JP3140883B2 - Ptcを用いたパネルヒータ - Google Patents
Ptcを用いたパネルヒータInfo
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- JP3140883B2 JP3140883B2 JP05167006A JP16700693A JP3140883B2 JP 3140883 B2 JP3140883 B2 JP 3140883B2 JP 05167006 A JP05167006 A JP 05167006A JP 16700693 A JP16700693 A JP 16700693A JP 3140883 B2 JP3140883 B2 JP 3140883B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定の温度で抵抗値が
急激に増加するPTCパネルヒータに関するものであ
り、特に、高電圧下使用時での突入電流を減少させ、高
出力を出すことができる簡便な構造のPTCパネルヒー
タに関するものである。
急激に増加するPTCパネルヒータに関するものであ
り、特に、高電圧下使用時での突入電流を減少させ、高
出力を出すことができる簡便な構造のPTCパネルヒー
タに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、よくPTC素子を熱源として
活用する手段が考えられており、この種のPTCサーミ
スタ装置としては、例えば実開昭55−136193号
においては、図17に示すように溶射膜を直接放熱板に
形成させることにより、表面温度を高くとれるようにし
ている。また、実開昭58−60903号公報や実開昭
55−105904号公報においては、図18に示すよ
うに、PTC素子1の電極2,2間の素子表面全体から
熱を放出するような構成にして効率を高めている。
活用する手段が考えられており、この種のPTCサーミ
スタ装置としては、例えば実開昭55−136193号
においては、図17に示すように溶射膜を直接放熱板に
形成させることにより、表面温度を高くとれるようにし
ている。また、実開昭58−60903号公報や実開昭
55−105904号公報においては、図18に示すよ
うに、PTC素子1の電極2,2間の素子表面全体から
熱を放出するような構成にして効率を高めている。
【0003】さらに、実開昭56−89188号公報に
おいては、図19に示すように、一方の素子1表面に一
対の電極2,2を設け、他方の面に中間電極をとり、絶
縁性接着剤により接合する方法で、定格出力を増加させ
るようにしていた。図中3は絶縁板、4は電極板であ
る。
おいては、図19に示すように、一方の素子1表面に一
対の電極2,2を設け、他方の面に中間電極をとり、絶
縁性接着剤により接合する方法で、定格出力を増加させ
るようにしていた。図中3は絶縁板、4は電極板であ
る。
【0004】一方、PTC素子を使用する際の問題点と
して、突入電流がある。この問題を解決するために、特
開昭55−97143号公報には、PTCサーミスタを
負特性サーミスタと直列接続することが記載されてい
る。特開昭54−115445号公報には、オーム性電
極と非オーム性電極を接合することが記載されている。
特開昭49−27932号公報には、キュリー点の異な
る正特性サーミスタを組み合わせることが記載されてい
る。また特開昭63−218184号公報には、位相温
度制御装置を使用することが記載されている。
して、突入電流がある。この問題を解決するために、特
開昭55−97143号公報には、PTCサーミスタを
負特性サーミスタと直列接続することが記載されてい
る。特開昭54−115445号公報には、オーム性電
極と非オーム性電極を接合することが記載されている。
特開昭49−27932号公報には、キュリー点の異な
る正特性サーミスタを組み合わせることが記載されてい
る。また特開昭63−218184号公報には、位相温
度制御装置を使用することが記載されている。
【0005】ところが、このような従来の技術では、回
路が複雑になり、工数がかかるという問題があった。特
に特開昭49−27932号公報に記載されたものの場
合、パネルヒータ等に用いると、温度のバラツキが生じ
るという欠点がある。
路が複雑になり、工数がかかるという問題があった。特
に特開昭49−27932号公報に記載されたものの場
合、パネルヒータ等に用いると、温度のバラツキが生じ
るという欠点がある。
【0006】さらに、これらの解決方法で検討が行われ
