JPH118102A - 発熱体及びヘアーセット器 - Google Patents

発熱体及びヘアーセット器

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JPH118102A
JPH118102A JP9201138A JP20113897A JPH118102A JP H118102 A JPH118102 A JP H118102A JP 9201138 A JP9201138 A JP 9201138A JP 20113897 A JP20113897 A JP 20113897A JP H118102 A JPH118102 A JP H118102A
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JP
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heating element
current
heat
heating
carrying
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Withdrawn
Application number
JP9201138A
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Inventor
Hiroshi Ikebe
博 池辺
Takashi Kishimoto
隆 岸本
Hiroshi Suda
洋 須田
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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Publication of JPH118102A publication Critical patent/JPH118102A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B3/00Ohmic-resistance heating
    • H05B3/20Heating elements having extended surface area substantially in a two-dimensional plane, e.g. plate-heater
    • H05B3/22Heating elements having extended surface area substantially in a two-dimensional plane, e.g. plate-heater non-flexible
    • H05B3/26Heating elements having extended surface area substantially in a two-dimensional plane, e.g. plate-heater non-flexible heating conductor mounted on insulating base
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B2203/00Aspects relating to Ohmic resistive heating covered by group H05B3/00
    • H05B2203/011Heaters using laterally extending conductive material as connecting means

Landscapes

  • Surface Heating Bodies (AREA)
  • Resistance Heating (AREA)
  • Thermistors And Varistors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度制御を確実に行うことができる発熱体を
提供する。 【解決手段】 導電性を有する粉末状の導電性物質を含
有し正温度係数特性を有する樹脂材料で形成される発熱
部1と、発熱部1に通電する少なくとも一対の通電部
2、3とを具備して形成される発熱体に関する。一対の
通電部2、3の最短距離間における発熱部1の抵抗値R
2を発熱部1の通電方向と垂直な発熱部1の断面積S2
で割算した値が、通電部2、3の通電方向における両端
部間の抵抗値R1を通電部2、3の通電方向と垂直な通
電部2、3の断面積S1で割算した値より大きくする。
常に発熱部1の方を通電部2、3よりも大きく発熱させ
て高い温度にすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通電することによ
り所定の温度を保つように発熱する自己温度制御機能を
有する発熱体に関するものであり、また、この自己温度
制御機能を有する発熱体を用いたヘアカーラーやヘアー
ブラシなどのヘアーセット器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、自己温度制御機能を有する発
熱体として種々のものが提案されている。図73に前記
のような発熱体Aの一例として、特開平8−22235
5号公報に記載の面状発熱体を示す(一部を空白で図示
省略してある)。この面状発熱体は、耐熱性及び可撓性
を有する絶縁基板20に一対の金属箔の通電部(電極
層)2、3を互いに対向距離を置いて配置し、通電部
2、3の絶縁基板20と反対側に正温度係数特性を有す
る樹脂材料で発熱部(正温度特性抵抗体層)1を通電部
2、3と接合して形成した構成になっている。
【0003】また、図74に前記のような発熱体Aの他
例として、特開平8−106971号公報に記載の面状
発熱体を示す(一部を図示省略してある)。この面状発
熱体は、熱可塑性樹脂及び導電性粒子を有する発熱組成
物を面状に成形して形成された発熱部(発熱抵抗シー
ト)1に、前記と同様の発熱組成物と電極線群21とで
形成される通電部(被覆線材)2、3を互いに所定の間
隔を介して配置して形成した構成になっている。
【0004】前記のような発熱体Aの発熱部1は自己温
度制御機能を有する樹脂材料で形成されている。この樹
脂材料は図75(a)(b)に示すように、平均粒径が
10〜200nm程度の鉄、アルミニウム、銅、カーボ
ン等の導電性を有する粉末状の導電性物質22を結晶性
プラスチック等の合成樹脂23に含有させて調製される
ものである。そして前記発熱体Aにおいて、一対の通電
部2、3から発熱部1に通電すると、図75(a)のよ
うに合成樹脂23内における導電性物質22の結合状態
が密のために発熱部1の抵抗値が小さく電流が大きく流
れて発熱部1の発熱量が大きくなり発熱する。このよう
に発熱部1が発熱すると、合成樹脂23が熱のために膨
張して図75(b)のように合成樹脂23内における導
電性物質の結合状態が部分的に切れて粗となるために、
発熱部1の抵抗値が大きくなって電流が流れにくくな
り、発熱部1の発熱量が小さくなり発熱が抑制される。
このように発熱部1の発熱が抑制されると合成樹脂23
が収縮して図75(a)のように合成樹脂23内におけ
る導電性物質22の結合状態が密になり再度発熱する。
【0005】つまり、図76のグラフ及び表1に示すよ
うに、この発熱体Aは、発熱部1の温度が高くなるとそ
の抵抗値R(図76の曲線イ)が増加して電流の流量が
低下して発熱量W(図76の曲線ロ)が小さくなり、発
熱部1の温度が低くなるとその抵抗値Rが減少して電流
の流量が増加して発熱量Wが大きくなる、といった現象
を繰り返すメカニズムにて自己温度制御されるのであ
る。
【0006】
【表1】
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし前記従来例の発
熱体A(特に特開平8−222355号公報に記載のも
の)では、発熱部1及び通電部2、3に流れる電流によ
っては、発熱部1よりも金属箔の通電部2、3の方がよ
り大きく発熱してしまって通電部2、3の温度が発熱部
1の温度よりも高くなることがあり、発熱部1での温度
制御ができなくなる恐れがあった。また、発熱部1及び
通電部2、3が硬い材料で形成されている場合では、ケ
ース等に組み込んで使用する際に、複雑な形状に変形さ
せて使用することができないという制約を受け、色々な
形状に対応させて使用することができないという問題が
あった。
【0008】さらに、温度制御したい範囲での発熱部1
の抵抗値の変化率が低い場合には(少しでも正の傾きを
持っていれば正温度特性といえるが)、希望する温度に
制御することができないという問題があった。また、通
電部2、3の距離や位置の関係によっては、全体を均一
に発熱させることができないという問題があった。ま
た、通電部2、3の周端部(縁部)の形状によっては電
界集中を起こして電流が集中することがあり、通電部
2、3が異常発熱を起こして通電部2、3が発熱部1よ
り発熱し、通電部2、3の温度が発熱部1の温度よりも
高くなって発熱部1での温度制御ができなくなると同時
に全体を均一に発熱させることができないという問題が
あった。
【0009】さらに、発熱部1は上述のように合成樹脂
23の熱膨張を利用したものであるが、通電部2、3が
強度を持った剛体の場合には、合成樹脂23の熱膨張を
制約してしまい、正温度特性が出にくく、温度制御が制
約されてしまうという問題があった。また、発熱部1と
通電部2、3の熱膨張率が違うために、長期間の使用を
繰り返していると、発熱部1と通電部2、3の界面で部
分的に剥離が発生し、均一な発熱部1への通電ができな
くなって均一に発熱させることができないという問題が
あり、最悪の場合には、発熱部1と通電部2、3の接続
が切断されてしまって通電することができなくなって発
熱することができないという問題があった。
【0010】また、一対の通電部2、3の相対位置が決
まりにくく、一対の通電部2、3間の距離がバラツクた
めに発熱状態にバラツキが生じ、全体を均一に発熱させ
ることができないという問題があった。また、全体を均
一に発熱させるためには、一対の通電部2、3間の距離
を短くして発熱部1全体に配置すれば良いが、通電部
2、3間の距離を短くしていくと、通電部2、3間の空
間部分で放電が起こり、その部分で発熱部1が炭化して
短絡して使用することができなくなる恐れがあった。さ
らに、通電部2、3は矩形状の本体部2a、3aに多数
本の矩形状の突出部2b、3bを設けて形成されるもの
であるが、突出部2b、3bはその基部(根元)から先
部まで一定の幅寸法を有する形状であるので、放熱のた
めに特に突出部2b、3bの基部の温度が上がらず、全
体を均一な温度分布にすることができないという問題が
あった。
【0011】さらに、前記従来例の発熱体A(特に特開
平8−106971号公報に記載のもの)は、発熱部1
が正温度係数特性を有しているので、発熱部1のある部
分の温度にその抵抗値が決められるということで通電部
2、3間の発熱部1が部分的に違う抵抗値を有している
ということである。その際には通電部2、3間に流れる
電流値はその間の一番抵抗値の高い所に決められるの
で、抵抗値の高い所は発熱し、抵抗値の低い所はあまり
発熱しなくなるが、発熱している状態においては放熱の
影響で外周部が冷却されているので、発熱部1の通電部
2、3間の中央部は発熱し、端部はあまり発熱せず、全
体を均一に発熱させることができないという問題があっ
た。また、発熱部1は上述のように合成樹脂23の熱膨
張を利用したものであって、特に合成樹脂23(熱可塑
性樹脂)の融点より約20℃低い所からの熱膨張が大き
く抵抗値も急激に上昇するが、反面、発熱部1の曲げ強
度等の機械的物性が低下し、発熱部1の形状を保持する
こと、及び発熱部1の合成樹脂23や導電性物質22の
溶けだしを防止することが困難になるという問題があっ
た。
【0012】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、温度制御を確実に行うことができ、色々な形状に
対応させて使用することができ、希望する温度に制御す
ることができ、全体を均一に発熱させることができ、温
度制御が制約されないようにすることができ、形状を保
持して樹脂等の溶けだしを防止することができ、全体を
均一な温度分布にすることができる発熱体を提供するこ
とを目的とするものである。
【0013】また本発明はこのような発熱体を用いたヘ
アーセット器を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の発熱体Aは、導電性を有する粉末状の導電性物質を含
有し正温度係数特性を有する樹脂材料で形成される発熱
部1と、発熱部1に通電する少なくとも一対の通電部
2、3とを具備して形成される発熱体において、一対の
通電部2、3の最短距離間における発熱部1の抵抗値R
2を発熱部1の通電方向と垂直な発熱部1の断面積S2
で割算した値が、通電部2、3の通電方向における両端
部間の抵抗値R1を通電部2、3の通電方向と垂直な通
電部2、3の断面積S1で割算した値より大きくして成
ることを特徴とするものである。
【0015】本発明の請求項2に記載の発熱体Aは、導
電性を有する粉末状の導電性物質を含有し正温度係数特
性を有する樹脂材料で形成される発熱部1と、発熱部1
に通電する少なくとも一対の通電部2、3とを具備して
形成される発熱体において、発熱部1の体積固有抵抗値
ρ2と一対の通電部2、3の最短距離L12との積を発
熱部1の通電方向と垂直な発熱部1の断面積S2で割算
した値が、通電部2、3の体積固有抵抗値ρ1と通電部
2、3の発熱部1と接する距離L11との積を通電部
2、3の通電方向と垂直な通電部2、3の断面積S1で
割算した値より大きくして成ることを特徴とするもので
ある。
【0016】本発明の請求項3に記載の発熱体Aは、導
電性を有する粉末状の導電性物質を含有し正温度係数特
性を有する樹脂材料で形成される発熱部1と、発熱部1
に通電する少なくとも一対の通電部2、3とを具備して
形成される発熱体において、発熱部1の体積固有抵抗値
ρ2を発熱部1の通電方向と垂直な発熱部1の断面積S
2の二乗と発熱部1の比重δ2と発熱部1の比熱C2と
の積で割算した値が、通電部2、3の体積固有抵抗値ρ
1、ρ3を通電部2、3の通電方向と垂直な通電部2、
3の断面積S1、S3の二乗と通電部2、3の比重δ
1、δ3と通電部2、3の比熱C1、C3との積で割算
した値より大きくして成ることを特徴とするものであ
る。
【0017】また本発明の請求項4に記載の発熱体A
は、請求項1乃至3のいずれかの構成に加えて、少なく
とも一対の突出部2b、3bを設けて櫛状の通電部2、
3を形成し、突出部2b、3bの基部を突出部2b、3
bの他の部分よりも狭い幅に形成し、一対の通電部2、
3間の距離を常に一定にして成ることを特徴とするもの
である。
【0018】また本発明の請求項5に記載の発熱体A
は、請求項1乃至4のいずれかの構成に加えて、前記発
熱部1が使用温度領域内で2倍以上の抵抗値の変化率を
有し、且つ使用最高温度と使用最高温度+10℃の間で
4倍以上20倍未満の抵抗値の変化率を有して成ること
を特徴とするものである。また本発明の請求項6に記載
の発熱体Aは、請求項1乃至5のいずれかの構成に加え
て、前記発熱部1が使用温度領域内でゴム弾性を有して
成ることを特徴とするものである。
【0019】また本発明の請求項7に記載の発熱体A
は、請求項1乃至6のいずれかの構成に加えて、前記発
熱部1が使用温度領域内で10倍以上の抵抗値の変化率
を有し、且つ使用最高温度と使用最高温度+5℃の間で
10倍以上の抵抗値の変化率を有して成ることを特徴と
するものである。また本発明の請求項8に記載の発熱体
Aは、請求項1乃至7のいずれかの構成に加えて、前記
一対の通電部2、3間の距離を常に一定にして成ること
を特徴とするものである。
【0020】また本発明の請求項9に記載の発熱体A
は、請求項1乃至8のいずれかの構成に加えて、前記通
電部2、3を櫛状に形成し、一対の通電部2、3間の距
離を常に一定にして成ることを特徴とするものである。
また本発明の請求項10に記載の発熱体Aは、請求項1
