JPH1181625A - コンクリ−ト束 - Google Patents

コンクリ−ト束

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JPH1181625A
JPH1181625A JP26775597A JP26775597A JPH1181625A JP H1181625 A JPH1181625 A JP H1181625A JP 26775597 A JP26775597 A JP 26775597A JP 26775597 A JP26775597 A JP 26775597A JP H1181625 A JPH1181625 A JP H1181625A
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shaft
locking
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Yutaka Nunomura
豊 布村
Takemi Sugisawa
武美 杉澤
Koichi Hara
好一 原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大引きなどを不要とするコンクリートパネル
を簡単な施工で地盤上に支持し、床面構築後でも簡単で
精密にレベル調整ができる技術の提供。 【解決手段】 四隅に角落し面11と角落し面から突出
するボルト19が設けられたコンクリートパネル1を支
持するコンクリート束2であり、上端面にねじ穴20a
を有したブロックおよび軸下部がねじ穴20aに螺合し
軸上端部にねじ回し工具の係止部26aを有し軸中間部
にストッパ25を有したレベル調整部26からなる束本
体2aと、四個の角落し面からなる貫通穴13aに嵌合
し各角落し面に対応する周壁21を有し、周壁には上端
に開口する係止溝22がボルト19に符合する位置に設
けられ、底部23がレベル調整部26の軸上部を貫通さ
せた状態でストッパに回動自在に係止された接合具2b
と、を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリートパネ
ルを地盤上に支持して床面を形成する時に使用するコン
クリート製の床束に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、住宅などの一階床組は、地盤また
は土間コンクリート上に適宜配置した束石の上に木製の
束を立設し、その束の上に大引き、根太、床板あるいは
床パネルを設けていた。また、近年はシステムデッキな
どに適した鋼製束も使用されている。前記鋼製束として
は、例えば実開平3ー9410号公報に開示された基礎
金物が有る。この基礎金物は、基端金物の上面に支持棒
をねじ嵌合して立設し、その支持棒の上端にレベル金物
を逆ねじ嵌合し、さらに前記基端金物の下面に突設した
アンカーを基礎ブロックのブロック孔に埋設することに
より、一体的に形成されている。そして、床組構築の際
には前記レベル金物の上に大引きを載せるようになされ
ており、従ってそのレベル調整は、前記支持棒を回転さ
せることにより、つまり支持棒上端は大引きにより塞が
れているから、大引き設置あるいは床面構築後は、大引
きより下位置で回転調整させる必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
束石と木製束あるいは鋼製束で大引きなどの木部を支持
する方法は、白蟻や腐朽菌による被害が多いし、床鳴
り、床下がりなどの欠点が発生し易いものであり、ま
た、施工の煩雑さや複雑さがあってコストアップの要因
ともなっている。また、木製、鋼製束のいずれの方法、
工法でも、床上面からは床面のレベル調整はできず、こ
の床構築後レベル調整を行なう場合は床下で行なわなけ
ればならないから、その場合レベル調整を簡単に精密に
行なうことができないなどの問題があった。
【0004】本発明は、従来の上記のような問題点を解
決するためになされたものであって、その目的とすると
ころは、大引きや根太の施工を不要とすることができる
コンクリートパネルであってその四隅に角落し面と角落
し面から突出した係止部を設けたものを使用し、そのよ
うなコンクリートパネルを簡単な施工で地盤上に支持
し、床面構築後でも簡単で精密にレベル調整ができ、ま
