JPH11817A - 高速切削用回転工具 - Google Patents

高速切削用回転工具

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JPH11817A
JPH11817A JP15226897A JP15226897A JPH11817A JP H11817 A JPH11817 A JP H11817A JP 15226897 A JP15226897 A JP 15226897A JP 15226897 A JP15226897 A JP 15226897A JP H11817 A JPH11817 A JP H11817A
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修 小川
Yoshiaki Senba
芳明 仙波
Akihiro Fujimoto
昭宏 藤本
史郎 ▲吉▼岡
Shiro Yoshioka
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Tungaloy Corp
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Toshiba Tungaloy Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高速回転において、チップ等の飛散を防止する
とともに、切屑の排出を容易にする高速切削用回転工具
を提供する。 【解決手段】高速切削用回転工具1はカッタ本体2と押
え金具3とチップ4等を備えている。カッタ本体2は先
端部外周8に設けた着脱部12に押え金具3とチップ4
とを固定している。着脱部12はチップ取付部13と押
え金具取付部14とを備えている。押え金具取付部14
は凹部18を有している。チップ4は回転方向Kに凸で
工具1の内周方向に楔状に形成された楔部27を有して
いる。チップ4は楔部27とすくい面31とに亘って傾
斜面28を設けている。押え金具3は凹部18に係合す
る係合部35と傾斜面28と当接する当接部34を有し
ている。チップ4はねじ32によってカッタ本体2に固
定されている。押え金具3はねじ39によってチップ4
をカッタ本体2に押圧して固定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カッタ本体の先端
にチップを設け、被切削部材を切削加工できる高速切削
用回転工具に関する。
【0002】
【従来の技術】航空機などに用いられるジュラルミンの
加工においては、例えば実開平4−76313号公報や
実開平4−109806号公報等に示されているような
スローアウェイ式カッタが用いられている。
【0003】しかし、現在、ジュラルミンの加工におい
ては例えば切削速度が3000m/minを超える高速
切削加工が増加する傾向があるため、上述したスローア
ウェイ式カッタ等の回転速度がますます高速化する傾向
にある。
【0004】上記実開平4−76313号公報に示され
ているスローアウェイ式カッタは、チップに楔面を設け
かつこの楔面に当接するクランプ面を押え金具に設けて
いる。上記スローアウェイ式カッタは、この楔面とクラ
ンプ面とが互いに当接した状態で、カッタ本体の外周方
向から内周方向へねじ等によって押え金具を固定してい
る。上記押え金具が、ねじ等の締付によって上記チップ
をカッタ本体に押圧して固定している。
【0005】このように、クランプ面と楔面とを互いに
当接して、押え金具がチップをカッタ本体に押圧して固
定することによって、チップ等の飛散を防止している。
しかし、上記実開平4−76313号公報に示されてい
るスローアウェイ式カッタは、押え金具がカッタの外周
方向から内周方向側へねじ等によって固定されて、カッ
タの内周方向側へチップを押圧しているが、チップ自体
はねじ等によって直接カッタ本体に固定されていないの
で、被切削部材の切屑をカッタの周方向に逃がすための
本体カット部を大きく形成することは困難となる。
【0006】このため、切屑の排出を阻害することとな
って、ジュラルミン等の切削加工のように、切屑を多量
に発生させる加工には不向きであった。一方、上記実開
平4−109806号公報においては、スロ−アウェイ
チップは、ねじ等によってロケータに固定されるととも