乃至9のいずれかの構成に加えて、前記通電部2、3の
周端部に丸みを持たせて成ることを特徴とするものであ
る。
【0021】また本発明の請求項11に記載の発熱体A
は、請求項1、2、3、5、6、7、10のいずれかの
構成に加えて、前記発熱部1の温度が低い領域における
通電部2、3間の距離を、発熱部1の他の領域における
通電部2、3間の距離よりも狭くして成ることを特徴と
するものである。また本発明の請求項12に記載の発熱
体Aは、請求項1乃至11のいずれかの構成に加えて、
前記発熱部1と通電部2、3の間に剥離防止手段4を設
けて成ることを特徴とするものである。
【0022】また本発明の請求項13に記載の発熱体A
は、請求項12の構成に加えて、前記剥離防止手段4と
して通電部2、3に凹凸形状の係止部5を形成して成る
ことを特徴とするものである。また本発明の請求項14
に記載の発熱体Aは、請求項12又は13の構成に加え
て、前記剥離防止手段4として発熱部1に凹凸形状の保
持部6を形成して成ることを特徴とするものである。
【0023】また本発明の請求項15に記載の発熱体A
は、請求項1乃至14のいずれかの構成に加えて、前記
通電部2、3を発熱部1に形成された回路部7上に設け
て成ることを特徴とするものである。また本発明の請求
項16に記載の発熱体Aは、請求項1乃至15のいずれ
かの構成に加えて、前記通電部2、3を発熱部1に形成
された凹状回路部8上に設けて成ることを特徴とするも
のである。
【0024】また本発明の請求項17に記載の発熱体A
は、請求項1乃至16のいずれかの構成に加えて、前記
通電部2、3を発熱部1に形成された凸状回路部9上に
設けて成ることを特徴とするものである。また本発明の
請求項18に記載の発熱体Aは、請求項1乃至17のい
ずれかの構成に加えて、前記発熱部1よりも熱伝導性の
高い均熱板10を発熱部1に接触させて設けて成ること
を特徴とするものである。
【0025】また本発明の請求項19に記載の発熱体A
は、請求項1乃至18のいずれかの構成に加えて、前記
一対の通電部2、3間に凹凸形状の短絡防止部11を形
成して成ることを特徴とするものである。また本発明の
請求項20に記載の発熱体Aは、請求項1乃至19のい
ずれかの構成に加えて、前記一対の通電部2、3間にお
いて発熱部1に少なくとも一つの短絡防止隔壁12を形
成して成ることを特徴とするものである。
【0026】また本発明の請求項21に記載の発熱体A
は、請求項1乃至20のいずれかの構成に加えて、前記
一対の通電部2、3間において発熱部1に少なくとも一
つの短絡防止溝部13を形成して成ることを特徴とする
ものである。本発明の請求項22に記載の発熱体Aは、
導電性を有する粉末状の導電性物質を含有し正温度係数
特性を有する樹脂材料で形成される発熱部1と、発熱部
1に通電する少なくとも一対の柔軟性のある通電部2、
3とを具備して成ることを特徴とするものである。
【0027】また本発明の請求項23に記載の発熱体A
は、請求項22の構成に加えて、前記通電部2、3はよ
り線や網線等の導電体であって、伸縮性を有して成るこ
とを特徴とするものである。また本発明の請求項24に
記載の発熱体Aは、請求項22の構成に加えて、前記通
電部2、3は波板状やコイル状の導電体であって、伸縮
性を有して成ることを特徴とするものである。
【0028】また本発明の請求項25に記載の発熱体A
は、請求項22乃至24のいずれかの構成に加えて、前
記通電部2、3に発熱部1との剥離を防止するための凹
凸形状の剥離防止部14を設けて成ることを特徴とする
ものである。また本発明の請求項26に記載の発熱体A
は、請求項22の構成に加えて、前記通電部2、3は導
電塗料で形成され、伸縮性を有して成ることを特徴とす
るものである。
【0029】本発明の請求項27に記載の発熱体Aは、
導電性を有する粉末状の導電性物質を含有し正温度係数
特性を有する樹脂材料で形成される発熱部1と、発熱部
1に通電する少なくとも一対の通電部2、3とを具備し
て形成される発熱体において、前記発熱部1を連続気孔
多孔体15内に含有させて成ることを特徴とするもので
ある。
【0030】また本発明の請求項28に記載の発熱体A
は、請求項27の構成に加えて、前記連続気孔多孔体1
5は柔軟性を有して成ることを特徴とするものである。
また本発明の請求項29に記載の発熱体Aは、請求項2
7又は28の構成に加えて、前記連続気孔多孔体15は
一対の通電部2、3を結ぶ方向に柔軟性を有して成るこ
とを特徴とするものである。
【0031】また本発明の請求項30に記載の発熱体A
は、請求項27乃至29のいずれかの構成に加えて、前
記連続気孔多孔体15に通電部2、3を形成すると共
に、導電性粉末を含有し正温度係数特性を有する樹脂材
料で形成される他の発熱部16を連続気孔多孔体15に
設けて成ることを特徴とするものである。また本発明の
請求項31に記載の発熱体Aは、請求項30の構成に加
えて、前記他の発熱部16を一対の連続気孔多孔体15
に挟み込んで成ることを特徴とするものである。
【0032】また本発明の請求項32に記載の発熱体A
は、請求項30又は31の構成に加えて、前記連続気孔
多孔体15に形成された一対の通電部2、3は、同一の
連続気孔多孔体15に形成されて成ることを特徴とする
ものである。また本発明の請求項33に記載の発熱体A
は、請求項30又は31の構成に加えて、前記連続気孔
多孔体15に形成された一対の通電部2、3は、それぞ
れ別の連続気孔多孔体15、15に形成されて成ること
を特徴とするものである。
【0033】本発明の請求項34に記載の発熱体Aは、
請求項1乃至33の構成に加えて、導電性を有する粉末
状の導電性物質を含有し正温度係数特性を有する樹脂材
料で形成される発熱部1と、発熱部1に通電する少なく
とも一対の通電部2、3とを具備して形成される発熱体
において、前記樹脂材料と同等の熱膨張率あるいは伸縮
性を有する基材17を形成し、基材17に前記通電部
2、3を設けると共に通電部2、3を前記発熱部1に接
触させて成ることを特徴とするものである。
【0034】また本発明の請求項35に記載の発熱体A
は、請求項34の構成に加えて、前記通電部2、3を発
熱部1と基材17の間に設けて成ることを特徴とするも
のである。また本発明の請求項36に記載の発熱体A
は、請求項1乃至35のいずれかの構成に加えて、前記
発熱部に独立した構造材18を設けて成ることを特徴と
するものである。
【0035】本発明の請求項37に記載のヘアーセット
器は、請求項1乃至36のいずれかに記載の発熱体Aを
用いて形成されることを特徴とするものである。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。図1に本発明の発熱体Aの実施の形態の一例を示
す。この発熱体Aは、前記従来例と同様の正温度係数特
性を有する樹脂材料で形成される発熱部1と、発熱部1
に通電する一対の通電部2、3とを具備して形成されて
いる。発熱部1は一定の幅と厚みを有する板状に形成さ
れるものであって、導電性を有する粉末状の導電性物質
を樹脂に含有させて調製される樹脂材料で形成されてい
る。
【0037】前記粉末状の導電性物質としては、鉄、ア
ルミニウム、銅、カーボン(カーボンブラック)等を用
いることができるが、発熱部1の発熱性や加工性や耐久
性等の性能を考慮すると、カーボンを用いるのが好まし
い。また、発熱部1を構成する樹脂としては、ポリオレ
フィン樹脂、例えばポリプロピレン、ポリエチレン等の
熱可塑性の結晶性樹脂等により、正温度係数(PTC)
特性を大きく持たせることができるが、ポリアミド系樹
脂、ポリアセタール系樹脂、PBT(ポリブチレンテレ
フタレート)系樹脂、PET(ポリエチレンテレフタレ
ート)系樹脂、PPS(ポリフェニレンスルフィド)系
樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂等でもよく、
これらは単独で使用されても、又、ブレンドされて使用
されても構わない。そして導電性物質と樹脂とを混合す
ることによって、発熱部1を形成する樹脂材料が調製さ
れる。
【0038】前記通電部2、3は矩形状に形成され発熱
部1の表面に接触させて設けられるものであって、これ
を構成する材料としては電気を流す材料であれば特に制
限はないが、抵抗値としては発熱部1より低い方が好ま
しい。具体的には、銅や銅合金、あるいはこれにニッケ
ルめっきなどの表面処理を施したもの、アルミニウム、
ニッケル、銀、あるいは鉄や鉄にめっき等の表面処理を
施したもの、ステンレス鋼板等で形成することができ
る。また、通電部の形態は、板状、単線状、複数本の単
線を縒ったより線、複数本の単線を編んだ網線などに形
成することができる。また、樹脂等に鉄やカーボンなど
の粒子を分散させて調製される導電塗料で通電部2、3
を形成するようにしてもよい。これら通電部2、3の各
一端は電源26から導出される電線等の配電部90と電
気的に接続するための接続部25として形成されてい
る。
【0039】発熱部1に通電部2、3を固定して前記発
熱体Aを形成する方法としては、発熱部1を押出成形す
る際に通電部2、3とともに押出成形する方法や、発熱
部1を射出成形する際に通電部2、3をインサート成形
する方法や、発熱部1をプレス成形する際に通電部2、
3をインサートして成形する方法や、発熱部1を任意の
方法で成形した後に通電部2、3を熱プレスで融着する
方法や、発熱部1を任意の方法で成形した後に通電部
2、3を導電性接着剤で接着する方法や、発熱部1を任
意の方法で成形した後に通電部2、3をメッキ、蒸着等
で付加する方法等を例示することができる。
【0040】このような発熱体Aは、電源26で通電部
2、3に印加して通電部2、3及び発熱体1に通電する
ことによって発熱するものであるが、発熱部1は正温度
係数特性を有する樹脂材料で形成されているために、電
源26の電圧が変動等して通電量が変動しても、ある一
定の温度(制御温度)以上にならないように制御され
る。しかし、通電部2、3は正温度係数特性を有してい
ないために、電源26の故障等の何らかの原因で電圧が
変動して通電量が増加すると、通電部2、3の自己発熱
のために発熱し、発熱部1の制御温度を超えて温度が上
がって温度制御することができなくなる恐れがある。
【0041】そこで本発明の請求項1の発熱体Aは、一
対の通電部2、3の最短距離間における発熱部1の抵抗
値をR2とすると共に発熱部1の通電方向と垂直な発熱
部1の断面積をS2とし、また、各通電部2、3の通電
方向における両端部間の抵抗値をR1とすると共に各通
電部2、3の通電方向と垂直な通電部2、3の断面積を
S1とする場合、発熱部1の抵抗値R2を発熱部1の断
面積S2で割算した値が、各通電部2、3の抵抗値R1
を各通電部2、3の断面積S1で割算した値より大きく
なるように形成されている。つまり、R2/S2>R1
/S1という条件を満たすように、発熱部1の樹脂の材
料や導電性物質の種類や含有量、発熱部1の形状、通電
部2、3の材料や形状などが設定されて発熱体Aが形成
されている。そして本発明の発熱体Aは、R2/S2>
R1/S1という条件を満たすように形成されているの
で、常に発熱部1の方を通電部2、3よりも大きく発熱
させて高い温度にすることができ、正温度係数特性によ
り発熱部1での温度制御を確実に行うことができるもの
である。
【0042】図2に請求項1に係る発熱体Aの実施の形
態の他例を示す。この発熱体Aは、板状に形成される発
熱部1に角棒状の通電部2、3を埋設して形成されるも
のである。この発熱体Aでは発熱部1に通電部2、3が
埋設されているので、発熱部1と通電部2、3の密着性
を高めることができ、発熱部1への通電を確実に行うこ
とができるものである。
【0043】図3に請求項6に係る発熱体Aの実施の形
態の一例を示す。この発熱体Aは、平面形状が長方形で
板状に形成される発熱部1に円棒状の通電部2、3を発
熱部1の短辺と略平行に内蔵させて形成されている。ま
たこの発熱体Aの発熱部1は、使用温度領域(発熱温度
あるいは制御温度)内でゴム弾性を有する樹脂材料で形
成されている。この樹脂材料はゴム弾性を有する樹脂に
前記導電性物質を混合して調製されるものであって、ゴ
ム弾性を有する樹脂としては、使用温度領域が0〜80
℃の場合は多硫化ゴム、ウレタンゴムなどを、使用温度
領域が0〜120℃の場合は天然ゴム、イソプレンゴ
ム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エピク
ロルヒドリンゴムなどを、使用温度領域が0〜130℃
の場合はアクリロニトリルブタジエンゴム、クロロプレ
ンゴムなどを、使用温度領域が0〜150℃の場合はエ
チレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンターポリマ
ー、ブチルゴム、クロルスルフォン化ポリエチレンなど
を、使用温度領域が0〜180℃の場合はアクリルゴム
などを、使用温度領域が0〜200℃の場合はシリコー
ンゴム、フッ素系ゴムなどをそれぞれ用いることができ
る。
【0044】この発熱体Aは、ゴム弾性を有する樹脂材
料で発熱部1を形成するので、ケース等に組み込んで使
用する際にケース等の形状に変形させて使用することが
でき、制約を受けずに色々な(あらゆる)ケース等の形
状に対応させて組み込んで使用することができるもので
ある。上記発熱体Aにおいて、発熱部1が使用温度領域
内で10倍以上の抵抗値の変化率を有し、且つ使用最高
温度と使用最高温度+5℃の間で10倍以上の抵抗値の
変化率を有するように、発熱部1の樹脂の材料や導電性
物質の種類や含有量、発熱部1の形状、通電部2、3の
材料や形状などを設定するとができる(請求項7)。つ
まり、発熱部1の使用温度領域内(図4の矢印ハの範
囲)での使用最低温度をT1(℃)、その時の抵抗値を
Ra(Ω)、使用温度領域内での使用最高温度をT2
(℃)、その時の抵抗値をRb(Ω)、使用最高温度T
2+5℃の時の抵抗値をRc(Ω)とする時、図4の曲
線ニのように、Rb/Ra>10、且つRc/Rb>1
0となる特性を有するように発熱部1を形成するもので
ある。そして発熱部1の特性がRb/Ra>10、且つ
Rc/Rb>10であれば、印加電圧あるいは使用環境
温度が変わっても、使用温度領域内に発熱部1(発熱体
A)の温度を制御することができるものであり、安全で
ある。
【0045】尚、発熱部1の特性がRb/Ra>10、
且つRc/Rb>10であれば、使用温度領域内におい
て発熱部1(発熱体A)の温度を制御することができる
という効果は、実験結果から導き出されるものであっ
て、例えば、T2が120℃付近の樹脂材料でRb/R
a>10でRc/Rb>10となるように発熱部1を形
成した場合には、印加電圧100±20V、発熱温度
(使用温度)20〜120℃で雰囲気温度0〜50℃に
おいて、温度バラツキは±2℃でほぼ一定値を保った
が、Rb/Ra≒5でRc/Rb≒2となるように発熱
部1を形成した場合には、温度を一定値に制御すること
ができなかった。
【0046】図5に請求項8に係る発熱体Aの実施の形
態の一例を示す。この発熱体Aは通電部2、3間の距離
L1を常に一定にして形成されている。つまり、平面形
状が長方形に形成される発熱部1の表面に矩形の通電部
2、3を発熱部1の長辺と平行に配置して形成されてお
り、通電部2、3の間に形成される間隙27の幅寸法
(通電部2、3間の距離L1)が全長に亘って一定に形
成されている。そしてこの発熱体Aでは通電部2、3間
の距離L1を常に一定にするので、発熱部1を常に均一
に発熱させることができるものであり、しかも一定温度
に制御することができるものである。
【0047】図6に請求項8に係る発熱体Aの実施の形
態の他例を示す。この発熱体Aは発熱部1を一定の厚み
の円筒状に形成し、発熱部1の内周面の全体に一方の通
電部2を、発熱部1の外周面の全体に他方の通電部3を
設けて形成されている。従って、通電部2、3間の距離
L1は発熱部1の厚みに相当して通電部2、3の全面に
亘って常に一定に形成されている。
【0048】図7に請求項8に係る発熱体Aの実施の形
態のさらに他例を示す。この発熱体Aは発熱部1を一定
