JPH1181928A - 内燃機関用バルブタイミング調整装置 - Google Patents
内燃機関用バルブタイミング調整装置Info
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- JPH1181928A JPH1181928A JP9242560A JP24256097A JPH1181928A JP H1181928 A JPH1181928 A JP H1181928A JP 9242560 A JP9242560 A JP 9242560A JP 24256097 A JP24256097 A JP 24256097A JP H1181928 A JPH1181928 A JP H1181928A
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- seal
- internal combustion
- combustion engine
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01L—CYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
- F01L1/00—Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
- F01L1/34—Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift
- F01L1/344—Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear
- F01L1/3442—Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear using hydraulic chambers with variable volume to transmit the rotating force
- F01L2001/3445—Details relating to the hydraulic means for changing the angular relationship
- F01L2001/34479—Sealing of phaser devices
Landscapes
- Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
- Valve Device For Special Equipments (AREA)
- Sealing Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 内燃機関用バルブタイミング調整装置におい
て、油圧空間をシールするチップシールの滑らかな動き
とシール性を図ることを目的としている。 【解決手段】 ベーンロータとシール部材とのサイドク
リアランスを100μ以上500μ以下とするという技
術的手段、及びシール面の表面粗さを1. 6z以上とす
るという技術的手段を用いる。進角油圧室または遅角油
圧室に圧油が供給される際、その圧油は高圧側からベー
ンロータとシール手段との間のサイドクリアランスに伝
わる。シール部材はそのサイドクリアランスからの油圧
でもう一方(低圧側)の側面に押し付けられ、さらにシ
ール部材背面のすきまからの油圧でハウジング内周面に
押し付けられるのでシール部材の側面部とベーンロータ
との間のシールを、確実に行うことができる。ハウジン
グ部材とシール部材とのシール面のいずれかの表面粗さ
が1. 6z以上とすると、ハウジング部材とシール部材
とのが密着するのが抑えられシール面でのベーンロータ
の作動が円滑になる。
て、油圧空間をシールするチップシールの滑らかな動き
とシール性を図ることを目的としている。 【解決手段】 ベーンロータとシール部材とのサイドク
リアランスを100μ以上500μ以下とするという技
術的手段、及びシール面の表面粗さを1. 6z以上とす
るという技術的手段を用いる。進角油圧室または遅角油
圧室に圧油が供給される際、その圧油は高圧側からベー
ンロータとシール手段との間のサイドクリアランスに伝
わる。シール部材はそのサイドクリアランスからの油圧
でもう一方(低圧側)の側面に押し付けられ、さらにシ
ール部材背面のすきまからの油圧でハウジング内周面に
押し付けられるのでシール部材の側面部とベーンロータ
