JPH118163A - 電気二重層コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents

電気二重層コンデンサ及びその製造方法

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JPH118163A
JPH118163A JP9161139A JP16113997A JPH118163A JP H118163 A JPH118163 A JP H118163A JP 9161139 A JP9161139 A JP 9161139A JP 16113997 A JP16113997 A JP 16113997A JP H118163 A JPH118163 A JP H118163A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定で、信頼性が高く、長寿命で、取り出し
電流の大きい電気二重層コンデンサと及びその製造方法
を提供する。 【解決手段】 BET比表面積50m2/g以上、最大
粒径が0.1μm以下で、含水量が5000ppm以下であ
る、少なくとも一種の無機酸化物微粒子を1〜50重量
%の範囲で含有し、含水量が1000ppm以下である有機
電解液及び/または高分子固体電解質を用いてなること
を特徴とする電気二重層コンデンサ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気二重層コンデ
ンサ及びその製造方法に関する。さらに詳しくは、無機
酸化物微粒子が添加された有機電解液及び/または高分
子固体電解質を用いる電気二重層コンデンサ及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、メモリーバックアップ電源用など
に、活性炭、カーボンブラックなど比表面積の大きい炭
素材料を分極性電極として、その間にイオン伝導性溶液
を配置する電気二重層コンデンサが多用されてきてい
る。例えば、「第173回エレクトロケミカルソサエテ
ィ・ミーティング・アトランタ・ジョージア」1988年5
月号(第18号)には、硫酸水溶液を用いた電気二重層
コンデンサが記載されている。また、「機能材料」1989
年2月号33頁には、炭素系分極性電極と有機電解液を
用いたコンデンサが報告されている。有機電解液は硫酸
水溶液に比較してイオン伝導度は低いものの、耐電圧が
大きく、電気二重層コンデンサの使用電圧及び容量が大
きいことから注目されており、種々の電解質、有機溶媒
が盛んに検討されている。電解質としては4級アンモニ
ウム塩、ピリジニウム塩等の窒素系カチオン塩や4級ホ
スホニウム塩が有機溶媒への溶解性、解離度が高く、電
気化学的安定範囲が広いため、よく用いられている。ま
た、有機溶媒としては、高誘電率で電気化学的安定範囲
が広く、高沸点であるものが望まれており、プロピレン
カーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(B
C)、γ−ブチロラクトン(γBL)等の環状炭酸エス
テル類またはラクトン類が用いられている。
【0003】しかしながら、現在の電解質溶液を用いた
電気二重層コンデンサでは、長期間の使用において、あ
るいは高電圧が印加される場合などの異常時には、コン
デンサ外部への液漏れ、液涸れなどが発生し易いため、
長期安定性や信頼性に問題がある。また、現在の有機電
解液を用いた電気二重層コンデンサでは、系内及び/ま
たは外部から混入する微量の水分、酸、塩基等の不純物
により劣化が速くなるという問題がある。従って、当該
業者は電解液製造中の不純物混入防止、調製後の保管方
法等に多大な労力を払っている。
【0004】特開平3-98263号公報には有機電解液にシ
リカやアルミナ、チタニア等の粉末状の不活性で非電導
性固体を多量に添加し、流動性をなくすことにより、前
記電解液の問題点を解決する試みもなされている。ま
た、1997年3月電気化学協会春期年会(神奈川大学)1
A21には、LiClO4系有機電解液にα−アルミナ
を多量に添加し、同様の流動性をなくす検討がなされて
いる。しかし、これらの方法で流動性をなくしても、電
解質自身の自立性がなく、ある程度の加圧で流動するた
め、実用性には乏しいものであった。また、流動性をな
くすために多量の粉末を添加しているため、イオン伝導
度が低下するという問題があった。また、粉末の熱処理
が不充分であるため、電解質イオンとの相互作用が小さ
くイオン移動度向上の効果も小さい。また不純物吸着能
力も小さく、逆に粉末表面のOH基や水分が電気化学素
子に悪影響を及ぼすという問題もあった。
【0005】これらに対して、固体電解質を用いた製品
は液もれ、液涸れ等の前記電解質溶液のような問題がな
く、また薄型化することも容易で、封印も簡便にでき
る。さらに固体電解質は耐熱性にも優れており、電気二
重層コンデンサの作製工程においても有利である。しか
しながら、これまで検討されてきた固体電解質はイオン
伝導度が低いため、取り出し電流が小さいという問題を
残していた。
【0006】最近、ポリエチレンオキサイド系重合体と
アルカリ金属塩を複合したいわゆる高分子固体電解質が
注目されている。これら高分子固体電解質の例として、
「ブリティッシュ・ポリマー・ジャーナル(Br. Polym.
J. )」第319巻,137頁(1975年)には、ポリエ
チレンオキサイドと無機アルカリ金属塩との複合物がイ
オン伝導性を示すことが記載されている。また、オリゴ
オキシエチレンを側鎖に導入した櫛型高分子が、イオン
伝導性を担っているオキシエチレン鎖の熱運動性を高
め、イオン伝導性が改良されることも多数報告されてい
る。例えば、「ジャーナル・オブ・フィジカル・ケミス
トリイ(J. Phys. Chem.)」第89巻,987頁(1984
年)には、ポリメタクリル酸の側鎖にオリゴオキシエチ
レンを付加したものにアルカリ金属塩を複合化した例が
記載されている。さらに、「ジャーナル・オブ・アメリ
カン・ケミカル・ソサエティ(J. Am. Chem. Soc. )」
第106巻,6854頁(1984年)には、オリゴオキシエチレ
ン側鎖を有するポリホスファゼンにアルカリ金属塩を複
合化した例が記載されている。これらは重合体自身が、
電解質であるLi塩と錯形成し、重合体鎖の熱運動によ
りイオン伝導を発現できると言われている。従って、現
在のセパレータのような電解液を通す孔は基本的には必
要ない。しかしながら膜強度、イオン伝導度で実用的に
満足するものは得られていない。
【0007】すなわち、一般的に検討されている高分子
固体電解質のイオン伝導度は、室温における値で10-4
〜10-5S/cm位まで改善されたものの、液体系イオ
ン伝導性物質に比較するとなお二桁以上低いレベルであ
る。また、0℃以下の低温になると、一層極端にイオン
伝導性が低下する。更にこれらの固体電解質を薄膜にし
て電池に組み込む場合、電極との複合化や接触性確保等
の加工技術が難しく、製造法でも問題点があった。
【0008】「ジャーナル・オブ・アプライド・エレク
トロケミストリー(J. Appl. Electrochem)」No.5,
63〜69頁(1975年)に記載されているように、ポリア
クリロニトリルやポリフッ化ビニリデンゲル等の熱可塑
性高分子または架橋高分子に溶媒及び電解質を加えたい
わゆる高分子ゲル電解質は高イオン伝導度となることが
報告されている。また、特公昭58-36828号公報にはポリ
メタクリル酸アルキルエステルに溶媒及び電解質を加え
た同様の高分子ゲル電解質は高イオン伝導度となること
が報告されている。しかしながら、これら高分子ゲル電
解質は高イオン伝導度であるが、流動性を付与すること
となるため、完全な固体としては取り扱えず、膜強度や
成膜性に劣り、電池に応用すると短絡が起こり易いう
え、液体系イオン伝導性物質同様に封止上の問題が発生
する。
【0009】米国特許第4357401号には、ヘテロ原子を
含有する架橋ポリマーとイオン化可能な塩からなる高分
子固体電解質では、高分子の結晶性が低下し、ガラス転
移点が低く、イオン伝導度が改善されることが報告され
ている。しかし、そのイオン伝導度は、室温で10-5
/cm程度であり、未だ不十分なレベルである。
【0010】さらに米国特許第4792504号では、ポリオ
キシエチレンの架橋ネットワーク中に金属塩及び非プロ
トン性溶剤からなる電解液が含浸された高分子固体電解
質が提案されている。これらはオキシエチレン鎖がLi