に、ねじ等によってカッタ本体に固定される押え金具に
よってロケータに押圧されている。このスローアウェイ
式カッタは、スロ−アウェイチップをねじ等と押え金具
を用いてロケータに押圧して固定する所謂ダブルクラン
プ方式を用いている。
【0007】しかし、このスローアウェイ式カッタは、
一つのロケータに複数のスロ−アウェイチップを取付け
るためロケータが大型化する。このため、上述した高速
切削加工に伴う回転速度では、ロケータに作用する遠心
力が大きくなってチップ及びロケータ等が飛散する等の
安全性に改善の余地があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来から用い
られてきたスローアウェイ式カッタは、切削速度が30
00m/minを超える高速切削加工に伴う回転速度で
は、チップ等が飛散する恐れがあったり、多量に切屑を
生じる切削加工には不向きなものであった。
【0009】本発明は前記事情に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、高速切削加工に伴う回転
速度において、チップ等の飛散を防止するとともに、切
屑の排出を容易にする高速切削用回転工具を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を
達成するために、本発明の高速切削用回転工具は、カッ
タ本体の被切削部材と接する先端面が平坦に形成され、
かつ上記先端面の中心を通り先端面に垂直な軸を中心と
して回転するとともに、上記被切削部材を切削する切刃
を有するチップを上記切刃が先端部外周に面し、かつ押
え金具によりカッタ本体に押圧して着脱自在に取付けた
高速切削用回転工具において、上記チップは、上記回転
方向に凸でかつ工具の内周方向に向かって楔状に形成さ
れた楔部と、上記楔部と工具の回転方向に面するすくい
面とに亘って設けられかつ平坦に形成されるとともに上
記回転方向の接線とのなす角が上記接線から上記回転方
向と同方向で0度を超える角度に形成された傾斜面とを
備え、かつ第1の締付手段によってカッタ本体に着脱自
在に固定され、上記カッタ本体のチップ取付部に上記チ
ップの楔部の外周に沿った取付部を形成し、かつ上記カ
ッタ本体に上記取付部より工具の内周側に上記回転方向
の背面側に凹の凹部を設け、上記押え金具は、上記チッ
プの傾斜面に当接しかつ上記回転方向の背面側に凸の当
接部と、上記カッタ本体の凹部に係合する係合部とを備
え、上記押え金具の当接部が上記チップの傾斜面に当接
しかつ係合部が上記カッタ本体の凹部に係合した状態
で、上記押え金具を第2の締付手段によって上記回転方
向側から背面側にむかって、かつ上記チップを上記カッ
タ本体に押圧して取付けたことを特徴としている。
【0011】上記高速切削用回転工具は、チップを押圧
してカッタ本体に固定する押え金具を、第2の締付手段
によって工具の回転方向側から背面側にむかって取付け
ているとともに、チップも第1の締付手段によってカッ
タ本体に着脱自在に固定されている。このため、部材の
切屑を工具の周方向に逃がすための本体カット部を大き
く形成できるようになる。
【0012】また、チップは、工具内周側にむかって楔
状に形成された楔部を備え、かつ工具の回転方向の接線
とのなす角が上記回転方向と同方向で0度を超える角度
に形成された傾斜面を上記楔部と工具の回転方向に面す
るすくい面とに亘って設けている。このため、押え金具
の当接部がチップの傾斜面に当接した状態で、第2の締
付手段によって押え金具がチップを押圧してカッタ本体
に固定されると、チップの楔部が工具の内周方向側に圧
入する方向へ付勢されることとなる。
【0013】さらに、カッタ本体に取付部より工具の内
周側に工具の回転方向の背面側に凹の凹部を設けるとと
もに、押え金具にこの凹部に係合する係合部と、チップ
の上記傾斜面に当接しかつ工具の回転方向の背面側に凸
の当接部とを設けている。そして、カッタ本体の凹部に
係合部が係合しかつチップの傾斜面に当接部が当接した
状態で押え金具がカッタ本体に工具の回転方向から背面
側にむかって第2の締付手段によって固定されているの
で、押え金具の飛散も防止することとなる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
〜図8に基づいて説明する。図1は高速切削用回転工具