た、構造簡単で品質が一定し取扱の容易なコンクリート
束を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
請求項1記載発明のコンクリート束にあっては、予め矩
形状のコンクリートパネルが工場生産され、このコンク
リートパネルは碁盤目状に敷き詰めたとき二辺の交点同
士を中心として貫通穴を創成するように角落し面が設け
られると共にその角落し面から突出する係止片が設けら
れており、その貫通穴内で前記係止片を係止して地盤上
に保持することにより、前記コンクリートパネルで床面
を形成するようにしたコンクリート束であって、上端面
にねじ穴を開口するようにインサートが埋設され下端面
が地盤上に設置可能にコンクリートで形成されたブロッ
クおよび軸下部が前記ブロックのねじ穴に螺合したねじ
軸に形成され軸上端部にねじ回し工具の係止部を有する
と共に軸中間部に荷重受用突出部を有したレベル調整部
からなる束本体と、前記貫通穴に嵌合し各角落し面に対
応する壁部を有し、該壁部には上端に開口する係止溝が
前記係止片に符合する位置に設けられ、前記壁部を支持
する底部が前記レベル調整部の軸上部を貫通させた状態
で荷重受用突出部に回動自在に係止された接合具と、を
備えていることを特徴とする。
【0006】請求項2記載発明のコンクリート束にあっ
ては、請求項1記載のコンクリート束において、前記ね
じ回し工具の係止部が前記レベル調整部の上端部とレベ
ル調整部の接合具底部からの突出位置の二カ所に配置さ
れていることを特徴とする。
【0007】請求項3記載発明のコンクリート束にあっ
ては、請求項1または請求項2記載のコンクリート束に
おいて、前記貫通穴上端を覆う蓋を有することを特徴と
する。
【0008】
【作用】請求項1記載のコンクリート束では、束本体を
地盤上に所定間隔で縦横に載置し、束本体に備えた接合
具の壁部外面にコンクリートパネル角落し面を四隅とも
合わせ、その四隅の角落し面に突出した係止片をそれぞ
れ係止溝に合わせるようにして落し込むことにより、コ
ンクリートパネルを床下地盤上に支持させることができ
る。前記コンクリート束は、四枚のコンクリートパネル
のそれぞれ一つの角落し面を一点に集合させた中心点に
あって各コンクリートパネルの一隅づつを支持するか
ら、それを縦横に延設して行くことにより床面を形成す
ることができる。前記支持状態では、接合具上方はコン
クリートパネル同士による貫通穴上部が現れ、その貫通
穴内にはレベル調整部に備えたねじ回し工具の係止部が
突出状態となっているので、貫通穴の上部からねじ回し
工具を挿入しねじ回し工具の係止部を回転させてねじ軸
をインサートに対し進退させることにより接合具を上下
させ、床面のレベル調整を行なうことができる。つま
り、床面のレベル調整をその床面上から行なうことがで
きる。
【0009】請求項2記載の発明では、ねじ回し工具の
係止部が床を境にして上下に配置されることになり、レ
ベル調整は床上からでも床下からでもできることにな
る。また、フローリング後でも接合具位置を剥離あるい
は除去することによりねじ回し工具の係止部が現出する
から、従って、建物の竣工の前後、いつでも、また床
上、床下のどこからでも床面のレベル調整を行なうこと
ができる。
【0010】請求項3記載の発明では、コンクリートパ
ネルを敷設し床面のレベル調整を行なった後、蓋にて貫
通穴上端を覆うことにより、凹みのない安全な床面を形
成することができる。この上にじゅうたんなどで床仕上
げを行なう場合でも同様である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1は本発明第1の実施の
形態の住宅一階における床組みの一部を示す斜視図、図
2は同上の床組みに使用するコンクリートパネルを示す
平面図、図3は同上のコンクリートパネルを示す正面
図、図4は図2のA−A線による断面図、図5は同上の
コンクリート束を示す断面図である。
【0012】図中1はコンクリートパネル、2はコンク
リート束であり、まず、コンクリートパネル1から説明
する。前記コンクリートパネル1は、住宅における床組
の床面を形成するものであり、予め工場にて精度の良い
型枠によって、また十分な工程管理のもとで製造された
ものである。このコンクリートパネル1は正方形(本実
施の形態では一辺が1000mm,厚さ60mm)に形
成され、その四隅に、1/4円周を有する凹状の角落し
