JP3489779B2 - コンクリ−トパネルの接合具 - Google Patents

コンクリ−トパネルの接合具

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JP3489779B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレキャストコン
クリートパネルを接続固定して床面や壁面、その他間仕
切りなどを構築する際に使用する接合具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鉄鋼系住宅などの建築物を構成す
る面材、例えば外壁材、床材、間仕切り材、もしくはパ
ネルなどの乾式工法による構造躯体への取付は、その各
構成材の種類によりそれぞれ接合具、接合方法、施工方
法も各部位でそれぞれ異なったものとなっている。つま
り、上記のような方法では、それぞれ床用,壁用,屋根
用など専用の構成材料、部材、部品があってその種類も
多く、また、その接合方法、作業方法、及びそれに関連
する職種などが格別の連係もなく独立しており、また、
それらはいずれもまちまちで複雑なものとなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の専用の構成材料、部材、部品によって、しか
もその接合方法,作業方法及びその職種が独立した状況
で鉄鋼系住宅などの建築物を構築する方法では、以下に
掲げるような問題がある。 1.施工はそれぞれ独自の手順が多くあり煩雑である
し、複雑でもある。 2.作業者の技術力で差の出る仕事が多くあり、このた
め作業時間、性能、品質にばらつきがある。 3.多岐にわたる専門職種が必要となり、非効率的であ
る。 4.部材や製品はそれぞれ異なった製造ラインで製造さ
れ、そのための設備や人手が余分に必要となるし、施工
の煩雑さ,複雑さ、余分な作業時間、作業区分毎に専門
職種が変わることによる非効率などのコストアップ要素
がある。 5.床、壁、屋根構造のそれぞれに専用の構成材料、組
み立て,作業方法を加味した設計が必要であり、接合部
設計能率の悪さがある。
【0004】本発明は、従来の上記のような問題点を解
決するためになされたものであって、その目的とすると
ころは、床、壁を構成する面材の材種を統一した上で、
床面材同士の接合、壁面材同士の接合を簡素化でき、各
接合部の接合部品を共通化できると共に量産可能にで
き、かつ接合部の精度や確実性が得られ乾式工法に最適
な接合具を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の手段として本発明請求項1記載のコンクリートパネル
の接合具では、予め矩形状のコンクリートパネルが工場
生産され、このコンクリートパネルは碁盤目状に配置し
たとき二辺の交点同士を中心として貫通穴を創成するよ
うに角落し面が設けられると共にその角落し面から突出
する係止片が設けられており、その貫通穴内で前記係止
片を係止して前記碁盤目状配置を固定化することによ
り、広いコンクリート面を形成するようにしたコンクリ
ートパネルの接合具であって、前記貫通穴に嵌合し各角
落し面に対応する壁部を有し、該壁部には上端に開口す
る係止溝が前記係止片に符合する位置に設けられ、かつ
前記壁部同士を立設させる底部を有し、該底部には他部
材へのセット用穴が開設されていることを特徴とする。
【0006】請求項2記載のコンクリートパネルの接合
具では、請求項1記載のコンクリートパネルの接合具に
おいて、前記壁部を軸心方向に延長する第二壁部を有
し、該第二壁部が角落し面に突出する係止片を係止する
係止溝または穴を有すると共に、該係止溝または穴を前
記係止溝延長位置に配置するように壁部上端に固定され
る接合部材を備えたことを特徴とする。
【0007】請求項3記載のコンクリートパネルの接合
具では、請求項1記載のコンクリートパネルの接合具に
おいて、前記貫通穴の二分の一を創成した一対の角落し
