チャンネル型MOSトランジスタ Cgn 第1積分容量 Cgp 第2積分容量

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積分用容量を有し、この積分用容量の充
    放電により形成された電圧を出力可能なチャージポンプ
    と、 上記チャージポンプの出力電圧レベルに応じて発振周波
    数が決定される電圧制御発振手段と、 上記電圧制御発振手段の出力信号と、参照クロック信号
    との位相比較を行うための位相比較手段と、 を含み、上記位相比較手段の位相比較結果に基づいて上
    記チャージポンプの動作が制御されるPLL回路におい
    て、 上記チャージポンプは、電源投入直後に上記積分容量を
    充電するための充電回路を含んで成ることを特徴とする
    PLL回路。
  2. 【請求項2】 積分用容量を有し、この積分用容量の充
    放電により形成された電圧を出力可能なチャージポンプ
    と、 上記チャージポンプの出力電圧レベルに応じて発振周波
    数が決定される電圧制御発振手段と、 上記電圧制御発振手段の出力信号と、参照クロック信号
    との位相比較を行うための位相比較手段と、 を含み、上記位相比較手段の位相比較結果に基づいて上
    記チャージポンプの動作が制御されるPLL回路におい
    て、 上記積分用容量は、低電位側電源に結合された第1積分
    用容量と、高電位側電源に結合された第2積分用容量と
    が直列接続されて成ることを特徴とするPLL回路。
  3. 【請求項3】 上記第1積分用容量は、ドレイン電極及
    びソース電極が低電位側電源に結合されたnチャンネル
    型MOSトランジスタにより形成され、 上記第2積分用容量は、ドレイン電極及びソース電極が
    高電位側電源に結合されたpチャンネル型MOSトラン
    ジスタにより形成され、上記nチャンネル型MOSトラ
    ンジスタのゲート電極と上記pチャンネル型MOSトラ
    ンジスタのゲート電極とが結合されて成る請求項2記載
    のPLL回路。
  4. 【請求項4】 上記nチャンネル型MOSトランジスタ
    又は上記pチャンネル型MOSトランジスタに選択的に
    並列接続可能な調整用MOSトランジスタを含む請求項
    3記載のPLL回路。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項記載のP
    LL回路と、このPLL回路から出力されたクロック信
    号に同期動作される回路ブロックとをを含んで1チップ
    化されて成る半導体集積回路。
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