塩だけでなく、非プロトン性溶剤を含浸できることを示
しており、Li電池のセパレータとして使用可能な電解
液を含浸した孔のない均一な高分子固体電解質が提供で
きることを示している。しかしながら、この系でもイオ
ン伝導度は10-4S/cmとまだ不十分であった。ま
た、溶剤が添加されたため膜強度が低下し、製造時や電
池等に使用する場合に取扱いにくいという問題が生じ
た。
【0011】特公平3-73081号公報及び米国特許第49082
83号にはポリエチレングリコールジアクリレート等のア
クリロイル変性ポリアルキレンオキシド/電解質塩/有
機溶媒からなる組成物に紫外線等の活性光線を照射する
ことにより、高分子固体電解質を形成する方法が開示さ
れ、重合時間を短縮する試みがなされている。また、米
国特許第4830939号、特開平5-109310号公報にも架橋性
のポリエチレン性不飽和化合物/電解質塩/活性光線不
活性溶媒からなる組成物に紫外線や電子線等の放射線を
照射することにより、電解液を含んだ高分子固体電解質
を形成する同様の方法が開示されている。これらの系で
は高分子固体電解質中の電解液を増量したためにイオン
伝導度は向上するものの、まだ不十分であり、また膜強
度は悪化する傾向にある。
【0012】これらの問題を解決するために、本発明者
らはウレタン結合を有するオキシアルキレン基を含有す
る(メタ)アクリレートプレポリマーから得られる重合
体及び電解質からなる複合体を用いたイオン伝導性の高
分子固体電解質(特開平6-187822号)を提案した。この
高分子固体電解質のイオン伝導度は、溶媒未添加で10
-4S/cm(室温)程度で高いレベルにあるが、さらに
溶媒を添加すると、室温またはそれより低温であっても
10-3S/cm以上となり、また膜質も良好で自立膜と
して得られる程度に改善された。また、このプレポリマ
ーは重合性が良好で、電池に応用する場合、プレポリマ
ー状態で電池に組込んだ後に重合し、固体化できるとい
う加工上のメリットもあった。しかしながら、これらの
系も電池等のセパレータとして使用するには膜強度が不
十分で、工業的に取扱いにくいという問題があった。ま
た、水分、電解質塩の分解物、電極材料不純物等の電池
系内の微量の不純物で高分子、特にオキシアルキレン部
位が劣化しやすく、電池寿命に影響しやすくなるという
問題点もあった。
【0013】「ソリッド・ステート・アイオニクス」19
82年第7号75頁には、高分子固体電解質であるLiC
lO4 /ポリエチレンオキサイド複合体にさらにアルミ
ナ粒子を複合させることにより、イオン伝導度が低下す
ることなく高分子固体電解質の強度改善が達成できるこ
とが報告されている。また、特開平6-140052号公報に
は、ポリアルキレンオキサイド/イソシアネート架橋体
/無機酸化物複合体に非水電解液を含浸させた固体電解
質が提案されており、電解液含有高分子固体電解質の強
度改善が図られている。しかしながら、これら複合高分
子固体電解質では高分子自身の特性が不十分であり、イ
オン伝導度、加工性、安定性の点で実用化にはまだ問題
が残っていた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、不純物によ
る影響及び経時劣化が少なく、取扱いが容易で、安定で
イオン伝導度も高い有機電解液及び/または高分子固体
電解質を用いた、安全性、信頼性に優れ、取り出し電流
が大きく、使用電圧が高く、長寿命な、高性能電気二重
層コンデンサを得ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題に
鑑み鋭意検討した結果、電気二重層コンデンサに用いる
有機電解液及び/または高分子固体電解質に高比表面積
で低含水量の特定の無機酸化物微粒子を添加することに
より、コンデンサ内の不純物を除去でき、安定性、安全
性、信頼性が増すばかりでなく、電流特性が向上するこ
とを見出した。なお、本明細書において、「オキシアル
キレン」という表現にはオキシアルキレン基を少なくと
も1個以上含むオリゴオキシアルキレン及びポリオキシ
アルキレンも含まれる。
【0016】すなわち、本発明は、以下の電気二重層コ
ンデンサ、高分子固体電解質/分極性電極積層体及び電
気二重層コンデンサの製造方法を提供する。 1)BET比表面積50m2/g以上、一次粒子の最大
粒径が0.1μm以下で、含水量が5000ppm以下であ
る、少なくとも一種の無機酸化物微粒子を1〜50重量
%の範囲で含有し、含水量が1000ppm以下である有機
電解液及び/または高分子固体電解質を用いてなること
を特徴とする電気二重層コンデンサ。 2)無機酸化物微粒子が100〜1200℃で熱処理された
アルミナ系微粒子及び/またはシリカ系微粒子であるこ
とを特徴とする前記1に記載の電気二重層コンデンサ。 3)アルミナ系微粒子及び/またはシリカ系微粒子が、
最大粒径0.05μm以下の一次粒子の凝集体であって、凝
集体の平均粒径が0.01〜5μmである前記2に記載の電
気二重層コンデンサ。 4)高分子固体電解質を構成する少なくとも一種の高分
子がオキシアルキレン及び/またはウレタン構造を含ん
でいる前記1乃至3のいずれかに記載の電気二重層コン
デンサ。
【0017】5)少なくとも一種の高分子が、以下の一
般式(1)及び/または一般式(2)
【化3】 CH2=C(R1)COO−R2− (1)
【化4】 CH2=C(R3)CO[OR4xNHCOO−R5 − (2) [式中、R1及びR3は水素またはアルキル基を表わし、
2、R4及びR5は、ヘテロ原子を含んでいてもよい、
直鎖状、分岐状、または環状の構造を有する2価の基で
あり、xは0または1〜10の整数である。但し、同一
分子中に上記一般式(1)または(2)で表わされる重
合性官能基が複数個含まれる場合、それぞれの重合性官
能基中のR1、R2、R3、R4、R5及びxは、同一でも
よいし異なってもよい。]で示される重合性官能基を有
する、熱及び/または活性光線重合性化合物を重合する
ことによって得られる高分子である前記4に記載の電気
二重層コンデンサ。 6)有機電解液及び/または高分子固体電解質中の電解
質塩が4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩から選
ばれる少なくとも一種である前記1乃至5のいずれかに
記載の電気二重層コンデンサ。
【0018】7)分極性電極材料及び/または分極性電
極間に配設されるイオン伝導層中に前記1乃至6のいず
れかに記載の有機電解液及び/または高分子固体電解質
を含む電気二重層コンデンサ。 8)(a) BET比表面積50m2/g以上、一次粒子の
最大粒径が0.1μm以下で、含水量が5000ppm以下で
ある少なくとも一種の無機酸化物微粒子、(b) 少なくと
も一種の電解質塩、及び(c) 前記5記載の熱及び/また
は活性光線重合性化合物を含む組成物であって、前記無
機酸化物微粒子を1〜50重量%の範囲で含み、含水量
が1000ppm以下である熱及び/または活性光線重合性
組成物を、分極性電極からなる基材上に配置した後、加
熱及び/または活性光線照射により当該組成物を硬化さ
せて高分子固体電解質とすることを特徴とする高分子固
体電解質/分極性電極積層体の製造方法。 9)前記8に記載の方法により製造された高分子固体電
解質/分極性電極積層体の高分子固体電解質表面にさら
に分極性電極を積層することを特徴とする電気二重層コ
ンデンサの製造方法。
【0019】
【発明の実施の態様】以下に本発明の具体的内容を詳細
に説明する。 [1]コンデンサの基本構成 まず、本発明の電気二重層コンデンサの構成について説
明する。本発明の電気二重層コンデンサは、図1に概略
断面図に示すように、分極性電極2を平行に配置しその
間にイオン伝導性層3を介設した構造を取っている。分
極性電極2の外表面は集電体1に接しており、各集電体
からはリード線5が引き出されており、コンデンサ全体
は絶縁性樹脂封止剤4により封止されている。図1にお
いて、集電体1は電子伝導性で電気化学的に耐食性があ
り、できるだけ比表面積の大きい材料を用いることが好
ましい。このような材料の例としては、各種金属及びそ
の焼結体、電子伝導性高分子、カーボンシート等を挙げ
ることができる。
【0020】分極性電極2は、炭素材料等の分極性材料
を高分子バインダー中に分散し成形したもの、あるいは
このようにして得られた成形体に有機電解液を含浸した
ものを用いる。高分子バインダーとしては、ポリフッ化
ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリテトラフルオ
ロエチレン、ポリビニルブチラール、EPDM、PMM
A等の高分子材料や固体電解質材料を用いることができ
る。分極性材料の炭素材料としては、比表面積の大きい
ほど電気二重層の容量が大きくなり好ましい。例えば、
ファーネスブラック、サーマルブラック(アセチレンブ
ラックを含む)、チャンネルブラック等のカーボンブラ
ック類や、椰子がら炭等の活性炭、天然黒鉛、人造黒
鉛、気相法で製造したいわゆる熱分解黒鉛、ポリアセン
及びC60、C70、ポリフッ化ビニリデン、ポリビニルア
ルコール等の各種高分子高温焼成体を挙げることができ
る。イオン伝導層3は、具体的には、有機電解液を含浸
したセパレータ及び/または高分子固体電解質膜であ
る。分極性電極2の間にスペーサを設けてこれらのセパ
レータまたは高分子固体電解質の厚みを調節することも
できるが、スペーサとしては電気二重層コンデンサ等に
慣用されているものを用いればよく、例えば絶縁性フィ
ルムを用いることができる。通常、イオン伝導層3の厚
みは5〜100μm程度である。
【0021】本発明の電気二重層コンデンサは、含水量
の調整された所定粒径範囲の無機微粒子粉末を所定の範
囲の量で含有させた有機電解液及び/または高分子固体
電解質を用いることを特徴とする。具体的には、前記の
分極性電極2及び/またはその間のイオン伝導層3に上
記の有機電解液及び/または高分子固体電解質を用い
る。かかる構成を採ることにより、コンデンサ内の不純
物を低減乃至除去でき、安定性、安全性、信頼性が向上
する。また、無機酸化物微粒子と電解質イオンの相互作
用により、イオン移動度が向上し、電流特性が向上す
る。
【0022】特に高分子固体電解質を用いた場合は、液
もれ、液涸れがなく、耐熱性も良好となり、コンデンサ
としての安全性、信頼性がさらに増す。また、無機酸化
物微粒子と高分子間に微細な空孔が生じることになり、
電解液と併用した場合には空孔を通じて高分子固体電解
質内にフリーの電解液が分散することになり、イオン伝
導度、移動度を増加させることもできる。なお、本発明
の電気二重層コンデンサは、図1に示すシ−ト型に限ら
ず、チップ型、コイン型、角型、円筒型等いかなる形状
でもよい。また、各種の大きさのものを製造することが
できる。後述の製造方法によれば、分極性電極上に均一
なイオン伝導層を容易に積層できるため大面積化も可能
であり、対電極の面積で30cm角程度のものが容易に
得られる。全体の厚みは、形状にもよるが、シート型で
1mm以下、例えば0.5mm程度のものとすることがで
きる。
【0023】[2]有機電解液及び高分子固体電解質 本発明の電気二重層コンデンサに用いる有機電解液は、
(a) 無機酸化物微粒子、(b) 有機溶媒、(c) 電解質塩を
必須成分とする。また、本発明の電気二重層コンデンサ
に用いる固体電解質は、これらの(a) 無機酸化物微粒子
及び(c) 電解質塩成分に加え(d) 高分子成分を必須成分
とし、さらに(b) 有機溶媒を含んでもよい。以下、各成
分について詳述する。
【0024】(a) 無機酸化物微粒子 (a-1) 無機酸化物微粒子 有機電解液または高分子固体電解質に添加する無機酸化
物微粒子は比表面積がBET比表面積で10m2/g以
上のものでよいが、より大きな比表面積を有することが
望ましい。本発明においてはBET比表面積50m2
g以上の微粒子を用いる。無機酸化物微粒子(凝集して
二次粒子を形成する場合は一次粒子)は最大粒径が1μ
m以下のものが用いられるが、より小さい方が好まし
く、本発明においては最大径が0.1μm以下の微粒子を
用いる。本発明では、無機酸化物微粒子表面の吸着水を
除去した状態で使用することが必要である。具体的には
カールフィッシャー法により測定した含水量が5000pp
m以下のものを使用する。
【0025】無機酸化物微粒子を、高比表面積で吸着水
が低減された表面活性の高いものとすることにより、電
解液及び/または高分子固体電解質内のみではなく、電
気二重層コンデンサ内の不純物、特に水分や遊離酸、遊
離塩基を非常によく吸着することができる。その結果、
封止材料や他の材料の劣化を低減することに大きな効果
を発揮し、コンデンサの寿命を改善できる。また、かか
る不純物除去効果ばかりではなく、電解質イオンとの相
互作用効果が高くなり、イオン移動度を向上させること
ができるという予想外の効果も得られる。また、一般に
表面活性な微粒子を用いた場合、結晶粒子が凝集し二次
粒子構造を形成しやすくなるが、かかる凝集体を用いる
ことにより、上述の電解液の不純物除去効率及びイオン
伝導度がより改善されるという結果が見出された。特に
一次粒子の最大粒径が0.05μm以下で、平均粒径が0.01
μm〜5μmの凝集体(二次粒子)が好ましい。
【0026】無機酸化物微粒子の含水量調整は微粒子粉
末を熱処理することにより行なうことができる。熱処理
することにより、無機酸化物微粒子の表面吸着水を低減
し、他材料に拡散する遊離水分を抑えるばかりでなく、
逆に他材料の不純物を吸着することができ、系内の安定
性を向上できる。また、適度に熱処理することにより、
部分的な焼結を引き起こし、二次粒子化にも効果があ
る。熱処理の温度、時間は用いる無機酸化物微粒子の形
状や種類によって異なるが、100〜1200℃の範囲で2
時間〜300時間程度行なえば良く、特に500〜1000
℃の範囲が好ましい。熱処理温度はできるだけ高い方が
好ましいが、1200℃を越えると、無機酸化物微粒子の焼
結が進み、また表面の活性も低下するので好ましくな
い。また、熱処理時の雰囲気は特に限定されず、減圧、
空気中、または不活性雰囲気中でよいが、熱処理後は水
分の再吸着等を防止するため、露点−30℃以下の雰囲
気で取扱う必要があり、特に露点−50℃以下で取り扱
うことが好ましい。なお、本発明で使用する無機酸化物
微粒子の形状は特に限定されず、球形、卵形、立方体
状、直方体状、円筒ないし棒状等の種々の形状のものを
用いることができる。
【0027】本発明で使用する無機酸化物微粒子は、非
電子伝導性で電気化学的に安定なものが選ばれる。ま
た、イオン伝導性のものがさらに好ましい。このような
無機酸化物微粒子の例としては、α、β、γ−アルミナ
等のアルミナ系微粒子、シリカ系微粒子、チタニア系微
粒子、マグネシア系微粒子、及びこれらの複合酸化物微
粒子等のイオン伝導性または非電導性酸化物微粒子が挙
げられる。これらの中では、アルミナ系微粒子、シリカ
系微粒子が安定性に優れ、電解質イオンとの相互作用が
大きく好ましい。特にアルミナ系微粒子の表面は電解質
アニオンとの親和性が高く、特にカチオンの束縛を減少
させ、カチオンの移動度を向上することができる。
【0028】アルミナ系微粒子の具体例としては、固相
法、気相法等の種々の製法で得られる、α、β、γ型A
23微粒子や、これらとLi塩等の各種無機物とを反
応させたLiAlO2等のアルミナ系複合酸化物微粒子
が挙げられる。この中で比表面積が大きく、表面活性の
大きいデグサ社製のアルミニウムオキサイドC(商品
名)、昭和電工(株)製UA-5805等のγ型Al23微粒
子やLiAlO2が、本発明の電気二重層コンデンサに
用いられる有機電解液及び/または高分子固体電解質に
は適している。シリカ系微粒子の具体例としては、比表
面積が大きく、表面活性の大きいデグサ社製のアエロジ
ル(商品名)が挙げられる。
【0029】(a-2) 有機電解液・固体電解質への配合 本発明の電気二重層コンデンサにおいて、無機酸化物微
粒子が添加された有機電解液を用いる場合にはその粘度
が低くなるように調整する。電気二重層コンデンサの他
の構成成分は、電気化学反応を効率的に行なうために、
分極性電極、セパレーター等一般的に多孔質で微孔性の
ものが多く用いられる。電解液の粘度が高過ぎると、そ
れらへの含浸、複合を行ないにくくなり好ましくない。
また、電解液粘度が増すとイオンの移動度も一般的には
低下する傾向を示す。このため有機電解液の粘度は室温
で2000cps以下(回転粘度計でのずり速度が20〜4
00s-1の場合)が好ましく、1000cps以下がより好
ましく、500cps以下がさらに好ましい。無機酸化
物微粒子の添加量は多すぎると有機電解液の粘度を上昇
させ、またイオン伝導性を低下させるという問題を考慮
した無機微粒子の好ましい添加量は、添加後の有機電解
液の重量に基づき1〜50重量%であり、1〜30重量
%の範囲が特に好ましい。
【0030】本発明の電気二重層コンデンサに無機酸化
物微粒子が添加された高分子固体電解質を用いる場合に
