JP3044011B2 - 床組工法および床組 - Google Patents

床組工法および床組

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JP3044011B2
JP3044011B2 JP9367999A JP36799997A JP3044011B2 JP 3044011 B2 JP3044011 B2 JP 3044011B2 JP 9367999 A JP9367999 A JP 9367999A JP 36799997 A JP36799997 A JP 36799997A JP 3044011 B2 JP3044011 B2 JP 3044011B2
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concrete
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豊 布村
武美 杉澤
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Sekisui House Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレキャストコン
クリートパネル及びプレキャストコンクリート束を使用
して建築物の床を構築する床組工法よび床組に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般住宅の床組は木造が一般的で
あり、この場合、床下地板若しくは合板、根太、大引
き、束などから構成されている。また、このような住宅
では、一般に床下の環境は常に湿潤状態にあるために、
前記木造床組や束などは腐朽菌、白蟻の害を受けやすい
から薬剤を散布、注入することで対処してきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の床組では、以下に掲げるような問題がある。 1.床組の施工時においては、材料を現場に搬入し、そ
の現場で寸法取り、組み付けを行なっていくから、施工
性が悪く大変な手間がかかっているし、精度もまちまち
である。 2.材料の端材が大量に発生し不経済であるし、将来改
築などがあっても再利用することはほとんど不可能とな
るなど資源の有効利用度が低い。 3.床面の剛性不足による「撓み、変形」、「床なり、
きしみ」などが有り、また、二次的に建具のがたつきや
家具などの傾き、振動などが発生する。 4.経年変化によって床が沈下しても再調整が困難であ
る。また、薬剤散布や注入による対処方法では、以下に
掲げるような問題がある。 5.居住者の人体に及ぼす有害性、産業廃棄物として環
境汚染が社会問題化している。 6薬剤散布や注入が不適切だったり不完全であった場
合、あるいは長期間手入れをせず薬効が切れた場合な
ど、腐朽菌による腐れ、白蟻による害が発生している。
【0004】本発明は、従来の上記のような問題点を解
決するためになされたものであって、その目的とすると
ころは、簡単な手順で常に一定した精度が得られると共
に作業が合理化でき、安定性や耐久性も向上し、レベル
調整や配管もし易く、また、材料の有効利用が図れ、床
下薬剤散布や注入などを行なわずとも、腐朽菌による被
害や白蟻の害を受けることが無いようにした、特に日本
風土に最適な床組工法および床組を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
請求項1記載発明の床組工法にあっては、工場生産され
た床用パネルの二辺で挟まれた隅部を同じく工場生産さ
れたコンクリート束で支持しながら前記床用パネルを敷
き詰めて床を構築する床組工法であって、前記床用パネ
ルは予めその隅部に、該床用パネル同士をその隅部同士
が一点に集合するように配置させたときその集合点を中
心とする所定大きさの貫通穴を創成する角落し面を有す
ると共に前記貫通穴周壁に段部を形成する水平段部が設
けられ、かつ前記コンクリート束は上端部材で前記床用
パネルの貫通穴下側周辺部を支持し、かつ前記水平段部
を前記貫通穴内で係脱自在に係止することにより床を構
築することを特徴とする。
【0006】請求項2記載発明の床組工法にあっては、
請求項1記載の床組工法において、前記床用パネルがコ
ンクリートパネルであることを特徴とする。
【0007】請求項3記載発明の床組にあっては、予め
工場生産されたコンクリートパネルが多数敷き詰められ