との間のシールを、確実に行うことができる。ハウジン
グ部材とシール部材とのシール面のいずれかの表面粗さ
が1. 6z以上とすると、ハウジング部材とシール部材
とのが密着するのが抑えられシール面でのベーンロータ
の作動が円滑になる。
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、内燃機関(以下、
「内燃機関」をエンジンという)の吸気弁および排気弁
の少なくともいずれか一方の開閉タイミングを運転条件
に応じて変更するためのバルブタイミング調整装置に関
する。
「内燃機関」をエンジンという)の吸気弁および排気弁
の少なくともいずれか一方の開閉タイミングを運転条件
に応じて変更するためのバルブタイミング調整装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】バルブタイミング調整装置において、シ
ューハウジングに対するベーンロータの位相差を高精度
に制御するために、進角油圧室と遅角油圧室の各油圧室
から圧油が漏れ出るのを低減しなければならない。この
問題を解決するための技術として、特開平9−1122
23号が知られている。ここでは、シューハウジングの
内周壁とベーンロータの外周壁との間のクリアランスに
シール部材としてのチップシールを装着し、進角油圧室
と遅角油圧室とがクリアランスを介して連通することを
極力防止している。
ューハウジングに対するベーンロータの位相差を高精度
に制御するために、進角油圧室と遅角油圧室の各油圧室
から圧油が漏れ出るのを低減しなければならない。この
問題を解決するための技術として、特開平9−1122
23号が知られている。ここでは、シューハウジングの
内周壁とベーンロータの外周壁との間のクリアランスに
シール部材としてのチップシールを装着し、進角油圧室
と遅角油圧室とがクリアランスを介して連通することを
極力防止している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来技術にお
いては、ベーンロータとチップシールとのサイドクリア
ランスおよびベーンロータとチップシールとの間のシー
ル面の表面粗さの適正値については言及されていなかっ
た。ベーンロータとチップシールとのサイドクリアラン
スが狭すぎると、チップシール背面とサイドクリアラン
スに十分な圧油が供給されないため、チップシールが油
圧によりハウジング内周面及びベーンロータの溝内の側
面に押し付けられず、シール性が低下する。逆にクリア
ランスが広すぎるとチップシールの姿勢が不安定となり
シール性が低下する。また、ハウジング部材とチップシ
ールとの間のシール面の表面が鏡面的な仕上げになる
と、シール面が密着してベーンロータが滑らかに作動し
にくくなる。
いては、ベーンロータとチップシールとのサイドクリア
ランスおよびベーンロータとチップシールとの間のシー
ル面の表面粗さの適正値については言及されていなかっ
た。ベーンロータとチップシールとのサイドクリアラン
スが狭すぎると、チップシール背面とサイドクリアラン
スに十分な圧油が供給されないため、チップシールが油
圧によりハウジング内周面及びベーンロータの溝内の側
面に押し付けられず、シール性が低下する。逆にクリア
ランスが広すぎるとチップシールの姿勢が不安定となり
シール性が低下する。また、ハウジング部材とチップシ
ールとの間のシール面の表面が鏡面的な仕上げになる
と、シール面が密着してベーンロータが滑らかに作動し
にくくなる。
【0004】本発明はこの問題に鑑みなされたものであ
り、チップシールによるシール性を確実なものとするこ
とを目的としている。さらに本発明では、チップシール
が摺動接触するシール面で密着するのを抑止し、ベーン
ロータの作動を円滑にすることを目的としている。その
ため本発明では、チップシールのサイドクリアランスの
適正値またはチップシールもしくはチップシールが摺動
接触する部材のシール面の表面粗さの適正値を提供する
ことを目的とする。
り、チップシールによるシール性を確実なものとするこ
とを目的としている。さらに本発明では、チップシール
が摺動接触するシール面で密着するのを抑止し、ベーン
ロータの作動を円滑にすることを目的としている。その
ため本発明では、チップシールのサイドクリアランスの
適正値またはチップシールもしくはチップシールが摺動