面に対応すると共に前記壁部を軸心方向に延長する第二
壁部を有し、該第二壁部が両角落し面に突出する係止片
を係止する係止溝または穴を有すると共に、該係止溝ま
たは穴を前記二カ所の係止溝延長位置に配置するように
壁部上端に固定される接合部材を備えたことを特徴とす
る。
【0008】請求項4記載のコンクリートパネルの接合
具では、請求項1ないし請求項3のうちいずれかの項に
記載のコンクリートパネルの接合具において、前記係止
片が角落し面内に設けた雌ねじ部に螺合されたボルトで
あることを特徴とする。
【0009】請求項5記載のコンクリートパネルの接合
具では、請求項1記載のコンクリートパネルの接合具に
おいて、前記貫通穴上端を覆う蓋を有することを特徴と
する。
【0010】
【作用】請求項1記載のコンクリートパネルの接合具
(以下、接合具という)では、例えば、正方形状に工場
生産されたプレキャストコンクリートパネル(以下、コ
ンクリートパネルという)を碁盤目状に合わせて行く
と、経線と緯線との交点部分に、四個の角落し面による
貫通穴が形成される。この貫通穴内には、それぞれのコ
ンクリートパネルの角落し面に突設された係止片が集中
的に配置されることになる。従って、まず、接合具を、
その底部に有するセット用穴にボルトなどを挿通して床
下地盤上に配置される束の上端、あるいは鉄骨系胴縁の
所定間隔位置に固定しておく。そして、コンクリートパ
ネルの角落し面を前記接合具の壁部上端に沿わせ、係止
片が係止溝上端開口部に位置するようにしてから係止溝
底部側に摺動させることにより、係止溝に係止片を係止
させるから、接合具はコンクリートパネルの一カ所の角
を床下地盤上に、あるいは鉄骨系胴縁の所定位置に固定
させることができる。接合具は前記のようにしてその回
りにコンクリートパネルを固定して行くから、コンクリ
ートパネル面を碁盤目状にして拡張して床面あるいは壁
面を構築していくことができる。
【0011】請求項2記載の接合具では、接合具の係止
溝に対し接合部材の係止溝または穴は位置ずれした位置
に配置されるから、接合部材により第二壁部を設けた側
は、この接合部材にコンクリートパネルを固定するよう
にすると、接合具で固定したコンクリートパネルに対
し、接合部材の第二壁部に固定したコンクリートパネル
は段付き状態に配置される。
【0012】請求項3記載の接合具では、接合具側で貫
通穴の二分の一を創成するように二枚のコンクリートパ
ネルを配置させ、接合部材側で残りの二分の一を創成す
るように二枚のコンクリートパネルを配置させる。それ
ぞれ二枚のコンクリートパネル同士は一列に並ぶから、
特に床面形成の場合、和室、洋室の間仕切り位置に配置
させることにより、和室の床面と洋室の床面同士に段差
を簡単に設けることができる。
【0013】請求項4記載の接合具では、係止片をボル
トで構成することにより、接合構造が簡単なものとな
り、設計作業を軽減化し、接合施工の統一化が図れると
共に、施工の効率化と精度の均一化が図れ、接合具の量
産にも適したものとなる。
【0014】請求項5記載の接合具では、特に床面構築
の場合、コンクリートパネルを敷設し蓋にて貫通穴上端
を覆うことにより、凹みのない安全な床面を手間を取る
ことなく形成することができる。この上にじゅうたんな
どで床仕上げを行なう場合でも同様である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。まず、コンクリートパネル
で床組Aを構築する場合を説明する。図1は本発明第1
の実施の形態の住宅一階における床組みの一部を示す斜
視図、図2は同上の床組みに使用するコンクリートパネ
ルを示す平面図、図3は同上のコンクリートパネルを示
す正面図、図4は図2のA−A線による断面図、図5は
同上の接合具を設けたコンクリート束を示す断面図であ
る。
【0016】まず、本実施例で使用するコンクリートパ
ネル1から説明する。このコンクリートパネル1は、特
に鉄骨系住宅の床、壁、間仕切りの構築など多目的使用