1の要部を示し、図2は同工具の全体構成を示す正面
図、図3は側面図である。
【0015】図1〜図3に示すように高速切削用回転工
具1は、カッタ本体2と、押え金具3と、チップ4等を
備えている。上記カッタ本体2の切削加工を行う被切削
部材と接する先端面5は、図3等に示すように、略平坦
に形成されている。カッタ本体2は、上記先端面5を有
する先端部6と、上記先端部6と反対側に位置する基端
部10などを備えている。
【0016】上記先端部6と反対側に位置する基端部1
0は、図3に示すように回転軸(図示せず)に接続する
ためのプルスタッド50の螺合する接続孔11を有して
いる。上記回転軸は、基端部10のプルスタッド50を
引き込んで接続することによって、駆動キーを介して、
上記先端面5の中心Pを通りかつ先端面5と垂直な軸O
を中心として図示中の矢印Kに沿って工具1を回転させ
る。
【0017】上記先端部6は、図3に示すように側方か
らみて略厚さが一定でかつ、切削速度が例えば3000
m/minを超える高速回転における遠心力に対して十
分な剛性を有する板状に形成されている。先端部6は図
2に示すように正面からみて先端部外周8に切屑ポケッ
ト9を周方向に等間隔に4か所形成している。
【0018】上記切屑ポケット9は、カッタ本体2を軽
量化してこの工具1に接続する回転動力部等の負荷を低
減させ、かつチップ4の切刃26が被切削部材と接触で
きるように、図2に示す点線Qから工具1の内周方向に
凹状に大きく切取られて形成されている。切屑ポケット
9は、先端部6の先端面5側と基端部10側とを挿通し
て、この工具1を正面からみて所謂植刃フライスとして
いる。
【0019】上記切屑ポケット9は、図1及び図2に示
すようにチップ4及び押え金具3を工具1の回転方向K
に面して取付ける着脱部12と工具1の使用時に被切削
部材の切屑を工具1の周方向に逃がす本体カット部25
とを一体に備えて形成されている。
【0020】図4及び図5に示すように、上記着脱部1
2は工具1の外周側にチップ取付部13と内周側に押え
金具取付部14とを一体に備えている。上記チップ取付
部13は、図1等に示すようにチップ4の切刃26の径
方向長さCと略同寸法が先端部外周8から径方向に切取
られるように形成されている。チップ取付部13は、図
4及び図5に示すようにチップ4の後述する楔部27の
外周に沿って形成された取付部15と、チップ4の後述
するチップ取付面29に沿って略平坦に形成されたチッ
プ当接面16とを有している。
【0021】上記チップ当接面16は、チップ4を工具
1の回転方向側から背面側にむかって締付ける後述する
ねじ32が螺合するねじ孔17を設けている。上記押え
金具取付部14は、図4及び図5に示すように上記取付
部15の内周側に工具1の回転方向の背面側に凹でかつ
複数の平坦面によって構成された凹部18を有してい
る。凹部18を構成する平坦面のうち最も工具1の外周
側に位置する平坦面19は、図4及び図8に示すよう
に、工具1の回転方向(図示中の矢印K)の接線Sとの
なす角θ1が接線Sから上記矢印Kとは反対方向でかつ
0度を超える角度となるように形成されている。
【0022】押え金具取付部14は、凹部18とチップ
取付部13の取付部15との間に、押え金具3を工具1
の回転方向側から背面側にむかって締付ける後述するね
じ39が螺合するねじ孔20を設けている。
【0023】上記チップ取付部13のチップ当接面16
と上記押え金具取付部14の凹部18とは、先端部6の
先端面5側と基端部10側とを挿通している。上記本体
カット部25は、図2に示すように上記着脱部12の工
具1の回転方向K側に位置し、先端部外周8から工具1
の内周方向に切欠かれ、かつ平坦に形成された外周面2
1と上記点線Qによって、略3角形となるように形成さ
れている。また本体カット部25の上記外周面21と上
記着脱部12との隅部22は、稜線及びエッジを形成し
ないように滑らかな曲面によって形成されている。
【0024】このように本体カット部25と着脱部12
とが滑らかに接合されることによって、工具1の回転時
に生じる工具1の周囲の空気の流れの乱れを抑制し、工
具1の使用時の騒音を低減することとなる。
【0025】上記チップ4は、図6(A)〜(B)に示
すように部材を切削する切刃26と楔部27と傾斜面2