た条件は、すべて100V以下を印加した場合であり、
将来増加する傾向にある200V使用環境においては、
対応の難しい方法ばかりであった。
た条件は、すべて100V以下を印加した場合であり、
将来増加する傾向にある200V使用環境においては、
対応の難しい方法ばかりであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明が解
決すべき課題は、将来の使用環境を想定し、高電圧下、
特に200v使用時において、極めて簡単な手段により
突入電流を大幅に減少させ、大きな定常出力のとれるP
TCパネルヒータを提供することにある。
決すべき課題は、将来の使用環境を想定し、高電圧下、
特に200v使用時において、極めて簡単な手段により
突入電流を大幅に減少させ、大きな定常出力のとれるP
TCパネルヒータを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく、多くの試作実験を重ねた結果、肉厚の放熱
板を組み合わせた構造をとり、異電極間の距離と印加電
圧の関係のある条件下によれば、特に、突入電流を減少
させることが可能であることを見出した。
解決すべく、多くの試作実験を重ねた結果、肉厚の放熱
板を組み合わせた構造をとり、異電極間の距離と印加電
圧の関係のある条件下によれば、特に、突入電流を減少
させることが可能であることを見出した。
【0009】すなわち、使用印加電圧をVとして、異電
極間距離をdとしたときに、V/d≦57の範囲を満た
すことを特徴とする。さらに、熱伝導率の高いセラミッ
クスからなる絶縁放熱板とPTCセラミックス素子は、
電極を介在して一体化したり、一面に分割して、対向電
極を設けることで、効果を増大させることができる点を
特徴とする。
極間距離をdとしたときに、V/d≦57の範囲を満た
すことを特徴とする。さらに、熱伝導率の高いセラミッ
クスからなる絶縁放熱板とPTCセラミックス素子は、
電極を介在して一体化したり、一面に分割して、対向電
極を設けることで、効果を増大させることができる点を
特徴とする。
【0010】なお、前記絶縁放熱板を構成する熱伝導率
の高いセラミックスとしては、Al2 O3 ,MgO,B
N,AlN,SiCのいずれか一種以上を60mol%
以上含有するものを好適に使用することができる。
の高いセラミックスとしては、Al2 O3 ,MgO,B
N,AlN,SiCのいずれか一種以上を60mol%
以上含有するものを好適に使用することができる。
【0011】
【作用】ある電圧下において、異電極間の距離をとった
PTCセラミックス素子に通電すると、放熱の小さな中
心部から先に加熱促進される。このPTCセラミックス
は、温度が上昇すると、抵抗値が増大することから、電
圧が集中し、さらに加熱が加速されるという現象にな
る。よって、印加電圧が一定の場合、PTCセラミック
スの素子厚みが薄い程、電極間の距離が小さい程、最大
電流に到達する時間が集中しやすくなり、最大電流も大
きな値となりやすい。
PTCセラミックス素子に通電すると、放熱の小さな中
心部から先に加熱促進される。このPTCセラミックス
は、温度が上昇すると、抵抗値が増大することから、電
圧が集中し、さらに加熱が加速されるという現象にな
る。よって、印加電圧が一定の場合、PTCセラミック
スの素子厚みが薄い程、電極間の距離が小さい程、最大
電流に到達する時間が集中しやすくなり、最大電流も大
きな値となりやすい。
【0012】通常PTCセラミックスに電圧を印加させ
ると、図3に示すように通電初期の短時間にImaxの電
流が流れ、時間が経過するに従い、電流は減少していき
Iminに落ち着く。この特性は昇温特性を早くすること
ができるという反面、パネルヒータ等、トータルで大出
力を必要とする場合には、出力や設置枚数が制限される
ことになる。よって、Imax /Imin は1以上の値をと
ることが望ましいと考えられる。
ると、図3に示すように通電初期の短時間にImaxの電
流が流れ、時間が経過するに従い、電流は減少していき
Iminに落ち着く。この特性は昇温特性を早くすること
ができるという反面、パネルヒータ等、トータルで大出
力を必要とする場合には、出力や設置枚数が制限される
ことになる。よって、Imax /Imin は1以上の値をと
ることが望ましいと考えられる。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例を参照しながら具体的
に説明する。
に説明する。