接触する部材のシール面の表面粗さの適正値を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明において
は、ハウジング部材とベーンロータとのいずれか一方に
保持されて他方と摺動接触し、ハウジング部材とベーン
ロータとの間をシールするシール部材とを備え、シール
部材は、100μm以上500μm以下のサイドクリア
ランスをもって保持されているという技術的手段を用い
る。
は、ハウジング部材とベーンロータとのいずれか一方に
保持されて他方と摺動接触し、ハウジング部材とベーン
ロータとの間をシールするシール部材とを備え、シール
部材は、100μm以上500μm以下のサイドクリア
ランスをもって保持されているという技術的手段を用い
る。
【0006】進角油圧室または遅角油圧室に圧油が供給
される際、その圧油は高圧側から低圧側の油圧室に向き
に、ハウジング部材の内周シール面とベーンロータの外
周壁との間のクリアランスを通り、シール部材のサイド
クリアランスに伝わる。シール部材はそのサイドクリア
ランスからの油圧でもう一方(低圧側)の側面に押し付
けられ、さらにチップシール背面のすきまからの油圧で
ハウジング内周面に押し付けられるので、シール部材の
側面部とハウジング部材もしくはベーンロータとの間の
シールを、確実に行うことができる。
される際、その圧油は高圧側から低圧側の油圧室に向き
に、ハウジング部材の内周シール面とベーンロータの外
周壁との間のクリアランスを通り、シール部材のサイド
クリアランスに伝わる。シール部材はそのサイドクリア
ランスからの油圧でもう一方(低圧側)の側面に押し付
けられ、さらにチップシール背面のすきまからの油圧で
ハウジング内周面に押し付けられるので、シール部材の
側面部とハウジング部材もしくはベーンロータとの間の
シールを、確実に行うことができる。
【0007】また、請求項2及び3の発明においては、
シール部材は表面粗さ1. 6z以上のシール面で摺動接
触するという技術的手段を単独で、もしくは上記サイド
クリアランスとの構成と組み合わせて用いる。進角油圧
室または遅角油圧室にオイルが圧入されている際、シー
ル部材が摺動接触するシール面にも微量のオイルが介在
している。摺動接触シール面を形成する両方のシール面
が鏡面的な仕上げになっていると、両者が密着してベー
ンロータが滑らかに作動しにくくなる。シール面のいず
れかの表面粗さが1. 6z以上とすると、両者が密着す
るのが抑えられシール面でのベーンロータの作動が円滑
になる。
シール部材は表面粗さ1. 6z以上のシール面で摺動接
触するという技術的手段を単独で、もしくは上記サイド
クリアランスとの構成と組み合わせて用いる。進角油圧
室または遅角油圧室にオイルが圧入されている際、シー
ル部材が摺動接触するシール面にも微量のオイルが介在
している。摺動接触シール面を形成する両方のシール面
が鏡面的な仕上げになっていると、両者が密着してベー
ンロータが滑らかに作動しにくくなる。シール面のいず
れかの表面粗さが1. 6z以上とすると、両者が密着す
るのが抑えられシール面でのベーンロータの作動が円滑
になる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態とし
て、本発明を適用したバルブタイミング調整装置の実施
例を図1から図3に基づいて説明する。図1は本発明の
バルブタイミング調整装置を示す横断面図である。シュ
ーハウジング2は周方向にほぼ等角度間隔に配設された
台形状のシュー2a、2bおよび2cを有している。そ
して、シュー2a、2bおよび2cは、円筒状の周壁2
dにより連結されている。シュー2a、2bおよび2c
のそれぞれの内周側先端面は円弧状に形成されている。
シュー2a、2bおよび2cの周方向の間にはそれぞれ
ベーン1a、1bおよび1cの収容室としての扇状空間
部が形成されている。
て、本発明を適用したバルブタイミング調整装置の実施
例を図1から図3に基づいて説明する。図1は本発明の
バルブタイミング調整装置を示す横断面図である。シュ
ーハウジング2は周方向にほぼ等角度間隔に配設された
台形状のシュー2a、2bおよび2cを有している。そ
して、シュー2a、2bおよび2cは、円筒状の周壁2
dにより連結されている。シュー2a、2bおよび2c
のそれぞれの内周側先端面は円弧状に形成されている。
シュー2a、2bおよび2cの周方向の間にはそれぞれ
ベーン1a、1bおよび1cの収容室としての扇状空間
部が形成されている。