8とチップ取付面29等を一体に有して構成されてい
る。なお図6(A)はチップ4の工具1の回転方向から
みた図、図6(B)は図6(A)中の矢印bに沿う方向
からみた図を示している。
【0026】図6(A)及び図6(B)に示すように、
上記楔部27はチップ4の工具1の内周側に設けられ、
かつ工具1の回転方向に凸の凸部30を有するととも
に、工具1の内周側にむかって楔状に形成されている。
【0027】上記傾斜面28は、楔部27の凸部30か
らカッタ本体2取付け時において工具1の回転方向に面
し平坦なすくい面31に亘って設けられ、かつ略平坦に
形成されている。図8に示すように傾斜面28は、工具
1の回転方向(図示中の矢印K)の接線Sとのなす角θ
2が接線Sから上記矢印Kに沿った方向でかつ0度を超
える角度となるように形成されている。
【0028】チップ4は、上記カッタ本体2のチップ取
付部13のねじ孔17と対応する位置に、第1の締付け
手段の一例であるねじ32(図1に示す)等が挿通する
孔33を設けている。
【0029】上記チップ取付面29は、工具1の回転方
向の背面側でかつ上記すくい面31と反対側に設けら
れ、略平坦に形成されている。上記チップ4は、図1等
に示すように工具1の回転方向にすくい面31を面し、
かつ図3及び図5に示すように切刃26がカッタ本体2
の先端部外周8から若干突出するように、上記孔33を
通りねじ孔17に螺合するねじ32によって、工具1の
回転方向側から背面側に向かって、カッタ本体2に着脱
自在に固定されるようになっている。
【0030】上記押え金具3は、図7(A)〜(C)に
示すように工具1の回転方向の背面側に凸に形成された
当接部34と係合部35等を一体に有して構成されてい
る。なお図7(A)は押え金具3の工具1の回転方向か
らみた図、図7(B)は図7(A)中の矢印bに沿う方
向からみた図及び図7(C)は図7(B)中の矢印cに
沿う方向からみた図を示している。
【0031】図7(B)に示すように、上記当接部34
は、複数の平坦面によって構成されている。この平坦面
のうち最も工具1の内周側に位置する平坦面36は、チ
ップ4の傾斜面28に沿って形成されて、この傾斜面2
8に当接するようになっている。また上記平坦面のうち
最も工具1の回転方向の背面側に位置する平坦面37
は、チップ4のすくい面31と当接するようになってい
る。
【0032】図7(B)に示すように、上記係合部35
は、上記カッタ本体2の凹部18に略沿った形状でかつ
上記凹部18より若干小さく形成されている。係合部3
5も上記当接部34と同様に複数の平坦面によって構成
されている。この平坦面のうち最も工具1の外周側に位
置する平坦面38は、凹部18の平坦面19に沿って形
成されて、この凹部18の平坦面19に当接するように
なっている。
【0033】また、図7(A)に示すように、上記押え
金具3は、上記カッタ本体2の押え金具取付部14のね
じ孔20と対応する位置に、第2の締付け手段の一例で
あるねじ39(図1に示す)等が挿通する孔40を設け
ている。
【0034】図7(B)に示すように、押え金具3の工
具1の回転方向に面する隅部41,42は、稜線及びエ
ッジを形成しないように面取り加工等が施されて滑らか
な曲面に形成されている。このように上記隅部41,4
2が面取り加工等を施されることによって、工具1の回
転時に生じる工具1の周囲の空気の流れの乱れを抑制
し、工具1の使用時の騒音を低減することとなる。
【0035】上記押え金具3は、カッタ本体2にチップ
4が取付られた状態において、チップ4の傾斜面28に
当接部34の平坦面36が当接しかつ押え金具取付部1
4の凹部18の平坦面19に係合部35の平坦面38が
当接して、図1等に示すように上記孔40を通りねじ孔
20に螺合するねじ39によって、工具1の回転方向側
から背面側に向かって、カッタ本体2に着脱自在に固定
されるようになっている。
【0036】また、上述した押え金具3及びチップ4
は、切削速度が例えば3000m/minを超える高速
回転における遠心力に対して十分な剛性を有するよう
に、金属製の中実材で構成されるのが望ましい。
【0037】前述した高速切削用回転工具1によれば、
切刃26がカッタ本体2の先端部外周8から若干突設し
た状態で、チップ4が固定されている。このため、被切
削部材を切削加工する際に、チップ4以外が部材に当接