面11が設けられている。前記角落し面11は、四辺の
隅を結ぶ直線上に円弧の中心点があって上面12に対し
垂直となるように形成されおり、このコンクリートパネ
ル1を四個、その隅部同士が一点に集合するように配置
させたときその集合点を中心とする所定大きさの貫通穴
11aを創成する。
【0013】このコンクリートパネル1は、上面12側
にのみ前記角落し面11と同心円状となる座ぐり部13
が設けられている。また、前記四隅を結ぶ直線が通過す
る位置(各辺に対し45度の方向)に雌ねじ部14を開
口するインサート15が設けられ、上面12の中心位置
に玉掛用のインサート16が埋設されている。尚、図中
17は前記角落し面11側のインサート15同士を連結
する鉄筋、18は引っ張り側に設けたメッシュ状の配筋
である。また、19は係止片としてのボルトであって、
前記雌ねじ部14に螺合して角落し面11から突出状態
となるものである。
【0014】つぎにコンクリート束を説明する。前記コ
ンクリート束2は、前記コンクリートパネル1の隅部同
士を支持するように配置されるものであって、束本体2
aと接合具2bとで形成されている。前記束本体2a
は、予め工場にて精度の良い型枠によって、また十分な
工程管理をされながら地盤上に設置可能なようにコンク
リートで円錐台形状に形成され、上端面側にはねじ穴2
0aを開口するようにしてインサート20が埋設されて
いる。
【0015】また、前記束本体2aには支持軸24にレ
ベル調整部26が設けられ、該支持軸24は前記インサ
ート20のねじ穴20aに螺合したねじ軸部24aが軸
下部に設けられ、荷重受け用突出部としてのストッパ2
5が軸中間部に一体に設けられ、軸上端部にねじ回し工
具の係止部26aが、またストッパ25の側面にねじ回
し工具の係止部26bが設けられ、前記ねじ軸部24a
のねじ込み量で支持軸24の高さ調整を行なうように設
けられている。尚、前記ねじ回し工具の係止部26a,
26bは、軸上端部がボックススパナ用に、またストッ
パ25の側面がスパナ用(二面幅を有する)に形成され
ている(軸上端部はプラスあるいはマイナスねじ回し
用、またはスパナ用に形成してもよい)。
【0016】前記接合具2bは、鋼板により、前記角落
し面11の半径と略同一半径を有し上端を開口した円形
のカップ状に形成され、その周壁21に、この周壁21
の円周を四等分する位置に、それぞれ周壁21の上端を
開口するようにして係止溝22が設けられている。そし
て、前記接合具2bの周壁21と一体に設けられた底部
23は、その中心部にセット用穴23aを有しており、
このセット用穴23aを前記支持軸24の上端から挿入
することにより、接合具2bはストッパ25に載置した
状態に配置される。29は嵌め合い部の軸部であり、こ
の軸部29に対し前記セット用穴23aはある程度の水
平方向位置調整可能なように通常のボルト組立て用の穴
径より大きな穴径に設定されている。また29aはその
上部に設けた雄ねじ部、29bは最終的に固定されるナ
ットである。
【0017】尚、図中27は前記座ぐり部13の半径と
略同一半径を有する蓋、28はべた基礎上面である。
【0018】次に図6を加えて施工方法を説明する。ま
ず、予め設けていたべた基礎上面の墨だし位置にコンク
リート束2をそれぞれ配置し、各レベル調整部26で接
合具2b全体のレベルを調整する。この場合、ボックス
レンチを接合具2bの上方から支持軸24上端の係止部
26aに挿入して、あるいは水平方向から接合具2b下
方の係止部26bにレンチを挿入してねじ軸部24aを
ねじ戻す方向に回転させて接合具2bを上昇させ、ある
いはねじ軸部24aをねじ込む方向に回転させて接合具
2bを下降させることにより、接合具2bの高さを一定
レベルに調整していく。また、係止溝22の方向を矩形
状ライン(コンクリートパネル1の敷設方向に対し45
度の方向)に一致させる。
【0019】次に、コンクリートパネル1を敷き詰めて
いくが、この場合、係止部として予め四隅のインサート
15に所定長さのボルト19を螺合し適宜の長さで突出
させておく。上面12のインサート16にアイボルト
(図示せず)をねじ込み、このアイボルトに吊り上げ搬
送機のフックをかけコンクリート束2上に搬入するとよ
い。この場合、四方を四個のコンクリート束上に一致さ
せるようにして巻き降ろし、ボルト19を周壁21の上