【0009】ベーンロータ1は、支持部材1dと、支持
部材1dから径方向外側にほぼ等角度間隔で延び、支持
部材1dと一体に形成され支持部材1dとともに回転す
るベーン1a、1bおよび1cとからなる。ベーン1
a、1bおよび1cは扇形状に形成され、このベーン1
a、1bおよび1cがシュー2a、2bおよび2cの間
に形成されている扇状空間部内に回動可能に収容されて
いる。
部材1dから径方向外側にほぼ等角度間隔で延び、支持
部材1dと一体に形成され支持部材1dとともに回転す
るベーン1a、1bおよび1cとからなる。ベーン1
a、1bおよび1cは扇形状に形成され、このベーン1
a、1bおよび1cがシュー2a、2bおよび2cの間
に形成されている扇状空間部内に回動可能に収容されて
いる。
【0010】シュー2aとベーン1aとの間には遅角油
圧室13が形成され、シュー2bとベーン1bとの間に
は遅角油圧室14が形成され、シュー2cとベーン1c
との間には遅角油圧室15が形成されている。また、シ
ュー2cとベーン1aとの間には進角油圧室10が形成
され、シュー2aとベーン1bとの間には進角油圧室1
1が形成され、シュー2bとベーン1cとの間には進角
油圧室12が形成されている。
圧室13が形成され、シュー2bとベーン1bとの間に
は遅角油圧室14が形成され、シュー2cとベーン1c
との間には遅角油圧室15が形成されている。また、シ
ュー2cとベーン1aとの間には進角油圧室10が形成
され、シュー2aとベーン1bとの間には進角油圧室1
1が形成され、シュー2bとベーン1cとの間には進角
油圧室12が形成されている。
【0011】ベーン1a、1b、1cおよび支持部材1
dにはスリット状の溝19が設けられ、その中にシール
部材としてのチップシール3が遊嵌されている。図2に
示すように、チップシール3の側面とそれを保持する部
材としてのベーンロータ1との間にはサイドクリアラン
ス18が設けられている。このサイドクリアランス18
は、100μ以上500μ以下の範囲で設定されてる。
図3に示されるように、チップシール3の背面には、板
ばね5が設けられており、板ばね5の弾性力でチップシ
ール3はシューハウジング2の内周シール面に押し付け
られている。また、シューハウジング2のチップシール
3が摺動接触する内周シール面及びベーンロータ1にお
ける溝19のチップシール3とのシール面(溝19の側
面)は鏡面加工をされておらず、1.6z以上の表面粗さ
となっている。
dにはスリット状の溝19が設けられ、その中にシール
部材としてのチップシール3が遊嵌されている。図2に
示すように、チップシール3の側面とそれを保持する部
材としてのベーンロータ1との間にはサイドクリアラン
ス18が設けられている。このサイドクリアランス18
は、100μ以上500μ以下の範囲で設定されてる。
図3に示されるように、チップシール3の背面には、板
ばね5が設けられており、板ばね5の弾性力でチップシ
ール3はシューハウジング2の内周シール面に押し付け
られている。また、シューハウジング2のチップシール
3が摺動接触する内周シール面及びベーンロータ1にお
ける溝19のチップシール3とのシール面(溝19の側
面)は鏡面加工をされておらず、1.6z以上の表面粗さ
となっている。
【0012】バルブタイミング調整装置は遅角油圧室1
3、14、15および進角油圧室10、11、12の油
圧を調整し、シューハウジング2に対するベーンロータ
1の位相差を制御することにより、所望のバルブタイミ
ングを得る。エンジン始動時図示しないオイルポンプか
らの圧油が、いずれの油圧室にもまだ導入されていない
とき、ストッパピンは図示しないフロントプレートのス
トッパ穴に嵌合しており、ベーンロータ1はストッパピ
ン9により、シューハウジング2に連結されている。オ
イルポンプから油路20を介して進角油圧室10、1
1、12に圧油が供給されると、ストッパピン9はスト
ッパ穴から抜け、ベーンロータ1とシューハウジング2
との連結が解除される。
3、14、15および進角油圧室10、11、12の油
圧を調整し、シューハウジング2に対するベーンロータ
1の位相差を制御することにより、所望のバルブタイミ
ングを得る。エンジン始動時図示しないオイルポンプか
らの圧油が、いずれの油圧室にもまだ導入されていない
とき、ストッパピンは図示しないフロントプレートのス
トッパ穴に嵌合しており、ベーンロータ1はストッパピ
ン9により、シューハウジング2に連結されている。オ