することはない。したがって被切削部材に不必要な傷な
どを与えることもなく確実に横送り切削を行うことがで
きる。
【0038】また、上記高速切削用回転工具1によれ
ば、チップ4がねじ32によって工具1の回転方向から
背面側へカッタ本体2に固定され、かつ押え金具3がね
じ39によってチップ4をカッタ本体2に押圧して、カ
ッタ本体2に固定されている。
【0039】このため、カッタ本体2の切屑ポケット9
の本体カット部25は、図2に示す点線Qから工具1の
内周方向に凹状に大きく切取るように形成することがで
きる。したがって、高速切削用回転工具1は、ジュラル
ミン等の切屑を多量に生じる加工においても、容易に切
屑を先端部6の周方向に逃がすことができる。
【0040】また、チップ4の傾斜面28に当接部34
の平坦面36が当接し、かつ押え金具取付部14の凹部
18の平坦面19に係合部35の平坦面38が当接して
いる。
【0041】その後も、ねじ39を締付けて、押え金具
3をカッタ本体2に矢印F(図8に示す)に沿って押圧
していく。チップ4の傾斜面28が工具1の回転方向の
接線Sに対し上述した角度θ2を有して形成されてい
る。このため、図8に示すように、上記ねじ39による
矢印Fに沿う締付力は、チップ4及び押え金具3の各々
に、上記傾斜面28に沿う互いに逆向きの矢印F1,F
2に沿って作用することとなる。なお押え金具3に作用
する矢印F2に沿う力は、工具1の回転方向の背面側に
指向しているとともに、チップ4に作用する矢印F1に
沿う力は、工具1の回転方向に指向している。
【0042】上記押え金具3の平坦面37が、チップ4
のすくい面31を工具1の回転方向の背面側に押圧し、
かつチップ4のチップ取付面29が略平坦に形成されて
いるため、チップ4に作用する上記矢印F1方向に沿う
力は、図示中の矢印F3に示すように楔部27を工具内
周側に付勢することとなる。
【0043】このため、押え金具3をカッタ本体2に取
付けるねじ39を締付けることによって、チップ4を常
に工具1の内周方向側に圧入する方向に付勢することと
なる。したがって、切削速度が3000m/minを超
える高速切削加工に伴う回転速度においても、チップ4
の飛散を防止して、作業者等に対する安全性を向上する
ことができる。
【0044】また、カッタ本体2の押え金具取付部14
の凹部18の平坦面19が工具1の回転方向の接線Sに
対し上述した角度θ1を有して形成されている。このた
め、ねじ39によって押え金具3を容易にカッタ本体2
に固定することができる。
【0045】押え金具3は、カッタ本体2の押え金具取
付部14の凹部18に係合部35が係合した状態で、ね
じ39によって、工具1の回転方向から背面側にむかっ
てカッタ本体2に固定されている。したがって、切削速
度が3000m/minを超える高速切削加工に伴う回
転速度においても、押え金具3の飛散も防止することが
できる。
【0046】
【発明の効果】このように、チップを押圧してカッタ本
体に固定する押え金具を、第2の締付手段によって工具
の回転方向側から背面側にむかって取付けているととも
に、チップも第1の締付手段によってカッタ本体に着脱
自在に固定されている。このため、部材の切屑を工具の
周方向に逃がすための本体カット部を大きく形成できる
ようになる。したがって、切屑を工具の周方向に容易に
逃がすことができ、切屑の排出を容易にすることができ
る。
【0047】また、チップは工具の内周側にむかって楔
状に形成された楔部と、工具の回転方向の接線とのなす
角が上記回転方向と同方向で0度を超える角度に形成さ
れかつ上記楔部と工具の回転方向に面するすくい面とに
亘って設けられた傾斜面とを備えている。また、押え金
具の当接部がチップの傾斜面に当接し、かつチップをカ
ッタ本体に押圧した状態で第2の締付手段によってカッ
タ本体に固定されている。この第2の締付手段の締付け
によって、押え金具はチップの楔部が工具の内周方向側
に圧入する方向へ付勢することとなる。
【0048】したがって、切削速度が3000m/mi
nを超える高速切削加工に伴う回転速度においても、チ
ップの飛散を防止して、作業者に対する安全性を向上す
ることができる。
【0049】さらに、副次的な効果として、カッタ本体
に取付部より工具の内周側に工具の回転方向の背面側に
凹の凹部を設けるとともに、押え金具にこの凹部に係合