【0014】〔実施例1〕キュリー点を110℃にもつ
15×25mmで2.5、3.5、4.5、5.5、
7.5mmと、厚み及び比抵抗が違う5種類のPTCセ
ラミックス素子にAlペーストを塗布し、乾燥後、65
0℃×15minで焼き付けて、図1に示すような電極
2a,2bを形成した。なお、PTCセラミックス素子
1の25℃における抵抗値は8KΩである。
15×25mmで2.5、3.5、4.5、5.5、
7.5mmと、厚み及び比抵抗が違う5種類のPTCセ
ラミックス素子にAlペーストを塗布し、乾燥後、65
0℃×15minで焼き付けて、図1に示すような電極
2a,2bを形成した。なお、PTCセラミックス素子
1の25℃における抵抗値は8KΩである。
【0015】さらに、図2に示すように240mm角×
1mm厚のAl板5、100mm角×0.4mm厚のS
i絶縁シート6と、90mm角×4mm厚のAl板7を
積層したものに、上記PTCセラミックス素子1を取り
付けて、下部に硬質ポリウレタンフォームの断熱材8を
付けたパネルヒータを組み立てた。さらに、このパネル
ヒータ内のPTCセラミックス素子1の両端の電極2
a,2bに200vの電圧を印加し、時間−電流特性を
測定した。その結果を表1に示す。
1mm厚のAl板5、100mm角×0.4mm厚のS
i絶縁シート6と、90mm角×4mm厚のAl板7を
積層したものに、上記PTCセラミックス素子1を取り
付けて、下部に硬質ポリウレタンフォームの断熱材8を
付けたパネルヒータを組み立てた。さらに、このパネル
ヒータ内のPTCセラミックス素子1の両端の電極2
a,2bに200vの電圧を印加し、時間−電流特性を
測定した。その結果を表1に示す。
【0016】
【表1】 表1からわかるように、電極2a,2b間の距離が3.
5mmのとき、Imin/Imax は0.80になってい
る。すなわち、これは200vの実験結果であるから、
印加電圧/電極間距離が5.7以下のとき、20%限流
で済むことがわかる。また、100vのときにも同様の
結果が得られ、1.8mmのとき20%の限流の結果に
なった。
5mmのとき、Imin/Imax は0.80になってい
る。すなわち、これは200vの実験結果であるから、
印加電圧/電極間距離が5.7以下のとき、20%限流
で済むことがわかる。また、100vのときにも同様の
結果が得られ、1.8mmのとき20%の限流の結果に
なった。
【0017】〔実施例2〕キュリー点を110℃にもつ
15×25×2.5mmのPTCセラミックス素子にA
lペーストを両面に塗布し、乾燥前に図4に示すように
アルミナ基板3に押し付けて、同時に乾燥させた。乾燥
後、650℃×15minで焼き付けて、図4に示すよ
うな電極2a,2bを設けたヒータユニットを得た。な
お、25℃における素子の抵抗値は8KΩであった。さ
らに図5に示すように、240mm角×1mm厚のAl
板7と90mm角×4mm厚のAl板5を積層したもの
に、上記PTCセラミックス素子1を取り付けて、下部
に硬質ポリウレタンフォームの断熱材8を付けたパネル
ヒータを組み立てた。さらに、このパネルヒータ内のP
TCセラミックス素子1の電極2a,2bに200vの
電圧を印加し、時間−電流特性を測定した。その結果を
表3に示す。
15×25×2.5mmのPTCセラミックス素子にA
lペーストを両面に塗布し、乾燥前に図4に示すように
アルミナ基板3に押し付けて、同時に乾燥させた。乾燥
後、650℃×15minで焼き付けて、図4に示すよ
うな電極2a,2bを設けたヒータユニットを得た。な
お、25℃における素子の抵抗値は8KΩであった。さ
らに図5に示すように、240mm角×1mm厚のAl
板7と90mm角×4mm厚のAl板5を積層したもの
に、上記PTCセラミックス素子1を取り付けて、下部
に硬質ポリウレタンフォームの断熱材8を付けたパネル
ヒータを組み立てた。さらに、このパネルヒータ内のP
TCセラミックス素子1の電極2a,2bに200vの
電圧を印加し、時間−電流特性を測定した。その結果を
表3に示す。
【0018】この実施例2の場合、Imin /Imax は
0.73となり、やや大きな値となったが、これは、絶
縁板とPTCサーミスタが電極層を介して接合している
ためである。
0.73となり、やや大きな値となったが、これは、絶
縁板とPTCサーミスタが電極層を介して接合している
ためである。
【0019】〔実施例3〕キュリー点を110℃にもつ
15×25×2.5mmのPTCセラミックスに電極間
距離(d)を10mmにして、図6に示すような形状で