端開口位置から係止溝22に挿入させる。この、一個の
コンクリート束2に対しコンクリートパネル1を一個係
止していく段階で接合具2bの周壁21が1/4ずつ占
められ、コンクリートパネル1を四個係止した段階で接
合具2b回りが全て閉じられた状態となり、接合具2b
内に四個のボルト頭部が突出した状態となる。また、前
記角落し面11の上端に設けた座ぐり部13が、前記接
合具2bの上端回りに同心円状の座ぐり部13aを形成
する。
【0020】そして、隣接するコンクリートパネル同士
に隙間がでないようにして一端側から敷き詰め、またボ
ルト19を仮り締め、あるいは本締めしていく。また、
この時、コンクリートパネル1同士が山型あるいは谷型
に傾斜するような場合はレベル調整用の支持軸24で調
整する。全てのコンクリートパネル1を敷き詰め、必要
があれば再度全体のレベルを調整した後、前記座ぐり部
13aに蓋27を被せることによって、隙間のない平坦
な床面を有する床組を構築することができる。尚、最終
レベル調整が完了した場合、前記接合具2b内にモルタ
ルなどを充填して一体に固着させてもよい。
【0021】前記コンクリート束2のレベル調整機能に
ついて説明する。前記コンクリートパネル1で床面を形
成させることにより、レベル調整部26における係止部
26aと係止部26bは床面を境に上下に分れるから、
床面上ではボックスレンチを接合具2bの上方から支持
軸上端の係止部26aに挿入でき、あるいは床下では接
合具2b下方の係止部26bにレンチを挿入できる状態
となる。このいずれの状態によっても支持軸24を戻す
方向に回転させて接合具2bを上昇させ、あるいは支持
軸24をねじ込む方向に回転させて接合具2bを下降さ
せることにより、接合具2bの高さを一定レベルに調整
していくことができる。
【0022】以上説明してきたように、四隅に円弧状の
角落し面11を有しその角落し面11内のインサート1
5に係止部としてのボルト19を螺合して設けたコンク
リートパネル1の場合、本第1実施の形態のコンクリー
ト束1では、その上部に備えた円筒状の接合具2bに前
記角落し面11のボルト19を締め付させるだけで固定
でき、そのようにして接合具2bは四枚のコンクリート
パネルに共用させながらコンクリートパネル1を碁盤目
状に延設させ、床面を簡単に構築していくことができ
る。
【0023】また、接合具2bは、固定させたコンクリ
ートパネルの上下に分けてそれぞれレベル調整部26に
おけるねじ回し工具の係止部26aを配置させるから、
この場合、コンクリートパネル1で床面形成後のレベル
調整は、床面上からは、ボックスレンチを接合具2bの
上方から支持軸24上端の係止部26aに挿入して、あ
るいは床下にあっては水平方向から接合具2b下方の係
止部26aにレンチを挿入し、支持軸24を戻す方向に
回転させて接合具2bを上昇させ、あるいは支持軸24
をねじ込む方向に回転させて接合具2bを下降させる。
このように床面の有無に係りなく接合具2bの高さを一
定レベルに調整できるから、床面構築のどの段階にあっ
ても随時レベル調整を行なうことにより、常に精密にレ
ベルの出た床面を提供することができる。
【0024】コンクリートパネル1を地盤上に直接支持
して床面を構築させるから、それぞれ木製の大引き、根
太、床下地材などが不要となり、木製床組に特有な「白
蟻、腐朽菌による被害」をなくし、また、「床なり、床
下がり」などの欠点を無くすことができる。また、木造
による施工の煩雑さ、複雑さによるコストアップ要素を
無くし、また品質を一定させることができる。
【0025】また、施工に関して簡単な手順と作業だけ
で実行できるから、常に一定した精度が得られると共に
作業を合理化することができる。また、コンクリート束
1は、コンクリートパネルの四隅を集合させながらその
集合点のみを均等に固定していくので、構造的に安定性
や耐久性も向上するし、固定部分の単純化された形状や
簡単な固定方法などによりコスト的にも有利であるなど
の効果が得られる。
【0026】次に第2実施の形態を説明する。図7は
(イ),(ロ)は本実施の形態の接合具3を使用した組
み立て状態を示す説明図である。尚、本実施の形態にお
いて、前記第1の実施の形態と同一の構成部分には同一
の符号を付してその説明は省略する。本実施の形態の接
合具3は、前記第1の実施の形態で説明した円形状の接
合具2bと略同一の形状とした第一の接合部材3bに,