同じく工場生産された接合具付きのコンクリート束が前
記コンクリートパネルの集合した隅部同士を下方から支
持して固定することにより形成された床組であって、前
記コンクリートパネルは、該コンクリートパネル同士の
隅部集合点に該集合点を中心とする所定大きさの貫通穴
を創成する角落し面が設けられると共に該角落し面に水
平段部が設けられ、前記コンクリート束は上面にインサ
ートが垂直に埋設された束本体と、前記インサートに螺
合したねじ軸およびそのねじ軸によって支持された接合
具とで形成され、該接合具は前記コンクリートパネル同
士の下面側であって貫通穴周辺を支持する支持部材と、
該支持部材と共に座部が前記ねじ軸に締め付け固定され
ることにより係止部が前記水平段部へ係止する押え部材
とを有していることを特徴とする。
【0008】請求項4記載発明の床組にあっては、前記
押え部材が前記貫通穴の上端側から挿入可能に形成され
ていることを特徴とする。
【0009】請求項5記載発明の床組にあっては、請求
項3または請求項4記載の床組において、前記ねじ軸は
中間と上端にねじ回し工具の装着部が設けられて該中間
ねじ回し工具装着部下方が前記インサートに螺合する雄
ねじ部に形成されると共に、軸心方向に貫通穴を有しボ
ルト頭部を前記中間ねじ回し工具装着部に回動自在に係
止するように軸部を上向きにして挿入された接合具支持
ボルトを有し、かつ前記上端ねじ回し工具装着部は前記
接合具支持ボルトの軸部より突出して設けられているこ
とを特徴とする。
【0010】請求項6記載発明の床組にあっては、請求
項3ないし請求項5のうちいずれかの項に記載の床組に
おいて、前記コンクリート束本体の上面には前記インサ
ートを中心位置に配置した十字状の刻み線が設けられて
いることを特徴とする。
【0011】請求項7記載発明の床組にあっては、請求
項3ないし請求項6のうちいずれかの項に記載の床組に
おいて、前記上面にインサートが垂直に埋設されたコン
クリート束本体に代え、前記ねじ軸下方を螺合させるめ
ねじ部を有するプレート状金具が布基礎の上面に設けた
凹部を塞ぐように載置することにより設けられたプレー
ト状金具付きの布基礎部分を束本体としたことを特徴と
する。
【0012】
【作用】請求項1,2および請求項3記載の床組工法お
よび床組では、予め、例えば、正方形状に工場生産され
た既成コンクリートパネル(以下、コンクリートパネル
という)を碁盤目状に敷き詰めながら、その二辺によっ
て挟まれた隅部同士が集合する点のべた基礎上に、前記
同様予め工場生産された既成コンクリート束(以下、コ
ンクリート束という)を配置して支持させることによ
り、一階床を構築していくことになる。この後、前記コ
ンクリートパネルの上に床仕上げ材を施工して床が完成
するが、前記のように床下地は全てコンクリート造とな
る。このため、次のような作用効果が得られる。 1.各部共、予め工場生産時に形成されるので精度が良
く、また、施工時はコンクリートパネルの隅部を支持し
ていくだけであるから作業が簡単であり、また、コンク
リートパネル面に直ちに床仕上げができるなどから、施
工の合理化が達成できる。 2.コンクリートパネルを支持する接合具を束本体にね
じ軸で取付けるから、施工時あるいは施工後とも簡単に
レベル調整ができる。 3.剛性及び耐久性が得られ、木造床組に発生し易い
「撓み、変形」、「床なり、きしみ」などを解消するこ
とができる。 4.木造における大引きが不要となり、それによって広
くなった床下空間を配管スペースなどとして有効利用す
ることができる。 5.床下換気口が不要となり、それによって床の断熱効
果、気密性が向上する。また、布基礎の前記換気口によ
る切り欠きが不要となることから、基礎の剛性、耐久性
も向上する。 6.腐朽菌や白蟻による被害がない。 7.また、腐朽菌や白蟻に対処する薬剤散布や注入が不
要となり、居住者の人体に及ぼす有害性、産業廃棄物と
しての環境汚染などを発生させない。
【0013】請求項4記載の発明では、コンクリートパ
ネルの敷きつめ時、支持部材上に創成された貫通穴にそ
の上方から押え部材を挿入してねじ軸にベース部を固定
するだけでコンクリートパネル同士を固定できるし、作
業者はそのコンクリートパネル上にいるだけで作業して
いくことができる。
【0014】請求項5記載の発明では、コンクリートパ
ネルを敷きつめてコンクリート床を構築した後であって
も、貫通穴内にねじ軸上端のねじ回し工具装着部が露出
しているから、そのコンクリート床上面からレベル調整