が可能なように設けられたものであって、予め工場にて
精度の良い型枠によって、また十分な工程管理をされな
がら製造されたものである。このコンクリートパネル1
は正方形(本実施の形態では一辺が1000mm,厚さ
60mm)に形成され、その四隅に、1/4円周を有す
る凹状の角落し面11が設けられている。
【0017】前記角落し面11は、四隅を結ぶ直線上に
円弧の中心点があって上面12に対し垂直となるように
形成されおり、このコンクリートパネル1を四個、その
隅部同士が一点に集合するように配置させたときその集
合点を中心とする所定大きさの貫通穴11aを創成す
る。このコンクリートパネル1は、上面12側にのみ前
記角落し面11と同心円状となる座ぐり部13が設けら
れている。また、前記四隅を結ぶ直線が通過する位置に
雌ねじ部14を開口するインサート15が設けられ、上
面12の中心位置に玉掛用のインサート16が設けられ
ている。尚、図中17は前記角落し面11側のインサー
ト15同士を連結する鉄筋、18は引っ張り側に設けた
メッシュ状の配筋である。また、19は係止片としての
ボルトであって、前記雌ねじ部14に螺合して角落し面
11から突出状態となるものである。
【0018】次に、接合具3を設けたコンクリート束2
を説明する。前記コンクリート束2は、前記コンクリー
トパネル1の隅部同士を支持するように配置されるもの
であって、コンクリート束本体2aと接合具3とで形成
され、前記コンクリート束本体2aは円錐台形状を成
し、上端側にはインサート20が埋設されている。
【0019】また、前記コンクリート束本体2aには、
後述する接合具3を取り付ける支持軸24を有し、この
支持軸24はインサート20と共に前記接合具3のレベ
ル調整部26を兼用している。この支持軸24は、詳細
に説明すると、前記インサート20のねじ穴20aに螺
合したねじ軸部24aが軸下部に設けられ、荷重受け用
突出部としてのストッパ25が軸中間部に一体に設けら
れ、軸上端部にねじ回し工具の係止部26aが、またス
トッパ25の側面にねじ回し工具の係止部26bが設け
られ、前記ねじ軸部24aのねじ込み量で支持軸24の
高さ調整を行なうように設けられている。尚、前記ねじ
回し工具の係止部26a,26bは、軸上端部がボック
ススパナ用に、またストッパ25の側面がスパナ用(二
面幅を有する)に形成されている(軸上端部はプラスあ
るいはマイナスねじ回し用、またはスパナ用に形成され
ていてもよい)。
【0020】前記接合具3は、鋼板により、前記角落し
面11の半径と略同一半径を有して上端を開口した円形
のカップ状に形成され、その壁部を構成する周壁21
に、この周壁21の円周を四等分する位置に、それぞれ
周壁21の上端を開口するように係止溝22が設けられ
ている。そして、前記接合具3の周壁21と一体に設け
られた底部23は、その中心部にセット用穴23aを有
しており、このセット用穴23aを前記支持軸24の上
端から挿入することにより、接合具3はストッパ25に
載置した状態に配置される。29は嵌め合い部の軸部で
あり、この軸部29に対し前記セット用穴23aはある
程度の水平方向位置が調整可能なように、通常のボルト
組み立て用の穴径よりも大きな穴径に設定されている。
また29aはその上部に設けた雄ねじ部、29bは最終
的に固定されるナットである。尚、図中27は前記座ぐ
り部13の半径と略同一半径を有する蓋、28はべた基
礎上面である。
【0021】次に図6を加えて施工方法を説明する。ま
ず、予め設けていたべた基礎上面の墨だし位置にコンク
リート束2をそれぞれ配置し、各レベル調整部26で接
合具3全体のレベルを調整する。この場合、ボックスレ
ンチを接合具3の上方から支持軸24上端の係止部26
aに挿入して、あるいは水平方向から接合具3下方の係
止部26bにレンチを挿入してねじ軸部24aをねじ戻
す方向に回転させて接合具3を上昇させ、あるいはねじ
軸部24aをねじ込む方向に回転させて接合具3を下降
させることにより、接合具3の高さを一定レベルに調整