Alペーストを塗布し、乾燥後、650℃×15min
で焼き付けて、図6に示すような電極2a及び2c,2
dを形成した。なお、PTCセラミックス素子1の25
℃における抵抗値は7KΩであった。さらに図7に示す
ように、240mm角×1mm厚のAl板5、100m
m角×0.4mm厚のSi絶縁シート6と、90mm角
×4mm厚のAl板7を積層したものに、上記PTCセ
ラミックス素子1を取り付けて、下部に硬質ポリウレタ
ンフォームの断熱材8を付けたパネルヒータを組み立て
た。さらに、このパネルヒータ内のPTCセラミックス
素子1の電極2c,2dに200vの電圧を印加し、時
間−電流特性を測定した。
15×25×2.5mmのPTCセラミックスに電極間
距離(d)を10mmにして、図6に示すような形状で
Alペーストを塗布し、乾燥後、650℃×15min
で焼き付けて、図6に示すような電極2a及び2c,2
dを形成した。なお、PTCセラミックス素子1の25
℃における抵抗値は7KΩであった。さらに図7に示す
ように、240mm角×1mm厚のAl板5、100m
m角×0.4mm厚のSi絶縁シート6と、90mm角
×4mm厚のAl板7を積層したものに、上記PTCセ
ラミックス素子1を取り付けて、下部に硬質ポリウレタ
ンフォームの断熱材8を付けたパネルヒータを組み立て
た。さらに、このパネルヒータ内のPTCセラミックス
素子1の電極2c,2dに200vの電圧を印加し、時
間−電流特性を測定した。
【0020】この実施例3の場合、Imin /Imax は
0.98となり、200vという高電圧を印加している
にもかかわらず、大きな値となった。また、定常電流値
も63mAと大きくなった。
0.98となり、200vという高電圧を印加している
にもかかわらず、大きな値となった。また、定常電流値
も63mAと大きくなった。
【0021】〔実施例4〕キュリー点を110℃にもつ
15×25×2.5mmのPTCセラミックスにAlペ
ーストを両面に塗布し、乾燥前に図8(断面図),図9
(斜視図)に示すようにアルミナ基板に押し付けて、同
時に乾燥させた。乾燥後、650℃×15minで焼き
付けて、図8,9に示すような電極2aを共通としたヒ
ータユニットを得た。さらに図10に示すように、24
0mm角×1mm厚のAl板5と90mm角×4mm厚
のAl板7を積層したものに、上記PTCセラミックス
素子1を取り付けて、下部に硬質ポリウレタンフォーム
の断熱材8を付けたパネルヒータを組み立てた。その結
果を表3に示す。
15×25×2.5mmのPTCセラミックスにAlペ
ーストを両面に塗布し、乾燥前に図8(断面図),図9
(斜視図)に示すようにアルミナ基板に押し付けて、同
時に乾燥させた。乾燥後、650℃×15minで焼き
付けて、図8,9に示すような電極2aを共通としたヒ
ータユニットを得た。さらに図10に示すように、24
0mm角×1mm厚のAl板5と90mm角×4mm厚
のAl板7を積層したものに、上記PTCセラミックス
素子1を取り付けて、下部に硬質ポリウレタンフォーム
の断熱材8を付けたパネルヒータを組み立てた。その結
果を表3に示す。
【0022】実施例4の場合、Imin /Imax は1.0
0となり、定常電流値も65mAと大きな値となった。
0となり、定常電流値も65mAと大きな値となった。
【0023】〔実施例5〕図11に示すように、実施例
1と同じ条件で240mm角×1mm厚のAl板5、1
00mm角×0.4mm厚のSi絶縁シート6を積層し
た放熱板と同じ条件で実験した。その結果をまとめたも
のを表2に示す。
1と同じ条件で240mm角×1mm厚のAl板5、1
00mm角×0.4mm厚のSi絶縁シート6を積層し
た放熱板と同じ条件で実験した。その結果をまとめたも
のを表2に示す。
【0024】
【表2】 表2からわかるように、表1の結果と比較して、Imin
/Imax の値が0.80になっているのは、電極間の距
離が5.5mmのときで大きくなっている。このことか
ら、放熱板の構成も大きく特性に影響していることがわ
かる。また、PTCサーミスタの厚みが5.5mm位厚
くなると、高電圧を印加した場合、内部と外部との温度
差が発生し、入電時クラックが発生しやすくなり、PT
Cサーミスタの寿命が著しく低下することも確認され
た。
/Imax の値が0.80になっているのは、電極間の距
離が5.5mmのときで大きくなっている。このことか
ら、放熱板の構成も大きく特性に影響していることがわ
かる。また、PTCサーミスタの厚みが5.5mm位厚