や再調整をすることができる。更に、ねじ軸の中間に配
置したねじ回し工具の装着部が床下に露出しているか
ら、床下からもレベル調整をすることができ、床仕上げ
を剥がし取ったりする手間が不要となる。
【0015】請求項6記載の発明では、使用するコンク
リートパネルの大きさに従って水糸を十字に張って交点
を求め、その交点に束本体上面に設けた十字状の刻み線
を一致させながら束本体を設置していくだけで簡単に、
かつ正確に束本体の位置決めをしていくことができる。
【0016】請求項7記載の発明では、金具を布基礎上
面に載置してねじ軸を立設することにより、布基礎上に
配置したコンクリートパネルでもレベル調整を簡単に行
うことができる。この場合、布基礎とコンクリート束と
混用することもできる。また、スラブ上に金具を多数配
置してこの金具だけでねじ軸を立設して床用パネルを敷
設することで、二重床を設けることができる。この場
合、電算室、クリーンルーム、視聴覚教室、オフイスル
ームにおいて床下を配線、配管などに使用するフリーア
クセス二重床として使用することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1は本発明第1の実施の
形態の床組みの要部を示す分解説明図、図2は同上の押
え部材を示す斜視図、図3は同上の床組の要部の組み立
て状態を示す断面図、図4(イ)は同上のコンクリート
パネルを示す平面図、(ロ)は同上のコンクリートパネ
ルを示す側面図、(ハ)は同上のコンクリートパネルを
示す断面図である。
【0018】図1において、1はコンクリートパネル、
2は束本体、3はねじ軸、4は接合具支持ボルト、5は
支持部材、6は押え部材、7は前記接合具支持ボルト3
と螺合するナットである。尚、図1において、最上端の
図はコンクリートパネル1を敷きつめ、その四隅の集合
点部分を平面視したものであって、その下方のコンクリ
ートパネル1の組み合わせ状態に対応している。
【0019】前記コンクリートパネル1は、住宅におけ
る床組の床面を形成するものであり、予め工場にて精度
の良い型枠によって、また十分な工程管理をされながら
製造されたものである。このコンクリートパネル1は、
図4にも示すように、長方形(本実施の形態では長辺が
2000mm,短辺が1000mm,厚さ60mm)に
形成され、その四隅に、二等辺三角形の底辺となる角落
し面11が設けられている。前記角落し面11は、パネ
ル四辺の交点に前記二等辺三角形の頂点があるようにし
て切欠され、それは上面12に対し垂直となるように形
成されおり、このコンクリートパネル1を四個その隅部
同士が一点に集合するように配置させたときその集合点
を中心とする角筒状の貫通穴11aを創成する。このコ
ンクリートパネル1は、上面12側に前記角落し面11
に対する水平段部13が設けられている。
【0020】前記コンクリート束2は、角錐台形状に工
場製作されたものであって、上面15の中央にインサー
ト16が埋設され、図5に示すように、そのインサート
16を中心に十字状の刻み線17が形成されている。
【0021】前記ねじ軸3は、前記束本体を介して前記
コンクリートパネル1のレベル調整と支持を行なうもの
であって、中間に六角のねじ回し工具装着部19を有
し、その下方が前記インサート16に螺合する雄ねじ部
20に形成されている。また、その上方が円柱部21に
形成され、上端には六角のねじ回し工具装着部22が形
成されている。
【0022】前記接合具支持ボルト4は、前記コンクリ
ートパネル1同士の集合点で後述する支持部材5と押え
部材6とを一体に締め付け固定すると共に、その状態で
ねじ軸3のレベル調整時の回転を許容するものであっ
て、六角頭付きボルト状に形成され、軸部24に前記ね
じ軸3における円柱部21を回転自在に挿通させる挿入
孔25が軸心を貫通して設けられている。
【0023】前記支持部材5は、前記コンクリートパネ
ル1同士の集合点に形成された貫通穴11aの下方周辺
部を支持するものであって、矩形状鋼板中央に前記接合
具支持ボルトの軸部24を挿通させる挿通穴26が開設
されている。
【0024】前記押え部材6は、前記水平段部13を係
止し前記支持部材5と協同し四枚のコンクリートパネル
1同士を一体として束本体上に固定するものであって、
図2にも示すように、前記接合具支持ボルトの軸部24
を挿通させる挿通穴27が開設されると共に、前記貫通
穴11aに挿入可能な大きさに形成されたベース部28
と、該ベース部28から上方四方に立ち上がり貫通穴1