イルポンプから油路20を介して進角油圧室10、1
1、12に圧油が供給されると、ストッパピン9はスト
ッパ穴から抜け、ベーンロータ1とシューハウジング2
との連結が解除される。
【0013】オイルポンプから油路21を介して遅角油
圧室13、14、15に圧油が圧送されると、進角油圧
室10、11、12から図示しないオイルタンクへ圧油
が開放される。逆にオイルポンプから油路20を介して
進角油圧室10、11、12に圧油が圧送されると、遅
角油圧室13、14、15からオイルタンクへ圧油が開
放される。圧油が圧送される側の油圧室と開放される側
の油圧室との間には圧力差が生じる。高圧側の油圧室の
圧油は、低圧側の油圧室の方向に、シューハウジング2
の内周壁とベーンロータ1の外周壁との間の微少クリア
ランス16および17を通り、チップシール3とベーン
ロータ1とのサイドクリアランス18に達する。チップ
シール3はサイドクリアランス18からの油圧により、
ベーンロータ1の低圧側の油圧室の向きに押し付けら
れ、その接触面をシールする。さらにチップシールの背
面から板ばね5とチップシール3の背面部のすきまから
の油圧によりシューハウジング2の内周シール面に押し
付けられることにより、チップシール3とシューハウジ
ング2の内周シール面との間がシールされる。
圧室13、14、15に圧油が圧送されると、進角油圧
室10、11、12から図示しないオイルタンクへ圧油
が開放される。逆にオイルポンプから油路20を介して
進角油圧室10、11、12に圧油が圧送されると、遅
角油圧室13、14、15からオイルタンクへ圧油が開
放される。圧油が圧送される側の油圧室と開放される側
の油圧室との間には圧力差が生じる。高圧側の油圧室の
圧油は、低圧側の油圧室の方向に、シューハウジング2
の内周壁とベーンロータ1の外周壁との間の微少クリア
ランス16および17を通り、チップシール3とベーン
ロータ1とのサイドクリアランス18に達する。チップ
シール3はサイドクリアランス18からの油圧により、
ベーンロータ1の低圧側の油圧室の向きに押し付けら
れ、その接触面をシールする。さらにチップシールの背
面から板ばね5とチップシール3の背面部のすきまから
の油圧によりシューハウジング2の内周シール面に押し
付けられることにより、チップシール3とシューハウジ
ング2の内周シール面との間がシールされる。
【0014】進角油圧室または遅角油圧室にオイルが圧
入されている際、チップシール3とシューハウジング2
との間にも微量のオイルが介在しているが、チップシー
ル3とシューハウジング2との両方の面が鏡面的な仕上
げになると、両者が密着してベーンロータ1が滑らかに
作動しにくくなる。また、ベーンロータ1の回転の方向
が変わるとき、回転方向変化前に高圧であった油圧室は
低圧になり、低圧であった油圧室は高圧となる。そのた
め、微少クリアランス16および17を通り、チップシ
ール3に達する圧油の流れの向きが逆になる。しかし、
サイドクリアランス18に面する溝19の側面とチップ
シール3の側面とが鏡面仕上げがしてあると、ベーンロ
ータ1とチップシール3とが密着して離れにくいため、
チップシール3が溝19の(ベーンロータ1の回転方向
変化後の)低圧側の面に押し付けられなくなる。このた
め、溝19の低圧側にサイドクリアランスが生じ、チッ
プシール3が不安定となる。
入されている際、チップシール3とシューハウジング2
との間にも微量のオイルが介在しているが、チップシー
ル3とシューハウジング2との両方の面が鏡面的な仕上
げになると、両者が密着してベーンロータ1が滑らかに
作動しにくくなる。また、ベーンロータ1の回転の方向
が変わるとき、回転方向変化前に高圧であった油圧室は
低圧になり、低圧であった油圧室は高圧となる。そのた
め、微少クリアランス16および17を通り、チップシ
ール3に達する圧油の流れの向きが逆になる。しかし、
サイドクリアランス18に面する溝19の側面とチップ
シール3の側面とが鏡面仕上げがしてあると、ベーンロ
ータ1とチップシール3とが密着して離れにくいため、
チップシール3が溝19の(ベーンロータ1の回転方向
変化後の)低圧側の面に押し付けられなくなる。このた
め、溝19の低圧側にサイドクリアランスが生じ、チッ
プシール3が不安定となる。
【0015】シューハウジング2とチップシール3との
互いに摺動接触する面及びサイドクリアランス18に面
する溝19とチップシール3との表面の粗さが1. 6z
