JP4779219B2 - スローアウェイ式tスロットカッタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明はスローアウェイ式Tスロットカッタに関し、特に小径サイズに好適する切刃チップの配置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4は、従来のスローアウェイ式Tスロットカッタ1の一例を示し、菱形平板状をなす切刃チップ4が、先端円板状に突設するカッタ本体の外周部に切欠きして形成されたチップ座にねじ止め装着されたものである。切刃チップ4は2枚でもって構成され、そのうちの一つは菱形の鋭角のコーナが前端コーナ9となる第1切刃チップ41であり、もう一方は菱形の鋭角のコーナが後端コーナ10となるように配設された第2切刃チップ42である。これら2枚の切刃チップ4は、詳しくは、図5に示すように、回転軌跡が直線状となる外周切刃5を形成して配置される。すなわち、前端面11および後端面12に対しては切刃角θを有しているが、外周側の切刃角θは0゜である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記事例のTスロットカッタは外観2枚刃であるが、前端と後端とにずらして配置されているので、切刃チップの負担からみれば実質1枚刃である。このようなカッタは、送りを上げて切削することができないから、2枚刃2組として外観4枚刃、実質2枚刃とすることは小径サイズであっても可能であるが、切刃チップ取付けのためにカッタ本体部分を削り取ることとなり、剛性が低下して、それほど送りを上げることができない。
【0004】
また、前記2枚刃1組のカッタは、カッタ剛性は確保されるが、やはり送りを上げて切削することができない。これは、回転軌跡において2枚の切刃チップが重複する部分においての削り代が極めて小さく、擦過状態に近い切削状態となり、切削抵抗が増えたりびびりが生じたりするからである。また、2枚刃2組のカッタについても、既述のカッタ剛性低下問題のほか、これと同様の問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前記のような課題を解決するためになされたもので、首の先端より外周方向に突設して外周切刃が形成されるとともに、この外周切刃は着脱自在にされた切刃チップが組み合わされてなるスローアウェイ式Tスロットカッタにおいて、前記切刃チップは、平行四辺形の鋭角のコーナを先端コーナとして前端面および円筒面に対して切刃角θを有して配設される第1切刃チップと、平行四辺形の鋭角のコーナを後端コーナとして後端面および円筒面に対して切刃角θを有して配設される第2切刃チップと、前記第1切刃チップと前記第2切刃チップとによって外周側に形成されるV字状の回転軌跡の溝底部分に突出して円筒面を形成する第3切刃チップと、により構成されることを特徴とし、さらに、前記外周切刃は、前記第1切刃チップと、前記第2切刃チップと、前記第3切刃チップとが略均等する長さでもって形成されることを特徴とするものである。
【0006】
この発明のTスロットカッタは、3枚刃1組の構成とすることによりカッタ剛性の低下を抑えたものとなっている。また、切刃チップ1枚が負担する切削長さを2枚刃組のものより小さくして切削抵抗を減らし、かつ、回転軌跡における各切刃チップの重複部分において切刃角を設けることによって、擦過状態に近い切削状態となることを避けた切刃チップの配置としたものである。そして、それぞれの切刃チップがおおよそ均等する切削長さにして、切削力を均等負担させている。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の実施の一形態について、図を参照しながら説明する。図1はスローアウェイ式Tスロットカッタ1の外観を示すもので、シャンク2の一端に首3が延在し、首3の先端には、切刃チップ4が外周方向に突出して配設されている。外周切刃5は、切刃チップ4の組み合わせによって形成される。これらの切刃チップ4は、工具本体の3ヶ所に切欠きして設けられた切屑ポケット6に面するチップ座内に、締付ねじ7によって着脱自在に装着されたものである。
【0008】