の厚みの板状に形成し、発熱部1の表面の全体に一方の
通電部2を、発熱部1の裏面の全体に他方の通電部3を
設けて形成されている。従って、通電部2、3間の距離
L1は発熱部1の厚みに相当して通電部2、3の全面に
亘って常に一定に形成されている。
【0049】図8に請求項9に係る発熱体Aの実施の形
態の一例を示す。この発熱体Aは、通電部2、3の平面
形状を櫛状に形成すると共に通電部2、3間の距離L1
を常に一定にして形成されている。つまり、発熱部1の
長辺と平行に配置される略矩形の本体部2a、3aと、
本体部2a、3aの一方の長辺に突設される複数本の突
出部2b、3bとで櫛状の通電部2、3をそれぞれ形成
し、一方の通電部2の隣接する突出部2b、2bの間に
他方の通電部3の一つの突出部3bを配置するようにし
て発熱体Aが形成されている。また、通電部2、3の間
に形成される間隙27の幅寸法(隣接する突出部2b、
3bの間の距離L1、及び突出部2b(あるいは突出部
3b)の先端と通電部2(あるいは通電部3)の間の距
離L1)が全長に亘って一定に形成されている。そして
この発熱体Aでは通電部2、3間の距離L1を常に一定
にするので、発熱部1を常に均一に発熱させることがで
きるものであり、しかも一定温度に制御することができ
るものである。
【0050】図9に請求項10に係る発熱体Aの実施の
形態の一例を示す。この発熱体Aは、図8に示すものに
おいて、通電部2、3の角部分等の周端部に丸みを持た
せて鋭利な部分がないようにして形成されている。そし
てこの発熱体Aでは通電部2、3の周端部に丸みを持た
せてあるので、突出部2b、3bに電流が集中する箇所
がなくなって通電部2、3が異常発熱しないようにする
ことができ、また通電部2、3が発熱部1よりも発熱し
ないようにすることができ、発熱部1を常に均一に発熱
させることができるものであり、しかも一定温度に制御
することができるものである。
【0051】図10に請求項11に係る発熱体Aの実施
の形態の一例を示す。この発熱体Aは、発熱部1の温度
が低い領域、例えば周囲部や端部等の外周部、における
通電部2、3間の距離を発熱部1の温度が高い他の領
域、例えば発熱部1の中央部、における通電部2、3間
の距離よりも狭く形成されている。図10の発熱体Aは
図4のものと同様に、本体部2a、3aと突出部2b、
3bとで櫛状の通電部2、3を形成し、一方の通電部2
の隣接する突出部2b、2bの間に他方の通電部3の一
つの突出部3bを配置するようにして通電部2、3を発
熱部1の表面に設けて形成されているものであるが、本
体部2a、3aに沿った発熱部1の周端部(斜線部分ホ
で示す)が発熱部1の中央部よりも温度が低い領域とな
る。従って、一方の通電部2(3)の突出部2b(3
b)の先端と他方の通電部3(2)の本体部3a(2
a)の間の距離L3を、一方の通電部2(3)の突出部
2b(3b)とこれに隣接する他方の通電部3(2)の
突出部3b(2b)の間の距離L2よりも狭く(L3<
L2)するように形成されている。
【0052】この発熱体Aでは、発熱部1の外周部の温
度が低い領域における通電部2、3間の距離を発熱部1
の中央部の温度が高い領域における通電部2、3間の距
離よりも狭く形成されているので、発熱部1の中央部で
の発熱を小さくし、放熱の影響で冷却される発熱部1の
外周部での発熱を大きくすることができ、全体を均一に
発熱させることができる。図11に請求項11に係る発
熱体Aの実施の形態の他例を示す。この発熱体Aは、通
電部2、3を平面略L字状の周片30、31と周片3
0、31に延設される中央片32、33とでそれぞれ形
成し、周片30、31を発熱部1の隣接する二辺に沿っ
てそれぞれ配置すると共に中央片32、33を略平行に
対向させるようにしたものである。この発熱体Aにおい
て温度が低い領域は、一方の通電部2(3)の周片30
(31)と他方の通電部3(2)の中央片33(32)
の間(斜線部分ホで示す)であるので、一方の通電部2
(3)の周片30(31)と他方の通電部3(2)の中
央片33(32)の間の距離L3を、発熱部1の中央部
における中央片32、33の間の距離L4よりも狭く
(L3<L4)して形成されている。
【0053】図12に請求項11に係る発熱体Aの実施
の形態の他例を示す。この発熱体Aは図11のものにお
いて、中央片32、33の先端に屈曲片34、35を設
けて通電部2、3を形成し、屈曲片34、35を略平行
に対向させるようにして配置して形成されている。この
発熱体Aでは、一方の通電部2(3)の屈曲片34(3
5)と他方の通電部3(2)の周片31(30)の間
(斜線部分ヘ)が、一方の通電部2(3)の周片30
(31)と他方の通電部3(2)の中央片33(32)
の間(斜線部分ホで示す)よりもさらに温度の低い領域
となるので、一方の通電部2(3)の屈曲片34(3
5)と他方の通電部3(2)の周片31(30)の間の
距離L5を、一方の通電部2(3)の周片30(31)
と他方の通電部3(2)の中央片33(32)の間の距
離L3よりもさらに狭く(L5<L3)して形成されて
いる。従って、より一層、全体を均一に発熱させること
ができるものである。
【0054】図13に請求項11に係る発熱体Aの実施
の形態の他例を示す。この発熱体Aは図12のものにお
いて、中央片32、33及び屈曲片34、35と周片3
0、31の間に配置される複数本の小片36を、中央片
32、33及び屈曲片34、35及び周片30、30の
それぞれに延設すると共に中央片32、33に発熱部1
の中央部に突出する補助片37を設けて形成されてい
る。この発熱体Aでは、最も温度の低い領域が一方の通
電部2(3)の屈曲片34(35)と他方の通電部3
(2)の周片31(30)の間(斜線部分ヘ)となり、
次に温度の低い領域が一方の通電部2(3)の周片30
(31)と他方の通電部3(2)の中央片33(32)
の間(斜線部分ホで示す)となり、最も温度の高い領域
が発熱部1の中央部となるので、発熱部1の中央部にお
ける屈曲片34(35)と補助片37の間の距離L7を
最も広くし、一方の通電部2(3)の周片30(31)
と他方の通電部3(2)の中央片33(32)の間に配
設される小片36の間の距離L8を距離L7よりも狭く
(L8<L7)し、さらに一方の通電部2(3)の屈曲
片34(35)と他方の通電部3(2)の周片31(3
0)の間に配設される小片36の間の距離L9を距離L
8よりも狭く(L9<L8)して形成されている。従っ
て、より一層、全体を均一に発熱させることができるも
のである。
【0055】図14に請求項12に係る発熱体Aの実施
の形態の一例を示す。この発熱体Aでは、発熱部1と通
電部2、3の接触部分の全長に亘って発熱部1と通電部
2、3の剥離を防止するための剥離防止手段(図14に
斜線で示す)4を設けて形成されている。従って、発熱
部1と通電部2、3を剥離防止手段4で強固に接合する
ことができ、長期間の使用により発熱部1が熱膨張収縮
を繰り返しても、発熱部1と通電部2、3の界面で部分
的に剥離が発生しないようにすることができるものであ
り、よって、この発熱体Aでは、通電部2、3で均一な
発熱部1への通電ができて均一に発熱させることがで
き、また、発熱部1と通電部2、3の接続が切断されて
しまって通電することができなくなって発熱することが
できないという問題が生じないようにすることができ
る。
【0056】図15に上記剥離防止手段4の一例を示
す。この剥離防止手段4は、通電部2、3の裏面に形成
される凹凸形状の係止部5と、発熱部1の表面に形成さ
れる凹凸形状の嵌合部37とで構成されている(請求項
13)。係止部5は凹状係止部5aと凸状係止部5bと
で、また嵌合部37は凹状嵌合部37aと凸状嵌合部3
7bでそれぞれ構成されている。そして凹状係止部5a
を凸状嵌合部37bに、凸状係止部5bを凹状嵌合部3
7aにそれぞれ係止することによって、発熱部1に通電
部2、3が一体化された発熱体Aを形成することができ
る。
【0057】図16に上記剥離防止手段4の他例を示
す。この剥離防止手段4は図15のものにおいて、係止
部5の凸状係止部5bを断面略台形状のアンダーカット
形状に形成すると共に嵌合部37の凹状嵌合部37aを
凸状係止部5bの形状に対応した断面略台形状のアンダ
ーカット形状に形成し、さらに嵌合部37の凸状嵌合部
37bを断面略台形状のアンダーカット形状に形成する
と共に係止部5の凹状係止部5aを凸状嵌合部37bの
形状に対応した断面略台形状のアンダーカット形状に形
成したものである。そしてこの発熱体Aでは図14のも
のよりも発熱部1と通電部2、3の剥離をより一層防止
することができる。
【0058】図17に上記剥離防止手段4の他例を示
す。この発熱体Aの通電部2、3は、導電性材料のより
線や網線や単線の集合体などで形成されている。従って
通電部2、3の下面は凹凸形状の係止部5として形成さ
れており、この通電部2、3の下側略半分を発熱部1に
埋め込むことによって、発熱部1に通電部2、3が一体
化された発熱体Aを形成することができる。尚、発熱部
1への通電部2、3の埋め込み量は適宜変更可能であっ
て、例えば、通電部2、3の全体を発熱部1に埋め込む
ようにしてもよい。
【0059】図18に上記剥離防止手段4の他例を示
す。この発熱体Aは剥離防止手段4として、発熱部1の
表面に開口する凹溝の保持部6を発熱部1に形成したも
のである(請求項14)。そしてこの保持部16に通電
部2、3を嵌め込むことによって、発熱部1に通電部
2、3が一体化された発熱体Aを形成することができ
る。図19に上記剥離防止手段4の他例を示す。この発
熱体Aは剥離防止手段4として、発熱部1の表面に開口
する断面略半円弧状凹溝の保持部6を発熱部1に形成し
たものである。そしてこの保持部16に円棒状の通電部
2、3の下側略半分を嵌め込むことによって、発熱部1
に通電部2、3が一体化された発熱体Aを形成すること
ができる。尚、発熱部1への通電部2、3の埋め込み量
は適宜変更可能であって、例えば、通電部2、3の全体
を発熱部1に埋め込むようにしてもよい。この発熱体A
では保持部6が断面略半円弧状であってアンダーカット
形状であるので、図18のものよりも発熱部1と通電部
2、3の剥離をより一層防止することができる。
【0060】図20に請求項15に係る発熱体Aの実施
の形態の一例を示す。この発熱体Aは、発熱部1の一対
の対向する端部のそれぞれに回路部7を全長に亘って設
け、この各回路部7上に通電部2、3をそれぞれ設けて
形成されるものである。そしてこのように発熱部1に形
成される回路部7上に通電部2、3を設けることによっ
て、一対の通電部2、3の相対位置が決まり易くなって
一対の通電部2、3間の距離にバラツキが生じないよう
にすることができ、全体を均一に発熱させることができ
るものである。
【0061】図21に上記回路部7の一例を示す。この
回路部7は発熱部1の成形時に同時に一体に成形される
凹溝状の凹状回路部8であり(請求項16)、発熱部1
と同材質で発熱部1の全長に亘って形成されている。そ
して通電部2、3は凹状回路部8の底面上に全長に亘っ
て配設されている。図22に上記回路部7の他例を示
す。この回路部7は発熱部1の成形時に同時に一体に成
形される突条の凸状回路部9であり(請求項17)、発
熱部1と同材質で発熱部1の全長に亘って形成されてい
る。そして通電部2、3は凸状回路部9の上面に全長に
亘って配設されている。
【0062】図23に請求項18に係る発熱体Aの実施
の形態の一例を示す。この発熱体Aは図1のものにおい
て、発熱部1の裏面(通電部2、3を配置した方と反対
側の面)の全面に亘って熱伝導性の高い均熱板10を接
触させて形成されている。均熱板10としては熱伝導率
が0.2kcal/m・hr・℃以上の金属製の板材を
用いることができるが、中でもアルミニウム板が熱伝導
率の高さから最も好ましい。また、この均熱板10には
めっきや塗装などの絶縁処理を施すことにより、絶縁性
を付与してある。そしてこの発熱体Aは、均熱板10で
全体に熱を伝えることができ、全体を均一に発熱させる
ことができるものである。
【0063】図24に請求項18に係る発熱体Aの実施
の形態の他例を示す。この発熱体Aは図23のものにお
いて、発熱部1と均熱板10の間に絶縁シート38を介
在させて形成されている。絶縁シート38としては、P
ET(ポリエチレンテレフタテート)フィルム、シリコ
ンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリイミドフィル
ムなどを用いることができる。そしてこのように発熱部
1と均熱板10の間に絶縁シート38を介在させること
によって、均熱板10に絶縁処理など施す必要がなくな
ると共に、均熱板10で全体に熱を伝えることができて
全体を均一に発熱させることができるものである。
【0064】図25に請求項19に係る発熱体Aの実施
の形態の一例を示す。この発熱体Aは図1のものにおい
て、一対の通電部2、3間において発熱部1に凹凸形状
の短絡防止部11を形成したものである。短絡防止部1
1は、一方の通電部2の近接する位置に通電部2の全長
に沿って形成される短絡防止凹部11aと、他方の通電
部3の近接する位置に通電部3の全長に沿って形成され
る短絡防止凸部11bとで構成されている。
【0065】そしてこの発熱体Aは一対の通電部2、3
間に短絡防止部11を設けて形成したので、通電部2、
3間の距離を短くしても短絡防止部11により通電部
2、3間の空間部分で放電が起こらないようにすること
ができ、よって、通電部2、3間の距離を短くして発熱
部1全体に配置することができるようになって、全体を
均一に発熱させることができるものである。また発熱部
1が炭化して短絡して使用不可能になることもない。
【0066】図26に請求項20に係る発熱体Aの実施
の形態の一例を示す。この発熱体Aは、一対の通電部
2、3間において発熱部1の表面に凸形状の短絡防止壁
12を通電部2、3と略平行に全長に亘って形成したも
のである。この短絡防止壁12は発熱部1の成形時に同
時に一体に成形されるなどして発熱部1と同質材で形成
されている。そしてこの発熱体Aは一対の通電部2、3
間に短絡防止壁12を設けて形成したので、通電部2、
3間の距離を短くしても短絡防止壁12により通電部
2、3間の空間部分で放電が起こらないようにすること
ができ、よって、通電部2、3間の距離を短くして発熱
部1全体に配置することができるようになって、全体を
均一に発熱させることができるものである。また発熱部
1が炭化して短絡して使用不可能になることもない。
【0067】図27に請求項20に係る発熱体Aの実施
の形態の他例を示す。この発熱体Aは図26のものと同
様に、一対の通電部2、3間において発熱部1の表面に
凸形状の短絡防止壁12を通電部2、3と略平行に全長
に亘って形成したものであるが、この短絡防止壁12は
発熱部1と材質の異なる異質材で形成されている。異質
材としては、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド系樹脂、
ポリアセタール系樹脂、PBT系樹脂、PET系樹脂、
PPS系樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂など
の絶縁性を有する樹脂を用いることができるが、熱変形
温度あるいは軟化点が発熱体Aの制御温度よりも高い材
質である方が好ましい。
【0068】図28に請求項20に係る発熱体Aの実施
の形態の他例を示す。この発熱体Aは、一対の通電部
2、3間において発熱部1の表面に一対の凸形状の短絡
防止壁12を通電部2、3と略平行に全長に亘って形成
したものである。この短絡防止壁12は発熱部1の成形
時に同時に一体に成形されるなどして発熱部1と同質材
で形成されている。また通電部2、3は各短絡防止壁1
2の側面に全長に亘ってそれぞれ接触させて配設されて
いる。そしてこの発熱体Aは、短絡防止壁12の側面に
通電部2、3を接触させて設けたので、放電を防止する
短絡防止壁12を利用して通電部2、3の位置決めを行
うことができ、一対の通電部2、3の相対位置が決まり
易くなって一対の通電部2、3間の距離にバラツキが生
じないようにすることができ、全体を均一に発熱させる