以上にされていると、上記のようにシール面が密着する
ことなく、ベーンロータ1が円滑に作動し、チップシー
ル3も溝19の低圧側に押さえつけられる。このよう
に、ベーンロータ1とチップシール3との間に100μ
以上500μ以下のサイドクリアランス18を設けるこ
とにより、サイドクリアランス18に高圧側の油圧室か
ら圧油が供給され、チップシール3がベーンロータ1の
低圧側の油圧室の向きに押し付けられ、さらにチップシ
ール3の背面部のすきまの油圧によりチップシール3が
ハウジング内周面に押し付けられるためその接触面をシ
ールすることができる。このサイドクリアランス18
は、狭すぎると圧油が十分に供給されないためシール性
が低下し、また、広すぎるとチップシールの姿勢が不安
定になるためシール性が低下するので、上記の適切な範
囲内に設定しなければならない。
互いに摺動接触する面及びサイドクリアランス18に面
する溝19とチップシール3との表面の粗さが1. 6z
以上にされていると、上記のようにシール面が密着する
ことなく、ベーンロータ1が円滑に作動し、チップシー
ル3も溝19の低圧側に押さえつけられる。このよう
に、ベーンロータ1とチップシール3との間に100μ
以上500μ以下のサイドクリアランス18を設けるこ
とにより、サイドクリアランス18に高圧側の油圧室か
ら圧油が供給され、チップシール3がベーンロータ1の
低圧側の油圧室の向きに押し付けられ、さらにチップシ
ール3の背面部のすきまの油圧によりチップシール3が
ハウジング内周面に押し付けられるためその接触面をシ
ールすることができる。このサイドクリアランス18
は、狭すぎると圧油が十分に供給されないためシール性
が低下し、また、広すぎるとチップシールの姿勢が不安
定になるためシール性が低下するので、上記の適切な範
囲内に設定しなければならない。
【0016】また、チップシール3と摺動接触するシュ
ーハウジング2の内周シール面及びベーンロータ1にお
ける溝19の側面を鏡面加工とせず、1. 6z以上の表
面粗さを設けることにより、チップシール3が密着する
のを抑止することができる。この表面粗さについては、
シューハウジング2の内周シール面及び溝19の側面に
設ける代わりに、チップシール3のシューハウジング2
と摺動するシール面及びチップシール3の側面に設けて
もよい。なお、シール面及び側面はシール機能を果たす
程度の表面の滑らかさは持っていなければならない。ま
た、チップシール3をシューハウジング2に保持させて
もよい。
ーハウジング2の内周シール面及びベーンロータ1にお
ける溝19の側面を鏡面加工とせず、1. 6z以上の表
面粗さを設けることにより、チップシール3が密着する
のを抑止することができる。この表面粗さについては、
シューハウジング2の内周シール面及び溝19の側面に
設ける代わりに、チップシール3のシューハウジング2
と摺動するシール面及びチップシール3の側面に設けて
もよい。なお、シール面及び側面はシール機能を果たす
程度の表面の滑らかさは持っていなければならない。ま
た、チップシール3をシューハウジング2に保持させて
もよい。
【図1】本発明の実施の形態のバルブタイミング調整装
置を示す横断面図である。
置を示す横断面図である。
【図2】図1におけるチップシール3の近傍の拡大図で
ある。
ある。
【図3】図1のB−B面断面図である。
1 ベーンロータ 1a、1b、1c ベーン 1d 支持部材 2 シューハウジング 2a、2b、2c シュー 2d 周壁 3 チップシール 9 ストッパピン 10、11、12 進角油圧室 13、14、15 遅角油圧室 16、17 クリアランス 20、21 油路
Claims (3)
- 【請求項1】 内燃機関の駆動軸から内燃機関の吸気弁
および排気弁の少なくともいずれか一方を開閉する従動
軸に駆動力を伝達する駆動力伝達系に設けられる内燃機
関用バルブタイミング調整装置において、ハウジング部
材と、 前記ハウジング部材に収容され前記ハウジング部材に対
し所定角度範囲に限って相対回動可能なベーンを有する
ベーンロータと、 前記ハウジング部材と前記ベーンロータとのいずれか一
方に保持されて他方と摺動接触し、前記ハウジング部材
と前記ベーンロータとの間をシールするシール部材とを
備え、 前記シール部材は、100μm以上500μm以下のサ
イドクリアランスをもって保持されていることを特徴と
する内燃機関用バルブタイミング調整装置。 - 【請求項2】 前記シール部材は表面粗さ1. 6z以上