も、無機酸化物微粒子の添加量が多すぎると高分子固体
電解質の強度やイオン伝導性を低下させたり、成膜がし
づらくなるという問題を生じる。好ましい添加量として
は、添加後の高分子固体電解質の重量に基づき1〜50
重量%であり、1〜30重量%の範囲が特に好ましい。
上記熱処理した無機酸化物微粒子を用いることにより、
本発明の電気二重層コンデンサに用いられる有機電解液
及び/または高分子固体電解質の含水量は1000ppm以
下(カールフィッシャー滴定値)となり、好ましくは含
水量が200ppm以下(カールフィッシャー滴定値)
となり、電気二重層コンデンサの高性能化に好適な電解
液とすることができる。
【0031】(b) 有機溶媒 本発明では、電気二重層コンデンサに用いる有機電解液
においては溶媒そのものとして、また高分子固体電解質
においては可塑剤として有機溶媒が用いられる。有機溶
媒としては、電解質塩の溶解性が高く、高分子との親和
性が高く、電気二重層コンデンサの作動電圧範囲で安定
なものがよい。すなわち、誘電率が大きく、電気化学的
安定範囲が広い化合物が適している。このような有機溶
媒の例としては、エチレンカーボネート、プロピレンカ
ーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネ
ート、エチルメチルカーボネート、ビスメトキシエチル
カーボネート、エチルメトキシエチルカーボネート等の
環状及び/または鎖状カーボネート類、γ−ブチロラク
トン等のラクトン類、テトラヒドロフラン、ジオキソラ
ン、1,2−ジメトキシエタン等の環状及び/または鎖
状エーテル類、トリエチレングリコールジメチルエーテ
ル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル等のオ
リゴエーテル類、アセトニトリル、ベンゾニトリル、ト
ルニトリル等の脂肪族及び/または芳香族ニトリル類、
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メ
チルピロリドン、N−ビニルピロリドン等の含窒素化合
物、スルホラン等の硫黄化合物、リン酸エステル類等が
挙げられる。これらの中で、カーボネート類、エーテル
類、オリゴエーテル類、ラクトン類が好ましく、カーボ
ネート類、ラクトン類が特に好ましい。
【0032】(c) 電解質塩 本発明の電気二重層コンデンサに用いる有機電解液及び
/または高分子固体電解質に使用する電解質の種類は特
に限定されるものではなく、電荷キャリアーとしたいイ
オンを含んだ化合物を用いればよいが、有機電解液及び
/または高分子固体電解質中での解離定数が大きく、分
極性電極と電気二重層を形成しやすいイオンを含むこと
が望ましい。このような化合物としては、(CH34
BF4、(CH3CH24NBF4、(CH3CH24NC
lO4等の4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、(C
34PBF4、(CH3CH24PBF4等の4級ホス
ホニウム塩、LiCF3SO3、LiPF6、LiCl
4、LiI、LiBF4、LiSCN、LiAsF6
LiN(CF3SO22、NaCF3SO3、NaPF6
NaClO4、NaI、NaBF4、NaAsF6、KC
3SO3、KPF6、KI等のアルカリ金属塩、AgC
lO4等の遷移金属塩、パラトルエンスルホン酸等の有
機酸及びその塩等が挙げられる。これらの中で、出力電
圧が高く取れ、解離定数が大きいという点から、4級ア
ンモニウム塩、ピリジニウム塩、4級ホスホニウム塩が
好ましい。4級アンモニウム塩の中では、(CH3
2)(CH3CH2CH2CH23NBF4のような、ア
ンモニウムイオンの窒素上の置換基が異なっているもの
が、有機電解液や高分子固体電解質への溶解性あるいは
解離定数が大きいという点から好ましい。これら有機電
解液及び/または高分子固体電解質に用いる電解質塩の
複合比は、溶媒及び/または高分子の重量に対し、1〜
50重量%が好ましく、5〜30重量%が特に好まし
い。複合する電解質塩が50重量%以上の比率で存在す
ると、溶解しにくく、イオンの移動が大きく阻害され、
逆に1重量%以下の比率では、イオンの絶対量が不足と
なってイオン伝導度が小さくなる。
【0033】(d) 固体電解質形成高分子 本発明で用いる高分子固体電解質の主要構成成分である
高分子は、非電子伝導性で各種有機極性溶媒を吸液、保
持できるものでなければならない。そのような高分子と
しては、ポリアルキレンオキシド、ポリアルキルイミ
ン、ポリアクリロニトリル、ポリ(メタ)アクリル酸エ
ステル、ポリフォスファゼン、ポリフッ化ビニリデン、
ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル、ポリシロキ
サン等のヘテロ原子を有する極性の熱可塑性高分子や架
橋高分子が挙げられる。特に架橋高分子が溶媒吸液後の
強度が高く、溶媒の保持力も高く、さらに粘弾性体であ
ることから、高分子固体電解質用の高分子として適して
いる。ここでいう架橋とは、架橋鎖が共有結合で形成さ
れているもの以外に、側鎖がイオン結合や水素結合等で
架橋されているもの、各種添加物を介した物理架橋され
たものをも含む。
【0034】上記高分子の中では、ポリアルキレンオキ
シド、ポリウレタン等のオキシアルキレンやウレタン構
造を分子構造内に含むものが、各種極性溶媒との相溶性
及び電気化学的安定性が良好であり好ましい。また、安
定性の面から、ポリフッ化ビニリデン等のフルオロカー
ボン基を分子構造内に有するものも好ましい。また、上
記高分子の中で、一般式(1)及び/または(2)
【化5】 CH2=C(R1)COO−R2− (1)
【化6】 CH2=C(R3)CO[OR4xNHCOO−R5− (2) で表わされる重合性官能基を有する少なくとも一種の重
合性化合物を加熱及び/または活性光線照射により硬化
させて得られる高分子が、溶媒を含んだ状態で成膜しや
すく膜強度が良好であり好ましい。その中で一般式
(1)及び/または一般式(2)中のR2及び/または
5にオキシアルキレン基及び/またはフルオロカーボ
ン、オキシフルオロカーボンを含むものが特に好まし
い。
【0035】本発明の高分子固体電解質に用いられる一
般式(1)で表わされる官能基を有する化合物を合成す
る方法には特に限定はない。例えば、酸塩化物と末端に
ヒドロキシル基を有する化合物を、例えばオリゴオキシ
アルキレンオールとを反応させることにより容易に得る
ことができる。一般式(1)で表わされる官能基を1つ
有する化合物は、例えば酸クロライドとモノアルキルオ
リゴオキシアルキレングリコールとを以下の反応式で、
1:1のモル比で反応させることにより、容易に得るこ
とができる。
【化7】 CH2=C(R1)COCl+HO(CH2CHR6O)m
7 →CH2=C(R1)COO(CH2CHR6O)m7 式中、R1は一般式(1)の場合と同じ意味を表わし、
6はHまたは炭素数10以下のアルキル基を表わし、
7は炭素数10以下のアルキル基を表わし、mは1〜1
000、好ましくは1〜50の範囲の整数である。
【0036】一般式(1)で表わされる官能基を2つ有
する化合物は、例えば酸塩化物とオリゴオキシアルキレ
ングリコールとを以下の反応式で、2:1のモル比で反
応させることにより、容易に得ることができる。
【化8】 2CH2=C(R1)COCl+HO(CH2CHR6O)
mH →CH2=C(R1)COO(CH2CHR6O)mCO
(R1)C=CH2 式中、R1、R6及びmは上記と同じ意味を表わす。
【0037】本発明の高分子固体電解質に用いられる一
般式(2)で表わされる重合性官能基を有する化合物を
合成する方法に特に限定はないが、例えば、次式
【化9】 CH2=C(R1)CO[OR4xNCO [式中、R1、R4及びxは一般式(2)と同じ意味を表
わす。]で表わされる化合物とオリゴアルキレングリコ
ールとの反応により得ることができる。ここで、R
4は、好ましくは次式
【化10】 −(CH2)p(CH(CH3))q− [式中、p及びqはそれぞれ0〜5の整数である。但
し、p=q=0のときはx=0である。]で表わされる
2価の基である。なお、p、qが2以上の場合、−CH
2−と−CH(CH3)−はそれぞれが連続せずに不規則
に配列してもよい。
【0038】具体的方法として、エチレン性不飽和基を
1個有する化合物は、例えば、メタクリロイルイソシア
ナート系化合物(以下、MI類と略記する。)あるいは