くなると、高電圧を印加した場合、内部と外部との温度
差が発生し、入電時クラックが発生しやすくなり、PT
Cサーミスタの寿命が著しく低下することも確認され
た。
【0025】〔比較例1〕図12に示すように、放熱板
を250mm角×1mm厚のAl板5にした以外は、実
施例5と同じである。その結果を表3に示す。
を250mm角×1mm厚のAl板5にした以外は、実
施例5と同じである。その結果を表3に示す。
【0026】〔比較例2〕図13に示すように、放熱板
を250mm角×4mm厚のAl板5にした以外は、実
施例5と同じである。
を250mm角×4mm厚のAl板5にした以外は、実
施例5と同じである。
【0027】以上の実施例2,4及び比較例1,2の結
果を表3に示す。
果を表3に示す。
【0028】
【表3】 表3からわかるように、実施例2のように従来の電極構
造(両面全面)のものは、突入電流が大きく、定常時の
出力も小さい結果になった。また、表面に一対の電極を
設けたものでも、比較例1のように、実施例2と同じよ
うな結果となった。一方、比較例2は、突入電流も小さ
く、(Imax は定常電流でImin が初期電流)、定常電
流も大きな値となってImin /Imax は0.96と良好
な値を示した。
造(両面全面)のものは、突入電流が大きく、定常時の
出力も小さい結果になった。また、表面に一対の電極を
設けたものでも、比較例1のように、実施例2と同じよ
うな結果となった。一方、比較例2は、突入電流も小さ
く、(Imax は定常電流でImin が初期電流)、定常電
流も大きな値となってImin /Imax は0.96と良好
な値を示した。
【0029】しかしながら、表面付近の温度上昇は実施
例4に比べ、1.8倍の時間を要したうえ、全体の重量
も大きく、コストアップにつながるという問題点があ
る。
例4に比べ、1.8倍の時間を要したうえ、全体の重量
も大きく、コストアップにつながるという問題点があ
る。
【0030】以上の結果より、外部放熱板とそれよりも
肉厚の放熱板を組み合わせた放熱板に、 V(使用印加電圧)/d(電極間距離)≦57を満た
し、PTCサーミスタの最大面に相対するように電極を
形成した素子。または、 PTCサーミスタの一面を分割して一対の対向電極を
設けた素子。
肉厚の放熱板を組み合わせた放熱板に、 V(使用印加電圧)/d(電極間距離)≦57を満た
し、PTCサーミスタの最大面に相対するように電極を
形成した素子。または、 PTCサーミスタの一面を分割して一対の対向電極を
設けた素子。
【0031】を組み合わせることにより、大きな出力を
確保しつつ、突入電流を抑えたパネルヒータを提供する
ことができるようになった。さらに、これらの特性は、
放熱板とPTCサーミスタとの間に介在させる絶縁板と
電極膜を一体化させることで、さらに向上させることが
できる。
確保しつつ、突入電流を抑えたパネルヒータを提供する
ことができるようになった。さらに、これらの特性は、
放熱板とPTCサーミスタとの間に介在させる絶縁板と
電極膜を一体化させることで、さらに向上させることが
できる。
【0032】なお、前記のの素子については、図6に
示す構成の電極にしたPTCサーミスタを使用したが、
周辺の構成によっては、図14,図15のような構成の
電極にしてもよいし、図16のような円柱の素子を用い
ても同様の効果を得ることができる。
示す構成の電極にしたPTCサーミスタを使用したが、
周辺の構成によっては、図14,図15のような構成の
電極にしてもよいし、図16のような円柱の素子を用い
ても同様の効果を得ることができる。
【0033】また、絶縁板については実施例ではアルミ
ナを使用したが、これに限らず、Mg0,BN,Al
N,SiC等の電気抵抗率が高く、熱伝導率の高いもの
であればよい。
ナを使用したが、これに限らず、Mg0,BN,Al
N,SiC等の電気抵抗率が高く、熱伝導率の高いもの
であればよい。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
突入電流が著しく小さいため、パネルヒータその他の発
熱装置の定常時の出力に合わせて枚数を設定することが
でき、従来よりも広い面積を加熱することが可能とな
り、その効果は極めて大きい。
突入電流が著しく小さいため、パネルヒータその他の発
熱装置の定常時の出力に合わせて枚数を設定することが
でき、従来よりも広い面積を加熱することが可能とな
り、その効果は極めて大きい。
【図1】 本発明の第1実施例のPTCサーミスタの斜
視図である。
視図である。