していく。また、係止溝22の方向を矩形状ライン(コ
ンクリートパネル1の敷設方向に対し45度の方向)に
一致させる。
【0022】次に、コンクリートパネル1を敷き詰めて
いくが、この場合、係止部として予め四隅のインサート
15に所定長さのボルト19を螺合し適宜の長さで突出
させておく。上面12のインサート16にアイボルト
(図示せず)をねじ込み、このアイボルトに吊り上げ搬
送機のフックをかけコンクリート束2上に搬入するとよ
い。この場合、四方を四個のコンクリート束上に一致さ
せるようにして巻き降ろし、ボルト19を周壁21の上
端開口位置から係止溝22に挿入させる。この、一個の
コンクリート束2に対しコンクリートパネル1を一個係
止していく段階で接合具3の周壁21が1/4ずつ占め
られ、コンクリートパネル1を四個係止した段階で接合
具3回りが全て閉じられた状態となり、接合具3内に四
個のボルト頭部が突出した状態となる。また、前記角落
し面11の上端に設けた座ぐり部13が、前記接合具3
の上端回りに同心円状の座ぐり部13aを形成する。
【0023】そして、隣接するコンクリートパネル同士
に隙間がでないようにして一端側から敷き詰め、またボ
ルト19を締め付けていく。また、この時、コンクリー
トパネル1同士が山型あるいは谷型に傾斜するような場
合はレベル調整部26で調整する。全てのコンクリート
パネル1を敷き詰め、再度全体のレベルを調整した後、
前記座ぐり部13aに蓋27を被せることによって、隙
間のない平坦な床面を有する床組を構築することができ
る。
【0024】次に第2の実施の形態を説明する。図7
(イ),(ロ)は本実施の形態の接合具4を使用した組
み立て状態を示す説明図である。尚、本実施の形態にお
いて、前記第1の実施の形態と同一の構成部分には同一
の符号を付してその説明は省略する。本実施の形態の接
合具4は、前記第1の実施の形態で説明した円形状の接
合具3と略同一の形状とした第一の接合部材4bに,床
面に段差を設ける第二の接合部材4aを組み合わせたこ
とに特徴がある。前記第二の接合部材4aは、第一の接
合部材4bを円弧の中心から縦方向に二分割した一方の
形状を有しており、係止溝22は二カ所両端から45度
の位置に配置されている。周壁30は円弧部とその両端
を結ぶ平面状の周壁を介して連続している。また、底部
中央にはセット用穴31が開設されている。
【0025】前記第二の接合部材4aは、第一の接合部
材4bの周壁21の半円周上に載置した状態に取付けら
れる。この第一の接合部材4bは、その底部32であっ
て、前記周壁21に載置した第二の接合部材4aのセッ
ト用穴31に対向する位置に雌ねじ部33が設けられて
いるので、前記第二の接合部材4aは、ボルト34をセ
ット用穴31に挿通し雌ねじ部33に螺合させることに
より強硬に固定されている。
【0026】本実施の形態では、図7(イ)に示すよう
に、上段の第二の接合部材4aの円弧側周壁と,下段の
第一の接合部材4bにおける第二の接合部材4aの反取
付け側の周壁部分にコンクリートパネル1を取付けるこ
とによって床面に隙間のない段差を簡単に設けることが
できる。また、第一の接合部材4bと第二の接合部材4
aとはボルト34で連結されているから、そのボルト3
4を取り外すことによって第一の接合部材4bと第二の
接合部材4aとを分離し、第一の接合部材4bのみを使
用することによって段差のない床面を構築することもで
きる。
【0027】次に、図6、図8、図9に基づいて、前記
第1の実施の形態で説明した接合具3と第2の実施の形
態で説明した半割り状の第二の接合部材4a、およびコ
ンクリートパネル1を使用して外壁Bを構築する場合を
説明する。図中28aは予め設けた布基礎である。布基
礎28aの通りには,H型鋼による胴縁40が前記コン
クリートパネル1の一辺側両側における集合点同士の間
隔と同じ大きさの縦方向ピッチで配置される。また、布
基礎28a、胴縁40の上面には前記接合具3の直径よ