1a内で前記段差部13に係止するように設けられた係
止部29とを有している。図中30,31は平座金であ
り、特に平座金30は滑りのよい(例えば、含油メタ
ル、真鍮、銅、硬質樹脂などによる)ものを使用でき
る。前記インサート16を備えた束本体2と、ねじ軸3
とインサート16とで形成されたレベル調整部3aと、
受け部材5と押え部材6とで形成される接合具5aとで
コンクリート束2aが設けられる。
【0025】次に図3を加えて施工方法を説明する。ま
ず、予め水糸でべた基礎上方に設けていた墨だし位置に
前記刻み線17を一致させて束本体2をそれぞれ配置す
る。この後、インサート16に雄ねじ部20を螺合して
ねじ軸3を突設させる。前記ねじ軸3に座金30と接合
具支持ボルト4をその頭部の方から挿入し、更に座金3
1と支持部材5を挿入する。この時点で支持部材の上面
レベルを指定レベルに調整しておく。
【0026】次に、コンクリートパネル1を支持部材5
上に敷き詰めていくが、この場合、支持部材5上には四
個の角落し面11が集合し角筒状の貫通穴11aが創成
される。またその上面側に水平段部13が全周に配置さ
れる。前記の様にコンクリートパネル1を敷きつめた
後、押え部材6を貫通穴11aの上方から挿入させる。
そしてナット7を軸部24に螺合し締め付けることによ
って係止部29で水平段部13を係止し固定させる。こ
の場合、一回の締め付け工程で四枚のコンクリートパネ
ル1を同時に固定することができる。また、この締め付
け後、貫通穴内に上端のねじ回し工具の装着部22が軸
部24から突出した状態となっている。
【0027】コンクリートパネル1を締め付け固定した
後、コンクリートパネル1上面のレベルを調べ、不良な
点では、コンクリートパネル1の上から貫通穴11a内
に六角のボックスレンチを挿入し、前記上端のねじ回し
工具の装着部22に装着してからねじ軸3をインサート
16に対し回転させることにより、簡単にレベル調整を
行なうことができる。また、前記レベル調整後床仕上げ
を行なうが、この様に貫通穴11aが床仕上げ材で密閉
された状態となっていても、前記ねじ軸中間に設けたね
じ回し工具の装着部19がコンクリート床より下方に配
置された状態となっているので、床下にて再調整するこ
とができる。
【0028】以上、説明してきたように、本第1実施の
形態では以下のような効果が得られる。 1.住宅一階の床組を全てコンクリートパネル1とコン
クリート束2とで形成したので剛性及び耐久性が得ら
れ、木造床組に発生し易い「撓み、変形」、「床なり、
きしみ」などを解消することができる。 2.コンクリートパネル1とコンクリート束の本体2お
よび接合具を構成する受け部材5,押え部材6、それに
支持とレベル調整を行うねじ軸3,接合具支持ボルト
4,などの各部共、予め工場生産時に形成されるので精
度が良く、また、施工時はコンクリートパネル1は水平
段部13を接合具2bの係止部29に係止してコンクリ
ート束2で支持していくだけであるから作業が簡単であ
り、また、コンクリートパネルの上面12に直ちに床仕
上げができるなどから、施工の合理化が達成できる。 3.木造における大引きが不要となり、それによって広
くなったコンクリートパネル1下面とべた基礎上面との
間に形成される床下空間を配管スペースなどとして有効
利用することができる。 4.コンクリート束本体2の上方にコンクリートパネル
1の隅部が集合することにより創成された貫通穴11a
が配置され、この貫通穴11a内で水平段部13に係止
部を係止しているから、そのコンクリートパネル1で形
成された床面を使用する上でその係止部分が邪魔になる
ことはないし、係止部分を床面上から手入れしたり点検
することもできる。 5.コンクリート束2の設置面となるべた基礎上面に不
陸などが有ってもねじ軸3でコンクリートパネル1の高
低を調整することにより、全体水平度や局部的な凹凸を
修正して精度の高い床面を簡単に構築することができ
る。 6.床下換気口が不要となり、それによって床の断熱効
果、気密性が向上する。また、布基礎の前記換気口によ
る切り欠きが不要となることから、基礎の剛性、耐久性
も向上する。 7.腐朽菌や白蟻による被害がない。 8.また、腐朽菌や白蟻に対処する薬剤散布や注入が不
要となり、居住者の人体に及ぼす有害性、産業廃棄物と
しての環境汚染などを発生させない。
【0029】次に図6に基づいて第2の実施の形態を説
明する。尚、本実施の形態において、前記第1の実施の
形態と同一の構成部分には同一の符号を付してその説明