ことができるものである。
【0069】図29に請求項20に係る発熱体Aの実施
の形態の他例を示す。この発熱体Aは図28のものと同
様に、一対の通電部2、3間において発熱部1の表面に
一対の凸形状の短絡防止壁12を通電部2、3と略平行
に全長に亘って形成し、通電部2、3に接触させて形成
したものであるが、この短絡防止壁12は発熱部1と材
質の異なる異質材で形成されている。異質材としては、
ポリオレフィン樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセター
ル系樹脂、PBT系樹脂、PET系樹脂、PPS系樹
脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂などの絶縁性を
有する樹脂を用いることができるが、熱変形温度あるい
は軟化点が発熱体Aの制御温度よりも高い材質である方
が好ましい。
【0070】図30に請求項21に係る発熱体Aの実施
の形態の一例を示す。この発熱体Aは、一対の通電部
2、3間において発熱部1の表面に凹形状の短絡防止溝
部13を通電部2、3と略平行に全長に亘って形成した
ものである。この短絡防止溝部13は発熱部1の成形時
に同時に一体に成形されるなどして発熱部1に凹設され
ている。そしてこの発熱体Aは一対の通電部2、3間に
短絡防止溝部13を設けて形成したので、通電部2、3
間の距離を短くしても短絡防止溝部13により通電部
2、3間の空間部分で放電が起こらないようにすること
ができ、よって、通電部2、3間の距離を短くして発熱
部1全体に配置することができるようになって、全体を
均一に発熱させることができるものである。また発熱部
1が炭化して短絡して使用不可能になることもない。
【0071】図31に請求項21に係る発熱体Aの実施
の形態の他例を示す。この発熱体Aは、一対の通電部
2、3間において発熱部1の表面に一対の凹形状の短絡
防止溝部13を通電部2、3と略平行に全長に亘って形
成したものである。この短絡防止溝部13は発熱部1の
成形時に同時に一体に成形されるなどして発熱部1に凹
設されている。また通電部2、3は各短絡防止溝部13
の上面開口縁部に沿って全長に亘ってそれぞれ配設され
ている。そしてこの発熱体Aは、短絡防止溝部13に沿
って通電部2、3を設けたので、放電を防止する短絡防
止溝部13を利用して通電部2、3の位置決めを行うこ
とができ、一対の通電部2、3の相対位置が決まり易く
なって一対の通電部2、3間の距離にバラツキが生じな
いようにすることができ、全体を均一に発熱させること
ができるものである。
【0072】図32に請求項22に係る発熱体Aの実施
の形態の一例を示す。この発熱体Aは、通電部2、3以
外の構成は図1に示す請求項1の発熱体Aと同様に形成
されるが、通電部2、3は柔軟性を有するように形成さ
れている。そしてこの発熱体Aでは、柔軟性のある通電
部2、3を用いたので、発熱部1の熱膨張に通電部2、
3を追随させて発熱部1の熱膨張が通電部2、3に制約
されないようにすることができ、正温度特性を正確に発
揮して自己温度制御機能が正確に行われるものである。
柔軟性のある通電部2、3は、導電性樹脂板や金属板、
銅線やステンレス鋼線や鋼線などの金属線で形成される
導電体のより線や網線を用いることができる。また柔軟
性のある通電部2、3は波板状やコイル状の導電体を用
いることができる。また柔軟性のある通電部2、3は導
電塗料で形成することができる。
【0073】図33に請求項22に係る発熱体Aの実施
の形態の他例を示す。この発熱体Aは発熱部1を一定の
厚みの円筒状に形成し、発熱部1の内周面の全体に柔軟
性のある一方の通電部2を、発熱部1の外周面の全体に
柔軟性のある他方の通電部3を設けて形成されている。
従って、通電部2、3間の距離L1は発熱部1の厚みに
相当して通電部2、3の全面に亘って常に一定にして形
成されている。そしてこの発熱体Aでは通電部2、3間
の距離L1を発熱部1の厚みで常に一定にするので、発
熱部1及び通電部2、3を常に均一に発熱させることが
できるものであり、しかも通電部2、3を均一に発熱さ
せることによって一定温度に制御することができるもの
である。
【0074】図34に請求項22に係る発熱体Aの実施
の形態のさらに他例を示す。この発熱体Aは発熱部1を
一定の厚みL1の板状に形成し、発熱部1の表面の全体
に柔軟性のある一方の通電部2を、発熱部1の裏面の全
体に柔軟性のある他方の通電部3を設けて形成されてい
る。そしてこの発熱体Aでは通電部2、3間の距離を発
熱部1の厚みL1で常に一定にするので、発熱部1及び
通電部2、3を常に均一に発熱させることができるもの
であり、しかも通電部2、3を均一に発熱させることに
よって一定温度に制御することができるものである。
【0075】図35に請求項23に係る発熱体Aの実施
の形態の一例を示す。この発熱体Aは、柔軟性を有する
通電部2、3として複数本の金属線を縒って形成される
より線を用いるものであり、通電部2、3の下側略半分
が発熱部1に埋め込まれて配設されている。尚、発熱部
1への通電部2、3の埋め込み量は適宜変更可能であっ
て、例えば、通電部2、3の全体を発熱部1に埋め込む
ようにしてもよい。またこの通電部2、3はより線で形
成されているので、その長手方向及び短手方向に伸縮性
を有している。そしてこの発熱体Aでは、柔軟性があり
伸縮性のある通電部2、3を用いたので、発熱部1の熱
膨張に通電部2、3を追随させて発熱部1の熱膨張が通
電部2、3に制約されないようにすることができ、正温
度特性を正確に発揮して自己温度制御機能が正確に行わ
れるものである。
【0076】図36に請求項23に係る発熱体Aの実施
の形態の他例を示す。この発熱体Aは、柔軟性を有する
通電部2、3として複数本の金属線を編んで形成される
網線を用いるものであり、通電部2、3の下側略半分が
発熱部1に埋め込まれて配設されている。尚、発熱部1
への通電部2、3の埋め込み量は適宜変更可能であっ
て、例えば、通電部2、3の全体を発熱部1に埋め込む
ようにしてもよい。またこの通電部2、3は網線で形成
されているので、その長手方向に伸縮性を有している。
【0077】図37に請求項24に係る発熱体Aの実施
の形態の一例を示す。この発熱体Aは、柔軟性を有する
通電部2、3を波板状に屈曲された金属板等の導電体の
単体で形成したものであり、通電部2、3は発熱部1の
表面に対向させて配設されている。またこの通電部2、
3は波板状に形成されているので、その長手方向及び短
手方向に伸縮性を有している。そしてこの発熱体Aで
は、柔軟性があり伸縮性のある通電部2、3を用いたの
で、発熱部1の熱膨張に通電部2、3を追随させて発熱
部1の熱膨張が通電部2、3に制約されないようにする
ことができ、正温度特性を正確に発揮して自己温度制御
機能が正確に行われるものである。
【0078】図38に請求項24に係る発熱体Aの実施
の形態の他例を示す。この発熱体Aは、柔軟性を有する
通電部2、3をコイル状の金属線等の導電体の単体で形
成したものであり、通電部2、3は互いに対向させて発
熱部1に埋設されている。またこの通電部2、3はコイ
ル状に形成されているので、その長手方向及び短手方向
に伸縮性を有している。そしてこの発熱体Aでは、柔軟
性があり伸縮性のある通電部2、3を用いたので、発熱
部1の熱膨張に通電部2、3を追随させて発熱部1の熱
膨張が通電部2、3に制約されないようにすることがで
き、正温度特性を正確に発揮して自己温度制御機能が正
確に行われるものである。
【0079】図39に請求項25に係る発熱体Aの実施
の形態の一例を示す。この発熱体Aは、柔軟性を有する
通電部2、3の外面の全面に亘って凹凸形状の剥離防止
部14を設け、この通電部2、3の下側略半部を発熱部
1に埋設するようにして形成されている。尚、発熱部1
への通電部2、3の埋め込み量は適宜変更可能であっ
て、例えば、通電部2、3の全体を発熱部1に埋め込む
ようにしてもよい。そしてこの発熱体Aでは、通電部
2、3に剥離防止部14を設けたので、長期間の使用に
より発熱部1が熱膨張収縮を繰り返しても、発熱部1と
通電部2、3の界面で部分的に剥離が発生しないように
することができるものであり、よって、この発熱体Aで
は、通電部2、3で均一な発熱部1への通電ができて均
一に発熱させることができ、また、膨張率が異なっても
発熱部1と通電部2、3の接続が切断されてしまって通
電することができなくなって発熱することができないと
いう問題が生じないようにすることができる。
【0080】図40に請求項25に係る発熱体Aの実施
の形態の他例を示す。この発熱体Aの通電部2、3は、
導電性材料のより線や網線や単線の集合体などで形成さ
れている。従って通電部2、3の下面は凹凸形状の剥離
防止部14として形成されており、この通電部2、3の
下側略半分を発熱部1に埋め込むことによって、発熱部
1に通電部2、3が一体化された発熱体Aを形成するこ
とができる。尚、発熱部1への通電部2、3の埋め込み
量は適宜変更可能であって、例えば、通電部2、3の全
体を発熱部1に埋め込むようにしてもよい。
【0081】図41に請求項26に係る発熱体Aの実施
の形態の一例を示す。この発熱体Aは、柔軟性を有する
通電部2、3が導電塗料で形成されている。導電塗料
は、ポリエステル、紫外線硬化型樹脂(UV樹脂)、塩
化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、シ
リコーン樹脂、ゴム系樹脂等の樹脂成分をバインダーと
して、これに銀やカーボン等の粒子を分散させると共に
これをシンナーやトルエンなどの希釈剤で希釈して調製
されるものであり、導電性を有するものである。そして
この導電塗料を発熱部1の表面に塗布して乾燥させるこ
とによって、柔軟性及び伸縮性のある通電部2、3が形
成される。そしてこの発熱体Aでは、柔軟性があり伸縮
性のある通電部2、3を用いたので、発熱部1の熱膨張
に通電部2、3が追随して発熱部1の熱膨張が通電部
2、3に制約されないようにすることができ、正温度特
性を正確に発揮して自己温度制御機能が正確に行われる
ものである。
【0082】図42に請求項27に係る発熱体Aの実施
の形態の一例を示す。この発熱体Aは図1に示すものに
おいて、発熱部1を連続気孔多孔体15内に分散させて
含浸させたものである。連続気孔多孔体15としては、
ポリアミド(ナイロン6、ナイロン66)、アクリル
(アクリラン、オーロン、ダイネル、ベレル)、ビスコ
ースレーヨン、セルロースエステル(アセテート、トリ
アセテート)、ポリエステル、ビニル誘導体(ビニロン
HH、サラン)、天然繊維(綿屑、羊毛屑、ジュー
ト)、ガラスなどを材料とする繊維状のものを織った織
布、あるいは前記繊維状のものをバインダーで固めた不
織布等を用いることができる。またその他、ウレタン、
スチロール、フェノール等の連続気孔発泡体、セラミッ
ク等の連続気孔焼結体などを用いることができる。さら
に発熱部1同士及び発熱部1と通電部2、3は連続気孔
多孔体15により電気的に接続されている。
【0083】このように形成される発熱体Aでは、発熱
部1を連続気孔多孔体15内に含有させたので、連続気
孔多孔体15で曲げ強度等の機械的物性を高めることが
できると共に発熱部1を構成する合成樹脂や導電性物質
22の溶けだしを防止することができ、発熱して温度制
御している状態でも形状を保持することができるもので
ある。
【0084】図43に請求項28に係る発熱体Aの実施
の形態の一例を示す。この発熱体Aは、上記織布や不織
布等の柔軟性のある材料で連続気孔多孔体15が形成さ
れている。この発熱体Aは、柔軟性のある材料で連続気
孔多孔体15を形成するので、ケース等に組み込んで使
用する際にケース等の形状に変形させて使用することが
でき、制約を受けずに色々な(あらゆる)ケース等の形
状に対応させて組み込んで使用することができるもので
ある。
【0085】図44(a)(b)に請求項29に係る発
熱体Aの実施の形態の一例を示す。この発熱体Aは、通
電部2、3を結ぶ方向(矢印トで示す)にのみ柔軟性を
有するものである。図45に図44(a)の一部の断面
図を示す。発熱部1は連続気孔多孔体15の厚み方向に
長く形成され、また複数個の発熱部1が通電部2、3を
結ぶ方向に並ぶように連続気孔多孔体15に含有されて
おり、このことで発熱体Aは、通電部2、3を結ぶ方向
にのみ柔軟性を有するものとなる。発熱体Aは、発熱し
て温度制御している状態でも形状を保持することができ
るものであり、しかも通電部2、3の間で発熱部1及び
連続気孔多孔体15が熱膨張の制約を受けないようにす
ることができ、正温度特性が正確に発揮されて自己温度
制御機能が正確に行われるものである。
【0086】図46に請求項30に係る発熱体Aの実施
の形態の一例を示す。この発熱体Aは、発熱部1を構成
する樹脂材料と同様の樹脂材料を連続気孔多孔体15に
含浸させないで板状の他の発熱部16を形成し、この他
の発熱部16を外部発熱部40として図42のものにお
いて連続気孔多孔体15の裏面に設けて形成されるもの
である。発熱部1と通電部2、3と外部発熱部40は連
続気孔多孔体15により電気的に接続されている。
【0087】この発熱体Aでは、連続気孔多孔体15に
含有される発熱部1の他に、連続気孔多孔体15の外面
に接触して外部発熱体40を形成したので、連続気孔多
孔体15で曲げ強度等の機械的物性を高めることができ
ると共に発熱部1を構成する合成樹脂や導電性物質22
の溶けだしを防止することができ、発熱して温度制御し
ている状態でも形状を保持することができるものであ
り、しかも外部発熱部40が熱膨張の制約を受けないよ
うにすることができるので、図42のように連続気孔多
孔体15に含浸させた発熱部1のみで構成する場合に比
べて、正温度特性が正確に発揮されて自己温度制御機能
が正確に行われるものである。
【0088】図47に請求項30に係る発熱体Aの実施
の形態の他例を示す。この発熱体Aは図46のものにお
いて、さらに他の外部発熱部40を通電部2、3の間の
発熱部1の表面に設けて形成されている。この時、通電
部2、3の上面は通電部2、3の間の外部発熱部40に
覆われないようにしてあり、このことで電源と通電部
2、3の接続が行い易くなるものである。そしてこの発
熱体Aは、連続気孔多孔体15の表裏の両方に外部発熱
部40を設けたので、厚み方向での発熱のばらつきを小
さくすることができる。
【0089】図48に請求項30に係る発熱体Aの実施
の形態の他例を示す。この発熱体Aは図47のものにお
いて、通電部2、3の上面を通電部2、3の間の外部発
熱部40で覆うようにして形成されている。そしてこの
発熱体Aは、通電部2、3の上面を外部発熱部40で覆
うことによって、通電部2、3の発熱に影響されること
なく、均一な発熱を得ることができるものである。
【0090】図49に請求項31に係る発熱部Aの実施
の形態の一例を示す。この発熱体Aは、発熱部1を構成
する樹脂材料と同様の樹脂材料を連続気孔多孔体15に
含浸させないで板状の他の発熱部16を形成し、この他
の発熱部16を内部発熱部41として一対の連続気孔多
孔体15で上下に挟んで形成されている。一対の通電部
2、3は上側の連続気孔多孔体15の上面に配設されて
おり(請求項32)、発熱部1と通電部2、3と内部発
熱部41は連続気孔多孔体15により電気的に接続され
ている。また、連続気孔多孔体15に通電部2、3を設
けた後、樹脂材料を含浸させて発熱部1を形成するもの
であり、このことで、通電部2、3の間の距離が全長に
亘って常に一定となって発熱部1及び通電部2、3及び
内部発熱部41が均一に発熱し、しかも一定温度に制御
することができるものである。
【0091】この発熱体Aでは、連続気孔多孔体15に
含有される発熱部1の他に、一対の連続気孔多孔体15
に挟まれる内部発熱体41を形成したので、連続気孔多
孔体15で曲げ強度等の機械的物性を高めることができ
ると共に発熱部1を構成する合成樹脂や導電性物質22
の溶けだしを防止することができ、発熱して温度制御し
ている状態でも形状を保持することができるものであ
り、しかも内部発熱部41が熱膨張の制約を受けないよ
うにすることができるので、図42のように連続気孔多