【図2】 第1実施例のPTCサーミスタを組み込んだ
パネルヒータの断面図である。
パネルヒータの断面図である。
【図3】 PTCサーミスタの時間−電流特性図であ
る。
る。
【図4】 本発明の第2実施例のPTCサーミスタの断
面図である。
面図である。
【図5】 第2実施例のPTCサーミスタを組み込んだ
パネルヒータの断面図である。
パネルヒータの断面図である。
【図6】 本発明の第3実施例のPTCサーミスタの斜
視図である。
視図である。
【図7】 第3実施例のPTCサーミスタを組み込んだ
パネルヒータの断面図である。
パネルヒータの断面図である。
【図8】 本発明の第4実施例のPTCサーミスタの断
面図である。
面図である。
【図9】 第4実施例の斜視図である。
【図10】 第4実施例のPTCサーミスタを組み込ん
だパネルヒータの断面図である。
だパネルヒータの断面図である。
【図11】 本発明の第5実施例のPTCサーミスタを
組み込んだパネルヒータの断面図である。
組み込んだパネルヒータの断面図である。
【図12】 比較例1のPTCサーミスタを組み込んだ
パネルヒータの断面図である。
パネルヒータの断面図である。
【図13】 比較例2のPTCサーミスタを組み込んだ
パネルヒータの断面図である。
パネルヒータの断面図である。
【図14】 本発明の他の実施例の斜視図である。
【図15】 本発明の他の実施例の斜視図である。
【図16】 本発明の他の実施例の斜視図である。
【図17】 従来例の断面図である。
【図18】 他の従来例の斜視図である。
【図19】 他の従来例の断面図である。
1 PTCサーミスタ、2,2a,2b,2c,2d
電極膜、3 絶縁板、4電極板、5 アルミニウム板
(4mm厚)、6 シリコンシート板、7 アルミニウ
ム板(1mm厚)、8 断熱材
電極膜、3 絶縁板、4電極板、5 アルミニウム板
(4mm厚)、6 シリコンシート板、7 アルミニウ
ム板(1mm厚)、8 断熱材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 有木 一夫 福岡県福岡市南区清水2丁目20番31号日 本タングステン株式会社内 (56)参考文献 実開 昭52−82150(JP,U) 実開 昭60−33786(JP,U) 実公 昭44−28626(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 3/14 H01C 7/02
Claims (3)
- 【請求項1】 外部放熱板と該放熱板よりも肉厚の放熱
板を組み合わせ、その下部にPTCサーミスタを取り付
けたPTCを用いた200v以上の高圧仕様のパネルヒ
ータにおいて、 前記PTCサーミスタの最大面に形成させた一対の電極
間の最短距離をd(mm)、使用印加電圧をV(v)と
したとき、V/d≦57(v/mm)を満たす範囲とな
るような電極間の最短距離dとした ことを特徴とするP
TCを用いたパネルヒータ。 - 【請求項2】 PTCサーミスタの電極を、一面を分割
した一対の対向電極としたことを特徴とする請求項1記
載のPTCを用いたパネルヒータ。 - 【請求項3】 PTCサーミスタと、熱伝導率の高いセ
ラミックスとが、電極層を介して一体化されている、請
求項1または2記載のPTCを用いたパネルヒータ。
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---|---|---|---|
JP05167006A JP3140883B2 (ja) | 1993-07-06 | 1993-07-06 | Ptcを用いたパネルヒータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05167006A JP3140883B2 (ja) | 1993-07-06 | 1993-07-06 | Ptcを用いたパネルヒータ |
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ID=15841637
Family Applications (1)
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JP05167006A Expired - Fee Related JP3140883B2 (ja) | 1993-07-06 | 1993-07-06 | Ptcを用いたパネルヒータ |
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