りやや長いファスナー(ねこ:アングル材またはプレー
ト材)41が前記同様にコンクリートパネル1における
両集合点同士の間隔と同じ大きさの横方向ピッチで配置
される。前記ファスナー41には長穴(図示せず)が穿
設されており、布基礎28a上のファスナー41では、
この長穴を使用して前記第2の実施の形態で使用した第
二の接合部材4aのみをボルト24bにて固定する。こ
の場合、係止溝22が集合点を通る水平線に対してそれ
ぞれ45度に配置されるように設定する。また、前記胴
縁40のファスナー41には、円筒型の接合具3をボル
ト24bで固定する(尚、接合具3の代わりに前記第一
の接合部材4aを使用することもできる)。
【0028】前記のように接合具3と第二の接合部材4
aを取付け後、まず、布基礎28a側から始め、その布
基礎28a上の第二の接合部材4a同士とその上部の接
合具3同士で囲まれる空間部分にコンクリートパネル1
を垂直にして挿入し、その四隅を前記のようにボルト1
9にて締め付け固定する。前記布基礎28a側の建て込
みが終了後、その上段の建て込みを行ない、このように
して布基礎28a側の壁面を構築していくことができ
る。尚、壁面の通りに出入りが生じる場合は、ファスナ
ー41と接合具3あるいは第二の接合部材4a間にライ
ナーを挿入してもよい。
【0029】以上説明してきたように、第1,第2の実
施の形態の接合具3,4(4a,4b)では、四隅に円
弧状の角落し面11と係止片としてのボルト19を設け
たコンクリートパネル1に対し、その角落し面11のボ
ルト19を係止溝22に係止させて締め付けするだけで
固定でき、そのようにしてコンクリートパネル1を簡単
な手順で碁盤目状に延設し、精度のよい床面や外壁を構
築していくことができる。また、接合具4では簡単な手
順で段差のある床面を精度よく構築していくことができ
る。このため、設計に関しては床、壁、間仕切りなどの
平面構造部分として、接合具や接合部材でコンクリート
パネル1を集合体とすることによって単純に共通化さ
せ、設計手順を簡略化せることができる。また、施工に
関しては床、壁、間仕切りなどの平面構造部分を、共通
化されたコンクリートパネル1を延設していくという簡
単な手順と作業だけで実行できるから、常に一定した精
度が得られると共に作業を合理化することができる。ま
た、接合具3,4は、コンクリートパネル1の四隅を集
合させながらその集合点のみを均等に固定していくの
で、構造的に安定性や耐久性も向上するし、固定部分の
単純化された形状や簡単な固定方法などによりコスト的
にも有利であるなどの効果が得られる。
【0030】次に図10に基づいて第3の実施の形態を
説明する。尚、本実施の形態において、前記第1,第2
の実施の形態と同一の構成部分には同一の符号を付して
その説明は省略する。本実施の形態では接合具5を矩形
状(正方形)に形成し、角落し面35を直線状に、かつ
二辺に対し同一角度で形成したコンクリートパネル1に
対応することに特徴がある。従って、前記角落し面35
による貫通穴は矩形状となり、その貫通穴を覆う蓋も矩
形状となる。
【0031】以上、本発明の実施の形態を説明してきた
が、本発明の具体的な構成は本実施の形態に限定される
ものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更
などがあっても本発明に含まれる。
【0032】図11は鋳鉄あるいは鋳鋼、アルミ鋳物な
どで形成した接合具6aを示している。この場合は周壁
21におけるボルトの締め付け座44を一体に設けるこ
とができるので、経済的である。尚、図11〜図18に
おいて、実施の形態1〜3と同一構成部分には同一の符
号を付して、その説明は省略する。
【0033】図12(イ),(ロ),(ハ)はコンクリ
ートパネルを段差を設けて敷設する場合の接合具6bお
よび接合部材6cを前記同様に鋳鉄あるいは鋳鋼、アル
ミ鋳物などで形成した場合を示している。
【0034】図13は前記接合具6bを円筒状に形成し