のシール面で摺動接触することを特徴とする請求項1に
記載の内燃機関用バルブタイミング調整装置。 - 【請求項3】 内燃機関の駆動軸から内燃機関の吸気弁
および排気弁の少なくともいずれか一方を開閉する従動
軸に駆動力を伝達する駆動力伝達系に設けられる内燃機
関用バルブタイミング調整装置において、ハウジング部
材と、 前記ハウジング部材に収容され前記ハウジング部材に対
し所定角度範囲に限って相対回動可能なベーンを有する
ベーンロータと、 前記ハウジング部材と前記ベーンロータとのいずれか一
方に保持されて他方と摺動接触し、前記ハウジング部材
と前記ベーンロータとの間をシールするシール部材とを
備え、 前記シール部材は表面粗さ1. 6z以上のシール面で摺
動接触することを特徴とする内燃機関用バルブタイミン
グ調整装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9242560A JPH1181928A (ja) | 1997-09-08 | 1997-09-08 | 内燃機関用バルブタイミング調整装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9242560A JPH1181928A (ja) | 1997-09-08 | 1997-09-08 | 内燃機関用バルブタイミング調整装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1181928A true JPH1181928A (ja) | 1999-03-26 |
Family
ID=17090913
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9242560A Withdrawn JPH1181928A (ja) | 1997-09-08 | 1997-09-08 | 内燃機関用バルブタイミング調整装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1181928A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6920853B2 (en) | 2002-03-08 | 2005-07-26 | Aisin Seiki Kabushiki Kaisha | Variable valve timing control device |
JP2007327479A (ja) * | 2006-06-09 | 2007-12-20 | Toyota Motor Corp | 可変動弁機構の制御装置 |
DE102013219405A1 (de) | 2012-09-28 | 2014-04-03 | Denso Corporation | Ventilzeiteinstellungssteuerungsgerät |
-
1997
- 1997-09-08 JP JP9242560A patent/JPH1181928A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6920853B2 (en) | 2002-03-08 | 2005-07-26 | Aisin Seiki Kabushiki Kaisha | Variable valve timing control device |
JP2007327479A (ja) * | 2006-06-09 | 2007-12-20 | Toyota Motor Corp | 可変動弁機構の制御装置 |
DE102013219405A1 (de) | 2012-09-28 | 2014-04-03 | Denso Corporation | Ventilzeiteinstellungssteuerungsgerät |
US8904980B2 (en) | 2012-09-28 | 2014-12-09 | Denso Corporation | Valve timing control apparatus |
US9255500B2 (en) | 2012-09-28 | 2016-02-09 | Denso Corporation | Valve timing control apparatus |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20050322 |