JP2503729B2 - 面状発熱体 - Google Patents

面状発熱体

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、有機正特性サーミスタ(以下、有機PTCと
略す)シートを用いて構成された面状発熱体に関する。
〔従来の技術〕
有機高分子材料中に導電性粒子を分散させてなる材料
は、正の抵抗温度特性を示す。このような材料は、成形
性に優れているため、例えばシート状に成形されて、自
己温度制御機能を有する面状発熱体として使用されてい
る。
他方、自己温度制御機能を有する発熱体として、BaTi
O3系セラミックスを用いたものが用いられているが、セ
ラミックスであるため、面状や薄板状に成形すること困
難である。また、セラミックスであるため柔軟性に欠
け、面状発熱体として使用し難い。
これに対して、有機PTCの場合、有機高分子材料を主
体とするため、シート状に加工することが容易である。
また、フレキシブルなシートを得ることも容易であるた
め、面状発熱体として利用し易い。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、有機PTCシートを用いた面状発熱体で
は、PTCの特徴である自己温度制御機能が充分でなく、
温度を高精度に制御することが難しい。すなわち、自己
温度制御機能及び設定温度の精度において、有機PTC
は、BaTiO3セラミックスを用いたPTCに比べて劣る。こ
れは、有機PTCシートとBaTiO3の抵抗温度特性曲線が異
なるためである。
第2図に示すように、有機PTCでは、25℃における抵
抗値に対する抵抗変化比が10倍以下の領域では、BaTiO3
に比べて温度変化に対する抵抗変化が少ない。従って、
周囲温度の変化や抵抗値のばらつきによって発熱温度が
変化しやすく、自己温度制御機能がBaTiO3に比べ劣り、
従って使用可能な用途が限定されるという問題があっ
た。なお、第2図において縦軸の抵抗変化比R/R25は、
その温度における抵抗値の25℃における抵抗値に対する
比を示す。
また、第2図の抵抗温度特性曲線において、発熱安定
点を抵抗変化比が10倍以上の領域に設定すれば、有機PT
Cの抵抗温度曲線の温度勾配は、BaTiO3の場合と同等と
なる。しかしながら、このような高倍率の抵抗変化比の
領域で安定させようとすると、ヒーター電極間の温度勾
配により電圧集中が生じ易く、面状発熱体として機能し
なくなる。のみならず、電源投入時の電流が安定時の電
流に対して10倍以上となり、電源容量を必要以上に大き
くしなければならないという問題が生じる。
よって、本発明の目的は、自己温度制御機能が高めら
れた有機PTCを用いた面状発熱体を提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の面状発熱体は、有機高分子材料に導電性粒子
を分散してなる有機PTCシートと、この有機PTCシートの
一方主面に積層された絶縁層と、該絶縁層の有機PTCシ
ートに積層された主面と反対側の主面に積層された定抵
抗体と、上記有機PTCシートと定抵抗体とを電気的に直
列に接続する電極とを備え、定抵抗体の25℃における抵
抗値が有機PTCの25℃における抵抗値よりも大きくされ
ていることを特徴とする。
好ましくは、定抵抗体の25℃における抵抗値は、有機
PTCの25℃における抵抗値の10倍以上に設定される。
〔作用〕
有機PTCシートに電気的に直列に定抵抗体が接続され
ている。しかも、定抵抗体の25℃における抵抗値が、有
機PTCの25℃における抵抗値よりも大きく、好ましくは1
0倍以上に設定されている。よって、通電した場合、初
期状態では定抵抗体側で殆どの電力が消費される。ま
た、定抵抗体の発熱に伴って、有機PTCシートが温めら
れ、有機PTCシートの抵抗値が上昇し、有機PTCシート側
での消費電力が増加し、その結果有機PTCシートの自己
温度制御機能により安定した発熱が得られる。
なお、定抵抗体の25℃における抵抗値を25℃における
有機PTCシートの抵抗値の10倍以上とした場合には、抵
抗温度特性曲線の温度勾配の急峻なところで安定するた
め、発熱温度がより一層安定化する。
すなわち、本発明は、定抵抗体を有機PTCシートに電
気的に直列に接続することにより、PTCシートだけでな
く、抵抗体の抵抗値をも利用して、面状発熱体全体の抵
抗温度特性曲線を改善したことに特徴を有する。
〔実施例の説明〕
以下、本発明を、実施例により説明する。
実施例 絶縁層として50×100×0.1mmのポリエチレンテレフタ
レート(PET)シートを用意した。このPETシートの一方
主面の全面にカーボンを主体とする厚み0.3mmのカーボ
ン抵抗体を貼り付け、他方主面の全面に有機PTCシート
を貼り付けた。有機PTCシートとしては、エチレン酢酸
ビニル共重合体にカーボンブラックを分散させてなり、
0.5mmの厚みに成形したシートを用いた。この有機PTCシ
ートの抵抗温度特性を第4図に実線で示す。上記のよう
にして得られた積層体の両端にAgペーストを塗布し、電
極とした。
得られた面状発熱体の構造を、第1図(a)及び
(b)に示す。第1図(a),(b)において、1は有
機PTCシート、2は絶縁層としてのPETシート、3は定抵
抗体としてのカーボン抵抗体、4,5a,5bは電極を示す。
なお、電極4は、有機PTCシート1と、カーボン抵抗体
3とを電気的に直列に接続するために設けられているも
のであり、電極5a,5bは外部との接続のための端子電極