たのに対し、角落し面に対応する壁部45を必要部分だ
け四方に立設した接合具6dを示している。この場合は
取付に不要な部分を省くことで重量の軽減化および材料
の節約を達成している。
【0035】図14(イ),(ロ)は前記接合部材6c
を二個合体させて円筒状の接合具6eを形成した場合を
示している。この場合は一つの形状で段差用まで形成で
きる利点がある。
【0036】図15(イ),(ロ),(ハ)は一つの角
落し面に対応した接合部材6f,6gとその使用状態を
示している。この場合は接合部材4aより更に軽量化す
ると共に段差部の終了位置などで単独使用も可能となっ
ている。22aはコンクリートパネル1との取り合い用
ボルト穴であるが、上段用(6f)と接合具側用(6
g)とあり、使用場所によって使い分けてもよい。21
aは周壁21に係止させる段差部である。
【0037】図16は角落し面を直線状としたコンクリ
ートパネルに対応し前記接合具6dと同様に必要部分の
みに壁部46を立設した場合の接合具6hを示してい
る。この場合も前記と同様のメリットがある。
【0038】以上は形状の変形例を示してきたが、これ
以外に、例えば床組や外壁構築などの施工順序は任意に
行なうことができる。
【0039】接合具の材質は任意に設定することがで
き、強化プラスチックなどでもよいし、あるいは鋼板や
前記鋳物などと混用したものでもよい。
【0040】支持軸24は頭部無しのねじ軸でもよい。
この場合は二重ナットでストッパ25を形成し、まず両
方のナットを回すことでレベル調整した後、その下のナ
ットを締め込んでロックナットとして使用するようにし
てもよい。または通常のボルトを使用することもでき
る。
【0041】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明請求項
1ないし請求項3に記載のコンクリートパネルの接合具
にあっては、前記構成としたため、設計に関しては床、
外壁、間仕切りなどの平面構造部分として、接合具や接
合部材でコンクリートパネルを集合体とすることによっ
て単純に共通化させ、設計手順を簡略化せることができ
る。また、施工に関しては床、外壁、間仕切りなどの平
面構造部分を、共通化されたコンクリートパネルを延設
していくという簡単な手順と作業だけで実行できるか
ら、常に一定した精度が得られると共に作業を合理化す
ることができる。また、接合具はコンクリートパネルの
四隅を集合させながらその集合点のみを均等に固定して
いくので、構造的に安定性や耐久性も向上するし、固定
部分の単純化された形状や簡単な固定方法などによりコ
スト的にも有利であるなどの効果が得られる。
【0042】請求項4記載のコンクリートパネルの接合
具では、前記構成としたため、四隅の角落し面を壁部に
ボルト締めさせるだけで固定でき、そのようにしてコン
クリートパネルを碁盤目状に簡単に延設していくことが
できるから、前記請求項1〜3による効果を更に確実に
できるという効果が得られる。
【0043】請求項5記載のコンクリートパネルの接合
具では、前記構成としたため、パネル集合点の貫通穴を
その上面に形成された座ぐり部を介して蓋体で覆うこと
になるから、簡単な構造で全面平坦な面が得られ安全で
あるし、意匠的にも斬新なものとなるなどの効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施の形態の住宅一階における床組
みの一部を示す斜視図である。
【図2】第1実施の形態の床組に使用するコンクリート
パネルの接合具を示す平面図である。
【図3】第1実施の形態のコンクリートパネルの接合具
を示す正面図である。
【図4】図2のA−A線における断面図である。
【図5】第1実施の形態のコンクリート束を示す断面図
である。
【図6】第1実施の形態の床組と外壁の施工状態を示す
斜視図である。
【図7】第2実施の形態の壁の施工状態を示す斜視図で
ある。
【図8】第2実施の形態の外壁の施工状態を示す斜視図
である。