アクリロイルイソシアナート系化合物(以下、AI類と
略記する。)とモノアルキルオリゴアルキレングリコー
ルとを、1:1のモル比で反応させることにより、容易
に得られる。エチレン性不飽和基を2個有する化合物
は、例えば、MI類あるいはAI類とオリゴアルキレン
グリコールとを、2:1のモル比で反応させることによ
り、容易に得られる。
【0039】エチレン性不飽和基を3個有する化合物
は、例えばMI類及び/またはAI類と、グリセリン等
の3価アルコールにアルキレンオキサイドを付加重合さ
せたトリオールとを、3:1のモル比で反応させること
により、容易に得られる。エチレン性不飽和基を4個有
する化合物は、例えばMI類及び/またはAI類と、ペ
ンタエリスリトール等の4価アルコールにアルキレンオ
キサイドを付加重合させたテトラオールとを4:1のモ
ル比で反応させることにより、容易に得られる。エチレ
ン性不飽和基を5個有する化合物は、例えばMI類及び
/またはAI類と、α−D−グルコピラノースにアルキ
レンオキシドを付加重合させたペンタオールとを、5:
1のモル比で反応させることにより、容易に得られる。
エチレン性不飽和基を6個有する化合物は、例えばMI
類及び/またはAI類と、マンニットにアルキレンオキ
シドを付加重合させたヘキサオールとを6:1のモル比
で反応させることにより、容易に得られる。
【0040】フルオロカーボン基及び/またはオキシフ
ルオロカーボン基を有する一般式(1)及び/または
(2)で表わされる重合性官能基を有する化合物を合成
する方法に特に制限はないが、例えば、具体的方法とし
て重合性官能基を一つ有する化合物は、MI類あるいは
AI類と2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ
−1−ブタノールのようなモノオールとを以下の反応式
で1:1のモル比で反応させることにより、容易に得ら
れる。
【化11】 また、重合性官能基を2つ有する化合物は、例えば、M
I類あるいはAI類と2,2,3,3−テトラフルオロ
−1,4−ブタンジオールのようなジオールとを以下の
様な反応式で、2:1のモル比で反応させることによ
り、容易に得られる。
【化12】
【0041】一般式(1)あるいは(2)で表わされる
重合性官能基を1つしか有さない化合物を重合してでき
る高分子は、架橋構造を有しておらず、膜強度不足のた
め、薄膜にすると短絡する危険が大きく、単独ではもち
いない方がよい。従って、一般式(1)あるいは(2)
で表わされる重合性官能基を2つ以上有する化合物と共
重合し、架橋させた方が好ましい。高分子固体電解質の
薄膜強度を考慮すると、1分子中に含まれる一般式
(1)あるいは(2)で表わされる重合性官能基の数は
3以上がより好ましい。また、前記一般式(1)で表わ
される重合性官能基を有する化合物の中で、一般式
(2)で表わされる重合性官能基を有する化合物から得
られる高分子がウレタン基を含んでおり、重合性が良好
で、薄膜にしたときの膜強度も大きいので好ましい。
【0042】本発明の複合電解質の構成成分として好ま
しい高分子は、一般式(1)及び/または一般式(2)
で表わされる重合性官能基を有する化合物の少なくとも
一種を重合し、あるいは該化合物を共重合成分として重
合することにより得られる。本発明の複合電解質に用い
る高分子は、前記一般式(1)及び/または一般式
(2)で表わされる重合性官能基を有する化合物の単独
重合体であっても、該カテゴリーに属する2種以上の共
重合体であっても、あるいは該カテゴリーに属する化合
物の少なくとも一種と他の重合性化合物との共重合体で
あってもよい。
【0043】前記一般式(1)及び/または一般式
(2)で表わされる重合性官能基を有する化合物と共重
合可能な他の重合性化合物には特に制限はない。例え
ば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメ
チルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミ
ド、アクリロイルモルホリン、メタクリロイルモルホリ
ン、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリル
アミド等の(メタ)アクリルアミド系化合物、スチレ
ン、α−メチルスチレン等のスチレン系化合物、N−ビ
ニルアセトアミド、N−ビニルホルムアミド等のN−ビ
ニルアミド系化合物、エチルビニルエーテル等のアルキ
ルビニルエーテルを挙げることができる。
【0044】重合は、重合性化合物中のアクリロイル基
もしくはメタクリロイル基の重合性を利用した一般的な
方法を採用することができる。すなわち、これらモノマ
ー単独、あるいはこれらモノマーと他の前記の共重合可
能な重合性化合物の混合物に、アゾビスイソブチロニト
リル、ベンゾイルパーオキサイド等のラジカル重合触
媒、CF3COOH等のプロトン酸、BF3、AlCl3
等のルイス酸等のカチオン重合触媒、あるいはブチルリ
チウム、ナトリウムナフタレン、リチウムアルコキシド
等のアニオン重合触媒を用いて、ラジカル重合、カチオ
ン重合あるいはアニオン重合させることができる。ま
た、重合性化合物によっては無酸素状態で、加熱のみで
ラジカル重合することもできる。
【0045】本発明の高分子固体電解質に用いられる高
分子はオキシアルキレン構造を含んでいるものが好まし
いが、その場合のオキシアルキレン鎖数(すなわち、前
記一般式(1)におけるR2中、あるいは前記一般式
(2)におけるR5中に含まれるオキシアルキレン基の
繰返し数n)は1〜1000の範囲が好ましく、5〜100
の範囲が特に好ましい。本発明の高分子固体電解質には
上述した有機溶媒を添加することが好ましい。高分子固
体電解質中の溶媒の含有量が多いほど、電解質塩の解離
またはイオンの拡散が容易で、またその場合のイオン伝
導度は高くなるが、膜としての機械的強度が低下する。
好ましい添加量としては、本発明の高分子固体電解質中
の高分子重量の0.5倍から12倍量以下で、1倍量から
8倍量以下が特に好ましい。
【0046】[3]電気二重層コンデンサの製造方法 このようにして調製された有機電解液または高分子固体
電解質は、上述のように電気二重層コンデンサの分極性
電極として、及び/またはその間に設けられるイオン伝
導層として用いられる。分極性電極に用いる場合には、
活性炭や黒鉛等の分極性材料を慣用の高分子材料と混合
し、フィルム状に成形した後、乾燥、光照射または加熱
等により硬化させ、これに上記の無機微粒子を含有させ
た有機電解液を含浸する。あるいは、上記の[2]で詳
述した重合性官能基を有する(メタ)アクリロイル系化
合物等の少なくとも一種に、少なくとも一種の無機酸化
物微粒子、またはさらに少なくとも一種の電解質塩を添
加した上記の組成物に分極性材料及び必要に応じて重合
開始剤を混合し、フィルム状に成形した後、乾燥、光照
射または加熱等により硬化させる。
【0047】イオン伝導層に用いる場合には、慣用のセ
パレータ材料、例えば、後述の多孔性フィルムに上記の
無機微粒子を含有させた有機電解液を含浸する。あるい
は、上記の重合性組成物を各種基材上に成膜、塗布後、
加熱及び/または活性光線照射により重合し硬化する方
法が、均一に成膜でき、膜厚制御が簡便であり、推奨で
きる。この自立フィルムにさらに上記の無機微粒子を含
有させた有機電解液を含浸させてもよい。
【0048】上記のいずれにおいても高分子固体電解質
は他の多孔性高分子フィルムと複合することにより強度
改善等を行なうことも可能である。但し、使用する高分
子の種類、フィルム形状、複合割合によってはイオン伝
導度の低下や安定性の悪化を招くので、適したものを選
ぶ必要がある。使用する多孔性高分子フィルムとしては
ポリプロピレン製不織布やポリエチレン製ネットのよう
な網状ポリオレフィンシート等の多孔性ポリオレフィン
フィルム、セルガード(商品名)等のポリオレフィン製
マイクロポーラスフィルム、ナイロン不織布、ポリエス
テル性ネット等が挙げられるが、安定性の面でポリオレ
フィン製多孔性フィルムが好ましい。また、その空孔率
は、10〜90%程度あればよいが、強度の許す限りで
きるだけ空孔率の大きいものがよいので、好ましい空孔
率の範囲は40〜90%の範囲である。
【0049】なお、加熱重合する場合の温度は、重合性
化合物の種類や開始剤の種類によるが、重合が起こる温
度であれば良く、通常は、0℃から200℃の範囲で行
えばよい。活性光線照射により重合させる場合にも、重
合性化合物の種類等によるが、例えば、ベンジルメチル