である。
上述のようにして得られた面状発熱体に通電し、その
抵抗温度特性を測定したところ、第4図に破線で示す結
果が得られた。
比較例1 実施例で用いたのと同様に、50×100×0.1mmのPETシ
ートを用意し、その一方主面に実施例と同様に有機PTC
シートを貼り付けた。このようにして得られた積層体の
両端にAgペーストを塗布し電極を形成し、第3図に示す
面状発熱体を構成した。第3図において、1は有機PTC
シート、2はPETシート、6a,6bは電極を示す。
比較例2 有機PTCシートの抵抗温度特性曲線が第4図の一点鎖
線で示されるものを用いたことを除いて、比較例1とま
ったく同様にして面状発熱体を構成し比較例2とした。
なお、第4図において、細線は実施例において用いた
カーボン抵抗体の抵抗値(定抵抗値)を示す。
上記実施例及び比較例1,2の面状発熱体を、絶縁コー
ティングされた0.5mm厚のアルミ板に貼り付け、AC40Vを
印加した。その時の周囲温度が−10℃及び25℃の場合の
発熱温度及び消費電力を下記の第1表に示す。
第1表から明らかなように、発熱温度は、比較例1に
おいてのみ低くなっている。これは、比較例1の面状発
熱体では、発熱体内で電圧集中を生じ、発熱部分が線状
となっているためである。すなわち、面状発熱体として
使用することができないものである。
比較例1の面状発熱体で電圧集中を生じさせないため
には、常温の抵抗値に対して2〜5倍の値の抵抗変化比
の領域に発熱安定点を設定して使用することが必要とな
ってしまう。
他方、実施例では、室温が35℃変化しても、発熱温度
は2.8〜3.3℃しか変化していない。これに対して、比較
例1では15.2〜16.8℃、並びに比較例2では10.1℃変化
している。これは、実施例では、抵抗温度特性曲線が常
温抵抗値の1.5倍の抵抗値を超えると急峻となり、抵抗
変化比2〜3倍程度で安定させても温度変化を小さくし
得るからである。
上記のように、実施例では、有機PTCシート1と定抵
抗体であるカーボン抵抗体3とがPETシート2を介して
熱的に面接合されており、かつ電気的に直列接続されて
おり、さらに有機PTCシート4の常温(25℃)における
抵抗値がカーボン抵抗体3の抵抗値に比べて低く設定さ
れているため、非常に安定な自己温度制御機能を有する
面状発熱体が構成されていることがわかる。
なお、面状発熱体を具体的に構成するに際しては、図
示した形状の電極の他、くし歯状等の他の形状の電極を
用いてもよい。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明の面状発熱体では、定抵抗体が
有機PTCシートと絶縁層を介して積層されておりかつ有
機PTCシートと電気的に直列に接続されており、さらに
定抵抗体の25℃における抵抗値が有機PTCシートの25℃
における抵抗値よりも大きくされているため、通電して
発熱させた場合、初期的には定抵抗体側でほとんどの電
力が消費される。また、発熱体温度が上昇し、有機PTC
シートの抵抗値が上昇すると、有機PTCシート側での消
費電力が増加し、有機PTCシートの自己温度制御機能に
より安定した発熱が得られる。
すなわち、非常に安定な自己温度制御機能を有し、か
つ温度均一性に優れた面状発熱体を、有機PTCシートを
用いて提供することが可能となる。特に、定抵抗体の25
℃における抵抗値を、有機PTCの25℃における抵抗値の1
0倍以上とすることにより、より一層安定な発熱状態を
実現し得る面状発熱体を得ることができる。
しかも、本発明では、定抵抗体を電気的に直列に接続
したことにより、抵抗温度特性曲線上における発熱安定
点をさほど高くせずとも優れた自己温度制御機能を発揮
させることができるため、温度勾配や電圧集中も生じ難
く、また電源容量を必要以上に大きくする必要もない。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)及び(b)は本発明の実施例にかかる面状
発熱体の断面図及び平面図、第2図は有機PTCシート及
びBaTiO3セラミックスの抵抗温度特性曲線を示す図、第
3図は比較例1の面状発熱体の断面図、第4図は実施例
及び比較例に用いた有機PTCシート、定抵抗体及び面状
発熱体全体の抵抗温度特性曲線を示す図である。 図において、1は有機PTCシート、2は絶縁層としてのP
ETシート、3は定抵抗体としてのカーボン抵抗体、4は
電極、5a,5bは電極を示す。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機高分子材料に導電性粒子を分散してな
    る有機正特性サーミスタシートと、 前記有機正特性サーミスタシートの一方主面に積層され
    た絶縁層と、 前記絶縁層の有機正特性サーミスタシートに積層されて
    いる主面と反対側の主面に積層された定抵抗体と、 前記有機正特性サーミスタシートと定抵抗体とを電気的
    に直列に接続するように設けられた電極とを備え、 前記定抵抗体の25℃における抵抗値が、有機正特性サー
    ミスタシートの25℃における抵抗値よりも大きいように
    選ばれている、面状発熱体。
  2. 【請求項2】前記定抵抗体の25℃における抵抗値が、前
    記有機正特性サーミスタの25℃における抵抗値の10倍以
    上である、請求項1に記載の面状発熱体。
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