図2は、図1(a)における切刃部の拡大図を被削材8との関係とともに示したものであり、図3はさらに、切刃チップ4のみを取り出して回転軌跡として描いたものである。切刃チップ4は菱形平板を呈し、第1切刃チップ41は、鋭角のコーナが前端コーナ9となるように載置され、第2切刃チップ42は、鋭角のコーナが後端コーナ10となるように載置される。そして、第1切刃チップ41および第2切刃チップ42は、前端面11,後端面12および円筒面13のそれぞれに対して切刃角θを有して配設される。したがって、第1切刃チップ41と第2切刃チップ42とは、極めて扁平なV字状の回転軌跡を形成することになる。
【0009】
第1切刃チップ41と第2切刃チップ42との間には、V字状の回転軌跡の溝底部分に第3切刃チップ43の1辺が突出するように配設される。このとき、切刃は円筒面13に平行とする。そして、望ましくは、第1切刃チップ41,第2切刃チップ42,第3切刃チップ43の各切刃長さが外周切刃5の長さwのおおよそ1/3となるように設定して、切削負担を均等化する。
【0010】
図6は、炭素鋼S55Cを被削材8として、従来カッタと本発明カッタとの比較切削試験結果を示したものである。カッタ直径は25mm、外周切刃5の長さwは9mm、首3の直径は12mmでその長さは20mmである。従来カッタは、刃数2枚1組のものと、刃数2枚2組のものとの2種類、本発明カッタは刃数3枚1組の仕様のものである。試験は切削速度と送りを組み合わせて行っている。ちなみに、図には示していないが普通鋳鉄FC250での同様の切削試験では大きな性能差は認められなかったが、本図に示すようにS55Cの切削では従来カッタと本発明カッタとの間に耐びびり性で著しい性能差がみられた。
【0011】
なお、本発明カッタは、各切刃チップが同形同大である必要はなく、また第3切刃チップ43は、三角形や正方形であっても構わない。また、切刃角θは符号であって、同一角度を表したものではない。カッタ直径の大きなものについては、刃数3枚2組の外観6枚刃といった構成もとりうる。
【0012】
【発明の効果】
この発明のスローアウェイ式Tスロットカッタは、切刃チップ1枚当たりの切削長さが短いので切削抵抗が小さい。工具回転時の軌跡によって描かれる外周切刃に関し、これを構成する切刃チップの切刃重複部分で、擦りに近い切削状態を招かないような切刃配置としているために、びびりが生じにくい。したがって、特に小径サイズのTスロットカッタにおいてカッタ本体の剛性を低下させることもなく、従来カッタより大きな送りでもって切削することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態を示し、(a)は正面図、(b)は底面図である。
【図2】図1(a)における切刃チップ部分の拡大図である。
【図3】図2より切刃チップのみを取り出した図である。
【図4】従来のTスロットカッタの一例を示し、(a)は正面図、(b)は底面図である。
【図5】図4(a)における切刃チップ部分の拡大図である。
【図6】本発明カッタおよび従来カッタによる切削試験結果をまとめた図である。
【符号の説明】
4 切刃チップ
41 第1切刃チップ
42 第2切刃チップ
43 第3切刃チップ
5 外周切刃
9 前端コーナ
10 後端コーナ
θ 切刃角
Claims (2)
- 首の先端より外周方向に突設して外周切刃が形成されるとともに、この外周切刃は着脱自在にされた3つの切刃チップが組み合わされてなるスローアウェイ式Tスロットカッタにおいて、第1切刃チップは平行四辺形の鋭角のコーナを前端コーナとして、工具の回転軸に対して垂直な前端面および前記前端面に垂直な円筒面に対して切刃角θを有して配設され、第2切刃チップは平行四辺形の鋭角のコーナを後端コーナとして前記前端面に平行且つ前端面から離間した後端面および前記円筒面に対して切刃角θを有して配設され、第3切刃チップはその一辺が前記第1切刃チップと前記第2切刃チップとによって前記円筒面側に形成されるV字状の回転軌跡の溝底部分よりも工具の回転軸から離れる方向に突出し、且つ前記第1切刃チップの前端コーナと前記第2切刃チップの後端コーナとを結んだ線よりも工具の回転軸側に後退するように配設されることを特徴とするスローアウェイ式Tスロットカッタ。
- 前記外周切刃は、前記第1切刃チップと、前記第2切刃チップと、前記第3切刃チップとが均等する長さでもって形成されることを特徴とする請求項1に記載のスローアウェイ式Tスロットカッタ。
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