孔体15に含浸させた発熱部1のみで構成する場合に比
べて、正温度特性が正確に発揮されて自己温度制御機能
が正確に行われるものである。
【0092】図50に請求項33に係る発熱部Aの実施
の形態の一例を示す。この発熱体Aは、発熱部1を構成
する樹脂材料と同様の樹脂材料を連続気孔多孔体15に
含浸させないで板状の他の発熱部16を形成し、この他
の発熱部16を内部発熱部41として一対の連続気孔多
孔体15で上下に挟んで形成されている。一対の通電部
2、3のうち、一方の通電部2は上側の連続気孔多孔体
15の上面の全面に亘って、他方の通電部3は下側の連
続気孔多孔体15の下面の全面に亘ってそれぞれ配設さ
れており、発熱部1と通電部2、3と内部部発熱部41
は連続気孔多孔体15により電気的に接続されている。
【0093】この発熱体Aでは、連続気孔多孔体15に
含有される発熱部1の他に、一対の連続気孔多孔体15
に挟まれる内部発熱体41を形成したので、連続気孔多
孔体15で曲げ強度等の機械的物性を高めることができ
ると共に発熱部1を構成する合成樹脂や導電性物質22
の溶けだしを防止することができ、発熱して温度制御し
ている状態でも形状を保持することができるものであ
り、しかも内部発熱部41が熱膨張の制約を受けないよ
うにすることができるので、図42のように連続気孔多
孔体15に含浸させた発熱部1のみで構成する場合に比
べて、正温度特性が正確に発揮されて自己温度制御機能
が正確に行われるものである。また連続気孔多孔体15
及び内部発熱部41の厚みを一定に形成することによっ
て、一対の通電部2、3の間の距離が全長に亘って常に
一定にすることができ、発熱部1及び通電部2、3及び
内部発熱部41が均一に発熱し、しかも一定温度に制御
することができるものである。
【0094】図51に請求項34に係る発熱体Aの実施
の形態の一例を示す。この発熱体Aは、発熱部1を構成
する樹脂材料と同等の熱膨張率あるいは伸縮性を有する
基材17を形成し、基材17に一対の通電部2、3を設
けると共にこの通電部2、3を発熱部1にほぼ内包させ
て発熱部1と接触させて形成されるものである。基材1
7は、ポリオレフィン樹脂、例えばポリプロピレン、ポ
リエチレン等の熱可塑性の結晶性樹脂、ポリアミド系樹
脂、ポリアセタール系樹脂、PBT系樹脂、PET系樹
脂、PPS系樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂
等を用いて絶縁性のあるシート状(絶縁シート)に形成
することができ、これらは単独で使用されても、又、ブ
レンドされて使用されても構わない。また、PETフィ
ルム、シリコンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリ
アミドフィルムなどを用いることができる。
【0095】この発熱体Aは、発熱部1を構成する樹脂
材料と同等の熱膨張率あるいは伸縮性を有する基材17
上に一対の通電部2、3を設け、通電部2、3をほぼ内
包する発熱部1を基材17上に形成すると共に通電部
2、3に発熱部1を接触させたので、基材17で発熱部
1及び通電部2、3を保持することができ、発熱して温
度制御している状態でも形状を保持することができるも
のである。また基材17が発熱部1を構成する樹脂材料
と同等の熱膨張率あるいは伸縮性を有しているので、発
熱部1が熱膨張の制約を受けないようにすることがで
き、正温度特性が正確に発揮されて自己温度制御機能が
正確に行われるものである。
【0096】また基材17上に通電部2、3を設けたの
で、例えば柔軟性のある通電部2、3を導電塗料や導電
性ペーストで形成する場合、通電部2、3を所望の位置
に正確に形成することができ、また発熱部1にほぼ内包
させる場合にでも通電部2、3の位置がずれたり、基材
17から剥がれたりすることがなく、通電部2、3を所
望の位置に正確に形成することができ、従って、通電部
2、3間の距離を常に所望の距離で一定にすることがで
き、発熱部1及び通電部2、3が均一に発熱し、しかも
一定温度に制御することができるものである。
【0097】図52に請求項34に係る発熱体Aの実施
の形態の他例を示す。この発熱体Aは、上記と同様の基
材(絶縁シート)17に複数個の孔部91を形成し、基
材17上に一対の通電部2、3を設け、孔部91を通し
て樹脂材料を基材17の表裏面に供給して、通電部2、
3をほぼ内包しこれらに接触する発熱部1を形成したも
のである。この発熱体Aでは、基材17の孔部91内に
も発熱部1が形成されているので、基材17と発熱部1
とが剥がれにくくなって、通電部2、3と発熱部1との
密着性が損なわれて不安定になることがなく、通電部
2、3による発熱部1への通電を確実に行うことができ
る。
【0098】図53に請求項34に係る発熱体Aの実施
の形態の他例を示す。この発熱体Aは、基材17を発熱
部1を構成する樹脂材料で形成し、基材17上に一対の
通電部2、3を設けると共にこの通電部2、3を発熱部
1にほぼ内包させて発熱部1と接触させて形成されるも
のである。この発熱体Aでは、発熱部1と同様の樹脂材
料で基材17を形成するので、発熱部1が熱膨張の制約
を受けないようにすることができ、正温度特性が正確に
発揮されて自己温度制御機能が正確に行われるものであ
る。
【0099】図54に請求項34に係る発熱体Aの実施
の形態の他例を示す。この発熱体Aは、上記と同様の基
材(絶縁シート)17上に一対の通電部2、3を設ける
と共にこの通電部2、3の間において基材17上に発熱
部1を通電部2、3と接触させて形成されるものであ
る。この発熱体Aでは、通電部2、3の間に発熱部1を
設けたので、通電部2、3を露出させることができ、電
源と通電部2、3の接続を容易に行うことができるもの
である。
【0100】図55に請求項34に係る発熱体Aの実施
の形態の他例を示す。この発熱体Aは、上記と同様の基
材(絶縁シート)17上に一対の通電部2、3を設ける
と共にこの通電部2、3及び基材17を発熱部1に完全
に内包させ、通電部2、3と発熱部1を接触させて形成
されるものである。この発熱体Aでは、通電部2、3及
び基材17を発熱部1に完全に内包させて形成したの
で、通電部2、3の位置がずれたり、基材17から剥が
れたりすることがなく、通電部2、3を所望の位置に正
確に形成することができ、従って、通電部2、3間の距
離を常に所望の距離で一定にすることができ、発熱部1
及び通電部2、3が均一に発熱し、しかも一定温度に制
御することができるものである。
【0101】図56に請求項34に係る発熱体Aの実施
の形態の他例を示す。この発熱体Aは図50のものにお
いて、基材17の下面(発熱部1を形成した方と反対側
の面)に熱導電率の高い均熱板10を全面に亘って設け
たものである。この発熱体Aでは、均熱板10を設けた
ので、均熱板10で熱を伝えることができ、表面温度を
より均一化することができるものである。
【0102】図57に請求項35に係る発熱体Aの実施
の形態の一例を示す。この発熱体Aは、板状の発熱部1
の表裏面に板状の通電部2、3を全面に亘って接触させ
て設け、各通電部2、3の外側に基材(絶縁シート)1
7を全面に亘って接触させて設けて形成されている。つ
まり、通電部2、3を発熱部1と基材17の間に設けて
挟み込んで形成したものである。
【0103】この発熱体Aでは、通電部2、3を発熱部
1と基材17の間に設けて挟み込んで形成したので、基
材17で発熱部1及び通電部2、3を保持することがで
き、発熱して温度制御している状態でも形状を保持する
ことができるものであり、また発熱部1の溶融時に流れ
出しを防止することができるものである。さらに基材1
7が発熱部1を構成する樹脂材料と同等の熱膨張率ある
いは伸縮性を有しているので、発熱部1が熱膨張の制約
を受けないようにすることができ、正温度特性が正確に
発揮されて自己温度制御機能が正確に行われるものであ
る。また発熱部1の厚みを一定に形成することによっ
て、一対の通電部2、3の間の距離が全面に亘って常に
一定にすることができ、発熱部1及び通電部2、3が均
一に発熱し、しかも一定温度に制御することができるも
のである。
【0104】図58に請求項35に係る発熱体Aの実施
の形態の他例を示す。この発熱体Aは図57のものにお
いて、一方(下側)の基材17のさらに外側(下側)に
熱伝導率の高い均熱版10を設けて形成されている。こ
の発熱体Aでは、均熱板10を設けたので、均熱板10
で熱を伝えることができ、表面温度をより均一化するこ
とができるものである。
【0105】図59に請求項36に係る発熱体Aの実施
の形態の一例を示す。この発熱体Aは図1のものにおい
て、発熱部1の内部に円棒状の構造材18を通電部2、
3と略平行に設けて形成されている。構造材18は、ポ
リオレフィン樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール
系樹脂、PBT系樹脂、PET系樹脂、PPS系樹脂、
フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂などの絶縁性を有す
る樹脂を用いて形成することができるが、熱変形温度あ
るいは軟化点が発熱体Aの制御温度よりも高い材質であ
る方が好ましい。また、ポリアミド(ナイロン6、ナイ
ロン66)、アクリル(アクリラン、オーロン、ダイネ
ル、ベレル)、ビスコースレーヨン、セルロースエステ
ル(アセテート、トリアセテート)、ポリエステル、ビ
ニル誘導体(ビニロンHH、サラン)、天然繊維(綿
屑、羊毛屑、ジュート)、ガラスなどを材料とする繊維
状のものを織った織布、あるいは前記繊維状のものをバ
インダーで固めた不織布等を用いて形成することができ
る。またその他、ウレタン、スチロール、フェノール等
の連続気孔発泡体、セラミック等の連続気孔焼結体など
を用いて形成することができる。
【0106】この発熱体Aでは、発熱部1に構造材18
を内蔵させたので、構造材18で発熱部1を保持するこ
とができ、発熱して温度制御している状態でも形状を保
持することができるものである。図60に請求項2に係
る発熱体Aの実施の形態の一例を示す。この発熱体A
は、前記と同様の正温度係数特性を有する樹脂材料で形
成される発熱部1と、発熱部1に通電する一対の通電部
2、3とを具備して形成されている。発熱部1は一定の
幅と厚みを有する板状に形成されるものであって、導電
性を有する粉末状の導電性物質を樹脂に含有させて調製
される樹脂材料で形成されている。前記粉末状の導電性
物質としては、鉄、アルミニウム、銅、カーボン(カー
ボンブラック)等を用いることができるが、発熱部1の
発熱性や加工性や耐久性等の性能を考慮すると、カーボ
ンを用いるのが好ましい。また、発熱部1を構成する樹
脂としては、ポリオレフィン樹脂、例えばポリプロピレ
ン、ポリエチレン等の熱可塑性の結晶性樹脂等により、
正温度係数(PTC)特性を大きく持たせることができ
るが、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、PB
T(ポリブチレンテレフタレート)系樹脂、PET(ポ
リエチレンテレフタレート)系樹脂、PPS(ポリフェ
ニレンスルフィド)系樹脂、フェノール系樹脂、エポキ
シ系樹脂等でもよく、これらは単独で使用されても、
又、ブレンドされて使用されても構わない。そして導電
性物質と樹脂とを混合することによって、発熱部1を形
成する樹脂材料が調製される。
【0107】前記通電部2、3は矩形状に形成され発熱
部1の表面に接触させて設けられるものであって、これ
を構成する材料としては電気を流す材料であれば特に制
限はないが、抵抗値としては発熱部1より低い方が好ま
しい。具体的には、銅や銅合金、鉄、ステンレス鋼板あ
るいはこれらにニッケルめっきや錫めっきなどの表面処
理を施したもの、及びアルミニウム、ニッケル、銀、金
等の金属で形成することができる。また、樹脂等に金属
やカーボン等の導電性のある粒子を分散させて調製され
る導電性樹脂、あるいはこれを溶剤で希釈して調製され
る導電塗料で通電部2、3を形成するようにしてもよ
い。通電部2、3の形状は、板状、単線状、複数本の単
線を編んだり縒ったりして形成される網線の形状、複数
本の単線を縒って形成されるより線の形状などにするこ
とができる。また、前記導電性材料や導電塗料を用いる
場合は通電部2、3を自由な形状に形成することができ
る。これら通電部2、3の各一端は電源26から導出さ
れる電線等の配電部90と電気的に接続するための接続
部25として形成されている。
【0108】発熱部1に通電部2、3を固定して前記発
熱体Aを形成する方法としては、発熱部1を押出成形す
る際に通電部2、3とともに押出成形する方法や、発熱
部1を射出成形する際に通電部2、3をインサート成形
する方法や、通電部2、3を射出成形する際に発熱部1
をインサート成形する方法や、発熱部1と通電部2、3
を金型内で同時に射出成形する方法や、発熱部1をプレ
ス成形する際に通電部2、3をインサート成形する方法
や、通電部2、3をプレス成形する際に発熱部1をイン
サート成形する方法や、発熱部1と通電部2、3を金型
内で同時にプレス成形する方法や、発熱部1を任意の方
法で成形した後に通電部2、3を熱プレスで融着する方
法や、通電部2、3を任意の方法で成形した後に発熱部
1を熱プレスで融着する方法や、発熱部1を任意の方法
で成形した後に通電部2、3を導電性接着剤で接着する
方法や、発熱部1を任意の方法で成形した後に通電部
2、3をメッキ、蒸着等で付加する方法や、発熱部1を
任意の方法で成形した後に通電部2、3を導電塗料等で
付加する方法等を例示することができる。
【0109】このような発熱体Aは、電源26で通電部
2、3に印加して通電部2、3及び発熱体1に通電する
ことによって発熱するものであるが、発熱部1は正温度
係数特性を有する樹脂材料で形成されているために、電
源26の電圧が変動等して通電量が変動しても、ある一
定の温度(制御温度)以上にならないように制御され
る。しかし、通電部2、3は正温度係数特性を有してい
ないために、電源26の故障等の何らかの原因で電圧が
変動して通電量が増加すると、通電部2、3の自己発熱
のために発熱し、発熱部1の制御温度を超えて温度が上
がって温度制御することができなくなる恐れがある。
【0110】そこで本発明の請求項2の発熱体Aは、発
熱部1の体積固有抵抗値をρ2、一対の通電部2、3の
最短距離をL21、発熱部1の通電方向と垂直な発熱部
1の断面積をS2、通電部2、3の体積固有抵抗値をρ
1、通電部2、3の発熱部1と接する距離をL11、L
12、通電部2、3の通電方向と垂直な通電部2、3の
断面積をS1とする場合、発熱部1の体積固有抵抗値ρ
2と通電部2、3の最短距離L21の積を発熱部1の断
面積S2で割算した値が、通電部2、3の体積固有抵抗
値ρ1と通電部2、3の発熱部1と接する距離L11、
L12の積を通電部2、3の断面積S1で割算した値よ
り大きくなるように形成されている。つまり、ρ2×L
21/S2>ρ1×L11/S1あるいはρ2×L21
/S2>ρ1×L12/S1という条件を満たすよう
に、発熱部1の樹脂の材料や導電性物質の種類や含有
量、発熱部1の形状、通電部2、3の材料や形状などが
設定されて発熱体Aが形成されている。そして本発明の
発熱体Aは、ρ2×L21/S2>ρ1×L11/S1
あるいはρ2×L21/S2>ρ1×L12/S1とい
う条件を満たすように形成されているので、常に発熱部
1の方を通電部2、3よりも大きく発熱させて高い温度
にすることができ、正温度係数特性により発熱部1での
温度制御を確実に行うことができるものである。
【0111】図61には請求項4に係る発熱体Aの実施
の形態の一例を示す。この発熱体Aは、通電部2、3の
平面形状を櫛状に形成すると共に通電部2、3間の距離
L1を常に一定にして形成されている。つまり、発熱部
1の長辺と平行に配置される略矩形の本体部2a、3a
と、各本体部2a、3aの一方の長辺に突設される一対
の突出部2b、3bとで櫛状の通電部2、3をそれぞれ
形成し、一方の通電部2の突出部2b、2bの間に他方
の通電部3の一つの突出部3bを配置するようにして発