する係合部と、チップの上記傾斜面に当接しかつ工具の
回転方向の背面側に凸の当接部とを設けている。そし
て、カッタ本体の凹部に係合部が係合しかつチップの傾
斜面に当接部が当接した状態で押え金具がカッタ本体に
工具の回転方向から背面側にむかって第2の締付手段に
よって固定されているので、押え金具の飛散も防止する
こととなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す高速切削用回転工具
の要部。
【図2】図1に示された実施形態の正面図。
【図3】図1に示された実施形態の側面図。
【図4】同実施形態のカッタ本体の一部を示す正面図。
【図5】図4中の矢印v方向から見たカッタ本体の一部
を示す側面図。
【図6】図1に示された実施形態のチップを示す図。
【図7】図1に示された実施形態の押え金具を示す図。
【図8】図1に示された実施形態の締付手段の作用を示
す図。
【符号の説明】
1…高速切削用回転工具 2…カッタ本体 3…押え金具 4…チップ 5…先端面 6…先端部 8…先端部外周 13…チップ取付部 15…取付部 18…凹部 26…切刃 27…楔部 28…傾斜面 31…すくい面 32…ねじ(第1の締付手段) 34…当接部 35…係合部 39…ねじ(第2の締付手段) P…先端面の中心 O…軸 K…工具回転方向 S…工具回転方向の接線 θ2…傾斜面28と接線Sのなす角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 仙波 芳明 東京都新宿区西新宿一丁目7番2号 富士 重工業株式会社内 (72)発明者 藤本 昭宏 神奈川県川崎市幸区堀川町580番地ソリッ ドスクエア 東芝タンガロイ株式会社内 (72)発明者 ▲吉▼岡 史郎 神奈川県川崎市幸区堀川町580番地ソリッ ドスクエア 東芝タンガロイ株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カッタ本体の被切削部材と接する先端面が
    平坦に形成され、かつ上記先端面の中心を通り先端面に
    垂直な軸を中心として回転するとともに、 上記被切削部材を切削する切刃を有するチップを上記切
    刃が先端部外周に面し、かつ押え金具によりカッタ本体
    に押圧して着脱自在に取付けた高速切削用回転工具にお
    いて、 上記チップは、 上記回転方向に凸でかつ工具の内周方向に向かって楔状
    に形成された楔部と、上記楔部と工具の回転方向に面す
    るすくい面とに亘って設けられかつ平坦に形成されると
    ともに上記回転方向の接線とのなす角が上記接線から上
    記回転方向と同方向で0度を超える角度に形成された傾
    斜面とを備え、かつ第1の締付手段によってカッタ本体
    に着脱自在に固定され、 上記カッタ本体のチップ取付部に上記チップの楔部の外
    周に沿った取付部を形成し、かつ上記カッタ本体に上記
    取付部より工具の内周側に上記回転方向の背面側に凹の
    凹部を設け、 上記押え金具は、 上記チップの傾斜面に当接しかつ上記回転方向の背面側
    に凸の当接部と、上記カッタ本体の凹部に係合する係合
    部とを備え、 上記押え金具の当接部が上記チップの傾斜面に当接しか
    つ係合部が上記カッタ本体の凹部に係合した状態で、上
    記押え金具を第2の締付手段によって上記回転方向側か
    ら背面側にむかって、かつ上記チップを上記カッタ本体
    に押圧して取付けたことを特徴とする高速切削用回転工
    具。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006007354A (ja) * 2004-06-24 2006-01-12 Mitsubishi Materials Corp スローアウェイチップのクランプ機構
JP2008049415A (ja) * 2006-08-23 2008-03-06 Hitachi Tool Engineering Ltd 刃先交換式切削工具
JP2008049416A (ja) * 2006-08-23 2008-03-06 Hitachi Tool Engineering Ltd 刃先交換式切削工具

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