床面に段差を設ける第二の接合部材3aを有しているこ
とに特徴がある。前記第二の接合部材3aは、第一の接
合部材3bを円弧の中心から縦方向に二分割した一方の
形状を有しており、係止溝22は二カ所両端から45度
の位置に配置されている。周壁30は円弧部とその両端
を結ぶ平面状の周壁を介して連続している。また、底部
中央には貫通穴31が開設されている。
【0027】前記第二の接合部材3aは、第一の接合部
材3bの周壁21の半円周上に載置した状態に取付けら
れる。この第一の接合部材3bは、その底部32であっ
て、前記周壁21に載置した第二の接合部材3aの貫通
穴31に対向する位置に雌ねじ部33が設けられている
ので、前記第2の接合部材4aは、ボルト34を貫通穴
31に挿通し雌ねじ部33に螺合させることにより強硬
に固定されている。
【0028】本実施の形態では、図7(イ)に示すよう
に、上段の第二接合部材3aの円弧側周壁と,下段の第
一接合部材3bにおける第二接合部材3aの反取付け側
の周壁部分にコンクリートパネル1を取付けることによ
って床面に隙間のない段差を簡単に設けることができ
る。また、第一接合部材3bと第二接合部材3aとはボ
ルト34で連結されているから、そのボルト34を取り
外すことによって第一接合部材3bと第二接合部材3a
とを分離し、第一接合部材3bのみを使用することによ
って段差のない床面を構築することもできる。
【0029】次に図8に基づいて第3の実施の形態を説
明する。尚、本実施の形態において、前記第1の実施の
形態と同一の構成部分には同一の符号を付してその説明
は省略する。本実施の形態では接合具4を矩形状(正方
形)に形成し、コンクリートパネル1の角落し面35を
直線状に、かつ二辺に対し同一角度で形成したことに特
徴がある。従って、前記角落し面35による貫通穴は矩
形状となり、その貫通穴を覆う蓋も矩形状となる。
【0030】以上、本発明の実施の形態を説明してきた
が、本発明の具体的な構成は本実施の形態に限定される
ものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更
などがあっても本発明に含まれる。
【0031】床組の施工順序は任意である。
【0032】接合具は鋼板で形成するとしたが、これに
限らずアルミニュウム、鋳物、強化プラスチックなどで
もよいし、あるいはこれらを混用したものでもよい。
【0033】支持軸24は頭部無しのねじ軸でもよい。
この場合は二重ナットでストッパ25を形成し、まず両
方のナットを回すことでレベル調整した後、その下のナ
ットを締め込んでロックナットとして使用するようにし
てもよい。
【0034】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明請求項
1に記載のコンクリート束にあっては、前記構成とした
ため、床面を形成するコンクリートパネルが四隅に角落
し面を有し、その角落し面内に係止部を設けたコンクリ
ートパネルを使用する場合、上部に備えた接合具に前記
角落し面の係止部を係止させるだけで固定でき、そのよ
うにして接合具は四枚のコンクリートパネルに共用させ
ながらコンクリートパネルを碁盤目状に延設させ、床面
を簡単に構築していくことができる。
【0035】コンクリートパネルで床面形成後のレベル
調整は、床面上からねじ回し工具を接合具の上方から軸
上端の係止部に挿入して、支持軸をねじ戻す方向に回転
させて接合具を上昇させ、あるいは支持軸をねじ込む方
向に回転させて接合具を下降させることにより、接合具
の高さを一定レベルに簡単に調整でき、精密にレベルの
出た床面を形成できる。
【0036】コンクリートパネルを地盤上に直接支持し
て床面を構築させるから、それぞれ木製の大引き、根
太、床下地材などが不要となり、従来の木製床組に特有
な「白蟻、腐朽菌による被害」をなくし、また、「床な
り、床下がり」などの欠点を無くすことができる。ま
た、木造による施工の煩雑さ、複雑さによるコストアッ
プ要素を無くし、また品質を一定させることができる。
【0037】また、施工に関して簡単な手順と作業だけ
で実行できるから、常に一定した精度が得られると共に
作業を合理化することができる。また、コンクリート束
は、コンクリートパネルの四隅を集合させながらその集
合点のみを均等に固定していくので、構造的に安定性や