熱体Aが形成されている。尚、突出部2b、3bは一対
だけでなく、複数本設けることができる。上記各突出部
2b、3bの基部はこれより先の突出部2b、3bの他
の部分よりも狭い幅の小幅部2c、3cとして形成され
ている。また、通電部2、3の間に形成される間隙27
の幅寸法(隣接する突出部2b、3bの間の距離L1、
及び突出部2b(あるいは突出部3b)の先端と通電部
2(あるいは通電部3)の間の距離L1)が全長に亘っ
て一定に形成されている。そしてこの発熱体Aでは通電
部2、3間の距離L1を常に一定にするので、発熱部1
を常に均一に発熱させることができるものであり、しか
も一定温度に制御することができるものである。さら
に、発熱部1に比べて熱伝導率のよい通電部2、3より
熱が大気中に放熱する際に突出部2b、3bの熱を伝え
にくいため、突出部2b、3bの基部を突出部2b、3
bの他の部分よりも狭い幅の小幅部2c、3cとして形
成することによって、小幅部2c、3cの放熱を抑える
ようにすることができ、全体を均一な温度分布にするこ
とができるものである。
【0112】上記発熱体Aにおいて、発熱部1が使用温
度領域内で2倍以上の抵抗値の変化率を有し、且つ使用
最高温度と使用最高温度+10℃の間で4倍以上20倍
未満の抵抗値の変化率を有するように、発熱部1の樹脂
の材料や導電性物質の種類や含有量、発熱部1の形状、
通電部2、3の材料や形状などを設定するとができる
(請求項5)。つまり、発熱部1の使用温度領域内(図
62の矢印ハの範囲)での使用最低温度をT1(℃)、
その時の抵抗値をRa(Ω)、使用温度領域内での使用
最高温度をT2(℃)、その時の抵抗値をRb(Ω)、
使用最高温度T2+10℃の時の抵抗値をRd(Ω)と
する時、図62の曲線ニのように、Rb/Ra>2、且
つ20>Rd/Rb>4となる特性を有するように発熱
部1を形成するものである。そして発熱部1の特性がR
b/Ra>2、且つ20>Rd/Rb>4であれば、印
加電圧あるいは使用環境温度が変わっても、使用温度領
域内に発熱部1(発熱体A)の温度を制御することがで
きるものであり、安全である。ちなみに、Rb/Ra=
10、Rd/Rb=4.6の材料で発熱部1を形成した
場合、印加電圧100±20V、雰囲気温度(周囲温
度)25±15℃に変化させても、発熱体Aの温度は、
制御温度±3℃の範囲に制御される。
【0113】図63に請求項3に係る発熱体Aの実施の
形態の一例を示す。この発熱体Aは、前記と同様の正温
度係数特性を有する樹脂材料で形成される発熱部1と、
発熱部1に通電する一対の通電部2、3とを具備して形
成されている。発熱部1は一定の幅と厚みを有する板状
に形成されるものであって、導電性を有する粉末状の導
電性物質を樹脂に含有させて調製される樹脂材料で形成
されている。
【0114】前記粉末状の導電性物質としては、鉄、ア
ルミニウム、銅、カーボン(カーボンブラック)等を用
いることができるが、発熱部1の発熱性や加工性や耐久
性等の性能を考慮すると、カーボンを用いるのが好まし
い。また、発熱部1を構成する樹脂としては、ポリオレ
フィン樹脂、例えばポリプロピレン、ポリエチレン等の
熱可塑性の結晶性樹脂等により、正温度係数(PTC)
特性を大きく持たせることができるが、ポリアミド系樹
脂、ポリアセタール系樹脂、PBT(ポリブチレンテレ
フタレート)系樹脂、PET(ポリエチレンテレフタレ
ート)系樹脂、PPS(ポリフェニレンスルフィド)系
樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂等でもよく、
これらは単独で使用されても、又、ブレンドされて使用
されても構わない。そして導電性物質と樹脂とを混合す
ることによって、発熱部1を形成する樹脂材料が調製さ
れる。
【0115】前記通電部2、3は矩形状に形成され発熱
部1の表面に接触させて設けられるものであって、これ
を構成する材料としては電気を流す材料であれば特に制
限はないが、抵抗値としては発熱部1より低い方が好ま
しい。具体的には、銅や銅合金、鉄、ステンレス鋼板あ
るいはこれらにニッケルめっきや錫めっきなどの表面処
理を施したもの、及びアルミニウム、ニッケル、銀、金
等の金属で形成することができる。また、樹脂等に金属
やカーボン等の導電性のある粒子を分散させて調製され
る導電性樹脂、あるいはこれを溶剤で希釈して調製され
る導電塗料で通電部2、3を形成するようにしてもよ
い。通電部2、3の形状は、板状、単線状、複数本の単
線を編んだり縒ったりして形成される網線の形状、複数
本の単線を縒って形成されるより線の形状などにするこ
とができる。また、前記導電性材料や導電塗料を用いる
場合は通電部2、3を自由な形状に形成することができ
る。これら通電部2、3の各一端は電源26から導出さ
れる電線等の配電部90と電気的に接続するための接続
部25として形成されている。
【0116】発熱部1に通電部2、3を固定して前記発
熱体Aを形成する方法としては、発熱部1を押出成形す
る際に通電部2、3とともに押出成形する方法や、発熱
部1を射出成形する際に通電部2、3をインサート成形
する方法や、通電部2、3を射出成形する際に発熱部1
をインサート成形する方法や、発熱部1と通電部2、3
を金型内で同時に射出成形する方法や、発熱部1をプレ
ス成形する際に通電部2、3をインサート成形する方法
や、通電部2、3をプレス成形する際に発熱部1をイン
サート成形する方法や、発熱部1と通電部2、3を金型
内で同時にプレス成形する方法や、発熱部1を任意の方
法で成形した後に通電部2、3を熱プレスで融着する方
法や、通電部2、3を任意の方法で成形した後に発熱部
1を熱プレスで融着する方法や、発熱部1を任意の方法
で成形した後に通電部2、3を導電性接着剤で接着する
方法や、発熱部1を任意の方法で成形した後に通電部
2、3をメッキ、蒸着等で付加する方法や、発熱部1を
任意の方法で成形した後に通電部2、3を導電塗料等で
付加する方法等を例示することができる。
【0117】このような発熱体Aは、電源26で通電部
2、3に印加して通電部2、3及び発熱体1に通電する
ことによって発熱するものであるが、発熱部1は正温度
係数特性を有する樹脂材料で形成されているために、電
源26の電圧が変動等して通電量が変動しても、ある一
定の温度(制御温度)以上にならないように制御され
る。しかし、通電部2、3は正温度係数特性を有してい
ないために、電源26の故障等の何らかの原因で電圧が
変動して通電量が増加すると、通電部2、3の自己発熱
のために発熱し、発熱部1の制御温度を超えて温度が上
がって温度制御することができなくなる恐れがある。
【0118】そこで本発明の請求項5の発熱体Aは、発
熱部1の体積固有抵抗値をρ2、発熱部1の通電方向と
垂直な発熱部1の断面積をS2、発熱部1の比重をδ
2、発熱部1の比熱をC2、通電部2、3の体積固有抵
抗値をそれぞれρ1、ρ3、通電部2、3の通電方向と
垂直な通電部2、3の断面積をそれぞれS1、S3、通
電部2、3の比重をそれぞれδ1、δ3、通電部2、3
の比熱をそれぞれC1、C3とした場合、発熱部1の体
積固有抵抗値ρ2を、発熱部1の断面積S2の二乗と発
熱部1の比重δ2と発熱部1の比熱C2の積で割算した
値が、通電部2、3の体積固有抵抗値ρ1、ρ3を通電
部2、3の断面積S1、S3の二乗と通電部2、3の比
重δ1、δ3と通電部2、3の比熱C1、C3の積で割
算した値より大きくなるように形成されている。つま
り、ρ2/(S22 ×δ2×C2)>ρ1/(S12 ×
δ1×C1)、あるいはρ2/(S22 ×δ2×C2)
>ρ3/(S32 ×δ3×C3)という条件を満たすよ
うに、発熱部1の樹脂の材料や導電性物質の種類や含有
量、発熱部1の形状、通電部2、3の材料や形状などが
設定されて発熱体Aが形成されている。そして本発明の
発熱体Aは、ρ2/(S22 ×δ2×C2)>ρ1/
(S12 ×δ1×C1)、あるいはρ2/(S22×δ
2×C2)>ρ3/(S32 ×δ3×C3)という条件
を満たすように形成されているので、常に発熱部1の方
を通電部2、3よりも大きく発熱させて高い温度にする
ことができ、正温度係数特性により発熱部1での温度制
御を確実に行うことができるものである。すなわち、通
電部2、3は正温度(係数)特性を持っていないので、
印加電圧や周囲温度などの外乱の影響を受ければ温度が
変化してしまい、発熱体Aの温度をある範囲に抑える
(制御する)ことができないが、発熱部1は正温度(係
数)特性を持っているので、印加電圧や周囲温度などの
外乱の影響を受けても、発熱体Aの温度をある範囲に抑
える(制御する)ことができる。従って、上記のような
条件を満たすように発熱部1及び通電部2、3を形成す
るものである。
【0119】ちなみに、発熱部1の発熱量をQ2、抵抗
値をR2、温度上昇をH2、体積をV2とし、通電部
2、3の発熱量をそれぞれQ1、Q3、抵抗値をそれぞ
れR1、R3、温度上昇をそれぞれH1、H3、体積を
それぞれV1、V3、通電部2、3と発熱部1の接する
距離をそれぞれL11、L12とし、さらに一対の通電
部2、3と発熱部1は直列に接続されているので、この
間に流れる電流をiとすると、Q1=R1×i×i、R
1=ρ1×L11/S1、V1=S1×L11であり、
また、Q1=α×V1×δ1×C1×H1より、通電部
2の温度上昇H1は、H1=ρ1/(α×S12 ×δ1
×C1)となる。同様に、通電部3の温度上昇H3は、
H3=ρ3/(α×S32 ×δ3×C3)と、発熱部1
の温度上昇H2は、H2=ρ2/(α×S22 ×δ2×
C2)となる。従って、H2>H1、あるいはH2>H
3のためには、ρ2/(S22 ×δ2×C2)>ρ1/
(S12 ×δ1×C1)、あるいはρ2/(S22 ×δ
2×C2)>ρ3/(α×S32 ×δ3×C3)の関係
であればよい。
【0120】図64に請求項37に係るヘアーセット器
Bの実施の形態の一例を示す。このヘアーカール器Bは
円筒状に形成されるヘアーカーラーであって、絶縁物で
形成される円筒状の毛髪巻胴部45の内部に上記いずれ
かの発熱体Aを設けて形成されている。この発熱体Aは
円筒状の発熱部1の外面に一対の通電部2、3を設けて
形成されており、発熱部1の外面と通電部2、3の外面
が毛髪巻胴部45の内面に接触させてある。この毛髪巻
胴部45の両端部は毛髪巻胴部45の中央部よりも太く
なった毛髪巻胴端部46として形成されており、毛髪が
巻きやすくなっている。また毛髪巻胴部45にはその円
周に沿って複数本の毛髪巻胴リブ部47が突設されてお
り、毛髪が巻きやすいと同時に毛髪巻胴部45を触った
際の熱さを低減することができるようになっている。ま
た毛髪巻胴部45が柔軟性を有した材料であれば使用時
の感触を向上させることができる。
【0121】そしてこのヘアーカーラーでは、上記本発
明の発熱体Aを用いているので、毛髪巻胴部45を全体
に亘って均一に発熱させることができ、毛髪の癖付けを
均一に行うことができると共に、従来のヘアーカーラー
よりも構造が簡単で軽量にすることができるものであ
る。図65に請求項37に係るヘアーセット器Bの実施
の形態の他例を示す。このヘアーカール器Bはヘアーブ
ラシであって、ブラシ本体48の発熱体保持部49の外
面に上記いずれかの発熱体Aを設け、発熱体Aの外面に
ブリスル台52を配設すると共にブリスル台52の外面
に複数本のブリスル53を設け、ブリスル台52の端部
に形成されるブリスル台凸部50をブラシ凹部51に係
合することによって形成されている。そして発熱体Aは
ブリスル台52と密着し、これと発熱体保持部49とで
狭持されて保持されている。上記ブリスル台52とブリ
スル53は同材質、異材質のどちらでもよく、また、発
熱体保持部49とブラシ凹部51はブラシ本体48と同
材質、異材質のどちらでもよく、また別部品であっても
よい。
【0122】そしてこのヘアーブラシでは、上記本発明
の発熱体Aを用いているので、ブリスル台52を全体に
亘って均一に発熱させることができ、毛髪の癖付けを均
一に行うことができると共に従来の発熱式ヘアーブラシ
よりも構造が簡単で軽量にすることができるものであ
る。図66に請求項37に係るヘアーセット器Bの実施
の形態の他例を示す。このヘアーカール器Bは図65の
ヘアーブラシと同様に形成されるブラシ部54に握り部
55を設けたヘアーブラシであって、握り部55などに
内蔵される電源装置に接続されるコード部56が握り部
55の端部から導出されていると共にコード部56の先
端にはコンセントに差し込まれるプラグ57が設けられ
ている。そしてコンセントにこのプラグ57を接続して
電源装置に電気を供給し、電源装置から発熱体Aに電気
を供給して発熱させることによって、使用することがで
きるものである。
【0123】このヘアーブラシでは、上記本発明の発熱
体Aを用いているので、ブラシ部54のブリスル台52
を全体に亘って均一に発熱させることができ、毛髪の癖
付けを均一に行うことができると共に従来の発熱式ヘア
ーブラシよりも構造が簡単で軽量にすることができるも
のであり、使い勝手が向上するものである。図67に請
求項37に係るヘアーセット器Bの実施の形態の他例を
示す。このヘアーカール器Bは図65のヘアーブラシと
同様に形成されるブラシ部54に握り部55を設けたヘ
アーブラシであって、握り部55に電池格納部58を開
口させて設け、その中に電池59を入れ、電池格納部5
8の開口を塞ぐように電池カバー92を配置すると共に
電池カバー92に設けた電池カバー係合部61により電
池カバー92を握り部55に固定して形成されるもので
ある。そして電池59から供給される電気によって発熱
体Aを発熱させることができるようになっている。尚、
電池格納部58はヘアーブラシの内部であれば、どこに
設けても構わない。
【0124】このヘアーブラシでは、上記本発明の発熱
体Aを用いているので、ブラシ部54のブリスル台52
を全体に亘って均一に発熱させることができ、毛髪の癖
付けを均一に行うことができると共に従来の発熱式ヘア
ーブラシよりも構造が簡単で軽量にすることができるも
のであり、また、電池59を発熱体Aを発熱させるため
の電源として用いるので、携帯性及び使い勝手が向上す
るものである。
【0125】図68に請求項37に係るヘアーセット器
Bの実施の形態の他例を示す。このヘアーカール器Bは
図65のものにおいて、ブリスル台52と発熱体Aと発
熱体保持部49を貫通する通風孔60を有した構造に形
成されている。このヘアーブラシでは、上記本発明の発
熱体Aを用いているので、ブリスル台52を全体に亘っ
て均一に発熱させることができ、毛髪の癖付けを均一に
行うことができると共に従来の発熱式ヘアーブラシより
も構造が簡単で軽量にすることができるものである。
【0126】図69に請求項37に係るヘアーセット器
Bの実施の形態の他例を示す。このヘアーカール器Bは
ブラシ体61とドライヤー本体62とで構成されるもの
であって、ブラシ体61は図68のヘアーブラシと同様
のブラシ部54に円筒状のブラシ嵌合部63を設けて形
成されている。また、ドライヤー本体62の先端には被
嵌合部64が突設されており、被嵌合部64の先端面に
は電気接続部65と空気吐出口66が形成されていると
共に、被嵌合部64の側面には係合部67が設けられて
いる。また、ドライヤー本体62の後部には空気吸引口
68が形成されていると共に、先端にプラグ57を設け
たコード部56がドライヤー本体62の後部から導出さ
れている。また、図70に示すようにドライヤー本体6
2には、ヒーター69とファン70を設けたモーター7
1が内蔵されており、それぞれコード部56と電気的に
接続される電源装置(図示省略)に接続されている。ま
た、ヒーター69は配線95により電気接続部65と電
気的に接続されている。
【0127】このようなヘアーセット装置Bは、ブラシ
体61のブラシ嵌合部63をドライヤー本体62の被嵌
合部64に嵌合し、ブラシ嵌合部63に係合部67を係
合させてブラシ体61とドライヤー本体62を一体化し
て使用されるものである。そしてプラグ57をコンセン
トに差した状態でスイッチ72をオンにすると、ヒータ
ー69が給電されて発熱すると共にモーター71が作動
してファン70が回転する。このファン70の回転によ