ケタール、ベンゾフェノン等の活性光線開始剤を使用し
て、数mW以上の紫外光または電子線、γ線等を照射し
て重合させることができる。このようにして得た分極性
電極の間にイオン伝導層を挟み、さらに分極性電極の外
表面にリード線を接続した集電体全体を重ね、全体をポ
リオレフィン樹脂、エポキシ樹脂等の絶縁樹脂で封止す
ることにより電気二重層コンデンサが形成される。ある
いは、SUS等の金属、ポリプロピレン、アルミラミネ
ート熱融着樹脂、ポリイミド、エバール、または導電性
もしくは絶縁性ガラス等のセラミックス材料等からなる
電気二重層コンデンサ構成用構造体あるいは支持体に分
極性電極をスペーサを挟んで装入し、その間に電解液ま
たは重合性組成物を注入した後、重合性組成物を硬化さ
せてもよい。
【0050】また、本発明においては、本発明に従い無
機微粉末を含有させた分極性電極の上に高分子電解質膜
を直接形成してもよい。この方法によれば両者が密着し
た電極−高分子固体電解質積層体が得られ、さらにこの
高分子固体電解質膜を挟んでもう1枚の分極性電極を貼
り合わせるだけで電気二重層コンデンサを製造できる。
本発明の電気二重層コンデンサは比表面積が高く、含水
量の低い特定の無機酸化物微粒子が添加された有機電解
液及び/または高分子固体電解質を用いているため、コ
ンデンサ特性に悪影響を及ぼす不純物をトラップでき、
安定で、信頼性が高く、長寿命の電気二重層コンデンサ
とすることができる。
【0051】さらに添加された無機酸化物微粒子は、電
解質イオンとの相互作用が大きく、有機電解液及び/ま
たは高分子固体電解質中でのイオンの移動性が改善さ
れ、取り出し電流の大きい電気二重層コンデンサとする
ことができる。本発明では、(メタ)アクリル基及び/
またはウレタン(メタ)アクリル基を有する重合性化合
物が硬化特性に優れていることを利用し、これら化合物
とアルミナ微粒子と電解質塩、または/さらに有機溶媒
を混合した重合性組成物を電極上に配置後、加熱及び/
または活性光線照射により硬化させることにより、電気
二重層コンデンサに最適な高分子固体電解質/分極性電
極積層体を容易に製造できる。このため、さらに該高分
子固体電解質/分極性電極積層体を用いることにより、
安定で信頼性が高く、長寿命の電気二重層コンデンサを
容易に得ることができる。また、電極面積を広くし、電
極間隔を小さくして容量の改善を図ることも容易であ
る。
【0052】
【実施例】以下に本発明について代表的な例を示し具体
的に説明する。なお、これらは説明のための単なる例示
であって、本発明はこれらに何等制限されるものではな
い。なお、以下の実施例、参考例、比較例において含水
量はカールフィッシャー法により測定した。
【0053】実施例1:重合性化合物(化合物3)の合
成 下記の反応式にしたがい、グリセリンエステルである化
合物1とイソシアナート基を含有するメタクリレートで
ある化合物2とを反応させ熱重合性化合物3を得た。
【化13】 具体的には、化合物1(KOH価 34.0mg/g、p/
q=7/3)50.0g及び4.6gの化合物2を窒素雰囲気
中でよく精製したTHF100mlに溶解した後、0.44g
のジブチルチンジラウレートを添加した。その後、25
℃で約15時間反応させることにより、無色の粘稠液体
を得た。その1 H-NMR、IR及び元素分析の結果か
ら、化合物1と化合物2は1対3で反応し、さらに、化
合物2のイソシアナート基が消失し、ウレタン結合が生
成しており、化合物3が生成していることがわかった。
【0054】参考例1:固体電解質フィルム(a)の調
製 化合物3(1.0g)の、エチレンカーボネート(EC)
(1.8g)、プロピレンカーボネート(PC)(4.2
g)、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレー
ト(TEAB)(0.8g)、及び2,4,6−トリメチ
ルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド(商品名
ルシリンTPO、BASF社製)(0.005g)をアルゴ
ン雰囲気中でよく混合し、光重合性組成物を得た。この
組成物の含水量は100ppmであった。この光重合性
組成物をアルゴン雰囲気下、PETフィルム上に塗布
後、ケミカル蛍光ランプ(三共電気(株)社製 FL20S.B
L)を10分間照射したところ、EC/PC系電解液を
含浸した化合物3重合体フィルム(「固体電解質フィル
ム(a)」)が約30μmの自立フィルムとして得られ
た。このフィルムの25℃、−20℃でのイオン伝導度
をインピーダンス法にて測定したところ、それぞれ、7.
3×10-3、1.6×10-3S/cmであった。
【0055】実施例2:アルミナ含有固体電解質フィル
ム(A)の調製 乾燥空気雰囲気中、1000℃で2時間熱処理した昭和電工
(株)製高純度γ−アルミナ(商品名:UA5805、結晶粒
子径:0.03μm、平均二次粒子径:1.8μm、BET比
表面積:80m2/g)(0.33g)、化合物3(1.0
g)、EC(1.8g)、PC(4.2g)、TEAB(1.2
g)、及びルシリンTPO(BASF社製)(0.005
g)をアルゴン雰囲気中でよく混合し、光重合性組成物
を得た。この組成物の含水量は30ppmであった。こ
の光重合性組成物をアルゴン雰囲気下、PETフィルム
上に塗布後、ケミカル蛍光ランプ(三共電気(株)社製
FL20S.BL)を10分間照射したところ、EC/PC電
解液を含浸した化合物3重合体/UA5805複合フィルム
(「固体電解質フィルム(A)」)が約30μmの自立
フィルムとして得られた。このフィルムの25℃、−2
0℃でのイオン伝導度をインピーダンス法にて測定した
ところ、それぞれ、7.8×10-3、1.8×10-3S/cmであ
った。
【0056】参考例2:固体電解質フィルム(b)の調
製 乾燥空気雰囲気中、80℃で24時間熱処理した昭和電
工(株)製高純度γ−アルミナ(商品名:UA5805、結晶
粒子径:0.03μm、平均二次粒子径:1.8μm、BET
比表面積:80m2/g)(0.33g)、化合物3(1.0
g)の、EC(1.8g)、PC(4.2g)、TEAB(1.
2g)、及びルシリンTPO(BASF社製)(0.005
g)をアルゴン雰囲気中でよく混合し、光重合性組成物
を得た。この組成物の含水量は1100ppmであった。こ
の光重合性組成物をアルゴン雰囲気下、PETフィルム
上に塗布後、ケミカル蛍光ランプ(三共電気(株)社製
FL20S.BL)を10分間照射したところ、EC/PC電
解液を含浸した化合物3重合体/低温処理UA5805複合フ
ィルム(「固体電解質フィルム(b)」が約30μmの
自立フィルムとして得られた。このフィルムの25℃、
−20℃でのイオン伝導度をインピーダンス法にて測定
したところ、それぞれ、7.0×10-3、1.4×10-3S/
cmであった。
【0057】実施例3:アルミナ含有固体電解質フィル
ム(B)の調製 アルミナ系微粒子としてUA5805の代りに1000℃熱処理し
たアルミニウムオキサイドC(商品名,日本アエロジル
(株)製,結晶粒子径:0.013μm,平均二次粒子径:
0.11μm(SEM観察)、BET比表面積:100m2
/g)(0.33g)を添加した以外は実施例2と同様にし
て、光重合性組成物を得た。この組成物の含水量は35
ppmであった。この光重合性組成物を実施例2と同様
に塗布、光照射することにより、EC/PC電解液を含
浸した化合物3重合体/アルミニウムオキサイドC複合
フィルム(「固体電解質フィルム(B)」)が約30μ
mの自立フィルムとして得られた。このフィルムの25
℃、−20℃でのイオン伝導度をインピーダンス法にて
測定したところ、それぞれ、8.3×10-3、2.3×10-3S/
cmであった。
【0058】参考例3:固体電解質フィルム(c)の調
製 開始剤としてルシリンTPO(0.005g)の代りに、ベ
ンゾイルパーオキサイド(BPO)(0.04g)を添加し
た以外は参考例1と同様にして、熱重合性組成物を得
た。この組成物の含水量は35ppmであった。この熱
重合性組成物をアルゴン雰囲気下、PETフィルム上に
塗布後、PPフィルムを被覆して、ホットプレート上で
80℃、1時間加熱したところ、EC/PC電解液を含
浸した化合物3重合体フィルム(「固体電解質フィルム
(c)」)が約30μmの自立フィルムとして得られ
た。このフィルムの25℃、−20℃でのイオン伝導度
をインピーダンス法にて測定したところ、それぞれ、7.