は省略する。本実施の形態のねじ軸3は、めねじ35を
螺設したプレート36を間仕切り基礎37上のハツリ部
38に設置し、このめねじ35に前記ねじ軸3を螺合し
てコンクリートプレート1同士を布基礎上に支持した点
で実施の形態1と異なる。この場合は間仕切り基礎37
とコンクリート束との混用も可能である。
【0030】以上、本発明の実施の形態を説明してきた
が、本発明の具体的な構成は本実施の形態に限定される
ものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更
などがあっても本発明に含まれる。ねじ回し工具の装着
部19,22などの形状は任意に設定することができ
る。例えば穴、溝、平行面などを設けることができる。
【0031】コンクリートパネル1は長方形としたが、
正方形でもよく、また、その一辺の大きさや厚さなどは
任意に設定することができる。また、床用パネルはコン
クリートパネルで説明したが、木製、金属製、樹脂製、
あるいはこれらを混用したものでもよい。
【0032】床組の施工順序は任意である。
【0033】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明請求項
1,2記載の床組工法および請求項3記載の床組にあっ
ては、前記方法および構成としたため、下記のような効
果が得られる。 1.剛性及び耐久性が得られ、木造床組に発生し易い
「撓み、変形」、「床なり、きしみ」などを解消するこ
とができる。 2.各部共、予め工場生産時に形成されるので精度が良
く、また、施工時はコンクリートパネルの隅部を支持し
ていくだけであるから作業が簡単であり、このパネル敷
設の前後いずれも簡単にレベル調整ができ、また、コン
クリートパネル面に直ちに床仕上げができるなどから、
施工の合理化が達成できる。 3.木造における大引きが不要となり、それによって広
くなった床下空間を配管スペースなどとして有効利用す
ることができる。 4.床下換気口が不要となり、それによって床の断熱効
果、気密性が向上する。また、布基礎の前記換気口によ
る切り欠きが不要となることから、基礎の剛性、耐久性
も向上する。 5.腐朽菌や白蟻による被害がない。 6.また、腐朽菌や白蟻に対処する薬剤散布や注入が不
要となり、居住者の人体に及ぼす有害性、産業廃棄物と
しての環境汚染などを発生させない。
【0034】請求項4記載の床組では、前記構成とした
ため、コンクリートパネルの上から締め付け作業を簡単
に行うことができるという効果が得られる。
【0035】請求項5記載の床組では、前記構成とした
ため、束上にコンクリートパネルを支持した状態でレベ
ル調整を行うことができる。この場合、レベル調整はコ
ンクリートパネル施設後、そのコンクリートパネルの上
下いずれの方からでもできるから大変便利であるなどの
効果が得られる。
【0036】請求項6記載の床組では、前記構成とした
ため、床組施工時、コンクリート束を簡単に位置決めで
きるから、多数のコンクリート束を短時間で手間をかけ
ずに正確に配置していくことができるという効果が得ら
れる。
【0037】請求項7記載の床組では、前記構成とした
ため、金具を布基礎上面に載置してねじ軸を立設するこ
とにより、布基礎上に配置したコンクリートパネルでも
レベル調整を簡単に行うことができる。この場合、布基
礎とコンクリート束と混用することもできる。また、ス
ラブ上に金具を多数配置してこの金具だけでねじ軸を立
設して床用パネルを敷設することで、二重床を設けるこ
とができる。この場合、電算室、クリーンルーム、視聴
覚教室、オフイスルームにおいて床下を配線、配管など
に使用するフリーアクセス二重床として使用することが
できるなどの効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施の形態の床組の要部を示す分解
説明図である。
【図2】第1実施の形態の床組の押え部材を示す斜視図
である。
【図3】第1実施の形態の床組の要部の組み立て状態を
示す断面図である。
【図4】(イ)台1実施の形態のコンクリートパネルを
示す平面図である。 (ロ)同上のコンクリートパネルを示す側面図である。 (ハ)同上のコンクリートパネルを示す断面図である。
【図5】第1実施の形態のコンクリート束本体を示す斜
視図である。