耐久性も向上するし、固定部分の単純化された形状や簡
単な固定方法などによりコスト的にも有利であるなどの
効果が得られる。
【0038】また、請求項2記載のコンクリート束にあ
っては、前記構成としたため、接合具は、固定させたコ
ンクリートパネルの上下に分けてそれぞれレベル調整部
におけるねじ回し工具の係止部を配置させるから、この
場合、コンクリートパネルで床面形成後のレベル調整
は、床面上からは、ねじ回し工具を接合具の上方から軸
上端の係止部に係止して、あるいは床下にあっては水平
方向から接合具下方の係止部にねじ回し工具を係止し、
支持軸を戻す方向に回転させて接合具を上昇させ、ある
いは支持軸をねじ込む方向に回転させて接合具を下降さ
せることにより、床面構築のどの段階にあっても随時接
合具の高さを一定レベルに調整して、常に精密にレベル
の出た床面を形成できるという効果が得られる。
【0039】請求項3記載のコンクリート束にあって
は、前記構成としたため、コンクリートパネルを敷設し
床面のレベル調整を行なった後、蓋にて貫通穴上端を覆
うことによって、凹みのない安全な床面を簡単に形成す
ることができる。また、このため、この上にじゅうたん
などで床仕上げを行なう場合凹みがなく仕上がりのよい
安全な床面を簡単に形成することができるなどの効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施の形態の住宅一階の床組みの一
部を示す斜視図である。
【図2】第1実施の形態の床組に使用するコンクリート
パネルを示す平面図である。
【図3】第1実施の形態のコンクリートパネルを示す正
面図である。
【図4】図2のA−A線における断面図である。
【図5】第1実施の形態のコンクリート束を示す断面図
である。
【図6】第1実施の形態の床組の施工状態を示す斜視図
である。
【図7】第2実施の形態の床組の施工状態を示す斜視図
である。
【図8】第3実施の形態の床組の施工状態を示す斜視図
である。
【符号の説明】
1 コンクリートパネル 2 コンクリート束 2a 束本体 2b,3,4 接合具 3a,3b 第1,第2の接合部 11,35 角落し面 11a 貫通穴 14 雌ねじ部(係止片) 15 インサート(雌ねじ部) 19 ボルト(係止片) 20 インサート(レベル調整部) 20a ねじ穴 21,30 周壁(接合具の壁部) 22 係止溝 23 接合具の底部 24 支持軸 24a ねじ軸部 25 ストッパ 26 レベル調整部 26a,26b 係止部(レベル調整部) 27 蓋

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め矩形状のコンクリートパネルが工場
    生産され、このコンクリートパネルは碁盤目状に敷き詰
    めたとき二辺の交点同士を中心として貫通穴を創成する
    ように角落し面が設けられると共にその角落し面から突
    出する係止片が設けられており、その貫通穴内で前記係
    止片を係止して地盤上に保持することにより、前記コン
    クリートパネルで床面を形成するようにしたコンクリー
    ト束であって、 上端面にねじ穴を開口するようにインサートが埋設され
    下端面が地盤上に設置可能にコンクリートで形成された
    ブロックおよび軸下部が前記ブロックのねじ穴に螺合し
    たねじ軸に形成され軸上端部にねじ回し工具の係止部を
    有すると共に軸中間部に荷重受用突出部を有したレベル
    調整部からなる束本体と、 前記貫通穴に嵌合し各角落し面に対応する壁部を有し、
    該壁部には上端に開口する係止溝が前記係止片に符合す
    る位置に設けられ、前記壁部を支持する底部が前記レベ
    ル調整部の軸上部を貫通させた状態で荷重受用突出部に
    回動自在に係止された接合具と、を備えていることを特
    徴とするコンクリート束。
  2. 【請求項2】 前記ねじ回し工具の係止部が前記レベル
    調整部の上端部とレベル調整部の接合具底部からの突出
    位置の二カ所に配置されていることを特徴とする請求項
    1記載のコンクリート束。
  3. 【請求項3】 前記貫通穴上端を覆う蓋を有することを
    特徴とする請求項1または請求項2記載のコンクリート
    束。
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