って、空気吸引口68からドライヤー本体62内に空気
が導入されると共に導入された空気がヒーター69で暖
められ、さらに暖められた空気が空気吐出口66を通っ
てブラシ体61に導入される。この後、ブラシ体61に
導入された空気は通風孔60を通って放出され、毛髪に
供給されるのである。また上記のスイッチ72をオンに
した際に、電気接続部63を通じてブラシ体61内の発
熱体Aに電気が供給されて発熱体Aが発熱するようにな
っている。
【0128】このヘアーブラシでは、上記本発明の発熱
体Aを用いているので、ブリスル台52を全体に亘って
均一に発熱させることができ、毛髪の癖付けを均一に行
うことができると共に従来の発熱式ヘアーブラシよりも
構造が簡単で軽量にすることができるものである。しか
も毛髪に熱風を吹き付けることもでき、毛髪の乾燥も同
時に行うことができると共に毛髪の癖付けをより一層効
果的に行うことができるものである。
【0129】図71に請求項37に係るヘアーセット器
Bの実施の形態の他例を示す。このヘアーカール器Bは
ヘアークリップであって、毛髪を挟むようにして使用さ
れるものである。ヘアークリップは、操作部73と挟み
部74とで略く字状に形成される一対のクリップ体75
で形成されるものであって、操作部73と挟み部74の
接続部分に形成される連結片76同士を軸96を用いて
枢着することによって、一対のクリップ体75を互いに
回動することができるように連結してある。
【0130】また、対向する操作部73の間には板ばね
等で形成されるスプリング77が設けられており、この
スプリング77の弾性力によって挟み部74が互いに近
接して閉じる方向に常に付勢されている。そして挟み部
74の内面に上記いずれかの発熱体Aが設けられてお
り、発熱体Aを毛髪に当接した状態で毛髪を両方の挟み
部74で挟むようにしてこのヘアークリップは使用され
るのである。
【0131】このヘアークリップでは、上記本発明の発
熱体Aを用いているので、毛髪を挟む部分を全体に亘っ
て均一に発熱させることができ、毛髪の癖付けを均一に
行うことができると共に従来の発熱式ヘアークリップよ
りも構造が簡単で軽量にすることができるものである。
図72に請求項37に係るヘアーセット器Bの実施の形
態の他例を示す。このヘアーカール器Bは、握り本体7
8に円筒状の毛髪巻胴部79と髪押さえ80を設けて形
成されるものであって、毛髪巻胴部79の内部に上記い
ずれかの発熱体Aが設けられている。この発熱体Aの通
電部2、3にはコード部81が接続されており、握り本
体78の端部から導出されるコード部81の先端にはプ
ラグ82が設けられている。髪押さえ80は押さえ部8
3と摘み部84とで構成されており、押さえ部83と摘
み部84の間の結合部86を握り本体78に突設される
支持部85に軸96を用いて枢着することによって、髪
押さえ80は握り本体78に回動自在に取り付けられて
いる。
【0132】また、握り本体78と摘み部84の間には
板ばね等のスプリング77が設けられており、このスプ
リング77の弾性力によって押さえ部83が毛髪巻胴部
79に近接して閉じる方向に常に付勢されている。そし
てプラグ82とコード部81を介して発熱体Aに通電し
て発熱させた状態で毛髪を毛髪巻胴部79に巻くと共に
髪押さえ80の押さえ部83で毛髪巻胴部79に巻かれ
た毛髪を押さえつけることによって、毛髪に癖付けを行
うことができるものである。尚、このヘアーセット器B
でも図67のような電池内蔵式を採用してもよい。
【0133】このヘアーセット器Bでは、上記本発明の
発熱体Aを用いているので、毛髪を挟む部分を全体に亘
って均一に発熱させることができ、毛髪の癖付けを均一
に行うことができると共に従来の発熱式ヘアーセット器
よりも構造が簡単で軽量にすることができるものであ
る。また電池内蔵式にすれば、携帯性が向上し、使い勝
手がよくなるものである。
【0134】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1に記載の
発明は、導電性を有する粉末状の導電性物質を含有し正
温度係数特性を有する樹脂材料で形成される発熱部と、
発熱部に通電する少なくとも一対の通電部とを具備して
形成される発熱体において、一対の通電部の最短距離間
における発熱部の抵抗値を発熱部の通電方向と垂直な発
熱部の断面積で割算した値が、通電部の通電方向におけ
る両端部間の抵抗値を通電部の通電方向と垂直な通電部
の断面積で割算した値より大きくしたので、常に発熱部
の方を通電部よりも大きく発熱させて高い温度にするこ
とができ、正温度係数特性を有した発熱部での温度制御
を確実に行うことができるものである。
【0135】また本発明の請求項2に記載の発明は、導
電性を有する粉末状の導電性物質を含有し正温度係数特
性を有する樹脂材料で形成される発熱部と、発熱部に通
電する少なくとも一対の通電部とを具備して形成される
発熱体において、発熱部の体積固有抵抗値と一対の通電
部の最短距離との積を発熱部の通電方向と垂直な発熱部
の断面積で割算した値が、通電部の体積固有抵抗値と通
電部の発熱部と接する距離との積を通電部の通電方向と
垂直な通電部の断面積Sで割算した値より大きくしたの
で、常に発熱部の方を通電部よりも大きく発熱させて高
い温度にすることができ、正温度係数特性を有した発熱
部での温度制御を確実に行うことができるものである。
【0136】本発明の請求項3に記載の発明は、導電性
を有する粉末状の導電性物質を含有し正温度係数特性を
有する樹脂材料で形成される発熱部と、発熱部に通電す
る少なくとも一対の通電部とを具備して形成される発熱
体において、発熱部の体積固有抵抗値を発熱部の通電方
向と垂直な発熱部の断面積の二乗と発熱部の比重と発熱
部の比熱との積で割算した値が、通電部の体積固有抵抗
値を通電部の通電方向と垂直な通電部の断面積の二乗と
通電部の比重と通電部の比熱との積で割算した値より大
きくしたので、常に発熱部の方を通電部よりも大きく発
熱させて高い温度にすることができ、正温度係数特性を
有した発熱部での温度制御を確実に行うことができるも
のである。
【0137】また本発明の請求項4に記載の発明は、少
なくとも一対の突出部を設けて櫛状の通電部を形成し、
突出部の基部を突出部の他の部分よりも狭い幅に形成
し、一対の通電部間の距離を常に一定にしたので、突出
部の基部の放熱を抑えるようにすることができ、全体を
均一な温度分布にすることができるものである。また本
発明の請求項5に記載の発明は、前記発熱部が使用温度
領域内で2倍以上の抵抗値の変化率を有し、且つ使用最
高温度と使用最高温度+10℃の間で4倍以上20倍未
満の抵抗値の変化率を有したので、印加電圧や周囲温度
などの外乱の影響を受けても温度をある範囲に抑えるこ
とができるものである。
【0138】また本発明の請求項6に記載の発明は、前
記発熱部が使用温度領域内でゴム弾性を有するので、発
熱部を容易に変形させることができ、ケース等に組み込
んで使用する場合に形状の制約を受けずに色々な形状に
対応させて使用することができるものであり、また使い
勝手が向上するものである。また本発明の請求項7に記
載の発明は、前記発熱部が使用温度領域内で10倍以上
の抵抗値の変化率を有し、且つ使用最高温度と使用最高
温度+5℃の間で10倍以上の抵抗値の変化率を有する
ので、印加電圧、あるいは使用環境温度が変わっても使
用温度領域内に発熱体の温度を制御することができ、安
全である。
【0139】また本発明の請求項8に記載の発明は、前
記一対の通電部間の距離を常に一定にしたので、発熱部
及び通電部で常に均一に発熱させることができ、しかも
一定温度に制御することができるものである。また本発
明の請求項9に記載の発明は、前記通電部を櫛状に形成
し、一対の通電部間の距離を常に一定にしたので、発熱
部及び通電部で常に均一に発熱させることができ、しか
も一定温度に制御することができるものである。
【0140】また本発明の請求項10に記載の発明は、
前記通電部の周端部に丸みを持たせたので、通電部の周
端部に電流が集中しないようにすることができ、発熱部
及び通電部で常に均一に発熱させることができると共に
一定温度に制御することができるものである。また本発
明の請求項11に記載の発明は、前記発熱部の温度が低
い領域における通電部間の距離を、発熱部の他の領域に
おける通電部間の距離よりも狭くしたので、発熱部及び
通電部を全体に亘って均一に発熱させることができるも
のである。
【0141】また本発明の請求項12に記載の発明は、
前記発熱部と通電部の間に剥離防止手段を設けたので、
発熱部と通電部の間に剥離が生じないようにすることが
でき、均一な発熱部への通電を行うことができて均一な
発熱を行うことができるものである。また本発明の請求
項13に記載の発明は、前記剥離防止手段として通電部
に凹凸形状の係止部を形成したので、発熱部と通電部の
間に剥離が生じないようにすることができ、均一な発熱
部への通電を行うことができて均一な発熱を行うことが
できるものである。
【0142】また本発明の請求項14に記載の発明は、
前記剥離防止手段として発熱部に凹凸形状の保持部を形
成したので、発熱部と通電部の間に剥離が生じないよう
にすることができ、均一な発熱部への通電を行うことが
できて均一な発熱を行うことができるものである。また
本発明の請求項15に記載の発明は、前記通電部を発熱
部に形成された回路部上に設けたので、一対の通電部の
相対位置が決まり易くなって通電部の距離を安定して決
めることができ、発熱状態が安定し、全体を均一に発熱
させることができるものである。
【0143】また本発明の請求項16に記載の発明は、
前記通電部を発熱部に形成された凹状回路部上に設けた
ので、一対の通電部の相対位置が決まり易くなって通電
部の距離を安定して決めることができ、発熱状態が安定
し、全体を均一に発熱させることができるものである。
また本発明の請求項17に記載の発明は、前記通電部を
発熱部に形成された凸状回路部上に設けたので、一対の
通電部の相対位置が決まり易くなって通電部の距離を安
定して決めることができ、発熱状態が安定し、全体を均
一に発熱させることができるものである。
【0144】また本発明の請求項18に記載の発明は、
前記発熱部よりも熱伝導性の高い均熱板を発熱部に接触
させて設けたので、発熱部で生じた熱を均熱板で全体に
伝えることができ、全体を均一に発熱させることができ
るものである。また本発明の請求項19に記載の発明
は、前記一対の通電部間に凹凸形状の短絡防止部を形成
したので、短絡防止部で通電部間の短絡を防止すること
ができ、全体を均一に発熱させるために通電部間の距離
を短くしても、通電部間で短絡して使用できなくなる恐
れが少なくなるものである。
【0145】また本発明の請求項20に記載の発明は、
前記一対の通電部間において発熱部に少なくとも一つの
短絡防止隔壁を形成したので、短絡防止部で通電部間の
短絡を防止することができ、全体を均一に発熱させるた
めに通電部間の距離を短くしても、通電部間で短絡して
使用できなくなる恐れが少なくなるものである。また本
発明の請求項21に記載の発明は、前記一対の通電部間
において発熱部に少なくとも一つの短絡防止溝部を形成
したので、短絡防止部で通電部間の短絡を防止すること
ができ、全体を均一に発熱させるために通電部間の距離
を短くしても、通電部間で短絡して使用できなくなる恐
れが少なくなるものである。
【0146】また本発明の請求項22に記載の発明は、
導電性を有する粉末状の導電性物質を含有し正温度係数
特性を有する樹脂材料で形成される発熱部と、発熱部に
通電する少なくとも一対の柔軟性のある通電部とを具備
したので、発熱部の熱膨張が通電部で制約されないよう
にすることができ、正温度特性が制約を受けずに出て自
己温度制御機能が正確に出るものである。
【0147】また本発明の請求項23に記載の発明は、
前記通電部はより線や網線等の導電体であって、伸縮性
を有するので、発熱部の熱膨張が通電部で制約されない
ようにすることができ、正温度特性が制約を受けずに出
て自己温度制御機能が正確に出るものである。また本発
明の請求項24に記載の発明は、前記通電部は波板状や
コイル状の導電体であって、伸縮性を有するので、発熱
部の熱膨張が通電部で制約されないようにすることがで
き、正温度特性が制約を受けずに出て自己温度制御機能
が正確に出るものである。
【0148】また本発明の請求項25に記載の発明は、
前記通電部に発熱部との剥離を防止するための凹凸形状
の剥離防止部を設けたので、発熱部と通電部の間に剥離
が生じないようにすることができ、均一な発熱部への通
電を行うことができて均一な発熱を行うことができるも
のである。また本発明の請求項26に記載の発明は、前
記通電部は導電塗料で形成され、伸縮性を有するので、
発熱部の熱膨張が通電部で制約されないようにすること
ができ、正温度特性が制約を受けずに出て自己温度制御
機能が正確に出るものである。
【0149】また本発明の請求項27に記載の発明は、
導電性を有する粉末状の導電性物質を含有し正温度係数
特性を有する樹脂材料で形成される発熱部と、発熱部に
通電する少なくとも一対の通電部とを具備して形成され
る発熱体において、前記発熱部を連続気孔多孔体内に含
有させたので、連続気孔多孔体で機械的物性を低下させ
ないようにすることができると共に発熱部の溶出を防止
することができ、温度制御している状態でも形状を保持
することができるものである。
【0150】また本発明の請求項28に記載の発明は、
前記連続気孔多孔体は柔軟性を有するので、連続気孔多
孔体を容易に変形させることができ、ケース等に組み込
んで使用する場合に形状の制約を受けずに色々な形状に
対応させて使用することができるものであり、また使い
勝手が向上するものである。また本発明の請求項29に
記載の発明は、前記連続気孔多孔体は一対の通電部を結
ぶ方向に柔軟性を有するので、温度制御している状態で
も形状を保持することができると同時に、通電部間で発
熱部の熱膨張が制約されないようにすることができ、正
温度特性が制約を受けずに出て自己温度制御機能が正碓
に出るものである。
【0151】また本発明の請求項30に記載の発明は、
前記連続気孔多孔体に通電部を形成すると共に、導電性
を有する粉末状の導電性物質を含有し正温度係数特性を
有する樹脂材料で形成される他の発熱部を連続気孔多孔
体に設けたので、温度制御している状態でも形状を保持
することができると共に発熱部の溶融時の流れだしを防
止することができ、しかも発熱部の全部を連続気孔多孔
体に含有させた場合に比べて、発熱部の熱膨張が制約さ
れないようにすることができ、正温度特性が制約を受け
ずに出て自己温度制御機能が正碓に出るものである。
【0152】また本発明の請求項31に記載の発明は、
前記他の発熱部を一対の連続気孔多孔体に挟み込んたの
で、温度制御している状態でも形状を保持することがで
きると共に発熱部の溶融時の流れだしを防止することが
でき、しかも発熱部の全部を連続気孔多孔体に含有させ
た場合に比べて、発熱部の熱膨張が制約されないように
することができ、正温度特性が制約を受けずに出て自己
温度制御機能が正碓に出るものである。
【0153】また本発明の請求項32に記載の発明は、
前記連続気孔多孔体に形成された一対の通電部は同一の
連続気孔多孔体に形成されているので、温度制御してい
る状態でも形状を保持することができると共に発熱部の
溶融時の流れだしを防止することができ、しかも発熱部
の全部を連続気孔多孔体に含有させた場合に比べて、発
熱部の熱膨張が制約されないようにすることができ、正
温度特性が制約を受けずに出て自己温度制御機能が正碓
に出るものである。
【0154】また本発明の請求項33に記載の発明は、
前記連続気孔多孔体に形成された一対の通電部は、それ
ぞれ別の連続気孔多孔体に形成されているので、温度制
御している状態でも形状を保持することができると共に
発熱部の溶融時の流れだしを防止することができ、しか
も発熱部の全部を連続気孔多孔体に含有させた場合に比
べて、発熱部の熱膨張が制約されないようにすることが
でき、正温度特性が制約を受けずに出て自己温度制御機
能が正碓に出るものである。また、通電部間の距離を発
熱部と連続気孔多孔体の厚みで常に一定にすることがで