8×10-3、1.5×10-3S/cmであった。
【0059】参考例4:固体電解質フィルム(d)の調
製 乾燥空気雰囲気中、1000℃で2時間熱処理した昭和電工
(株)製α−アルミナ(商品名:A-420、結晶粒子径:
0.4μm、平均二次粒子径:3.2μm、BET比表面積:
2.2m2/g)(0.33g)、化合物3(1.0g)の、EC
(1.8g)、PC(4.2g)、TEAB(1.2g)、及び
ルシリンTPO(BASF社製)(0.005g)をアルゴ
ン雰囲気中でよく混合し、光重合性組成物を得た。この
組成物の含水量は40ppmであった。この光重合性組
成物をアルゴン雰囲気下、PETフィルム上に塗布後、
ケミカル蛍光ランプ(三共電気(株)社製 FL20S.BL)
を10分間照射したところ、EC/PC電解液を含浸し
た化合物3重合体/低温処理A-420複合フィルム(「固
体電解質フィルム(d)」が約30μmの自立フィルム
として得られた。このフィルムの25℃、−20℃での
イオン伝導度をインピーダンス法にて測定したところ、
それぞれ、6.0×10-3、1.0×10-3S/cmであっ
た。
【0060】実施例4:アルミナ含有固体電解質フィル
ム(C)の調製 電解質塩としてTEABの代りに、テトラエチルホスフ
ォニウムテトラフルオロボレート(TEPB)を同量用
いた以外は、実施例3と同様にして、光重合性組成物を
得た。この組成物の含水量は30ppmであった。この
光重合性組成物を実施例3と同様に塗布、光照射するこ
とにより、電解液を含浸した化合物3重合体/アルミニ
ウムオキサイドC複合フィルム(「固体電解質フィルム
(C)」)を約30μmの自立フィルムとして得た。こ
の固体電解質の25℃、−20℃でのイオン伝導度をイ
ンピーダンス法にて測定したところ、6.30×10-3、1.0
×10-3S/cmであった。
【0061】実施例5:重合性化合物(化合物5)の合
【化14】 化合物4(2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオ
ロ−1−ブタノール、アルドリッチ製)20g、化合物
6(15.5g)を窒素雰囲気中でよく精製したTHF10
0mlに混合した後、ジブチルチンジラウレート(0.66
g)を添加する。その後、25℃で約15時間反応させ
ることにより、無色の粘稠液体として化合物5を得た。
その1 H-NMR、IR及び元素分析の結果から、化合
物4と化合物6は1対1で反応し、さらに、化合物6の
イソシアナート基が消失し、ウレタン結合が生成してし
ていることがわかった。
【0062】実施例6:アルミナ含有固体電解質フィル
ム(D)の調製 化合物5(0.5g)、化合物3(0.3g)、1000℃熱処理
したアルミニウムオキサイドC(0.22g)、EC(1.8
g)、PC(4.2g)、TEAB(1.2g)及びルシリン
TPO(BASF社製)(0.005g)をアルゴン雰囲気
中でよく混合し、光重合性組成物を得た。この組成物の
含水量は20ppmであった。この光重合性組成物をア
ルゴン雰囲気下、PETフィルム上に塗布後、ケミカル
蛍光ランプ(三共電気(株)社製 FL20S.BL)を10分
照射したところ、EC/PC電解液を含浸した化合物5
+化合物3共重合体/UA5805複合フィルム(「固体電解
質フィルム(D)」)が約30μmの自立フィルムとし
て得られた。このフィルムの25℃、−20℃でのイオ
ン伝導度をインピーダンス法にて測定したところ、それ
ぞれ、6.0×10-3、1.0×10-3S/cmであった。
【0063】実施例7:シリカ含有固体電解質フィルム
(E)の調製 無機酸化物微粒子としてUA5805の代りに1000℃熱処理し
た日本アエロジル製シリカ微粒子(アエロジル200、
結晶粒子径:0.012μm、平均二次粒子径:約0.1μm
(SEM観察)、BET比表面積:180m2/g)
(0.33g)を添加した以外は実施例2と同様にして、光
重合性組成物を得た。この組成物の含水量は30ppm
であった。この光重合性組成物を実施例2と同様に塗
布、光照射することにより、EC/PC電解液を含浸し
た化合物3重合体/アルミニウムオキサイドC複合フィ
ルム(「固体電解質フィルム(E)」)が約30μmの
自立フィルムとして得られた。このフィルムの25℃、
−20℃でのイオン伝導度をインピーダンス法にて測定
したところ、それぞれ、6.6×10-3、1.6×10-3S/cm
であった。
【0064】実施例8:アルミナ含有有機電解液(A)
の調製 1000℃熱処理したアルミニウムオキサイドC(0.33
g)、PC(6.0g)、TEAB(0.80g)をアルゴン
雰囲気中、室温でよく混合し、電解液(「有機電解液
(A)」)を調製した。この電解液の含水量は20pp
mであった。この電解液の25℃、−20℃でのイオン
伝導度をインピーダンス法にて測定したところ、それぞ
れ、10.0×10-3、3.0×10-3S/cmであった。また、
回転粘度計での粘度は150cps(380s-1)であ
った。
【0065】実施例9:アルミナ含有有機電解液(B)
の調製 1000℃熱処理アルミニウムオキサイドC(0.33g)、P
C3.0g、γ−ブチロラクトン(γBL)(3.0g)、T
EAB(0.80g)をアルゴン雰囲気中、室温でよく混合
し、電解液(「有機電解液(B)」)を調製した。この
電解液の含水量(カールフィッシャー法)は70ppm
であった。この電解液の25℃、−20℃でのイオン伝
導度をインピーダンス法にて測定したところ、それぞ
れ、12.0×10-3、3.0×10-3S/cmであった。また、
回転粘度計での粘度は120cps(380s-1)であ
った。
【0066】以上の実施例1〜9、参考例1〜3におい
て製造した固体電解質フィルム(A〜E)、(a〜c)
及び有機電解液(A及びB)の成分を表1にまとめて示
す。
【0067】
【表1】
【0068】実施例10:活性炭電極(a)の製造 椰子がら活性炭とポリフッ化ビニリデンの重量比9.0:1.
0の混合物に過剰のN−メチルピロリドン溶液を加え、
ゲル状組成物を得た。この組成物をステンレス箔上に1
5mmφの大きさで約150μmの厚さに塗布した。約
100℃で10時間真空乾燥し、活性炭電極(24.8mg)
を得た。
【0069】実施例11:コイン型電気二重層コンデン
サの製造 アルゴン雰囲気グローブボックス内で、実施例10で製
造した活性炭電極(a)(24.8mg)に実施例9で調製
した有機電解液(B)[アルミニウムオキサイドC添加
電解液(TEAB/PC+γBL)]を含浸させた電極
を2個用意した。次に、ポリオレフィンマイクロポーラ
スフィルム(16mmφ、開孔率約65%、厚み25μ
m)に前記アルミニウムオキサイドC添加電解液(実施
例10)を含浸したものを一方の電極に貼り合わせ、さ
らにもう一枚の電極をはり合わせ、2016コイン型缶(直
径20mm,厚み1.6mm)に封印し、コイン型電気二
重層コンデンサを得た。このコンデンサを、作動電圧0
〜2.5V、電流0.35mA、3.5mAで充放電を行なったと
ころ、最大容量は各々850mF、770mFであっ
た。また、3.5mAで充放電を100回繰り返してもほ
とんど容量に変化はなかった。
【0070】実施例12:コイン型電気二重層コンデン
サの製造 電解液として実施例8で調製した有機電解液(A)[ア
ルミニウムオキサイドC添加電解液(TEAB/P
C)]を用いた以外は実施例11と同様にしてコイン型
(2016)電気二重層コンデンサを得た。このコンデンサ
を、作動電圧0〜2.5V、電流0.35mA、3.5mAで充放
電を行なったところ、最大容量は830mF、660m
Fであった。また、3.5mAで充放電を100回繰り返
してもほとんど容量に変化はなかった。
【0071】実施例13:活性炭電極(b)の製造 椰子がら活性炭とポリフッ化ビニリデンの重量比9.0:1.
0の混合物に過剰のN−メチルピロリドン溶液を加え、
ゲル状組成物を得た。この組成物をステンレス箔上に1
0mm×10mmの大きさで約150μmの厚さに塗布
した。約100℃で10時間真空乾燥し、活性炭電極(1
4.0mg)を得た。
【0072】実施例14:薄型電気二重層コンデンサの
製造 アルゴン雰囲気グローブボックス内で、実施例13で製
造した活性炭電極(b)(14.0mg)10mm×10m
mに、電解液(1M TEAB/PC+EC(3:
1))を含浸させた電極を二個用意した。次に、実施例
3で製造した固体電解質フィルムB[化合物3重合体/
アルミニウムオキサイドC複合フィルム](12mm×
12mm)を一方の電極に貼り合わせ、さらにもう一枚
の電極をはり合わせ、コンデンサ端部をエポキシ樹脂で
封止することにより、図1に示す構成の薄型電気二重層
コンデンサを製造した。このコンデンサを、作動電圧0
〜2.5V、電流0.2mA、2.0mAで充放電を行なったと
ころ、最大容量は470mF、423mFであった。ま
た、2.0mAで充放電を100回繰り返してもほとんど
容量に変化はなかった。
【0073】実施例15:薄型電気二重層コンデンサの
製造 高分子固体電解質フィルムとして、実施例4で製造した
固体電解質フィルム(C)[TEPB系化合物3重合体
/アルミニウムオキサイドC複合フィルム](12mm
×12mm)、電解液として1M TEPB/PC+E
C(3:1)を用いた以外は実施例14と同様にして薄
型電気二重層コンデンサを製造した。このコンデンサ
を、作動電圧0〜2.5V、電流0.2mA、2.0mAで充放
電を行なったところ、最大容量は450mF、360m
Fであった。また、2.0mAで充放電を100回繰り返
してもほとんど容量に変化はなかった。
【0074】実施例16:薄型電気二重層コンデンサの
製造 高分子固体電解質フィルムとして、実施例6で製造した
固体電解質フィルム(D)[化合物5+化合物3共重合
体/アルミニウムオキサイドC複合フィルム](12m
m×12mm)を用いた以外は実施例14と同様にして
薄型電気二重層コンデンサを製造した。このコンデンサ
を、作動電圧0〜2.5V、電流0.2mA、2.0mAで充放
電を行なったところ、最大容量は450mF、410m
Fであった。また、2.0mAで充放電を100回繰り返
してもほとんど容量に変化はなかった。
【0075】実施例17:薄型電気二重層コンデンサの
製造 高分子固体電解質フィルムとして、実施例6で製造した
固体電解質フィルム(D)[化合物5+化合物3共重合
体/アルミニウムオキサイドC複合フィルム](12m
m×12mm)、電解液として有機電解液B[アルミニ
ウムオキサイドC添加TEAB/PC+γBL(実施例
9)]を用いた以外は実施例14と同様にして薄型電気
二重層コンデンサを製造した。このコンデンサを、作動
電圧0〜2.5V、電流0.2mA、2.0mAで充放電を行な
ったところ、最大容量は480mF、430mFであっ
た。また、2.0mAで充放電を100回繰り返してもほ
とんど容量に変化はなかった。
【0076】比較例1:薄型電気二重層コンデンサの製
造 高分子固体電解質フィルムとして、参考例1で製造した
固体電解質フィルム(a)[化合物3重合体フィルム]
(12mm×12mm)を用いた以外は実施例14と同
様にして薄型電気二重層コンデンサを製造した。このコ
ンデンサを、作動電圧0〜2.5V、電流0.2mA、2.0m
Aで充放電を行なったところ、最大容量は450mF、
350mFであった。また、2.0mAで充放電を100
回繰り返すと容量は10%低下した。
【0077】比較例2:薄型電気二重層コンデンサの製
造 高分子固体電解質フィルムとして、参考例2で製造した
固体電解質フィルム(b)[化合物3重合体/低温熱処
理UA5805複合フィルム](12mm×12mm)を用い
た以外は実施例14と同様にして薄型電気二重層コンデ
ンサを製造した。このコンデンサを、作動電圧0〜2.5
V、電流0.2mA、2.0mAで充放電を行なったところ、
最大容量は450mF、400mFであった。また、2.