【図6】第2実施の形態の床組の施工状態を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 コンクリートパネル 2 コンクリート束本体 2a コンクリート束 3 ねじ軸 3a レベル調整部 4 接合具支持ボルト 5 支持部材 5a 接合具 6 押え部材 11 角落し面 11a 貫通穴 12 コンクリートパネルの上面 13 水平段部 19 中間のねじ回し工具の装着部 20 インサート(レベル調整部) 22 上端のねじ回し工具の装着部 29 押え部材の係止部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉澤 武美 大阪市北区大淀中1丁目1番88号 積水 ハウス株式会社内 (72)発明者 原 好一 大阪市北区大淀中1丁目1番88号 積水 ハウス株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 5/02 E04F 15/00 E04F 15/00 101

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工場生産された床用パネルの二辺で挟ま
    れた隅部を同じく工場生産されたコンクリート束で支持
    しながら前記床用パネルを敷き詰めて床を構築する床組
    工法であって、 前記床用パネルは予めその隅部に、該床用パネル同士を
    その隅部同士が一点に集合するように配置させたときそ
    の集合点を中心とする所定大きさの貫通穴を創成する角
    落し面を有すると共に前記貫通穴周壁に段部を形成する
    水平段部が設けられ、かつ前記コンクリート束は上端部
    材で前記床用パネルの貫通穴下側周辺部を支持し、かつ
    前記水平段部を前記貫通穴内で係脱自在に係止すること
    により床を構築することを特徴とする床組工法。
  2. 【請求項2】 前記床用パネルがコンクリートパネルで
    あることを特徴とする請求項1記載の床組工法。
  3. 【請求項3】 予め工場生産されたコンクリートパネル
    が多数敷き詰められ同じく工場生産された接合具付きの
    コンクリート束が前記コンクリートパネルの集合した隅
    部同士を下方から支持して固定することにより形成され
    た床組であって、 前記コンクリートパネルは、該コンクリートパネル同士
    の隅部集合点に該集合点を中心とする所定大きさの貫通
    穴を創成する角落し面が設けられると共に該角落し面に
    水平段部が設けられ、 前記コンクリート束は上面にインサートが垂直に埋設さ
    れた束本体と、前記インサートに螺合したねじ軸および
    そのねじ軸によって支持された接合具とで形成され、該
    接合具は前記コンクリートパネル同士の下面側であって
    貫通穴周辺を支持する支持部材と、該支持部材と共に座
    部が前記ねじ軸に締め付け固定されることにより係止部
    が前記水平段部へ係止する押え部材とを有していること
    を特徴とする床組。
  4. 【請求項4】 前記押え部材が前記貫通穴の上端側から
    挿入可能に形成されていることを特徴とする請求項3記
    載の床組。
  5. 【請求項5】 前記ねじ軸は中間と上端にねじ回し工具
    の装着部が設けられて該中間ねじ回し工具装着部下方が
    前記インサートに螺合する雄ねじ部に形成されると共
    に、軸心方向に貫通穴を有しボルト頭部を前記中間ねじ
    回し工具装着部に回動自在に係止するように軸部を上向
    きにして挿入された接合具支持ボルトを有し、かつ前記
    上端ねじ回し工具装着部は前記接合具支持ボルトの軸部
    より突出して設けられていることを特徴とする請求項3
    または請求項4記載の床組。
  6. 【請求項6】 前記コンクリート束本体の上面には前記
    インサートを中心位置に配置した十字状の刻み線が設け
    られていることを特徴とする請求項3ないし請求項5の
    うちいずれかの項に記載の床組。
  7. 【請求項7】 前記上面にインサートが垂直に埋設され
    たコンクリート束本体に代え、前記ねじ軸下方を螺合さ
    せるめねじ部を有するプレート状金具が布基礎の上面に
    設けた凹部を塞ぐように載置することにより設けられた
    プレート状金具付きの布基礎部分を束本体としたことを
    特徴とする請求項3ないし請求項6のうちいずれかの項
    に記載の床組。
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