【図9】第2実施の形態の外壁の施工状態を示す斜視図
である。
【図10】第3実施の形態の床組の施工状態を示す斜視
図である。
【図11】他の実施の形態の接合具6aを示す断面図で
ある。
【図12】(イ),(ロ)は他の実施の形態の接合具6
b,6cを示す平面図、(ハ)は接合具6bと接合部材
6cの使用状態を示す断面図である。
【図13】他の実施の形態の接合具6dを示す平面図で
ある。
【図14】(イ)は他の実施の形態の接合具6eを示す
横断面図、(ロ)は縦断面図である。
【図15】(イ),(ロ)は他の実施の形態の接合具6
f,6gを示す斜視図、(ハ)は同使用状態を示す断面
図である。
【図16】他の実施の形態の接合具6hを示す斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 コンクリートパネル 2 コンクリート束 3〜5 接合具 4a 第二の接合部材 4b 第一の接合部材 6a〜6h 接合具 11,35 コンクリートパネルの角落し面 19 ボルト(係止片) 21,30 接合具の周壁 22 接合具の係止溝 23 接合具の底部 27 蓋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−35316(JP,A) 特開 平7−259192(JP,A) 特開 平2−91351(JP,A) 特開 平6−108625(JP,A) 特開 平6−158827(JP,A) 実開 平4−100750(JP,U) 実開 平5−3464(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04F 15/00 - 15/024

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め矩形状のコンクリートパネルが工場
    生産され、このコンクリートパネルは碁盤目状に配置し
    たとき二辺の交点同士を中心として貫通穴を創成するよ
    うに角落し面が設けられると共にその角落し面から突出
    する係止片が設けられており、その貫通穴内で前記係止
    片を係止して前記碁盤目状配置を固定化することによ
    り、広いコンクリート面を形成するようにしたコンクリ
    ートパネルの接合具であって、 前記貫通穴に嵌合し各角落し面に対応する壁部を有し、
    該壁部には上端に開口する係止溝が前記係止片に符合す
    る位置に設けられ、かつ前記壁部同士を立設させる底部
    を有し、該底部には他部材へのセット用穴が開設されて
    いることを特徴とするコンクリートパネルの接合具。
  2. 【請求項2】 前記壁部を軸心方向に延長する第二壁部
    を有し、該第二壁部が角落し面に突出する係止片を係止
    する係止溝または穴を有すると共に、該係止溝または穴
    を前記係止溝延長位置に配置するように壁部上端に固定
    される接合部材を備えたことを特徴とする請求項1記載
    のコンクリートパネルの接合具。
  3. 【請求項3】 前記貫通穴の二分の一を創成した一対の
    角落し面に対応すると共に前記壁部を軸心方向に延長す
    る第二壁部を有し、該第二壁部が両角落し面に突出する
    係止片を係止する係止溝または穴を有すると共に、該係
    止溝または穴を前記二カ所の係止溝延長位置に配置する
    ように壁部上端に固定される接合部材を備えたことを特
    徴とする請求項1記載のコンクリートパネルの接合具。
  4. 【請求項4】 前記係止片が角落し面内に設けた雌ねじ
    部に螺合されたボルトであることを特徴とする請求項1
    ないし請求項3のうちいずれかの項に記載のコンクリー
    トパネルの接合具。
  5. 【請求項5】 前記貫通穴上端を覆う蓋を有することを
    特徴とする請求項1記載のコンクリートパネルの接合
    具。
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