き、発熱部及び通電部で常に均一に発熱させることがで
き、しかも一定温度に制御することができるものであ
る。
【0155】また本発明の請求項34に記載の発明は、
導電性を有する粉末状の導電性物質を含有し正温度係数
特性を有する樹脂材料で形成される発熱部と、発熱部に
通電する少なくとも一対の通電部とを具備して形成され
る発熱体において、前記樹脂材料と同等の熱膨張率ある
いは伸縮性を有する基材を形成し、基材に前記通電部を
設けると共に通電部を前記発熱部に接触させたので、発
熱部の熱膨張が制約されないようにすることができ、正
温度特性が制約を受けずに出て自己温度制御機能が正碓
に出るものである。
【0156】また本発明の請求項35に記載の発明は、
前記通電部を発熱部と基材の間に設けたので、基材が発
熱部から剥がれないようにすることができ、均一な発熱
部への通電を行うことができて均一な発熱を行うことが
できるものである。また本発明の請求項36に記載の発
明は、前記発熱部に独立した構造材を設けたので、構造
材で発熱部を補強することができ、温度制御している状
態でも形状を保持することができるものである。
【0157】また本発明の請求項37に記載の発明は、
請求項1乃至36の発熱体を用いたヘアーセット器であ
るので、毛髪に当てる部分を発熱体で均一に発熱させる
ことができ、毛髪の癖付けを均一に行うことができるも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の発熱体の実施の形態の一例を示す斜視
図である。
【図2】同上の他例を示す断面図である。
【図3】同上の他の実施の形態の一例を示す斜視図であ
る。
【図4】同上の他の実施の形態の温度と抵抗値の関係を
示すグラフである。
【図5】同上の他の実施の形態の一例を示す平面図であ
る。
【図6】同上の他例を示す斜視図である。
【図7】同上の他例を示す一部の断面図である。
【図8】同上の他の実施の形態の一例を示す平面図であ
る。
【図9】同上の他例を示す平面図である。
【図10】同上の他例を示す平面図である。
【図11】同上の他例を示す平面図である。
【図12】同上の他例を示す平面図である。
【図13】同上の他例を示す平面図である。
【図14】同上の他の実施の形態の一例を示す斜視図で
ある。
【図15】同上の他の実施の形態の一例を示す一部の断
面図である。
【図16】同上の他例を示す一部の断面図である。
【図17】同上の他例を示す一部の断面図である。
【図18】同上の他の実施の形態の一例を示す一部の断
面図である。
【図19】同上の他例を示す一部の断面図である。
【図20】同上の他の実施の形態の一例を示す斜視図で
ある。
【図21】同上の他の実施の形態の一例を示す一部の断
面図である。
【図22】同上の他の実施の形態の一例を示す一部の断
面図である。
【図23】同上の他の実施の形態の一例を示す斜視図で
ある。
【図24】同上の他例を示す斜視図である。
【図25】同上の他の実施の形態の一例を示す斜視図で
ある。
【図26】同上の他例を示す一部の断面図である。
【図27】同上の他例を示す一部の断面図である。
【図28】同上の他例を示す一部の断面図である。
【図29】同上の他例を示す一部の断面図である。
【図30】同上の他の実施の形態の一例を示す一部の断
面図である。
【図31】同上の他例を示す一部の断面図である。
【図32】同上の他の実施の形態の一例を示す斜視図で
ある。
【図33】同上の他の実施の形態の一例を示す斜視図で
ある。
【図34】同上の他例を示す一部の断面図である。
【図35】同上の他の実施の形態の一例を示す斜視図で
ある。
【図36】同上の他例を示す斜視図である。
【図37】同上の他例を示す斜視図である。
【図38】同上の他例を示す斜視図である。
【図39】同上の他の実施の形態の一例を示す一部の断
面図である。
【図40】同上の他例を示す一部の断面図である。
【図41】同上の他の実施の形態の一例を示す斜視図で
ある。
【図42】同上の他の実施の形態の一例を示す斜視図で
ある。
【図43】同上の他例を示す一部の断面図である。
【図44】同上の他の実施の形態の一例を示す(a)
(b)は断面図である。
【図45】同上の図44(a)を示す一部の断面図であ
る。
【図46】同上の他の実施の形態の一例を示す断面図で
ある。
【図47】同上の他例を示す断面図である。
【図48】同上の他例を示す断面図である。
【図49】同上の他の実施の形態の一例を示す断面図で
ある。
【図50】同上の他例を示す断面図である。
【図51】同上の他の実施の形態の一例を示す断面図で
ある。
【図52】同上の他例を示す断面図である。
【図53】同上の他例を示す断面図である。
【図54】同上の他例を示す断面図である。
【図55】同上の他例を示す断面図である。
【図56】同上の他例を示す断面図である。
【図57】同上の他の実施の形態の一例を示す断面図で
ある。
【図58】同上の他例を示す断面図である。
【図59】同上の他の実施の形態の一例を示す斜視図で
ある。
【図60】同上の他の実施の形態の一例を示す斜視図で
ある。
【図61】同上の他の実施の形態の一例を示す平面図で
ある。
【図62】同上の他の実施の形態の温度と抵抗値の関係
を示すグラフである。
【図63】同上の他の実施の形態の一例を示す斜視図で
ある。
【図64】本発明のヘアーセット器の実施の形態の一例
を示す断面図である。
【図65】同上の他の実施の形態の一例を示す断面図で
ある。
【図66】同上の他の実施の形態の一例を示す斜視図で
ある。
【図67】同上の他の実施の形態の一例を示す分解斜視
図である。
【図68】同上の他の実施の形態の一例を示す断面図で
ある。
【図69】同上の他の実施の形態の一例を示す分解斜視
図である。
【図70】同上の内部を示す概略図である。
【図71】同上の他の実施の形態の一例を示す側面図で
ある。
【図72】同上の他の実施の形態の一例を示す断面図で
ある。
【図73】従来例を示す平面図である。
【図74】他の従来例を示す一部が破断した斜視図であ
る。
【図75】発熱体の作用を示す概略図である。
【図76】発熱体の温度と発熱量と抵抗値の関係を示す
グラフである。
【符号の説明】
1 発熱部 2 通電部 2b 突出部 3 通電部 3b 突出部 4 剥離防止手段 5 係止部 6 保持部 7 回路部 8 凹状回路部 9 凸状回路部 10 均熱板 11 短絡防止部 12 短絡防止隔壁 13 短絡防止溝部 14 剥離防止部 15 連続気孔多孔体 16 発熱部 17 基材 18 構造材 A 発熱体 B ヘアーセット器

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性を有する粉末状の導電性物質を含
    有し正温度係数特性を有する樹脂材料で形成される発熱
    部と、発熱部に通電する少なくとも一対の通電部とを具
    備して形成される発熱体において、一対の通電部の最短
    距離間における発熱部の抵抗値を発熱部の通電方向と垂
    直な発熱部の断面積で割算した値が、通電部の通電方向
    における両端部間の抵抗値を通電部の通電方向と垂直な
    通電部の断面積で割算した値より大きくして成ることを
    特徴とする発熱体。
  2. 【請求項2】 導電性を有する粉末状の導電性物質を含
    有し正温度係数特性を有する樹脂材料で形成される発熱
    部と、発熱部に通電する少なくとも一対の通電部とを具
    備して形成される発熱体において、発熱部の体積固有抵
    抗値と一対の通電部の最短距離との積を発熱部の通電方
    向と垂直な発熱部の断面積で割算した値が、通電部の体
    積固有抵抗値と通電部の発熱部と接する距離との積を通
    電部の通電方向と垂直な通電部の断面積で割算した値よ
    り大きくして成ることを特徴とする発熱体。
  3. 【請求項3】 導電性を有する粉末状の導電性物質を含
    有し正温度係数特性を有する樹脂材料で形成される発熱
    部と、発熱部に通電する少なくとも一対の通電部とを具
    備して形成される発熱体において、発熱部の体積固有抵
    抗値を発熱部の通電方向と垂直な発熱部の断面積の二乗
    と発熱部の比重と発熱部の比熱との積で割算した値が、
    通電部の体積固有抵抗値を通電部の通電方向と垂直な通
    電部の断面積の二乗と通電部の比重と通電部の比熱との
    積で割算した値より大きくして成ることを特徴とする発
    熱体。
  4. 【請求項4】 少なくとも一対の突出部を設けて櫛状の
    通電部を形成し、突出部の基部を突出部の他の部分より
    も狭い幅に形成し、一対の通電部間の距離を常に一定に
    して成ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに
    記載の発熱体。
  5. 【請求項5】 前記発熱部が使用温度領域内で2倍以上
    の抵抗値の変化率を有し、且つ使用最高温度と使用最高
    温度+10℃の間で4倍以上20倍未満の抵抗値の変化
    率を有して成ることを特徴とする請求項1乃至4のいず
    れかに記載の発熱体。
  6. 【請求項6】 前記発熱部が使用温度領域内でゴム弾性
    を有して成ることを特徴とする請求項1乃至5のいずれ
    かに記載の発熱体。
  7. 【請求項7】 前記発熱部が使用温度領域内で10倍以
    上の抵抗値の変化率を有し、且つ使用最高温度と使用最
    高温度+5℃の間で10倍以上の抵抗値の変化率を有し
    て成ることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記
    載の発熱体。
  8. 【請求項8】 前記一対の通電部間の距離を常に一定に
    して成ることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに
    記載の発熱体。
  9. 【請求項9】 前記通電部を櫛状に形成し、一対の通電
    部間の距離を常に一定にして成ることを特徴とする請求
    項1乃至8のいずれかに記載の発熱体。
  10. 【請求項10】 前記通電部の周端部に丸みを持たせて
    成ることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載
    の発熱体。
  11. 【請求項11】 前記発熱部の温度が低い領域における
    通電部間の距離を、発熱部の他の領域における通電部間
    の距離よりも狭くして成ることを特徴とする請求項1、
    2、3、5、6、7、10のいずれかに記載の発熱体。
  12. 【請求項12】 前記発熱部と通電部の間に剥離防止手
    段を設けて成ることを特徴とする請求項1乃至11のい
    ずれかに記載の発熱体。
  13. 【請求項13】 前記剥離防止手段として通電部に凹凸
    形状の係止部を形成して成ることを特徴とする請求項1
    2に記載の発熱体。
  14. 【請求項14】 前記剥離防止手段として発熱部に凹凸
    形状の保持部を形成して成ることを特徴とする請求項1
    2又は13に記載の発熱体。
  15. 【請求項15】 前記通電部を発熱部に形成された回路
    部上に設けて成ることを特徴とする請求項1乃至14の
    いずれかに記載の発熱体。
  16. 【請求項16】 前記通電部を発熱部に形成された凹状
    回路部上に設けて成ることを特徴とする請求項1乃至1
    5のいずれかに記載の発熱体。
  17. 【請求項17】 前記通電部を発熱部に形成された凸状
    回路部上に設けて成ることを特徴とする請求項1乃至1
    6のいずれかに記載の発熱体。
  18. 【請求項18】 前記発熱部よりも熱伝導性の高い均熱
    板を発熱部に接触させて設けて成ることを特徴とする請
    求項1乃至17のいずれかに記載の発熱体。
  19. 【請求項19】 前記一対の通電部間に凹凸形状の短絡
    防止部を形成して成ることを特徴とする請求項1乃至1
    8のいずれかに記載の発熱体。
  20. 【請求項20】 前記一対の通電部間において発熱部に
    少なくとも一つの短絡防止隔壁を形成して成ることを特
    徴とする請求項1乃至19のいずれかに記載の発熱体。
  21. 【請求項21】 前記一対の通電部間において発熱部に
    少なくとも一つの短絡防止溝部を形成して成ることを特
    徴とする請求項1乃至20のいずれかに記載の発熱体。
  22. 【請求項22】 導電性を有する粉末状の導電性物質を
    含有し正温度係数特性を有する樹脂材料で形成される発
    熱部と、発熱部に通電する少なくとも一対の柔軟性のあ
    る通電部とを具備して成ることを特徴とする発熱体。
  23. 【請求項23】 前記通電部はより線や網線等の導電体
    であって、伸縮性を有して成ることを特徴とする請求項
    22に記載の発熱体。
  24. 【請求項24】 前記通電部は波板状やコイル状の導電
    体であって、伸縮性を有して成ることを特徴とする請求
    項22に記載の発熱体。
  25. 【請求項25】 前記通電部に発熱部との剥離を防止す
    るための凹凸形状の剥離防止部を設けて成ることを特徴
    とする請求項22乃至24のいずれかに記載の発熱体。
  26. 【請求項26】 前記通電部は導電塗料で形成され、伸
    縮性を有して成ることを特徴とする請求項22に記載の
    発熱体。
  27. 【請求項27】 導電性を有する粉末状の導電性物質を
    含有し正温度係数特性を有する樹脂材料で形成される発
    熱部と、発熱部に通電する少なくとも一対の通電部とを
    具備して形成される発熱体において、前記発熱部を連続
    気孔多孔体内に含有させて成ることを特徴とする発熱
    体。
  28. 【請求項28】 前記連続気孔多孔体は柔軟性を有して
    成ることを特徴とする請求項27に記載の発熱体。
  29. 【請求項29】 前記連続気孔多孔体は一対の通電部を
    結ぶ方向に柔軟性を有して成ることを特徴とする請求項
    27又は28に記載の発熱体。
  30. 【請求項30】 前記連続気孔多孔体に通電部を形成す
    ると共に、導電性を有する粉末状の導電性物質を含有し
    正温度係数特性を有する樹脂材料で形成される他の発熱
    部を連続気孔多孔体に設けて成ることを特徴とする請求
    項27乃至29のいずれかに記載の発熱体。
  31. 【請求項31】 前記他の発熱部を一対の連続気孔多孔
    体に挟み込んで成ることを特徴とする請求項30に記載
    の発熱体。
  32. 【請求項32】 前記連続気孔多孔体に形成された一対
    の通電部は、同一の連続気孔多孔体に形成されて成るこ
    とを特徴とする請求項30又は31に記載の発熱体。
  33. 【請求項33】 前記連続気孔多孔体に形成された一対
    の通電部は、それぞれ別の連続気孔多孔体に形成されて
    成ることを特徴とする請求項30又は31に記載の発熱
    体。
  34. 【請求項34】 導電性を有する粉末状の導電性物質を
    含有し正温度係数特性を有する樹脂材料で形成される発
    熱部と、発熱部に通電する少なくとも一対の通電部とを
    具備して形成される発熱体において、前記樹脂材料と同
    等の熱膨張率あるいは伸縮性を有する基材を形成し、基
    材に前記通電部を設けると共に通電部を前記発熱部に接
    触させて成ることを特徴とする請求項1乃至33のいず
    れかに記載の発熱体。
  35. 【請求項35】 前記通電部を発熱部と基材の間に設け
    て成ることを特徴とする請求項34に記載の発熱体。
  36. 【請求項36】 前記発熱部に独立した構造材を設けて
    成ることを特徴とする請求項1乃至35のいずれかに記
    載の発熱体。
  37. 【請求項37】 請求項1乃至36のいずれかに記載の
    発熱体を用いたヘアーセット器。
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