0mAで充放電を100回繰り返すと容量は30%低下
した 。
【0078】実施例18:薄型電気二重層コンデンサの
製造 高分子固体電解質フィルムとして、実施例7で製造した
固体電解質フィルム(E)[化合物3重合体/シリカ微
粒子複合フィルム](12mm×12mm)を用いた以
外は実施例14と同様にして薄型電気二重層コンデンサ
を製造した。このコンデンサを、作動電圧0〜2.5V、
電流0.2mA、2.0mAで充放電を行なったところ、最大
容量は440mF、360mFであった。また、2.0m
Aで充放電を100回繰り返してもほとんど容量に変化
はなかった。
【0079】実施例19:全固体薄型電気二重層コンデ
ンサの製造 アルゴン雰囲気グローブボックス内で、実施例13で製
造した活性炭電極(b)(14mg)10mm×10m
mに、参考例3で調製した熱重合性組成物(化合物3/
TEAB /PC+EC)を含浸させた電極を二個用意
した。次に、実施例3で製造した固体電解質フィルムB
[化合物3重合体/アルミニウムオキサイドC複合フィ
ルム](12mm×12mm)を一方の電極に貼り合わ
せ、さらにもう一枚の電極をはり合わせ、コンデンサ端
部をエポキシ樹脂で封止し、熱重合性組成物を80℃で
1時間加熱重合させることにより、図1に示す構成の全
固体薄型電気二重層コンデンサを製造した。このコンデ
ンサを、作動電圧0〜2.5V、電流0.2mA、2.0mAで
充放電を行なったところ、最大容量は400mF、20
0mFであった。また、0.2mAで充放電を100回繰
り返してもほとんど容量に変化はなかった。
【0080】実施例20:薄型電気二重層コンデンサの
製造 アルゴン雰囲気グローブボックス内で、実施例13で製
造した活性炭電極(b)(14mg)10mm×10m
mに、電解液(1M TEAB/PC+EC(3:
1))を含浸させた電極を二個用意した。次に、実施例
3で調製した化合物3重合体/アルミニウムオキサイド
C系光重合性組成物を一方の電極上に塗布後、ケミカル
蛍光ランプを10分間照射し、活性炭電極上に約30μ
m化合物3重合体/アルミニウムオキサイドC複合フィ
ルムを形成させた。次いでこのフィルム上にさらにもう
一枚の電極をはり合わせ、コンデンサ端部をエポキシ樹
脂で封止することにより、図1に構成を示すような薄型
電気二重層コンデンサを製造した。このコンデンサを、
作動電圧0〜2.5V、電流0.2mA、2.0mAで充放電を
行なったところ、最大容量は480mF、446mFで
あった。また、2.0mAで充放電を100回繰り返して
もほとんど容量に変化はなかった。
【0081】以上の実施例14〜20、比較例1〜2に
おいて製造した薄型電気二重層コンデンサの構成要素及
び繰り返し使用結果の概要を表2にまとめて示す。
【0082】
【表2】
【0083】
【発明の効果】本発明の電気二重層コンデンサは高比表
面積で低含水量の特定の無機酸化物微粒子が添加された
有機電解液及び/または高分子固体電解質を用いている
ため、安定で、信頼性が高く、長寿命で、取り出し電流
の大きい電気二重層コンデンサとすることができる。本
発明によれば、(メタ)アクリル基及び/またはウレタ
ン(メタ)アクリル基を有する硬化特性に優れた重合性
化合物を加熱及び/または活性光線照射により硬化させ
ることにより、電気二重層コンデンサに最適な高分子固
体電解質/分極性電極積層体を容易に製造できる。さら
に該高分子固体電解質/分極性電極積層体を用いること
により、安定で、信頼性が高く、長寿命の電気二重層コ
ンデンサを容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電気二重層コンデンサの一例として
示す、薄型電気二重層コンデンサの実施例の概略断面図
である。
【符号の説明】
1 集電体 2 分極性電極 3 イオン伝導層 4 絶縁性樹脂封止剤 5 リード線

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 BET比表面積50m2/g以上、一次
    粒子の最大粒径が0.1μm以下で、含水量が5000ppm
    以下である、少なくとも一種の無機酸化物微粒子を1〜
    50重量%の範囲で含有し、含水量が1000ppm以下で
    ある有機電解液及び/または高分子固体電解質を用いて
    なることを特徴とする電気二重層コンデンサ。
  2. 【請求項2】 無機酸化物微粒子が、100〜1200℃で
    熱処理されたアルミナ系微粒子及び/またはシリカ系微
    粒子である請求項1に記載の電気二重層コンデンサ。
  3. 【請求項3】 アルミナ系微粒子及び/またはシリカ系
    微粒子が、最大粒径0.05μm以下の一次粒子の凝集体で
    あり、その凝集体の平均粒径が0.01〜5μmである請求
    項2に記載の電気二重層コンデンサ。
  4. 【請求項4】 高分子固体電解質を構成する少なくとも
    一種の高分子がオキシアルキレン及び/またはウレタン
    構造を含んでいる請求項1乃至3のいずれかの項に記載
    の電気二重層コンデンサ。
  5. 【請求項5】 少なくとも一種の高分子が、以下の一般
    式(1)及び/または一般式(2) 【化1】 CH2=C(R1)COO−R2− (1) 【化2】 CH2=C(R3)CO[OR4x NHCOO−R5− (2) [式中、R1及びR3は水素またはアルキル基を表わし、 R2、R4及びR5は、ヘテロ原子を含んでいてもよい、
    直鎖状、分岐状、または環状の構造を有する2価の基で
    あり、 xは0または1〜10の整数である。但し、同一分子中
    に上記一般式(1)または(2)で表わされる重合性官
    能基が複数個含まれる場合、それぞれの重合性官能基中
    のR1、R2、R3、R4、R5及びxは、同一でもよいし
    異なってもよい。]で示される重合性官能基を有する、
    熱及び/または活性光線重合性化合物を重合することに
    よって得られる高分子である請求項4に記載の電気二重
    層コンデンサ。
  6. 【請求項6】 有機電解液及び/または高分子固体電解
    質中の電解質塩が4級アンモニウム塩及び4級ホスホニ
    ウム塩から選ばれる少なくとも一種である請求項1乃至
    5のいずれかの項に記載の電気二重層コンデンサ。
  7. 【請求項7】 分極性電極材料及び/または分極性電極
    間に配設されるイオン伝導層中に請求項1乃至6のいず
    れかの項に記載の有機電解液及び/または高分子固体電
    解質を含む電気二重層コンデンサ。
  8. 【請求項8】 (a) BET比表面積50m2/g以上、
    一次粒子の最大粒径が0.1μm以下で、含水量が5000p
    pm以下である少なくとも一種の無機酸化物微粒子、
    (b) 少なくとも一種の電解質塩、及び(c) 請求項5記載
    の熱及び/または活性光線重合性化合物を含む組成物で
    あって、前記無機酸化物微粒子を1〜50重量%の範囲
    で含み、含水量が1000ppm以下である熱及び/または
    活性光線重合性組成物を、分極性電極からなる基材上に
    配置した後、加熱及び/または活性光線照射により当該
    組成物を硬化させて高分子固体電解質とすることを特徴
    とする高分子固体電解質/分極性電極積層体の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の方法により製造される
    高分子固体電解質/分極性電極積層体の高分子固体電解
    質表面にさらに分極性電極を積層することを特徴とする
    電気二重層コンデンサの製造方法。
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